JP2010252188A - アレーアンテナ装置 - Google Patents

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義明 南
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    • H01Q13/20Non-resonant leaky-waveguide or transmission-line antennas; Equivalent structures causing radiation along the transmission path of a guided wave
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Abstract

【課題】各アンテナ素子の放射係数の設定、およびインピーダンスの整合を容易に行うことができるアレーアンテナ装置の提供。
【解決手段】
複数のアンテナ素子を備えたアレーアンテナ装置であって、裏面に導体の接地板が設けられた誘電体基板と、上記誘電体基板の表面に設けられ直列に接続された複数段のアンテナブロックとを備え、各上記アンテナブロックは、給電マイクロストリップ線路と、上記給電マイクロストリップ線路の中途部に枝状に接続されたアンテナ素子とを含み、上記給電マイクロストリップ線路は、上記中途部と、上記中途部の入力端に上記アンテナ素子から離れて接続された入力側インピーダンス整合素子と、上記中途部の出力端に上記アンテナ素子から離れて接続された出力側インピーダンス整合素子とを有し、各段の上記入力側インピーダンス整合素子は、前段の上記出力側インピーダンス整合素子に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はアレーアンテナ装置に関し、より詳しくは、各アンテナ素子の放射係数の設定、およびインピーダンスの整合を容易に行うことができるアレーアンテナ装置に関する。
直列給電形平面アレーアンテナ装置(以下、アレーアンテナ装置と称する)の従来技術について説明する。図7は、従来のアレーアンテナ装置の一例を示す図である。図8は、図7に示されるアレーアンテナ装置の一部を抽出して示す図である。アレーアンテナ装置は、一般的に、図7に示されるように、裏面に導体接地板を設けた誘電体基板50の表面に、給電線路40の側辺に複数のアンテナ素子41を接続してなるマイクロストリップ線路を設けることにより構成される。図8に示されるように、1本のアンテナ素子41と当該アンテナ素子41の前後の給電線路40とからなるアンテナブロック42において、給電線路40の入力端30から入力された電力31は、その一部の電力32がアンテナ素子41に結合し、電力32の電波が放射される。アンテナ素子41の接続点の前後でインピーダンスの不整合が生じると、入力された電力31の一部の電力34が入力端30へ戻る。これらのことから、放射電力32=入力電力31−反射電力34−出力電力35という式が成り立つ。出力電力35は次段のアンテナブロック42のアンテナ素子41に向けて出力され、次段のアンテナブロック42においても前段のアンテナブロック42と同様の電力の流れが生じる。
インピーダンスの不整合が生じると上記の如く電力の反射が生じるため、インピーダンスの不整合を防止する必要がある。従来、インピーダンスを整合させるために、図9に示されるように、インピーダンス整合素子36を各アンテナ素子38の接続部に設けることが行われている(特許文献1の図21参照)。インピーダンス整合素子36の側辺にアンテナ素子38のコーナー部が接続されている。インピーダンス整合素子36は、給電線路40の一部を構成する。給電線路40は、主部60と、主部60の端に接続されかつ主部60よりも幅が大きいインピーダンス整合回路36とを含む。
しかしながら、図9に示される如くインピーダンス整合素子36を設けた場合、アンテナ素子38からの電波放射量を決定する放射係数の設定が難しくなるという問題があった。以下、その理由を説明する。
図9に示されるアレーアンテナ装置において、第n段のアンテナ素子38の放射係数A_#nは以下の式1で表すことができる。
A_#n=Zf_#n/(Zr_#n+Zf_#n)・・・(式1)
ここで、
Zf_#n:第n段のアンテナ素子38の接続点39から出力側(電力供給下流側)を見たインピーダンス
