JP2010242293A - 二重折板屋根の施工方法およびそれに用いる吊子部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容易に施工することができ、吹き上がりなどの持ち上げ負荷に対しても十分な強度を備えており、しかも、要すれば、金属の熱伝導を防止する断熱機能をも付与することができる二重折板屋根の施工方法およびそれに用いる吊子部材を提供することにある。
【解決手段】 所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は直角に折曲され、かつ、この直角に折り曲げられた上縁部の突端縁は更に内側へ鋭角に折り返されて係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部とは反対向きに直角に折曲されて載置部23を形成しており、更に本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成る吊子部材2を用いて、上下二段の折板屋根列を連結積層するという技術的手段を採用する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、屋根構造の改良、更に詳しくは、容易に施工することができ、吹き上がりなどの持ち上げ負荷に対しても十分な強度を備えており、しかも、要すれば、金属の熱伝導を防止する断熱機能をも付与することができる二重折板屋根の施工方法およびそれに用いる吊子部材に関するものである。
周知のとおり、住宅などの屋根構造にあっては、折曲した金属製板材を順次敷き詰めて構成される「折板屋根」があり、かかる折板屋根構造にあっては、断熱機能や防音機能を高めるために、折板屋根列を上下二段に所定距離を設けて連結支持した二重折板屋根構造がある。
従来、この二重折板屋根において、上下二段それぞれの折板屋根列同士を所定間隔で連結するために、クランプ式に挟持できるように構成した連結部材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、かかる連結部材は、部品点数が多く構造も複雑であるため、製造コストもかかってしまうとともに、現場における施工には技巧と熟練が必要であり、また、荷重を支えるためにもタイトフレーム上に設置しなければならいため、施工制限が多く、非常に手間がかかって煩わしいという問題があった。
また、従来の連結部材には、止着ボルトの挿通方向が鉛直方向であるものがあるが、衝撃や吹き上げ負圧により負荷がかかった場合には、鉛直方向に抵抗する支持力が小さいという問題がある。
更にまた、折板屋根は、通常、金属材料で作製されているため、放熱や吸熱によって室内に熱が伝導しやすく、室内の冷暖房効率を下げてしまうなどの問題があった。
実開平4−39218号公報(第1頁、第1−3図)
本発明は、従来の折板屋根構造に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、容易に施工することができ、吹き上がりなどの持ち上げ負荷に対しても十分な強度を備えており、しかも、要すれば、金属の熱伝導を防止する断熱機能をも付与することができる二重折板屋根の施工方法を提供することにある。
また、本発明は、簡素な構造かつ十分な強度で、上下の折板屋根列を連結することができる二重折板屋根の施工に用いる吊子部材を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、長手金属板体の幅方向中央部を谷型台形に折曲して底部13を形成し、かつ、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面コの字型に折曲して下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面コの字型に折曲して横側開口12を形成することによって折曲板体1を作製する一方、複数の折曲板体1・1…の折板列を所要間隔おいて上下二段に敷設してなる二重折板屋根を施工するにあたり、
天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置して、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する一方、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置して、
前記折曲板体1Dにおける山高ハゼの下側開口11Dと隣向する折曲板体1Dにおける山高ハゼの横側開口12Dとを重ね合わせてカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成する一方、
所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は直角に折曲され、かつ、この直角に折り曲げられた上縁部の突端縁は更に内側へ鋭角に折り返されて係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部とは反対向きに直角に折曲されて当て部23を形成しており、更に本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成る吊子部材2を用いて、
前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの山高ハゼの横側開口12Uに引っ掛け被覆しつゝ端縁部に係止して、当該横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、ネジ先端部が切り刃先あるいはスクリューである止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめることによって、当該吊子部材2を固定し、
次いで、隣向する折曲板体1Uにおける山高ハゼの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側から被覆せしめ、
こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと隣向する折曲板体1Uの横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成して、上下二段の折板屋根列を連結積層するという技術的手段を採用することによって、二重折板屋根の施工方法を完成させた。
