JP2010248465A - 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ Download PDF

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Abstract

【課題】 被着体に対して良好な接着力と保持力とを有し、長期間貼着した場合も過度に粘着力が上昇することなく、基材としてPETフィルムを使用した場合にも剥離する際に糊残りが生じにくく、支持基材が破壊しにくい粘着テープを形成できる水分散型のエマルジョン型粘着剤を提供する。
【解決手段】 炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーをモノマー成分として含有するアクリル系共重合体からなるエマルジョン粒子と、イソシアネート系架橋剤を含有する水分散型アクリル系粘着剤組成により、被着体に対して強固に接着し、長期間貼着した場合も過度に粘着力が上昇することなく、基材としてPET基材を使用した場合にも、剥離する際には加熱等の特別な処理を施さずに、いわゆる糊残りや、支持基材の破壊が生じ難い粘着テープを実現できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル系共重合体エマルジョン粒子が水系媒体中に分散した水分散型アクリル系粘着剤組成物および該粘着剤組成物を粘着剤層として有する粘着テープに関する。
粘着テープは、作業性に優れる接着信頼性の高い接合手段として、OA機器、家電製品、自動車等の各産業分野において部品固定用途や製品情報を表示するラベル用途等に使用されている。一方、地球環境保護の観点から、OA機器等の組立製品は使用後に解体してリサイクル、リユースすることが多くなってきている。この際、部品が粘着テープによって接合されている場合やラベルが付着している場合には、粘着テープやラベルを剥離する作業が求められ、糊残りや、支持基材が破壊することなく剥離できる特性(いわゆる再剥離性)が要求される。さらに近年は、揮発性有機化合物(いわゆるVOC)の排出抑制が強く求められている。粘着テープにおいては、無溶剤タイプの粘着剤が注目され、溶剤型粘着剤から水分散型粘着剤への置換が要望されている。
これまでに、接着信頼性が高く、さらに再剥離性を有した両面粘着テープとして、(a)炭素数が1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(b)窒素含有ビニル単量体、(c)架橋剤と反応するヒドロキシル基含有単量体またはカルボキシル基含有単量体からなるアクリル系共重合体を主成分とし、(d)イソシアネート系架橋剤を配合してなるアクリル系粘着剤組成物と、特定強度を有する不織布中芯からなる両面粘着テープが開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、乳化重合法にて本技術の両面粘着テープを構成した場合は、優れた再剥離性を発現させることは難しかった。
また、エマルジョン型粘着剤を用い、接着信頼性と再剥離性とを兼備した粘着シートが開示されている。(特許文献2参照)接着信頼性と再剥離性を兼備させる手段として、アクリル系粘着剤の組成に関し、アクリル酸とメタクリル酸を併用し、総量として1.5〜2.5質量%使用し、アクリル酸に対するメタクリル酸の割合を質量比で0.5〜2.0とする技術が公開されている。しかしながら、より接着強度の高い両面粘着テープを調製する場合においては、十分な再剥離性を確保することが難しかった。また、基材として安価な樹脂フィルム、特にポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した場合には、被着対象との密着性が高い状態では、再剥離時に粘着剤が脱落する場合があった。
アクリル酸とメタクリル酸を併用することを特徴とするエマルジョン型粘着剤として、アクリル系粘着剤の組成に関し、アクリル酸とメタクリル酸を1/1〜1/5の重量比で含有し、アクリル酸およびメタクリル酸を2〜10質量%含有させる技術が公開されている。(特許文献3参照)しかしながら、アクリル酸とメタクリル酸を併用することによる再剥離性への影響に関しては記述されていない。また、本特許文献にて公開されているアクリル系粘着剤を構成成分とした場合、貼着した後の経時での粘着力上昇が大きく、再剥離性を確保することが難しかった。特に、ステンレス等の金属表面に対する粘着力上昇が大きいという問題があった。
特開平8−209086 特開2006−265537 特開2005−248059
本発明が解決しようとする課題は、被着体に対して良好な接着力と保持力とを有し、長期間貼着した場合も過度に粘着力が上昇することなく、基材として汎用樹脂フィルム、特にPETフィルムを使用した場合にも剥離する際に糊残りが生じにくく、支持基材が破壊し難い粘着テープを形成できる水分散型のエマルジョン型粘着剤を提供することにある。
さらに、高湿度の環境下においても、発泡体や不織布などの高通気性部材が剥離することのない耐水性に優れる粘着テープを提供することにある。
本発明では、水分散型の粘着剤組成物として、エマルジョン粒子表面のみならず、粒子の内部にも酸基、具体的にはカルボキシル基を粒子表面と同等以上に存在させたアクリル系共重合体エマルジョン粒子の調製を目的に、カルボキシル基含有モノマーであるメタクリル酸及びアクリル酸と、窒素含有ビニルモノマーを併用する。当該特定組成の粘着剤組成物により得られるアクリル系共重合体エマルジョン粒子によれば、粒子表面に存在する酸基によりエマルジョン粒子間の凝集力を確保でき、かつ、粒子内部に存在する酸基によりエマルジョン粒子内部の凝集力を向上させることができるため再剥離時に粘着剤層の脱落や糊残りを生じにくい粘着剤層を形成することができる。通常、粘着剤層中に凝集力の低い部分を有すると、凝集力の低い部分は流動性が高いため、被着体への粘着剤の密着が経時で進行し易くなり、長期間貼着された場合に粘着力が過度に上昇してしまい、再剥離が困難となる。上記構成のアクリル系共重合体エマルジョンを含有する粘着剤組成物によれば、粘着剤層中の凝集力の低い部分を低減でき、経時での再剥離性の劣化を好適に抑制できる。また、当該水分散型アクリル系粘着剤組成物に、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を使用することにより、水分散型粘着剤の密着性が良好でない樹脂フィルム基材に対して、好適な密着性を実現できる。このため、樹脂フィルム基材に強接着性を有する粘着剤層が設けられた構成であっても、剥離時に粘着剤層の脱落が生じにくく好適な再剥離性を実現できる。
また、当該アクリル系共重合体エマルジョン粒子によれば、粒子表面に存在する酸基によるエマルジョン粒子間の凝集力と、粒子内部に存在する酸基によるエマルジョン粒子内部の凝集力により、粘着剤層への水の浸入を抑制し易い。さらに、粒子表面に配向し易い親水性の酸基を粒子内部に取り込むことができる本発明のエマルジョンからなる粘着剤層の表面は、親水性が抑制されて、疎水性が向上し、高通気部材と粘着テープとの界面に水分が集まり難くなり、耐水性を向上させることができる。
また、メタクリル酸及びアクリル酸を併用することにより、極性の高い金属系被着体から極性の低いオレフィン系被着体まで、安定した強接着性を確保できる。さらに、アクリル系共重合体にヒドロキシル基含有ビニルモノマーを含有し、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を使用することで、水分散型粘着剤の密着性が良好でないPET基材に対し、強接着性を有する粘着剤層であっても粘着剤層の脱落が生じ難い。
また、本発明においては、アクリル系共重合体エマルジョンを構成する主モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレートを使用する。本モノマーの使用により、不織布への粘着剤の含浸性が向上し、再剥離性を大きく向上させることができ、さらに、炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用することで、再剥離性を維持しながら強接着性に必要な定荷重性能が大きく向上する効果がある。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物によれば、揮発性有機化合物(いわゆるVOC)の排出や、有機溶剤臭が大幅に削減できる水分散型の粘着剤から形成されるものであり、金属等の被着体に対して強固に接着し、優れた耐反発性を示し、且つ、長期間貼着した場合も過度に粘着力が上昇することなく、基材としてPET基材を使用した場合にも、剥離する際には加熱等の特別な処理を施さずに、いわゆる糊残りや、支持基材の破壊が生じ難い粘着テープを実現できる。
さらに、水分散型アクリル系粘着剤組成物からなる粘着テープによれば、ウレタン等の発泡体や不織布などの高通気性部材を固定する用途で、高湿度の環境下で使用された場合でも剥離することのない優れた耐水性を得ることができる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、水性媒体中にアクリル系共重合体エマルジョン粒子と架橋剤とを含有する水分散型アクリル系粘着剤組成物であって、前記アクリル系共重合体エマルジョン粒子を形成するアクリル系共重合体が、炭素数2〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーをモノマー成分として含有するアクリル系共重合体であり、前記架橋剤がイソシアネート系架橋剤の水分散型アクリル系粘着剤組成物である。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物>
(アクリル系共重合体)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、アクリル系共重合体エマルジョン粒子を形成するアクリル系共重合体として、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーをモノマー成分として含有するアクリル系共重合体を使用する。
本発明に使用する炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のモノマー成分を例示でき、これらの1種または2種以上が用いられる。
本発明においては、上記のなかでも、2−エチルヘキシルアクリレートをモノマー成分として使用することにより、粘着剤が不織布へ含浸し易くなり、再剥離時に不織布が破壊し難くなるため好ましい。2−エチルヘキシルアクリレートを使用する際には、その含有量としては、アクリル系共重合体に含まれるモノマー成分中の10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがさらに好ましい。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量を当該範囲とすることで、経時で粘着剤と被着体との密着を抑制し易く、接着力が過度に上昇しにくいため、経時でも好適な再剥離性を保持できる。
