JP2010243559A - 光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンタミネーションの影響を排除して安定した紫外光出力を維持可能な光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置は、外気の侵入を防止する筺体50の内部に、レーザ光を出射するレーザ出力部2と、レーザ出力部2から出射されたレーザ光を紫外光に波長変換する波長変換部3とを備える。筺体50には、レーザ出力部2と波長変換部3とを仕切る仕切り壁54が設けられるとともに、仕切り壁54にレーザ出力部2から出射されたレーザ光を透過するが気体の流通を遮断する窓部55a,55bが設けられ、レーザ出力部2から出射されたレーザ光La1,La2が、窓部55a,55bを介して波長変換部3に入射されるように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定波長のレーザ光を出射するレーザ出力部と、このレーザ出力部から出射されたレーザ光を紫外光に波長変換して出力する波長変換部とを備えてなる光源装置に関するものである。
紫外光を出力する光源装置は、感光物に微細なデバイスパターンを転写する露光装置や、微細構造を観察するレーザ顕微鏡等の各種の光学式検査装置、眼科治療に用いる医療装置等の分野に用いられている。このような光源装置として、従来から、発振波長が紫外領域にあるKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、F2レーザ等が用いられてきた。しかし、これらの気体レーザは、装置が大型であるとともに、フッ素ガスの取り扱いに慎重を要するなどの課題がある。近年では、固体レーザや半導体レーザ等を備えるレーザ出力部から出射されたレーザ光を、波長変換部により紫外光に波長変換して出力する全固体型の光源装置が提案され(例えば特許文献1を参照)、取り扱いの容易性や装置の小型化等の要請から、実用化に向けた取り組みが進んでいる。
ここで、光学素子に対するコンタミネーションの影響は、赤外〜可視領域から紫外領域になるにつれて大きくなっていく。すなわち、コンタミネーションの原因となる物質が光路に入り込み、紫外光を伝播するレンズやミラー等の光学素子に付着すると、紫外光の吸収率が増大し、光源装置から出力される紫外光のパワーが低下する。この問題は光の波長が短いほど顕著になり、特に、波長が200[nm]以下の真空紫外領域では重大な問題になってくる。そのため、紫外光を出力する光源装置では、ダストやオイルミスト等を含んだ外気が侵入しないように構成された筺体の内部に、レーザ出力部および波長変換部が配設されて構成される。
国際公開WO2002/071143
しかしながら、コンタミネーションの原因物質は、筺体の外部から入ってくるものだけでなく、筺体内部で使用する部品から発生するものも存在する。例えば、配線ケーブルの絶縁被覆は一般的に塩化ビニール等の高分子材料が用いられており、温度が上昇すると可塑剤がブリードアウトし、これが気化してアウトガスが発生する。そのため筺体内部の配線ケーブルは可能な範囲でフッ素樹脂被覆のものを用い、電気部品を紫外光の伝播領域から極力遠ざけて配設するような方策がとられているが、未だコンタミネーションの影響を十分に排除しきれておらず、改善が求められていた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、筺体内部におけるコンタミネーションの影響を排除し、安定した紫外光出力を維持可能な光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、発明者らは、レーザ光源により発生されたシード光をファイバー光増幅器によって増幅する全固体型の光源装置について、筺体内部におけるコンタミネーションの発生要因について研究を進めた。その結果、ファイバー光増幅器から発生するアウトガスが非常に多く、配線ケーブルよりも多量のアウトガスを発生するものも存在することを突き止めた。とくに、出力光強度が高いファイバー光増幅器においては、増幅時にファイバー自身が発熱するため、アウトガスの放出量が増大すると考えられる。以上の知見に基づき、発明者は以下の発明に到達した。
