JP2010243481A - 二次電池の温度に関する状態を判定する方法、判定装置および判定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の全体的な温度上昇を検知して、二次電池の温度が安全な温度範囲内にあるか否かを判定する方法、装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】判定方法は、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップ(S1)と、前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2ステップ(S2)と、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3ステップ(S3)と、第1ステップ(S1)から第3ステップ(S3)を繰り返し遂行する第4ステップとを含み、第3ステップ(S3)において、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に警告を発する。
【選択図】図6
【解決手段】判定方法は、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップ(S1)と、前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2ステップ(S2)と、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3ステップ(S3)と、第1ステップ(S1)から第3ステップ(S3)を繰り返し遂行する第4ステップとを含み、第3ステップ(S3)において、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に警告を発する。
【選択図】図6
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池等の温度に関する状態を判定する方法、判定装置および判定プログラムに関し、より詳細には、二次電池の温度上昇を検知することで、二次電池の温度が安全な温度範囲内にあるか否かを判定する方法、判定装置および判定プログラムに関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、携帯電話、ノート型パソコン等の携帯機器の電源のみならず、電気自動車等の高容量かつ高出力を必要とする機器にまで普及している。通常、二次電池には、安全性を確保するために保護回路が設けられ、充放電の制御が行われている。
下記特許文献1には、二次電池の保護方法および保護回路が開示されている。特許文献1に記載の保護回路によると、上限電流、上限電圧および下限電圧を設定して充放電の制御を行うことができる。さらに、一般的には、電池の一部の表面温度を計測することで、利用可能な温度範囲を制限することがなされている。
また、下記特許文献2には、二次電池の保護回路および電池パックが開示されている。特許文献2に記載の保護回路によると、過放電、過充電および過電流の検出に加えて、電池素子のAC(交流)インピーダンスを計測することにより、電池素子のダメージを判定して安全性を確保することができる。
また、下記非特許文献1には、発煙、発火を引き起こす電池の熱暴走には、電池温度と電池活物質の状態が大きく関与すること、および、電池温度が約80℃近辺から電池の熱暴走が開始することが報告されている。
最新二次電池材料の技術、小久見善八監修、シーエムシー出版、1999年発行、第229頁
上記したように、特許文献1に記載の保護回路では、電流、電圧および電池の一部分の温度を計測することで二次電池の異常を検知し、保護回路が異常を検知した場合に、二次電池の利用を停止する機能を有している。しかし、このような保護機能が働いているにもかかわらず、二次電池の発煙または発火事故が何件も報告されている。
また、特許文献2に記載の保護回路では、電池素子のACインピーダンスを測定しているが、特許文献2には、ACインピーダンスと電池素子の熱暴走との間の因果関係については何ら開示も示唆もされていない。
図1は、リチウムイオン二次電池の加熱試験の結果を示すグラフである。電流遮断機構を備えない高出力型18650電池(LiCo0.15Ni0.8Al0.05O2/ハードカーボン系)をホ
ットプレート(加熱板)にて加熱し、サーミスタを電池の一部分に取り付けて、電池の異なる複数の箇所(図1中には3箇所のプロット(電池温度1、電池温度2、電池温度3)を示す)に対して、電池の一部分の温度の時間経過を測定した。図1のグラフに示すように、ホットプレート温度が185℃近辺において、電池の内部短絡が発生した。この際の電池の一部分の温度は、それぞれ、150℃、135℃、および120℃程度であった。その後、さらにホットプレートによる加熱を続けると、電池から穏やかな発煙と液漏れが観測され、ホットプレート温度が240℃近辺において、急激な温度上昇と共に激しい発煙が観測され、この時点でホットプレートの加熱を停止した。この際の電池の一部分の温度は、それぞれ、225℃、200℃、および190℃程度であった。このように、二次電池が熱暴走に至るまでの間、電池の一部の温度を計測しても、その測定温度にはばらつきが生じている。
ットプレート(加熱板)にて加熱し、サーミスタを電池の一部分に取り付けて、電池の異なる複数の箇所(図1中には3箇所のプロット(電池温度1、電池温度2、電池温度3)を示す)に対して、電池の一部分の温度の時間経過を測定した。図1のグラフに示すように、ホットプレート温度が185℃近辺において、電池の内部短絡が発生した。この際の電池の一部分の温度は、それぞれ、150℃、135℃、および120℃程度であった。その後、さらにホットプレートによる加熱を続けると、電池から穏やかな発煙と液漏れが観測され、ホットプレート温度が240℃近辺において、急激な温度上昇と共に激しい発煙が観測され、この時点でホットプレートの加熱を停止した。この際の電池の一部分の温度は、それぞれ、225℃、200℃、および190℃程度であった。このように、二次電池が熱暴走に至るまでの間、電池の一部の温度を計測しても、その測定温度にはばらつきが生じている。
特に従来の保護回路では、二次電池の一部の表面温度を計測しているので、二次電池の全体的な温度を計測しているとは言い難い。そのため、従来の保護回路が二次電池の一部の表面温度の上昇を検知した際には、既に電池の全体的な温度が危険な温度範囲に上昇しており、電池の発煙または発火事故を未然に防止することが満足にできないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、二次電池全体の温度上昇を検知して、二次電池の温度が安全な温度範囲内にあるか否かを判定する方法、判定装置および判定プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る判定装置(1)は、二次電池の温度が安全な範囲内であるか否かを判定する装置であって、交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の何れか一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備え、前記インピーダンスメータが、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定し、前記演算装置が、記憶した前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出し、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知し、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信することを特徴とする。
また、本発明に係る判定装置(1)において、前記演算装置が、算出した前記内部インピーダンスの値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている内部インピーダンスのしきい値との大小関係を比較することによって、前記内部インピーダンスの前記変化を検知し、前記内部インピーダンスの値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を越えたと判断してもよい。
