JP2010248858A - 破砕機の油圧装置 - Google Patents

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Naoki Miyata
尚紀 宮田
Katsusuke Awano
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Nobuaki Matoba
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Abstract

【課題】破砕アームと、該破砕アームを開閉する油圧シリンダとを備えた破砕機において、油圧シリンダへの圧油供給時における動力損失の低減を図ると共に、開閉アームの開閉速度を速くして作業性の向上を図る。
【解決手段】開閉用シリンダ20A、20Bに、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2との二つのヘッド側油室を設けると共に、開閉用シリンダの伸長時にロッド側油室20AR、20BRからの排出油を第一ヘッド側油室に供給する伸長時増速回路46と、油圧シリンダの縮小時に第一ヘッド側油室からの排出油をロッド側油室に供給する縮小時増速回路45と、油圧シリンダの縮小時に第二ヘッド側油室からの排出油を蓄圧する一方、該蓄圧油を油圧シリンダの伸長時に第二ヘッド側油室に供給するアキュムレータ22とを設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、解体作業機等の作業機の機体本体に、破砕作業用アタッチメントとして装着される破砕機の油圧装置の技術分野に属するものである。
一般に、解体作業機等の作業機の機体本体に装着される破砕作業用アタッチメントとして、鉄やコンクリート等の破砕対称物を破砕する開閉自在な破砕アームと、該破砕アームを開閉する油圧シリンダとを備えた破砕機が知られている。このような破砕機は、一般的に、高所での破砕作業を容易に行なえるように、機体本体に支持される長尺の作業腕の先端部に取付けられていると共に、油圧シリンダに対する圧油供給は、機体本体に搭載された油圧ポンプから行なわれるように構成されている。このため、破砕機への油圧配管は、機体本体側の油圧ポンプから長尺の作業腕を経由して破砕機に至るように配設される長いものとなり、而して、配管の圧力損失による動力損失が大きく、燃費悪化の原因になるばかりか、破砕アームの応答が遅くなって、作業性に劣るという問題がある。また、配管の圧力損失をなるべく小さくするために太径の配管を使用する必要があって、配管のレイアウトが難しいという問題もある。さらに、破砕機は大流量を必要とするアタッチメントであるため、作業機に設けられる他の油圧アクチュエータ(例えば、作業腕を屈曲せしめる油圧シリンダ等)との連動操作が悪化するという問題もある。
そこで、従来、破砕対象物に当接していない低負荷状態での破砕アームの閉作動を増速させるべく、油圧シリンダの伸長時にロッド側油室から排出された油をヘッド側油室に供給する増速バルブを設けた技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。このものでは、前述した長い油圧配管を通ることなく、油圧シリンダのロッド側油室からヘッド側油室に圧油供給されることになるため、圧力損失の低減に寄与できるうえ、増速バルブからの供給分ヘッド側油室への圧油供給量が増加して、油圧シリンダの伸長速度を増速させることができる。
特開平7−259139号公報 特開平10−266587号公報
しかるに、前記特許文献1、2のものにおいて、油圧シリンダの伸長時に増速バルブを経由してロッド側油室からヘッド側油室に供給される圧油の供給量は、油圧シリンダのロッド側とヘッド側との受圧面積の関係上、ヘッド側油室への全供給量の約半分程度であって、残りの約半分は油圧ポンプから供給されることになる。つまり、増速バルブを経由してロッド側油室からヘッド側油室に圧油供給されている場合であっても、ヘッド側油室への全供給量の約半分は油圧ポンプから供給されることになるが、該油圧ポンプからの供給分は、前述した長い配管を経由して行なわれることになる。さらに、前記特許文献1、2のものにおいて、増速バルブの動作は破砕アームの閉作動時、つまり油圧シリンダの伸長時だけであって、油圧シリンダの縮小時にロッド側油室に供給される圧油は全量が油圧ポンプからの供給圧油となる。このため、前述した配管の圧力損失による動力損失の増大や、破砕アームの応答遅れによる作業性の悪化、太径の配管の使用、他の油圧アクチュエータとの連動操作性の悪化等の問題を払拭しきれないことになり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、作業機の機体本体に破砕作業用アタッチメントとして装着され、開閉自在な破砕アームと、ヘッド側油室への油供給及びロッド側油室からの油排出により伸長して破砕アームを閉作動せしめる一方、ロッド側油室への油供給及びヘッド側油室からの油排出により縮小して破砕アームを開作動せしめる油圧シリンダとを備えた破砕機において、前記油圧シリンダは、ヘッド側油室として相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室と第二ヘッド側油室とを有すると共に、該油圧シリンダの駆動回路に、機体本体に搭載された油圧ポンプの吐出油を油圧シリンダの第一、第二ヘッド側油室及びロッド側油室に供給するコントロールバルブと、破砕アームが破砕対象物に当接していない低負荷状態での油圧シリンダの伸長時にロッド側油室からの排出油を第一ヘッド側油室に供給する伸長時増速回路と、油圧シリンダの縮小時に第一ヘッド側油室からの排出油をロッド側油室に供給する縮小時増速回路と、油圧シリンダの縮小時に第二ヘッド側油室からの排出油を蓄圧する一方、該蓄圧油を油圧シリンダの伸長時に第二ヘッド側油室に供給するアキュムレータと、該アキュムレータと第二ヘッド側油室との間の油給排を切換える切換弁と、コントロールバルブから第二ヘッド側油室への圧油供給路に配され、油圧シリンダの伸長時に破砕アームが破砕対象物に当接していない低負荷状態では油圧ポンプの吐出油を第二ヘッド側油室に供給しないが、破砕アームが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では油圧ポンプの吐出油を第二ヘッド側油室に供給するシーケンス弁とを設けたことを特徴とする破砕機の油圧装置である。
請求項2の発明は、伸長時増速回路、縮小時増速回路、アキュムレータ及び切換弁は、破砕機に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の破砕機の油圧装置である。
