JP2010251541A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、エネルギーの利用効率を下げることなく、高精細なパターンと幅の広いパターンの両方を自由度高く高精度に形成可能なパターン形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板上に形成された薄膜の一部にレーザー光を照射しながら走査し、レーザー光が基板上に形成するビームスポットによって薄膜の少なくとも一つの物性が変化することで、レーザー光が照射されなかった部位との間に物性の違いをもつパターンを形成する際に、ビームスポットをパターンを形成する方向に走査させると共に、少なくともパターンを形成する方向とは異なる方向にビームスポットを周期的に移動させ、かつ、ビームスポットの範囲と、一周期前のビームスポットの範囲とが、重なっていることを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】図3
【解決手段】基板上に形成された薄膜の一部にレーザー光を照射しながら走査し、レーザー光が基板上に形成するビームスポットによって薄膜の少なくとも一つの物性が変化することで、レーザー光が照射されなかった部位との間に物性の違いをもつパターンを形成する際に、ビームスポットをパターンを形成する方向に走査させると共に、少なくともパターンを形成する方向とは異なる方向にビームスポットを周期的に移動させ、かつ、ビームスポットの範囲と、一周期前のビームスポットの範囲とが、重なっていることを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】図3
Description
この発明は、基板上に金属等のパターンを形成するためのパターン形成方法に関するものである。
レーザーパターン形成は基板上に膜状形成された材料にレーザー照射を行うことで照射部分の材料の少なくとも一部を分解、乾燥、重合、結晶化させるなどして未照射部分との間に物性の差異を生じさせその結果パターン形成を行うものであって、幅広い技術分野において実用化されている技術である。
レーザーを用いてパターン形成される対象となる材料にはさまざまなものがあり、例えば銀インクと呼ばれる、直径数nmの銀の超微粒子を保護剤で被覆し適当な溶媒中に分散させたコロイド状液体材料は上市品を試薬メーカー等から購入可能である。この材料は、あたかも従来の印刷用インクのように基板上に塗布を行うことができ、この塗布面にレーザー照射を行うことで金属銀の皮膜からなるパターンを形成することが出来る。
また、別の材料として基板上にCVD法などによって形成されたアモルファスシリコンの膜を挙げることが出来る。アモルファスシリコンはシリコンが非結晶状態となっているものである。アモルファスシリコンの膜にレーザーを照射することで、より電気的な特性に優れる微結晶シリコンやポリシリコンと呼ばれる結晶化が進んだ状態のパターンを得ることが出来る。微結晶シリコンやポリシリコンは、液晶ディスプレイなどの映像デバイスを構成する画素を制御するためのスイッチ素子である薄膜トランジスタを構成するための材料として大変重要なものである。
コロイドインクとレーザーを用いた金属パターン形成については例えば(特許文献1)に、またアモルファスシリコンのレーザーを用いた結晶化パターン形成については例えば(特許文献2)に詳細が開示されている。
しかしながら、上記従来の技術では、自由度高く高精細なパターン形成を行うことが出来るものの、形成できるパターンの幅は一定であるという制限があり、幅の広いパターンを形成する必要がある場合は、細いパターンを隣接するように何度も形成したり、レーザーの出力を上げてビームスポットの面積を大きくしたりする必要があった。そしてこのような方法を用いれば幅の広いパターンを形成することは出来るものの、細いパターンを何度も並べて形成することで幅の広いパターンを得る場合には、各パターン形成時の熱履歴の違いによる特性の不均一化や、精細なパターンを隙間なくかつ不要に重なることなく形成する際に位置決めの精度の限界からパターン欠陥を生じるという問題があり、またレーザーの出力を上げるとビーム中央部のエネルギー密度が大きくなりすぎるためアブレーションなどの望ましくない反応が生じるという問題があった。またアブレーションなどの望ましくない反応を避けるためにフィルタなどを用いると、エネルギーの利用効率を下げるという別の問題を生じた。
そこで本発明は、エネルギーの利用効率を下げることなく、高精細なパターンと幅の広いパターンの両方を自由度高く高精度に形成可能なパターン形成方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために本発明では、基板上に形成された薄膜の一部にレーザー光を照射しながら走査し、レーザー光が基板上に形成するビームスポットによって薄膜の少なくとも一つの物性が変化することで、レーザー光が照射されなかった部位との間に物性の違いをもつパターンを形成する際に、ビームスポットをパターンを形成する方向に走査させると共に、少なくともパターンを形成する方向とは異なる方向にビームスポットを周期的に移動させ、かつ、ビームスポットの範囲と、一周期前のビームスポットの範囲とが、重なっていることを特徴とする。