また、本発明に係る判定装置(1)において、前記演算装置が、算出した前記内部インピーダンスの複数の値から、前記内部インピーダンスの変動値を算出し、算出した前記内部インピーダンスの前記変動値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている内部インピーダンスの変動値のしきい値との大小関係を比較することによって、前記内部インピーダンスの前記変化を検知し、前記変動値の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を越えたと判断してもよい。
また、本発明に係る判定装置(2)は、二次電池の温度が安全な範囲内であるか否かを判定する装置であって、交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の何れか一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備え、前記インピーダンスメータが、所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定し、前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの変化を検知し、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信することを特徴とする。
また、本発明に係る判定装置(2)において、前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの実数部の値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている複素インピーダンスの実数部のしきい値との大小関係を比較することによって、前記複素インピーダンスの前記変化を検知し、前記複素インピーダンスの実数部の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を超えたと判断してもよい。
また、本発明に係る判定装置(2)において、前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの実数部の複数の値から、前記複素インピーダンスの実数部の変動値を算出し、算出した前記複素インピーダンスの実数部の前記変動値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値との大小関係を比較することによって、前記複素インピーダンスの前記変化を検知し、前記変動値の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を超えたと判断してもよい。
また、本発明に係るプログラム(1)は、二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定するプログラムであって、交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備える判定装置に、前記演算装置が、前記インピーダンスメータに、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定させる第1の機能と、前記演算装置が、記憶した前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2の機能と、前記演算装置が、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3の機能と、前記演算装置が、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信する第4の機能とを実現させることを特徴とする。
また、本発明に係るプログラム(2)は、二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定するプログラムであって、交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備える判定装置に、前記演算装置が、前記イ
ンピーダンスメータに、所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定させる第1の機能と、前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの変化を検知する第2の機能と、前記演算装置が、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信する第3の機能とを実現させることを特徴とする。
ンピーダンスメータに、所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定させる第1の機能と、前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの変化を検知する第2の機能と、前記演算装置が、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信する第3の機能とを実現させることを特徴とする。
また、本発明に係る判定方法(1)は、二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定する方法であって、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップと、前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2ステップと、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3ステップと、前記第1ステップから前記第3ステップを繰り返し遂行する第4ステップとを含み、前記第3ステップにおいて、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に警告を発することを特徴とする。
また、本発明に係る判定方法(2)は、二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定する方法であって、所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップと、測定した前記複素インピーダンスの変化を検知する第2ステップと、前記第1ステップから前記第2ステップを繰り返し遂行する第3ステップとを含み、前記第2ステップにおいて、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に警告を発することを特徴とする。
本発明の判定方法、判定装置または判定プログラムによると、二次電池の温度上昇を検知して、二次電池の温度が安全な温度範囲内にあるか否かを判定することができ、二次電池の発煙または発火事故を未然に防止することができる。また、安全な範囲を超えたと判断した場合に警報を発して退避勧告を行う事で被害を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。以下では、本発明の実施形態を第1〜第4の実施形態で説明する。
本発明の第1および第2の実施形態では、複数の周波数で二次電池の複素インピーダンスを測定し、測定により得られる複素インピーダンスの実数成分−虚数成分プロット(以下、ナイキスト線図と記す)から、二次電池の内部インピーダンスの変化を検知する。一方、本発明の第3および第4の実施形態では、単一の周波数で二次電池の複素インピーダンスを測定し、測定により得られる複素インピーダンスの実数成分の値の大きさから、二次電池の内部インピーダンスの変化を検知する。第1および第2の実施形態は、後述する第3および第4の実施形態と比較して、電池の全体的な温度上昇をより高い精度で推定することができ、第3および第4の実施形態は、上述した第1および第2の実施形態と比較して、より簡単な構成で二次電池の周辺装置(例えば、電池パックに備えられている保護回路)に実装されることができる。また、第2および第4の実施形態では、所定時間(例えば、単位時間)経過後の、内部インピーダンスの変動値または複素インピーダンスの実数部の変動値を用いて、電池の温度状態を判定している。よって、第2および第4の実施形態であれば、例えば、電池全体の温度は低い(例えば、常温程度)状態であるが、電池全体の温度が急激に上昇して、電池が熱暴走に至る直前の状態を未然に検知することができる。