Zr_#n:第n段のアンテナ素子38の放射インピーダンス
Zr_#nは、第n段のアンテナ素子38の幅、第n段のアンテナ素子38の接続点39における給電線路幅(主部60の幅とインピーダンス整合素子36の幅)、第n段のアンテナ素子38と給電線路40の接続形状(アンテナ素子38の給電線路40への挿入量、挿入角度)、等に基づいて決定される。
アンテナ素子38はインピーダンス整合素子36に接続されているため、インピーダンス整合素子36が設けられていない場合(すなわち、アンテナ素子38が主部60に直接接続されている場合)とはインピーダンスZr_#nが相違する。
アレーアンテナ装置の設計の段階で、ビームの形状および利得を最適化するために、各アンテナ素子38の放射係数Aを調節する必要がある。また、接続点39における電力の反射を防止すべくインピーダンスを整合させる必要がある。
しかしながら、図9に示される例では、接続点39の先のインピーダンス(Zr_#nとZf_#nの合成インピーダンス)と接続点39の手前側のインピーダンスの整合をとるためにインピーダンス整合素子36の幅を変化させると、インピーダンスZr_#nの値を変化させてしまう。従って、折角インピーダンスZr_#nを設定しても、その後にインピーダンスの整合を行ったために、インピーダンスZr_#nを設定し直さなければならない。そして、インピーダンスZr_#nを再設定した後に再度インピーダンスの整合を行うと、再びインピーダンスZr_#nの値が変化してしまうこととなり、再びインピーダンスZr_#nを設定し直さなければならない。つまり、延々とインピーダンスZr_#nの設定が繰り返されることとなり、適切なインピーダンスの設定が難しいという問題がある。
特許第3306592号公報
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、各アンテナ素子の放射係数の設定、およびインピーダンスの整合を容易に行うことができるアレーアンテナ装置の提供を目的とする。
第1の発明は、
複数のアンテナ素子を備えたアレーアンテナ装置であって、
裏面に導体の接地板が設けられた誘電体基板と、
上記誘電体基板の表面に設けられ直列に接続された複数段のアンテナブロックとを備え、
各上記アンテナブロックは、
給電マイクロストリップ線路と、
上記給電マイクロストリップ線路の中途部に枝状に接続されたアンテナ素子とを含み、
上記給電マイクロストリップ線路は、
上記中途部と、
上記中途部の入力端に上記アンテナ素子から離れて接続された入力側インピーダンス整合素子と、
上記中途部の出力端に上記アンテナ素子から離れて接続された出力側インピーダンス整合素子とを有し、
各段の上記入力側インピーダンス整合素子は、前段の上記出力側インピーダンス整合素子に接続されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、各アンテナ素子の放射係数の設定、およびインピーダンスの整合を容易に行うことができる。以下、具体的に説明する。各アンテナブロックにおいて、アンテナ素子の放射係数Aは、アンテナ素子接続点からアンテナ素子側を見たインピーダンス(アンテナ素子の放射インピーダンス)Zrと、アンテナ素子接続点から出力側(電力供給下流側)を見たインピーダンスZfの比に基づいて決定される。
すなわち、A=Zf/(Zr+Zf)=1/((Zr/Zf)+1)
放射係数Aを変更するには、ZrまたはZfのいずれかを変更すればよい。Zrはアンテナ素子の幅を変更することにより変更することができる。Zfは出力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更する(つまり、出力側インピーダンス整合素子の特性インピーダンスを変化させる)ことにより変更することができる。出力側インピーダンス整合素子がアンテナ素子から離れた位置にあるので、出力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更してもその変更がZrに影響が及ぶことはない。また、アンテナ素子の幅を変更してもその変更がZfに影響を及ぼすことはない。よって、ZrまたはZfのいずれかを変更するだけで、放射係数を所望の値に容易に設定することができる。