また、本発明は、長手金属板体の幅方向中央部を谷型台形に折曲して底部13を形成し、かつ、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる横側開口12を形成することによって折曲板体1を作製する一方、複数の折曲板体1・1…の折板列を所要間隔おいて上下二段に敷設してなる二重折板屋根を施工するにあたり、
天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置して、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する一方、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置して、
前記折曲板体1Dにおける山高ハゼの下側開口11Dと隣向する折曲板体1Dにおける山高ハゼの横側開口12Dとを重ね合わせてカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成する一方、
所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は断面略Cの字型に持出弯曲成形され、かつ、この弯曲した上縁部は係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部の開口方向とは反対向きに直角に折曲されて当て部23を形成しており、更に前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成る吊子部材2を用いて、
前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの山高ハゼの横側開口12Uに引っ掛け被覆しゝ係止して、当該横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、ネジ先端部が切り刃先あるいはスクリューである止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめることによって、当該吊子部材2を固定し、
次いで、隣向する折曲板体1Uにおける山高ハゼの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側から被覆せしめ、
こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと隣向する折曲板体1Uの横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成して、上下二段の折板屋根列を連結積層するという技術的手段を採用することによっても、二重折板屋根の施工方法を完成させることが可能である。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、吊子部材2の本体面部21に断熱性シートの両面に接着剤を付着してなる剥離紙付の両面テープ4を貼着し、この両面テープ4を介装した状態で、止着孔21aにおいて、止着ネジ3を下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめて、吊子部材2を固定することによって、折曲板体1同士の熱伝導を遮断して断熱性を付与するという技術的手段を採用することができる。
また、本発明は、所定厚さの折曲金属製板体における本体面部21の上縁部が直角に折曲され、かつ、その先端を内側鋭角に折り返して係止フック22が形成されている一方、当該本体面部21の下縁部を前記上縁部とは反対方向に直角に折曲して当て部23が成形されるとともに、前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成るようにするという技術的手段を採用することによって、二重折板屋根の施工に用いる吊子部材を完成させた。
また、本発明は、所定厚さの折曲金属製板体における本体面部21の上縁部が断面略Cの字型に持出弯曲成形され、かつ、この弯曲した上縁部には係止フック22が形成されている一方、当該本体面部21の下縁部は、前記上縁部の開口方向とは反対向きに直角に折曲されて当て部23が形成されるとともに、前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成るようにするという技術的手段を採用することによっても、二重折板屋根の施工に用いる吊子部材を完成させることが可能である。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、矩形の金属製板体を折曲成形して成るようにするという技術的手段を採用することができる。
本発明にあっては、所定厚さの折曲金属製板体における本体面部の上縁部を直角に折曲し、かつ、その先端を内側鋭角に折り返して係止フックを形成する一方、当該本体面部の下縁部を前記上縁部とは反対方向に直角に折曲して当て部を成形するとともに、前記本体面部には止着孔を貫通形成してなる吊子部材を用いて、二重折板屋根を施工することによって、上下二段の折板屋根列を確実に連結積層することができる。
また、本発明においては、吊子部材の構造を極めて簡素化したことにより、製造コストを劇的に軽減することができ、しかも、軽量であるので、従来のようにタイトフレーム上で支持させて設置する必要がなく、施工効率が非常に良くなる。
更にまた、本発明では、横側開口を懸架した状態で、吊子部材の当て部を下方に押し下げることにより横側開口の基端部を下段の折曲板体におけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部を下段の折曲板体の下側開口側の肩部にあてがい、本体面部の止着孔において、止着ネジを前記下段の折曲板体同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめることによって、上段の折板屋根列を確実に挟持固定することができ、特に上段の折板屋根列の浮き上がりを効果的に防止することができる。この際、止着ネジを水平方向に螺入するため、屋根上面の負圧による持ち上げ力に対して、軸剪断方向で受けるため、頗る良好な抵抗作用を得ることができる。