以下では、第1および第2の実施形態をまとめて「複数の周波数で複素インピーダンスを測定する実施形態」と記し、第3および第4の実施形態をまとめて「単一の周波数で複素インピーダンスを測定する実施形態」と記す。また、第1〜第4の実施形態に係る判定方法をまとめて「本発明の判定方法」と記す。また、以下の説明においては、特に断りのない限り、「内部インピーダンス」とは、被検対象である二次電池の内部インピーダンスの抵抗成分を意味することとする。
まず、本発明の判定方法の概要を説明する。第1〜第4の何れの実施形態においても、本発明では、電池の内部インピーダンスが温度に依存するという特性を利用して、測定により得られる内部インピーダンスの値の変化から、電池の全体的な温度上昇を推定する。具体的には、測定した複素インピーダンスの値から、電池の内部インピーダンスを算出してその値をリアルタイムに監視すれば、電池の全体的な温度上昇を推定することができる。よって、本願発明では、電池の全体的な温度上昇を推定する際に、サーミスタ等を用いて二次電池の局所的な温度を計測しなくてもよい。本願発明は、この点において従来技術に係る判定方法または判定装置と相違する。
図2は、二次電池の複素インピーダンスを測定することにより得られるナイキスト線図の一例であり、図3は、二次電池の等価回路の一例を示す図である。一般に、二次電池は、図3に示す回路素子を含む等価回路で表される。ここで、等価回路図中に示すRsは、内部インピーダンスの周波数に依存しない抵抗成分(例えば電解液の抵抗成分)であり、RnおよびCnは、内部インピーダンスの負極における抵抗成分および容量成分であり、RpおよびCpは、内部インピーダンスの正極における抵抗成分および容量成分である。Wは、上記したRs、Rn、Cn、RpおよびCpで表現されないその他の抵抗成分(残留成分)である。二次電池の複素インピーダンスを測定すると、そのナイキスト線図には、図2に示すように連続した2つの円弧が現れる。そして、等価回路図中に示す抵抗成分
、即ち二次電池の内部インピーダンスRs、RnおよびRpは、ナイキスト線図中に矢印で示すそれぞれの領域に対応する。ナイキスト線図は、Z=Z’+iωZ”で表される複素インピーダンスZの実数部Z’を横軸に、虚数部Z”を縦軸にとり、周波数ωをパラメータとして複素インピーダンスの軌跡をプロットした図である。内部インピーダンスRsは、ナイキスト線図において虚数成分の値が0となる実数成分の値に対応し、内部インピーダンスRn、Rpは、ナイキスト線図において連続した2つの円弧の各々の直径の大きさに相当する実数成分の値に対応する。なお、第1または第2の実施形態において後述するように、測定した複素インピーダンスのデータから、内部インピーダンスRs、Rn、Rpの具体的な値を算出するには、例えば、データのフィッティングに適切な数式を等価回路から導出し、最小自乗法によるカーブフィットを行う。
、即ち二次電池の内部インピーダンスRs、RnおよびRpは、ナイキスト線図中に矢印で示すそれぞれの領域に対応する。ナイキスト線図は、Z=Z’+iωZ”で表される複素インピーダンスZの実数部Z’を横軸に、虚数部Z”を縦軸にとり、周波数ωをパラメータとして複素インピーダンスの軌跡をプロットした図である。内部インピーダンスRsは、ナイキスト線図において虚数成分の値が0となる実数成分の値に対応し、内部インピーダンスRn、Rpは、ナイキスト線図において連続した2つの円弧の各々の直径の大きさに相当する実数成分の値に対応する。なお、第1または第2の実施形態において後述するように、測定した複素インピーダンスのデータから、内部インピーダンスRs、Rn、Rpの具体的な値を算出するには、例えば、データのフィッティングに適切な数式を等価回路から導出し、最小自乗法によるカーブフィットを行う。
図4は、異なる電池温度において複素インピーダンスを測定することにより得られるナイキスト線図の一実施例を示すグラフである。複素インピーダンスの測定は、サーミスタにて測定する参照用の電池温度が−15℃〜75℃の温度範囲に対して行った。図4に示すように、電池温度が上昇するとナイキスト線図の波形が変化すること、即ち、電池の内部インピーダンスが変化することがわかる。
本発明では、電池の内部インピーダンスが温度に依存するというこの特性を利用して、測定により得られる内部インピーダンスの値の変化から、電池の全体的な温度上昇を推定する。例えば、以下で説明する本発明の第1の実施形態では、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた内部インピーダンスのしきい値と、測定した複素インピーダンスの値からリアルタイムに算出される内部インピーダンスの値とを比較することにより、電池の全体的な温度が危険な温度範囲内にあるか否かを判定する。
図5は、本発明の判定方法を行う際に用いる判定装置の一実施例を示す概略ブロック図である。本発明の判定方法の具体的な手順は、第1〜第4の何れの実施形態においても、図5に示す判定装置を用いて遂行されることができる。本発明の判定方法では、インピーダンスを測定する方法の一例として、交流インピーダンス法を用いる。判定装置10は、被験対象である二次電池1と、振幅が所定の大きさの交流電流を二次電池1に入力する電源装置2と、二次電池1の両端の電圧を測定するインピーダンスメータ3と、インピーダンスメータ3に接続され、測定したデータを記憶および演算する演算装置4とを備える。演算装置4と、インピーダンスメータ3と、電源装置2との間はバス5で接続されており、判定装置10は、このバス5を介して、これら演算装置4とインピーダンスメータ3と電源装置2との間で、制御用の信号または測定データを互いにやりとりする。さらに、判定装置10は、演算装置4に接続された通知手段(図示せず)を備える。通知手段は、演算装置4からの制御信号を受信して、例えば光や音などを周囲に発し、二次電池1の温度が異常な状態にあることを周囲に警告する。
図5を参照して、判定装置10が複素インピーダンスを測定する手順を簡潔に説明する。まず、インピーダンスメータ3が、交流電流の振幅の大きさを電源装置2に対して指定し、電源装置2が、指定された所定の大きさの振幅の交流電流を、或る特定の周波数で二次電池1に入力する。次に、インピーダンスメータ3は、入力した交流電流の応答として、二次電池1の両端の電圧を測定する。そして、インピーダンスメータ3が、電源装置2が二次電池1に入力した交流電流の振幅の大きさと、測定により得られた二次電池1の両端の電圧の大きさおよび位相差とから、二次電池1のインピーダンスを、実数部および虚数部にわけて(即ち、複素インピーダンスを)算出する。以上の手順により、或る特定の周波数に対する二次電池1の複素インピーダンスのデータを1点得ることができる。そして、測定する周波数を変化させて、複数の周波数で上記した複素インピーダンスの測定を行うことにより、図2に一例として示すナイキスト線図を得ることができる。
なお、二次電池のインピーダンスを測定することができる集積回路(IC)は公知(例えば、バッテリー残量管理IC「bq27500」(米国TEXAS INSTRUMENTS社製))で
あるため、単一の周波数で複素インピーダンスを測定すればよい第3または第4の実施形態の場合には、上記した判定装置10は、携帯電話やノート型パソコンのバッテリーパック等の携帯機器内に実装可能な程度のサイズで実現可能である。
あるため、単一の周波数で複素インピーダンスを測定すればよい第3または第4の実施形態の場合には、上記した判定装置10は、携帯電話やノート型パソコンのバッテリーパック等の携帯機器内に実装可能な程度のサイズで実現可能である。
次に、本発明の判定方法の具体的な手順を説明する。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、演算装置4が電源装置2およびインピーダンスメータ3を制御し、これらの構成が一体となって判定装置10が第1〜第4の実施形態に係る判定方法の各工程を遂行することとする。
第1および第2の実施形態(複数の周波数で複素インピーダンスを測定する実施形態)
第1および第2の実施形態では、測定により得られる複素インピーダンスの実数部および虚数部から、二次電池1の内部インピーダンスを算出し、算出した内部インピーダンスの値を用いて、二次電池の全体的な温度に関する状態を判定する。これら第1および第2の実施形態では、二次電池1の内部インピーダンスを算出するために、複数の周波数で複素インピーダンスを測定する必要がある。
