JP2010251245A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天板2と、天板2の下に配設される複数の加熱コイル37、38と、加熱コイルに高周波電流を供給する複数のインバータ回路19、20と、インバータ回路の入力電力を検出する入力電力検出部12と、加熱出力と加熱動作モードを設定可能な入力設定部5と、入力設定部5からの入力を受けて表示部6に動作状態を表示させるとともにインバータ回路19、20を駆動制御する制御部44とを有し、入力設定部5において設定可能な加熱動作モードには複数の加熱コイル37、38への加熱出力を一体として制御する加熱出力一体モードと、複数の加熱コイル37、38への加熱出力を個別に制御する加熱出力個別モードとを有する。
【選択図】図6
Description
本実施の形態1では、第1加熱口と第2加熱口の2つの加熱口を有する誘導加熱調理器を例に説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す図であり、図1(A)は外観を示す斜視図、図1(B)は上面図である。図1において、誘導加熱調理器の本体1の上面には、被加熱物である調理容器を載置する天板2が設置されている。
個別加熱モードとは、第一加熱口と第二加熱口を個別に制御し、第一加熱口と第二加熱口にそれぞれ鍋を載置して加熱可能なモードである。また、一体加熱モードとは、第一加熱口と第二加熱口に跨るように載置した1つの鍋を、第一加熱口と第二加熱口とを用いて加熱可能とするモードであり、第一加熱口と第二加熱口を一体として制御するものである。なお、本実施の形態1では、この発明の加熱出力個別モードは個別加熱モードに、加熱出力一体モードは一体加熱モードにそれぞれ相当する。
誘導加熱調理器は、商用交流電源7と、商用交流電力を第一加熱口用の高周波電力に変換する第一高周波電源回路8と、第一加熱口用の負荷回路9と、商用交流電力を第二加熱口用の高周波電力に変換する第二高周波電源回路10と、第二加熱口用の負荷回路11とを備える。
直流電源回路17は、商用交流電源7から供給される交流電力を整流する整流回路21と、その整流後の出力を平滑するチョークコイル23と、平滑コンデンサ25を備える。
第一インバータ回路19は、直流電源回路17の出力母線間に直列に接続した高電位側スイッチング素子27と、低電位側スイッチング素子29と、各スイッチング素子と逆並列に接続したダイオード31、33、高電位側スイッチング素子27と低電位側スイッチング素子29を交互にオン/オフする駆動回路35を備える。
制御部44は、誘導加熱調理器全体の制御を行う制御部であり、入力設定部5により設定された火力等に基づいて駆動回路35、36を制御して第一加熱口及び第二加熱口の加熱出力を制御する。また、入力設定部5により設定された火力等に基づいて報知部43にブザー音を出力させるとともに、表示部6に加熱動作状態などを表示させる。
図3に示すように、本体1の手前側に配置する第一加熱コイル37は略円形に巻き回し、奥側に配置する第二加熱コイル38は横長の楕円形に巻き回している。第一加熱コイル37は、横長の楕円形に巻き回された第二加熱コイル38の短径方向に位置するように配置されている。
このとき、第一加熱コイル37と第二加熱コイル38に略逆周回方向(位相差90度超)の高周波電流を流す。第一加熱コイル37と第二加熱コイル38に流す高周波電流を同一周波数とすることで、各加熱コイルに流れる電流による磁界の周波数の差分による可聴周波数帯の鍋の振動音が発生するのを抑制することができる。
また、第一加熱コイル37と第二加熱コイル38に略逆周回方向の高周波電流を流すことで、第一加熱コイル37に流れる高周波電流による誘導渦電流と、第二加熱コイル38に流れる高周波電流による誘導渦電流とが、その境界部分で互いに打ち消し合うことがない。そして、これらの誘導渦電流は、略同方向に流れて強め合うので、第一加熱コイル37と第二加熱コイル38の間に対向する鍋底部分の加熱不足を抑制することができる。
個別加熱モードと一体加熱モードの切替は、両加熱口による加熱を停止した状態で、切替スイッチ5cを操作することにより行う。そして、個別加熱モードのときにはモード表示ランプ6cを消灯させ、一体加熱モードのときには点灯させる。