請求項3の発明は、油圧シリンダは、シリンダチューブと、該シリンダチューブの一端側を覆うヘッドカバーと、シリンダチューブの他端側を覆うロッドカバーと、シリンダチューブに往復動自在に内嵌される外側ピストンと、一端側が該外側ピストンに一体的に設けられ、他端側がロッドカバーから進退移動自在に突出する外側ロッドと、これら外側ピストン及び外側ロッドの内部に形成され、且つ外側ピストン側が開口し、外側ロッドの他端側が筒底部になる内筒部と、該内筒部に相対往復動自在に内嵌される内側ピストンと、内筒部に挿通され、且つ一端側がヘッドカバーに固定され、他端側が前記内側ピストンに固定される内側ロッドとを具備して形成されると共に、前記内側ピストンと内筒部の筒底部との間に形成される第一ヘッド側油室と、外側ピストンとヘッドカバーとの間に形成される第二ヘッド側油室と、外側ピストンとロッドカバーとの間に形成されるロッド側油室とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の破砕機の油圧装置である。
請求項1の発明とすることにより、破砕アームの開作動時、閉作動時の何れにおいても、油圧シリンダの作動速度を増速せしめることができると共に、油圧ポンプから油圧シリンダへの供給流量を減少させることができ、而して、破砕アームの開閉速度が速くなって作業性の向上に大きく貢献できると共に、油圧ポンプから油圧シリンダに圧油供給する配管の圧力損失による動力損失を大幅に低減させることができて、燃費向上に貢献できる。さらに、油圧シリンダと作業機に設けられる他の油圧アクチュエータとの連動操作性も向上するうえ、破砕機用の配管の径を殊更太径にする必要もなくなって、レイアウト性も向上する。
請求項2の発明とすることにより、油圧シリンダと伸長時増速回路、縮小時増速回路、アキュムレータとの間の油給排経路が短くなり、而して、油圧シリンダに短時間で大流量を供給できることになって、破砕アームの開閉作動の応答性が向上し、更なる作業性の向上に貢献できる。
請求項3の発明とすることにより、相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室と第二ヘッド側油室との二つのヘッド側油室を有した油圧シリンダを形成することができ、そして、これら第一ヘッド側油室、第二ヘッド側油室への油の給排を別々に制御することによって、無駄無く効率的に油圧シリンダの作動速度を増速させることができると共に、油圧ポンプからの供給流量を減少させることができることになる。
解体作業機の全体図である。 破砕機を示す図である。 開閉用シリンダの油圧回路図である。 開閉用シリンダの断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は破砕作業用アタッチメントとして破砕機2が装着された解体作業機(本発明の作業機に相当する)であって、該解体作業機1の機体本体は、クローラ式の下部走行体3と、該下部走行体3に旋回自在に支持される上部旋回体4とから構成されると共に、該上部旋回体4には、屈曲自在な作業腕5の基端部が取付支持されている。該作業腕5は、本実施の形態では、基端部が上部旋回体4に上下方向揺動自在に支持されるブーム6と、該ブーム6の先端部に上下方向揺動自在に支持される第一アーム7と、該第一アーム7の先端部に上下方向揺動自在に支持される第二アーム8とを用いて構成されており、そして、該作業腕5の最も先端側に位置する第二アーム8の先端部に、前記破砕機2が揺動自在に装着されている。尚、図中、9、10、11、12は、前記ブーム6、第一アーム7、第二アーム8、破砕機2をそれぞれ揺動せしめるべく伸縮作動するブーム用シリンダ、第一アーム用シリンダ、第二アーム用シリンダ、アタッチメント用シリンダである。
前記破砕機2は、図2に示す如く、作業腕5の先端部(第二アーム8の先端部)に揺動自在に取付けられる取付ブラケット14、該取付ブラケット14に旋回ベアリング15を介して回転自在に取付けられるボディ16、該ボディ16を回転せしめる旋回用モータ17、ボディ16にピン軸18A、18Bを介して開閉揺動自在に支持される一対の破砕アーム19A、19B、該破砕アーム19A、19Bをそれぞれ開閉させるべく縮小、伸長作動する一対の開閉用シリンダ(本発明の油圧シリンダに相当する)20A、20B、油圧配管同士を相対回転自在に接続するスイベルジョイント21等を用いて構成されていると共に、前記ボディ16内のスペースには、後述するアキュムレータ22や、切換弁23等の各種バルブが組込まれたバルブブロック24が収納されている。そして、前記旋回用モータ17を駆動せしめてボディ16を回転させることで、作業腕5に対する破砕アーム19A、19Bの向きを調整することができるようになっていると共に、開閉用シリンダ20A、20Bを縮小、伸長せしめて破砕アーム19A、19Bを開閉させることで、該破砕アーム19A、19Bにより鉄やコンクリート等の破砕対象物を破砕することができるようになっている。尚、開閉用シリンダ20A、20Bは、ヘッド側がピン軸25A、25Bを介してボディ16に揺動自在に連結され、また、ロッド側がピン軸26A、26Bを介して破砕アーム19A、19Bに揺動自在に連結されている。
次いで、前記開閉用シリンダ20A、20Bの駆動回路について、図3の油圧回路図に基づいて説明する。図3において、Aは機体本体(上部旋回体3)に搭載される部分の回路であって、該回路Aには、エンジンEにより駆動される油圧ポンプ27、油タンク28、破砕アーム用操作具(図示せず)の操作に基づいて開閉用シリンダ20A、20Bの油給排制御を行なう後述の破砕アーム用コントロールバルブ(本発明のコントロールバルブに相当する)30等が設けられている。
一方、Bは破砕機2に設置される部分の回路であって、該回路Bには、前記開閉用シリンダ20A、20B、スイベルジョイント21、アキュムレータ22、切換弁23、後述する縮小時増速回路45、伸長時増速回路46、シーケンス弁47、リリーフ弁62等が設けられているが、上記切換弁23、縮小時増速回路45、伸長時増速回路46、シーケンス弁47及びリリーフ弁62は、バルブブロック24として纏めて配設されていると共に、該バルブブロック24及びアキュムレータ22は、前述したように、破砕機2のボディ16内のスペースに収納されている。尚、前記開閉用シリンダ20A、20Bは、後述するように、ヘッド側油室として相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室20AH1、20BH1と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2とを有していると共に、これら第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2への油供給、及びロッド側油室20AR、20BRからの油排出で伸長して破砕アーム19A、19Bを閉作動せしめる一方、ロッド側油室20AR、20BRへの油供給、及び第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2からの油排出で縮小して破砕アーム19A、19Bを開作動せしめるように構成されている。