また、2−エチルヘキシルアクリレートと併用して炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することで、再剥離性を維持しながら強接着性を大きく向上させることができるため好ましい。炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが使用でき、なかでも炭素数4〜8のアルキル基を有するアクリレートモノマーを使用することが好ましく、特にn−ブチルアクリレートを好ましく使用できる。また、n−ブチルアクリレートとt−ブチルメタクリレートとを併用することも好ましい。炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの使用量としては10〜80質量%であることが好ましく、20〜70質量%であることがさらに好ましい。
本発明においては、上記2−エチルヘキシルアクリレート及び炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用する場合には、その効果をより好適に発現するために、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の2−エチルヘキシルアクリレート及び炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量の和を50〜98質量%とすることが好ましく、80〜98質量%とすることが特に好ましい。また、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の2−エチルヘキシルアクリレートと炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量の比が、(2−エチルヘキシルアクリレート/炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート)で表される質量比で9/1〜2/8であることが好ましく、75/25〜25/75であることが特に好ましい。
本発明においては、2−エチルヘキシルアクリレート及び炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用する場合には、更に、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の炭素数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用することも好ましく、使用量としては1〜10質量%であることが好ましい。
本発明においては、アクリル系共重合体エマルジョンの表面及び内部に酸基を導入するために、酸基を有するモノマーとして、アクリル酸及びメタクリル酸を併用する。アクリル酸及びメタクリル酸の有するカルボキシル基は、カルボキシル基同士の相互作用により凝集力を確保し易い、反応する架橋剤が多く凝集力を上げる手段が多い、後述する窒素含有ビニルモノマーとの相互作用を発現できる等の利点を有する。さらに、本発明においては、比較的親水性の高いアクリル酸と、アクリル酸よりも疎水性の強いメタクリル酸を併用することで、アクリル酸は粒子表面近傍へ、メタクリル酸は粒子内部に配向する傾向を示し、酸基がアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面と内部にバランスよく配置できる。粒子表面近傍の酸基の存在により、エマルジョン粒子間の凝集力を確保でき、かつ、粒子内部に存在する酸基の存在によりエマルジョン粒子内部の凝集力を向上させることができる。これにより、得られる粘着剤層は、凝集力の低い部分を低減でき、経時での再剥離性の劣化を好適に抑制できるため、再剥離時に粘着剤層の脱落や糊残りが生じにくい。また、メタクリル酸とアクリル酸を併用することで、強接着性に必要な定荷重性能が大きく向上する効果がある。
アクリル酸及びメタクリル酸の含有量は、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中のメタクリル酸及びアクリル酸の含有量の和が0.5〜10質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.5〜5質量%、更に好ましくは1.5〜3.5質量%である。当該範囲内とすることで、粘着剤層を形成した際に、粘着剤層に好適な凝集力が確保され、再剥離性と強接着性が両立し易い。さらに、耐水性を確保する上で必要な凝集力と、粘着剤層表面の疎水性を確保することができる。
メタクリル酸およびアクリル酸の併用比率は、メタクリル酸/アクリル酸のモル当量比が0.2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、4以上であることがさらに好ましく、6以上であることが一層好ましい。併用比率を当該範囲とすることで、アクリル系共重合体エマルジョン粒子中の表面酸基量と内部酸基量とを好適に制御できる。
また、上述のアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を阻害しない範囲で、酸基を有するモノマーとして、他のカルボキシル基含有モノマーを併用しても良い。他のカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマーから選ばれる1種又は2種以上を使用できる。これらカルボキシル基含有モノマーを併用する場合には、アクリル酸及びメタクリル酸とを含むカルボキシル基含有モノマーの総量が、上記0.5〜10質量%の範囲となるよう使用することが好ましい。
本発明においては、アクリル系共重合体のモノマー成分として、さらに、窒素含有ビニルモノマーを使用する。窒素含有ビニルモノマーは、アクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基、特にカルボキシル基と相互作用することで、粒子表面に配向し易いカルボキシル基を粒子内部に引き込む効果を生み出すと推察される。本効果を生み出すためには、窒素含有ビニルモノマーの含有量を上記下限以上とすることが好ましい。一方、含有量を増加させた場合に、後述する架橋剤との反応性が低下する傾向を示すが、上記上限以下とすることで、必要な反応性を確保することができる。本含有量範囲とした場合に、アクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を、好適な分布範囲に収束させ易くなる。
窒素含有ビニルモノマーとしては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリロニトリル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及びジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートから選ばれる1種又は2種以上を使用できる。
アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の窒素含有ビニルモノマーの含有量は0.1〜4.5質量%であり、好ましくは、0.5〜4質量%、より好ましくは0.5〜3.5質量%の範囲で調整することで本発明の効果を好適に発現できる。
アクリル系共重合体中の窒素含有ビニルモノマーとカルボキシル基を有するビニルモノマーの比率は、特に限定されるものではないが、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の窒素含有ビニルモノマーのモル数をX、カルボキシル基を有するビニルモノマーのモル数をYとした場合のモル比X/Yが1/1〜1/20であることが好ましく、1/1〜1/5がより好ましく、1/1〜1/3が更に好ましい。当該範囲内であれば、カルボキシル基を有するビニルモノマーと後述する架橋剤との反応が進行し易くなる。さらに、アクリル系共重合体エマルジョン中のカルボキシル基の分布を後述する範囲に収束させ易くなる。
本発明においては、アクリル系共重合体のモノマー成分として、さらに、ヒドロキシル基を含有するビニルモノマーを使用する。ヒドロキシル基を含有するビニルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等のアルコール性ヒドロキシル基含有モノマーが挙げられる。
アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中のヒドロキシル基を有するビニルモノマーの含有量は、0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.03〜3.0質量%であることがより好ましい。当該範囲内であれば、ヒドロキシル基とイソシアネート系架橋剤との架橋反応が進行しやすくなり、粘着剤が強接着性、定荷重保持性に必要な応力緩和性と、再剥離性に必要な凝集力がバランスよく両立できる。
本発明に使用するアクリル系共重合体においては、上記以外のモノマーを必要に応じて使用することもでき、そのようなモノマーの例としては、ケト基又はアルデヒド基含有モノマーとして、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、アセトニトリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートアセトアセテート、ブタンジオールアクリレートアセテート等が挙げられる。シラン系モノマーとして、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−502]、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−503]、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBE−502]、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBE−503]、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン[例えば、信越化学(株)製 KBM−5103]等が挙げられる。また、メチロール基含有モノマーとして、Nメチロールアクリルアミド等が挙げられる。また、燐酸基含有モノマーとして、例えば、ローディア日華(株)製 Sipomer PAM−100,PAM−200,PAM−300等が挙げられ、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の20質量%以下の割合で用いることができ、1種または2種以上使用できる。
