JP2010252749A - 燻蒸装置および燻蒸方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、(I)不活性ガスを、リン化水素発生槽に供給する不活性ガス供給手段、
(II)温水を、リン化水素発生槽に供給する温水供給手段、並びに
(III)リン化水素発生槽、導管および噴出ノズルを含むリン化水素発生手段、
を含み、リン化水素発生槽内に不活性ガスを供給しつつ、温水を供給しリン化水素発生槽内のリン化金属化合物と温水とを反応させ、得られるリン化水素含有ガスを燻蒸室に噴出させる燻蒸装置および該装置を用いた燻蒸方法である。
【選択図】図1
Description
リン化水素による燻蒸として、リン化アルミニウムの錠剤を燻蒸室内に配置し、リン化アルミニウムと空気中の湿分との反応によりリン化水素を発生させる方法が知られている。しかしながら、リン化アルミニウムと空気中の湿分との反応は時間がかかる。そのため長期間の燻蒸となり鮮度の要求される短時間の燻蒸には使用できない欠点がある。
特許文献1および特許文献2には、リン化水素が発火しない程度に低濃度のリン化水素を発生するリン化水素発生装置が提案されている。しかしこれらの提案は、鮮度の要求される短時間の燻蒸には適さない。
さらにこの欠点を改良する方法として、特許文献3には、高濃度のリン化水素と臭化メチルを混合使用することにより発火を防止し、しかも短時間で燻蒸できる燻蒸用装置が提案されている。この提案された装置においては、高濃度のリン化水素は、ボンベに充填されたリン化水素を使用している。しかし、リン化水素ボンベは特殊高圧ガスに属し、その保存、運搬および使用には厳重な取扱いが必要である。
さらに特許文献4には、ボンベを使用せず燻蒸場所で容易かつ安全に高濃度のリン化水素ガスを提供し短期間で燻蒸しうる方法が提案されている。しかし、外気温による添加水温度の変化により分解速度が安定せず、そのため時間による発生量の管理が難しく、一回の処理において1か所の燻蒸室への導入しかできない。また希硫酸を用いる方法は、希硫酸が毒劇物取締法の劇物に相当するため取扱いが規制され、使用者の安全確保が必要であった。
本発明者はこの目的を達成せんと鋭意研究を重ねた結果、特定のリン化金属化合物に一定温度に保たれた温水を定量的に添加することによりリン化水素含有ガスが安定的かつ定量的に得られることを見出した。またリン化水素含有ガスが安定的かつ定量的に得られることを利用し、複数の燻蒸室にリン化水素含有ガスを定量的に供給できることを見出し、本発明に到達した。
(II)温水を、リン化水素発生槽に供給する温水供給手段、並びに
(III)リン化水素発生槽、導管および噴出ノズルを有するリン化水素発生手段、
を含み、リン化水素発生槽内に不活性ガスを供給しつつ、温水を供給しリン化水素発生槽内のリン化金属化合物と温水とを反応させ、得られるリン化水素含有ガスを燻蒸室に噴出させる燻蒸装置。
2. 温水供給手段は、水槽、加温器およびポンプを有する前項1記載の燻蒸装置。
3. リン化水素発生手段は、リン化水素含有ガスを複数の燻蒸室に噴出させるための分配器を有する前項1記載の燻蒸装置。
4. 前項1記載の燻蒸装置を用い、被燻蒸物を燻蒸する方法であって、
(i)リン化水素発生槽に、リン化アルミニウムおよびリン化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種のリン化金属化合物を投入する工程、
(ii)リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換する工程、並びに
(iii)リン化水素発生槽に不活性ガスを供給しつつ、30〜70℃の温水を供給しリン化水素含有ガスを発生させ、得られたリン化水素含有ガスを燻蒸室内に1m/秒以上の流速で噴出させる工程、
