JP2010244910A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フラッディングの発生を抑制することができる燃料電池を提供する。
【解決手段】 燃料電池(100)は、膜−電極接合体(10)と、膜−電極接合体の一面に配置された多孔質部材(30)と、多孔質部材の膜−電極接合体とは反対側の面に配置された板部材(50)と、を備え、板部材の多孔質部材側の面には、塗布材(60)が線状に複数本塗布されており、塗布材は、多孔質部材および板部材に比較して高い親水性または高い撥水性を有し、塗布材の線幅をLとし、隣接する塗布材間の距離をLとし、多孔質部材の代表細孔径をDとし、水の毛管長をLとした場合に、D<L,L<Lを満たすことを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池に関する。
特許文献1には、膜−電極接合体と、膜−電極接合体の両面に配置され、膜−電極側の面にガス流動用の流路溝を有するセパレータと、を備える燃料電池が開示されている。この燃料電池において、燃料電池の発電時に生じた水は、流路溝に沿って燃料電池から排出される。
特開2006−261068号公報
特許文献1に係る燃料電池において流路溝を無くして多孔体流路を配置した場合、水は重力の影響を受ける。その結果、燃料電池にフラッディングが発生するおそれがある。特に、燃料電池の運転停止時、燃料電池のガス流量が比較的少ない低負荷運転時等において、フラッディングが発生しやすくなる。
本発明は、フラッディングの発生を抑制することができる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、膜−電極接合体と、膜−電極接合体の一面に配置された多孔質部材と、多孔質部材の膜−電極接合体とは反対側の面に配置された板部材と、を備え、板部材の多孔質部材側の面には、塗布材が線状に複数本塗布されており、塗布材は、多孔質部材および板部材に比較して高い親水性または高い撥水性を有し、塗布材の線幅をLとし、隣接する塗布材間の距離をLとし、多孔質部材の代表細孔径をDとし、水の毛管長をLとした場合に、D<L,L<Lを満たすことを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池によれば、塗布材がD<L,L<Lを満たすことから、塗布材が多孔質部材および板部材に比較して高い親水性を有する場合には、塗布材の表面に沿って導水部を形成し、維持することができる。また、塗布材が多孔質部材および板部材に比較して高い撥水性を有する場合には、隣接する塗布材間の領域に沿って導水部を形成し、維持することができる。それにより、フラッディングの発生を抑制することができる。
本発明によれば、フラッディングの発生を抑制することができる燃料電池を提供することができる。
図1(a)は、実施例1に係る燃料電池の模式的断面図である。図1(b)は、カソードセパレータをカソード多孔体側から見た模式図である。 図2(a)は、水銀ポロシメトリ法によって計測された多孔体の細孔径の微分分布である。図2(b)は、Lより小さいサイズの水が板に付着した様子を示す模式図である。図2(c)は、L以上のサイズの水が板に付着した様子を示す模式図である。 図3(a)は、カソードセパレータおよびカソード多孔体の斜視図である。図3(b)は、実施例1に係る燃料電池の塗布材近傍の拡大断面図である。 図4(a)は、実施例2に係る燃料電池のカソードセパレータの模式図である。図4(b)は、実施例2に係る燃料電池のカソードセパレータの模式図(塗料材が水平方向の場合)である。図4(c)は、実施例2に係る燃料電池のカソードガス用マニホールド近傍の拡大断面図である。 図5(a)は、実施例3に係る燃料電池のカソードセパレータおよびカソード多孔体の斜視図である。図5(b)は、実施例3に係る燃料電池の塗布材近傍の拡大断面図である。 図6は、実施例4に係る燃料電池の模式的断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る燃料電池100について説明する。図1(a)は、燃料電池100の模式的断面図である。燃料電池100のセル面は、重力方向に対して垂直に設置されている。図1(a)において下方が、重力方向に相当する。燃料電池100は、主として、膜−電極接合体10と、一対の多孔体(アノード多孔体20およびカソード多孔体30)と、一対のセパレータ(アノードセパレータ40およびカソードセパレータ50)と、を備える。膜−電極接合体10は、電解質膜11と、一対の触媒層(アノード触媒層12およびカソード触媒層13)と、一対のガス拡散層(アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15)と、を備える。