この発明によれば、エネルギーの利用効率を下げることなく、高精細なパターンと幅の広いパターンの両方を自由度高く高精度に形成することができる。
本発明の請求項1記載のパターン形成方法は、基板上に形成された薄膜の一部にレーザー光を照射しながら走査し、レーザー光が基板上に形成するビームスポットによって薄膜の少なくとも一つの物性が変化することで、レーザー光が照射されなかった部位との間に物性の違いをもつパターンを形成する際に、ビームスポットをパターンを形成する方向に走査させると共に、少なくともパターンを形成する方向とは異なる方向にビームスポットを周期的に移動させ、かつ、ビームスポットの範囲と、一周期前のビームスポットの範囲とが、重なっていることを特徴とするので、エネルギーの利用効率を下げることなく、高精細なパターンと幅の広いパターンの両方を自由度高く高精度に形成可能なパターン形成方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
本発明の請求項2記載のパターン形成方法は、請求項1記載のパターン形成方法であって、ビームスポットの範囲は、さらに半周期前のビームスポットの範囲と重なっていることを特徴とするので、緻密に形成されていながらスポットサイズよりも幅の広いパターンを一度に形成することが可能となるという効果を奏する。
本発明の請求項3記載のパターン形成方法は、請求項1記載のパターン形成方法であって、所定の関係式により成り立つことにより、確実にパターンを形成することができる。
以下に図面を参照して、この発明に係るパターンおよびその形成方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、発明の実施の形態によるパターン形成装置を示す概念図である。図1において、符号1はレーザーであり、本実施の形態においては波長450nm、最大出力500mwの青色の半導体レーザーである。本発明を実施可能なレーザーとして、このような可視光レーザーのほかに赤外線や紫外線レーザーを用いることが出来、またレーザー同様の特性を持ったエネルギービームである電子線やイオンビームなどについても本発明を適用することが可能である。
符号2はコリメーターレンズやアナモルフィックプリズム等のビーム整形光学系、符号3は集光レンズである、コリメーターレンズは広がりを持った半導体レーザーの放射光を平行光にするため、またアナモルフィックプリズムはビーム断面内で扁平なエネルギー分布をもった半導体レーザーの放射光を同心円状のガウシアン分布に近い形に整えるために用いられている。これらの光学要素は半導体レーザーを光源とする系においてよく用いられるものである。もちろん光源から放射されるビームのエネルギー分布が整形することなくともすでにガウシアン形状に近い形であるような場合にはより簡素な光学系を選択可能である。
符号4は基板であって、本実施の形態では厚さ0.7mmのシリカガラスを用いている。本発明を実施するにあたっては基板の形状や材料等に特に制限は無く、ガラス基板のほかにセラミックや金属、プラスチックなどでできた板、そして高分子フィルムなどの可とう性材料も使用することができる。
符号5はパターン形成がなされる材料である。本実施の形態における材料はCVD法を用いて基板上に製膜されたアモルファスシリコン薄膜である。アモルファスシリコン薄膜5はレーザー照射によって微結晶シリコンと呼ばれる多結晶状態に変化する。
符号6はビーム整形光学系2によって断面がガウシアン形状に近いエネルギー分布を持った平行光に整形されたエネルギービームの光束を表す仮想的な線、符号7は基板上に形成されるビームの焦点であるビームスポット、符号8は光源を制御する光源制御部であって、光源のON/OFF制御を行う。本発明でいうところのビームスポットは、基板上にパターンを形成可能なスポットである。そして静止したビームを用いてパターン形成を行った際に基板上に形成されるパターンのサイズをビームスポットのサイズとして定義するものである。
符号9はビームスポット7をと基板4に対して移動させ、パターンを形成するために用いられる第一の相対位置変更機構としての機械式可動のXYステージである。第一の相対位置変更機構の別の形として、光源側をロボットアームなどを用いて可動に保持し、これを基板ユニット4に対して相対的に移動させるようなものや、レンズ3のみを可動に保持して、レンズ3を適切に移動させることによってビームスポット7の位置を基板ユニット4に対して移動させるといったものを用いても本発明を実現することが出来る。また、ポリゴンミラーなどを用いてビームを走査することを選択することも可能である。
符号10はアモルファスシリコン薄膜5がレーザー照射によって微結晶シリコンになることで形成されたパターンである。
そして符号11は第二の相対位置変更機構であって、本実施の形態では光源であるレーザー1、ビーム整形光学系2、集光レンズ3を搭載している。第二の相対位置変更機構11は可動に保持され、また図示しない圧電素子を駆動することでビーム6を上下左右方向に微動させることが出来る。