を含み、温水を供給する工程は、下記第1〜3の段階を含み、各段階の温水の供給量は、全供給量に対し下記割合であり、
(a)第1段階 10〜40重量%、
(b)第2段階 0重量%、
(c)第3段階 60〜90重量%、
第2段階の所要時間は第1段階の所要時間の0.5〜3倍である、
ことを特徴とする燻蒸方法。
5. リン化水素発生槽の温度は、30〜98℃である前項4記載の燻蒸方法。
6. 燻蒸室に噴出するリン化水素含有ガスは、不活性ガスを20〜99.9容量%含有する前項4記載の燻蒸方法。
7. リン化水素含有ガスを、燻蒸室から循環されたガス中へ噴出させる前項4記載の燻蒸方法。
8. 各段階の温水の供給量は、第1段階が30〜250ml/分、第2段階が0ml/分、第3段階が30〜360ml/分である前項4記載の燻蒸方法。
本発明の燻蒸装置を、図1および図2により説明する。図2は複数の燻蒸室を燻蒸する場合である。本発明の燻蒸装置は、(I)不活性ガス供給手段、(II)温水供給手段および(III)リン化水素発生手段を含み、リン化水素発生槽15内に不活性ガスを供給しつつ、温水を供給しリン化水素発生槽15内のリン化金属化合物と温水とを反応させ得られるリン化水素含有ガスを燻蒸室(25、31、32)に噴出させる燻蒸装置である。
不活性ガス供給手段は、不活性ガスをリン化水素発生槽15に供給する手段である。不活性ガス供給手段は、ボンベ1、圧力調整バルブ2、導管10および流量調節計3を有することが好ましい。不活性ガス供給手段は、リン化水素の発火を防止するため、リン化水素発生槽15および導管18中の空気を予め不活性ガスで置換するための手段である。また、不活性ガスと発生するリン化水素ガスとを混合し、所定の流速のリン化水素含有ガスとして燻蒸室(25、31、32)に噴出させるための手段である。不活性ガスとして炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられる。
温水供給手段は、温水をリン化水素発生槽15に供給する手段である。温水供給手段は、水槽4、加温器5、ポンプ7を有することが好ましい。また、水量計35、水量調節器36、ノズル12、循環ライン9、三方弁8、温度計39を有することが好ましい。ノズル12は充円錐形の形状をしたスプレーノズルであることが好ましい。温水供給手段は、リン化水素発生槽15に温水を供給するための手段である。水槽4内の温水は、循環ライン9により循環されながら加温器5により一定温度に保たれリン化水素発生槽15に供給することが好ましい。ポンプ7は、循環およびリン化水素発生槽15への送液に用いられる。
リン化水素発生手段は、リン化水素発生槽15、導管18および噴出ノズル20を有する。リン化水素発生手段は、温度計13、圧力計14、加温器16、リン化金属化合物投入口17、バルブ19、噴出ノズル20を有することが好ましい。
噴出ノズル20の形状はリン化水素含有ガスを噴出した際、その流速が1m/秒以上となる形状であれば好ましく、円形の筒状のものがよく用いられる。
リン化水素発生手段は、水とリン化金属化合物とを反応させるための手段である。また発生したリン化水素と不活性ガスとを混合しリン化水素含有ガスとする手段である。また得られたリン化水素含有ガスを燻蒸室に所定の流速で噴出させる手段である。リン化水素含有ガスは、分配器27を介して複数の燻蒸室(25、31、32)に噴出させることができる。リン化水素発生槽15には、リン化アルミニウムおよびリン化マグネシウムからなる群より選ばれるリン化金属化合物26を投入することが好ましい。
本発明の燻蒸方法は上記装置を用い被燻蒸物を燻蒸する方法である。
