JP2010243504A - 事故点標定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力用の配電線における事故点を高精度に標定できるようにする。
【解決手段】配電線4の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局6a,6b,・・・6e,・・・、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局5、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって漸減する関係にある複数の電圧から事故点を標定する事故点標定部7を備えた事故点標定システムであって、事故点標定システムの機能の少なくとも一部が配電線保護リレー300に持たせてある。
【選択図】図1

Description

この発明は、電力用の配電線における事故点の標定を行う事故点標定システムに関するものである。
従来の事故点標定システムでは、送電線の各端子の電圧情報および電流情報を取得して、これらの情報を電話回線など専用回線を利用して事故点標定演算手段に情報を伝送し、得られた電圧情報および電流情報から事故点までのインピーダンスや事故点までの無効電力を求めることで事故点の標定を行っている(例えば特開2001−13196号公報を参照)。
この従来の事故点標定システムを図22により具体的に説明する。
図22において、対象となる送電線の構成は以下の通りである。端子130と端子132の間に1L系統の送電線101、2L系統の送電線102が設けられ、かつ、各系統の途中から端子134に分岐線103、104が設けられている。端子130には電源として発電機105が設けられ、また分岐端子134にも発電機106が設けられている。
各端には開閉器(CB)121〜126が設けられ、系統事故発生時には別に設けられる保護リレーからの指令で開放され、再閉路時間が経過すると再閉される。
事故点標定システムとして、端子130に親局112、分岐端134に子局110を設けている。親局112には1L,2L系統のCT140,141およびPT144,145のそれぞれから、3相電流情報および3相電圧情報が入力される。また、子局110にも1L,2L系統のCT142,143およびPT146,147のそれぞれから、3相電流情報および3相電圧情報が入力される。そして子局110から親局112へ、分岐端子134の電流情報等が専用回線114を経て伝送される。専用回線114は例として通常の4W方式(送信2本、受信2本のシリアル伝送)の電話回線が挙げられている。
事故点標定は、親局112に設けられた事故点標定演算回路で行われる。事故点標定演算回路では、自端(端子130)の電流状態とあらかじめ設定されている分岐端電流の整定値から事故点標定を行う。さらに子局110から受信する分岐端134の電流状態の実測値を用いて補正された事故点標定演算を行う。このように分岐端での廻り込み電流も加味した標定演算を行うことで事故点標定の精度を上げている。なお、ここでは事故点標定演算は事故点までの無効電力と単位長当りの無効電力の比から事故点を求める例であるが、事故点までのインピーダンスを求めるインピーダンス方式により事故点標定演算を行う場合も同様な構成でなされることが示されている。
特開2001−13196号公報(図1及びその説明)
前述の従来の送電線用事故点標定システムを配電系統に適用する場合には、送電系統と異なり配電系統には系統の随所で負荷や発電機等が接続されるため、系統インピーダンスが見かけ上一様ではなくなり、系統途中に接続される負荷容量や発電機容量が大きくなるほど事故点標定演算の誤差が増大する。
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、電力用の配電線における事故点を高精度に標定できるようにすることを目的とするものである。
この発明に係る事故点標定システムは、配電線の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧から事故点を標定する事故点標定部を備えた事故点標定システムであって、事故点標定システムの機能の少なくとも一部が配電線保護リレーに持たせたものである。
この発明は、配電線の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧から事故点を標定する事故点標定部を備えた事故点標定システムであって、事故点標定システムの機能の少なくとも一部が配電線保護リレーに持たせてあるので、電力用の配電線における事故点を高精度に標定できる効果がある。
この発明の実施の形態1を示す図で、配電系統の一例および事故点標定のシステム構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、図1における親局の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、図1における子局の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2を示す図で、配電線における事故点標定システムの他の事例を示す図である。 この発明の実施の形態3を示す図で、事故点標定システムの動作概念の一例を説明する図である。 この発明の実施の形態3を示す図で、事故点に残留電圧が生じる場合の事故点標定システムの動作の概念を説明する図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、親局の他の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、子局の他の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、事故時の電圧・電流の波形の例を示す図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、事故点標定システムの動作概念の他の例を説明する図である。 この発明の実施の形態5を示す図で、事故点標定システムの動作概念の更に他の例を説明する図である。 この発明の実施の形態6を示す図で、配電系統の他の例および事故点標定のシステム構成の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態6を示す図で、図12における事故点標定システムの動作概念の一例を説明する図である。 この発明の実施の形態7を示す図で、事故点標定システムの動作概念の更に他の例を説明する図である。 この発明の実施の形態8を示す図で、配電系統の一例および事故点標定のシステム構成の一例と事故点標定情報の搬送波との関係の一定を示す図である。 この発明の実施の形態8を示す図で、図15における親局の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態8を示す図で、図15における子局の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態10を示す図で、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた事例を示す図である。 この発明の実施の形態11を示す図で、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた他の事例を示す図である。 この発明の実施の形態12を示す図で、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた更に他の事例を示す図である。 この発明の実施の形態13を示す図で、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた更に他の事例を示す図である。 従来の方式を示す構成図である。