ここで、本発明を実施するに当たり本質的ではないために図1に図示していない補助的な要素として、全体の機構を支えるための架台、各構成要素の保持調整機構、さらにはこれらの各要素を一貫して動作させるためのコンピューターや各種駆動回路を含む制御機構とその制御を予め記述した制御プログラムなどを挙げることが出来る。以下これらを総称して制御機構と呼ぶ。制御機構は予め定めされたプログラムにしたがって前述した各構成要素を適切に駆動するものである。
ここで、本実施の形態では基板4上の材料としてアモルファスシリコン薄膜5を用いたが、本発明に係るパターン形成方法を用いてパターン化可能なものはこれに制限されるものではなく、前述した銀インクを含む金属インク類をはじめとしたレーザーの照射によって物性の一部が変化するようなものはパターン形成対象として幅広く用いることが可能であるし、またさらには電子写真技術で一般的なレーザーを用いた潜像形成プロセスのような場合においても本発明を用いることが可能である。
さて、本発明の要諦である幅の広いパターンの形成について説明を行う前に、アモルファスシリコン薄膜5を用いた微結晶シリコンパターン10形成の概要を説明し、微結晶シリコンとは何か、そして何故幅の広いパターンが必要であるのか、また何故従来技術を用いていたのでは幅の広いパターンを形成することが困難であるのかを説明する。
本実施の形態におけるアモルファスシリコン薄膜5は厚さ50nmであって、CVD法(化学的気層成長法)によってシリカガラス基板4上に形成されている。アモルファスシリコンはそれ自身でも半導体素子の材料となりうるものであるが、シリコン原子間の結合がランダムなアモルファス状態であるためにキャリア移動度が小さく、駆動周波数の高い素子や大きな電流を制御可能な素子を作ることが難しい。キャリア移動度を改善するためにはシリコン原子をアモルファスから結晶状態に変えることが必要である。シリコンはその結晶状態によって単結晶シリコン、ポリシリコン、微結晶シリコンなどと呼ばれており、これはそれぞれほぼ完全な結晶、比較的大きな結晶が結晶粒界を接して密に並んでいる状態、比較的小さな結晶が結晶粒界を接して密に並んでいる状態に相当する。アモルファスシリコンはレーザー照射によってその一部のエネルギーを吸収し熱に変換する。そして発生した熱エネルギーはシリコン原子の再配置のために使われ、発生した熱量に応じて結晶の成長が進んでいく。レーザーの照射のみで完全な単結晶シリコンを形成するのは現実的ではなく、ポリシリコンまたは微結晶シリコンへの転化が一般的である。レーザーのエネルギーが比較的大きく、照射によってアモルファスシリコンが瞬間的に溶融するほどである場合、照射後ポリシリコンが形成され、溶融が生じない程度のエネルギーである場合は微結晶シリコンが形成される。本実施の形態におけるパターンは微結晶シリコンから成っている。微結晶シリコンは液晶ディスプレイの各ピクセルを駆動するためのスイッチ素子として用いられる薄膜トランジスタを形成するに好適な材料である。
次に、何故幅の広いパターンが必要であるのか、そして何故従来法では幅の広いパターンを形成することが困難であるのかを説明する。
前述したように微結晶シリコンはディスプレイの各画素を制御するスイッチ素子として利用されることが多い。ディスプレイ用スイッチに求められる特性は必要な電流や電圧に耐えられること、スイッチをONにしたときに十分に抵抗が低く、OFFにしたときに抵抗が十分に高いこと、そして、最も重要な特性としてディスプレイの各画素に配置されるスイッチの特性ばらつきが小さいことがある。スイッチの特性ばらつきがあると、例えば白一色などの一様な像を映した場合でも明るさに偏りがあったり、写真のようなものを映した場合には場所によって色が変わったりしてしまう。スイッチ素子のばらつきを決定する要因は、素子に用いられるシリコンの結晶状態である。それぞれのスイッチ素子においてそれらを構成するシリコンの結晶状態がばらばらであると、スイッチとしての特性もばらついてしまうものである。このように、スイッチ素子の特性を均一にするためには、スイッチ素子を構成する薄膜トランジスタ、さらにその薄膜トランジスタを構成するシリコン材料が出来る限り均一な結晶状態になっていることが求められるのである。
一般的にスイッチとして用いられる薄膜トランジスタの大きさの代表値は20〜100ミクロンほどである。よって、少なくとも100ミクロン程度の幅にわたってはシリコンの結晶状態にばらつきがないことが望まれるのである。もちろん、スイッチ素子間のばらつきは素子単体を構成するシリコンの結晶状態だけで決まるものではないが、多数のスイッチ素子の特性をそろえようとするならば、単素子内のシリコンの結晶状態が均一であることは最低満たすべき要件である。このように、アモルファスシリコンを微結晶化してスイッチ素子としての薄膜トランジスタを構成しようとするような場合には、微結晶化される領域、すなわちパターンの幅は最大100ミクロン程度が必要となる。
さて、本実施の形態で用いているレーザーはすでに述べたように半導体レーザー素子を用いたものであって、その光出力は500mWである。このレーザーをアモルファスシリコン上に集光し、アモルファスシリコン薄膜を微結晶状態にするとき、そのビームスポットの大きさはおおよそ35ミクロンの円形である。つまり、この条件でパターン形成を行ってもその最大の幅は35ミクロンであるということである。