放射係数の設定によりZrまたはZfが変更されるため、アンテナ素子接続部から先を見たインピーダンス(つまり、ZrとZfの合成インピーダンス:Zr×Zf/(Zr+Zf))は変化する。アンテナ素子接続部の前後のインピーダンス整合は、入力側インピーダンス整合素子の線路幅の調整によって行う。入力側インピーダンス整合素子はアンテナ素子接続部から離れているので、入力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更しても、その変更がZrとZfの合成インピーダンスに影響を及ぼさない。よって、アンテナ素子接続部の前後のインピーダンス整合を容易にとることができる。
当段アンテナブロックの入力端を前段(当段から見て電力供給上流側の段)アンテナブロックの出力端に接続するためには、当段アンテナブロックの入力インピーダンスと前段アンテナブロックの出力インピーダンスを整合させ、これによりアンテナブロック同士の接続箇所での電力反射をなくす必要がある。当段アンテナブロックの入力インピーダンスは、入力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更することにより所望の値に設定することができる。入力インピーダンス整合素子がアンテナ素子から離れて位置しているので、入力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更しても、その変更がZrに影響を及ばさず、従って、先に設定した放射係数Aが変化しない。よって、Zrへの影響を考慮することなく容易に入力インピーダンスの設定を行うことができる。
以上のことから、各段の放射係数をアンテナブロック毎に独立して設定することができ、各段の放射係数の設定が容易となる。また、当段の入力インピーダンスと前段の出力インピーダンスを容易に整合させることができるので、各段を独立に設計した後に各段を相互に接続してアレーアンテナを容易に設計することができる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記給電マイクロストリップ線路において、
上記中途部は、アンテナ素子接続部の前後の長さがそれぞれλg/4であり、
上記入力側インピーダンス整合素子および出力側インピーダンス整合素子の長さがそれぞれλg/4であることを特徴とする。
ここで、
λg:マイクロストリップ線路を伝播する電波の波長
第2の発明によれば、各アンテナ素子の放射係数の設定およびインピーダンスの整合を容易かつ適切に行うことができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、
第n段の上記出力側インピーダンス整合素子の特性インピーダンスzm2_#nは、以下の式1で表されることを特徴とする。
zm2_#n=SQRT((zo2×Zout_#n)/Zf_#n)・・・(式1)
ここで、
zo:第n段の上記給電ストリップ線路の特性インピーダンス
Zout_#n:第n段の上記出力側インピーダンス整合素子の出力端から出力側を見たインピーダンスであって、当該出力端に接続されていると仮定した第n+1段のインピーダンス
Zf_#n:第n段の上記アンテナ素子の接続点から出力側を見たインピーダンス
第3の発明によれば、出力側インピーダンス整合素子のインピーダンスzm2_#nを、簡単な計算で算出することができる。
第4の発明は、第1乃至3いずれかの発明において、
第n段の上記入力側インピーダンス整合素子のインピーダンスzm1_#nは、以下の式2で表されることを特徴とする。
zm1_#n=SQRT(zo2×Zin_#n×(Zr_#n+Zf_#n)/(Zr_#n×Zf_#n))・・・(式2)
ここで、
zo:第n段の上記給電ストリップ線路のインピーダンス
Zin_#n:第n段の入力インピーダンス
Zr_#n:第n段の上記アンテナ素子の接続点からアンテナ素子側を見たインピーダンス
Zf_#n:第n段の上記アンテナ素子の接続点から出力側を見たインピーダンス
第4の発明によれば、入力側インピーダンス整合素子のインピーダンスzm1_#nを、簡単な計算で算出することができる。