ここで、前記開閉用シリンダ20A、20Bの構造について説明するが、一対の開閉用シリンダ20A、20Bは同じ構造のものであるため、片方の開閉用シリンダ20Aを例にとって、図4に基づいて説明する。31は開閉用シリンダ20Aのシリンダチューブであって、該シリンダチューブ31は、一端側がヘッドカバー32によって覆われ、また他端側がロッドカバー33によって覆われていると共に、シリンダチューブ31の筒内部には、外側ピストン34が往復動自在に内嵌されている。該外側ピストン34には、外側ロッド35の一端側が一体的に固定されているが、該外側ロッド35の他端側はロッドカバー33から進退移動自在に突出しており、そして、該ロッドカバー33から突出する外側ロッド35の先端部に、前記ピン軸26Aを介して破砕アーム19Aが連結されている。さらに、前記外側ピストン34及び外側ロッド35の内部には、軸芯方向を向き、且つ、外側ピストン34側が開口し、外側ロッド35の他端側が筒底部36aになる内筒部36が形成されている。該内筒部36の筒内部には、内側ピストン37が相対往復動自在に内嵌されていると共に、一端側がヘッドカバー32に固定され、且つ他端側が内側ピストン37に固定された内側ロッド38が挿通されている。そして、前記外側ロッド35を伸長側に移動させるための圧油が入力されるヘッド側油室として、内側ピストン37と内筒部36の筒底部36aとの間に第一ヘッド側油室20AH1が形成され、また、外側ピストン34とヘッドカバー32との間に第二ヘッド側油室20AH2が形成される一方、外側ロッド35を縮小側に移動させるための圧油が入力されるロッド側油室として、外側ピストン34とロッドカバー33との間にロッド側油室20ARが形成されている。つまり、開閉用シリンダ20Aは、前記第一ヘッド側油室20AH1と第二ヘッド側油室20AH2との二つのヘッド側油室を有しているが、これら第一ヘッド側油室20AH1と第二ヘッド側油室20AH2とは、相互間に油の流出入がない構造になっている。さらに、ヘッドカバー32には、第一ヘッド側油室20AH1の油の出入口となる第一ヘッド側ポート39と、第二ヘッド側油室20AH2の油の出入口となる第二ヘッド側ポート40とが形成され、また、ロッドカバー33には、ロッド側油室20ARの油の出入口となるロッド側ポート41が形成されている。尚、前記第一ヘッド側ポート39は、内側ロッド38及び内側ピストン37の軸芯部を貫通する通路42を経由して、第一ヘッド側油室20AH1に連通するように構成されている。
一方、前記破砕アーム用コントロールバルブ30は、破砕アーム用操作具の操作に基づいて切換わる三位置切換弁であって、油圧ポンプ27に接続されるポンプポート30Pと、油タンク28に接続されるタンクポート30Tと、スイベルジョイント21を介して後述するロッド側油路43、ヘッド側油路44にそれぞれ接続されるロッド側ポート30R、ヘッド側ポート30Hとを有している。そして、該破砕アーム用コントロールバルブ30は、破砕アーム用操作具が操作されていない状態では、上記各ポート30P、30T、30H、30Rを閉じていて、開閉用シリンダ20A、20Bに対する油給排を行なわない中立位置Nに位置しているが、破砕アーム用操作具が開側に操作されることに基づいて、油圧ポンプ27の吐出油をロッド側油路43に供給する一方、ヘッド側油路44の油を油タンク28に排出する縮小側位置Xに切換り、また、破砕アーム用操作具が閉側に操作されることに基づいて、油圧ポンプ27の吐出油をヘッド側油路44に供給する一方、ロッド側油路43の油を油タンク28に排出する伸長側位置Yに切換るように構成されている。
前記ロッド側油路43は、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに対する油の給排を行なうべくスイベルジョイント21とロッド側油室20AR、20BRとを接続する油路であり、また、ヘッド側油路44は、開閉用シリンダ20A、20Bの第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2に対する油の給排を行なうべくスイベルジョイント21と第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2とを接続する油路であるが、該ヘッド側油路44は、後述する縮小側増速回路45及び伸長側増速回路46の下流側において、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1に接続される第一ヘッド側油路44aと、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に接続される第二ヘッド側油路(本発明のコントロールバルブから第二ヘッド側油室への圧油供給路に相当する)44bとに分岐されている。
前記第二ヘッド側油路44bには、シーケンス弁47と第二ヘッド側油路チェック弁48とが配設されている。上記シーケンス弁47は、ヘッド側油路44の圧力が予め設定される設定圧以上になった場合に第二ヘッド側油路44bを開いて、前記破砕アーム用コントロールバルブ30からヘッド側油路44に供給された油圧ポンプ27の吐出油を第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給するように構成されている。前記設定圧としては、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時に、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降に高負荷状態になったときのヘッド側油路44の圧力が設定されており、而して、上記シーケンス弁47によって、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では、油圧ポンプ27の吐出油は第二ヘッド側油室20AH2、20BH2には供給されないが、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、油圧ポンプ27の吐出油が第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給されるようになっている。また、第二ヘッド側油路チェック弁48は、前記シーケンス弁47の下流側(第二ヘッド側油室20AH2、20BH2側)に配されていて、ヘッド側油路44から第二ヘッド側油室20AH2、20BH2への油の流れを許容する一方、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からヘッド側油路44への油の流れは阻止するように構成されている。
一方、前記縮小側増速回路45は、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小速度を増速させるための回路であって、ヘッド側油路44に配されるカウンタバランス弁50と、ヘッド側油路44とロッド側油路43とを連通する連通油路51に配されるパイロットチェック弁52とを用いて構成されている。