電解質膜11としては、例えばプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いることができる。プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜として、例えばパーフルオロスルホン酸膜を用いることができる。
アノード触媒層12およびカソード触媒層13は、電解質膜11を挟持するように配置されている。アノード触媒層12の触媒は、水素のプロトン化を促進させる。カソード触媒層13の触媒は、プロトンと酸素との反応を促進させる。例えば、アノード触媒層12およびカソード触媒層13は、白金担持カーボン等を含んでいる。
アノードガス拡散層14は、アノード触媒層12の電解質膜11と反対側の面に配置されている。カソードガス拡散層15は、カソード触媒層13の電解質膜11と反対側の面に配置されている。アノードガス拡散層14は、水素を含むアノードガスを拡散させて、アノード触媒層12に供給する機能を有する。カソードガス拡散層15は、酸素を含むカソードガスを拡散させて、カソード触媒層13に供給する機能を有する。アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15としては、例えばカーボンペーパ、カーボンクロス等のカーボン繊維を用いることができる。
アノード多孔体20は、アノードガス拡散層14のアノード触媒層12とは反対側の面に配置されている。カソード多孔体30は、カソードガス拡散層15のカソード触媒層13とは反対側の面に配置されている。アノード多孔体20およびカソード多孔体30としては、発泡状多孔体、フィン状多孔体(例えばエキスパンドメタル)、織布状多孔体(例えばカーボン繊維)、不織布状多孔体(例えばカーボンペーパ)等の多孔質部材が用いられる。本実施例においては、一例として、アノード多孔体20およびカソード多孔体30に金属製の発泡状多孔体を用いる。
アノードセパレータ40は、アノードガス拡散層14のアノード触媒層12とは反対側の面に配置されている。カソードセパレータ50は、カソードガス拡散層15のカソード触媒層13とは反対側の面に配置されている。アノードセパレータ40およびカソードセパレータ50の材質は、特に限定されないが、例えば金属等の導電性材料を用いることができる。本実施例において、カソードセパレータ50は、多孔質部材(カソード多孔体30)の膜−電極接合体10とは反対側の面に配置された板部材に相当する。
図1(b)は、カソードセパレータ50をカソード多孔体30側から見た模式図である。カソードセパレータ50の外周縁には、カソードガス用マニホールド70、カソードガス用マニホールド71、アノードガス用マニホールド72およびアノードガス用マニホールド73が形成されている。これらのマニホールドは、カソードセパレータ50を厚み方向に貫通している。カソードガス用マニホールド70は、カソード多孔体30に流入するカソードガスが流動するための通路である。カソードガス用マニホールド71は、カソード多孔体30から排出されたカソードガスが流動するための通路である。アノードガス用マニホールド72は、アノード多孔体20に流入するアノードガスが流動するための通路である。アノードガス用マニホールド73は、アノード多孔体20から排出されたアノードガスが流動するための通路である。
カソードガス用マニホールド70およびカソードガス用マニホールド71は、カソードセパレータ50の4隅のうち対角上の2隅にそれぞれ位置している。また、カソードガス用マニホールド71は、カソードガス用マニホールド70に比較して下方に位置している。アノードガス用マニホールド72およびアノードガス用マニホールド73は、カソードセパレータ50の残りの対角上の2隅にそれぞれ位置している。
図1(a)および図1(b)を参照して、カソードセパレータ50のカソード多孔体30側の面には、塗布材60が所定の間隔を空けて線状に複数塗布されている。具体的には、塗布材60は、カソードガス用マニホールド70方向からカソードガス用マニホールド71方向に向かって、所定の間隔を空けて線状に複数塗布されている。また、塗布材60のカソードガス用マニホールド71側の端は、連結してカソードガス用マニホールド71に到達している。塗布材60の詳細については後述する。
