JP2010245145A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理物Wを収容し大気圧よりも減圧された雰囲気を維持可能な処理容器1と、前記処理容器に設けられた排気口7を介して前記処理容器内を減圧する減圧手段31と、前記処理容器内のプラズマを発生させる空間にプラズマを発生させるプラズマ発生手段6と、前記プラズマを発生させる空間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段30と、誘電体から形成され、前記プラズマを発生させる空間を囲うように設けられた異常放電抑制手段10と、導電体から形成され、前記異常放電抑制手段を囲うように設けられるとともに電気的に絶縁された第1の遮蔽体12と、を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
【選択図】図1
Description
そのため、被処理物を載置する載置台の周囲を囲むようにして遮蔽体(シールド壁板)を設け、プラズマの拡がりを抑制するとともに安定化を図る技術が提案されている(特許文献1を参照)。
異常放電が発生すると、均一なプラズマが得られないおそれがある。また、異常放電による電力ロスで所望のエッチング性能が得られなかったり、処理容器内壁がエッチングされることによりダストや金属汚染が発生したりするおそれがある。
図1および図2は、本実施の形態に係るプラズマ処理装置を例示するための模式断面図である。なお、図1は遮蔽部12を上昇させた場合を表し、図2は遮蔽部12を下降させた場合を表している。
処理容器2は、略円筒形状を呈し、その上下端が板状部材で塞がれている。処理容器2は金属(例えば、ステンレスやアルミニウム合金など)などの導電体から形成され、電気的に接地されている。この場合、プラズマ生成物による損傷を抑制するために、処理容器2の内壁面に、例えば、アルマイト(Al2O3)処理、フッ素樹脂処理、イットリア(Y2O3)コート処理などを施すようにすることもできる。また、処理容器2は、ウェーハやガラス基板などの被処理物Wを収容し大気圧よりも減圧された雰囲気を維持できるようになっている。
遮蔽部12には、遮蔽体12a、基部12b、軸12cが設けられている。遮蔽体12aは略円筒状を呈し、処理容器2の内壁に近接させるようにして基部12bに設けられている。基部12bは円板状を呈し、外周部の端面が処理容器2の内壁に近接するような寸法となっている。また、基部12bの内周部の端面がアノードリング33に近接するような寸法となっている。なお、本実施の形態においては、遮蔽体12aを略円筒状、基部12bを略円板状としているが、これに限定されるわけではない。例えば、遮蔽体12aを略角柱状としたり、基部12bを略多角形板としたりすることもできる。
ここで、プラズマ生成物などによる侵食で通気部10aの大きさが大きくなると異常放電の抑制効果が低下するおそれがある。この場合、スリット状の通気部10aとすれば侵食による寸法変動の影響を軽減することができる。そのため、異常放電の抑制効果が経時的に変動することを抑制することができ、異常放電抑制手段10の寿命を延ばすこともできる。
この場合、異常放電抑制手段10が侵食された場合に被処理物Wが汚染されるような物質を排出し難いものとすることがより好ましい。そのようなものとしては、例えば、石英(SiO2)などを例示することができる。
まず、ゲート17の扉13を図示しないゲート開閉機構により開き、図示しない搬送手段により被処理物W(例えば、ウェーハやガラス基板など)を処理容器2内に搬入する。搬入された被処理物Wは電極4の上面(載置面)に載置され、電極4に内蔵された図示しない静電チャックなどにより保持される。
また、フォーカスリング34により被処理物Wの周縁近傍のプラズマ生成物が拡散される。そのため、プラズマ処理における面内均一性が向上する。
なお、横軸は電極4に印加する電力を表し、縦軸はプロセス性能(例えば、エッチングレートなど)を表している。また、図中のAは異常放電抑制手段10を設けている場合、Bは異常放電抑制手段10を設けていない場合である。
異常放電抑制手段10を設けていない場合には、図3中のBに示すように、電極4に印加する電力を大きくしていくとプロセス性能(例えば、エッチングレートなど)がかえって低下してしまう。これは、電極4に印加する電力を大きくしすぎると異常放電が生じ、かえってプロセス性能が低下するからである。
一方、異常放電抑制手段10を設けている場合には、図3中のAに示すように、電極4に印加する電力を大きくするほどプロセス性能を向上させることができる。これは、異常放電抑制手段10を設けるようにすれば、大電力を電極4に印加する場合であっても効果的に異常放電を抑制することができるからである。
異常放電抑制手段21には、通気部21aが設けられている。通気部21aは、異常放電抑制手段21の内側に位置する空間3から排出される排出物G1を処理容器2の底面側に排出させるために設けられている。本実施の形態においては、異常放電抑制手段21を軸方向に貫通する孔が通気部21aとして設けられている。そして、異常放電抑制手段21の内側側壁には通気部21aの一端が開口され、基部12bに面する側の端面には通気部21aの他端が開口されている。この場合、通気部21aは、屈曲するようにして異常放電抑制手段21の内部に設けられている。すなわち、通気部21aは、一端がプラズマPを発生させる空間に向けて開口され、他端が排気口7に連通する空間に向けて開口されている。通気部21aの形状、個数などには特に限定がなく適宜変更することができる。
遮蔽体22は、基部12bに設けられ、遮蔽体12a、異常放電抑制手段10とともに移動するようになっている。また、遮蔽体12aと異常放電抑制手段10との間には隙間23が設けられている。隙間23は、通気部10aを介して異常放電抑制手段10の内側に位置する空間3から排出される排出物G1を処理容器2の底面側に排出させるために設けられている。
