JP2010241029A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出し共通搬送部を有する液体吐出装置において、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される第1の媒体の後に第2の媒体に液体を吐出するまでの時間を短縮する。
【解決手段】液体吐出装置100が、共通搬送部150の所定の位置における媒体の有無を検出する検出部と、共通搬送部に第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出する吐出部と、共通搬送部150を含んだ搬送部を制御する制御部とを備える。第1の媒体に液体を吐出した後に第2の媒体に液体を吐出する場合、制御部が、搬送部に、第1の媒体を前記第1の方向とは逆の第2の方向に搬送させ、第1の媒体の第1の方向側端部が所定の位置を通過したことを検出部が検出して第1の媒体が共通搬送部150から抜けたと判断した後に、搬送部に第2の媒体を第1の方向に搬送させる。
【選択図】図1
【解決手段】液体吐出装置100が、共通搬送部150の所定の位置における媒体の有無を検出する検出部と、共通搬送部に第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出する吐出部と、共通搬送部150を含んだ搬送部を制御する制御部とを備える。第1の媒体に液体を吐出した後に第2の媒体に液体を吐出する場合、制御部が、搬送部に、第1の媒体を前記第1の方向とは逆の第2の方向に搬送させ、第1の媒体の第1の方向側端部が所定の位置を通過したことを検出部が検出して第1の媒体が共通搬送部150から抜けたと判断した後に、搬送部に第2の媒体を第1の方向に搬送させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置の一種として、インクジェットプリンター(以下、プリンター)がある。プリンターに関する一つの技術として、例えば、印刷中の用紙が排紙される前に後続ページを印刷するための用紙の給紙を開始する技術がある(例えば特許文献1及び2)。
印刷用紙として、例えば、予め所定のサイズにカットされた用紙である単票紙と、連続しておりロール状にされた長尺の用紙であるロール紙とがある。単票紙からロール紙への切り替え(及び、単票紙からロール紙への切り替え)のためには、一般に、ユーザーが、単票紙(又はロール紙)を取り外してロール紙(又は単票紙)をセットするという作業を行う必要がある。このような作業を不要にできれば、ユーザーにとっての利便性が向上する。
それを実現するための方法として、プリンターに、単票紙とロール紙の両方を予めセットできるようにしておく方法が考えられる。その際、ロール紙の搬送経路と単票紙の搬送経路が完全に別々であるとプリンターが大型化してしまうおそれがあるので、ロール紙の搬送経路の一部分と単票紙の搬送経路の一部分を共通にすること、つまり共通経路を有することが好ましい。更に、印刷と印刷の間の時間を短縮するために、印刷中の用紙が排紙される前に後続ページを印刷するための用紙の給紙を開始することが好ましい。
しかし、共通経路を有すると、単票紙の印刷中にロール紙を共通経路に給紙することは可能であるが、ロール紙の印刷中に単票紙を共通経路に給紙することはできない。なぜなら、印刷後にロール紙の印刷部分をカットして巻き戻さなければならないからである。一方、ロール紙を巻き戻す前に単票紙を給紙すると、共通経路で紙ジャムが生じるおそれがある。
以上のような問題点は、ロール紙の後に単票紙を印刷するケースに限らず、第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出し共通搬送部を有する液体吐出装置において、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される第1の媒体の後に第2の媒体に液体を吐出するケースにも有り得る。
そこで、本発明の目的は、第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出し共通搬送部を有する液体吐出装置において、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される第1の媒体の後に第2の媒体に液体を吐出するまでの時間を短縮することにある。