ここで、この35ミクロンという値をこのビームスポットの代表寸法とする。本実施の形態におけるビームスポットは円形であるが、ビームスポットの形状は特に円形に制限されるものではない。例えばビームスポットが正方形や長方形の場合は、その形を用いて形成可能な最も幅の広いパターンに相当する対角線が代表寸法となる。本発明でいうところの、ビームスポットよりも幅の広いという表現は、ビームスポットの代表寸法よりも幅の広いという意味と等価である。
さて、このような代表寸法35ミクロンのビームスポットを用いても、より幅の広いパターンを得ることはできる。例えば35ミクロン幅のパターンを隣り合うように形成し、3本のパターンをあわせて105ミクロン幅のパターンを作ることももちろん可能である。
しかしながら、複数の隣り合うパターンからなる幅の広いパターンは所詮複数の別々のパターンの寄せ集めであり、各々のパターンが形成される際にそれぞれ微妙に異なる加熱−冷却の熱履歴があるために外見的には幅広のパターンに見えたとしても、電気的な物性は幅方向に不均一となってしまうことは避けられない。またそもそも、実際の装置を用いた作業においては位置決めの誤差による微小なずれによってパターン間に隙間が開いたり、また重なってしまったりという問題が生じ、実質的には100ミクロンの幅の欠陥の無い微結晶パターンを得ることは大変困難である。ましてやそのような状態を膨大な数の表示素子の画素全体にわたって均一に形成することは難しいものである。
幅の広いパターンを形成する別の方法として、レーザーの出力を強くしてビームスポットを大きくするという方法もある。一般にレーザービームのエネルギー分布はビームの中心部が最も強く、周辺に行くにしたがって滑らかに低下するといういわゆるガウシアンカーブと呼ばれる分布を持っており、出力を強くするとガウシアン分布を保ったまま比例的に全体のエネルギーが増大する。レーザーの出力を強くすると、今まで微結晶化が生じることがなかったビーム中心部から離れた領域がエネルギーの増量に応じて次第に微結晶化されるようになる。例えば、エネルギーを略4倍にすればビームスポットの幅は略2倍になる。よって本実施の形態で用いている出力500mWのレーザー出力を4500mW程度まで増大すればビームスポットの幅は3倍を超えてくると考えられ、一度の描画で100ミクロンを超える幅のパターン形成が可能になることが期待できる。しかしながら実際にはレーザーの出力をあまりに増大すると、ビーム中心部のエネルギーレベルが大きくなりすぎ、アブレーションなどの望ましくない現象が生じ始める。アブレーションとは、与えられるエネルギーが強すぎるために、材料が爆発的に溶解して飛び散ってしまったり、蒸発してしまったりして結果的に材料がない欠陥部分を生じてしまうことである。本実施の形態の条件では、レーザー出力が500mWを超えるとパターン中央部に不連続なアブレーションが見られ始め、600mWを超えるとパターン中央部に明確なアブレーション痕が線状に形成される。
このような望ましくないアブレーションを避けるためにはビーム周辺部のエネルギーレベルを保ったまま中央部のエネルギーレベルを低下させれば良く、いわゆる逆特性フィルタを挿入すればこの状態を実現できる。逆特性フィルタはエネルギーの大きなビーム中央部に相当する部分の吸光度が大きく、周辺部に行くにしたがって吸光度が小さくなっている。しかしながら、レーザーの大きなエネルギーを受け続けながら安定に逆特性を維持し続けるようなフィルタを作製することは現実的には大変難しく、機構的にも複雑なものとなるし、何よりもレーザーのエネルギーの大部分を利用しないような効率の悪いパターン形成方法/装置となってしまうという問題がある。
以上述べたように、レーザーを用いたパターン形成において、ビームスポットよりも幅の広い均一なパターンを形成する必要がある場合、細いパターンを隣接するように何度も形成したり、レーザーの出力を上げてビームスポットの面積を大きくしたりすれば幅の広いパターンを形成することは出来るものの、細いパターンを何度も並べて形成することで幅の広いパターンを得る場合には、精細なパターンを隙間なく、かつ不要に重なることなく形成する必要があるために、位置決めの精度の限界からパターン欠陥を生じるという問題があり、またレーザーの出力を上げるとビーム中央部のエネルギーが大きくなりすぎるためアブレーションなどの望ましくない反応が生じるという問題があった。またアブレーションなどの望ましくない反応を避けるためにフィルタなどを用いると、エネルギーの利用効率を下げるという別の問題を生じた。
次に、以上に説明したような問題を解決するための本発明に係るパターン形成方法のパターン形成に至るまでの一連のプロセスおよびそのための装置について、図1を用いて説明を行う。
すでに説明したように、本実施の形態におけるパターン10は微結晶シリコンから成り、パターン形成対象となる材料はアモルファスシリコン薄膜5である。基板4上にアモルファスシリコン薄膜5がCVD法によって形成される過程は割愛し、基板が第一の相対位置変更機構9であるXYステージに固定されたところから説明する。また、以降説明する一連の動作は図示しない制御機構によって円滑に遂行される。