燃料電池100は、発電時に以下のように作動する。まず、アノードガス用マニホールド72を流動したアノードガスは、アノード多孔体20に流入する。アノード多孔体20に流入したアノードガスは、アノード多孔体20を流動する。アノード多孔体20を流動するアノードガスは、アノードガス拡散層14を拡散後、アノード触媒層12に到達する。アノード触媒層12において、アノードガス中の水素はプロトンと電子とに分離する。プロトンは、電解質膜11を伝導して、カソード触媒層13に到達する。電子は、燃料電池100の外部に取り出される。燃料電池100の外部に取り出された電子は、負荷の仕事に供された後に、カソード触媒層13に到達する。
カソードガス用マニホールド70を流動したカソードガスは、カソード多孔体30に流入する。カソード多孔体30に流入したカソードガスは、カソード多孔体30を流動する。カソード多孔体30を流動するカソードガスは、カソードガス拡散層15を拡散後、カソード触媒層13に到達する。カソード触媒層13においては、カソードガス中の酸素と電解質膜11を伝導したプロトンと外部から伝導した電子とによって水が生成される。発電に供された後のカソードガスは、カソードガス用マニホールド71を流動して燃料電池100の外部に排出される。発電に供された後のアノードガスは、アノードガス用マニホールド73を流動して燃料電池100の外部に排出される。以上のように、燃料電池100は発電時に作動する。
続いて、塗布材60の詳細について説明する。本実施例において、塗布材60として、カソード多孔体30およびカソードセパレータ50に比較して高い親水性を有するものが用いられる。具体的には、塗布材60として、90°以下の静止接触角を有し、かつカソード多孔体30およびカソードセパレータ50の表面素材に対する静止接触角より小さい静止接触角を有するものが用いられる。本実施例においては、塗布材60の原料として、ナフィオンとカーボンブラックとが混合した混合物をアルコール溶媒に混ぜた塗料を用いる。この塗料をカソードセパレータ50に線状に塗布して乾燥させることによって、塗布材60は形成される。
ここで、塗布材60の線幅をLとし、隣接する塗布材60間の距離をLとし、カソード多孔体30の代表細孔径をDとし、水の毛管長をLとした場合、塗布材60は、以下の関係式(1)を満たしている。すなわち、線幅Lおよび距離Lが代表細孔径Dよりも大きくかつ毛管長L未満である。
D<L,L<L・・・(1)
代表細孔径Dとは、水銀ポロシメトリ法によって計測される多孔体の細孔径の微分分布において最大ピーク値を有する細孔径をいう。具体的には、図2(a)に示す微分分布において、最大のピーク値を有する細孔径が、代表細孔径Dである。
毛管長Lとは、表面張力によって板に付着した液体が重力の影響を受けて変形するか否かの閾値を表す長さをいう。図2(b)に示すように、水200のサイズがLより小さい場合、垂直な板210に付着した水200は重力の影響を受けても変形しない。すなわち、水は板210から垂れない。一方、図2(c)に示すように、水200のサイズがL以上の場合、板210に付着した水は重力の影響を受けて変形する。その結果、水200は板210から垂れる。
なお、空気中の水の表面張力係数をσとし、水の密度をρとし、重力加速度をgとした場合、Lは下記式(2)で表される。燃料電池100の運転温度が0℃〜90℃の場合、Lは2.5(mm)<L<2.7(mm)の関係を満たす。
=(σ/(ρ×g))1/2・・・(2)
式(1)を参照して、塗布材60がD<L,Lを満たすことによって、カソード多孔体30中の水は、塗布材60に接する部分の細孔に選択的に保水される。この原理は、以下のとおりである。まず、水は、多孔体とセパレータとの界面に集まり易い性質を有している。また、水は、多孔体の細孔内に保水される。具体的には、水は、隣接する複数の細孔に跨るようにして保水される。そのため、D≧L,Lの場合は、多孔体の細孔に保水された水が塗布材60の隣接する線を跨いでしまうことから、水は塗布材60に接する部分の細孔に選択的に保水されなくなってしまう。よって、D<L,Lが満たされることにより、水は塗布材60に接する部分の細孔に選択的に保水される。その結果、塗布材60に沿って導水部を形成することができる。
また、塗布材60がL,L<Lを満たすことによって、導水部の水が重力方向に垂れることが抑制される。この場合、導水部の水の幅がLより小さくなるからである。それにより、塗布材60に沿った導水部を維持することができる。
図3(a)は、カソードセパレータ50およびカソード多孔体30の斜視図である。図3(a)において、カソード多孔体30は透視されている。図3(b)は、燃料電池100の塗布材60近傍の拡大断面図である。本実施例に係る燃料電池100によれば、塗布材60が式(1)を満たすことから、塗布材60に沿った導水部を形成し、維持することができる。その結果、水200が重力の影響を受けて垂直方向に垂れることが抑制されることから、燃料電池100の下部にフラッディングが発生することを抑制することができる。