本発明に使用するアクリル系共重合体の重量平均分子量は50〜120万が好適であり、より好ましくは60〜100万である。当該範囲内とすることで、粘着剤が強接着性、定荷重保持性に必要な応力緩和性と、再剥離性に必要な凝集力をバランスよく両立することができる。前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算である。測定条件として、HLC−8220GPC(東ソー社製)を用いて、カラムはTSKgel GMHXL[東ソー社製]を用い、カラム温度は40℃、溶離液はテトラヒドロフラン、流量は1.0mL/分とし、標準ポリスチレンはTSK標準ポリスチレンを用いることで測定できる。
分子量を調整するために、重合には連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、公知の連鎖移動剤、例えばラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどが使用できる。
(酸基の分布)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物は、水性媒体中に上記アクリル系共重合体のエマルジョン粒子が分散したアクリル系共重合体エマルジョンからなる組成物である。水分散型アクリル系粘着剤組成物中のアクリル系共重合体エマルジョン粒子は、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基量(ANSUR)と、アクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基量(ANIN)との比、(ANIN)/(ANSUR)が、1以上のアクリル系共重合体エマルジョン粒子であることが望ましい。本発明においては、内部の酸基量が、表面の酸基量と同等以上であるアクリル系共重合体を使用することにより、糊残りの低減や、経時での過度な接着力の上昇の抑制が可能となり、好適な再剥離性を有する粘着テープを実現できる。このようなアクリル系共重合体エマルジョン粒子を使用した水分散型アクリル系粘着剤組成物によれば、強接着力を有する粘着剤層を有する粘着テープとした場合にも優れた再剥離性を実現できるため、強接着と再剥離の相反する両特性に優れた粘着テープを実現できる。さらに、粒子間と粒子内両方への酸基配向による凝集力確保と、粒子表面の酸基量抑制による粘着剤層表面の親水性低減(疎水性向上)により、耐水性に優れる粘着テープを得ることができる。上記酸基量の比、(ANIN)/(ANSUR)は、1.3以上であることが好ましく、1.5以上であることが更に好ましく、2.0以上であることが一層好ましい。一方、上限はアクリル系共重合体エマルジョン粒子間の凝集力を確保できる表面酸基量(ASUR)があれば特に制限されないが、上記比が10以下であることが好ましく、5以下であることがさらに好ましい。上述の上限範囲内の場合、粒子間の相互作用が進み易くなり、粒子間における凝集力を高め易くなり、再剥離性ならびに耐水性が向上する。
(酸基分布の測定方法)
本発明のアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布は以下の方法により測定する。本発明におけるアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を測定する方法は、測定誤差が少なく簡便な操作であることから電位差滴定を用いることが好ましい。電位差滴定による酸基の測定は、特開2007−003454に開示された方法に準じて行うことができ、詳細には以下の方法により測定される。
本発明において、電位差滴定を用いたアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を測定する方法を以下に示す。
電位差滴定に用いる酸性試料分散液の調整は、アクリル系共重合体エマルジョン粒子(固形分)とイオン交換水とを、(アクリル系共重合体エマルジョン/イオン交換水)で表される質量比で3/100となるよう調整する。水分散型アクリル系粘着剤組成物からのアクリル系共重合体エマルジョン粒子の抽出は、水性媒体に分散した状態で抽出しても水性媒体から分離した状態で抽出しても良い。また、アクリル系共重合体エマルジョンを調整後、添加剤等を添加する前に抽出すると抽出が容易である。調整する酸性試料分散液は、pHが4以下の酸性試料分散液であることが好ましく、アンモニア水等で中和された水分散型アクリル系粘着剤組成物から、水性媒体に分散した状態でアクリル系共重合体エマルジョンを抽出する場合には、必要に応じ試料分散液にギ酸や酪酸等の弱酸を添加してpHを4以下に調整することが好ましい。
滴定は、電位差自動滴定装置を用いることができ、電位差自動滴定装置としては、例えば、京都電子株式会社製AT−610,AT−420N−WIN等が挙げられる。
アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基量(ANSUR)と内部の酸基量(ANIN)の算出は、電位差滴定により得られる滴定曲線に基づいて算出される。X軸を塩基滴下量、Y軸をpHとして電位差滴定を行うと、滴定開始点Pから滴定終了点Pの間に、塩基滴定開始後pHが極小となる極小点P、極小点Pに次いで表れる変曲点Pを有する滴定曲線(図1)が得られる。当該極小点Pおよび変曲点Pは、X軸を塩基滴下量(mL)、Y軸をΔE/mLとする滴定曲線の微分曲線(図2)に変換することで、より明確にPおよびPを読み取り易くなる。
滴定曲線におけるP〜Pの領域は、試料分散液の水相中に遊離した酸が中和される領域であり、水相中の遊離酸の中和にともないpH値が減少し、全て中和された時点でpH値が極小となる極小値Pを示す。従って、当該領域にて滴下した塩基量が水相中の酸を中和するのに要する滴定量となる。この塩基滴定量と滴定に使用した無機塩基溶液の塩基濃度から、試料分散液中の水相中の酸基量(ANAQUA)[meq/g]を算出する。
水分散型アクリル系粘着剤組成物中には、通常、アクリル系共重合体を重合する際に使用する酸が残存するため、アクリル系共重合体エマルジョン粒子を水性媒体に分散した状態で抽出すると試料分散液の水相中には遊離酸が存在する。一方で、アクリル系共重合体エマルジョン粒子のみを分離し、これをイオン交換水中に分散させた場合には、理論上水相中には酸が存在しないためP=Pとなる場合がある。
水相中の酸が中和されると、次いで中和され易いアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基が中和される。これが滴定曲線のP〜Pの領域となるため、当該領域にて滴下した塩基量が、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基を中和するのに要する滴定量となる。この塩基滴定量と滴定に使用した無機塩基溶液の塩基濃度から、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基量(ANSUR)[meq/g]を算出する。
アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基が中和されると、中和されにくいアクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基の中和が始まるが、これが滴定曲線中の変曲点Pとして現れる。アクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基量(ANIN)は、当該エマルジョン粒子が安定に粒子を形成している場合には、エマルジョン粒子内部に存在する酸基の全量を滴定により測定するのが困難あるいは煩雑となるため、上記算出結果と試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)とから、下式により算出することが好適である。
ANIN=ANTOTAL−(ANSUR+ANAQUA
上記滴定に使用する無機塩基溶液は、滴定に使用する無機塩基としては、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを好ましく使用でき、水酸化カリウムを使用することが特に好ましい。滴定に使用する無機塩基の濃度は0.1〜2mol/Lの範囲で調整することが好ましい。
その他の滴定条件としては、間欠等速滴定により滴定を行うことが好ましく、間欠時間は10秒、最大滴下量は20mL、間欠注入時の1回注入量は0.16mL/回が好ましく、注入速度は5秒/mL、データ採取する電位は4mL、pHを検出する滴定量は0.16mL毎に行うことが好ましい。
具体的な測定方法を例示すると、アクリル系共重合体エマルジョン粒子(固形分)3gを含有する水分散型アクリル系粘着剤組成物を、スポイトにて300mLのポリエチレン製ビーカーに秤量して、次いで、そのポリエチレン製ビーカー内にイオン交換水を、被検サンプルの総量が100gになるまで注入し、攪拌する。そして、電極と温度保証電極を浸す。滴定ノズルの先は液面より高く、滴定試薬が電極にかからないように電極から2センチ離す。前記条件下にて、攪拌しながら、電位差自動滴定を開始する。測定終了後、得られた滴定曲線に自動印字された当量点の滴定量からmeq/gを算出する。
前記酸性試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)は、仕込み量から算出した酸基の理論量から算出しても、以下に示したように無機酸溶液による電位差滴定による計測方法で得られた値を用いても良い。電位差滴定により試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)を計測する方法について、以下に示す。
試料分散液の調整は、上記で使用する酸性試料分散液と同等の試料分散液に、水酸化カリウムをpH13になるまで添加し、粒子内部も含めた全ての酸基を中和させる。アクリル系共重合体エマルジョン粒子の分散液をpH13の塩基性試料分散液とすると、静電気相互作用により、内部の酸基は全てエマルジョン粒子表面に引き出される。このため当該塩基性試料分散液を無機酸溶液により逆滴定することで、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基と内部の酸基を同等に滴定でき、試料分散液中の全酸基量を算出できる。
滴定に使用する酸は硫酸を好ましく使用でき、その濃度は0.1mol/Lであることが好ましい。電位差滴定装置としては上記と同様の装置を好ましく使用できる。