本発明によれば、各アンテナ素子の放射係数の設定、およびインピーダンスの整合を容易かつ適切に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るアレーアンテナ装置を示す図 図1に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図であり、各アンテナブロックの寸法の一例を示す図である。 図1に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図であり、アレーアンテナ装置におけるインピーダンスを示す図である。 図1に示されるアレーアンテナ装置における電力の流れを示す図 本発明の第2実施形態に係るアレーアンテナ装置を示す図 図5に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図 従来のアレーアンテナ装置を示す図 図7に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図 従来の他のアレーアンテナ装置を示す図
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るアレーアンテナ装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係るアレーアンテナ装置を示す図である。図2は、図1に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図であり、各アンテナブロックの寸法の一例を示す図である。図3は、図1に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図であり、アレーアンテナ装置におけるインピーダンスを示す図である。図4は、図1に示されるアレーアンテナ装置における電力の流れを示す図である。
図1、2、3に示されるように、第1実施形態に係るアレーアンテナ装置1は、複数のアンテナ素子2を備えたアレーアンテナ装置である。図1に示されるアレーアンテナ装置1は、直線状の給電ストリップ線路6から直線状のアンテナ素子2に直接給電される直列給電形平面アレーアンテナである。以下、アレーアンテナ装置1について詳述する。
アレーアンテナ装置1は、誘電体基板3と、複数段のアンテナブロック4とを備えている。
誘電体基板3は、その裏面に導体の接地板(図示せず)が設けられ、裏面と反対側の表面には導体のアンテナブロック4が設けられている。
各アンテナブロック4は、誘電体基板3の表面において直列に接続されている。
各アンテナブロック4は、給電マイクロストリップ線路6と、アンテナ素子2とを含む。
給電マイクロストリップ線路6は、電力をアンテナ素子2に供給する直線状のマイクロストリップ線路である。給電マイクロストリップ線路6は、中途部61と、入力側インピーダンス整合素子7と、出力側インピーダンス整合素子8とを有する。
各アンテナブロック4において、中途部61は帯状であって、給電マイクロストリップ線路6の長さ方向中央部に位置し、図2に示されるように、入力端9から出力端11にかけて一定幅とされている。中途部61の側辺中央にはアンテナ素子2が接続されている。中途部61において、アンテナ素子接続点10(接続部分の中心点。以下、接続点10と称する)前後の長さ(L3、L2)は、それぞれ、当該給電マイクロストリップ線路6を伝播する電波の波長λgの1/4(λg/4)とされている。換言すると、各アンテナブロック4において、中途部61の入力端9から接続点10までの長さL3はλg/4であり、接続点10から中途部61の出力端11までの長さL2はλg/4である。各アンテナブロック4の給電マイクロストリップ線路6は、例えば、同一長さ、同一幅とされている。なお、波長λgは、真空中を伝播する所定の電波の波長λを誘電体基板3の誘電率で短縮させた波長である。
アンテナ素子2は、給電マイクロストリップ線路6の中途部61に枝状に接続された直線状のマイクロストリップ線路である。アンテナ素子2は、図2に示される例では、給電マイクロストリップ線路6に対して出力側(すなわち、電力供給下流側)へ傾斜(例えば45度)するように、給電マイクロストリップ線路6の一方の側辺に接続されている。なお、アンテナ素子2は、マイクロストリップ線路6に対して入力側(すなわち、電力供給上流側)へ傾斜するように給電マイクロストリップ線路6に接続されてもよいし、或いは、マイクロストリップ線路6に対して直角方向に延びるように給電マイクロストリップ線路6に接続されてもよい。アンテナ素子2は長方形状に形成されており、その1つのコーナー部が給電マイクロストリップ線路6に直接接続されている。各アンテナ素子2の幅Wは、図1に示されるように、入力側(すなわち、電力供給上流側)のアンテナブロック4から出力側(すなわち、電力供給下流側)のアンテナブロック4にかけて次第に大きくなっている。