第1および第2の実施形態では、測定により得られる複素インピーダンスの実数部および虚数部から、二次電池1の内部インピーダンスを算出し、算出した内部インピーダンスの値を用いて、二次電池の全体的な温度に関する状態を判定する。これら第1および第2の実施形態では、二次電池1の内部インピーダンスを算出するために、複数の周波数で複素インピーダンスを測定する必要がある。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第1の実施形態では、複数の周波数で測定した複素インピーダンスから、二次電池1の内部インピーダンスを算出して、算出した内部インピーダンスの値をしきい値と比較する。
本発明の第1の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第1の実施形態では、複数の周波数で測定した複素インピーダンスから、二次電池1の内部インピーダンスを算出して、算出した内部インピーダンスの値をしきい値と比較する。
まず、工程S1では、二次電池1に入力する交流電流の周波数を変化させながら、所定の範囲内にある複数の周波数で複素インピーダンス(Z’、Z”)の測定を行う。
次に、工程S2では、測定により得られた複素インピーダンスのデータから、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)を算出する。例えば、データのフィッティングに適切な数式を、二次電池1の等価回路から予め導出しておき、測定した複素インピーダンスのデータに対して、その数式を用いた最小自乗法によるカーブフィットを行う。
次に、工程S3において、算出した内部インピーダンスの値と、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた内部インピーダンスのしきい値(ThRs、ThRn、ThRp)との大小関係を比較する。
内部インピーダンスは電池の構成材料や設計によって異なるため、対象とする電池ごとに、内部インピーダンスのしきい値を決定する必要がある。内部インピーダンスのしきい値は、基準温度(例えば20℃)で計測した内部インピーダンスの値と、予め加熱試験を行うことにより得られる、基準温度と内部インピーダンスとの相関関係(即ち、内部インピーダンスの温度依存性のデータ)から予め設定しておく。内部インピーダンスRn、Rpは電池電圧により変動する可能性があるため、同じ電圧で比較するか、或いは事前に電圧と内部インピーダンスとの相関を調べておいて、電圧の影響を相殺できるようにしてもよい。前記非特許文献1に記載されているように、熱暴走が開始すると報告されている電池温度は約80℃である。よって、例えば、電池温度が約75℃に達する前に、熱暴走に至る電池全体の温度上昇を検知するには、例えば、内部インピーダンスRsのしきい値ThRsを10ミリオームと設定する。内部インピーダンスのしきい値にThRnまたはThRpを用いようとする場合、例えば図4の例に示すように、RnとRpとが区別できない場合がある。このような場合は、内部インピーダンスの和のしきい値ThRn+Rpを設定する。例えば、電池温度が約75℃に達する前に、熱暴走に至る電池全体の温度上昇を
検知するには、内部インピーダンスの和のしきい値ThRn+Rpを3ミリオームと設定する。
検知するには、内部インピーダンスの和のしきい値ThRn+Rpを3ミリオームと設定する。
大小関係の比較は、内部インピーダンスの各構成要素毎の値のいずれか一つ、あるいは複数の値の組み合わせに対して行えばよい。一例として、図2および図3に示す各構成要素毎の内部インピーダンスRs、Rn、Rpのうち、電解液の抵抗成分に相当するRsと、そのしきい値ThRsとの大小関係を比較する場合を例示すると、例えば、算出した内部インピーダンスの値Rsと、内部インピーダンスのしきい値ThRsとの大小関係を比較して、Rs<ThRsの場合には工程S4の警告処理を行い、Rs≧ThRsの場合には、所定の時間経過後に再び工程S1〜S3の処理を繰り返し行い、内部インピーダンスの値の監視を引き続き行う。
工程S4では、通知手段が警告を発して周囲に警告する。通知手段が警告を発していることにより、周囲の人間は二次電池1の温度が異常な状態にあることを感知することができ、二次電池1が熱暴走に至る前に、避難や消火活動の準備時間を確保することができる。
第2の実施形態
本発明の第2の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第2の実施形態では、複数の周波数で測定した複素インピーダンスから、二次電池1の内部インピーダンスを算出して、内部インピーダンスの所定時間(例えば、単位時間)経過後の変動値をしきい値と比較する。
本発明の第2の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第2の実施形態では、複数の周波数で測定した複素インピーダンスから、二次電池1の内部インピーダンスを算出して、内部インピーダンスの所定時間(例えば、単位時間)経過後の変動値をしきい値と比較する。
工程S11およびS12の内容は、第1の実施形態の工程S1およびS2の内容と同じであるため、その説明を省略する。
工程S13では、先の測定時の内部インピーダンスとの間で、内部インピーダンスの変動値(ΔRs、ΔRn、ΔRp)を算出する。例えば、時刻t0における内部インピーダンスの測定値をRst0とし、時刻t0から所定の時間経過後の時刻t1における内部インピーダンスの測定値をRst1とすると、内部インピーダンスの変動値ΔRsを、ΔRs=(Rst1−Rst0)から求める。なお、工程S13の初回処理時には、先の測定時のデータが存在しないため、上記した変動値ΔRsを算出することができない。そのため、工程S13の初回実行時には、変動値を算出せずに、所定の時間経過後に再び工程S1から処理を行うものとする。
次に、工程S14において、算出した内部インピーダンスの変動値と、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた内部インピーダンスの変動値のしきい値(ThΔRs、ThΔRn、ThΔRp)との大小関係を比較する。
内部インピーダンスの変動値のしきい値は、予め加熱試験を行うことにより得られる、温度と内部インピーダンスとの相関関係から設定しておく。図1に示す電池の加熱試験結果のグラフを参照して、電池温度と内部インピーダンスとの相関関係を表すデータを作成する方法の一例を説明する。図1中の3つのプロット(電池温度1、電池温度2、電池温度3)は、サーミスタにて測定された、電池の一部分の温度の時間経過を示すプロットである。これら3つのプロットは、電池の異なる複数の箇所に対して測定した温度であるため、測定した温度の絶対値は、電池全体の温度上昇を反映しているものとはいえない。しかし、測定した温度の上昇傾向は、いずれも同じ傾向を示している。加熱開始後の時間に着目して、3つの時間領域に分けて説明すると、まず、加熱後約12分〜20分の間の領域A(通常発熱期)では、これら3つのプロットの平均の傾きkA(即ち、電池の各部分
の温度上昇速度)は、破線で示すプロットの傾き(即ち、加熱板の温度上昇速度)と同程度である。次に、加熱後約26分〜28分の間の領域B(異常初期)では、3つのプロットの平均の傾きkBは、領域Aでの傾きkAの約1.5倍となっている。そして、加熱後約31分前後の領域C(異常期)では、3つのプロットの平均の傾きkCは、領域Aでの傾きkAの約15倍となっている。このように、電池の温度上昇は、加熱開始後の時間領域A〜Cの各々において、明確に異なる傾向を示す。
の温度上昇速度)は、破線で示すプロットの傾き(即ち、加熱板の温度上昇速度)と同程度である。次に、加熱後約26分〜28分の間の領域B(異常初期)では、3つのプロットの平均の傾きkBは、領域Aでの傾きkAの約1.5倍となっている。そして、加熱後約31分前後の領域C(異常期)では、3つのプロットの平均の傾きkCは、領域Aでの傾きkAの約15倍となっている。このように、電池の温度上昇は、加熱開始後の時間領域A〜Cの各々において、明確に異なる傾向を示す。
よって、二次電池の加熱試験を行い、上記した時間領域A〜Cの各々に対応する、電池の内部インピーダンスの変動値を予め測定しておき、電池温度と測定した内部インピーダンスとの相関関係を表すデータを作成しておけば、その内部インピーダンスの変動値に基づいて、電池の温度変化、即ち電池の温度状態(上記した通常発熱期なのか、或いは異常初期または異常期なのか)を推定することができる。
