JP2010241252A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複撚り構造のスチールコードを使用したベルトカバー層を有する空気入りタイヤにおいて、高い高速操縦安定性と高速耐久性を確保しながら、ベルトカバー層に起因する加硫故障を改善することが可能な空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ベルトカバー層8のスチールコード11は、複数本のスチールワイヤ素線12を撚り合せたストランド13を、複数本撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコードであり、1本の有機繊維芯体14の周囲にストランド13が撚られている。スチールワイヤ素線12は同径で直径dが0.08mm〜0.15mmである。スチールワイヤ素線12の撚り方向とストランド13の撚り方向が同じである。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベルトカバー層を有する空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ベルトカバー層に起因する加硫故障を改善し、製造したタイヤの高速操縦安定性、高速耐久性に優れた空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りタイヤにおいて、ベルト層の外周側に補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルトカバー層を配置することにより、高速走行時のベルト層の外周側への競上がりを抑制し、ベルト層の耐エッジセパレーション性(高速耐久性)を高めることができる利点がある。近年、居住性が重視される高級乗用車などに使用される乗用車用タイヤの場合には、上記耐久性に加えて、ロードノイズの低減、高速走行時の操縦安定性などの性能向上が求められている。このような要求に応じて、ナイロンなどからなる有機繊維コードに代えて、スチールコードをベルトカバー層に使用することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。スチールコードは、有機繊維に比べて引張時の剛性が大きく、また熱の影響をほとんど受けない。これにより、スチールコードを用いたベルトカバー層を含む乗用車用タイヤを装着した乗用車は、有機繊維を用いたベルトカバー層を含む乗用車用タイヤを装着した乗用車に比べて、高速走行時の操縦安定性が向上する。
しかしながら、スチールコードは上述したように引張時の剛性が大きい反面、有機繊維に比べると伸びが小さく、タイヤ製造・加硫時に掛かる張力に対して伸び代が不足して追従できず、加硫故障を招く一因になっていた。また、たとえ加硫故障が発生しなくてもベルト層とベルトカバー層の間のコード層間ゲージが薄くなり、耐久性が低下する大きな要因になっていた。
上記問題を改善するため、スチールコード構造の中でも比較的伸びの大きい、複撚り構造のスチールコードを使用することが考えられるが、複撚り構造のスチールコードの場合、大きい伸びを確保するためには、撚りピッチを小さくしなければならないが、撚りピッチを小さくすると加硫後の弾性率まで低下してしまい、引張時の剛性が低下し、高速走行時の操縦安定性や耐久性が低下してしまう問題があった。
特開平11−198605号公報
本発明の目的は、複撚り構造のスチールコードを使用したベルトカバー層を有する空気入りタイヤにおいて、高い高速操縦安定性と高速耐久性を確保しながら、ベルトカバー層に起因する加硫故障を改善することが可能な空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、左右のビード部間にカーカス層を延設し、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配設し、該ベルト層の外周側にスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルトカバー層を配置した空気入りタイヤにおいて、ベルトカバー層のスチールコードが、複数本のスチールワイヤ素線を撚り合せたストランドを、複数本撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコードであって、1本の有機繊維を芯体にして、上記有機繊維芯体の周囲に上記複数本のストランドが撚られており、上記スチールワイヤ素線の直径が0.08mm〜0.15mmの間にあり、且つ複数本のスチールワイヤ素線は同径であり、上記ストランドを構成する複数本のスチールワイヤ素線の撚り方向と上記有機繊維芯体の周囲に撚られている複数本のストランドの撚り方向が同一であることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、左右のビード部間にカーカス層を延設し、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配設し、該ベルト層の外周側にスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルトカバー層を配置した空気入りタイヤの製造方法であって、未加硫のベルト層の外周側に未加硫ゴムで被覆したスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回して未加硫のベルトカバー層を成形する工程を具備し、該未加硫のベルトカバー層のスチールコードが、複数本のスチールワイヤ素線を撚り合せたストランドを、複数本撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコードであって、1本の有機繊維を芯体にして、上記有機繊維芯体の周囲に上記複数本のストランドが撚られており、上記スチールワイヤ素線の直径が0.08mm〜0.15mmの間にあり、且つ複数本のスチールワイヤ素線は同径であり、上記ストランドを構成する複数本のスチールワイヤ素線の撚り方向と上記有機繊維芯体の周囲に撚られている複数本のストランドの撚り方向が同一であることを特徴とする。