本発明の燻蒸方法において、被燻蒸物として、バナナ、パイナップル、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、キウイフルーツ、アボガド等の青果物類、レタス、オクラ、アスパラガス、エンドウ等の野菜類、キク、カーネーション、ラン、シダ類の切花類、チューリップ、グラジオラス等の球根類、ラン等の苗、穂木、種子等を含む生植物、米、麦、大豆等の穀類、油粕、アルファルファペレット等の飼料および米材、南洋材等の木材等が挙げられる。
本発明の燻蒸方法は下記工程(i)〜(iii)を含む。
工程(i)は、リン化水素発生槽15に、リン化アルミニウムおよびリン化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種のリン化金属化合物を投入する工程である。リン化金属化合物はリン化金属化合物投入口17より投入する。リン化金属化合物の量は50gから6000gが好ましい。
工程(ii)は、リン化水素発生槽15および導管18中の空気を不活性ガスで置換する工程である。不活性ガスは、前述の不活性ガス供給手段によりボンベ1から導管10を通って、リン化水素発生槽15および導管18へ流れ、これらの中の空気を不活性ガスで置換する。リン化水素発生槽15および導管18中の空気を予め不活性ガスで置換しておくことは安全のために好ましい。
工程(iii)は、リン化水素発生槽15に不活性ガスを供給しつつ、30〜70℃の温水を供給しリン化水素を発生させ、得られたリン化水素含有ガスを燻蒸室内に1m/秒以上の流速で噴出させる工程である。
不活性ガスは、前述の不活性ガス供給手段により、ボンベ1から導管10を通って、リン化水素発生槽15へ供給される。不活性ガスの供給量は、不活性ガス単独での噴出ノズル20からの噴出速度が1m/秒以上、好ましくは1〜25m/秒、より好ましくは1〜5m/秒になる量である。
温水温度は、30〜70℃、好ましくは35〜45℃の範囲である。温水温度が30℃より低くなるとリン化水素含有ガスの発生が遅くなりすぎ、また70℃より高くなるとリン化水素含有ガスの発生が速くなりすぎ安定的なリン化水素含有ガスの発生が困難となる。
(a)第1段階 10〜40重量%、
(b)第2段階 0重量%、
(c)第3段階 60〜90重量%、
第1段階で温水の供給量が10重量%未満のとき、第3段階で温水の供給量が60重量%未満のときは反応が遅くなり、本発明の目的を達成し難い。また第1段階で温水の供給量が40重量%を超えるとき、第3段階で温水の供給量が90重量%を超えるとき、反応が速くなりすぎ発火の危険性が高くなり、安定供給が難しくなる。
温水の総供給量は、リン化金属化合物100gに対し、好ましくは100〜800ml、より好ましくは440〜630mlである。
第3段階の所要時間は第1段階の所要時間の0.5〜3倍、好ましくは1〜3倍、より好ましくは1.3〜3倍である。
温水の供給量は、第1段階では30〜250ml/分、第2段階では0ml/分、第3段階では30〜360ml/分であることが好ましい。より好ましくは、第1段階では60m〜200ml/分、第3段階では60〜260ml/分である。第1および第3段階において30ml/分未満では、反応速度が遅くなり本発明の目的を達成し難く、第1段階では250ml/分を第3段階では360ml/分を超えると反応が速くなりすぎ発火の危険性が高くなり、安定供給が難しくなる。
リン化金属化合物と温水との接触反応は、回分式で行うことが好ましい。その理由は、燻蒸室の規模、燻蒸すべき対象物の量と種類に対応して、燻蒸場所で高濃度のリン化水素ガスの特定量を得るためには回分式が適しているからである。
発生したリン化水素ガスと不活性ガスとはリン化水素発生槽15内で混合され、リン化水素含有ガスとなる。リン化水素含有ガス中の不活性ガス含有量は、好ましくは20〜99.9容量%、より好ましくは40〜99.9容量%である。不活性ガスによりリン化水素の発火が抑制される。