さらに、前記カウンタバランス弁50は、圧力制御弁53とチェック弁54とを用いて形成されているが、該チェック弁54は、破砕アーム用コントロールバルブ30から開閉用シリンダ20A、20Bの第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するように構成されている。
また、圧力制御弁53は、入力側が開閉用シリンダ20A、20Bの第一ヘッド側油室20AH1、20BH1に接続され、出力側が破砕アーム用コントロールバルブ30に接続されていると共に、ロッド側油路43の圧力が入力される第一パイロットポート53aと、圧力制御弁53の入力側のヘッド側油路44の圧力が入力される第二パイロットポート53bとを有している。そして、上記圧力制御弁53のポペットは、バネ53cによって、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1から破砕アーム用コントロールバルブ30に通じる弁路53dを閉じる方向に押圧される一方、前記第一、第二パイロットポート53a、53bに入力されるロッド側油路43およびヘッド側油路44の圧力によって、前記弁路53dを開く方向に押圧されるように構成されている。而して、圧力制御弁53は、ロッド側油路43、ヘッド側油路44の圧力が低い場合には、バネ53cの押圧力によって弁路53dを閉じることで、開閉用シリンダ20A、20Bの第一ヘッド側油室20AH1、20BH1から破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを阻止する一方、ロッド側油路43或いはヘッド側油路44の圧力が高くなると、該高い圧力による押圧力がバネ53cの押圧力に打ち勝つことにより弁路53dを開いて、第一油室20AH1、20BH1から破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを許容するようになっている。尚、開閉用シリンダ20A、20Bの第二ヘッド側油室20AH2、20BH2から圧力制御弁53への油の流れは、前述した第二ヘッド側油路チェック弁48によって常時阻止されている。
さらに、縮小側増速回路45を構成するパイロットチェック弁52は、入力側がヘッド側油路44に接続され、出力側がロッド側油路43に接続されると共に、パイロットチェック弁52のポペットを閉側に押圧するパイロット圧が入力されるパイロットポート52aを有している。そして、該パイロットポート52aには、前記破砕アーム用コントロールバルブ30からヘッド側油路44への供給圧力がパイロット圧として入力されるようになっている。而して、破砕アーム用コントロールバルブ30からヘッド側油路44に圧油供給されていない状態では、パイロットチェック弁52のパイロットポート52aにパイロット圧が入力されず、これによりパイロットチェック弁52は、ヘッド側油路44からロッド側油路43への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止する逆止状態になっている。一方、破砕アーム用コントロールバルブ30からヘッド側油路44に圧油供給されている状態では、該供給圧力がパイロット圧としてパイロットポート52aに入力され、これによりパイロットチェック弁52は、ヘッド側油路44とロッド側油路43との間のの双方向の流れを阻止する閉状態になるように構成されている。
一方、伸長側増速回路46は、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長速度を増速させるための回路であって、ロッド側油路43に配されるカウンタバランス弁55と、ロッド側油路43とヘッド側油路44とを連通する連通油路56に配されるパイロットチェック弁57とを用いて構成されている。
前記カウンタバランス弁55は、前述した縮小側増速回路45を構成するカウンタバランス弁50と同様の構造のものであって、圧力制御弁58とチェック弁59とを用いて形成されているが、該チェック弁59は、破砕アーム用コントロールバルブ30から開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRへの油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するように構成されている。
また、圧力制御弁58は、入力側が開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに接続され、出力側が破砕アーム用コントロールバルブ30に接続されていると共に、ヘッド側油路44の圧力が入力される第一パイロットポート58aと、圧力制御弁58の入力側のロッド側油路43の圧力が入力される第二パイロットポート58bとを有している。そして、圧力制御弁58は、ヘッド側油路44、ロッド側油路43の圧力が低い場合には、バネ58cの押圧力によって弁路58dを閉じることで、開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRから破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを阻止する一方、ヘッド側油路44或いはロッド側油路43の圧力が高くなると、該高い圧力による押圧力がバネ58cの押圧力に打ち勝つことにより弁路58dを開いて、ロッド側油室20AR、20BRから破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを許容するようになっている。
さらに、伸長側増速回路46を構成するパイロットチェック弁57は、入力側がロッド側油路43に接続され、出力側がヘッド側油路44に接続されると共に、パイロットチェック弁57のポペットを閉側に押圧するパイロット圧が入力されるパイロットポート57aを有している。そして、該パイロットポート57aには、前記破砕アーム用コントロールバルブ30からロッド側油路43への供給圧力がパイロット圧として入力されるようになっている。而して、パイロットチェック弁57は、破砕アーム用コントロールバルブ30からロッド側油路43に圧油供給されていない状態では、ロッド側油路43からヘッド側油路44への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止する逆止状態になる一方、破砕アーム用コントロールバルブ30からロッド側油路43に圧油供給されることにより、ロッド側油路43とヘッド側油路44との間の双方向の流れを阻止する閉状態になるように構成されている。