基板4が第一の相対位置変更機構9に固定されると光源制御部はレーザーを点灯し、光出力が400mWになるように制御する。放出されたレーザー光は、ビーム整形光学系2に含まれるコリメーターレンズで平行光となり、アナモルフィックプリズムでビーム断面を対称に補正された後集光レンズ3によって基板4上のアモルファスシリコン薄膜5に直径約35ミクロンの円形のビームスポットを形成する。このときアモルファスシリコン薄膜5上に到達するレーザーのエネルギーは、通過する光学系による反射や吸収のために約半分の200mW程度まで低下する。
ビームスポット7の位置のアモルファスシリコンは照射される光エネルギーを吸収して加熱される。そしてその熱エネルギーによってシリコン原子の再配置が生じ微結晶シリコンとなる。そして、このアモルファスから微結晶への転移は非常に短時間で起きる。
次いで、制御機構は第一の相対位置変更機構9であるXYステージを駆動してビームスポット7をアモルファスシリコン薄膜5に対して相対移動させると共に、第二の相対位置変更機構11を制御してレーザー1、ビーム整形光学系2、集光レンズ3全体を同時に微小に周期的に移動させ、ビームスポット7をアモルファスシリコン薄膜5上で微小に移動させる。このとき、第一の相対位置変更機構9による位置変更は予めプログラムによって定められたパターンの形状に従ったものであって、第二の相対位置変更機構11による微小な移動は第一の相対位置変更機構の走査方向に直角を成す周期的な移動である。この第一および第二の相対位置変更機構の動作が合成されることで、形成されるパターン10は実質的に均一かつビームスポット7の幅よりも大きなものとなる。これについて図2を用いてさらに詳細に説明する。
図2は本実施の形態のパターン形成においてビームスポット7がアモルファスシリコン薄膜5上を移動する様子を説明するための図である。図2(a)において、符号21は第一の相対位置変更機構9によって変更されるパターン形成のための走査方向を示す矢印であって、形成されるパターンの中央を表す線でもある。22は第二の相対位置変更機構11によって変更される微小な周期的移動の方向と距離、すなわち変位の方向と変位量を表す矢印、23はビームスポット7を拡大して示した時の外周である。尚、今後の説明を簡略化するために、矢印21が示す方向を主走査方向そしてパターン形成のための相対位置変更を走査方向と表現し、また矢印22が示す方向を副走査方向と表現する。この主走査方向が本発明でいうところのパターン形成方向である。本実施の形態における副走査方向は、主走査方向と直交している。
図2(b)において、符号24は副走査方向に周期的な微小移動をさせながら主走査方向に走査を行ったときにビームスポットの外周23を表す円の中心が通過する軌跡である。そして図2(c)において、符号25はパターン形成中のある瞬間の外周23の位置であって、周期的に変化する副走査方向22の最大変位点である。符号26はビームスポットの外周であって、外周25の半周期前の位置を示す線、27は同様に一周期前のビームスポットの外周、28をはじめとする点線は外周27よりもさらに前の周期のビームスポットの外周と、それらが走査に伴って描く軌跡の外周を結んだ点線である。そして符号29は走査によって形成されるパターンの最小幅を表す矢印、符号30は周期的な微小移動の一周期を表す矢印である。ここで矢印29が示す幅は主走査方向に形成されるパターンの両端部の凹凸を除いた最小の幅であって、主走査方向に平行で、かつ矢印29が示す間隔を持った二本の平行線に挟まれた内部はすべてパターン形成が成されているものである。
本実施の形態における操作速度、すなわち主走査方向のパターン形成速度は10mm/secである。このとき副走査方向の周期的移動は1秒間に500回行われ、その変位量は±15ミクロンである。このように副走査方向の移動は、一般的な移動というよりも周期的な振動と表現するほうがふさわしいようなものである。本実施の形態では副走査方向の移動を行うためのアクチュエータとして圧電素子を使っている。圧電素子はこのような微小量を精度良く移動させるのに好適な手段の一つである。尚、本実施の形態では圧電素子を用いた副走査方向の移動を行っており、また前述したように、レーザー1から集光レンズ3にいたる光源全体を移動させているが、これ以外にも副走査方向の移動を行う方法には複数の方法があり、本発明を実施するためにはそのいずれを用いてもかまわない。そのような方法の例として、例えば集光レンズのみを可動に保持し、集光レンズのみを微小に移動させることで、実質的に問題になるほどのピントのずれを引き起こすことなく副走査方向の移動を実現することは容易である。尚、その際集光レンズを可動に保持する機構としては、光ディスクのピックアップに搭載されている読み取りレンズの磁気を利用した制御機構のようなものを使うことが望ましい。また別の方法として、レーザー1を可動に保持してその位置またはレーザー光の出射角を変更するという方法も好適である。更に、図1で説明した光学系に加えて副走査方向の移動を実現するための新たな光学系を追加しても良いし、光学系を固定した状態で基板側を振動させることで基板側が副走査方向に移動するといった方法も考えられる。また、図1で説明したような光学系を一単位として、それを複数単位搭載したモジュールを構成し、そのモジュール全体を副走査方向に移動することで複数の平行したパターンを一度に形成するといった方法もパターン形成の効率化のためには大変好適なものといえる。その際には副走査方向への移動手段として、圧電素子や磁気による制御のほか、超音波を含む音響素子や物理的なバイブレーターを利用することも望ましいものである。