X軸を酸滴下量、Y軸をpHとして電位差滴定を行うと、滴定開始点Qから滴定終了点Qの間に、酸滴定量の少ない順に変曲点Q、Q、Qを有する滴定曲線が得られる(図3)。これら変曲点は、X軸を酸滴下量(mL)、Y軸をΔE/mLとする滴定曲線の微分曲線(図4)に変換することで、より明確に変曲点を読み取り易くなる。これら変曲点Q1、Q、QにおけるX座標がそれぞれの点における酸滴下量となり、Q〜Qにおける酸滴下量はpH13に調整する際に用いた水酸化カリウムの残渣を中和するのに要する滴定量である。Q〜Qにおける酸滴下量は、アクリル系共重合体エマルジョン粒子中に存在する全ての酸基を中和するのに要する滴定量であり、Q〜Qにおける酸滴下量は水相中の酸基を中和するのに要する滴定量である。従って、これら酸滴下量のうちQ〜Qにおいて滴下した酸滴下量と滴定に用いた酸の濃度を基にmeq/gに換算することで、上記酸性試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)が算出される。
具体的な測定方法を例示すると、アクリル系共重合体エマルジョン粒子(固形分)3gを含有する水分散型アクリル系粘着剤組成物をスポイトにて300mLのポリエチレン製ビーカーに秤量して、次いで、そのポリエチレン製ビーカー内にイオン交換水を、被検サンプルの総量が100gになるまで注入し、攪拌する。続いて、被検サンプルがpH13になるまで、1Nの水酸化カリウムを添加し、攪拌する。そして、電極と温度保証電極を浸す。前記に示した滴定条件と同様に電位差自動滴定を開始する。測定終了後、得られた滴定曲線に自動印字された当量点の滴定量からmeq/gを算出する。
アクリル系共重合体エマルジョン粒子内部への酸基の導入は、モノマー組成や、重合方法を適切に選定することにより制御できる。モノマー組成としては、酸モノマーの疎水性を高めることにより粒子内部に酸基を導入することができる。また、酸基と相互作用する窒素含有モノマーを共重合させることにより、粒子内部に酸基を導入することもできる。一方、重合方法としては、いわゆる滴下重合法を選定し、滴下前半と滴下後半に滴下させる乳化液の組成を変更させる方法で制御できる。具体的には、滴下前半では酸モノマーの比率を高め、滴下後半では酸基を有するモノマーの比率を低くすることで、粒子内部に酸モノマーを導入することができる。
また、本発明におけるアクリル系共重合体エマルジョン粒子の平均粒子径は特に制限されるものではないが、150nm以下であるとエマルジョン粒子内部への酸基の導入が難しい場合があるため、下限としては、150nmを越える粒子径であることが好ましく、200nm以上であることがより好ましく、300nm以上であることが一層好ましい。また、上限としては、1000nm以下であることが好ましく、800nm以下であることがより好ましく、600nm以下であることが一層好ましく、400nm以下であることがより一層好ましい。
ここでの粒子の平均粒子径とは、エマルジョン粒子の体積基準での50%メジアン径をいい、数値は動的光散乱法により測定して得られる値に基づくものである。平均粒子径が小さくなりすぎた場合、粒子の表面積が増え、粒子表面が水と接触する割合が増加する。その結果、例えば酸基としてカルボキシル基を使用する場合には、カルボキシル基がカルボキシラートアニオンにイオン化し易くなり、粒子表面にカルボキシル基が局在化する傾向が強くなる。
このため、得られるアクリル系共重合体エマルジョン表面の酸基量と内部の酸基量との比(ANIN)/(ANSUR)が、上述したような所望する範囲に入り難くなる場合がある。従って、平均粒子径は150nmを超えることが好ましい。一方、平均粒子径が大きくなりすぎた場合、粘着剤層形成後のエマルジョン粒子同士の融着を促進させるために過度に大きい平均粒子径は好ましくなく、1000nm以下に抑制することが好ましい。
(製造方法)
水性媒体中にアクリル系共重合体エマルジョン粒子が分散したアクリル系共重合体エマルジョンは、エマルジョン型の粘着剤を得る乳化重合法により製造できる。乳化重合においては、重合安定性を確保するため、陰イオン性や非イオン性の乳化剤、その他の分散安定剤が適量用いられる。特に乳化剤は制限されず、公知の乳化剤を用いることができる。陰イオン性乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられ、非イオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
更に、公知の「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することが好ましい。具体的には、ラテムルS−180[花王(株)製]、ラテムルPD−104[花王(株)製]、アクアロンHS−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンHS−20[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−05[第一工業製薬(株)製]、アクアロンRN−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンRN−20[第一工業製薬(株)製]、アクアロンER−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンER−20[第一工業製薬(株)製]、ニューフロンティアA−229E[第一工業製薬(株)製]、アデカリアソープSE−10[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSE−20[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSR−10N[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSR−20N[旭電化工業(株)製]等が挙げられる。反応性乳化剤を使用することで、重合安定性に加え、被膜の耐水性が向上するため好ましい。
乳化重合法の中でも、滴下重合法を使用することが好ましい。また、酸基を粒子内部に導入し易くするために、滴下重合法を選定し、滴下前半と滴下後半に滴下させる乳化液の組成を変更させる方法で制御しても良い。具体的には、滴下前半では酸モノマーの比率を高め、滴下後半では酸モノマーの比率を低くすることで、粒子内部に酸モノマーを導入することができる。
乳化重合に際し用いられる重合開始剤は限定されず、公知の重合開始剤を用いることができる。具体的に、2,2’,−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−アルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩等のアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物系開始剤、芳香族カルボニル化合物等のカルボニル系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組合せ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組合せ等のレドックス系開始剤などが挙げられる。
(水性媒体)
本発明において使用する水性媒体は、水の単独使用でもよく、あるいは水と水溶性溶剤の混合溶剤を用いてもよい。本発明で使用可能な上記の「水と水溶性溶剤の混合溶剤」とは、実質的に水を主体とした水溶性溶剤との混合溶剤であり、混合溶剤の全量に対して、水溶性溶剤の含有率が好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。前記水溶性溶剤とは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、あるいはN−メチルピロリドン等の極性溶剤が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
(架橋剤)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤を使用することで、粘着剤層の凝集力を好適にでき、基材として樹脂フィルム、特にPET基材を使用した際にも粘着剤層が好適に基材と密着し、強粘着性の粘着剤層であっても再剥離時に粘着剤層の脱落が生じ難い。イソシアネート系架橋剤としては、バーノック DNW−5000[DIC(株)製、NCO基含有量13.5%]、バーノック DNW−5010[DIC(株)製、NCO基含有量13.2%]、バーノック DNW−5100[DIC(株)製、NCO基含有量13.3%]、バーノック DNW−5200[DIC(株)製、NCO基含有量12.1%]、バーノック DNW−5500[DIC(株)製、13.5%]、アクアネート100[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量16.5%]、アクアネート105[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量19.9%]、アクアネート110[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量20.5%]、アクアネート120[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量18.0%]、アクアネート130[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量16.4%]、アクアネート200[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量12.0%]、アクアネート210[日本ポリウレタン工業(株)製、NCO基含有量16.5%]、Bayhydur VP LS2319[住化バイエルウレタン(株)製、NCO基含有量18.1%]、Bayhydur VP LS2336[住化バイエルウレタン(株)製、NCO基含有量16.2%]、Bayhydur 3100[住化バイエルウレタン(株)製、NCO基含有量17.4%]、タケネートWD−220[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量17.4%]、タケネートWD−240[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量16.7%]、タケネートWD−720[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量10.8%]、タケネートWD−725[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量16.5%]、タケネートWD−726[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量10.3%]、タケネートWD−730[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量18.6%]、タケネートWB−700[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量5.0%]、タケネートWB−720[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量7.0%]、タケネートWB−920[三井化学ポリウレタン(株)製、NCO基含有量5.4%]等が挙げられる。イソシアネート系架橋剤の種類は、特に限定されるものではないが、水分散型の粘着剤組成物に使用する観点から、自己乳化型ポリイソシアネート、水分散性ポリイソシアネート、水分散ブロックイソシアネートが好ましく使用できる。また、イソシアネート系架橋剤の種類として、エチレンジイソシアネート(MDI)系、トリレンジイソシアネート(TDI)系、ヘキサンジイソシアネート(HDI)系、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)系、キシレンジイソシアネート(XDI)系等が挙げられるが、HDI系が、作業性、性能面から、より好ましく使用できる。