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1を図1〜図3により説明する。図1は配電線における事故点標定システムの事例を示す図、図2は図1における親局の内部構成の事例を示す図、図3は図1における子局の内部構成の事例を示す図である。なお、各図中、同一符合は同一部分を示す。
図1において、電源1は送電系統2を介して配電用変電所内の母線(以下「端子」と呼称する)3に接続されている。4は配電用変電所内の端子3から展開されている複数の高圧配電線の内の1つを示しており、分岐により4a,4b,4cの3つの幹線から構成されている。ここで、配電用変電所とは、配電線が接続される端子を有する電気所のことである。
配電用変電所内には親局5が設けられ、配電線上には適度の間隔で複数個の子局6a〜6eが設けられている。また、事故点標定演算手段を備えた事故点標定部7が、親局5と情報伝送が可能なように接続されている。子局6a,6b,・・・6e,・・・および親局5は、配電線4および端子3の各地点電圧を計測するためのPT(計器用変圧器)等の電圧計測手段(以下「PT」と記す)8a,8b,・・・8f,・・・から、対応するPT設置点の配電線電圧の情報を入力する。子局6a,6b,・・・6e,・・・および親局5には、電力線搬送通信手段による通信信号を配電線4および端子3に対し注入したり抽出したりする信号結合器9a,9b,・・・9f,・・・が接続されている。
次に、親局5について説明する。図2において、親局5は、事故検出手段11f、電圧情報取得手段12f、電力線搬送通信手段13f、および事故点標定演算部7と情報伝送を行うための伝送手段14から構成されている。
次に、子局について説明する。図3において、子局6aは事故検出手段11a、電圧情報取得手段12a、および電力線搬送通信手段13aから構成されている。なお配電線上に複数個設けられている他の子局6b,・・・6e,・・・も、子局6aと同じ構成である。
次に、動作について説明する。
まず親局5の動作について説明する。図2において、事故検出手段11fは例えば従来から用いられている不足電圧検出リレーと同様のもので、PT8fに接続され端子3の電圧を監視するとともに事故発生時には、図2に矢印21fで示すように、事故発生情報を電圧情報収集装置12fに送信する。電圧情報収集装置12fはPT8fに接続されており、事故検出手段11fからの事故発生情報に基づき事故時の端子3の電圧情報を取得する。
次に子局6の動作について説明する。図3において、事故検出手段11aは例えば従来から用いられている不足電圧検出リレーと同様のもので、PT8aに接続され子局6aが設置されている地点の配電線4の電圧を監視するとともに事故発生時には、図3に矢印21aで示すように、事故発生情報を電圧情報収集装置12aに送信する。電圧情報収集装置12aはPT8aに接続されており、事故検出手段11aからの事故発生情報に基づき事故時の配電線4の電圧情報を取得する。
親局5と子局6aは、それぞれに設けられた電力線搬送通信手段13f,13aにより、高圧配電線4を介して通信ができる。より詳細には、親局4に設けられた電力線搬送通信手段13fと子局に設けられた電力線搬送通信手段13aは、それぞれに接続される信号結合器9fと9aを経て高圧配電線4を介して通信ができる。これにより子局6aの電圧情報取得手段12aで取得された事故時の電圧情報は、この電力線搬送通信手段13により親局5に伝送される。
他の子局6b,・・・6e,・・・の各々の電圧情報取得手段12b,・・・12e,・・・で取得された事故時の配電線各地の電圧情報も、同様に電力線搬送手段13により親局5に伝送される。
親局5は自局で取得した事故時の端子3の電圧情報と、各子局6a,6b,・・・6e,・・・から伝送されてきた事故時の配電線4の各地の電圧情報を伝送手段14を通じて事故点標定演算手段をそなえた事故点標定演算部7へ伝送する。事故点標定演算部7において親局5および子局6a,6b,・・・6e,・・・で取得された事故時の電圧情報を元に事故点の標定演算がなされる。事故時の配電線4各地の電圧情報から事故点を標定する原理は後述の実施の形態3以降で詳述する。
このように、この発明の実施の形態1は、配電用変電所内に設けられた親局5に電圧情報取得手段と電力線搬送通信手段13fを設けるとともに、配電線上に適度な間隔で複数地点に子局6a,6b,・・・6e,・・・を設け各子局にも電圧情報取得手段と電力線搬送通信手段13aを設けるように構成し、親局5の電力線搬送通信手段13f、各子局6a,6b,・・・6e,・・・の電力線搬送通信手段13aおよび配電線4を介して各子局から電力線搬送通信により親局で収集した事故時の配電線各地の電圧情報から、事故点標定演算部7で事故点の標定演算により事故点を標定するようにしたもので、電圧情報のみで事故点標定演算を行うことから、配電系統に随所に接続される負荷の容量や発電機の容量、系統インピーダンス等、の変動要素に殆ど影響されずに精度良く事故点を標定することができる。
また、配電線上に適度な間隔で複数地点に子局6a,6b,・・・6e,・・・を設けても、各子局から電力線搬送通信により親局5で事故時の配電線各地の電圧情報を収集することから電圧情報の伝送に専用回線が不要である。
従って、この発明の実施の形態1によれば簡単な構成で精度の高い配電線用事故点標定システムが得られる。
なお、親局5と各子局6a,6b,・・・6e,・・・間の通信形態については、各子局6a,6b,・・・6e,・・・と親局5とが直接通信する形態や、例えば子局6bが情報を一度子局6aに伝送し子局6aがその情報を親局5に伝送するような、途中に他の子局で情報を中継して親局6と通信する形態、親局5、各子局6a,6b,・・・6e,・・・の任意の中間点に中継局を設けて通信する形態、等、各種の通信形態があり、電圧情報の通信は特別な通信形態に依存することなく前述の効果を呈する。