一体加熱モードでなければ、切替スイッチ5cによる一体加熱モードへの切替入力の有無を判断し(S102)、切替入力がなければ、第一火力設定部5a又は第二火力設定部5bへの加熱開始指示があるか否かを判断する(S103)。いずれの火力設定部とも停止状態であればステップS101に戻り、いずれかの火力設定部に加熱開始指示がなされていれば、個別加熱制御処理を実行する(S104)。
また、ステップS114で第一加熱口の出力電流が過電流であれば、ステップS116に移行して第一インバータ回路19の出力を抑制する(S116)。
まず、第二火力設定部5bで設定された第二加熱口の加熱設定に変更があったか否かを判断する(S118)。変更がなければステップS120に移行し、変更があった場合には、第二火力表示部6bの発光素子の点灯数を、設定された火力に応じた数に変更するとともに、報知部43により第一報知音を発生させる(S119)。
また、ステップS121で第二加熱口の出力電流が過電流であれば、ステップS123に移行して第二インバータ回路20の出力を制御する。
また、表示部6における火力表示も、前述の通り例えば個別加熱モードにおける表示とは点灯色が異なるものとすることができる。また、一体加熱モード時には、第一火力表示部6aと第二火力表示部6bを1つの表示部として扱って火力表示に用いてもよい。
また、ステップS135で第一出力電流が過電流であれば、ステップS138に移行して第一インバータ回路19の出力を抑制する(S138)。
また、ステップS139で第二出力電流が過電流であれば、ステップS142に移行して第二インバータ回路20の出力を抑制する(S142)。
図10は、この発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の一体加熱モードでの加熱制御処理のフローチャートである。本実施の形態2に係る誘導加熱調理器の回路構成(図2)や一体加熱モードでの加熱制御処理以外の制御処理(図6、図7)は、前述の実施の形態1と同様であるので、本実施の形態2では相違点を中心に説明する。
第一出力電流と第二出力電流のいずれか又は両方が過電流であれば、その過電流となっている出力電流を抑制すべく、対応する駆動回路35又は駆動回路36を制御して、第一インバータ回路19又は第二インバータ回路20の出力を抑制する(S235)。
そして、ステップS240で第一加熱口の加熱密度W1/S1の方が大きい場合には、ステップS238に移行して第一インバータ回路19の出力を抑制する(S238)。また、第二加熱口の加熱密度W2/S2の方が大きい場合には(S240)、ステップS239に移行して第二インバータ回路20の出力を抑制する(S239)。このようにすることで、第一加熱口と第二加熱口の加熱密度の差を低減させる。
また、ステップS240で第一加熱口の加熱密度と第二加熱口の加熱密度が同等であれば、そのまま処理を終了する。
そして、第一加熱口の加熱密度の方が小さい場合には、駆動回路35を制御して第一インバータ回路19の出力を増加させる(S242)。また、第一加熱口の加熱密度が第二加熱口の加熱密度より小さくない場合には、駆動回路36を制御して第二インバータ回路20の出力を増加させる(S243)。このようにすることで、第一加熱口と第二加熱口の加熱密度の差を低減させる。
本実施の形態3では、個別加熱モードと一体加熱モードにおける、表示部による火力表示について説明する。
図11は、本実施の形態3に係る火力表示部60の詳細を示した図であり、図11(A)は個別加熱モードにおける火力表示、図11(B)は一体加熱モードにおける火力表示の例を示している。なお、火力表示部60は、前述の実施の形態1の第一火力表示部6a及び第二火力表示部6bに相当するものである。
本実施の形態3では、発光素子は例えば青色と赤色の2色表示が可能なLEDである。加熱口が加熱可能な状態となると、対応する複数の発光素子すべてを青色で点灯する。そして、出力中の火力に応じた数の発光素子を赤色で点灯させ、各加熱口の火力レベルに応じて赤色で点灯する発光素子の数を増減させる。
また、一体加熱モードにおいて、火力レベルの表示を、個別加熱モードにおける火力レベルの表示とは色を変えて表示してもよい。例えば、赤色と青色の同時点灯により紫色で表示することができる。このように、一体加熱モードと個別加熱モードの火力レベルの表示色を異ならせることで、加熱モードの区別をより一層明確化することができる。
なお、本実施の形態3は、他の実施の形態と組み合わせて用いることができる。
