JP2010245774A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学系1による光学像を撮像素子8に結像させて、光学像に基づく画像信号を生成する撮像部10と、画像信号に基づき撮像画面内における像の移動量を算出する解析部23と、解析部によって算出された撮像画面内における像の移動量に基づき、撮像画面内を移動する移動被写体を検出し、検出された移動被写体の数あるいは画像領域サイズのうち少なくともいずれか1つを算出する判定部24と、判定部によって算出された算出結果に基づき撮像素子の露光時間を算出し、算出した露光時間で光学像を撮像するよう撮像部を制御させる制御信号を生成する制御信号生成部25とを備える。
【選択図】図1
Description
例えば、電子カメラを固定し、流し撮りによる被写体がファインダに現れると、補正光学系を流し撮り方向に駆動して、補正光学系によって撮像素子に結像される光学像の光軸を被写体の動きに追従させることで流し撮りをするカメラがある(特許文献1参照)。
光学系1は、撮像素子8への露光を補正する光学素子、例えば、手ブレによる像揺れを補正する機能を有する手ブレ防止レンズ1aを備え、さらに、焦点を調整する機能を有するフォーカスレンズや、シャッターを開閉して露光時間を調整する機能を有するシャッター等を備えている。
角速度センサー2は、電子カメラ100の移動量(移動速度や移動方向を含む)を表す角速度を検出する。
撮像制御回路31は、フォーカスレンズを制御して自動的に焦点を調整するオートフォーカス(以下、AF)制御機能、シャッターの開閉を制御するシャッター制御機能、絞りを制御して自動的に露出を調整するAE(Automatic Exposure)制御機能等を備え、制御部20からの制御信号に応じて光学系1を駆動させ、撮像素子8への露光を補正する。また、撮像制御回路31は、シャッター制御機能を利用して、例えば、制御部20から出力される制御信号に応じた撮像タイミングでシャッターを開放し、当該制御信号に応じたシャッター速度が経過した後シャッターを閉じる制御を行う。ここで、シャッター速度とは、シャッターが開放され、一枚の画像を撮像するための露光時間の経過後、シャッターが閉じられるまでの時間に対応しており、露光時間が短ければその速度は速く、露光時間が長ければその速度は遅くなる。
また、手ブレ補正駆動回路32は、電子カメラ100が一定の位置で固定されており、移動する被写体を撮像する場合、撮像素子8から出力される画像信号に基づいて当該被写体の移動に追従させる手ブレ補正値に基づき、手ブレ防止レンズ1aを動かすことによって、光学系1から入射する光学像の光軸を補正することができる。手ブレ補正駆動回路32は、上述の機能を利用して、流し撮りモードが設定されている場合、流し撮りモードにおいて撮像する被写体の移動方向以外に対して、手ブレ補正値に基づき手ブレ防止レンズ1aを動かすことで、流し撮りをすることができる。
映像回路9は、撮像素子8から出力される画像信号を増幅し、デジタル信号に変換する。
撮像素子制御回路7は、撮像素子8を駆動させ、撮像素子8において結像された光学像の画像信号への変換や、変換された画像信号の出力などの動作を制御する。例えば、撮像素子制御回路7は、制御部20から入力された制御信号に基づく露光時間で、撮像素子8に光学像を結像させる露光時間制御や、撮像素子8に一定時間tの間隔で複数のスルー画信号を生成させるスルー画生成制御等を行う。なお、一定時間tの間隔とは、例えば1/60秒である。
バッファメモリー12は、制御部20の制御処理に用いられる一時的な情報の記憶領域であって、例えば、撮像素子8から出力されるスルー画信号や、制御部20によって画像処理された撮像画像信号などが制御部20によって一時的に記憶される。
モニター制御回路14は、例えば、モニター15の点灯、消灯や明るさ調整などの表示制御や、制御部20によって画像処理された画像信号をモニター15に表示させる処理を行う。モニター15は、画像信号に応じた画像を表示するディスプレイであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの液晶ディスプレイである。