液体吐出装置内の搬送部が、媒体を搬送する共通搬送部と、第1の媒体を共通搬送部に搬送する第1搬送部と、第2の媒体を共通搬送部に搬送する第2搬送部とを備える。また、液体吐出装置が、共通搬送部の所定の位置における媒体の有無を検出する検出部と、共通搬送部に第1の方向に搬送されている媒体に液体を吐出する吐出部と、搬送部を制御する制御部とを備える。第1の媒体に液体を吐出した後に第2の媒体に液体を吐出する場合、制御部が、共通搬送部と第1搬送部とに、第1の媒体を前記第1の方向とは逆の第2の方向に搬送させ、第1の媒体の第1の方向側端部が所定の位置を通過したことを検出部が検出して第1の媒体が共通搬送部から抜けたと判断した後に、共通搬送部と第2搬送部とに第2の媒体を第1の方向に搬送させる。「検出部が検出して第1の媒体が共通搬送部から抜けたと判断した」とは、例えば、検出部が検出して所定時間が経過したことを検出した、又は、検出部が検出して搬送部が所定量を動作したことを検出したことである。
この液体吐出装置によれば、第1の媒体に液体を吐出した後に第2の媒体に液体を吐出する場合、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される第1の媒体が共通搬送部から抜けた後、第1の媒体の第2の方向への搬送が完了する前に、第2の媒体の搬送が開始される。これにより、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される第1の媒体の後に第2の媒体に液体を吐出するまでの時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る液体吐出装置が適用されたインクジェットプリンター(以下、プリンター)の幾つかの実施例を説明する。なお、以下の説明では、用紙が搬送されインク滴吐出後に排出されるという用紙の流れに鑑み、第1の方向を「下流側方向」と言い、第1の方向と逆の第2の方向を「上流側方向」と言う。
図1は、本発明の実施例1に係るプリンター100の搬送部を示す。
プリンター100には、単票紙とロール紙の両方の用紙をセットすることができる。具体的には、例えば、プリンター100には、単票紙が収納されている単票紙カセット114と、ロール紙を有するロール紙ホルダー(図示せず)との両方をセットすることができる。
図1には、ロール紙の経路が破線で示されており、単票紙の経路が一点鎖線で示されている。ロール紙の経路は、第1の上流側経路160と、第1の上流側経路160に繋がる共通経路150とで構成されている。単票紙の経路は、第2の上流側経路170と、第2の上流側経路に繋がる共通経路150とで構成されている。つまり、ロール紙の経路と単票紙の経路は一部共通している。
プリンター100の搬送部は、第1搬送部と、第2搬送部と、共通搬送部とを有する。
第1搬送部は、第1の上流側経路160と、ロール巻戻しローラー101と、ロール従動ローラー101とを有する。ロール巻戻しローラー101は、ロール紙を巻き戻すために回転する。ロール従動ローラー101は、ロール紙の巻き戻しに従って回転したりロール紙を下流側方向に搬送するために回転したりする。下流側方向に搬送されたロール紙は、共通経路150に進入する。
第2搬送部は、第2の上流側経路170と、ピックローラー113と、中間ローラー112と、リタードローラー108と、アシストローラー107とを有する。ピックローラー113は、単票紙カセット114に存在する単票紙を第2の上流側経路170に取り込みその単票紙の先端(下流側端部)をリタードローラー108まで送り出すために回転する。リタードローラー108、中間ローラー113及びアシストローラー107は、それぞれ、単票紙を下流側方向に搬送するために回転する。下流側方向に搬送された単票紙は、共通経路150に進入する。
共通搬送部は、共通経路150と、排紙ローラー110と、従動ローラー106と、カッター111とを有する。排紙ローラー110は、共通経路150における印刷位置180よりも下流側に存在し、インク滴が吐出された用紙を排出するために回転する。従動ローラー106は、共通経路150における印刷位置180よりも上流側に存在し、用紙の下流側方向又は上流側方向への搬送のために回転する。カッター111は、排紙ローラー110よりも下流側に存在し、排紙ローラー110によって排出されたロール紙を切断する。印刷位置180とは、印刷のための搬送開始時の用紙先端の位置である。