例えば、加熱試験を行って、加熱板の温度上昇速度と同程度で温度上昇する時間領域を領域Aと特定し、温度上昇速度が領域Aの温度上昇速度の約1.5倍の領域を領域Bと特定しておく。次に、電池温度と内部インピーダンスとの相関に基づいて、領域Aおよび領域Bに対応する内部インピーダンスの変動値を各々決定する。そして、例えば、領域Aに対応する内部インピーダンスの変動値を、本工程S14において用いる内部インピーダンスの変動値のしきい値と設定すれば、領域A、即ち通常発熱期にある電池の状態を未然に検知することができ、領域Bに対応する内部インピーダンスの変動値を、内部インピーダンスの変動値のしきい値と設定すれば、領域B、即ち異常初期にある電池の状態を未然に検知することができる。
例えば、上記した電池温度と内部インピーダンスとの相関関係に基づいて、上記した通常発熱期の領域Aの単位時間あたりの内部インピーダンスの変動値ΔRsがXsオームであった場合、しきい値ThΔRsは安全係数αを乗じたαXsオームと設定する。そして、例えば図4の例に示すように、RnとRpとが区別できない場合は、内部インピーダンスの変動値の和のしきい値ThΔRn+ΔRpを、領域Aにおける単位時間あたりの内部インピーダンスの変動値Xnp(区別できない内部インピーダンスRn,Rpの両方の成分を含む変動値)に、安全係数αを乗じたαXnpと設定する。安全係数αは、0より大きい定数であり、警告を求める程度に応じて適宜設定する。内部インピーダンスが電池の構成材料や設計によって異なるため、電圧、電池劣化の影響により内部インピーダンスの値は変化するが、第2の実施形態では、絶対値ではなく、変化量を比較しているため、第1の実施形態よりもこれらの影響を軽減することができる。
例えば、算出した内部インピーダンスの変動値ΔRsと、内部インピーダンスの変動値のしきい値ThΔRsとの大小関係を比較して、ΔRs<ThΔRsの場合には工程S15の警告処理を行い、ΔRs≧ThΔRsの場合には、所定の時間経過後に再び工程S11〜S14の処理を繰り返し行い、内部インピーダンスの値の監視を引き続き行う。
工程S15の内容は、第1の実施形態の工程S4の内容と同じであるため、その説明を省略する。
第3および第4の実施形態(単一の周波数で複素インピーダンスを測定する実施形態)
第3および第4の実施形態では、測定により得られる複素インピーダンスのうち実数部のみを用いて、二次電池の全体的な温度に関する状態を判定する。これら第3および第4の実施形態では、二次電池1の内部インピーダンスRs,Rn,Rpを算出しないため、複数の周波数で複素インピーダンスを測定する必要はなく、複素インピーダンスを或る特定の周波数で一回測定すればよい。本発明の判定方法の概要において説明したように、電池の全体的な温度が上昇すると、電池の内部インピーダンスが変化する。図4中に矢印お
よび記号(□)で示す測定点は、複数の周波数で複素インピーダンスを測定したナイキスト線図のうち、単一の周波数(1Hz)に対応する測定点である。図4に示すように、電池温度が上昇すると、単一の周波数で測定した複素インピーダンスの値が変化すること、即ち、電池の全体的な内部インピーダンスが変化することがわかる。複素インピーダンスの実数成分についても同様に、電池の全体的な温度が上昇すると、複素インピーダンスの実数成分が変化する。よって、測定した複素インピーダンスの実数成分の値をリアルタイムに監視すれば、電池の全体的な温度上昇を推定することができる。
第3および第4の実施形態では、測定により得られる複素インピーダンスのうち実数部のみを用いて、二次電池の全体的な温度に関する状態を判定する。これら第3および第4の実施形態では、二次電池1の内部インピーダンスRs,Rn,Rpを算出しないため、複数の周波数で複素インピーダンスを測定する必要はなく、複素インピーダンスを或る特定の周波数で一回測定すればよい。本発明の判定方法の概要において説明したように、電池の全体的な温度が上昇すると、電池の内部インピーダンスが変化する。図4中に矢印お
よび記号(□)で示す測定点は、複数の周波数で複素インピーダンスを測定したナイキスト線図のうち、単一の周波数(1Hz)に対応する測定点である。図4に示すように、電池温度が上昇すると、単一の周波数で測定した複素インピーダンスの値が変化すること、即ち、電池の全体的な内部インピーダンスが変化することがわかる。複素インピーダンスの実数成分についても同様に、電池の全体的な温度が上昇すると、複素インピーダンスの実数成分が変化する。よって、測定した複素インピーダンスの実数成分の値をリアルタイムに監視すれば、電池の全体的な温度上昇を推定することができる。
第3の実施形態
本発明の第3の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図8は、本発明の第3の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第3の実施形態では、単一の周波数で複素インピーダンスを測定して、測定した複素インピーダンスの実数部の値をしきい値と比較する。
本発明の第3の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図8は、本発明の第3の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第3の実施形態では、単一の周波数で複素インピーダンスを測定して、測定した複素インピーダンスの実数部の値をしきい値と比較する。
まず、工程S21では、複素インピーダンスの実数部(Z’)の測定を、或る特定の周波数で一回行う。
最適な周波数は電池の構成材料や設計によって異なるが、図4で示される例において電極材料の影響を避け、アレニウスの式に近い相関を得るために、内部インピーダンスRs
に近い値を与える例えば1kHzの測定周波数で計測する。1kHzの周波数で測定する
と、内部インピーダンスRn、Rpの成分の値は無視できるほど小さくなるので、複素インピーダンスの実数部Z’の測定値は、内部インピーダンスRsの値の良い近似となる。
に近い値を与える例えば1kHzの測定周波数で計測する。1kHzの周波数で測定する
と、内部インピーダンスRn、Rpの成分の値は無視できるほど小さくなるので、複素インピーダンスの実数部Z’の測定値は、内部インピーダンスRsの値の良い近似となる。
次に、工程S22において、測定により得られた複素インピーダンスの実数部(Z’)の値と、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた複素インピーダンスの実数部のしきい値(ThZ’)との大小関係を比較する。
例えば、1kHzで計測を行う場合に、電池温度が約75℃に達する前に、熱暴走に至
る電池全体の温度上昇を検知しようとするには、ThZ’を10ミリオームと設定する。電圧、電池劣化の影響により、しきい値ThZ’の補正が必要になる場合があるが、1kHzの測定周波数における複素インピーダンスの実数部Z’の測定値は、内部インピーダンスRsの値に近い値を与えるので、これらの影響を受けにくく、しきい値ThZ’の補
正の頻度が軽減できる。
る電池全体の温度上昇を検知しようとするには、ThZ’を10ミリオームと設定する。電圧、電池劣化の影響により、しきい値ThZ’の補正が必要になる場合があるが、1kHzの測定周波数における複素インピーダンスの実数部Z’の測定値は、内部インピーダンスRsの値に近い値を与えるので、これらの影響を受けにくく、しきい値ThZ’の補
正の頻度が軽減できる。
Z’<ThZ’の場合には工程S23の警告処理を行い、Z’≧ThZ’の場合には、所定の時間経過後に再び工程S21〜S22の処理を繰り返し行い、複素インピーダンスの値の監視を引き続き行う。
工程S23の内容は、第1の実施形態の工程S4の内容と同じであるため、その説明を省略する。
第4の実施形態
本発明の第4の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図9は、本発明の第4の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第4の実施形態では、単一の周波数で複素インピーダンスを測定して、複素インピーダンスの実数部の、所定時間(例えば、単位時間)経過後の変動値をしきい値と比較する。
本発明の第4の実施形態に係る判定方法の具体的な手順を説明する。図9は、本発明の第4の実施形態に係る判定方法の手順を示すフローチャートである。第4の実施形態では、単一の周波数で複素インピーダンスを測定して、複素インピーダンスの実数部の、所定時間(例えば、単位時間)経過後の変動値をしきい値と比較する。
工程S31の内容は、第3の実施形態の工程S21の内容と同じであるため、その説明を省略する。