更にまた、必要に応じて、吊子部材の本体面部に断熱性シートの両面に接着剤を付着してなる剥離紙付の両面テープを貼着し、この両面テープを介装した状態で、止着孔において、止着ネジを下段の折曲板体同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめて、吊子部材を固定することができるので、従来のように、折板屋根列間に発泡剤を充填したり、断熱シートを敷き詰めたりすることなく、かつ、吊子部材に複雑な断熱機構を設けることなく、折曲板体同士の熱伝導を遮断することができ、断熱性を付与することもできる。
したがって、本発明の二重折板屋根の施工方法によれば、吹き上がりなどの持ち上げ負荷に対しても十分な強度を備えた屋根を容易に施工することができることから、建築分野における実用的利用価値は頗る高いものがあると云える。
本発明の第1実施形態の吊子部材を表わす全体斜視図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第1実施形態の施工方法の変形例を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の吊子部材を表わす全体斜視図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態の施工方法を表わす説明断面図である。
本発明を実施するための形態を、具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態を図1から図9に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものは折曲板体であり、この折曲板体1は、長手金属板体(例えば、鉄、亜鉛合金、アルミニウムなど)の幅方向中央部を谷型台形に折曲して底部13を形成し、かつ、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面コの字型に折曲して下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面コの字型に折曲して横側開口12を形成することによって作製する。
また、符号2で指示するものは吊子部材であり、この吊子部材2は、所定厚さの金属製板体(例えば、ステンレス鋼板)における本体面部21の上縁部を直角に折曲し、かつ、その先端を内側鋭角に折り返して係止フック22を形成する一方、当該本体面部21の下縁部を前記上縁部とは反対方向に直角に折曲して当て部23を成形するとともに、前記本体面部21には止着孔21a(本実施形態では、3つ)を貫通形成して作製する(図1参照)。
本実施形態では、この金属製板体を矩形にすることができ、上下の端縁部を平行な折曲加工を容易にすることができる。
しかして、本発明は、複数の折曲板体1・1…の折板列を所要間隔おいて上下二段に敷設してなる二重折板屋根を施工する方法であって、構成するにあっては、まず、天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置する。本実施形態では、下段の折曲板体1Dを固定できるように、タイトフレームTに吊子金具を配設する。
そして、図2に示すように、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する。
次いで、図3に示すように、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する。
そして、タイトフレームTの頂点上部において、前記折曲板体1Dの下側開口11Dおよび横側開口12Dを重ね合わせて、前記吊子金具と共にカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結する。この締結作業には、手動または自動の専用のカシメ工具を使用する。
上記手順により、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成することができる(図4参照)。
次に、図5に示すように、前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの横側開口12Uに被覆しつゝ端縁部に係止する。この際に係止する折曲板体1Uは、反対側の下側開口11Uが既に固定されているので(図示しない)、安定的かつ簡単に係止フック22に横側開口12Uを係止することができる。
そして、前記横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、ネジ先端部が切り刃先(あるいはスクリュー)である止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめる(図6参照)。こうすることにより、上段の折板屋根列を確実に挟持固定することができ、特に上段の折板屋根列の浮き上がりを効果的に防止することができる。
本実施形態では、止着ネジ3の頭部を六角形にしてトルク伝達を良くして作業性を向上させるとともに、ネジ先端部を切り刃先(JISB0101付図2310(1)scrap-point、2310(2)drill-point)にすることによって、容易に刳抜き加工をすることができる。また、止着ネジ3を水平方向に螺入するため、屋根上面の負圧による持ち上げ力に対して、軸剪断方向で受けるため、頗る良好な抵抗作用を得ることができる。このようにして、吊子部材2を下段の折曲板体1Dに固定することができる。
そして、係止フック22の内側に折曲板体1Uの横側開口12Uを係止しておき、図7に示すように、次に隣接する折曲板体1Uの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側に被覆せしめる。
然る後、図8に示すように、こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結することができる。
上記手順を繰り返して、順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成することができ、上下二段の折板屋根列を連結積層して、二重折板屋根を完成することができる。