得られたリン化水素含有ガスは、導管18を通じて燻蒸室25内に所定の流速で噴出させる。リン化水素含有ガスは、燻蒸室の循環ライン24に噴出させることが好ましい。
燻蒸室内に噴出されたリン化水素含有ガスにより、生植物、穀物、木材または飼料は燻蒸処理される。
リン化水素含有ガスは、燻蒸室から循環されたガス中へ噴出させ、直接または分配器を介して単数または複数の該燻蒸室内に導入させることが好ましい。噴出ノズル径が大きく、リン化水素含有ガスの流速が維持できず発火の危険性がある場合、リン化水素含有ガスを燻蒸室内から循環されたガス中へ噴出、混合して、リン化水素含有ガス中のリン化水素濃度を発火しない濃度まで急速に希釈することが可能となる。
図1に示す装置で以下の方法でリン化水素含有ガスを得た。
水槽4に水を約8リットル入れた後、水供給ポンプ7を作動した際、水が循環ライン9を経由して水槽4に循環するよう三方弁8を操作した。次いで水槽4の温水が40℃となるように加温器5で加温し、水供給ポンプ7を作動した。
予め容量約40リットルのリン化水素発生槽15を温度計13の指示値が40℃となるまで加温器16で加温した。温度計13の指示値が40℃となった後、投入口17よりリン化アルミニウム剤26(池田興業(株)販売のエピヒューム(登録商標))300gを投入した。
圧力調整バルブ2にて圧力を0.3MPaに調整し、流量調節計3にて流量を30リットル/分に調整して窒素ガスを窒素ガスボンベ1より導管10を通じてリン化水素発生槽15に導入した。この時、バルブ19および38は閉とした。
圧力計14にてリン化水素発生槽15の圧力を確認し、指示値が0.04MPaとなるまで窒素ガスを封入し、0.04MPaになったら窒素ガス封入を止め、バルブ19を開にしてガスを抜き、リン化水素発生槽15内の圧力を大気圧に戻した。窒素ガスの封入とガス抜きの操作を5回繰り返した。
その後、窒素ガスを30リットル/分の流量でリン化水素発生槽15に導入しながらサンプリング口(A)より酸素濃度計にてリン化水素発生槽15内の酸素濃度を測定した結果0.9%であった。
バルブ22、23を開にしてブロワ21を作動した後、水槽4の水温が40℃になったことを温度計39で確認し、三方弁8を操作して導管11を通じてノズル12から温水をリン化水素発生槽15に導入し、反応を開始した。この時、水量調節計36にて温水の流量を192ml/分に調節した。
リン化水素発生槽15内で得られたリン化水素を窒素ガスおよびその他のガスと混合して導管18を通じて噴出ノズル20より循環ライン24の配管内に噴出した。なお、燻蒸室25内の空気は、水添加開始前にバルブ22および23を開け、ブロワ21を作動して循環しておいた。
反応開始から1分後、水量調節計36を操作して温水量を0ml/分とした。この状態を2分間継続した。
その後、再度水量調節計36を操作して温水量を252ml/分とした。温水量252ml/分で3分間水添加した後、水量調節計36にて水量を0ml/分にし、水添加を終了した。
水量計35で添加した温水量を計測したところ948mlであった。また、水添加開始から添加終了までの所要時間は6分であった。
反応開始から30分後、バルブ19を閉とし、噴出ノズル20からリン化水素含有ガスの噴出を停止した。また、バルブ19を閉じるとほぼ同時に窒素ガス流量調節計3にて窒素ガスの流量を0リットル/分にした。その後、ブロワ21の運転を停止し、バルブ22、23を閉とした。
反応開始後、一定間隔でサンプリング口(A)37よりリン化水素含有ガスをサンプリングし、所定の方法でリン化水素濃度を測定した。測定結果から単位時間当たりのリン化水素発生量を算出し図3に示した。また、反応開始後のリン化水素発生量推移を図4に示した。