一方、前記アキュムレータ22は、開閉用シリンダ20A、20Bの第二ヘッド側油室20AH2、20BH2にアキュムレータ油路60を介して接続されていると共に、該アキュムレータ油路60には、アキュムレータ22と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2との間の油給排を切換える切換弁23が配設されている。
前記切換弁23は、第一、第二パイロットポート23a、23bを備えたパイロット作動式の三位置切換弁であって、第一パイロットポート23aにはロッド側油路43の圧力がパイロット圧として入力され、第二パイロットポート23bにはヘッド側油路44の圧力がパイロット圧として入力されるようになっている。そして、該切換弁23は、破砕アーム用コントロールバルブ30からロッド側油路43、ヘッド側油路44の何れにも供給されておらず、第一、第二の両パイロットポート23a、23bにパイロット圧が入力されていない状態では、アキュムレータ22と開閉用シリンダ20A、20Bの第二ヘッド側油室20AH2、20BH2とを遮断する中立位置Nに位置している。一方、破砕アーム用コントロールバルブ30からロッド側油路43に圧油供給されると、該ロッド側油路43への供給圧力が第一パイロットポート23aに入力されることにより、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2から排出された油をアキュムレータ22に供給する蓄圧位置Xに切換り、また、破砕アーム用コントロールバルブ30からヘッド側油路44に圧油供給されると、該ヘッド側油路44への供給圧力が第二パイロットポート23bに入力されることにより、アキュムレータ22の蓄圧油を第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給する放出位置Yに切換わるように構成されている。尚、前記蓄圧位置X、放出位置Yの切換弁23の通路には、それぞれチェック弁23c、23dが配されていて、逆流が阻止されるようになっている。
さらに、61はアキュムレータ22と切換弁23との間のアキュムレータ油路60から分岐されてヘッド側油路44に至るアキュムレータリリーフ油路であって、該アキュムレータリリーフ油路61には、アキュムレータ22の圧力が予め設定されるアキュムレータリリーフ圧以上になった場合に、アキュムレータ油路60からヘッド側油路44に圧油を流すリリーフ弁62が配設されている。而して、該リリーフ弁62によって、アキュムレータ22の最高圧が設定されるようになっている。
次いで、前記開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時、伸長時における油の給排について説明する。まず、開閉用シリンダ20A、20Bを縮小させる場合、つまり、破砕アーム19A、19Bを開作動せしめるべく破砕アーム用操作具を開側に操作した場合には、破砕アーム用コントロールバルブ30が縮小側位置Xに切換わって、油圧ポンプ27の吐出油がロッド側油路43に供給される。該ロッド側油路43に供給された油圧ポンプ27の吐出油は、伸長側増速回路46を構成するカウンタバランス弁55に至り、該カウンタバランス弁55のチェック弁59を経由して開閉用シリンダ20A、20Bのロッド側油室20AR、20BRに供給される。このとき、伸長側増速回路46のパイロットチェック弁57のパイロットポート57aには、油圧ポンプ27からロッド側油路43への供給圧力がパイロット圧として入力されるため、パイロットチェック弁57は、ロッド側油路43とヘッド側油路44との間の双方向の流れを阻止する閉状態になっている。
一方、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時において、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1から排出された油は、第一ヘッド側油路44aからヘッド側油路44に流れて縮小側増速回路45に至るが、このとき、縮小側増速回路45のパイロットチェック弁52のパイロットポート52aには、油圧ポンプ27からヘッド側油路44に圧油供給されていないためパイロット圧が入力されず、これによりパイロットチェック弁52は、ヘッド側油路44からロッド側油路43への油の流れを許容する状態になっている。また、開閉用シリンダ20A、20Bが縮小側エンドに達するまであいだ、負荷が小さいためロッド側油路43の圧力は低く、該低い圧力が縮小側増速回路45の圧力制御弁53の第一パイロットポート53aに入力され、これにより圧力制御弁53は、バネ53cの押圧力により弁路53dを閉じていて、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1から破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを阻止する状態になっている。而して、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1からの排出油は、縮小側増速回路45のパイロットチェック弁52を経由してロッド側油路43へ流れ、前述した油圧ポンプ27からの供給圧油と合流してロッド側油室20AR、20BRに供給されるようになっている。尚、開閉用シリンダ20A、20Bが縮小側エンドに達するとロッド側油路43の圧力は高くなり、該高い圧力が縮小側増速回路45の圧力制御弁53の第一パイロットポート53aに入力され、これにより圧力制御弁53はバネ53cに抗して弁路53dを開いて、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1から破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを許容するようになっている。
さらに、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時において、前記油圧ポンプ27からロッド側油路43への供給圧力が切換弁23の第一パイロットポート23aに入力され、これにより切換弁23は、開閉用シリンダ20A、20Bの第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油をアキュムレータ22に供給する蓄圧位置Xに切換わる。而して、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油がアキュムレータ22に蓄圧されることになるが、この場合、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からヘッド側油路44への油の流れは第二ヘッド側油路チェック弁48により阻止されているから、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油の略全量がアキュムレータ22に蓄圧されることになる。