本実施の形態4では、天板に鍋の載置位置を表示するとともに、個別加熱モードと一体加熱モードとを区別可能とする実施の形態について説明する。
このように構成された誘導加熱調理器において、複数の加熱口を個別に加熱制御する個別加熱モードと、複数の加熱口を一つの加熱口として制御する一体加熱モードとで、第一光源46、第二光源48、第三光源50の点灯状態を切り替えることにより鍋の載置位置を表示する。
なお、本実施の形態4は、他の実施の形態と組み合わせて用いることができる。
Claims (11)
- 被加熱物を載置する天板と、
前記天板の下に配設される複数の加熱コイルと、
前記加熱コイルにそれぞれ高周波電流を供給する複数のインバータ回路と、
前記インバータ回路の入力電力あるいは出力電力を検出する電力検出手段と、
加熱出力と加熱動作モードを設定可能な入力設定手段と、
前記入力設定手段からの入力を受けて前記インバータ回路を駆動制御する制御手段とを有し、
前記入力設定手段において設定可能な加熱動作モードには前記複数の加熱コイルへの加熱出力を一体として制御する加熱出力一体モードと、前記複数の加熱コイルへの加熱出力を個別に制御する加熱出力個別モードとを有する
ことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記複数の加熱コイルは2つの加熱コイルであり、
少なくとも一方の加熱コイルを略楕円形状に巻き回して構成する
ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。 - 前記略楕円形状に巻き回した加熱コイルの短径方向に、他方の加熱コイルを配置した
ことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。 - 前記2つの加熱コイルのうちの他方の加熱コイルは略円形に巻き回して構成され、この巻き回しの幅は、前記略楕円形状に巻き回した加熱コイルの短径方向の幅よりも広く、長径方向の幅よりも狭い
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の誘導加熱調理器。 - 加熱出力と加熱動作モード等の動作状態を表示可能なモード表示手段を備え、
加熱出力一体モードが設定されている場合、
前記制御手段は、前記モード表示手段に加熱出力一体モードで動作していることを表示させる
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記入力設定手段により設定された加熱動作モードに応じて、異なる表示状態で前記加熱出力を表示する加熱出力表示手段を備えた
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記入力設定手段により加熱出力が変更された際に音声を出力する音声出力手段を備え、
前記音声出力手段は、前記入力設定手段により設定された加熱動作モードに応じて、異なる音声を出力する
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記入力設定手段により設定された加熱動作モードに応じて、前記被加熱物を載置すべき前記天板上の位置をガイドするガイド表示部を備えた
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記加熱出力一体モードで動作させるときは、
前記制御手段は、前記電力検出手段で検出された検出電力の和が、前記入力設定手段で設定された加熱出力の電力となるように、前記複数のインバータ回路を駆動制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記加熱出力一体モードで動作させるときは、
前記制御手段は、前記複数の加熱コイルの加熱密度が略同等の大きさとなるように、前記複数のインバータ回路を駆動制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか記載の誘導加熱調理器。 - 前記複数の加熱コイルは2つの加熱コイルであり、
一方の前記加熱コイルのインバータ回路に流す高周波電流に対して、他方の前記加熱コイルのインバータ回路に流す高周波電流は略逆周回方向とする
ことを特徴とする請求項9または請求項10記載の誘導加熱調理器。
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