これにより、入力側のアンテナブロック4から出力側のアンテナブロック4にかけて、次第に各アンテナ素子2の放射係数Aを大きくすることができる。第n段のアンテナブロック4におけるアンテナ素子2の放射係数A_#nは、A_#n=Zf_#n/(Zr_#n+Zf_#n)=1/((Zr_#n/Zf_#n)+1)で表される。ここで、Zr_#nは第n段のアンテナ素子2の接続点10からアンテナ素子側を見た放射インピーダンスであり、Zf_#nは第n段のアンテナ素子2の接続点10から出力側を見たインピーダンスである。アンテナ素子2は、その端部から電波を放射する。各アンテナ素子2の長さLは、例えば、所望の周波数に対応する波長λgの半分の長さ(λg/2)に設定されている。
出力側インピーダンス整合素子8は、その入力端が中途部61の出力端11に接続されている。出力側インピーダンス整合素子8の長さL1は、λg/4に設定されている。インピーダンスZf_#nを所望の値に設定するための出力側インピーダンス整合素子8の特性インピーダンスzm2_#n(図3参照)は、以下の式1で表される。
zm2_#n=SQRT((zo2×Zout_#n)/Zf_#n)・・・(式1)
ここで、
zo:第n段の中途部61の特性インピーダンス
Zout_#n:第n段の前記出力側インピーダンス整合素子の出力端19から出力側を見たインピーダンスであって、当該出力端19に第n+1段のアンテナブロックが接続されていると仮定したときのインピーダンス
Zf_#n:第n段のアンテナ素子2の接続点10から出力側を見たインピーダンス
SQRT:平方根
入力側インピーダンス整合素子7は、その出力端が中途部61の入力端9に接続されている。入力側インピーダンス整合素子7の長さL4は、λg/4に設定されている。アンテナブロック4の入力インピーダンスZin_#nを所望の値に設定するための入力側インピーダンス整合素子7の特性インピーダンスzm1_#n(図3参照)は、以下の式2で表される。
zm1_#n=SQRT(zo2×Zin_#n×(Zr_#n+Zf_#n)/(Zr_#n×Zf_#n))・・・(式2)
ここで、
zo:第n段の給電ストリップ線路6の特性インピーダンス
Zin_#n:第n段の入力側インピーダンス
Zr_#n:第n段のアンテナ素子2の接続点10からアンテナ素子2側を見たインピーダンス
Zf_#n:第n段のアンテナ素子2の接続点10から出力側を見たインピーダンス
SQRT:平方根
なお、入力側インピーダンス整合素子7の特性インピーダンスzm1_#nは、出力側インピーダンス整合素子8の特性インピーダンスzm2_#nが設定された後に設定される。
各段の入力側インピーダンス整合素子7の入力端は、前段のアンテナブロック4の出力側インピーダンス整合素子8の出力端に接続されている。
第n段のアンテナブロック4の入力インピーダンスZin_#nと第n−1段(前段)の出力端に接続されていると仮定したインピーダンスZout_#n-1とを等しくすることにより、インピーダンスの整合がとられるので、第n段のアンテナブロック4と第n−1段(前段)のアンテナブロック4とを電力がその境界部分で反射しないように接続することができる。同様に全段を順に接続するとアレーアンテナ装置1が構成される。以上により、各ブロック4毎に、独立して放射係数Aを調整することができ、アレーアンテナ装置1の設計が容易となる。
アレーアンテナ装置1の終端には、終端での残留電力を吸収するための整合終端素子50が設けられている。
アレーアンテナ装置1の動作について説明する。
アレーアンテナ装置1の給電点12(図1参照)に電力が供給されると、各アンテナブロック4において、図4に示されるように、入力側インピーダンス整合素子7の入力端13から入力された電力14は、その一部の電力15がアンテナ素子2に結合し、その電力の電波が放射される(放射電力15)。入力電力14から放射電力15を差し引いた電力(出力電力16)が、出力側インピーダンス整合素子8の出力端19から次段のアンテナブロック4へ出力される。
入力側インピーダンス整合素子7を設けたことで、アンテナブロック4の間でインピーダンスの整合がとられているので、入力された電力31の一部の電力が給電部12側へ戻らない。つまり、反射損が小さいので、各アンテナ素子2から電波を効率良く放射することができる。