なお、本実施の形態1は、前述のように、概念的には、配電線用事故点標定装置において、配電用変電所内に設けられた親局に、事故検出手段と電圧情報取得手段と電力線搬送通信手段を備えると共に、前記配電用変電所より展開される高圧配電線上の複数地点に設けられた子局に事故検出手段と電圧情報取得手段と前記高圧配電線を介して前記変電所に設けられた該親局と通信ができる電力線搬送通信手段とそれぞれ備え、前記配電線の事故発生時に、前記親局ならびに前記子局の電圧情報取得手段からの電圧情報を取り込むことにより事故点標定を行う標定演算手段を備えた配電線用事故点標定装置である。
また、更に上位概念では、配電線の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧を見出してそれら電圧から事故点を標定する事故点標定部を備えた事故点標定システムである。
なお、事故点標定部7は、Fault Locatorとも言われ、その略称FLを図中の該当ブロック内に表記してある。
また、事故検出手段11はFault Detectorとも言われ、その略称DLを図中の該当ブロック内に表記してある。
また、電圧情報取得手段12は、Data Acquisition Unitとも言われ、その略称DAUを図中の該当ブロック内に表記してある。
また、電力線搬送通信手段13は、Power Line Communication meansとも言われ、その略称PLCを図中の該当ブロック内に表記してある。
また、零点検出手段16は、Zero point Detectorとも言われ、その略称ZDを図中の該当ブロック内に表記してある。
また、フィルタ手段は、Filter meansとも言われ、その略称FILを図中の該当ブロック内に表記してある。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態4を、配電線における事故点標定システムの他の事例を示す図4により説明する。
図4において電源1、送電系統2、配電用変電所内の端子3、配電用変電所内の端子3から展開されている複数の高圧配電線の内の1つの配電線4、配電用変電所内に設けられた親局5、端子3の電圧を計測するPT8f、親局5に備えられた電力線搬送通信手段による通信信号を配電線4に対し注入したり抽出したりする信号結合器9fは、図1で示たものとそれぞれ同じである。212は上記の配電用変電所内の端子3から展開されている複数の高圧配電線の内の別のひとつの配電線、213は同じく上記の配電用変電所内に設けられた親局、214は端子3の電圧を計測するPT、215は親局213に備えられた電力線搬送通信手段による通信信号を配電線212に対し注入したり抽出したりする信号結合器を示す。
また、他の電源201は送電系統202を介して配電用変電所内の端子203に接続されている。204は配電用変電所内の端子203から展開されている複数の高圧配電線の内の他の1つの配電線、205は配電用変電所内に設けられた親局、206は端子203から展開される複数の高圧配電線の内の別の1つの配電線、207は配電用変電所内に設けられた他の親局、208は端子203の電圧を計測するためのPT、209は親局205に備えられた電力線搬送通信手段による通信信号を配電線204に対し注入したり抽出したりする信号結合器、210は端子203の電圧を計測するためのPT、211は親局207に備えられた電力線搬送通信手段による通信信号を配電線206に対し注入したり抽出したりする信号結合器を示す。
なお、図4では図1で示した配電線4に設けられた子局6a,・・・が省略されているが、各配電線204,206,212には、配電線4に設けられた子局6a,・・・同じように複数の子局が備えられており、これら子局ならびに親局205,207,213の構成はそれぞれ図3、図2に示したものと同様である。
次に動作について説明する。
配電線4で事故が発生した場合は、実施形態1で既に説明したように、親局5は自局で取得した事故時の端子3の電圧情報と、配電線4に設けられた各子局6から伝送されてきた事故時の配電線4の電圧情報を伝送手段を通じて事故点標定演算手段をそなえた事故点標定演算部7へ伝送する。事故点標定演算部7において親局5および各子局で取得された事故時の配電線各地の電圧情報を元に事故点の標定演算がなされる。
配電線212で事故が発生した場合は、上記と同様、親局213は自局で取得した事故時の端子3の電圧情報と、配電線212に設けられた図示していない各子局から伝送されてきた事故時の配電線212の電圧情報を伝送手段を通じて事故点標定演算手段をそなえた事故点標定演算部7へ伝送する。事故点標定演算部7において親局213および各子局で取得された事故時の配電線212の各地点の電圧情報を元に事故点の標定演算がなされる。
配電線204で事故が発生した場合も同様な動作となり、親局205は自局で取得した事故時の端子203の電圧情報と、配電線204に設けられた図示していない各子局から伝送されてきた事故時の配電線204の電圧情報を伝送手段を通じて事故点標定演算手段をそなえた事故点標定演算部7へ伝送する。事故点標定演算部7において親局205および各子局で取得された事故時の配電線204の各地点の電圧情報を元に事故点の標定演算がなされる。
このようにこの発明の実施の形態2によれば、事故標定演算部7を、複数の配電系統204,206,212,・・・で共有することで、簡単な構成でより広域の事故監視が可能となる。この場合の事故点標定演算部7は、端子3を有する配電用変電所内、あるいは配電用変電所外の他の場所の何れに設置してもよい。
なお図4では各配電線4,212それぞれに親局5,213を設けているが、配電線4と212は端子3を介して電気的につながっていることから、例えば配電線212に設けられた子局と親局5が配電線搬送通信手段を通じて通信することも可能である。この場合には親局は、親局5だけに集約することが出来、さらに簡単な構成となる。同様に端子203における配電系統も例えば親局205を代表として集約することが可能となり、さらに簡単な構成となる。
なお、本実施の形態は、前述のように、概念的には、前記標定演算手段は前記配電用変電所とは異なる地点に設けられるとともに、前記配電線の事故発生時には前記親局ならびに前記子局の電圧情報取得手段からの電圧情報を前記親局を介して前記標定演算手段に取り込むことを特徴とする配電線用事故点標定装置である。
また、更に上位概念では、前記親局が複数設けられ、これら各親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧を見出しそれら電圧から事故点を標定する事故点標定システムである。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を、電圧情報のみから事故点評定する原理を説明するための配電線各地の電圧の状態を示す図5および図6によって説明する。図5および図6において、横軸は子局と端子(母線)との間の距離であり、縦軸は計測される電圧を表示する。各子局の電圧は、横軸の決まった位置にプロットされることになる。
本実施の形態3では、事故時の電圧情報を実効値として事故点標定演算処理を行う場合について説明する。