メモリー17は、例えば、メモリーカードなど電子カメラ100に対して抜き差し可能な記憶媒体であり、制御部20によって画像処理された画像信号などが記憶される。
ライブビュー出力部22は、バッファメモリー12に記憶されている、画像処理部21によって画像処理されたスルー画信号を読み出し、リアルタイムにモニター15に出力する。
ここで、図2、3を用いて、判定部24が自動車Aを移動被写体として検出する一例について説明する。図2は、電子カメラ100を一定の位置に固定した状態で、電子カメラ100の前の横切る自動車Aが撮像された際の複数のスルー画信号に基づく複数のスルー画D1、D2と、制御部20の自動レリーズ設定によって撮像された撮像信号に基づく撮像画像D3等を示す概略図である。なお、差分イメージDD12は、解析部23によって算出されるスルー画D1、D2のスルー画信号の差分を説明するための概略図である。また、これらスルー画D1、D2、撮像画像D3、差分イメージDD12は、モニター15に表示されるライブビュー画像であって、画面L側が自動車Aの後端方向を、画面R側が自動車Aの先端方向を表している。ここで撮像画面とは、撮像素子8によって生成された画像信号に基づく像面を意味し、ライブビュー画像と対応している。また、図3は、図2に示すスルー画D1、D2を含む複数のスルー画における自動車Aの像面内の位置変化を示す図である。図3の横軸は時間、縦軸はスルー画の画面位置(L−R)を表し、フレームごとの黒線は、像面内の自動車Aを表している。
一方、自動車Aの背景にある家Bは、スルー画D1、D2を比較すると、撮像画面内の一定の座標位置M1に位置しており、撮像画面内において移動していない。解析部23は、差分イメージDD12に示す通り、スルー画D1、D2に基づく自動車Aの移動量α(座標位置M2−M1で示す)を検出し、判定部24に出力する。解析部23は、例えば、撮像画面に対応する画像領域が複数に分割された区分領域ごとに動きベクトルを算出する。
判定部24は、解析部23から出力された移動量αに基づき、自動車Aの移動方向と、自動車Aの画像領域のサイズを検出する。例えば、判定部24が、解析部23から出力される区分領域ごとの動きベクトルに基づき、動きベクトルが同じ移動方向を示す区分領域の集合を、1つの移動被写体として検出する。よって、判定部24は、図2に示すスルー画D1、2Dを用いて、自動車Aに対応する画像領域の動きベクトルの移動方向が同一であるため、1つの移動被写体として、自動車Aを検出する。
一方、判定部24は、後述する図5に示す通り、解析部23から出力される区分領域ごとの動きベクトルに基づき、異なる移動方向を示す画像領域があることを検出した場合、移動被写体が複数あることを検出する。なお、判定部24は、スルー画D1、D2に示すように、移動していない家Bは、移動被写体として検出しない。
上述の通り、図3に示す自動車Aは、撮像画面の一方(L側)から出現し、他方(R側)に向かって進んでいる。
判定部24は、解析部23によって算出されるスルー画D1、D2に基づく動きベクトルから、フレームn+3の時点で移動被写体として自動車Aを検出する。判定部24は、例えば、図3に示す通り、撮像画面の長手方向(L−R)における長さを、移動被写体の画像領域サイズとして検出する。ここで、判定部24は、フレームn+2の地点で自動車Aの画像領域サイズa1を検出し、フレームn+3の地点で自動車Aの画像領域サイズa2を検出する。
また、制御信号生成部25は、撮像画面内における移動被写体の移動速度に基づき、流し撮りモードに適したシャッター速度(第2の露光時間)を算出する。なお、流し撮りモードに適したシャッター速度とは、移動被写体の移動速度に応じた流し撮り量を確保できる露光時間であって、図3に露光時間T2で示す。
また、制御信号生成部25は、不揮発メモリー11において流し撮りモードが設定されている場合、水平方向や電子カメラ100のパン方向に対しては手ブレ補正値を生成せず、水平方向やパン方向以外に対しての手ブレ補正値を生成する。なお、制御信号生成部25は、手ブレ補正が設定されていない場合、手ブレ補正値を生成しない。