本発明の態様による光源装置は、外気の侵入を防止するように構成された筺体内部に、所定波長のレーザ光を出射するレーザ出力部と、レーザ出力部から出射されたレーザ光を紫外光に波長変換する波長変換部と、レーザ出力部と波長変換部とを仕切る仕切り壁と、仕切り壁に設けられレーザ出力部から出射されたレーザ光を透過するが気体の流通を遮断する窓部とを備え、レーザ出力部から出射されたレーザ光が窓部を介して波長変換部に入射されるように構成される。
なお、前記レーザ出力部は、前記所定波長のレーザ光を発生するレーザ光源と、レーザ光源により発生されたレーザ光を増幅するファイバー光増幅器とを備えて構成されることが好ましい。また、上記所定波長は、赤外〜可視領域内であることが好ましい。
本発明の光源装置によれば、レーザ出力部と波長変換部との間に仕切り壁が設けられ、レーザ出力部から出射されたレーザ光が、気体の流通を遮断する窓部を介して波長変換部に入射される。このため、レーザ出力部を構成する電気部品等から発生したアウトガス等が、波長変換部の光路に侵入して紫外光領域の光を伝播する光学素子に付着するようなことがなく、これにより、筺体内部におけるコンタミネーションの影響を排除し、安定した紫外光出力を長期にわたって維持可能な光源装置を提供することができる。
なお、レーザ出力部がレーザ光源とファイバー光増幅器とを備えた光源装置に適用することにより、ファイバー光増幅器から発生する多量のアウトガスを遮断して高い効果を発揮することができる。また、レーザ光源から出射される所定波長を赤外〜可視領域内とすることにより、窓部に一般的な光学ガラス等を用いることができ、低廉なコストで筺体内部のコンタミネーションを排除した光源装置を構成することができる。
本発明の適用例として示す光源装置におけるレーザヘッドの概要構成図である。 上記光源装置の全体概要図である。 上記光源装置における波長変換光学系の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る光源装置は、半導体デバイス製造用の露光装置、各種の光学式検査装置、レーザ治療装置などに好適に用いられるものである。光源装置1の構成形態を例示する概要構成図を図2に示しており、この図を参照して光源装置1の全体構成について概要説明する。
光源装置1は、所定出力のレーザ光を出射するレーザ出力部2と、レーザ出力部2から出射されたレーザ光を波長変換して紫外光を出力する波長変換部3と、光源装置1の各部の作動を制御する制御装置8とを備えて構成される。レーザ出力部2および波長変換部3は筺体50に収容されており、一体のレーザヘッドを形成する。図1にレーザヘッドの構成を示す。
実施形態においては、レーザ出力部2を、所定パルス幅のレーザ光(パルスシード光)Lpを発生するレーザ光発生部10と、発生されたレーザ光を増幅する光増幅部20とから構成した構成態様を例示する。なお、レーザ光発生部10において十分な出力が得られるような場合(高出力の固体レーザを用いるような場合)には、光増幅部20を設けずにレーザ出力部を構成することができる。
レーザ光発生部10は、赤外〜可視領域において所定波長のレーザ光(シード光)を発生するレーザ光源11と、レーザ光源11により発生されたシード光の一部を切り出して、切り出された短パルス状のシード光(以下、便宜的に「パルスシード光」という)を出力する光変調器12とを備えて構成される。
レーザ光源11は、上記波長領域において、狭帯域化された単一波長のシード光を発生する。このようなレーザ光源として、例えば、発振波長1.02〜1.15[μm]のDFB(分布帰還型)半導体レーザ、発振波長1.51〜1.59[μm]のDFB半導体レーザが例示される。本構成形態では、レーザ光源11として、発振波長1.5[μm]帯のDFB半導体レーザを用い、ペルチェ素子等を利用した温度調整器により温度制御した状態で発振させることにより、波長λ=1.547[μm]の単一波長のシード光を発生させる。また、DFB半導体レーザは、励起電流を制御することにより任意強度でCW発振またはパルス発振させることができる。光源装置1においては、制御装置8がDFB半導体レーザ11の作動を制御し、パルス幅1〜2[nsec]、繰り返し周波数100[kHz]の単一波長のシード光Lsを発生させる。なお、以下においては、レーザ光源11を、適宜「DFB半導体レーザ11」とも表記する。