図5に、まず参考として●印で正常時(事故が発生する以前)の各電圧をVf’およびVa’,Vb’,・・・Ve’・・・で示している。実際にはこれらの電圧値は配電系統の負荷などにより基準値に対しある許容幅で分布しているが、ここでは簡単のため均一の電圧値で示している。
事故時の動作を、前述の図1における記号Fの位置で事故が生じた場合について以下に図5により説明する。なお、図5では配電系統を直接接地系として説明する。
図5で○印で示されるVfは親局5で、Va,Vb,・・・Ve,・・・は各子局6a,6b,・・・6e,・・・で、それぞれ同時刻に取得された事故時の電圧実効値を示している。事故時の配電線電圧は、図5に破線で例示してあるように配電用変電所の端子電圧Vfより事故点にむかって低下していく(配電線の電圧は事故点に近づくほど低くなる)(例えば、Vaの測定点はVfの測定点より事故点に近く、Vbの測定点はVaの測定点より事故点に近いので、計測電圧Vf>計測電圧Va>計測電圧Vbとなる)ので、破線で示す電圧の変化を確認することで図式的表現から配電線電圧が事故点電圧になる特異点を見出し事故点を標定することが可能である。つまり、電圧が最も低いVeから端子3へむかう経路上にある電圧Vb,Vbと端子電圧(母線電圧)Vfとを線形近似した破線で示す電圧の推定線を用いて図式的表現から配電線電圧が事故点電圧になる特異点を見出し事故点を標定することが可能である。
図5の事例では、事故時の同時刻における配電線各地の電圧Vf,Va,Vbを結ぶ直線(図示破線)は直線であるので、例えばこれら電圧Va,Vb,・・・Ve,・・・の各値の差から、一次式あるいは近似一次式y=−ax+Vf(但し、Vfは端子3の電圧、xは端子からの距離、yは配電線の任意の地点の電圧)の傾きaを導出し、事故点電圧がほぼ零となる点を特異点とし事故点として推定する場合はy=0となるxを求めることで事故点を標定することが可能である。
ここで、一次式は事例であり、一次式以外の微分その他の数学的手法により、事故時の同時刻における配電線各地の電圧Va,Vb,・・・Ve,・・・から事故点を推定することもできる。図6では、電圧が最低のVeの地点から端子への経路上に無いVcとVdを電圧の近似式を求める上で使用しないが、Veから、端子3への経路からの分岐の位置の電圧として使用して電圧の近似式を求めてもよい。
なお、事故点標定に用いる電圧値であるが、地絡事故、短絡事故など事故の様相に応じ相電圧実効値、線間電圧実効値を使い分けるとよい。
次に、事故点の抵抗(例えば地絡抵抗値)などが大きい場合は事故点標定演算結果に誤差が含まれるケースが想定される。図6はこの様子を示したものである。なお、図6において、図5と同じ電圧および同じの内容については図5と同一の記号あるいは同一の符号を付してある。
事故点に比較的大きな抵抗値が存在する場合、事故中には図6にVFRとして示される残留電圧が事故点に生じる。
この場合、前述のように図式的表現から配電線の残留電圧がほぼ零となる地点を特異点として標定すると図6に一点鎖線で示した標定をおこない誤差が生じる。これを補正する方法としては、同じく図6で破線で図式的に示しているように事故点より下流にある子局で得られた電圧情報Veを用いて補正することが可能である。換言すれば、補正する方法としては、同じく図6で破線で図式的に示しているように配電線か各地の電圧を端子3からの距離に応じて近似する線上に無く、最低の電圧の情報(ほぼ零ではない)が得られる地点の電圧(図6ではVe)を用いて補正することが可能である。これは、事故点より下流にある配電線の各地点の電圧は、事故点の電圧とほぼ等しくなることによる。
図6の場合、簡単のため負荷などによる配電線の電圧変化が小さいとして電圧情報Veより水平に伸ばした破線と、電圧情報Vb,Va,Vfを外挿した破線との交点を特異点とし事故点を標定しているが、経験的に得られている電力需要に基づき電圧情報Veより引き出す破線に想定される電力と配電線路定数から求まる適度な傾斜(電圧降下)を設けて特異点をもとめ事故点標定しても良い。つまり、負荷などによる配電線の電圧変化を模擬できる場合は、そのような模擬も考慮して特異点を求めて事故点を標定してもよい。
なお、非接地系の配電系の場合についてはこの発明は短絡事故点評定に関するものになる。
なお、本実施の形態3は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜2において、電圧が漸減する方向に見て事故点より下流側の子局の電圧情報により補正して事故点を標定する事故点標定システムである。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を、図7〜図10により説明する。図7は親局の他の事例を示す図、図8は子局の他の事例を示す図、および図9は事故時の電圧・電流の波形を示す図、図10は配電線各地の電圧の他の状態を示す図で、本実施の形態4における事故点評定の仕方を説明するための図である。
本実施の形態では、前述の実施の形態3の場合と同じく事故点の抵抗(例えば地絡抵抗値)などが大きく事故点標定演算結果に誤差が含まれることが想定される場合における該抵抗値の影響を低減する方法として、事故時の電圧情報として電圧情報取得地点での電流零時点の電圧瞬時値を用いる場合について説明する。
先ず、親局について図7で説明する。5’は本実施の形態に係る親局を示しており図2の親局5と比べ零点検出手段16fが備わった点が異なる。15fは端子3の電流を計測するCTで零点検出手段16fに接続される。事故時に電圧情報収集装置12fは、零点検出手段16fから伝送される零点検出信号22fに基づき、PT8fを介して電流零点時の端子3の電圧瞬時値を取得する。
次に、子局について図8で説明する。6a’は本実施の形態に係る子局を示しており図3の子局6と比べ零点検出手段16aが備わった点が異なる。15aは配電線4の電流を計測するCTで零点検出手段16aに接続される。事故時に電圧情報収集装置12aは、零点検出手段16aから伝送される零点検出信号22aに基づき、PT8aを介して電流零点時の配電線4の電圧瞬時値を取得する。なお図1で説明した他の子局6b,・・・6e,・・・も本実施の形態4では前記子局6a’と同様の構成を有する子局とする。
次に電流零点時の電圧瞬時値を用いることにより事故点抵抗の影響を低減できる原理について説明する。
図9は配電線4上の事故点より端子側に位置する任意の地点における事故時の電流Iおよび電圧Vを簡単に示している。一般的には配電線路のリアクタンス成分により図に示すように電流Iと電圧Vは同位相ではなく遅れ電流位相となる。
電圧Vおよび電圧Vは事故時の電圧Vを抵抗成分とリアクタンス成分に分解したものであり、図6で示したような事故抵抗により発生する事故時の残留電圧VFRは抵抗成分である電圧Vに含まれる。