図6に示す通り、ステップST100において、ユーザによって電源スイッチ13aが押下されると、電子カメラ100に電源が投入される。さらに、レリーズスイッチ13bが半押しされると、ステップST200において、制御部20が、AF制御を行う。次いで、ステップST300において、制御部20がオートホワイトバランスの調整(AWB制御)を行い、ステップST400において、制御部20がAF制御を行う。ここで、AWBとは、被写体色を測定し、モニター15に出力される画像が最適な色になるように色毎の増幅率を調整するとともに、撮影時の色毎の増幅率を設定する処理である。
一方、ステップST600において制御部20が読み出した自動レリーズ設定情報が、自動撮影を行うことを示す場合、ステップST700において、制御部20が、自動レリーズモードによる撮影を行った後、処理を終了する。
図7に示す通り、ステップST701において、自動レリーズモードの待機中に、撮像素子8によって複数のスルー画信号が出力されると、解析部23が、撮像回路9から出力された複数のスルー画信号を解析して、スルー画信号の撮像画面における像の動きベクトルを算出する。
ステップST702において、判定部24が、解析部23によって算出された動きベクトルに基づき、撮像画面における移動被写体を検出する。ステップST702において、移動被写体が検出された場合、ステップST702においてYESと判断され、ステップST703において、判定部24が、検出された移動被写体の数あるいは画像領域サイズのうち少なくとも1つを算出する。
判定部24によって通常撮像モードと判断されると、ステップST706において、制御信号生成部25は、撮像画面内における移動被写体の移動速度を算出し、移動被写体が撮像画面の端部からとび出すフレームアウト時間を算出する。次いで、制御信号生成部25は、算出されたフレームアウト時間から、通常撮像モードとして設定されている第1の露光時間とレリーズタイムラグ時間を減算し、予想時間を算出する。
またステップST707において、制御信号生成部25は、通常の手ブレ補正モードにおける手ブレ補正値を算出し、手ブレ補正駆動回路32に出力する。
ステップST708において、制御信号生成部25は、予想時間に到達したか否かを判断し、予想時間に到達した場合、第1の露光時間で撮像するよう撮像制御部31および撮像素子制御回路10を制御する制御信号を生成し、撮像制御回路31および撮像素子制御回路10のそれぞれに出力する。
なお、ステップST708において予想時間に到達しない場合、ステップST11において、制御信号生成部25は、撮像素子8によって次のスルー画信号が生成されたか否かを判断し、次のスルー画信号が入力された場合、ステップST701に戻る。
判定部24によって流し撮りモードと判断されると、ステップST712において、制御信号生成部25が、撮像画面内における移動被写体の移動速度を算出し、移動被写体が撮像画面の中央に到達するセンタリング時間を算出する。次いで、制御信号生成部25は、算出されたセンタリングからレリーズタイムラグ時間を減算した予想時間を算出する。さらに、制御信号生成部25は、撮像画面内における移動被写体の移動速度に基づき、流し撮りモードに適した第2の露光時間を算出する。
一方、ステップST714において、操作検出回路13が、レリーズスイッチ13bが再度押下されたことを検出しなかった場合、ステップST715において、制御部20は、自動レリーズモードの設定がキャンセルされたか否かを判断する。制御部20は、例えば、一定時間以上レリーズスイッチ13bが再度押下されなかった場合、自動レリーズモードの設定がキャンセルされたと判断し、終了する。一方、例えば、一定時間以内に、解析部23が撮像画面における像の移動量を検出した場合、ステップST701に戻る。
また、本実施の形態において、判定部24によって検出される移動被写体の画像領域サイズが、撮像画面の長手方向の長さを用いる例を説明したが、本発明はこれに限られず、一定の面積や撮像画面内における移動被写体の移動方向に対応する長さ等に応じた画像領域を検出する構成であってもよい。