プリンター100には、用紙を検出する用紙センサーが複数個設けられている。用紙センサーとしては、例えば、ロール先端センサー103、第1ペーパーエンド(PE)センサー104及び第2PEセンサー105がある。
ロール先端センサー103は、第1の上流側経路160の所定位置にあるロール紙を検出する。結果として、ロール先端センサー103は、第1の上流側経路160の所定位置をロール紙の先端(下流側端部)が通過したことを検出する。
第1PEセンサー104は、共通経路150の所定位置にある用紙を検出する。結果として、第1PEセンサー104は、共通経路150の所定位置を用紙の先端(下流側端部)又は後端(上流側端部)が通過したことを検出する。
第2PEセンサー105は、第2の上流側経路170の所定位置にある単票紙を検出する。結果として、第2PEセンサー105は、第2の上流側経路170の所定位置を単票紙の先端又は後端が通過したことを検出する。なお、この所定位置は、共通経路150の上流側端の付近であることが好ましい。
図2は、プリンター100の機能ブロック図である。
プリンター100は、CPU(Central Processing Unit)2と、メモリー3とを有し、それらがバス6に接続されている。CPU2には、センサー群7から検出結果を表す信号が入力される。センサー群7は、前述したロール先端センサー103、第1PEセンサー104及び第2PEセンサー105を含む。
メモリー3は、揮発性及び/又は不揮発性のメモリーである。メモリー3は、例えば、印刷や用紙の搬送などの制御を実現させるためのプログラム、演算結果を記憶するためのワーク領域等を有する。CPU2がそのプログラムを読み込んで実行することで、CPU2が、印刷や用紙の搬送などの制御を行うことができる。
更に、プリンター100は、CR(キャリッジ)モータードライバー8と、紙送りモータードライバー9、10及び30と、ヘッドドライバー11と、ロジック回路12とを有する。CPU2と、CRモータードライバー8と、紙送りモータードライバー9、10及び30と、ヘッドドライバー11と、ロジック回路12とは、バス20を介して接続されている。
CRモータードライバー8は、CPU2の制御に基づいて、CRモーター14を駆動する。CRモーター14は、ヘッド17を有する図示しないキャリッジを走査移動させる。
紙送りモータードライバー9、10及び30のうち、ドライバー9は、第1搬送部に含まれ、ドライバー10は、第2搬送部に含まれ、ドライバー30は、共通搬送部に含まれる。これらのドライバー9、10及び30は、CPU2の制御に基づいて、それぞれ、紙送りモーター群15、16及び36を駆動し、それにより、第1ローラー群18、第2ローラー群19及び共通ローラー群39を回転させる。第1ローラー群18は、図1のローラー101及び102を含み、第2ローラー群19は、図1のローラー113、112、108及び107を含み、共通ローラー群39は、図1のローラー110及び106を含む。
ヘッドドライバー11は、ヘッド17を駆動して、用紙への印刷を実行させる。
ロジック回路12には、巻き戻しエンコーダー13が接続されており、巻き戻しエンコーダー13から受信した回転量をCPU2に通知する。巻き戻しエンコーダー13は、ロール巻戻しローラー101を回転させるモーターの回転量(例えば、単位回転のカウント値)を検出し、その回転量をロジック回路12に出力する。回転量は、ロール巻戻しローラー101によるロール紙の搬送量(巻き戻し量)に相当する。以下、その回転量或いは搬送量を「巻き戻し量」と言う。
以下、図3A、図3B、図3C、図4A及び図4Bを参照して、ロール紙の次に単票紙を印刷する場合の搬送制御の流れの概要を説明する。
ロール紙の次に単票紙を印刷する場合、図3Aに示すように、CPU2が、ロール紙の巻き戻しによってロール紙の先端(下流側端部)が共通経路150から抜けるまでに、単票紙カセット114から共通経路150の手前まで単票紙をプレ給紙しておく。例えば、CPU2は、ロール紙の印刷中に(例えば、ヘッド17からインク滴がロール紙に吐出されている間に)、単票紙の先端(下流側端部)が第2PEセンサー105で検出されるまで、ローラー113、112、108及び107を回転させる。図3Aでは、ロール紙の搬送方向も単票紙の搬送方向も、下流側方向である。ロール紙は、排紙ローラー110及び106によって下流側方向に搬送される。