これら架橋剤は、適宜、単独または併用して用いられ、その配合量は、アクリル系共重合体エマルジョンの固形分100質量部に対して、0.1〜14質量部である。必要に応じて、架橋促進剤を、適宜、添加できる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等の第三級アミン、有機金属化合物、燐酸等が使用できる。
イソシアネート系架橋剤の配合量は、イソシアネート基の含有量が、水分散型アクリル系粘着剤組成物に含まれるアクリル系共重合体中のヒドロキシル基に対し、10〜120、好ましくは、20〜100、さらに好ましくは30〜80、より好ましくは30〜60のモル比にて使用することで、基材との密着性が良好となり強接着であっても好適な再剥離性を実現できる。
(粘着付与樹脂)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、得られる粘着剤層の強接着性を調整するために粘着付与樹脂を使用することが好ましい。本発明に使用する粘着付与樹脂としては、水分散型の粘着剤組成物に使用する観点から、エマルジョン型の粘着付与樹脂を好ましく使用できる。当該エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、ロジン系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、石油樹脂系等が例示できる。
中でも、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂と、ロジンフェノール系粘着付与樹脂が好ましく、これらを併用で配合することが特に好ましい。具体的には、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂は、スーパーエステルE−650[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−788[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−786−60[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製]、ハリエスターSK−508[ハリマ化成(株)製]ハリエスターSK−508H[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−816E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−822E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−323NS[ハリマ化成(株)製]等が挙げられ、ロジンフェノール系粘着付与樹脂は、タマノルE−100[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製]等が挙げられる。
これらを併用する場合には、前記重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(A)とロジンフェノール系粘着付与樹脂(B)との比が、(A)/(B)で表される質量比で5/1〜1/5であることが好ましく、3/1〜1/3がより好ましく、1/1〜1/3が更に好ましい。当該範囲内であれば、再剥離性と強接着性をバランスよく向上させることができる。
粘着付与樹脂の軟化点において、軟化点が120〜180℃であることが好適であり、より好ましくは140〜180℃である。軟化点の高い粘着付与樹脂を配合することで、強接着性が向上する。
アクリル系共重合体/粘着付与樹脂の配合比において、アクリル系共重合体/粘着付与樹脂=100/10〜100/40が好適であり、より好ましくはアクリル系共重合体/粘着付与樹脂=100/15〜100/35である。当該範囲内であれば、再剥離性と強接着性をバランスよく向上させることができる。
(添加剤)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、添加剤として、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを粘着剤組成物に任意で添加することができる。
(固形分濃度)
また、本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物の固形分濃度は、特に制限されるものではないが、製造時のコストや輸送コストという観点、及び、乾燥して使用する際の乾燥性に優れるという観点から、固形分濃度が40〜70質量%であることが好ましい。
(初期ゲル分率)
本発明に使用する水分散型アクリル系粘着剤組成物は、当該組成物から架橋反応を進行させないように水性媒体を除去して固形分のみとした際の未架橋の当該固形分のゲル分率(以下、初期ゲル分率と称する)が15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、3質量%以下であることがより一層好ましい。本発明においては、水分散型アクリル系粘着剤組成物の初期ゲル分率を当該範囲とすることで、樹脂フィルム基材、特にPET基材への投錨性が極めて好適となり、良好な再剥離性を実現しやすくなる。また、初期ゲル分率が当該範囲となる水分散型アクリル系粘着剤組成物を使用して、架橋反応を進行させないように水性媒体を除去した後、架橋反応を進行させて粘着剤層を形成することで、樹脂フィルム基材、特にPETへの投錨性に優れた粘着テープを形成できる。
初期ゲル分率は、水分散型アクリル系粘着剤組成物作成時の重合温度、開始剤の種類や使用量により調整できる。初期ゲル分率を15質量%以下にする際には、例えば、開始剤として、アゾ系開始剤、過硫酸塩系開始剤及び過酸化物系開始剤を使用することが好ましい。なかでも、アゾ系開始剤や、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤を好ましく使用できる。
初期ゲル分率は、架橋剤を含有しない水分散型アクリル系粘着剤組成物から水性媒体を除去して固形分を得た後、当該固形分をトルエンに24時間浸漬して不溶分を測定することができる。
乳化重合に際しての重合温度は、使用する重合開始剤に応じて適宜調整すれば良いが、例えば、過硫酸アンモニウムを用いた場合に、初期ゲル分率を15質量%以下とする際には、重合温度は70℃未満が好ましく、65℃未満がより好ましい。
<粘着テープ>
本発明の粘着テープは、樹脂フィルムを基材とし、当該基材の少なくとも一面に上記の水分散型アクリル系粘着剤組成物を乾燥及び架橋して形成される粘着剤層を有する粘着テープである。当該水分散型アクリル系粘着剤組成物の架橋は、水分散型アクリル系粘着剤組成物に含まれるアクリル系共重合体中のヒドロキシル基に対し、イソシアネート基を3〜35の質量比で含有するイソシアネート系架橋剤により架橋させる。本発明においては、上記水分散型アクリル系粘着剤組成物をイソシアネート系架橋剤により架橋させることにより好適な凝集力を実現し、基材としてPET基材を使用した際にも粘着剤層が好適に基材と密着し、強粘着性の粘着剤層であっても再剥離時に粘着剤層の脱落が生じ難い。
(基材)
本発明の粘着テープに使用する樹脂フィルム基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下PET)、トリアセチルセルロース(以下TAC)、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なかでも、本発明においては、樹脂フィルム基材としてPET基材を使用した際に、粘着剤層との好適なアンカリングにより、優れた再剥離性を実現できる。
また、これら樹脂フィルム基材には、粘着剤層との密着性を向上させる目的で、易接着処理を施すことが好ましい。易接着処理としては、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、あるいは、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などの表面の酸化処理、また、ポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂などのプライマーコーティングなどが挙げられる。例えば、易接着処理を施したPETフィルムとしては、ユニチカ(株)製EMBLET PTM(プライマーコーティング)、ユニチカ(株)製EMBLET SG(コロナ放電処理)、帝人(株)製テイジンテトロンフィルム G2,HS,O3,HSL,U2(プライマーコーティング)、東レ(株)製ルミラー S105(コロナ放電処理)、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製 T100E等が挙げられる。ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、柔軟性を損なわない厚みとして、1〜200μmの範囲が好ましく、1〜100μmの範囲がより好ましい。1〜200μmの範囲の厚みのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることで、好適な耐反発性を実現できる。
(粘着剤層)
本発明の粘着テープの粘着剤層は、上記水分散型アクリル系粘着剤組成物を架橋して形成される粘着剤層であり、粘着剤層の架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率が、20〜75%であることが好ましく、25〜60%であることがより好ましく、30〜50%であることが特に好ましい。ゲル分率を当該範囲とすることで、再剥離性と強接着性をバランスよく確保することができる。