光変調器12は、DFB半導体レーザ11により発生されたシード光Lsの一部を時間的に切り出し、切り出されたパルスシード光を光増幅部20に出射する。光変調器12として、例えば電気光学変調器(EOM)が用いられる。光変調器12は、制御装置8によりDFB半導体レーザ11と同期制御され、DFB半導体レーザ11から出射されたパルス幅1〜2[nsec]のシード光が、パルス幅0.3[nsec]程度に切り出され、切り出されたパルスシード光Lpが光増幅部20に出射される。
光増幅部20は、レーザ光発生部10から出射されたパルスシード光Lpを増幅する。本構成形態では、レーザ光発生部10から出射されたパルスシード光Lpを光分割器25により2分割してファイバー光増幅器21,22により増幅し、各ファイバー光増幅器21,22により増幅された光(以下、便宜的に「パルス光」という)La(La1,La2)を波長変換部3に出力する構成形態を示す。波長1.5[μm]帯の赤外光を増幅するファイバー光増幅器21,22として、例えば、エルビウム(Er)・ドープ・ファイバー光増幅器(EDFA)が用いられる。なお、波長1.1[μm]帯の赤外光を増幅する場合には、イットリビウム(Yb)・ドープ・ファイバー光増幅器(YDFA)が用いられる。
波長変換部3は、非線形光学結晶や周期分極反転結晶などの波長変換光学素子からなる波長変換光学系30を備えて構成され、本構成形態において、波長1.547[μm]の基本波レーザ光(パルス光La)を、所定波長の紫外光、例えば、ArFエキシマレーザの発振波長と同じ波長193[nm]の紫外光に波長変換して出力する。ここで、1.5[μm]帯の基本波レーザ光を、その8倍波に相当する波長193[nm]の紫外光に波長変換する波長変換光学系30の具体的な構成(波長変換光学素子の組み合わせや配置等)は種々の構成形態が公知になっており、適宜な構成を適用することができる。そこで、図3に、波長変換光学系30の代表的な構成例を示し、簡潔に説明する。なお、図3において、光路上に楕円形で示すものはコリメータレンズや集光レンズであり、個々の説明を省略する。また、P偏光を矢印で、S偏光を○中に点のある印で示し、基本波をω、そのn倍波をnωで示す。
波長変換光学系30は、6つの波長変換光学素子31〜36を主体として構成され、ファイバー光増幅器21により増幅され波長変換光学系30に入射した第1のパルス光La1(周波数ωの基本波)がω→2ω→3ω→5ωの順に波長変換され、ファイバー光増幅器22により増幅され波長変換光学系30に入射した第2のパルス光La2(周波数ωの基本波)がω→2ωに波長変換され、これらが合波されて7ω→8ωの順に生成される。
まず、ファイバー光増幅器21により増幅され波長変換光学系30に入射したP偏光の基本波は、波長変換光学素子31に集光入射させ、第2高調波発生(SHG)によりP偏光の2倍波(2ω)を発生させる。発生した2倍波と波長変換光学素子31を透過した基本波は、波長変換光学素子32に集光入射させ、和周波発生によりS偏光の3倍波(3ω)を発生させる。波長変換光学素子31,32は、例えば、2倍波発生用の波長変換光学素子31としてPPLN結晶、3倍波発生用の波長変換光学素子32としてLBO結晶が用いられる。なお、波長変換光学素子31として、PPKTP結晶、PPSLT結晶、LBO結晶等を用いることもできる。
波長変換光学素子32により発生されたS偏光の3倍波と、波長変換光学素子32を透過したP偏光の基本波および2倍波は、2波長波長板43を透過させて2倍波だけをS偏光に変換する。2波長波長板43として、例えば、結晶の光学軸と平行にカットした一軸性の結晶の平板からなる波長板が用いられる。この波長板は、一方の波長の光(2倍波)に対して偏光を回転させ、他方の波長の光に対しては、偏光が回転しないように、波長板(結晶)の厚さを一方の波長の光に対してλ/2の整数倍で、他方の波長の光に対しては、λの整数倍になるようにカットすることにより構成される。
ともにS偏光になった2倍波および3倍波は、波長変換光学素子33に集光入射させ、和周波発生により5倍波(5ω)を発生させる。なお、5倍波発生用の波長変換光学素子33として、例えばLBO結晶が用いられるが、BBO結晶、CBO結晶を用いることも可能である。波長変換光学素子33から出射される5倍波は、ウォークオフのため断面が楕円形になっている。そこで、2枚のシリンドリカルレンズ45v,45hにより、楕円形の断面形状を円形に整形し、ダイクロイックミラー46に入射させる。