工程S32では、先の測定時の複素インピーダンスとの間で、複素インピーダンスの実数部の変動値(ΔZ’)を算出する。例えば、時刻t0における複素インピーダンスの実数部の測定値をZ’t0とし、時刻t0から所定の時間経過後の時刻t1における複素インピーダンスの実数部の測定値をZ’t1とすると、複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’を、ΔZ’=(Z’t1−Z’t0)から求める。なお、工程S32の初回処理時には、先の測定時のデータが存在しないため、上記した変動値ΔZ’を算出することができない。そのため、工程S32の初回実行時には、変動値を算出せずに、所定の時間経過後に再び工程S31から処理を行うものとする。
次に、工程S33において、算出した複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’と、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値(ThΔZ’)との大小関係を比較する。
複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値は、予め加熱試験を行うことにより得られる、温度と複素インピーダンスとの相関関係から設定しておく。そして、例えば、上記した温度と複素インピーダンスとの相関関係に基づいて、通常発熱期の時間領域Aの単位時間あたりの複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’がYz’であった場合のしきい値ThΔz’は安全係数βを乗じたβYz’オームと設定する。安全係数βは、0より大きい定数であり、警告を求める程度に応じて適宜設定する。電圧、電池劣化の影響は、第2、第3の実施形態におけるS14、S22において説明した内容と同じであるため、
その説明は省略する。
その説明は省略する。
例えば、算出した複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’と、複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値ThΔZ’との大小関係を比較して、ΔZ’<ThΔZ’の場合には工程S34の警告処理を行い、ΔZ’≧ThΔZ’の場合には、所定の時間経過後に再び工程S31〜S33の処理を繰り返し行い、複素インピーダンスの値の監視を引き続き行う。
工程S34の内容は、第1の実施形態の工程S4の内容と同じであるため、その説明を省略する。
以上、本発明を特定の実施の形態によって説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記第1〜第4の実施形態では、単一の二次電池(即ち単セル)に関する温度を判定しているが、複数の二次電池を備える組電池(即ち、セルスタック)に関する温度を判定してもよい。
また、上記第1〜第4の実施形態では、インピーダンスを測定する方法として、交流インピーダンス法を用いているが、本願発明では、複素インピーダンスの測定に特定の測定方法を用いる必要は無く、例えば、交流ブリッジ法、電流−位相検知法、およびホワイトノイズ入力−FFT解析法等の、複素インピーダンスを測定する他の方法を用いてもよい。
また、上記第1〜第4の実施形態では、振幅が所定の大きさの交流電流を二次電池1に入力し、入力した交流電流の応答として、二次電池1の両端の電圧を測定することで、二次電池1の複素インピーダンスを測定しているが、交流電流に代えて、振幅が所定の大きさの交流電圧を二次電池1に入力し、入力した交流電圧の応答として、二次電池1のいずれか一方の端子に流れる電流を測定してもよい。この場合の判定装置は、例えば図13の概略ブロック図に示す構成であればよい。図13に示す判定装置では、交流電圧を出力す
る電源装置2’を用いる。
る電源装置2’を用いる。
また、上記第1〜第4の実施形態では、電源装置2とインピーダンスメータ3とをそれぞれ別の装置構成としたが、インピーダンスメータ3が電源装置2の機能を備えてもよい。即ち、インピーダンスメータ3と電源装置2とが一体化されていてもよい。また、演算装置4を、電源装置2およびインピーダンスメータ3と別の装置構成としたが、これら演算装置4とインピーダンスメータ3と電源装置2とが一体化されていてもよい。例えば、演算装置4とインピーダンスメータ3と電源装置2とが集積回路(IC)として一体化され、例えばノート型PCに備えられるバッテリーパック等の保護回路に実装されていてもよい。
また、上記第1および第2の実施形態では、測定により得られた複素インピーダンスのデータに対して、二次電池1の等価回路から導出される数式を用いた最小自乗法によるカーブフィットを行うことにより、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)を算出しているが、カーブフィットに代えて、次に説明するより簡便な方法で、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)を算出してもよい。この方法では、カーブフィットを行う前の測定データのナイキスト線図から、特徴となる点(例えば、極値)を判別して、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)を決定する。
図2に示すナイキスト線図を参照して説明すると、内部インピーダンスRsについては、複素インピーダンスの虚数成分Z”の値が0となる実数成分Z’の値(図2中に符号aで示す)をRsの値としてもよい。次に、内部インピーダンスRnについては、Rsを決定したZ’の値(図2中に符号aで示す)から、測定周波数を低周波数側に変化させていった際に、まず1番目にZ”の変化量ΔZ”が正から負になる点のZ’の値(図2中に符号bで示す)、もしくはΔZ”の値が急激に大きな負の値になる点のZ’の値から、Rsを決定したZ’の値を引いたもの(即ち、b−aの大きさに相当する)をRnとしてもよい。そして、内部インピーダンスRpについては、引き続き2番目にΔZ”が正から負になる点のZ’の値(図2中に符号cで示す)、もしくはΔZ”の値が急激に大きな負の値になる点のZ’の値から、Rnを決定したZ’の値を引いたもの(即ち、c−bの大きさに相当する)をRpとしてもよい。図4に示すように、電池温度が変化するとナイキスト線図の波形が大きく変化することから、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)の算出に高い精度を求める必要はない。よって、上記した簡便な方法により内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)を算出してもよい。
また、上記第1および第2の実施形態では、内部インピーダンスの各構成要素に相当する値(Rs、Rn、Rp)の何れか1つを用いているが、これらを複数組み合わせて用いてもよい。
また、上記第2および第4の実施形態では、先の測定時または算出時のデータ1点との間の差分から、変動値(ΔRs、ΔRn、ΔRp、あるいはΔZ’)を算出しているが、先の測定時または算出時の複数のデータ点を考慮して、変動値を算出してもよい。例えば、測定から長い時間が経過した古いデータ点に対してデータの重みを軽く設定し、且つ、最近の新しいデータ点に対してデータの重みを重く設定することで、測定データの変動をより正確に算出することができる。
また、電池が劣化すると内部インピーダンスが増大することが知られているため(前記特許文献2)、上記した第1〜第4の実施形態において、電池の使用時間が、電池の劣化が予想される時間を経過した場合には、新たなしきい値を再設定してもよい。
また、上記第1〜第4の実施形態では、内部インピーダンスの値(Rs、Rn、Rp)
の監視または複素インピーダンスの実数部の値(Z’)の監視を、所定の時間間隔で繰り返し行っているが、内部インピーダンスまたは複素インピーダンスを計測する時間間隔は、一定の時間間隔である必要は無く、任意の時間間隔であってもよい。第2および第4の実施形態では、内部インピーダンスの変動値または複素インピーダンスの変動値をそのしきい値と比較しているので、第2または第4の実施形態において任意の時間間隔で計測する場合は、時間間隔の任意性を考慮して、内部インピーダンスの変動値または複素インピーダンスの変動値を、単位時間あたりの変動値とすればよい。