本発明の粘着テープにおける粘着剤層は、上記水分散型アクリル系粘着剤組成物から溶媒を除去して得られる層である。両面粘着テープを形成した際の両面を合算した粘着剤層の好ましい厚さは30〜300μm、より好ましくは50〜200μmである。
本発明における粘着剤層は、動的粘弾性スペクトルにおける正接損失の上に凸のピーク値を示す温度が、−60℃〜−5℃であることが好ましく、−30℃〜−10℃であることがより好ましい。本範囲にある場合、再剥離性と強接着性をバランスよく両立し易くなる。
上述の動的粘弾性特性は、動的粘弾性の測定においては、粘弾性試験機(レオメトリックス社製、商品名:アレス2KSTD)を用いて、同試験機の測定部である平行円盤の間に試験片を挟み込み、周波数1Hzで−50℃から150℃までの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)を測定する。試験片は厚み0.5〜2.5mmの粘着剤を単独で平行円盤の間に挟んでも良いが、基材と粘着剤の積層体を幾重にも重ねて平行円盤の間に挟んでも良い。なお、後者の場合は粘着剤のみの厚さが前記の範囲となるように調整する。粘着剤としての厚さを上記の範囲に調整すると、中間に基材が挟まっていても粘着剤の動的粘弾性スペクトルに影響はないことを本発明者等は確認している。
(粘着テープの製造工程)
樹脂フィルム基材に粘着剤層を積層するには、粘着剤溶液をロールコーターやダイコーター等を用い、直接樹脂基材に塗布した後、乾燥工程を経て、セパレーターを貼り合わせる方法(以下、直塗り法という)や、セパレーター上にいったん粘着剤溶液をコーティングし、乾燥工程を経た後、樹脂基材に転写する方法(以下、転写法という)を用いることができる。
粘着テープの180度ピール粘着力は、JIS−Z−0237に準拠した測定において、ステンレス板を被着体とし、23℃・50%の環境下、2kgローラーにて1往復の加圧貼付を行い、〔A〕23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルと、〔B〕60℃・0〜5%の環境下で10日放置した後、23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルを準備し、〔A〕および〔B〕の粘着テープサンプルを180度方向に1000m/minの速度で引き剥がした際の粘着力(〔A〕および〔B〕)を測定した際に、〔A〕の粘着力が好ましくは10〜25N/20mm、より好ましくは15〜25N/20mmであり、〔B〕−〔A〕の粘着力の差が10N/20mm以内であることが好ましい。本範囲の粘着力の場合、再剥離性と強接着性をバランス良く両立し易くなる。なお、評価する際の粘着テープは20mm幅×100mm長に切断することで粘着テープサンプルを調整し、両面粘着テープの場合には、両面粘着テープを厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、20mm幅×100mm長に切断することにより両面粘着テープサンプルを調整する。
本発明の粘着テープは、樹脂フィルム基材の片面に粘着剤層が設けられた片面粘着テープの粘着剤層が設けられていない表面に、直接の印刷や、別途作成した加飾層を積層することで、情報表示面を有する粘着ラベルとすることができる。また、これら情報表示をなす印刷や加飾層を有する場合には、当該印刷や加飾層を保護するためにコーティング層が設けられていてもよい。
本発明の粘着テープは、被着体の反発力に耐える耐剥がれ性、せん断方向にかかる荷重に耐える保持性、高湿環境等の厳しい環境条件下での接着信頼性、少ない面積での部品間の固定等、安定して部材間を固定できる強固な粘着力にも優れる。それに加えて、作業工程における接着不備や、リサイクル時の部材間の分離に際しては、優れた再剥離性を有する。なお、従来の溶液重合型のアクリル系樹脂を主成分とした粘着剤とは異なり、水分散型アクリル系粘着剤組成物を用いることで、揮発性有機化合物の低減効果も期待できるため、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における各種製品内部の部品間の固定を行う粘着テープとして好適に使用できる。
[水分散型アクリル系粘着剤組成物の調製方法]
(実施例1)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート318.25g、2−エチルヘキシルアクリレート136.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸1.5g、メタクリル酸11g、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.25g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水342.5gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、乳化液の一部[3.2g]、過硫酸アンモニウム水溶液5g[有効成分3%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液5g[有効成分3%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液629.5gと、過硫酸アンモニウム水溶液40g[有効成分1.25%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら8時間かけて滴下重合した。滴下終了後、反応容器を60℃に保ちながら2時間攪拌した後、内容物を冷却し、引き続き、pHが7.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した。これを200メッシュ金網で濾過し、アクリル系共重合体エマルジョン1025.9gを得た。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は367nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
前記のアクリル系共重合体エマルジョン1000g[dry;500g]に、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製;有効成分100%]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製;有効成分100%]2.5g、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;軟化点160℃]固形分で50g、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;軟化点150℃]固形分で75g、イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500[DIC(株)製]9.3gを添加し、200メッシュ金網で濾過し、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。
(実施例2)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、14.8gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例3)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、18.5gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例4)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、37.0gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例5)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、55.6gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例6)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート318.3g、2−エチルヘキシルアクリレート136.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸1.5g、メタクリル酸11g、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
上記乳化液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は367nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例7)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート318.28g、2−エチルヘキシルアクリレート136.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸1.5g、メタクリル酸11g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.225g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