噴出ノズル20から噴出される時の流速を計算すると、反応開始から反応終了までの間、終始窒素ガスが流量30リットル/分で流れているため、窒素ガス量30000ml÷噴出ノズル20(内径20mm)の断面積3.14cm2=9554cm、すなわち1分間で95.54m窒素ガスが流れる。これを1秒間当たりに換算すると1.59m/秒になる。すなわち、最低限1.59m/秒の速度で噴出ノズルからリン化水素含有ガスが噴出されていることになる。
加温器5を用いず、水を一度にリン化水素発生槽に添加した以外は実施例1と同じ操作を行なった。水の温度は15℃であった。水の添加量は実施例1と同じ948mlであった。水添加の所要時間は2分35秒であった。
実施例1と比較例1のリン化水素発生条件およびリン化水素発生状況を表1、単位時間当たりのリン化水素発生量を図3にまとめた。本発明によれば、水添加直後からリン化水素が発生し、徐々に発生量が増加している。増加の割合はほぼ同じで、比較例1に示すような発生量の急激な増加はなく安定している。また発生量がピークとなった後はゆるやかに減少し、この点においても比較例1と異なる。本発明による燻蒸方法は従来の方法に比べて発生量が緩やかで安定していることがわかる。したがって時間管理による複数の燻蒸室へのガス投入を容易に行うことができる。これに対し、従来の燻蒸方法は添加水の温度が外気に影響を受け一定でないため水添加開始後どのタイミングで急激なリン化水素発生が起こるか不安定で、時間管理でガスを複数の燻蒸室に投入することが困難である。
図2に示す装置で以下の方法でリン化水素含有ガスを得た。
水槽4に水を約8リットル入れた後、水供給ポンプ7を作動した際、水が循環ライン9を経由して水槽4に循環するよう三方弁8を操作した。次いで水槽4の水が40℃となるように加温器5で加温し、水供給ポンプ7を作動した。
予め容量約40リットルのリン化水素発生槽15を温度計13の指示値が40℃となるまで加温器16で加温した。
温度計13の指示値が40℃となった後、投入口17よりリン化アルミニウム剤(池田興業(株)販売のエピヒューム)300g26を投入し、圧力調整バルブ2にて圧力を0.3MPaに調整し、流量調節計3にて流量を30リットル/分に調整して窒素ガスを窒素ガスボンベ1より導管10を通じてリン化水素発生槽15に導入した。この時、バルブ19および38は閉とした。
圧力計14にてリン化水素発生槽15の圧力を確認し、指示値が0.04MPaとなるまで窒素ガスを封入し、0.04MPaになったら窒素ガス封入を止め、バルブ19を開にしてガスを抜き、リン化水素発生槽15内の圧力を大気圧に戻した。窒素ガスの封入とガス抜きの操作を5回繰り返した。
その後、導管18の配管に設置されたバルブ19および分配器27に設置されたバルブ30を開けバルブ37および分配器に設置されているバルブ28、29を閉とし、窒素ガスを30リットル/分の流量でリン化水素発生槽15に導入しながらサンプリング口(A)より酸素濃度計にてリン化水素発生槽15内の酸素濃度を測定した結果0.9%であった。
水槽4の水温が40℃になったことを温度計39で確認し、三方弁8を操作して導管11を通じてノズル12から温水をリン化水素発生槽15に導入し、反応を開始した。この時、水量調節計36にて温水の流量を192ml/分に調節した。
リン化水素発生槽15内で得られたリン化水素を窒素ガスおよびその他のガスと混合して導管18を通じて噴出ノズル20より燻蒸室25に噴出した。燻蒸室25に設置されているサンプリング用配管のバルブ40は閉とした。
反応開始から1分後、水量調節計36を操作して温水量を0ml/分とした。この状態を2分間継続した。