また、各アンテナ素子2の放射係数Aの設定、およびインピーダンスの整合を容易に行うことができる。以下、具体的に説明する。各アンテナブロック4において、アンテナ素子の放射係数Aは、アンテナ素子接続点10からアンテナ素子2側を見たインピーダンス(アンテナ素子の放射インピーダンス)Zrと、アンテナ素子接続点10から出力側(電力供給下流側)を見たインピーダンスZfの比に基づいて決定される。
すなわち、A=Zf/(Zr+Zf)=1/((Zr/Zf)+1)
放射係数Aを変更するには、ZrまたはZfのいずれかを変更すればよい。Zrはアンテナ素子2の幅を変更することにより変更することができる。Zfは出力側インピーダンス整合素子8の線路幅を変更する(つまり、出力側インピーダンス整合素子8の特性インピーダンスを変化させる)ことにより変更することができる。出力側インピーダンス整合素子8がアンテナ素子2から離れた位置にあるので、出力側インピーダンス整合素子8の線路幅を変更してもその変更がZrに影響を及ぼすことはない。また、アンテナ素子2の幅を変更してもその変更がZfに影響を及ぼすことはない。よって、ZrまたはZfのいずれかを変更するだけで、放射係数Aを所望の値に容易に設定することができる。
放射係数Aの設定によりZrまたはZfが変更されるため、アンテナ素子接続部10から先を見たインピーダンス(つまり、ZrとZfの合成インピーダンス:Zr×Zf/(Zr+Zf))は変化する。アンテナ素子接続部10の前後のインピーダンス整合は、入力側インピーダンス整合素子7の線路幅の調整によって行う。入力側インピーダンス整合素子7はアンテナ素子接続部10から離れているので、入力側インピーダンス整合素子の線路幅を変更しても、その変更がZrとZfの合成インピーダンスに影響を及ぼさない。よって、アンテナ素子接続部10の前後のインピーダンス整合を容易にとることができる。
当段アンテナブロック4の入力端13を前段(当段から見て電力供給上流側の段)アンテナブロックの出力端に接続するためには、当段アンテナブロック4の入力インピーダンスZin_#nと前段アンテナブロックの出力インピーダンスZout_#n-1を整合させ、これによりアンテナブロック同士の接続箇所での電力反射をなくす必要がある。当段アンテナブロック4の入力インピーダンスZin_#nは、入力側インピーダンス整合素子7の線路幅を変更することにより所望の値に設定することができる。入力インピーダンス整合素子7がアンテナ素子2から離れて位置しているので、入力側インピーダンス整合素子7の線路幅を変更しても、その変更がZrに影響を及ばさず、従って、先に設定した放射係数Aが変化しない。よって、Zrへの影響を考慮することなく容易に入力インピーダンスZin_#nの設定を行うことができる。
以上のことから、各段の放射係数をアンテナブロック4毎に独立して設定することができ、各段の放射係数Aの設定が容易となる。また、当段の入力インピーダンスZin_#nと前段の出力インピーダンスZout_#n-1を容易に整合させることができるので、各段を独立に設計した後に各段を相互に接続してアレーアンテナ装置1を容易に設計することができる。
なお、図1,2,3に示される例では、各入力側インピーダンス整合素子7の幅と当該入力側インピーダンス整合素子7の前段における出力側インピーダンス整合素子8の幅が異なって図示されているが、同じ幅でもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るアレーアンテナ装置について、図面を参照しつつ説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るアレーアンテナ装置を示す図である。図6は、図4に示されるアレーアンテナ装置の一部を拡大して示す図である。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態に係るアレーアンテナ装置17は、誘電体基板3と、複数段のアンテナブロック20とを備えている。
誘電体基板3は、その裏面に導体の接地板(図示せず)が設けられ、裏面と反対側の表面には導体のアンテナブロック20が設けられている。
第2実施形態に係るアレーアンテナ装置17が第1実施形態と異なる点は、アンテナ素子18と給電マイクロストリップ線路6との接続形状であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。L1、L2、L3、L4はそれぞれ、λg/4に設定されている。