一方、ファイバー光増幅器22により増幅され波長変換光学系30に入射する基本波は、S偏光で波長変換光学素子34に集光入射させ、第2高調波発生により2倍波(2ω)を発生させる。波長変換光学素子34からは、この波長変換光学素子34により発生されたP偏光の2倍波と、波長変換光学素子34を透過したS偏光の基本波(ω)が出射され、ダイクロイックミラー46に入射される。2倍波発生用の波長変換光学素子34は、LBO結晶を用いることができるほか、PPLN結晶、PPKTP結晶、PPSLT結晶等を用いてもよい。
ダイクロイックミラー46は、基本波および2倍波の波長帯域の光を反射し、5倍波の波長帯域の光を透過するように構成されており、このダイクロイックミラー46に入射したS偏光の基本波およびP偏光の2倍波と、波長変換光学素子33により発生されたP偏光の5倍波とが同軸上に合成される。
ダイクロイックミラー46により同軸上に合成されたS偏光の基本波、P偏光の2倍波、P偏光の5倍波は、波長変換光学素子35に入射する。ここで、基本波、2倍波、5倍波の各光路には、各波長の光に対応したレンズが設けられており、同軸上に合成された各波長の光が波長変換光学素子35に集光入射するようになっている。波長変換光学素子35では、P偏光の2倍波(2ω)とP偏光の5倍波(5ω)による和周波発生が行われ7倍波(7ω)が発生される。波長変換光学素子35からは、この波長変換光学素子35により発生されたS偏光の7倍波と、波長変換光学素子35を透過した基本波が出射される。7倍波発生用の波長変換光学素子35として、CLBO結晶が用いられる。
波長変換光学素子35により発生されたS偏光の7倍波(7ω)と、波長変換光学素子35を透過したS偏光の基本波(ω)は、波長変換光学素子36に入射し、和周波発生によりP偏光の8倍波(8ω)が発生される。8倍波発生用の波長変換光学素子36として、CLBO結晶が用いられる。なお、波長変換光学素子36から出力される光には、8倍波以外に、波長変換光学素子36を透過した基本波や2倍波等の他の波長成分が含まれるが、ダイクロイックミラーや偏光ビームスプリッタ、プリズム等を使用することにより、これらを分離・除去することができる。
このようにして、光増幅部20から出力された波長1.547[μm]の基本波レーザ光が波長変換光学系30において順次波長変換され、波長変換部3から波長193[nm]の紫外光Lvが出力される。なお、波長変換部3の構成は、上記構成に限られるものではなく、例えば、いずれも本出願人に係る、特開2004−86193号公報に開示した構成、国際公開2005/116751公報に開示した構成などを適用することができる。
制御装置8は、レーザ光発生部10の作動を制御する発生制御部81、光増幅部20の作動を制御する増幅制御部82、波長変換光学系30の作動を制御する波長変換制御部83、図示省略するガスボトルから供給される不活性気体を筺体50に供給するガスユニット60などを備えて構成される。制御装置8は、レーザヘッドの筺体50と別体に形成された電源筺体に収容されて構成される。
以上のように概要構成される光源装置1にあって、レーザ出力部2、波長変換部3には多数の光学素子が設けられており、外気に含まれるダストやオイルミスト等が光路に侵入すると伝播する光の散乱を引き起こし、光学素子に付着すると吸収率が増大する。そのため、光源装置1の筺体50は外気が侵入しないように構成されている。
具体的には、筺体50は、レーザ出力部2および波長変換部3の基台として形成されたフレーム部材51と、フレーム部材51を覆って取り付けられるカバー部材52(52a,52b)とを備え、レーザ出力部2および波長変換部3全体がカバー部材に覆われて筺体内部に収容される。レーザ出力部2を覆うカバー部材52aと波長変換部3を覆うカバー部材52bとの接合部、フレーム部材51とカバー部材52(52a,52b)との接合部など、筺体50の内外を仕切る部材の接続部には、Oリングやパッキン等のシール部材が介装され、外気が侵入しないように気密的に構成される。
筺体50には、波長変換部3により波長変換され、出射された波長193[nm]の紫外光を外部に出力するための出力窓53がシール部材を介して気密的に取り付けられ、この出力窓53から紫外光Lvが出力される。出力窓53は、フッ化カルシウム(CaF2)や高純度の合成石英(SiO2)など、真空紫外光を透過する部材を用いて形成される。