上記乳化液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は367nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例8)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、アクアネート130[日本ポリウレタン工業(株)製]15.2gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例9)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤アクアネート130、15.2gを、30.5gに変更した以外は、実施例8と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例10)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、アクアネート200[日本ポリウレタン工業(株)製]20.8gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(実施例11)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤アクアネート200、20.8gを、41.7gに変更した以外は、実施例10と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例1)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、3.7gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例2)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、74.1gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例3)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート318.5g、2−エチルヘキシルアクリレート136.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸1.5g、メタクリル酸11g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
上記乳化液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は367nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例4)
<乳化液の調製>
比較例3と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
比較例3と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用い、イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、エポキシ系架橋剤TETRAD−C[三菱瓦斯化学(株)製]0.15gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例5)
<乳化液の調製>
比較例3と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
比較例3と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用い、イソシアネート系架橋剤バーノックDNW−5500、9.3gを、エポキシシラン系架橋剤KBM−303[信越化学工業(株)製]1.0gに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例6)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート318.5g、2−エチルヘキシルアクリレート136.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸12.5g、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.25g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
上記乳化液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は339nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例7)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート323.75g、2−エチルヘキシルアクリレート138.5g、メチルメタクリレート25g、アクリル酸12.5g、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.25g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液632.7gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
上記乳化液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョンを製造した。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は318nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
(比較例8)
<乳化液の調製>
実施例1と同様の方法で、乳化液を調製した。
<アクリル系共重合体エマルジョンの製造>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水342.5gを入れ、窒素を吹き込みながら80℃まで昇温した。攪拌下、上記乳化液の一部[3.2g]、過硫酸アンモニウム水溶液5g[有効成分3%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液5g[有効成分3%]を添加し、80℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液629.5gと、過硫酸アンモニウム水溶液40g[有効成分1.25%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を80℃に保ちながら8時間かけて滴下重合した。滴下終了後、反応容器を80℃に保ちながら2時間攪拌した後、内容物を冷却し、引き続き、pHが7.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した。これを200メッシュ金網で濾過し、アクリル系共重合体エマルジョン1025.9gを得た。ここで、得られた水分散型アクリルポリマーは固形分濃度50%、平均粒子径は354nmであった。
<水分散型アクリル系粘着剤組成物の製造>
上記アクリル系共重合体エマルジョンを用いた以外は、比較例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造した。
[両面粘着テープの調製方法]
前記の架橋剤を含有する水分散型アクリル系粘着剤組成物を剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、100℃で5分間乾燥して得た粘着シートを、プライマーコーティングによる易接着処理を施した厚み16μmのPET基材(ユニチカ(株)製EMBLET PTM−16)の両面に転写し、90℃の熱ロールで4kgf/cmの圧力でラミネートし、両面粘着テープを得た。尚、該両面粘着テープは40℃2日エージング後に試験に使用した。
[評価方法(粘着剤組成物)]
(アクリル系共重合体エマルジョン中のカルボキシル基分布の測定方法)
実施例1で得られたアクリル系共重合体エマルジョン(A)[固形分濃度50.0%]6.0g(固形分3g)をスポイトにて300mLのポリエチレン製ビーカーに秤量して、次いで、そのポリエチレン製ビーカー内にイオン交換水94gを注入し、攪拌する(被検サンプルの総量を100gとした)。そして、電極と温度保証電極を浸す。滴定ノズルの先は液面より高く、滴定試薬が電極にかからないように電極から2センチ離し、設置した。メソッドファイルの設定を、滴定モードは間欠等速滴定とし、間欠時間は10秒、最大滴下量は20mL、間欠注入時の1回注入量は0.16mL/回、注入速度は5秒/mL、データ採取する電位は4mL、データを採取する滴定量は0.16mLに指定した。攪拌しながら、電位差自動滴定を行った。得られた滴定曲線より算出したアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面に存在する酸基量は、0.097meqv./g、粒子内部に存在する酸基量は0.197meqv./gであった。
他の実施例および比較例のアクリル系共重合体エマルジョンについても同様に測定を行い、滴定曲線より算出したアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面に存在する酸基量、粒子内部に存在する酸基量を算出した。得られた結果を表1に示した。
(アクリル系共重合体エマルジョンの平均粒子径)
日機装(株)製マイクロトラックUPA型粒度分布測定装置にて測定した平均粒子径(体積基準での50%メジアン径)の値を求めた。
(アクリル系共重合体エマルジョンの初期ゲル分率の測定)
得られたアクリル系共重合体エマルジョンを剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、100℃で5分間乾燥して得た粘着シートを、PET基材の両面に転写し、90℃の熱ロールで4kgf/cmの圧力でラミネートし、両面粘着テープを得た直後、40mm×50mmの大きさに切り取ったものを試料とした。次に、予め上記試料のトルエン浸漬前の質量(G’)と不織布基材の質量(G’)を測定しておき、トルエン溶液中に常温で24時間浸漬した。そして、浸漬後の試料のトルエン不溶分を300メッシュ金網で濾過することにより分離し、105℃で1時間乾燥した後の残留分の質量(G’)を測定し、下記式に従って初期ゲル分率を求めた。
初期ゲル分率(質量%)=[(G’−G’)/(G’−G’)]×100
[評価方法(粘着テープ)]
(ゲル分率の測定)
前記の遮光性粘着剤組成物を剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、100℃で5分間乾燥して得た粘着シートを、PET基材の両面に転写し、90℃の熱ロールで4kgf/cmの圧力でラミネートし、両面粘着テープを得た。40℃の環境下で2日エージング後に、40mm×50mmの大きさに切り取ったものを試料とした。次に、予め上記試料のトルエン浸漬前の質量(G)とPET基材の質量(G)を測定しておき、トルエン溶液中に常温で24時間浸漬した。そして、浸漬後の試料のトルエン不溶分を300メッシュ金網で濾過することにより分離し、105℃で1時間乾燥した後の残留分の質量(G)を測定し、下記式に従ってゲル分率を求めた。
ゲル分率(質量%)=[(G−G)/(G−G)]×100
(再剥離性の評価)
両面粘着テープを厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、20mm幅×100mm長に切断することにより両面粘着テープサンプルを調整した。次いで、ステンレス板、亜鉛メッキ鋼板、PC/ABS複合樹脂板を被着体とし、23℃・50%の環境下、2kgローラーにて1往復の加圧貼付を行い、60℃・5%の環境下で10日間静置した。その後、23℃・50%RHの環境下で1時間静置し、両面粘着テープサンプルを135度方向に25m/minの速度で引き剥がした際の再剥離性を評価した。尚、再剥離性の評価は以下の基準で行った。