ロール紙の印刷が終了すると、図3Bに示すように、ロール紙がカッター111で切断され、CPU2が、ロール巻戻しローラー101を回転させることで、従動ローラー106及びロール従動ローラー102も回転し、ロール紙を巻き戻す。この場合、ロール紙の搬送方向は、上流側方向である。
ロール紙の巻き戻しが行われ続けると、図3Cに示すように、やがて、ロール紙の先端が共通経路150の所定位置を通過したことが、第1PEセンサー104によって検出される。CPU2は、第1PEセンサー104によってロール紙の先端の通過が検出されてから、ロール紙の先端が共通経路150から抜けたどうかを監視する。具体的には、例えば、CPU2は、ロール紙の先端の通過が検出されてからの巻き戻しエンコーダー13の回転量と、所定の閾値とを比較し、その回転量が閾値を超えていれば、ロール紙の先端が共通経路150から抜けたと判断する。所定の閾値は、例えばメモリー3に記憶されている。
ロール紙の先端が共通経路150から抜けたと判断された場合、図4Aに示すように、CPU2は、共通経路150の付近までプレ給紙された単票紙を、ローラー106、107、108及び112を回転させることで、共通経路150における印刷位置180まで給紙する。
そして、図4Bに示すように、単票紙に対する印刷が行われる。具体的には、印刷位置180から下流側方向へと搬送されつつヘッド17から単票紙にインク滴が吐出される。なお、CPU2は、ロール紙の巻き戻し(ロール巻戻しローラー101の回転)を、ロール紙の先端がロール先端センサー103で検出された場合に停止する。そして、CPU2は、ロール紙先端が再びロール先端センサー103で検出されるまで下流側方向にロール紙を搬送し、ロール紙先端が検出された、従動ローラー102にロール紙の先端部分をニップさせる。
図5は、本実施例で行われるロール紙印刷時の処理の流れを示す。
CPU2が、ロール紙の印刷を行い(S401)、次の印刷が単票紙であり且つ単票紙が未給紙か否かを判断する(S402)。未給紙であれば、CPU2は、単票紙をプレ給紙しておく(S404)(図3A参照)。
CPU2は、ロール紙の印刷が終了したならば(S403:YES)、ロール紙における印刷部分をカッター111でロール紙から切り離す(S405)。そして、CPU2は、ロール紙を巻き戻す(S406)(図3B参照)。
S406での巻き戻しにより、ロール紙先端の通過が第1PEセンサー104で検出されたならば(S407:YES)(図3C参照)、CPU2は、次の印刷が単票紙かロール紙かを判断する(S408)。次の印刷がロール紙ならば(S408:NO)、CPU2は、ロール紙を給紙して、印刷を行う(S401)。次の印刷が単票紙ならば(S408:YES)、CPU2は、ロール紙先端の通過が第1PEセンサー104で検出されてからの巻き戻し量(以下、特定巻き戻し量)を監視しながらロール紙を巻き戻す(S409)。特定巻き戻し量が所定の閾値を超えたと判断されるまで、特定巻き戻し量を監視しながらのロール紙の巻き戻しが継続される。
特定巻き戻し量が所定の閾値を超えたと判断された場合(S410:YES)、ロール紙巻戻しタスク(S411〜S413)に並行して単票紙給紙タスク(S415〜S416)が行われることになる。
ロール紙巻戻しタスクでは、CPU2は、ロール紙の巻き戻しを継続する(S411)(図4A参照)。ロール紙先端がロール先端センサー103で検出されたならば(S412:YES)、CPU2は、ロール紙の巻き戻しを停止し、ロール紙先端がセンサー103で検出されるまで下流側方向にロール紙を搬送し従動ローラー102でロール紙の先端部分をニップさせる(S413)(図4B参照)。
単票紙給紙タスクでは、CPU2は、共通経路150の付近までプレ給紙済みの単票紙を共通経路150へと給紙し(S415)(図4A参照)、印刷位置180までの搬送が終了したら(S416:YES)、その搬送を停止する。その後、図4Bに示したように、単票紙の印刷が開始される。すなわち、印刷位置180から単票紙が下流側方向に搬送されつつインク滴がヘッド17から吐出される。
図6は、ロール紙印刷の次に単票紙印刷を行う場合の、ロール紙巻戻しタスクと単票紙給紙タスクとのタイミングチャートを示す。
ロール紙巻戻しタスクは、ロール紙の印刷が終了したときに開始される(時点T1)。そして、ロール紙を巻き戻しつつロール紙の先端が第1PEセンサー104を通過したかどうかが監視される。その通過が検出されたとき、ロール紙の巻き戻しを継続しつつ特定巻き戻し量が所定の閾値を超えたかどうかが監視される(時点T2)。