以上説明したように、図2(a)の矢印22に示したような副走査方向の微小な移動を行いながら矢印21方向に主走査を行うことで、外周23の中心が描く軌跡は図2(b)の軌跡24のようなものになる。ここで、外周23の中心はガウシアンビームにおいてはそのエネルギーが最も大きなビーム中心に一致する。本実施の形態における軌跡24は三角波であるが、もちろんこれは周期的なものであれば三角波に制限されるものではないことは言うまでもない。このほかの副走査方向の周期的な移動による軌跡24の例として、正弦波や矩形波を始めとして、サイクロイドに含まれる微分不可能点を持ったような曲線の連続線などを挙げることが出来る。副走査方向の移動状態を制御することで、パターンの幅方向の位置によってビームがアモルファスシリコン薄膜に与えるエネルギー量を制御することが可能である。また、この副走査方向の移動周期に同期して制御部8を用いてビームのエネルギーを周期的に変化させることで均一あるいは意図的に不均一エネルギー分布を持たせることも可能である。また、本実施の形態における副走査方向は主走査方向に直交しているが、これに限られるものではない。本発明は副走査方向が主走査方向に対して一定の角度を持っていることを妨げない。直交以外の角度であっても本発明の効果を得ることは可能である。更には、主走査方向を示す矢印21は、あくまでパターンが形成されていく方向を示すものであって、結果的に矢印21方向にパターンが形成されるものであれば、主走査が矢印21の方向に対して前後に周期的に移動しつつトータルで矢印21方向へ移動していくような動きをすることを妨げない。主走査方向に周期的な移動を行いつつ、副走査方向にも周期的な移動を行うことで、らせん状の軌跡24を描きながらパターン形成を行うことも可能になる。
さて、本発明においては、これまでに説明したようなどのような副走査方向の移動を行う場合においても、外周23の少なくとも一部は、副走査方向の周期的な移動のちょうど一周期前に外周が占めた範囲と重なっているものである。そして本実施の形態においては、外周23は副走査方向の周期的な移動のちょうど半周期前に外周が占めた範囲ともその一部が重なる。これを説明するための図が図2(c)である。図2(c)において外周25はある瞬間に外周が位置している様子を示すものであって、外周25は軌跡24の成す振幅の最大値の位置にある。そして、外周26は外周25の半周期前の外周のあった位置を、そして外周27は外周25の一周期前の外周のあった位置をそれぞれ示している。ここで、説明を簡易にするために、周期的な移動の一つの周期は矢印30で表されるような振幅の下端をそれぞれ開始および終了点とするものとする。図2(c)において明らかなように、外周25は一周期前の外周27とも、そして半周期前の外周26ともその一部が重なっているのがわかる。
ここで、すでに述べたように、本実施の形態における副走査方向の周期的移動は1秒間に500回である。これは半周期に相当する外周27が外周26の位置まで移動するのに1msec、そして一周期に相当する外周27が外周25の位置まで移動するのにわずか2msecしか必要としないことを意味する。本発明における副走査方向の微小な移動はこのように非常に高速であって、振動と表現しても良いものであることはすでに述べた。この非常に高速な副走査方向の移動をしながら外周部が互いに重なるような軌跡を描いてパターン形成を行うことで、より均一性の高いパターンを形成することができる。
ここで、以上説明したような方法を用いることで何故均一なパターンを形成することができるのかということを説明する。すでに述べたように本実施の形態で用いているパターン形成のための材料はアモルファスシリコン薄膜であって、この材料はレーザーによって熱を与えられることで微結晶化する。このとき、アモルファスシリコン薄膜は、膜厚が50nmと大変薄いため、レーザーによって局所的に与えられたエネルギーによって発生する熱はすぐに基板側に散逸してしまう。ところが、実施の形態のように副走査方向の高速な移動と主走査方向の走査を組み合わせると熱の散逸の影響を逃れることができ、すでに述べたようなパターンの幅方向の位置に依存した特性の不均一性という問題を避けることができるようになる。すなわち、前述したように本実施の形態では外周27の位置にレーザーが照射された後、一旦この位置からビームが動いてから、再び外周25という外周27と互いにその一部が重なるような位置にレーザーが照射されるまでの時間はわずか2msecしかなく、外周27の位置で与えられたエネルギーによって発生した熱が基板側に散逸するよりも早く外周27の近傍に再びレーザーが照射される。このようにすることで外周27の位置での熱の散逸はほとんど無視できるようになり、あたかもレーザービームが外周27の位置から外周25の位置へ直線的に走査が行われたのと実質的に同等な結果を得ることができるのである。そして、この条件は矢印29で示された範囲に渡って同等であるために、外周25〜27および28からなるパターンは実質的に矢印29で示されるような幅の広い均一なビームによる一度の走査によって形成されたのと同等の均一なパターンを形成することになるのである。