◎:被着体への糊残りによる粘着テープの残留面積が、貼付面積の3%未満。
◎〜○:被着体への糊残りによる粘着テープの残留面積が、貼付面積の3%以上10%未満。
○:被着体への糊残りによる粘着テープの残留面積が、貼付面積の10%以上30%未満。
△:被着体への糊残りによる粘着テープの残留面積が、貼付面積の30%以上80%未満。
×:被着体への糊残りによる粘着テープの残留面積が、貼付面積の80%以上。
(強接着性及び被着体貼付後の経時での接着力上昇の評価)
両面粘着テープを厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、20mm幅×100mm長に切断することにより両面粘着テープサンプルを調整した。次いで、ステンレス板、亜鉛メッキ鋼板、PC/ABS複合樹脂板を被着体とし、23℃・50%の環境下、2kgローラーにて1往復の加圧貼付を行い、〔A〕23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルと、〔B〕60℃・5%の環境下で10日放置した後、23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルを準備した。その後、〔A〕の両面粘着テープサンプルを180度方向に300mm/minの速度で引き剥がした時の剥離力、並びに、〔A〕及び〔B〕の両面粘着テープサンプルを180度方向に1000mm/minの速度で引き剥がした際の接着力(〔A〕および〔B〕)を測定した。次いで、上昇した接着力(〔B〕−〔A〕)を算出した。尚、粘着力の測定は、JIS−Z−0237に準拠して測定を実施した。
(定荷重剥離性の評価)
厚さ25μmのポリエステルフィルムで裏打ちした10mm幅の両面粘着テープ試料を長さ50mmとなるようにステンレス板、亜鉛メッキ鋼板、PC/ABS複合樹脂板に貼付し、2kgのローラーを両面粘着シート上で1往復させることにより加圧し、接着した。23℃50%RHの雰囲気下にて、1時間放置後、剥離方向に対して90°の方向になるように300gの荷重をかけ、長さ50mmのテープ試料が落下するまでの時間を測定し、以下の基準に従って評価した。尚、定荷重剥離性の評価は、外部から両面粘着テープに変形応力が長時間加わった場合を想定した代用評価方法であり、落下するまでの時間が長いほど耐剥がれ性、すなわち強接着性に優れていることを表す。
○:落下時間が3時間以上であった。
△:3時間未満で落下した。
×:1時間未満で落下した。
(保持力の評価)
両面粘着テープを20mm幅×100mm長に切断し、23℃・50%の環境下でステンレス板に、貼付面積20mm×20mmになるように2kgローラー1往復で加圧圧着し、1時間静置した。次いで、40℃環境下で0.5kgの荷重を掛け、落下時間を測定した。24時間(1440分)以上保持した場合を、表1では「1440<」と表示した。
(耐反発性の評価)
23℃・50%の環境下、両面粘着テープをECSウレタンフォーム(イノアック社製5mm厚み)に、2kgローラー1往復の加圧貼付を行い、24時間放置した。次いで、10mm幅に切断したサンプルを、貼付長さが10mmとなるように厚さ2mmのステンレス板を挟み込む状態で貼付し、ウレタンフォーム面を、2kgローラー1往復で加圧圧着し、1時間静置した。次いで、70℃・5%の高温下、および60℃・90%RHの環境下で3日間放置し、ステンレス版に貼付された両面粘着テープからウレタンフォームが剥がれた距離を測定した(図5)。尚、耐水性の評価は以下の基準で行った。
◎:ウレタンフォームと両面粘着テープが十分に密着した状態にあり、剥がれ距離が3mm未満であった。
○:ウレタンフォームと両面粘着テープに僅かに浮き剥がれが認められたが、3日経過後もウレタンフォームが両面粘着テープにより固定されていた。
×:70℃・5%RHもしくは60℃・90%RHの環境下にて3日以内にウレタンフォームと両面粘着テープが完全に剥離した。
Figure 2010248465
Figure 2010248465
上記表1より明らかなように、実施例1〜11の本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を使用した粘着テープは、PET基材との密着性が高く、優れた再剥離性を有し、且つ、被着体に対して良好な接着力と保持力(定荷重剥離性)、耐反発性、耐水性とを有するものであった。一方、比較例1、8の粘着テープは架橋剤量が少ないため、PET基材の投錨性が乏しく、再剥離性が劣るものであった。また、凝集力が乏しく、保持力が劣るものであった。また、比較例3の粘着テープは、ヒドロキシル基含有モノマーを使用していないため、架橋反応が進行せずPET基材の投錨性が乏しく、再剥離性が劣るものであった。比較例2の粘着テープは、架橋剤量が多いため、応力緩和性が低下し、定荷重保持性が劣るものであった。比較例4〜5の粘着テープは、イソシアネート系架橋剤を使用していないため、PET基材の投錨性が乏しく、再剥離性が劣るものであった。比較例6〜7の粘着テープは、メタクリル酸を含有せず、アクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基量が低いため、経時での接着力が上昇しやすく、複数の被着体に対しての接着力〔B〕が高くなり、再剥離性が乏しいものであった。また、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面に酸基量が多く、水を呼び込みやすいため、耐水性が乏しいものであった。
アクリル系共重合体エマルジョンの塩基性溶液による電位差滴定で得られる滴定曲線の概念図である。 アクリル系共重合体エマルジョンの塩基性溶液による電位差滴定で得られる滴定曲線に基づく微分曲線の概念図である。 アクリル系共重合体エマルジョンの酸性溶液による電位差滴定で得られる滴定曲線の概念図である。 アクリル系共重合体エマルジョンの酸性溶液による電位差滴定で得られる滴定曲線に基づく微分曲線の概念図である。 本発明の実施例における耐反発性評価方法の模式図である。
1 ステンレス板
2 ウレタンフォーム
3 剥がれ距離

Claims (9)

  1. 水性媒体中にアクリル系共重合体エマルジョン粒子と架橋剤とを含有する水分散型アクリル系粘着剤組成物であって、前記アクリル系共重合体エマルジョン粒子を形成するアクリル系共重合体が、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーをモノマー成分として含有するアクリル系共重合体であり、前記架橋剤がイソシアネート系架橋剤であることを特徴とする水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  2. 前記アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量が50〜98質量%、メタクリル酸及びアクリル酸の含有量の和が0.5〜10質量%、窒素含有ビニルモノマーの含有量が0.15〜4.5質量%である請求項1に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  3. 前記アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中のアクリル酸とメタクリル酸の含有量の比が、(メタクリル酸/アクリル酸)で表されるモル等量比で2以上である請求項1又は2に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  4. 前記炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレートと炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとを有する請求項1〜3のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  5. 前記アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の2−エチルヘキシルアクリレートと炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量の比が、(2−エチルヘキシルアクリレート/炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート)で表される質量比で9/1〜2/8である請求項4に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  6. 前記アクリル系共重合体エマルジョン粒子の粒子径が150〜1000nmである請求項1〜5のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  7. 前記アクリル系共重合体エマルジョン粒子が、アクリル系共重合体エマルジョン粒子/イオン交換水=3/100の質量比で調整した酸性試料分散液に、無機塩基溶液の滴下による電位差滴定を行って、滴定開始点P、滴定開始後pHが極小となる極小点P、極小点Pに次いで表れる変曲点Pを有する滴定曲線(X軸:塩基滴下量、Y軸:pH)を測定した際に、
    〜Pにおいて滴下した塩基滴下量から算出されるアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基量(ANSUR)、
    および、P〜Pにおいて滴下した塩基滴下量から算出される酸基量を、酸性試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)から減じて算出されるアクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基量(ANIN)の比(ANIN)/(ANSUR)が1以上のアクリル系共重合体エマルジョン粒子である請求項1〜6のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  8. 基材の少なくとも一面に粘着剤層が設けられた粘着テープであって、前記基材がポリエチレンテレフタレートからなる基材であり、前記粘着剤層が請求項1〜7のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着テープ。
  9. 温度23℃、相対湿度50%RHの環境下でステンレス板に対し、2kgローラーを使用して圧着回数一往復で圧着し、1時間静置した後の剥離速度300mm/minにおける180°引き剥がし接着力(FA1)が12〜19N/20mmである請求項8に記載の粘着テープ。
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