第2実施形態では、アンテナ素子18は、一方の短辺全体が給電マイクロストリップ線路6に埋まるように給電ストリップ線路6の一方の側辺に接続されている。つまり、アンテナ素子18の給電ストリップ線路6への挿入深さが第1実施形態と異なる。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様、電力の反射損が小さくなるので、各アンテナ素子18から電波を効率良く放射することができる。また、第2実施形態においては、第1実施形態と同様、各アンテナ素子18の放射係数の設定およびインピーダンスの整合を容易かつ適切に行うことができる。
本発明は、用途に応じてビームの形状および利得を変更することが求められる車載レーダ装置を構成するアレーアンテナ装置等に利用可能である。
1,17 アレーアンテナ装置
2,18 アンテナ素子
3 誘電体基板
4,20 アンテナブロック
5 接地板
6 給電マイクロストリップ線路
7 入力側インピーダンス整合素子
8 出力側インピーダンス整合素子
9 給電マイクロストリップ線路の入力端
10 給電マイクロストリップ線路とアンテナ素子の接続点
11 給電マイクロストリップ線路の出力端
12 給電点
13 入力側インピーダンス整合素子の入力端
14 入力電力
15 放射電力
16 出力電力
19 出力側インピーダンス整合素子の出力端
61 中途部

Claims (4)

  1. 複数のアンテナ素子を備えたアレーアンテナ装置であって、
    裏面に導体の接地板が設けられた誘電体基板と、
    前記誘電体基板の表面に設けられ直列に接続された複数段のアンテナブロックとを備え、
    各前記アンテナブロックは、
    給電マイクロストリップ線路と、
    前記給電マイクロストリップ線路の中途部に枝状に接続されたアンテナ素子とを含み、
    前記給電マイクロストリップ線路は、
    前記中途部と、
    前記中途部の入力端に上記アンテナ素子から離れて接続された入力側インピーダンス整合素子と、
    前記中途部の出力端に上記アンテナ素子から離れて接続された出力側インピーダンス整合素子とを有し、
    各段の前記入力側インピーダンス整合素子は、前段の前記出力側インピーダンス整合素子に接続されていることを特徴とするアレーアンテナ装置。
  2. 前記給電マイクロストリップ線路において、
    前記中途部は、アンテナ素子接続部の前後の長さがそれぞれλg/4であり、
    前記入力側インピーダンス整合素子および出力側インピーダンス整合素子の長さがそれぞれλg/4であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
    ここで、
    λg:マイクロストリップ線路を伝播する電波の波長
  3. 第n段の前記出力側インピーダンス整合素子の特性インピーダンスzm2_#nは、以下の式1で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のアレーアンテナ装置。
    zm2_#n=SQRT((zo2×Zout_#n)/Zf_#n)・・・(式1)
    ここで、
    zo:第n段の前記中途部の特性インピーダンス
    Zout_#n:第n段の前記出力側インピーダンス整合素子の出力端から出力側を見たインピーダンスであって、当該出力端に第n+1段のアンテナブロックが接続されていると仮定したときのインピーダンス
    Zf_#n:第n段の前記アンテナ素子の接続点から出力側を見たインピーダンス
  4. 第n段の前記入力側インピーダンス整合素子のインピーダンスzm1_#nは、以下の式2で表されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載のアレーアンテナ装置。
    zm1_#n=SQRT(zo2×Zin_#n×(Zr_#n+Zf_#n)/(Zr_#n×Zf_#n))・・・(式2)
    ここで、
    zo:第n段の前記給電ストリップ線路のインピーダンス
    Zin_#n:第n段の入力インピーダンス
    Zr_#n:第n段の前記アンテナ素子の接続点からアンテナ素子側を見たインピーダンス
    Zf_#n:第n段の前記アンテナ素子の接続点から出力側を見たインピーダンス
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