また、通気部20a、通気部21aの大きさを余り大きくしすぎると、異常放電の抑制効果が低下するおそれがある。また、余り小さくしすぎると排出物G1の排出が阻害されるおそれがある。そのため、通気部20a、通気部21aの大きさは、異常放電の抑制効果と排出物G1の排出性とを考慮して決定することが好ましい。
なお、前述した通気部10aと同様に通気部20a、通気部21aをスリット状とすれば、侵食による寸法変動の影響を軽減することができる。そのため、異常放電の抑制効果が経時的に変動することを抑制することができ、異常放電抑制手段20、異常放電抑制手段21の寿命を延ばすこともできる。
また、プラズマ処理としては、ウェーハなどのエッチング処理やアッシング処理などを例示することができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、例えば、フラットパネルディスプレイの製造におけるパターンのエッチング処理、位相シフトマスクの製造におけるパターンのエッチング処理、太陽電池の製造における反射防止膜のエッチング処理などとすることもできる。また、エッチング処理やアッシング処理のみならず、金属部品の表面硬化処理、プラスチック部品の表面活性化処理、無薬剤殺菌処理など、幅広い技術分野において活用されているプラズマ処理とすることができる。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、プラズマ処理装置1などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (7)
- 被処理物を収容し大気圧よりも減圧された雰囲気を維持可能な処理容器と、
前記処理容器に設けられた排気口を介して前記処理容器内を減圧する減圧手段と、
前記処理容器内のプラズマを発生させる空間にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、
前記プラズマを発生させる空間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
誘電体から形成され、前記プラズマを発生させる空間を囲うように設けられた異常放電抑制手段と、
導電体から形成され、前記異常放電抑制手段を囲うように設けられるとともに電気的に絶縁された第1の遮蔽体と、
を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記異常放電抑制手段には、前記プラズマを発生させる空間からの排出物を流通させる通気部が設けられていること、を特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 前記通気部は、一端が前記プラズマを発生させる空間に向けて開口され、他端が前記排気口に連通する空間に向けて開口されていること、を特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。
- 前記通気部は、一端が前記プラズマを発生させる空間に向けて開口され、他端が前記第1の遮蔽体に向けて開口されていること、を特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。
- 誘電体から形成され、前記異常放電抑制手段と、前記第1の遮蔽体と、の間に設けられた第2の遮蔽体をさらに備えたこと、を特徴とする請求項4記載のプラズマ処理装置。
- 前記異常放電抑制手段を移動する移動手段を備え、
前記移動手段は、前記被処理物を搬入または搬出する際には、前記プラズマを発生させる空間が開放されるように前記異常放電抑制手段を移動すること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。 - 前記誘電体は、石英(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、サファイア、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム、酸化イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG;Yttrium Aluminum Garnet)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むこと、を特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。
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Citations (3)
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JPH0774155A (ja) * | 1993-08-31 | 1995-03-17 | Nec Corp | ドライエッチング方法およびドライエッチング装置 |
JP2002533949A (ja) * | 1998-12-28 | 2002-10-08 | ラム リサーチ コーポレーション | プラズマリアクタにおける穿孔プラズマ閉じ込めリング |
JP2005521229A (ja) * | 2001-06-29 | 2005-07-14 | ラム リサーチ コーポレーション | プラズマの容量を設定可能であるエッチングチャンバ |
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2009
- 2009-04-02 JP JP2009089842A patent/JP2010245145A/ja active Pending
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