つまり、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時において、ロッド側油室20AR、20BRには、油圧ポンプ27から供給される圧油と、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1からの排出油とが合流して供給されることになり、而して、ロッド側油室20AR、20BRへの供給流量が増加して、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小速度を増速せしめることができるようになっている。さらに、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油はアキュムレータ22に蓄圧されるようになっており、そして該アキュムレータ22の蓄圧油は、後述するように、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時に第二ヘッド側油室20AH2、20BH2への供給圧油として利用されるようになっている。
また、開閉用シリンダ20A、20Bを伸長させる場合、つまり、破砕アーム19A、19Bを閉作動せしめるべく破砕アーム用操作具を閉側に操作した場合には、破砕アーム用コントロールバルブ30が伸長側位置Yに切換わって、油圧ポンプ27の吐出油がヘッド側油路44に供給される。該ヘッド側油路44に供給された油圧ポンプ27の圧油は、縮小側増速回路45を構成するカウンタバランス弁50に至り、該カウンタバランス弁50のチェック弁54を経由して、第一ヘッド側油路44aから第一ヘッド側油室20AH1、20BH1に供給されると共に、第二ヘッド側油路44bから第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給されるが、該第二ヘッド側油室20AH2、20BH2への圧油供給は、前述したように、第二ヘッド側油路44bに配設されたシーケンス弁47によって、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では行なわれず、破砕対象物に当接した以降の高負荷状態で行なわれるようになっている。さらにこのとき、縮小側増速回路45のパイロットチェック弁52のパイロットポート52aには、油圧ポンプ27からヘッド側油路44への供給圧力がパイロット圧として入力されるため、パイロットチェック弁52は、ヘッド側油路44とロッド側油路43との間の双方向の流れを阻止する閉状態になっている。
一方、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では、ヘッド側油路44の圧力は低く、該該低い圧力が伸長側増速回路46の圧力制御弁58の第一パイロットポート58aに入力され、これにより圧力制御弁58は、バネ58cの押圧力により弁路58dを閉じていて、ロッド側油室20AR、20BRから破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを阻止する状態になっている。また、伸長側増速回路46のパイロットチェック弁57のパイロットポート57aには、油圧ポンプ27からロッド側油路43に圧油供給されていないためパイロット圧が入力されず、これによりパイロットチェック弁57は、ロッド側油路43からヘッド側油路44への油の流れを許容する状態になっている。而して、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油は、伸長側増速回路46のパイロットチェック弁57を経由してヘッド側油路44へ流れ、前述した油圧ポンプ27からの供給圧油と合流して第一ヘッド側油室20AH1、20BH1に供給されるようになっている。
これに対し、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが鉄やコンクリート等の破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、ヘッド側油路44の圧力が高くなり、該高い圧力が伸長側増速回路46の圧力制御弁58の第一パイロットポート58aに入力され、これにより圧力制御弁58はバネ58cに抗して弁路58dを開いて、ロッド側油室20AR、20BRから破砕アーム用コントロールバルブ30への油の流れを許容する。而して、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油は、前記伸長側増速回路46の圧力制御弁58を経由して破砕アーム用コントロールバルブ30に流れ、該破砕アーム用コントロールバルブ30を経由して油タンク28に排出されるようになっている。
さらに、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、前記油圧ポンプ27からヘッド側油路44への供給圧力が切換弁23の第二パイロットポート23bに入力され、これにより切換弁23は、アキュムレータ22の蓄圧油を第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給する放出位置Yに切換わる。而して、アキュムレータ22の蓄圧油が第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給されることになるが、この場合、アキュムレータ22には、前述したように、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時に第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油の略全量が蓄圧されているから、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に不足なく圧油供給できるようになっている。さらに、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、油圧ポンプ27の圧油がシーケンス弁47を経由して第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給されるようになっている。
つまり、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1には、油圧ポンプ27から供給される圧油と、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油とが合流して供給されると共に、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2には、アキュムレータ22の蓄圧油が供給されるようになっている。これにより、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1への供給流量が増加して、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長速度を増速せしめることができると共に、油圧ポンプ27から第二ヘッド側油室20AH2、20BH2への圧油供給は不要であるから、油圧ポンプ27から開閉用シリンダ20A、20Bへの供給流量を大幅に減少させることができる。一方、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、油圧ポンプ27から第一、第二の両方のヘッド側油圧20AH1、20BH1、20AH2、20BH2に圧油供給されると共に、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油は破砕アーム用コントロールバルブ30を経由して油タンク28に排出されることになり、而して、開閉用シリンダ20A、20Bを伸長せしめる高い推力を得ることができるようになっている。