また、前述したように、塗布材60はカソードセパレータ50のカソード多孔体30側の面に塗布されている。その結果、カソード多孔体30表面またはカソード多孔体30内部に塗布材60が配置されている場合に比較して、塗布材60による空孔閉塞および気孔率減少が抑制されることから、反応ガス偏流に起因する発電分布ムラが生じにくくなる。
また、図1(b)で前述したように、各々の塗布材60のカソードガス用マニホールド71側が連結してカソードガス用マニホールド71に到達していることから、導水部の水をカソードガス用マニホールド71に導きやすくなる。さらに、塗布材60がカソードセパレータ50の表面に塗布されていることにより、導水部の水がカソード触媒層13に接触することが抑制される。その結果、導水部の水がカソード触媒層13に接触することに伴って生じるカソード触媒層13のフラッディングの発生、およびフラッディングによる発電量低下が抑制される。
なお、塗布材60の線方向は、カソードガスの流線方向に一致していることが好ましい。この場合、カソード多孔体30中の水200が連続的に線状に繋がることによって、毛管圧のみならずガス差圧による排水が促進される。その結果、Wet圧損が低くなり、燃費向上を図ることができる。なお、カソードガスの流線方向は、数値解析によって予測することができる。
塗布材60の厚みは、代表細孔径Dより小さいことが好ましい。塗布材60の厚みが代表細孔径D以上の場合、カソード多孔体30と塗布材60との接触圧力と、カソード多孔体30とカソードセパレータ50の塗布材60が配置されていない部分との接触圧力と、にムラが生じるおそれがある。このようなムラが生じた場合、カソード多孔体30と塗布材60およびカソードセパレータ50との間の接触抵抗が増大するおそれがあるからである。
塗布材60は導電性を有することが好ましい。塗布材60によって通電が妨げられることを抑制できるからである。本実施例で用いた塗料は、導電性を有している。
一対のセパレータおよび一対の多孔体は導電性を有することが好ましい。また、一対のセパレータおよび一対の多孔体は、静止接触角が90°以下の親水性を有することが好ましい。この場合、一対のセパレータおよび一対の多孔体の静止接触角が90°より大きい場合(すなわち、セパレータおよび多孔体が撥水性を有する場合)に比較して、表面の濡れ性が高くなることから、排水性が向上する。例えば、表面に金がコーティングされたセパレータおよび多孔体は、導電性を有するとともに、静止接触角が90°以下の親水性を有する。
なお、例えば、金コーティングされたセパレータおよび多孔体の静止接触角は、60°〜80°の範囲を有する。Dが約100μmであるカソード多孔体30を用いて、Lが2.6mm、Lが1mmおよびLが1mmとなるように塗布材60を図1(b)のように塗布した場合、塗布材60の静止接触角は、10°〜20°の値を有する。
塗布材60は、アノードセパレータ40のアノード多孔体20側の表面に塗布されていてもよい。
図4(a)は、実施例2に係る燃料電池100aのカソードセパレータ50aの模式図である。図4(a)のカソードセパレータ50aは、塗布材60の形状が図1(b)と異なっている。塗布材60のカソードガス用マニホールド71側の位置と、カソードガス用マニホールド70側の位置と、の差が、毛管長L以下となっている。なお、この条件を満たす限り、例えば図4(b)に示すように、塗布材60は水平方向に塗布されていてもよい。
塗布材60のカソードガス用マニホールド71側の端は、出口側塗布材61によって連結されている。出口側塗布材61は、カソードガス用マニホールド71に接続している。それにより、塗布材60に沿って保水された水は、カソードガス用マニホールド71に流入しやすくなる。なお、本実施例においては、塗布材60のカソードガス用マニホールド70側の端は、入口側塗布材62によって連結されている。入口側塗布材62は、カソードガス用マニホールド70に接続している。
ここで、例えば図1(b)に示すカソードセパレータ50の場合、燃料電池100の運転停止後において、水は重力の影響を受けて下方に移動する。その結果、燃料電池100の運転停止後には、カソードガス用マニホールド71近傍の水量が多くなる。一方、図4(a)および図4(b)に示すカソードセパレータ50aの場合、重力が水の移動に及ぼす影響が小さくなる。その結果、水は、燃料電池100aの運転中は主としてガス差圧および毛管圧によって、燃料電池100aの運転停止後は主として毛管圧によって、移動する。この場合、図1(b)に示すカソードセパレータ50を用いた場合に比較して、燃料電池100aの運転停止後における導水部の水分布を一様にすることができる。