上述した本発明によれば、スチールコードはM×N(M、Nは2以上の整数)構造の複撚りとし、ストランドを構成する同径の複数本のスチールワイヤ素線の撚り方向と、上記有機繊維芯体の周囲に撚られている複数本のストランドの撚り方向が同一であり、中心に有機繊維芯体が配置されている。このように撚り方向及び有機繊維芯体の存在によって、スチールコードに構造的な伸びを確保することができる。その結果、加硫時のリフト追従に必要な伸びを安定して確保でき、ベルトカバー層のスチールコードのリフトに起因する加硫故障を改善することができる。
芯体を設けた複撚り構造のスチールコードは、加硫済みタイヤにおいて高い剛性を発揮するので、加硫後のタイヤにおいて従来の複撚り構造のスチールコードを用いたタイヤより高速走行時の高い操縦安定性と高速耐久性を得ることができる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示す部分断面図である。 ゴム被覆したスチールコードの拡大断面図である。 スチールコードの拡大断面図である。 スチールコードの荷重−伸び曲線を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、乗用車に使用される本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。
左右のビード部3間にタイヤ径方向に延在する補強コードをタイヤ周方向に所定の間隔で配列してゴム層に埋設した2層のカーカス層4が延設され、その両端部がビード部3に埋設したビードコア5の周りにビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
トレッド部1のカーカス層4の外周側には、タイヤ周方向に傾斜して延在する補強コードをタイヤ周方向に所定の間隔で配列してゴム層に埋設した2層のベルト層7が配設されている。2層のベルト層7の補強コードは層間でタイヤ周方向に対する傾斜方向を逆向きにして交差している。
ベルト層7の外周側には、ベルトカバー層8が配置されている。このベルトカバー層8は、ベルト層7全体を覆う1層のベルトフルカバー層8Aと、ベルト層7の端部側を覆う1層のベルトエッジカバー層8Bとから構成されている。ベルトカバー層8は、図2に示す、ゴム10で被覆した1本のスチールコード11をタイヤ周方向に螺旋状に巻回した構成になっている。
ベルトカバー層8は、このようにゴム10で被覆した1本のスチールコード11をタイヤ周方向に螺旋状に巻回して構成するのが、スチールコード11のエッジを極力少なくしてベルトカバー層8の耐久性を高める上で好ましいが、複数本のスチールコード11をゴム層に埋設したストリップ材をタイヤ周方向に螺旋状に巻回してベルトカバー層8を構成するようにしてもよい。
ベルトカバー層8に使用されるスチールコード11は、図3に示すように、同径のN本のスチールワイヤ素線12を撚り合せたストランド13を、M本撚り合わせたM×Nの複撚り構造を持つスチールコードであって、1本の有機繊維を芯体14とし、この有機繊維芯体14の周囲にストランド13がスチールワイヤ素線12と同じ方向に撚られている。図3に示す例では、Nが4、Mが5の5×4の複撚り構造になっている。加硫後のタイヤのベルトカバー層8内にある状態では、各隣接するストランド13が接触し、各隣接するストランド13間の隙間Xが略閉じた状態になっている。
スチールワイヤ素線12の直径dは、0.08mm〜0.15mmの範囲である。スチールワイヤ素線12の直径dが0.08mmより細いと、スチールコード11の切断強力が不足し、0.15mmより大きいと、曲げ剛性が大きくなりすぎてスチールコード11のしなやかさが失われてしまう。
ベルトカバー層8に使用されるスチールコード11(未加硫のベルトカバー層成形時のスチールコード)は、0.03〜0.10mmの隙間Xを介在させてストランド13を撚り合わせたものがよい。隙間Xが0.03mm未満であると、タイヤ製造・加硫時に掛かる張力に対して伸び難くなり、加硫故障が発生しやすくなる。逆に隙間Xが0.10mmを超えると、加硫後のタイヤにおいて十分な剛性を発揮できない虞れがある。
このように構成されるスチールコード11は、図4に示すように、荷重−伸び曲線において、曲線の傾きが大きく変化する変曲点が存在している。この変曲点における伸び率としては、好ましくは2.0〜6.5%の範囲にするのがよい。この範囲にすることにより、加硫時にスチールコードの伸びが確保され、且つ加硫後に所定の剛性を確保することができる。
芯体14に使用する有機繊維材料としては、従来公知の有機繊維材料がいずれも使用可能であり、例えば、ナイロンなどの脂肪族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、芳香族ポリアミド(アラミド)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリオレフィンケトン(POK)、レーヨンなどを挙げることができる。好ましくは、ナイロン及びポリエステルがよい。芯体14はモノフィラメントから構成しても、マルチフィラメントから構成してもよい。好ましくは、図示するようにモノフィラメントから構成するのが、安定したストランド13同士の隙間(=安定した伸び)を確保する上でよい。芯体14としては、直径が0.20〜0.30mmのものを使用するのがよい。