叙述の如く構成された本形態において、解体作業機1の機体本体には、鉄やコンクリート等を破砕するための破砕作業用アタッチメントとして、開閉自在な破砕アーム19A、19Bと、該機破砕アーム19A、19Bを開閉するべく縮小、伸長する開閉用シリンダ20A、20Bとを備えた破砕機2が装着されているが、上記開閉用シリンダ20A、20Bは、該開閉用シリンダ20A、20Bを伸長せしめる圧油が供給されるヘッド側油室として、相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室20AH1、20BH1と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2とを有すると共に、開閉用シリンダ20A、20Bの駆動回路には、機体本体に搭載された油圧ポンプ27の吐出油を第一、第二ヘッド側油室20AH1、20BH1、20AH2、20BH2及びロッド側油室20AR、20BRに供給する破砕アーム用コントロールバルブ30と、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態での開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時に、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油を第一ヘッド側油室20AH1、20BH1に供給する伸長時増速回路46と、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時に第一ヘッド側油室20AH1、20BH1からの排出油をロッド側油室20AR、20BRに供給する縮小時増速回路45と、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時に第二ヘッド側油室20AH2、20BH2からの排出油を蓄圧する一方、該蓄圧油を開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時に第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給するアキュムレータ22と、該アキュムレータ22と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2との間の油給排を切換える切換弁23と、破砕アーム用コントロールバルブ30から第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に至る第二ヘッド側油路44bに配され、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時に破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では油圧ポンプ27の吐出油を第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給しないが、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では油圧ポンプ27の吐出油を第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給するシーケンス弁47とが設けられている。
而して、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時に、ロッド側油室20AR、20BRには、油圧ポンプ27の吐出油と、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1からの排出油とが合流して供給されることになり、これにより、ロッド側油室20AR、20BRへの供給圧油の全てを油圧ポンプ27から供給する場合と比して、油圧ポンプ27からの供給流量を少なくしても、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小速度を増速させることができることになる。一方、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接していない低負荷状態では、第一ヘッド側油室20AH1、20BH1には、油圧ポンプ27の吐出油と、ロッド側油室20AR、20BRからの排出油とが合流して供給されると共に、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2には、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時に第二ヘッド側油室20AH2、20BH2から排出されてアキュムレータ22に蓄圧された圧油が供給されることになる。これにより、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長速度を増速させることができると共に、油圧ポンプ27からの供給流量を大幅に減少させることができる。これに対し、開閉用シリンダ20A、20Bの伸長時において、破砕アーム19A、19Bが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では、第二ヘッド側油路44bに配したシーケンス弁47によって油圧ポンプ27の吐出油が第二ヘッド側油室20AH2、20BH2に供給されることになり、而して、第一、第二の両方のヘッド側油室20AH2、20BH2に油圧ポンプ27の吐出油が供給されることになって、開閉用シリンダ20A、20Bを伸長せしめる高い推力が得られ、必要な破砕力を確保することができる。