ここで、本実施の形態では外周25が半周期前の外周26および一周期前の外周27のいずれともその一部が互いに重なるような軌跡24を持っているが、パターンは連続で形成される(例えば、外周25と外周26とが重なっていなくても、外周26から外周25に向かう際には、パターンが連続的に形成され、ビームスポットの移動によって、外周25、26は、一つながりのパターンになる)ため、本発明を実施するためには少なくとも外周25と一周期前の外周27とが重なるように軌跡を形成すれば十分である。外周25と外周27が互いに重ならないような軌跡を描くと、矢印29で示されるパターンの最小幅が減少することになり、必要なパターン幅が得られなくなる等、効率的なパターン形成が損なわれる恐れがあるものである。
尚、本実施の形態では副走査方向の移動を1秒間に500回、変位量を±15ミクロンとしたが、これは材料やレーザーや基板の種類、膜厚等の条件によって最適に設定されるべきものである。例えば基板が金属で出来ているなど、熱の散逸がより著しい可能性がある場合は移動周期をより速く、変位量をより小さくする側に最適値を探すことが望ましい。その際、副走査方向のビームスポットの移動は熱の散逸によるパターンの不均一化を避けるように設定されるべきである。
ここで、本実施の形態における各パラメータの関係について図3を用いて説明を行う。
図3は図2(c)で説明したものと同じであって、レーザーが副走査方向の移動をしながら主走査が行われている様子を表したものである。図3において、符号Wは本実施の形態で用いたレーザーを副走査方向への移動を行うことなく単純に走査した際に形成されるパターンの幅、符号Aは副走査方向の周期的な移動の最大幅であって、周期的移動の振幅と表現できるものである。符号Dはある瞬間にビームスポットが形成するパターンと、そのビームが行う副走査方向の周期的移動の一周期前の位置との重なり幅を表している。そして、符号Sはレーザーの移動する線速度を、符号Vは本発明がいうところのビームスポットの代表寸法よりも幅の広いパターンが形成されていく速度をそれぞれ表している。尚、以降では符号Wが表すパターン幅を単純パターン幅と、そしてビームスポットの代表寸法よりも幅の広いパターンを単に幅広パターンと、そして幅広パターンの幅を単にパターン幅と表現する。
これらの各値の関係を表す関係式を以下に示す。
A×V=k×S×(W−D)
上記関係式においてkは単位系の違いを補償するための係数であり、単純パターン幅W、振幅A、重なり幅Dをμmで、そして線速度Sおよび幅広パターンの形成速度Vをμm/secで表した場合1/2となる。
上記関係式においてkは単位系の違いを補償するための係数であり、単純パターン幅W、振幅A、重なり幅Dをμmで、そして線速度Sおよび幅広パターンの形成速度Vをμm/secで表した場合1/2となる。
図3から、実際に形成されるパターン幅は、ビームスポットの形状によって若干の違いはあるものの、最低でも振幅Aより大きくなる。そして、上記式から、単純パターン幅W、重なり幅D、線速度Sが一定の場合、振幅Aと幅広パターン形成速度Vは反比例の関係にあることがわかる。
本実施の形態でパターン形成に供されたのがアモルファスシリコン薄膜であることはすでに述べた。本実施の形態の条件下では、アモルファスシリコンにレーザーを照射することで微結晶化されたパターンを形成する際、単純パターン幅Wを35μm程度にしたとき、線速度Sを30000μm/sec程度以上とすることは困難であった。これは、線速度Sが大きくなるにつれてアモルファスシリコン薄膜の単位面積あたりが受けるエネルギーが減少していくため、エネルギーがパターン形成を行える最少エネルギー値よりも小さくなるほどに線速度Sを上げることができないためである。パターン形成に供される材料はそれぞれ固有のパターン形成可能エネルギー値を持っているため、それぞれの条件において線速度の上限値が存在していると考えられる。そしてさらに、現実的かつ効率的に形成できる光学系を含んだパターン形成装置と材料の組み合わせにおいては、単純パターン幅Wも自ずとある範囲に限定されるものである。そして単純パターン幅Wが限定されるということは、重なり幅Dが限定されるということも意味する。したがって、パターン幅をより大きくするためにはパターン形成速度Vを遅くせざるを得ないということになる。パターン幅の大きさと幅広パターンの形成速度を両立させるには、図1で説明したような光学系を一単位として、それを複数単位搭載したモジュールを構成し、そのモジュール全体を副走査方向に移動することで複数の平行した幅広パターンを一度に形成するといった方法が大変好適なものとなる。