の監視または複素インピーダンスの実数部の値(Z’)の監視を、所定の時間間隔で繰り返し行っているが、内部インピーダンスまたは複素インピーダンスを計測する時間間隔は、一定の時間間隔である必要は無く、任意の時間間隔であってもよい。第2および第4の実施形態では、内部インピーダンスの変動値または複素インピーダンスの変動値をそのしきい値と比較しているので、第2または第4の実施形態において任意の時間間隔で計測する場合は、時間間隔の任意性を考慮して、内部インピーダンスの変動値または複素インピーダンスの変動値を、単位時間あたりの変動値とすればよい。
例えば、上記第2の実施形態において、任意の時間間隔で内部インピーダンスRsを計測する場合は、工程S13において、内部インピーダンスの変動値ΔRsを、ΔRs=(Rst1−Rst0)/(t1−t0)から求めることにより、内部インピーダンスの変動値ΔRsを単位時間あたりの変動値としたうえで、工程S14において、算出した内部インピーダンスの変動値ΔRsと、内部インピーダンスの変動値のしきい値ThΔRsとの大小関係を比較すればよい。
同様に、例えば、上記第4の実施形態において、任意の時間間隔で複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’を計測する場合は、工程S32において、複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’を、ΔZ’=(Z’t1−Z’t0)/(t1−t0)から求めることにより、複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’を単位時間あたりの変動値としたうえで、工程S33において、算出した複素インピーダンスの実数部の変動値ΔZ’と、加熱試験を行うことにより予め決定しておいた複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値(ThΔZ’)との大小関係を比較すればよい。
異なる電池温度において、リチウムイオン二次電池の複素インピーダンス測定を行い、得られた複素インピーダンスの値から、内部インピーダンスの各構成要素に相当する値(Rs、Rn、Rp)を算出して、各電池温度に対応する内部インピーダンスを求めた。測定は以下に記載した手順に従い実施した。
1−1.異なる温度での電池状態の再現
試験電池には、正極にLiNi0.80Co0.15Al0. 05O2、負極にハードカーボンを用い、上限
電圧4.2V、下限電圧2.5V、放電容量400mAhの円筒型リチウムイオン電池を用
いた。電池状態の作成は、25℃の電池温度において、電池電圧が上限電圧である4.2Vに到達するまで400mA(1時間率相当)の定電流で充電した後に、5時間定電圧充
電を行ったものを、−25℃、−15℃、−5℃、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃、55℃、65℃、75℃の環境で12時間静置することにより、各電池温度とした。
試験電池には、正極にLiNi0.80Co0.15Al0. 05O2、負極にハードカーボンを用い、上限
電圧4.2V、下限電圧2.5V、放電容量400mAhの円筒型リチウムイオン電池を用
いた。電池状態の作成は、25℃の電池温度において、電池電圧が上限電圧である4.2Vに到達するまで400mA(1時間率相当)の定電流で充電した後に、5時間定電圧充
電を行ったものを、−25℃、−15℃、−5℃、5℃、15℃、25℃、35℃、45℃、55℃、65℃、75℃の環境で12時間静置することにより、各電池温度とした。
1−2.複素インピーダンスの測定
上記の電池の複素インピーダンスを測定した。複素インピーダンスは、横河電機株式会社製インピーダンスメータに高砂製作所のバイポーラ電源を組み合わせて、20kHzから1mHzの周波数を対数的(即ちオーダー毎)に等分割して計測した。
上記の電池の複素インピーダンスを測定した。複素インピーダンスは、横河電機株式会社製インピーダンスメータに高砂製作所のバイポーラ電源を組み合わせて、20kHzから1mHzの周波数を対数的(即ちオーダー毎)に等分割して計測した。
1−3.内部インピーダンスの算出
測定した複素インピーダンスの実数成分−虚数成分図において、虚数成分が0オームとなる最大周波数時の実数成分から、図3におけるRsを算出し、円弧の半径より算出される抵抗成分を高周波側から順にRn、Rpとして算出した。図10はその結果を示すグラフであり、図11は、図10に示す内部インピーダンスの各成分Rs、Rn、Rpのうち、内部インピーダンスRsのみを示すグラフである。図11では、グラフの縦軸を拡大して示している。これらの値は、最小自乗法によるカーブフィットを用いて算出した内部インピーダンスの各構成要素に相当する値(Rs、Rn、Rp)とほぼ一致した。
測定した複素インピーダンスの実数成分−虚数成分図において、虚数成分が0オームとなる最大周波数時の実数成分から、図3におけるRsを算出し、円弧の半径より算出される抵抗成分を高周波側から順にRn、Rpとして算出した。図10はその結果を示すグラフであり、図11は、図10に示す内部インピーダンスの各成分Rs、Rn、Rpのうち、内部インピーダンスRsのみを示すグラフである。図11では、グラフの縦軸を拡大して示している。これらの値は、最小自乗法によるカーブフィットを用いて算出した内部インピーダンスの各構成要素に相当する値(Rs、Rn、Rp)とほぼ一致した。
図10および図11に示したように、内部インピーダンスRs、Rn、Rpの各値は、電池温度が高いものほど小さくなり、その変化量はRsが一番小さく、Rn、Rpの順で大きくなった。変化量の大きいもので電池の温度状態を検知することが望ましいが、Rn、Rpは、電池温度が25℃を超えると絶対値が小さくなるため、高精度の計測装置が必要となることが示された。簡便には、電池温度が高い領域であっても絶対値の大きいRsから、電池温度を推定することができる。
1−4.単一周波数で測定した複素インピーダンスの実数成分の値と電池温度との相関
図12は、特定の単一周波数で測定した複素インピーダンスの実数成分の値と温度との相関関係を示すグラフである。図12に示すように、複素インピーダンスの実数成分Z’の値は、10Hzよりも周波数が低い場合には、図3におけるRn、Rpの影響を受けて、低い電池温度では大きな変化を示したが、電池温度が25℃を超えるとRn、Rpが小さくなった。そして、これらRn、Rpの影響を受けない100Hzよりも高い周波数になると、複素インピーダンスの実数成分Z’の値は、内部インピーダンスRsに近い値となった。しきい値に関しても、RnもしくはRpが十分に大きい電池系、電池設計であれば、10Hzよりも低い周波数を用いれば変化量が大きくしきい値の判定がしやすくなるが、本実施例のように、しきい値とする電池温度でのRn、Rpが、Rsと比して十分小さい場合には、100Hzよりも高い周波数で測定して計測時間を短くする方が有効である。
図12は、特定の単一周波数で測定した複素インピーダンスの実数成分の値と温度との相関関係を示すグラフである。図12に示すように、複素インピーダンスの実数成分Z’の値は、10Hzよりも周波数が低い場合には、図3におけるRn、Rpの影響を受けて、低い電池温度では大きな変化を示したが、電池温度が25℃を超えるとRn、Rpが小さくなった。そして、これらRn、Rpの影響を受けない100Hzよりも高い周波数になると、複素インピーダンスの実数成分Z’の値は、内部インピーダンスRsに近い値となった。しきい値に関しても、RnもしくはRpが十分に大きい電池系、電池設計であれば、10Hzよりも低い周波数を用いれば変化量が大きくしきい値の判定がしやすくなるが、本実施例のように、しきい値とする電池温度でのRn、Rpが、Rsと比して十分小さい場合には、100Hzよりも高い周波数で測定して計測時間を短くする方が有効である。
Rs 抵抗成分(電解液)
Rn 抵抗成分(電極1)
Rp 抵抗成分(電極2)
W 抵抗成分(残留成分)
10 判定装置
1 二次電池
2 電源装置(交流電流出力)
2’ 電源装置(交流電圧出力)
3 インピーダンスメータ
4 演算装置
5 バス
Rn 抵抗成分(電極1)
Rp 抵抗成分(電極2)
W 抵抗成分(残留成分)
10 判定装置
1 二次電池
2 電源装置(交流電流出力)
2’ 電源装置(交流電圧出力)
3 インピーダンスメータ
4 演算装置
5 バス
Claims (10)
- 二次電池の温度が安全な範囲内であるか否かを判定する装置であって、
交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、