この結果、開閉用シリンダ20A、20Bの縮小時、伸長時の何れにおいても、つまり、破砕アーム19A、19Bの開作動時、閉作動時の何れにおいても、開閉用シリンダ20A、20Bの作動速度を増速せしめることができると共に、油圧ポンプ27から開閉用シリンダ20A、20Bへの供給流量を減少させることができることになり、而して、破砕アーム19A、19Bの開閉速度が速くなって作業性の向上に大きく貢献できると共に、油圧ポンプ27から開閉用シリンダ20A、20Bに圧油を供給する配管の圧力損失による動力損失を大幅に低減させることができて、燃費向上に貢献できる。さらに、開閉用シリンダ20A、20Bと解体作業機に設けられる他の油圧アクチュエータ(例えば、ブーム用シリンダ9、第一アーム用シリンダ10、第二アーム用シリンダ11等)との連動操作性も向上するうえ、破砕機2用の配管の径を殊更太径にする必要もなくなって、レイアウト性も向上する。
しかもこのものにおいて、前記伸長時増速回路46、縮小時増速回路45、アキュムレータ22及び切換弁23は全て破砕機2に設けられているから、開閉用シリンダ20A、20Bとの間の油給排経路が短く、而して、短時間で大流量の圧油を供給できることになって、破砕アーム19A、19Bの開閉作動の応答性が向上し、更なる作業性の向上に貢献できる。
さらに、前記開閉用シリンダ20A、20Bは、シリンダチューブ31と、該シリンダチューブ31の一端側を覆うヘッドカバー32と、シリンダチューブ31の他端側を覆うロッドカバー33と、シリンダチューブ31に往復動自在に内嵌される外側ピストン34と、一端側が該外側ピストン34に一体的に設けられ、他端側がロッドカバー33から進退移動自在に突出する外側ロッド35と、これら外側ピストン34及び外側ロッド35の内部に形成され、且つ外側ピストン34側が開口し、外側ロッド35の他端側が筒底部36aになる内筒部36と、該内筒部36に相対往復動自在に内嵌される内側ピストン37と、内筒部36に挿通され、且つ一端側がヘッドカバー32に固定され、他端側が前記内側ピストン37に固定される内側ロッド38とを具備して形成されると共に、前記内側ピストン37と内筒部36の筒底部36aとの間に形成される第一ヘッド側油室20AH1、20BH1と、外側ピストン34とヘッドカバー33との間に形成される第二ヘッド側油室20AH2、20BH2と、外側ピストン34とロッドカバー33との間に形成されるロッド側油室20AR、20BRとを有している。
而して、開閉用シリンダ20A、20Bは、該開閉用シリンダ20A、20Bを伸長せしめる圧油が供給されるヘッド側油室として、相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室20AH1、20BH1と第二ヘッド側油室20AH2、20BH2との二つのヘッド側油室を有することになり、そして、これら第一ヘッド側油室20AH1、20BH1、第二ヘッド側油室20AH2、20BH2への油の給排を、前述したように別々に制御することによって、無駄無く効率的に開閉用シリンダ20A、20Bの作動速度を増速させることができると共に、油圧ポンプ27からの供給流量を減少させることができることになる。
本発明は、解体作業機等の作業機の機体本体に破砕作業用アタッチメントとして装着される破砕機において、該破砕機の破砕アームを開閉するための油圧シリンダを縮小、伸縮せしめる油圧装置に利用することができる。
1 解体作業機
2 破砕機
19A、19B 破砕アーム
20A、20B 開閉用シリンダ
20AH1、20BH1 第一ヘッド側油室
20AH2、20BH2 第二ヘッド側油室
20AR、20BR ロッド側油室
22 アキュムレータ
23 切換弁
27 油圧ポンプ
30 破砕アーム用コントロールバルブ
31 シリンダチューブ
32 ヘッドカバー
33 ロッドカバー
34 外側ピストン
35 外側ロッド
36 内筒部
37 内側ピストン
38 内側ロッド
44a 第二ヘッド側油路
45 縮小時増速回路
46 伸長時増速回路
47 シーケンス弁

Claims (3)

  1. 作業機の機体本体に破砕作業用アタッチメントとして装着され、開閉自在な破砕アームと、ヘッド側油室への油供給及びロッド側油室からの油排出により伸長して破砕アームを閉作動せしめる一方、ロッド側油室への油供給及びヘッド側油室からの油排出により縮小して破砕アームを開作動せしめる油圧シリンダとを備えた破砕機において、
    前記油圧シリンダは、ヘッド側油室として相互間に油の流出入のない第一ヘッド側油室と第二ヘッド側油室とを有すると共に、
    該油圧シリンダの駆動回路に、
    機体本体に搭載された油圧ポンプの吐出油を油圧シリンダの第一、第二ヘッド側油室及びロッド側油室に供給するコントロールバルブと、
    破砕アームが破砕対象物に当接していない低負荷状態での油圧シリンダの伸長時にロッド側油室からの排出油を第一ヘッド側油室に供給する伸長時増速回路と、
    油圧シリンダの縮小時に第一ヘッド側油室からの排出油をロッド側油室に供給する縮小時増速回路と、
    油圧シリンダの縮小時に第二ヘッド側油室からの排出油を蓄圧する一方、該蓄圧油を油圧シリンダの伸長時に第二ヘッド側油室に供給するアキュムレータと、
    該アキュムレータと第二ヘッド側油室との間の油給排を切換える切換弁と、
    コントロールバルブから第二ヘッド側油室への圧油供給路に配され、油圧シリンダの伸長時に破砕アームが破砕対象物に当接していない低負荷状態では油圧ポンプの吐出油を第二ヘッド側油室に供給しないが、破砕アームが破砕対象物に当接した以降の高負荷状態では油圧ポンプの吐出油を第二ヘッド側油室に供給するシーケンス弁とを設けたことを特徴とする破砕機の油圧装置。
  2. 伸長時増速回路、縮小時増速回路、アキュムレータ及び切換弁は、破砕機に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の破砕機の油圧装置。
  3. 油圧シリンダは、シリンダチューブと、該シリンダチューブの一端側を覆うヘッドカバーと、シリンダチューブの他端側を覆うロッドカバーと、シリンダチューブに往復動自在に内嵌される外側ピストンと、一端側が該外側ピストンに一体的に設けられ、他端側がロッドカバーから進退移動自在に突出する外側ロッドと、これら外側ピストン及び外側ロッドの内部に形成され、且つ外側ピストン側が開口し、外側ロッドの他端側が筒底部になる内筒部と、該内筒部に相対往復動自在に内嵌される内側ピストンと、内筒部に挿通され、且つ一端側がヘッドカバーに固定され、他端側が前記内側ピストンに固定される内側ロッドとを具備して形成されると共に、前記内側ピストンと内筒部の筒底部との間に形成される第一ヘッド側油室と、外側ピストンとヘッドカバーとの間に形成される第二ヘッド側油室と、外側ピストンとロッドカバーとの間に形成されるロッド側油室とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の破砕機の油圧装置。
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CN104747540A (zh) * 2015-03-17 2015-07-01 辽宁新隆基液压润滑机械有限公司 一种圆锥破碎机液压系统

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