図9より明らかなように電流Iが零点となる瞬間は電圧Vに含まれる抵抗成分Vは零となりリアクタンス成分Vのみが存在する。したがって事故点標定に用いる電圧情報を電流零点における電圧瞬時値とすることで事故点抵抗値により生じる事故点の残留電圧VFRの影響を低減することが可能となり、図5と同様の事故点標定演算が図10に破線で示すように電圧瞬時値の変化を確認することで図式的表現から配電線電圧が事故点電圧(ほぼ零)になる特異点を見出し事故点を標定することが可能である。このように電流零点時における電圧瞬時値を事故点標定演算に用いることで事故抵抗等の影響を低減でき精度良く標定できる。
なお、本実施の形態4は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜3において前記電圧情報が電流零点で計測した電圧情報である事故点標定システムである。
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を、図11により説明する。図11は図6と同様な配電線各地の電圧の状態を示す図で、本実施の形態5における事故点評定の仕方を説明するための図である。
本実施の形態5は、複数の子局で得られたデータの信頼性を向上するものであり、以下具体的に説明する。
系統事故検出から、保護用開閉器が開放されるまでには一般的に3〜5サイクル(1サイクル=1/商用周波数[秒])の時間を要する。この期間中に各子局でデータを複数回取得し事故点標定演算部7(図1,図4参照)へ送付し、複数組のデータを元に事故点を標定するようにしたものである。
例えば親局は図2において、事故検出手段11fからの事故発生情報に基づき、電圧情報収集装置12fで複数回、例えば1サイクルの間隔をあけて2回、事故時の端子3の電圧情報を取得する。
同様に子局も図3において事故検出手段11aからの事故発生情報に基づき、電圧情報収集装置12aで複数回(親局と時間間隔、例えば1サイクルの間隔、をあけて2回)、事故時の配電線4の電圧情報を取得する。これら取得した電圧情報は、前述の各実施の形態と同様、事故点標定部7に転送される。
図11は、図5と同様、図1の記号Fの位置で事故が生じたときの事故点標定の様相を示している。図11でも配電系統は直接接地系として説明している。
図11において、○印で示されるVfcは親局5で、Vac,Vbc,・・・Vecは各子局6a,6b・・・6eで、それぞれ取得された事故時の電圧実効値を示している。
また△印で示されるVftは親局5で、Vat,Vbt,・・・Vetは各子局6a,6b,・・・6eで、それぞれ取得された事故時の電圧実効値であり、前記○印の電圧情報取得後、一定間隔(例えば1サイクル)後に取得された電圧情報を示している。
事故時の配電線電圧は配電用変電所の端子電圧Vfより事故点にむかってVa,Vbと順次低下していくので同図に破線、一点鎖線で示すように電圧の変化を確認することで図式的表現から配電線電圧が事故点電圧になる特異点を見出し事故点を標定することが可能である。
図5では事故点電圧がほぼ零となる点を特異点とし事故点として推定している。
図11の場合、○印の電圧情報から標定される事故点(○)と、△印の電圧情報から標定さられる事故点(△)の間に事故点が存在する可能性が高いことが期待される。このような標定される事故点のばらつきは、事故時の電圧情報には事故直後の過渡現象が含まれるために生じる。ここで述べたように複数組の電圧情報を元に事故点を標定することで、このようなばらつきを加味した標定が可能となる。
なお、データの取得間隔を例えば半サイクル以下とすれば3〜5回以上の電圧情報を基に標定することも可能である。事故点評定に用いる電圧値は地絡事故、短絡事故など事故の様相に応じ相電圧実効値、線間電圧実効値を使い分けるとよい。また非接地系統においては本実施の形態は短絡事故点標定に関するものとなる。
なお、本実施の形態1は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜4において、事故時の最初の測定による前記配電線の各地点の電圧情報による事故点標定と、前記最初の測定時点より所定時間後に測定した各地点の電圧情報による事故点標定とを行う事故点標定システムである。
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図12および図13により説明する。図12は他の配電系における事故点標定システムの事例を示す図、図13は配電線各地の電圧の他の状態を示す図で、本実施の形態6における事故点評定の仕方を説明するための図である。
本実施の形態6は、配電系統に分散型電源などの可変電源端が存在するときの事故点評定の事例であり、以下具体的に説明する。
図12において301は例えばディーゼル発電機などの分散型電源で、配電系統の幹線4aの図中右端付近に接続されている。なお、図12において、図1と同一または相当部分には図1と同一の符号を付してある。
図13は前述の実施の形態1と同様の手順で取得した電圧情報を示したもので、図5と同様、まず参考として●印で正常時(事故が発生する以前)の各電圧をVf’,Va’・・・Ve’で示している。実際にはこれらの電圧値は配電系統の負荷などにより基準値に対しある許容幅で分布しているが、ここでは簡単のため均一の電圧値で示している。
事故時の動作として、図12の記号F’の位置で事故が生じた場合について説明する。
図13で○印で示されるVfは親局5で、Va,・・・Veは各子局6a,・・・6eで、それぞれ取得された事故時の電圧実効値を示している。事故時の配電線電圧は配電用変電所の端子電圧Vfより事故点にむかってVa,Vbと順次低下していくので、図5では配電系統を直接接地系として説明する。同図に破線で示すように電圧の変化を確認することで図式的表現から配電線電圧が事故点電圧になる特異点を見出し事故点を標定することが可能である。
即ち、事故点評定部7において、親局で計測の電圧Vfと子局6aで計測した電圧Vaとから事故点を評定すると共に、子局6cで計測した電圧Vcと子局6bで計測した電圧Vbとから事故点を標定する。つまり、配電線における事故点F’の一方の側の配電線各地の電圧から事故点を標定すると共に、配電線における事故点F’の他方の側の配電線各地の電圧からも事故点を標定することで、事故点をより的確に標定することができる。換言すれば、電圧が最も低くなる地点よりよりも端子3から遠い側により高い電圧の地点がある場合には、最も低い電圧情報の地点から端子3とは反対側にあるより高い電圧情報がある地点への経路上にある配電線の各地点での電圧を近似する式も求め、それも用いて事故点を標定することで、事故点をより的確に標定することができる。
なお、図13では事故点電圧がほぼ零となる点を特異点とし事故点として推定している。
なお、事故点標定に用いる電圧値であるが、地絡事故、短絡事故など事故の様相に応じ相電圧実効値、線間電圧実効値を使い分けるとよい。
なお、非接地系の場合についてはこの発明は短絡事故点評定に関するものになる。
なお、本実施の形態6は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜5において、配電線における事故点の一方の側の配電線各地の電圧から事故点標定を行うと共に、配電線における事故点の他方の側の配電線各地の電圧からも事故点を標定する事故点標定システムである。