以上説明したように、ガラス基板上のアモルファスシリコン薄膜にレーザービームを照射して微結晶シリコンからなるパターン形成を行う際、主走査方向にレーザー光を走査させると共に、副走査方向にビームスポットを周期的に移動させることで、本来のビームスポットの代表寸法よりも幅の広い均一なパターンを一度に形成できる。このとき、幅の広いパターンを得るためにビームのエネルギーを増大させることでビームスポットの代表寸法を増大させることは無く、効率の良いパターン形成が可能となっている。また、このとき幅の広いパターンを形成するために複数の幅の狭いパターンを繰り返し隣り合わせて形成しそれらを組み合わせて一つのパターンとすることも無いので、形成されるパターンは均一なものとなり、繰り返しによる位置決め誤差に起因する欠陥の発生も無い。
最後に、図4に本発明に係るパターン形成装置とパターン形成方法を用いて作製した微結晶シリコンパターンの実物写真を提示する。図4において、図4(a)〜(c)はビームスポットの軌跡が良くわかるように意図的に副走査方向の移動周期を長くしてパターン形成を行ったものであって、図4(a)から(c)に向かって徐々に副走査方向の移動周期を短くしている。図4(a)の主走査方向の走査速度は100ミクロン/sec、副走査方向の移動速度は85ミクロン/sec、移動周期は1秒間に1回である。図4(b)では移動周期を1秒間に約1.3回に、図4(c)では移動周期を1秒間に2回にした。これらのパターンは写真から明らかなようにある時点のパターンとその一周期前のパターンに重なる部分が無く、したがって本発明に含まれるパターン形成法によるものとはいえない。これらは以降の説明をわかりやすいものにするために提示したに過ぎない。
図2(c)のパターンにおいて主走査方向の移動速度を保ったまま、副走査方向の移動周期を更に短くしていくと、図4(d)のようにある時点のパターンがその一周期前のパターンに重なり始める。図4(d)は本発明のパターン形成法によるパターンである。そしてこのパターンの一部を拡大したものが図4(e)の写真である。図4(e)の写真では図2(c)をもちいて説明したような均一なパターンが実現されているのがわかる。
尚、本実施例では、結晶シリコンのパターン形成において説明したが、同様に印刷用インクを用いたパターン形成にも用いることができる。
以上のように、本発明のパターン形成方法によれば、エネルギーの利用効率を下げることなく、高精細なパターンと幅の広いパターンの両方を自由度高く高精度に形成可能なパターン形成方法およびパターン形成装置を提供することが可能となる。本発明によって得られるパターンは、薄膜トランジスタのような電子デバイスを始めとして、高密度配線を持った電子回路基板、回折格子や光導波路などの光学要素など、広範な産業分野での利用が可能である。
1 レーザー
2 ビーム整形光学系
3 集光レンズ
4 基板
5 アモルファスシリコン薄膜
6 ビーム
7 ビームスポット
8 制御部
9 第一の相対位置変更機構
10 パターン
11 第二の相対位置変更機構
2 ビーム整形光学系
3 集光レンズ
4 基板
5 アモルファスシリコン薄膜
6 ビーム
7 ビームスポット
8 制御部
9 第一の相対位置変更機構
10 パターン
11 第二の相対位置変更機構
Claims (3)
- 基板上に形成された薄膜の一部にレーザー光を照射しながら走査し、前記レーザー光が前記基板上に形成するビームスポットによって前記薄膜の少なくとも一つの物性が変化することで、前記レーザー光が照射されなかった部位との間に前記物性の違いをもつパターンを形成する際に、前記ビームスポットをパターンを形成する方向に走査させると共に、少なくとも前記パターンを形成する方向とは異なる方向に前記ビームスポットを周期的に移動させ、かつ、前記ビームスポットの範囲と、一周期前の前記ビームスポットの範囲とが、重なっていることを特徴とするパターン形成方法。
- 前記ビームスポットの範囲は、さらに半周期前の前記ビームスポットの範囲と重なっていることを特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
- 前記ビームスポットが前記基板上を移動することでパターン形成が行われる際、以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
A×V=k×S×(W−D)
A:走査方向とは異なる方向にビームスポットを移動させる際の振幅、V:走査方向の形成速度、k:単位系による係数、S:レーザーの走査速度、W:ビームスポットサイズ、D、ビームスポットの重なり幅
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JP2009099827A JP2010251541A (ja) | 2009-04-16 | 2009-04-16 | パターン形成方法 |
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JP2012104679A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | V Technology Co Ltd | 露光装置 |
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