また、本実施の形態に係る電子カメラ100は、検出された移動被写体が複数ある場合は流し撮りモードにおける自動リレーズを行わない。これにより、1つの移動被写体に対して光軸を追従させて流し撮りをする流し撮り手ブレモードの設定を利用して、流し撮りモードに適する被写体を容易に検出することができる。
さらに、本実施の形態に係る電子カメラ100は、撮像画面内を移動する移動被写体のうち、流し撮りモードに適する移動被写体を検出すると、移動被写体の移動速度に応じた露光時間と、撮像画面内における任意の位置で移動被写体が撮像される撮像タイミングを算出し、算出された露光時間と撮像タイミングに応じて撮像部を制御することができる。また、電子カメラ100は、流し撮りモードに適する移動被写体が検出された場合、撮像素子8の受光面の光軸を、検出された移動被写体に追従させるよう手ブレ補正駆動回路32を制御する。これにより、手ブレ補正駆動回路32によって手ブレ防止レンズ1aが制御され、撮像素子8の光軸が、流し撮りモードに適する移動被写体として検出された移動被写体にあわせられ、不鮮明な画像が撮像されてしまう問題を解決することができる。
また、本実施の形態に係る電子カメラ100は、移動被写体が1つであった場合でも、画像領域サイズが一定値以上であれば流し撮りモードとせず、高速シャッターである露光時間の短い通常の撮像モードで撮像する。これにより、撮像画面内にある移動被写体を撮像することができる。
Claims (4)
- 光学系による光学像を撮像素子に結像させて、前記光学像に基づく画像信号を生成する撮像部と、
前記画像信号に基づき撮像画面内における前記像の移動量を算出する解析部と、
前記解析部によって算出された前記撮像画面内における前記像の移動量に基づき、前記撮像画面内を移動する移動被写体を検出し、検出された前記移動被写体の数あるいは画像領域サイズのうち少なくともいずれか1つを算出する判定部と、
前記判定部によって算出された算出結果に基づき前記撮像素子の露光時間を算出し、算出した前記露光時間で前記光学像を撮像するよう前記撮像部を制御させる制御信号を生成する制御信号生成部とを備えることを特徴とする電子カメラ。 - 前記判定部は、
前記移動被写体を少なくとも1つ検出した場合、当該移動被写体の画像領域サイズが所定値以上であるか否かを判断し、当該移動被写体の画像領域サイズが所定値未満である場合、通常撮像モードにおいて設定されている第1の露光時間よりも長い第2の露光時間で撮像する流し撮りモードであることを判断し、
前記制御信号生成部は、
前記判定部によって前記流し撮りモードであると判断された場合、前記第2の露光時間で前記光学像を撮像するよう前記撮像部を制御させる制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラ。 - 前記制御信号生成部は、
前記判定部によって前記流し撮りモードであると判断された場合、前記解析部によって算出された前記撮像画面内における前記移動被写体の移動量に基づき、前記移動被写体が前記撮像画面内の任意の設定位置に到達する予想時間および前記第2の露光時間を算出し、前記予想時間に到達した場合、前記撮像部によって前記光学像を撮像するタイミングであることを判断し、前記制御信号を前記撮像部に出力することを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。 - 前記判定部は、
前記移動被写体の画像領域サイズが所定値以上である場合、前記通常撮像モードであると判断し、
前記制御信号生成部は、
前記判定部によって前記通常撮像モードであると判断された場合、前記解析部によって算出された前記撮像画面内における前記移動被写体の移動量に基づき、前記移動被写体が前記撮像画面から外れる予想時間および前記第1の露光時間を算出し、前記予想時間に到達した場合、前記撮像部によって前記光学像を撮像するタイミングであることを判断し、前記判定部によって算出された前記第1の露光時間で前記光学像を撮像するよう前記撮像部を制御させる制御信号を前記撮像部に出力することを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。
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