なお、VdはVeよりも端子3からの距離は遠いが、Vcよりも端子側で分岐した幹線上にあるので、端子3から近い側にあると判断する。
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図14により説明する。図14は配電線各地の電圧の他の状態を示す図で、本実施の形態7における事故点評定の仕方を説明するための図である。
本実施の形態7では、実施形態3において標定演算手段に取り込まれる電圧情報が電力線搬送通信手段による通信が確立できなくなる等の原因で欠損となった場合に、該情報欠損状況も加味して事故点を標定する方法について説明する。
事故時の電圧情報は事故発生中に電力線搬送通信手段で伝送する場合と、事故発生後従来例で記述したように保護リレーにより系統端部の開閉器が開放動作を行った後に電力線搬送通信手段で伝送する場合が想定される。電力線搬送通信が確立できない可能性としては、例えば事故発生中であれば事故点が通信の障害となる可能性がある。また開閉器解放後に伝送する場合では事故が永久事故などの場合同じく事故点が通信の障害となる可能性がある。このような場合は得られた電圧情報から事故点標定演算を行うこととなるが、情報欠損状況も加味して事故点を標定する方法について述べる。
図14は前述の実施形態3で述べた図5と同じケースにおける電圧実効値の取得状況を示す。ただし図14においては電圧情報Veが情報欠損となっている。得られた電圧情報Vb,Va,Vfにより標定される事故点は電圧情報Veが欠損しているため、図5のように事故点残留電圧の影響は補正できず、図式的表現から図14に示す事故点(補正前)となる。図14のように事故点評定部7で標定された事故点の位置が、情報欠損となっている子局(このばあい6e)の「端子−子局間距離」より離れている場合は、事故により情報欠損となっていると仮定し事故点位置を子局6eの「端子-子局間距離」位置に相当
する図14の事故点(補正後)のように事故点評定部7で補正することが可能となる。
なお、本実施の形態7は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜6において、前記標定演算手段に取り込まれる電圧情報が前記電力線搬送通信手段による通信が確立しなくて欠損となった場合には、該情報欠損状況も加味して事故点を標定するようにした配電線用事故点標定装置である。
また、更に上位概念では、前述の実施の形態1〜6において、事故により電圧情報が欠損した子局の位置により補正して事故点を標定する事故点標定システムである。
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8を、図15〜図17により説明する。図15は親局および各子局での各使用搬送波周波数の周波数帯域を配電線上の各局と対応付けて示す図、図16は親局の内部構成を示す図、図17は子局の内部構成を示す図である。
本実施の形態では、電力線搬送通信手段の搬送波の周波数帯域を複数の通信帯域に分割して、複数に分割した通信帯域を複数の子局に設けられた電力線搬送通信手段にそれぞれ割り当てる場合について説明する。
図15において、電源1、送電系統2、配電用変電所内の端子3、高圧配電線4、事故点標定演算手段を備えた事故点標定部7は図1と同様である。5”は配電用変電所内に設けられた親局である。配電線上の複数個の子局6a”・・・6e”の内部構成は、図16に代表的に例示する子局6”の構成となっている。配電線4および端子3の電圧を計測するためのPT8a・・・8fは、各子局6a”・・・6e”および親局5”に接続されている。後述する電力線搬送通信手段による通信信号を配電線4および端子3に対し注入したり抽出したりする信号結合器9a・・・9fは、各子局6a”・・・6e”および親局5“に接続されている。
親局5”について説明する。図16において、配電用変電所内の端子3、高圧配電線4、親局5”に設けられた事故検出手段11f、電圧情報取得手段12f、電力線搬送通信手段13f、事故点標定演算手段を備えた事故点標定演算部7と情報伝送を行うための伝送手段14は図2と同様である。親局5”にはフィルタ手段17fが設けられている。
子局6”について説明する。図17において、配電線4、子局6a”に備えられた事故検出手段11a、電圧情報取得手段12a、電力線搬送通信手段13aは図3と同様である。子局6a”にはフィルタ手段17aが設けられている。なお配電線上に複数個設けられている他の子局6b”・・・6e”も子局6a”と同じ構成となっている。
図15には、電力線搬送通信手段13の搬送波の周波数帯域を複数の通信帯域f1・・・f5に分割して、複数に分割したこれら通信帯域を複数の子局6a”・・・6e”に設けられた電力線搬送通信手段にそれぞれ割り当てられている様子を示している。ここでは一例として子局6a”に帯域f5が、6b”に帯域f4が、6c”に帯域f2が、6d”に帯域f3が、6e”に帯域f1がそれぞれ割り当てられている。これら割り当てられた通信帯域の信号のみを電力線搬送通信手段に送受信可能とするフィルタ手段17a・・・17eが各子局にそれぞれ備えらえており、各子局6a”・・・6e”に設けられた電力線搬送通信手段はそれぞれ割り当てられた通信帯域で互いに干渉しあうことなく親局5”に設けられた電力線搬送通信手段13fと同時に通信することが可能となる。
同時に通信できることにより通信時間の短縮化が可能であり、事故中に電圧情報を転送する場合など限られた時間で情報を伝送する場合に、より有益となる。
フィルタ手段17は当該通信帯域だけを通過させる帯域フィルタでよいが、通信帯域f1やf5などの場合は低域通過フィルタ、高域通過フィルタなどでも良い。また図15の例のような場合、親局5”には特にフィルタ手段17fを備えていなくても同様の効果が得られる。
また電力線搬送通信手段13の通信帯域は広いほど多数の通信帯域に分割できる可能性が高くなるので、いわゆる広帯域(ブロードバンド)通信タイプの電力線搬送通信手段のほうが比較的容易に本実施の形態の効果を得やすい。
なお、本実施の形態8は、前述の実施の形態1〜7の何れにも、また、他の事故点標定システムにも適用できる。
また、本実施の形態1は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜7において、前記電力線搬送通信手段の搬送波の周波数帯域を複数の通信帯域に分割して、該複数に分割した通信帯域を前記複数の子局に設けられた電力線搬送通信手段にそれぞれ割り当てるとともに当該通信帯域の信号のみを電力線搬送通信手段に送受信可能とするフィルタ手段を前記複数の子局にそれぞれ備え、前記複数の子局に設けられた電力線搬送通信手段はそれぞれ割り当てられた通信帯域で同時に前記親局に設けられた電力線搬送通信手段と通信する配電線用事故点標定装置である。
また、更に上位概念では、前述の実施の形態1〜7において、前記親局で収集される前記各子局の電圧情報の各搬送周波数を何れも異なる周波数とする事故点標定システムである。
実施の形態9.