前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の何れか一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、
前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、
前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備え、
前記インピーダンスメータが、
測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定し、
前記演算装置が、
記憶した前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出し、
算出した前記内部インピーダンスの変化を検知し、
前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信することを特徴とする判定装置。 - 前記演算装置が、
算出した前記内部インピーダンスの値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている内部インピーダンスのしきい値との大小関係を比較することによって、前記内部インピーダンスの前記変化を検知し、
前記内部インピーダンスの値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を越えたと判断することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。 - 前記演算装置が、
算出した前記内部インピーダンスの複数の値から、前記内部インピーダンスの変動値を算出し、
算出した前記内部インピーダンスの前記変動値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている内部インピーダンスの変動値のしきい値との大小関係を比較することによって、前記内部インピーダンスの前記変化を検知し、
前記変動値の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を越えたと判断することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。 - 二次電池の温度が安全な範囲内であるか否かを判定する装置であって、
交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、
前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の何れか一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、
前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、
前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備え、
前記インピーダンスメータが、
所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定し、
前記演算装置が、
測定した前記複素インピーダンスの変化を検知し、
前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断し
た場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信することを特徴とする判定装置。 - 前記演算装置が、
測定した前記複素インピーダンスの実数部の値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている複素インピーダンスの実数部のしきい値との大小関係を比較することによって、前記複素インピーダンスの前記変化を検知し、
前記複素インピーダンスの実数部の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を超えたと判断することを特徴とする請求項4に記載の判定装置。 - 前記演算装置が、
測定した前記複素インピーダンスの実数部の複数の値から、前記複素インピーダンスの実数部の変動値を算出し、
算出した前記複素インピーダンスの実数部の前記変動値と、前記二次電池の加熱試験を行うことにより予め決定されている複素インピーダンスの実数部の変動値のしきい値との大小関係を比較することによって、前記複素インピーダンスの前記変化を検知し、
前記変動値の値が前記しきい値よりも小さいと判断した場合に、前記二次電池の温度が前記安全な範囲を超えたと判断することを特徴とする請求項4に記載の判定装置。 - 二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定するプログラムであって、
交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備える判定装置に、
前記演算装置が、前記インピーダンスメータに、測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定させる第1の機能と、
前記演算装置が、記憶した前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2の機能と、
前記演算装置が、算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3の機能と、
前記演算装置が、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信する第4の機能とを実現させることを特徴とするプログラム。 - 二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定するプログラムであって、
交流電流または交流電圧を前記二次電池に入力する電源装置と、前記交流電流を入力した場合は前記二次電池の両端の電圧を測定し、前記交流電圧を入力した場合は前記二次電池の一端の電流を測定して、前記二次電池の複素インピーダンスを算出するインピーダンスメータと、前記インピーダンスメータに接続され、測定された前記複素インピーダンスを記憶および演算する演算装置と、前記演算装置からの制御信号を受信して警告を発する通知手段とを備える判定装置に、
前記演算装置が、前記インピーダンスメータに、所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定させる第1の機能と、
前記演算装置が、測定した前記複素インピーダンスの変化を検知する第2の機能と、
前記演算装置が、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に、前記通知手段に前記制御信号を送信する第3の機能とを実現させることを特徴とするプログラム。 - 二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定する方法であって、
測定周波数を変化させながら、複数の前記測定周波数で前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップと、
前記複素インピーダンスから、前記二次電池の内部インピーダンスの値を算出する第2ステップと、
算出した前記内部インピーダンスの変化を検知する第3ステップと、
前記第1ステップから前記第3ステップを繰り返し遂行する第4ステップとを含み、
前記第3ステップにおいて、前記内部インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全な範囲を超えたと判断した場合に警告を発することを特徴とする判定方法。 - 二次電池の温度が安全な範囲内にあるか否かを判定する方法であって、
所定の大きさの単一の測定周波数で、前記二次電池の複素インピーダンスを測定する第1ステップと、
測定した前記複素インピーダンスの変化を検知する第2ステップと、
前記第1ステップから前記第2ステップを繰り返し遂行する第3ステップとを含み、
前記第2ステップにおいて、前記複素インピーダンスの変化から、前記二次電池の温度が安全範囲を超えたと判断した場合に警告を発することを特徴とする判定方法。
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