また、出口側塗布材61によって、各々の塗布材60に沿って保水された水は、カソードガス用マニホールド71に流入しやすくなる。なお、出口側塗布材61は、発電領域の外にあることが好ましい。発電領域とは、触媒層が形成されている領域をいう。図4(c)は、燃料電池100aのカソードガス用マニホールド71近傍の拡大断面図である。膜−電極接合体10の外周にはシール部材80が配置されている。この場合、発電領域は、膜−電極接合体10および膜−電極接合体10の上方および下方の多孔体である。出口側塗布材61が発電領域の外にあることによって、出口側塗布材61近傍に保水された水によって燃料電池100aの発電量が低下することが抑制される。
図5(a)は、実施例3に係る燃料電池100bのカソードセパレータ50bおよびカソード多孔体30の斜視図である。カソードセパレータ50bは、塗布材60の代わりに塗布材60bが塗布されている点において、図3(a)に示すカソードセパレータ50と異なる。
塗布材60bは、カソード多孔体30およびカソードセパレータ50bに比較して高い撥水性を有する点において、塗布材60と異なる。塗布材60bとしては、90°より大きい静止接触角を有し、かつカソード多孔体30およびカソードセパレータ50bの表面素材に対する静止接触角より大きい静止接触角を有するものが用いられる。本実施例においては、塗布材60bの原料として、フッ素樹脂とカーボンブラックとを混合した混合物を溶媒に混ぜた塗料を用いる。この塗料をカソードセパレータ50bに線状に塗布して乾燥させることによって、塗布材60bは形成される。なお、塗布材60bは、導電性を有している。
図5(b)は、燃料電池100bの塗布材60b近傍の拡大断面図である。燃料電池100bにおいて、塗布材60bは式(1)を満たす。この場合、水200は、隣接する塗布材60b間の領域の細孔に保水される。それにより、隣接する塗布材60b間の領域に沿った導水部を形成し、維持することができる。
なお、Dが約100μmであるカソード多孔体30を用いて、Lが2.6mm、Lが1mmおよびLが1mmとなるように塗布材60bを図1(b)のように塗布した場合、塗布材60bの静止接触角は、95°〜110°の値を有する。
図6は、実施例4に係る燃料電池100cの模式的断面図である。燃料電池100cは、カソードセパレータ50の代わりにカソードセパレータ50cを有する点と、塗布材60が塗布された導電フィルム90を有する点と、において、図1(a)に示す燃料電池100と異なる。カソードセパレータ50cは、カソード多孔体30側の面に塗布材60が塗布されていない点において、カソードセパレータ50と異なる。
導電フィルム90としては、導電性を有するシート部材であれば特に限定されず、例えばカーボン樹脂等のシート部材が用いられる。なお、導電フィルム90に塗布材60を塗布する方法としては、印刷による方法が用いられる。導電フィルム90は、多孔質部材(カソード多孔体30)の膜−電極接合体10とは反対側の面に配置された板部材に相当する。
燃料電池100cにおいても、塗布材60が式(1)を満たすことから、塗布材60に沿った導水部を形成し、維持することができる。また、印刷によって導電フィルム90に塗布材60を塗布することができることから、カソードセパレータ50cに塗布材60を塗布する場合に比較して、燃料電池100cを容易に製造することができる。その結果、製造コスト低減を図ることができる。
10 膜−電極接合体
11 電解質膜
12 アノード触媒層
13 カソード触媒層
14 アノードガス拡散層
15 カソードガス拡散層
20 アノード多孔体
30 カソード多孔体
40 アノードセパレータ
50 カソードセパレータ
60 塗布材
61 出口側塗布材
62 入口側塗布材
70,71 カソードガス用マニホールド
72,73 アノードガス用マニホールド
80 シール部材
90 導電フィルム
100 燃料電池

Claims (1)

  1. 膜−電極接合体と、
    前記膜−電極接合体の一面に配置された多孔質部材と、
    前記多孔質部材の前記膜−電極接合体とは反対側の面に配置された板部材と、を備え、
    前記板部材の前記多孔質部材側の面には、塗布材が線状に複数本塗布されており、
    前記塗布材は、前記多孔質部材および前記板部材に比較して高い親水性または高い撥水性を有し、前記塗布材の線幅をLとし、隣接する前記塗布材間の距離をLとし、前記多孔質部材の代表細孔径をDとし、水の毛管長をLとした場合に、D<L,L<Lを満たすことを特徴とする燃料電池。
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