次に、複数の子局に設けられた電力線搬送通信手段に割り当てられる通信帯域の割り振り方について説明する。
図15では子局6a”に周波数帯域f5を、6b”に周波数帯域f4を、6c”に周波数帯域f2を、6d”に周波数帯域f3を、6e”に周波数帯域f1を割り当ててあるが、配電線が絶縁電線や被覆電線の場合は、端子3−子局6”間の距離が遠くなるほど、より低周波の通信帯域となるように、つまりf1<f2<f3<f4<f5となるように周波数帯域を割り当てるほうが好ましい。
電力線搬送通信における搬送信号の減衰要因には種々考えられるが、そのひとつに配電線が絶縁電線や被覆電線のように絶縁物で覆われている場合の誘電体損があげられる。誘電体損は搬送周波数に比例するため、誘電体損を小さくするためには前述のように電圧情報の通信距離が遠くなるほど低周波の通信帯域が割り当てられるようにしたほうが電力線搬送通信手段の通信帯域をより有効に活用することができる。
なお、本実施の形態9は、前述のように、概念的には、前述の実施の形態1〜8において、前記複数の子局に設けられた電力線搬送通信手段に割り当てられる通信帯域は、親局に設けられた電力線搬送通信手段に対し、その通信距離が遠くなるほど低周波の通信帯域が割り当てられるようにした配電線用事故点標定装置である。
なお、前述の実施の形態では、電圧情報を電圧の実効値とした場合を例示したが、電圧の瞬時値、その他の値としてもよい。
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10を、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた事例を示す図18により説明する。
前述の実施の形態1においては親局5に事故検出手段11fを設けた場合を例示したが、事故検出手段11fを設ける代わりに配電用変電所内に設けられている保護リレーの動作信号を事故点標定システムの事故検出信号21fとして用いても同様の効果が得られる。その事例が本実施の形態10であり、図18に示すように、図2に例示した親局5に加え、配電用変電所に設けられ事故検出手段11f’を有する従来の保護リレー300を備えている。前記事故検出手段11f’には、前記保護リレー300用のPT(計器用変圧器)8f’の出力が入力される。前記PT8f’は前記端子(母線)の電圧を計測するものである。
なお、事故検出手段11f’は、Fault Detector(略称FD)とも言われ、図18では略称FDをブロック内に表記してある。
本実施の形態10の場合、図2と異なり親局5には事故検出手段11fが設けられていない。つまり、親局5に必要な事故検出手段は、保護リレー300に具備されている事故検出手段11f’の出力を利用する構成としてある。
次に動作について説明する。
図18において、事故検出手段11f’は、例えば従来から用いられている不足電圧検出装置と同様のもので、PT8f’に接続され端子3の電圧を監視するとともに事故発生時にはその発生を検出する。この事故検出手段11f’の事故検出情報を矢印11f’で示すように、親局5の電圧情報収集装置12fへも送信することで親局5は前述の実施の形態1と同様な動作を行うことができ、前述の実施の形態1と同様の効果が得られ、しかも事故点標定システムはその親局5に事故検出手段11fを設けなくて済む分安価に構成できる。
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11を、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた他の事例を示す図19により説明する。
前述の実施の形態10では、親局5の電圧情報取得装置8fを、親局専用に設けた事例を示してあるが、本実施の形態11では、図19に示すように、親局専用の電圧情報取得装置8fを設けずに、保護リレー300の電圧情報取得装置8f’を親局5の電圧情報取得装置として利用するようにしたものである。即ち、本実施の形態11は、保護リレー300の電圧情報取得装置8f’を、保護リレー300と事故点標定システムの親局5とに兼用するものである。
本実施の形態11によれば、前述の実施の形態10に比べ、事故点標定システムは、その親局5に専用の電圧情報取得装置8fを設けなくて済む分安価に構成できる。
実施の形態12.
以下、この発明の実施の形態12を、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた更に他の事例を示す図20により説明する。
前述の実施の形態1においては親局5に電圧情報収集手段12fを設けた場合を例示したが、電圧情報収集手段12fを設ける代わりに配電用変電所内に設けられている保護リレーの電圧情報収集機能を事故点標定システムの電圧情報収集手段12fとして用いても同様の効果が得られる。その事例が本実施の形態12である。
図20において、400は配電用変電所内に設けられている保護リレーで、AD変換(Analog to Digital Converter(略称A/D))機能を含む電圧情報取込手段351と、この電圧情報取込手段351で取り込んだ電圧情報を演算処理する演算処理装置352と、事故検出手段353とを有している。
前記演算処理装置352は、保護リレー400のリレー演算機能と前述の実施の形態1における電圧情報取得手段12fの機能とを有している。
従って、前述の図2と異なり、事故点標定システムの親局5には事故検出手段11fおよび電圧情報取得手段12fは設けられていない。
なお、電圧情報取込手段351は、図20における該当ブロック内にA/Dと表記してある。
次に動作について説明する。
図20において、事故検出手段353は、例えば従来から用いられている不足電圧検出装置と同様のもので、PT8f’’に接続され端子3の電圧をA/D変換機能を含む電圧情報取込手段351で取り込み、演算処理装置352で処理された電圧情報を監視するとともに事故発生時には、事故発生を検出する。この事故検出手段353による事故検出の情報を矢印21f’’で示すように、演算処理装置352へ送信し事故発生時の電圧情報を取得し矢印321で示すように親局5に送信することで、親局5は、前述の実施の形態1の場合と同様な動作を行うことが出来、前述の実施の形態1と同様な効果が得られる。
実施の形態13.
以下、この発明の実施の形態13を、親局と保護リレーとを機能的に関連付けた更に他の事例を示す図21により説明する。
前述の実施の形態1においては事故点標定部7を事故点標定システム専用の事故点標定部7として設けた場合を例示したが、事故点標定システム専用の事故点標定部7を設ける代わりに配電用変電所内に設けられている保護リレーの演算処理部を事故点標定システムの事故点標定部として用いても同様の効果が得られる。その事例が本実施の形態13であり、図21に示すように、図2に例示した親局5に加え、図2に例示した親局5に加え、AD変換機能を含む電圧情報取込手段351と、この電圧情報取込手段351で取り込んだ電圧情報を演算処理する演算処理装置352と、事故検出手段353とを具備した保護リレー400を備えている。
前記演算処理装置352は、保護リレー400のリレー演算機能と前述の実施の形態1における事故点標定部7の機能とを有している。
従って、前述の図2と異なり、事故点標定システムの親局5に付属する事故点標定部7は設けられていない。
次に動作について説明する。
図21において、事故検出手段353による事故発生情報に基づき各子局6a,6b,6c,6d,6e,・・・(図1参照)から収集される配電線4の各地点の電圧情報、親局5で収集される端子3の電圧情報が伝送手段14を介して伝送するところまでは前述の実施の形態1と同様である。図21に示す構成例では、破線454で示してあるように、伝送手段14を介して事故時の電圧情報は、配電用変電所に設けられた保護リレー400の演算処理部352へ伝送される。この演算処理部352において親局5および子局6a,6b,6c,6d,6e,・・・で取得された事故時の電圧情報を元に事故点の標定演算を行うことで前述の実施の形態1の場合と同じ効果が得られる。
なお、前述の実施の形態1〜13では事故点標定部7に各子局6a,6b,6c,6d,6e,・・・の位置情報、例えば変電所から子局までのまでの配電線に沿った距離情報を持たせておくことで、前述の事故点標定がより容易に実現可能となる。
なお、前述の実施の形態では各子局の電圧情報を収集する通信方式の事例としてFD(Frequency Division)方式の場合を例示したが、TD(Time Division)方式やポーリング方式などの他の通信方式を使用してもよい。ただ、電圧情報を配電線を介して伝送するPLC(Power Line Communication)方式の場合は、事故時に配電線の遮断器が開き配電線が電力系統から切り離された場合はその後は切り離された配電線を介しては電圧情報を伝送できなくなるため、原理的に伝送時間が少なくて済むFD方式の方が好ましい。PLCではなく専用の通信ネットワークを使用する場合は、何れの通信方式であってもよい。
前述の図1〜21及びそれらの説明により実質的に例示されているように、前述の図1〜21の技術は従来技術に比べ、以下の1〜20の技術的特異点がある。
技術的特異点1
配電線の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧を見出しそれら電圧から事故点を標定する事故点標定部を備えた事故点標定システムである。
技術的特異点2
技術的特異点1の事故点標定システムにおいて、事故点標定システムの機能の少なくとも一部が配電線保護リレーに持たせてあることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点3