このようにスチールコード11はM×N(M、Nは2以上の整数)構造の複撚りとし、ストランド13を構成する同径の複数本のスチールワイヤ素線12の撚り方向と、上記有機繊維芯体14の周囲に撚られている複数本のストランド13の撚り方向が同一であり、中心に有機繊維芯体14が配置されている。このように撚り方向及び有機繊維芯体14の存在によって、スチールコード13に構造的な伸びを確保することができる。その結果、加硫時のリフト追従に必要な伸びを安定して確保でき、ベルトカバー層8のスチールコード11のリフトに起因する加硫故障を改善することができる。
有機繊維芯体14を設けた複撚り構造のスチールコード11は、加硫済みタイヤにおいて高い剛性を発揮するので、加硫後のタイヤにおいて従来の複撚り構造のスチールコードを用いたタイヤより高速走行時の高い操縦安定性と高速耐久性を得ることができる。隙間Xを上述した範囲にすることで、隙間Xが閉じた後のスチールコード11はより高い剛性を発揮するので、一層の高い高速操縦安定性と高速耐久性の確保が可能になる。
他方、芯体14を配置するだけで、伸びをコントロールできるので、初期伸びを確保するために、ストランド13の撚りピッチや、ストランド13を撚り合わせたスチールコードの撚りピッチを小さくする必要がなく、生産性を悪化させることがない。
ベルトカバー層8に使用されるスチールコード11において、スチールコードの生産性、初期伸び、変曲点後の剛性(弾性率)の観点から、ストランド13の撚りピッチとしては1.5mm〜5.0mmの範囲、スチールコード11の撚りピッチとしては3.5〜10.0mmの範囲にするのが好ましい。また、隣接する各ストランド13間の隙間Xを上述したようにすることで、更にリフト率が異なるタイヤ仕様に対しても、スチールコード11が伸びてベルトカバー層8がリフトに追従することができる。
なお、ここで言う隙間Xは、使用されるスチールコード11を樹脂に埋め込み、その長手方向と直交する平面で切断した断面形状を写真撮影し、その写真上で各ストランド13の断面中心間の距離A(mm)を測定する。また、ストランド13の理論的な外径D(mm)をD=d(1+1/cos{π/2×(1−2/M)}より算出する。但し、dはスチールワイヤ素線12の直径(mm)、Mはストランド13を構成するスチールワイヤ素線12の本数である。隙間XはX=A−Dより算出する。
上記撚り合わせるスチールワイヤ素線12の本数Nとしては、2〜7にするのが好ましい。本数Nが7本を超えると、ストランド13の隙間Xが小さくなってしまう。撚り合わせるストランド13の本数Mとしては、2〜6にするのが好ましい。本数Mが6本を超えると、上記同様ストランド13の隙間Xが小さくなってしまう。好ましくは、Mが4〜5、Nが2〜4がよい。
上述した好ましい構成を有する空気入りタイヤの製造は、例えば、スチールコード11(1本または複数本)を未加硫ゴムで被覆し、それを成形された未加硫のベルト層の外周側に0度に近い角度(5度以下)で螺旋状に連続して巻き付けて、未加硫のベルトカバー層8(8A,8B)を成形する。他の工程は従来と同じであり、その説明は省略する。
このように成形した未加硫のベルトカバー層8を有する未加硫タイヤは、加硫時に金型内で加硫ブラダーによりリフトが加えられるが、その際に未加硫のベルトカバー層8のスチールコードが伸長し、リフトに追従する。タイヤ中では、上記のように規定したストランド13間の隙間Xが略閉じた状態になり、高い剛性を発揮する。
本発明は、上記実施形態において、ベルトカバー層8として、ベルト層7全体を覆うベルトフルカバー層8Aと、ベルト層7の端部側を覆うベルトエッジカバー層8Bの2層を設けた例を示したが、それに限定されず、いずれのベルトカバー層を有する空気入りタイヤであってもよい。
本発明は、特にベルトカバー層を備えた乗用車に用いられる空気入りタイヤに好ましく用いることができる。
タイヤサイズを205/55R16、ベルトカバー層のスチールコードの構造を5×4で共通にし、ベルトカバー層に使用するスチールコードのスチールワイヤ素線の径、撚り方向、有機繊維芯体の材質、有機繊維芯体の直径、ストランド間の隙間、ベルトカバー層の構造を表1のようにした図1に示す構成の本発明タイヤ1〜7(本実施例1〜7)と従来タイヤ1(従来例1)、及び比較タイヤ1(比較例1)をそれぞれ各20本作製した。
作製した各20本のタイヤにおいて、加硫後のタイヤを切断し、ベルトカバー層の故障及びベルト層に対する食い込み状態(加硫故障)を調べ、◎、○、△、×の4段階で評価した。◎は故障または食い込みが発生したタイヤの本数が0本、○は故障または食い込みが発生したタイヤの本数が1〜2本、△は故障または食い込みが発生したタイヤの本数が3〜4本、×は故障または食い込みが発生したタイヤの本数が5本以上を意味する。これらの結果を表1に示す。
また、故障及び食い込みがないタイヤを選択し、それらをそれぞれ標準リムに装着し、空気圧を210kPaにして、下記に示す試験方法により、高速耐久性及び高速操縦安定性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
高速耐久性
各試験タイヤをドラム試験機に取り付け、試験内圧210kPa、速度81km/hの条件にて、JATMAに規定された空気圧条件に対応する荷重の88%で速度81km/hにて120分ならし走行した。次いで、3時間以上放冷した後、空気圧を調整し、121km/hの速度から試験を開始し、30分毎に速度を8km/hづつ段階的に上昇させ、故障が発生するまでの走行距離を測定した。評価結果は従来タイヤを100とする指数値で示す。この値が大きい程、高速耐久性が優れている。尚、故障時に劇的な破壊が生じたものには評価値に「*」を付記した。