なお、本実施形態では、図9に示すように、吊子部材2の本体面部21に断熱性シートの両面に接着剤を付着してなる剥離紙付の両面テープ4を貼着して、この両面テープ4を介装した状態で、止着孔21aにおいて、止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめて、吊子部材2を固定することによって、折曲板体1同士の熱伝導を遮断して断熱性を付与することができる。
『第2施形態』
次に、本発明の第2実施形態を図10から図17に基づいて説明する。本実施形態は、前記第1実施形態の所謂「角ハゼ」構造に対し、「丸ハゼ」構造と呼ばれるものであり、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる横側開口12を形成することによって作製する。
また、吊子部材2は、所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は断面略Cの字型に持出弯曲成形され、かつ、この弯曲した上縁部は係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部の開口方向とは反対向きに直角に折曲されて当て部23を形成しており、更に前記本体面部21には止着孔21a(本実施形態では、3つ)を貫通形成して作製する(図10参照)。
しかして、本実施形態を構成するにあっては、まず、前記第1実施形態と同様、天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置する。本実施形態では、下段の折曲板体1Dを固定できるように、タイトフレームTに吊子金具を配設する。
そして、図11に示すように、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する。
次いで、図12に示すように、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する。
そして、タイトフレームTの頂点上部において、前記折曲板体1Dの下側開口11Dおよび横側開口12Dを重ね合わせて、前記吊子金具と共にカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結する。この締結作業には、手動または自動の専用のカシメ工具を使用する。
上記手順により、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成することができる(図13参照)。
次に、図14に示すように、前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの山高ハゼの横側開口12Uに引っ掛け被覆しゝ係止する。本実施形態では、係止フック22の略C型内側面で折曲板体1の横側開口12Uが突っ張るようにして支持することができる。
この際に係止する折曲板体1Uは、反対側の下側開口11Uが既に固定されているので(図示しない)、安定的かつ簡単に係止フック22に横側開口12Uを係止することができる。
そして、前記横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめる(図15参照)。
なお、本実施形態では、下段の折板屋根列におけるハゼ継ぎ締結部が干渉するのを防ぐため、吊子部材2の本体面部21に円弧(半円)状の凹部21bを形成することができる。
そして、係止フック22の内側に折曲板体1Uの横側開口12Uを係止しておき、図16に示すように、次に隣接する折曲板体1Uの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側に被覆せしめる。
然る後、図17に示すように、こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結することができる。
上記手順を繰り返して、順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成することができ、上下二段の折板屋根列を連結積層して、二重折板屋根を完成することができる。
本発明は概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、吊子部材2の止着孔21aは、3つに限らず数量を増減可能であるし、また、孔形状も円形や多角形、長孔などに適宜変更し得る。
また、止着ネジ3は、刳抜き貫通性の良いものとして、先端までスクリューが切ってあるタッピンネジなどを採用することもでき、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
1 折曲板体
1D (下段の)折曲板体
1U (上段の)折曲板体
11 下側開口
11D (下段の)下側開口
11U (上段の)下側開口
12 横側開口
12D (下段の)横側開口
12U (上段の)横側開口
13 底部
14 斜壁部
2 吊子部材
21 本体面部
21a 止着孔
21b 凹部
22 係止フック
23 当て部
3 止着ネジ
4 両面テープ

Claims (6)

  1. 長手金属板体の幅方向中央部を谷型台形に折曲して底部13を形成し、かつ、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面コの字型に折曲して下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面コの字型に折曲して横側開口12を形成することによって折曲板体1を作製する一方、複数の折曲板体1・1…の折板列を所要間隔おいて上下二段に敷設してなる二重折板屋根を施工するにあたり、
    天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置して、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する一方、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置して、
    前記折曲板体1Dにおける山高ハゼの下側開口11Dと隣向する折曲板体1Dにおける山高ハゼの横側開口12Dとを重ね合わせてカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成する一方、