特定巻き戻し量が所定の閾値を超えたと判断されたとき、単票紙の給紙が開始される(時点T3)。
その後、ロール紙の先端の通過がロール先端センサー103で検出されるまでロール紙が巻き戻される(時点T4)。また、給紙された単票紙が印刷位置180まで搬送される(時点T5)。
以上、実施例1によれば、ロール紙の印刷後に単票紙の印刷を行う場合、ロール紙が巻き戻されロール紙の先端が共通経路150から抜けた後、ロール紙の巻き戻しが完了する前に、単票紙の共通経路150への搬送が開始される。これにより、ロール紙の印刷が終了してから単票紙の印刷を開始するまでの時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施例2を説明する。その際、実施例1との相違点を主に説明し、実施例1との共通点については説明を省略或いは簡略する。
一般に、ロール紙は筒状になっているロール部分から引き出されており、ロール部分は軸心を中心に回転する。ロール紙の残量が減ってくると、ロール紙先端が第1PEセンサー104で検出されてから共通経路150を抜けるまでのロール部分の回転量は大きくなる。
そこで、実施例2では、巻き戻し量の閾値が更新される。この更新のための処理は、例えば、次が単票紙印刷である場合のロール紙印刷が終了した場合に行われる。具体的には、図7Aに示す流れで更新される。
すなわち、CPU2が、ロール紙をカットした時点(巻き戻しを開始した時点)でのエンコーダーカウント値(巻き戻しエンコーダー13の単位回転のカウント値)RC1を取得する(S601)。
次に、CPU2が、ロール紙先端を第1PEセンサー104を検出したときのその検出時点でのエンコーダーカウント値RC2を取得する(S602)。
そして、CPU2は、取得したRC1及びRC2を基に、巻き戻し量の閾値(RC)を更新する。具体的には、CPU2は、以下の式(1)
RC={(RC1−RC2)/CUT_PE}×PE_RL・・・(1)
を算出する。CUT_PE及びPE_RLは、いずれも、共通経路150と第1の上流側経路160とで構成される搬送経路(ロール紙の経路)に沿った距離である。具体的には、CUT_PEは、カッター111での切断位置から第1PEセンサー104での検出位置までの距離である。PE_RL は、第1PEセンサー104での検出位置から共通経路150の上流側端(つまりロール紙先端が共通経路150を抜ける位置)までの距離である。CUT_PE及びPE_RLは、例えば、メモリー3に記憶されている。
RC={(RC1−RC2)/CUT_PE}×PE_RL・・・(1)
を算出する。CUT_PE及びPE_RLは、いずれも、共通経路150と第1の上流側経路160とで構成される搬送経路(ロール紙の経路)に沿った距離である。具体的には、CUT_PEは、カッター111での切断位置から第1PEセンサー104での検出位置までの距離である。PE_RL は、第1PEセンサー104での検出位置から共通経路150の上流側端(つまりロール紙先端が共通経路150を抜ける位置)までの距離である。CUT_PE及びPE_RLは、例えば、メモリー3に記憶されている。
上記(1)式によれば、単位距離当たりの巻き戻し量がPE_RLと乗算されることで、PE_RL分の距離を巻き戻すための巻き戻し量(エンコーダーカウント値)RCが算出される。
このRCが、図5のS409で、実際に計測された巻き戻し量(巻き戻しエンコーダー13のカウント値)、つまり特定巻き戻し量と比較される。
この実施例2によれば、巻き戻し量の閾値RCとして、ロール紙の残量に応じた適切な値を設定することができる。ただし、巻き戻し中にロール部分の直径はほとんど変化しないことを前提とする。
本発明の実施例3では、実施例2と異なる観点で、巻き戻し量の閾値が更新される。具体的には、図7Bに示すS701、すなわち、CPU2が、以下の式(2)、
RC=PE_RL×ENC/(D_R×π)…(2)
を計算する。ENCは、ロール巻戻しローラー101の1周分のエンコーダーカウント値である。D_Rは、ロール紙の直径である。D_Rは、ロール紙の残量が減るにつれて小さくなる値であり、検出されたロール紙の残量に応じて補正される値である。πは、円周率である。ENC及びD_Rは、例えばメモリー3に記憶され、D_Rは、前述した通り適宜に補正される。