また、後述するように、筺体50には、制御装置に設けられたガスユニット60から不活性気体が供給されてパージされ、筺体内部が周囲よりもわずかに高い圧力になるように構成されている。このため、湿気やダスト、オイルミスト等を含んだ外気が筺体内部に侵入するようなことがない。
なお、レーザ出力部2および波長変換部3が収容されたレーザヘッドの筺体50と、制御装置8が収容された電源筺体とは、端部が筺体50および電源筺体にそれぞれ気密的に取り付けられた配線ダクトにより接続されており、レーザ出力部2、波長変換部3と、制御装置8とを結ぶ種々のケーブル等が、配線ダクトの内部を通って接続される。
このように、光源装置1では、外気が筺体50の内部に侵入しないように構成されており、外部からコンタミネーションの原因物質が侵入することはない。ただし、既述したように、コンタミネーションの原因物質は、筺体内部で使用する部品から発生するものも存在し、光学素子に対するコンタミネーションの影響は、赤外〜可視領域から紫外領域になるにつれて大きくなっていく。この影響は波長が短いほど顕著になり、特に真空紫外領域で重大な問題になってくる。光源装置1は、筺体内部の部品から発生するコンタミネーション原因物質による影響を抑制するよう、以下のように構成される。
光源装置1では、筺体50の内部に、レーザ出力部2と波長変換部3とを仕切る仕切り壁54が設けられ、この仕切り壁54に、レーザ出力部2から出射されたパルス光Laを透過するが、気体の流通を遮断する窓部55(55a,55b)が設けられている。すなわち、光源装置1では、レーザ出力部2と波長変換部3とが、光学的には窓部55を介して結合される一方、気体環境上は仕切り壁54を挟んで分離され、筺体50の内部に、レーザ光発生部10及び光増幅部20が収容された基本波レーザ室56と、波長変換光学系30が収容された波長変換室57とが、各々独立した空間として形成される。
本構成形態では、並列に設けられたファイバー光増幅器21,22に対応して、2つの窓部55a,55bを設けた構成例を示しており、ファイバー光増幅器21から出射した第1のパルス光La1が、第1の窓部55aを透過して波長変換光学素子31に入射し、ファイバー光増幅器22から出射した第2のパルス光La2が、第2の窓部55bを透過して波長変換光学素子34に入射する。
これらの窓部55a,55bを通るパルス光La(La1,La2)は、波長が1.547[μm]の近赤外の光であり、各窓部を透過するパワーは平均出力で10[mW]程度である。そのため、パルス光Laに対して透明な光学材料は多数存在し、BK7や石英ガラスなどを基材とする市販の光学素子を用いて低コストに構成することができる。この場合において、波長変換光学系30を構成する光学素子の端面反射や散乱等により、波長変換部3から紫外光が戻ってくるおそれがある場合には、窓部55における波長変換部側の面に、赤外光を透過し紫外光を反射するHRコートを施しておけばよい。なお、ファイバー光増幅器21,22の出力端部に設けられるコリメータレンズ等を窓部として用いることができる。また、ファイバー光増幅器21,22の出力端部に、コリメートレンズを内蔵した光コネクタ(FCコネクタやSCコネクタ等)を設け、仕切り壁に光コネクタと嵌脱自在なレセプタクルを設けてコネクタ接続するように構成してもよい。さらに、窓部55を1つとし、ファイバー光増幅器21,22から出射したパルス光が窓部の異なる位置を透過するように構成してもよく、波長変換光学系の構成に応じて、窓部を3以上としてもよい。
基本波レーザ室56および波長変換室57には、制御装置8に設けられたガスユニット60から、ガスチューブ62,63を介して不活性気体が供給されパージされる。ここで、不活性気体は、精製された窒素ガスやアルゴンガス等の乾燥した気体が用いられ、HEPAフィルタやULPAフィルタ等によりマイクロダストが除去された状態で、基本波レーザ室56および波長変換室57に供給される。基本波レーザ室56および波長変換室57には、各室に供給された不活性気体を逆止弁64a,64bを介して筺体外部に放出する放出口65a,65bが設けられている。基本波レーザ室56、波長変換室57に供給された不活性気体および各室で発生したアウトガスは、それぞれ逆止弁64a,64b、放出口65a,65bを通って筺体外部に放出され、両室は各々クリーンな環境に保持される。