その後、再度水量調節計36を操作して温水量を252ml/分とした。温水量252ml/分で3分間水添加した後、水量調節計36にて温水量を0ml/分にし、水添加を終了した。水量計35で添加した温水量を計測したところ948mlであった。水添加開始から水添加終了までの所要時間は6分であった。
反応開始後、一定間隔でサンプリング口(A)37よりリン化水素含有ガスをサンプリングし、所定の方法でリン化水素濃度を測定した。測定結果から単位時間当たりのリン化水素発生量を算出し、図5に示した。
実施例2のリン化水素発生条件およびリン化水素発生状況ならびに燻蒸室25、31、32内のリン化水素濃度測定結果を表2に示した。燻蒸室25、31、32内のリン化水素濃度はほぼ同じであり、作業性に問題なく投薬することができた。
2 圧力調整バルブ
3 流量調節計
4 水槽
5 加温器
6 温水
7 ポンプ
8 三方弁
9 循環ライン
10 導管
11 導管
12 ノズル
13 温度計
14 圧力計
15 リン化水素発生槽
16 加温器
17 リン化金属化合物投入口
18 導管
19 バルブ
20 噴出ノズル
21 循環ブロワ
22 バルブ
23 バルブ
24 循環ライン
25 燻蒸室
26 リン化金属化合物
27 分配器
28 バルブ
29 バルブ
30 バルブ
31 燻蒸室
32 燻蒸室
33 噴出ノズル
34 噴出ノズル
35 水量計
36 水量調節器
37 サンプリング口(A)
38 バルブ
39 温度計
40 バルブ
41 バルブ
42 バルブ
43 サンプリング口(B)
44 サンプリング口(C)
45 サンプリング口(D)
Claims (8)
- (I)不活性ガスを、リン化水素発生槽に供給する不活性ガス供給手段、
(II)温水を、リン化水素発生槽に供給する温水供給手段、並びに
(III)リン化水素発生槽、導管および噴出ノズルを有するリン化水素発生手段、
を含み、リン化水素発生槽内に不活性ガスを供給しつつ、温水を供給しリン化水素発生槽内のリン化金属化合物と温水とを反応させ、得られるリン化水素含有ガスを燻蒸室に噴出させる燻蒸装置。 - 温水供給手段は、水槽、加温器およびポンプを有する請求項1記載の燻蒸装置。
- リン化水素発生手段は、リン化水素含有ガスを複数の燻蒸室に噴出させるための分配器を有する請求項1記載の燻蒸装置。
- 請求項1記載の燻蒸装置を用い、被燻蒸物を燻蒸する方法であって、
(i)リン化水素発生槽に、リン化アルミニウムおよびリン化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種のリン化金属化合物を投入する工程、
(ii)リン化水素発生槽および導管中の空気を不活性ガスで置換する工程、並びに
(iii)リン化水素発生槽に不活性ガスを供給しつつ、30〜70℃の温水を供給しリン化水素含有ガスを発生させ、得られたリン化水素含有ガスを燻蒸室内に1m/秒以上の流速で噴出させる工程、
を含み、温水を供給する工程は、下記第1〜3の段階を含み、各段階の温水の供給量は、全供給量に対し下記割合であり、
(a)第1段階 10〜40重量%、
(b)第2段階 0重量%、
(c)第3段階 60〜90重量%、
第2段階の所要時間は第1段階の所要時間の0.5〜3倍である、
ことを特徴とする燻蒸方法。 - リン化水素発生槽の温度は、30〜98℃である請求項4記載の燻蒸方法。
- 燻蒸室に噴出するリン化水素含有ガスは、不活性ガスを20〜99.9容量%含有する請求項4記載の燻蒸方法。
- リン化水素含有ガスを、燻蒸室から循環されたガス中へ噴出させる請求項4記載の燻蒸方法。
- 各段階の温水の供給量は、第1段階が30〜250ml/分、第2段階が0ml/分、第3段階が30〜360ml/分である請求項4記載の燻蒸方法。
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