    所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は直角に折曲され、かつ、この直角に折り曲げられた上縁部の突端縁は更に内側へ鋭角に折り返されて係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部とは反対向きに直角に折曲されて当て部23を形成しており、更に本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成る吊子部材2を用いて、
    前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの山高ハゼの横側開口12Uに引っ掛け被覆しつゝ端縁部に係止して、当該横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、ネジ先端部が切り刃先あるいはスクリューである止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめることによって、当該吊子部材2を固定し、
    次いで、隣向する折曲板体1Uにおける山高ハゼの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側から被覆せしめ、
    こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと隣向する折曲板体1Uの横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成して、上下二段の折板屋根列を連結積層したことを特徴とする二重折板屋根の施工方法。
  2. 長手金属板体の幅方向中央部を谷型台形に折曲して底部13を形成し、かつ、幅方向の一方の端縁部を下向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる下側開口11を形成すると共に、幅方向の他方の端縁部を内側横向きに開口する断面略Cの字型に弯曲せる横側開口12を形成することによって折曲板体1を作製する一方、複数の折曲板体1・1…の折板列を所要間隔おいて上下二段に敷設してなる二重折板屋根を施工するにあたり、
    天井ビームBの上面に、金属製棒材を山型に折曲してなるタイトフレームTを設置して、このタイトフレームTの片側の傾斜辺に下段の折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置する一方、前記タイトフレームTの反対側の傾斜辺には、隣接する折曲板体1Dの斜壁部14を沿わせて載置して、
    前記折曲板体1Dにおける山高ハゼの下側開口11Dと隣向する折曲板体1Dにおける山高ハゼの横側開口12Dとを重ね合わせてカシメることにより、隣り合う両折曲板体1D・1D同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、下段の折板屋根列を形成する一方、
    所定厚さの折曲金属板体であって、当該本体面部21の上縁部は断面略Cの字型に持出弯曲成形され、かつ、この弯曲した上縁部は係止フック22を形成している一方、この本体面部21の下縁部は、前記上縁部の開口方向とは反対向きに直角に折曲されて当て部23を形成しており、更に前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成る吊子部材2を用いて、
    前記吊子部材2の係止フック22を上段の折曲板体1Uの山高ハゼの横側開口12Uに引っ掛け被覆しゝ係止して、当該横側開口12Uを懸架した状態で、前記当て部23を下方に押し下げることにより横側開口12Uの基端部を下段の折曲板体1Dにおけるハゼ頭頂部に付勢しながら、当該当て部23を下段の折曲板体1Dの下側開口11D側の肩部にあてがい、前記止着孔21aにおいて、ネジ先端部が切り刃先あるいはスクリューである止着ネジ3を前記下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめることによって、当該吊子部材2を固定し、
    次いで、隣向する折曲板体1Uにおける山高ハゼの下側開口11Uを、前記固定された吊子部材2の係止フック22の上部外側から被覆せしめ、
    こうして重なり合わせた折曲板体1Uの下側開口11Uと隣向する折曲板体1Uの横側開口12Uとを、前記吊子部材2の係止フック22を内部に巻き込んだ状態でカシメることにより、隣り合う両折曲板体1U・1U同士をハゼ継ぎ締結し、こうして順次結合していくことによって、上段の折板屋根列を形成して、上下二段の折板屋根列を連結積層したことを特徴とする二重折板屋根の施工方法。
  3. 吊子部材2の本体面部21に断熱性シートの両面に接着剤を付着してなる剥離紙付の両面テープ4を貼着し、この両面テープ4を介装した状態で、止着孔21aにおいて、止着ネジ3を下段の折曲板体1D・1D同士の接合面を刳抜きつゝ水平方向に螺入せしめて、吊子部材2を固定することによって、折曲板体1同士の熱伝導を遮断して断熱性を付与することを特徴とする請求項1または2記載の二重折板屋根の施工方法。
  4. 所定厚さの折曲金属製板体における本体面部21の上縁部が直角に折曲され、かつ、その先端を内側鋭角に折り返して係止フック22が形成されている一方、当該本体面部21の下縁部を前記上縁部とは反対方向に直角に折曲して当て部23が成形されるとともに、前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成ることを特徴とする二重折板屋根の施工に用いる吊子部材。
  5. 所定厚さの折曲金属製板体における本体面部21の上縁部が断面略Cの字型に持出弯曲成形され、かつ、この弯曲した上縁部には係止フック22が形成されている一方、当該本体面部21の下縁部は、前記上縁部の開口方向とは反対向きに直角に折曲されて当て部23が形成されるとともに、前記本体面部21には止着孔21aが貫通形成されて成ることを特徴とする二重折板屋根の施工に用いる吊子部材。
  6. 矩形の金属製板体を折曲成形して成ることを特徴とする請求項4または5記載の二重折板屋根の施工に用いる吊子部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115478787A (zh) * 2022-09-21 2022-12-16 江苏徐工国重实验室科技有限公司 凿岩车基座以及凿岩车

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