このため、筺体外部のダストやオイルミストが基本波レーザ室56および波長変換室57のいずれにも進入するようなことがなく、また基本波レーザ室56に配設された電気部品等から発生したアウトガスや、ファイバー光増幅器21,22から発生したアウトガス等が波長変換室57に侵入するようなことも生じない。また、万が一、いずれか一方の部屋への不活性気体の供給が停止したような場合であっても、他方の部屋で発生したアウトガス等が、当該一方の部屋に侵入するようなことがない。
なお、上記では、基本波レーザ室56および波長変換室57の両室に、それぞれ不活性気体を供給して各放出口65a,65bから放出させる構成(独立パージ構成)を示したが、波長変換室57に供給した不活性気体が、基本波レーザ室56を通って筺体外部に放出されるように構成することもできる。すなわち、波長変換室57に放出口65bを設けず、代わりに、仕切り壁54に、波長変換室57に供給された不活性気体をフィルタを通して基本波レーザ室56に導出する導出口を設け、波長変換室57に供給された不活性気体が、導出口から基本波レーザ室56、逆止弁64aを通り、放出口65aから放出されるように構成することもできる。ここで、不活性気体を基本波レーザ室56にも供給する場合には、基本波レーザ室56への供給流量を、波長変換室57への供給流量よりも幾分少なめに設定する。
上記構成においても、筺体外部のダストやオイルミスト等が、基本波レーザ室56および波長変換室57のいずれにも進入するようなことがない。また、波長変換室57の方が基本波レーザ室56よりもわずかに高圧となるため、基本波レーザ室56で発生したアウトガスが波長変換室57に侵入することがない。なお、導出口に逆止弁を介装しておくことにより、万が一、波長変換室57への不活性気体の供給が停止したような場合でも、筺体外部のダストやオイルミスト、基本波レーザ室56で発生したアウトガス等が、波長変換室57に侵入するようなことがない。
以上説明したように、光源装置1によれば、レーザ出力部2と波長変換部3との間に仕切り壁54が設けられ、レーザ出力部2から出射されたパルス光Laが、気体の流通を遮断する窓部55を介して波長変換部3に入射される。このため、レーザ出力部2で発生したアウトガス等が、波長変換部3に侵入して紫外領域の光学素子に付着するようなことがなく、これにより、安定した紫外光出力を長期にわたって維持することが可能となる。また、窓部55をレーザ出力部2と波長変換部3との間に設け、赤外〜可視領域の光(構成形態においては近赤外光)を透過させるため、低コストに構成することができる。
なお、以上の説明から明らかなように、レーザ出力部2から出射されるパルス光Laは可視光であってもよい。また、波長変換部3から出力される紫外光Lvの例として、ArFエキシマレーザと同じ波長193[nm]とした場合を例示したが、例えば、KrFエキシマレーザと同じ波長248[nm]や、F2レーザと同じ157[nm]など、他の波長であってもよい。
1 光源装置
2 レーザ出力部
3 波長変換部
10 レーザ光発生部
11 レーザ光源
20 光増幅部
21,22 ファイバー光増幅器
30 波長変換光学系
50 筺体
53 出力窓
54 仕切り壁
55 窓部(55a:第1の窓部、55b:第2の窓部)

Claims (3)

  1. 外気の侵入を防止するように構成された筺体内部に、
    所定波長のレーザ光を出射するレーザ出力部と、
    前記レーザ出力部から出射されたレーザ光を紫外光に波長変換する波長変換部と、
    前記レーザ出力部と前記波長変換部とを仕切る仕切り壁と、
    前記仕切り壁に設けられ、前記レーザ出力部から出射されたレーザ光を透過するが気体の流通を遮断する窓部とを備え、
    前記レーザ出力部から出射されたレーザ光が、前記窓部を介して前記波長変換部に入射されるように構成したことを特徴とする光源装置。
  2. 前記レーザ出力部は、前記所定波長のレーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光源により発生されたレーザ光を増幅するファイバー光増幅器とを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記所定波長は、赤外〜可視領域内であることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
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