高速操縦安定性
上記標準リムに組付けた試験タイヤを車両に装着し、速度80〜220km/hの範囲においてテストドライバーによるフィーリング結果を◎、○、基準(従来タイヤ)、△、×の5段階で評価した。◎は基準の従来タイヤより良好、○はやや良好、△はやや劣る、×は劣るを意味する。
Figure 2010241252
表1から、本発明タイヤは、従来より高い高速操縦安定性と高速耐久性を確保しながら、ベルトカバー層に起因する加硫故障を改善できることがわかる。
タイヤサイズを実施例1、ベルトカバー層に使用されるスチールコードの構造を4×4で共通にし、ベルトカバー層のスチールコードのスチールワイヤ素線の径、撚り方向、有機繊維芯体の材質、有機繊維芯体の直径、ストランド間の隙間、ベルトカバー層の構造を表2のようにした図1に示す構成の本発明タイヤ8〜14(本実施例8〜14)と従来タイヤ2(従来例2)、及び比較タイヤ2(比較例2)をそれぞれ各20本作製した。
作製した各20本のタイヤにおいて、実施例1と同様に加硫故障を調べたところ、表2に示す結果を得た。また、高速耐久性及び高速操縦安定性について実施例1と同様に評価試験を行ったところ、表2に示す結果を得た。
Figure 2010241252
表2から、本発明タイヤは、従来より高い高速操縦安定性と高速耐久性を確保しながら、ベルトカバー層に起因する加硫故障を改善できることがわかる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
10 ゴム
11 スチールコード
12 スチールワイヤ素線
13 ストランド
14 芯体
X 隙間
d 直径

Claims (7)

  1. 左右のビード部間にカーカス層を延設し、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配設し、該ベルト層の外周側にスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルトカバー層を配置した空気入りタイヤにおいて、ベルトカバー層のスチールコードが、複数本のスチールワイヤ素線を撚り合せたストランドを、複数本撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコードであって、1本の有機繊維を芯体にして、上記有機繊維芯体の周囲に上記複数本のストランドが撚られており、上記スチールワイヤ素線の直径が0.08mm〜0.15mmの間にあり、且つ複数本のスチールワイヤ素線は同径であり、上記ストランドを構成する複数本のスチールワイヤ素線の撚り方向と上記有機繊維芯体の周囲に撚られている複数本のストランドの撚り方向が同一であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルトカバー層に使用されるスチールコードは、複数本のストランド間に、それぞれ0.03〜0.10mmの範囲内の隙間が存在する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記有機繊維芯体の直径が0.20〜0.30mmである請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記有機繊維芯体がモノフィラメントである請求項1,2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. ベルトカバー層が、ゴム被覆した1本のスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回して構成される請求項1,2,3または4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 左右のビード部間にカーカス層を延設し、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配設し、該ベルト層の外周側にスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルトカバー層を配置した空気入りタイヤの製造方法であって、未加硫のベルト層の外周側に未加硫ゴムで被覆したスチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回して未加硫のベルトカバー層を成形する工程を具備し、該未加硫のベルトカバー層のスチールコードが、複数本のスチールワイヤ素線を撚り合せたストランドを、複数本撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコードであって、1本の有機繊維を芯体にして、上記有機繊維芯体の周囲に上記複数本のストランドが撚られており、上記スチールワイヤ素線の直径が0.08mm〜0.15mmの間にあり、且つ複数本のスチールワイヤ素線は同径であり、上記ストランドを構成する複数本のスチールワイヤ素線の撚り方向と上記有機繊維芯体の周囲に撚られている複数本のストランドの撚り方向が同一であることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記未加硫のベルトカバー層のスチールコードは、複数本のストランド間に、それぞれ0.03〜0.10mmの範囲内の隙間が存在する請求項6に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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