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記親局が複数設けられ、これら各親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧を見出しそれら電圧から事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点4
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、電圧が減少する方向に見て事故点より下流側の子局の電圧情報により補正して事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点5
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記電圧情報は電流零点で計測した電圧情報であることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点6
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、事故時の最初の測定による前記配電線の各地点の電圧情報による事故点標定と、前記最初の測定時点より所定時間後に測定した各地点の電圧情報による事故点標定とを行うことを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点7
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、配電線における事故点の一方の側の配電線各地の電圧から事故点標定を行うと共に、配電線における事故点の他方の側の配電線各地の電圧からも事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点8
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、事故により電圧情報が欠損した子局の位置により補正して事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点9
技術的特異点1および技術的特異点2の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記親局で収集される前記各子局の電圧情報の各搬送周波数を何れも異なる周波数とすることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点10
配電線の各地点に設置され設置地点における配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局と、これら子局から前記配電線の各地点の同時刻での電圧情報を収集し設置地点における配電線の事故時の電圧情報を得る親局と、前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報を用いて事故点を標定する事故点標定部とを備えた事故点標定システムである。
技術的特異点11
技術的特異点10の事故点標定システムにおいて、前記事故点標定部が、最も低い電圧情報の地点から配電用変電所に向かう経路上にある配電線の地点の電圧情報からこの経路上にある配電線の各地点の電圧を求める式を導出し、この式を用いて事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点12
技術的特異点10および技術的特異点11の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記親局が複数設けられ、前記事故点標定部が複数の前記親局で共有されることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点13
技術的特異点11の事故点標定システムにおいて、前記事故点標定部が、最も低い電圧情報がほぼ零でない場合に、最も低い電圧情報の前記子局の設置地点を用いて補正して事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点14
技術的特異点10および技術的特異点11の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記子局及び親局が、配電線を流れる電流が零かどうかを検出する零点検出手段を有し、前記零点検出手段が零電流を検出した時点の電圧情報を取得することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点15
技術的特異点10ないし技術的特異点14の何れか一の事故点標定システムにおいて、事故時の複数時点での電圧情報を取得して、複数時点での電圧情報を用いて事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点16
技術的特異点11の事故点標定システムにおいて、前記事故点標定部が、最も低い電圧情報の地点よりも配電用変電所から遠い地点により高い電圧情報がある場合には、最も低い電圧情報の地点から配電用変電所とは反対側にあるより高い電圧情報がある地点への経路上にある配電線お各地点での電圧を求める式を導出し、この式も用いて事故点を標定することを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点17
技術的特異点10ないし技術的特異点16の何れか一の事故点標定システムにおいて、情報欠損である前記子局が存在し、標定された事故点の位置が情報欠損である前記子局の設置地点よりも遠い場合は、情報欠損である前記子局の設置地点を事故点とすることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点18
技術的特異点10ないし技術的特異点17の何れか一の事故点標定システムにおいて、前記子局と前記親局との間の通信を配電線を介して行うことを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点19
技術的特異点18の事故点標定システムにおいて、前記子局が通信に使用する搬送波の周波数を前記子局ごとに異なる周波数とすることを特徴とする事故点標定システムである。
技術的特異点20
技術的特異点18の事故点標定システムにおいて、前記子局が通信に使用する搬送波の周波数を親局から遠い前記子局ほど小さくすることを特徴とする事故点標定システムである。
なお、図1〜図21において、同一または相当部分には同一符号を付してある。
3 端子、 4 配電線、
5 親局、 6 子局、
7 事故点標定部、 8 PT(電圧計測手段)、
9 信号結合器、 11 事故検出手段、
12 電圧情報取得手段、 13 電力線搬送通信手段、
15 CT、 16 零点検出手段、
17 フィルタ手段、 21 事故検出信号、
22 零点検出信号、 F 配電線上の事故点、
300,400 保護リレー。

Claims (8)

  1. 配電線の各地点に対応して設けられ対応地点の配電線の事故時の電圧情報を得る複数の子局、これら子局から前記配電線の各地点の電圧情報を収集する親局、および前記親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧から事故点を標定する事故点標定部を備えた事故点標定システムであって、事故点標定システムの機能の少なくとも一部が配電線保護リレーに持たせてあることを特徴とする事故点標定システム。
  2. 請求項1に記載の事故点標定システムにおいて、前記親局が複数設けられ、これら各親局が収集した前記配電線の各地点の電圧情報のうち事故点にむかって減少する関係にある複数の電圧から事故点を標定することを特徴とする事故点標定システム。
  3. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、電圧が減少する方向に見て事故点より下流側の子局の電圧情報により補正して事故点を標定することを特徴とする事故点標定システム。
  4. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、前記電圧情報は電流零点で計測した電圧情報であることを特徴とする事故点標定システム。
  5. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、事故時の最初の測定による前記配電線の各地点の電圧情報による事故点標定と、前記最初の測定時点より所定時間後に測定した各地点の電圧情報による事故点標定とを行うことを特徴とする事故点標定システム。
  6. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、配電線における事故点の一方の側の配電線各地の電圧から事故点標定を行うと共に、配電線における事故点の他方の側の配電線各地の電圧からも事故点を標定することを特徴とする事故点標定システム。
  7. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、事故により電圧情報が欠損した子局の位置により補正して事故点を標定することを特徴とする事故点標定システム。
  8. 請求項1および請求項2の何れか一に記載の事故点標定システムにおいて、前記親局で収集される前記各子局の電圧情報の各搬送周波数を何れも異なる周波数とすることを特徴とする事故点標定システム。
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