RC=PE_RL×ENC/(D_R×π)…(2)
を計算する。ENCは、ロール巻戻しローラー101の1周分のエンコーダーカウント値である。D_Rは、ロール紙の直径である。D_Rは、ロール紙の残量が減るにつれて小さくなる値であり、検出されたロール紙の残量に応じて補正される値である。πは、円周率である。ENC及びD_Rは、例えばメモリー3に記憶され、D_Rは、前述した通り適宜に補正される。
上記(2)式によれば、ロール部分の1回転当たりの巻き戻し量がPE_RLと乗算されることで、PE_RL分の距離を巻き戻すための巻き戻し量(エンコーダーカウント値)RCが算出される。
このRCが、図5のS409で、特定巻き戻し量と比較される。
この実施例2によれば、巻き戻し量の閾値RCとして、ロール紙の残量に応じた適切な値を設定することができる。なお、以上の更新の処理は、実施例2と同様、次が単票紙印刷である場合のロール紙印刷が終了した場合に行われる。
実施例1〜3では、ロール紙先端の通過が第1PEセンサー104で検出されてからの巻き戻し量が計測されたが、実施例4では、ロール紙先端の通過が第1PEセンサー104で検出されてからの時間(以下、特定時間)がタイマーによって計測される。そして、計測された特定時間が所定の時間閾値を超えたか否かで、ロール紙先端が共通経路150を抜けたか否かが判断される。
なお、ロール紙の巻き戻しの速度は、ロール部分の回転速度(角速度)が一定の場合、ロール紙の残量が減ると遅くなる。
そこで、この実施例では、所定の時間閾値は、ロール紙の残量に応じて更新される。
例えば、メモリー3が、残量と巻き戻し速度と対応関係を表す対応情報(例えばグラフ或いはテーブル)を記憶している。また、メモリー3が、PE_RLを記憶している。CPU2が、CPU2が、ロール紙の残量も用いて対応情報からその残量についての巻き戻し速度を特定し、PE_RLを巻き戻し速度で割ることで、所定の時間閾値を算出する。
或いは、例えば、メモリー3が、CUT_PE及びPE_RLを記憶している。タイマーが、カッター111での切断が行われてから(つまり巻き戻しが開始されてから)第1PEセンサー104でロール紙先端の通過が検出されるまでの時間を計測する。CPU2が、その時間と、CUT_PEとから、巻き戻し速度を算出する。そして、CPU2は、PE_RLを算出された巻き戻し速度で割ることで、所定の時間閾値を算出する。
このようにして算出された所定の時間閾値が、図5のS409で、特定時間(ロール紙先端の通過が第1PEセンサー104で検出されてからの時間)と比較される。
以上、本発明の好適な幾つかの実施例を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。たとえば、RCの計算に当たって、ロール部分の回転に伴ってロール部分の直径が変化することを考慮して、計算を行ってもよい。また、例えば、液体吐出装置は、インクジェットプリンターに限定されず、インク以外の液体を吐出するその他の液体吐出装置であっても良い。つまり、印刷に限らない他の記録を行う液体吐出装置であっても良い。ここで、「記録」は、印刷による記録以外に、例えば所定の特性を有する材料を含む液体を、被記録媒体としての回路基板上に吐出して配線パターンや画素などを描画する記録をも含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料が分散または溶解された液体を吐出する液体吐出装置であっても良い。
100…プリンター 101…ロール紙巻戻しローラー 104…第1PE(ペーパーエンド)センサー 105…第2PEセンサー 150…共通経路
Claims (5)
- 媒体を搬送する共通搬送部と、第1の媒体を共通搬送部に搬送する第1搬送部と、第2の媒体を共通搬送部に搬送する第2搬送部とを備えた搬送部と、
前記共通搬送部の所定の位置における媒体の有無を検出する検出部と、
前記共通搬送部に第1の方向に搬送されている前記媒体に液体を吐出する吐出部と、
前記搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記第1の媒体に液体を吐出した後に前記第2の媒体に液体を吐出する場合、前記制御部が、前記搬送部に、前記第1の媒体を前記第1の方向とは逆の第2の方向に搬送させ、前記第1の媒体の第1の方向側端部が前記所定の位置を通過したことを前記検出部が検出して所定の時間が経過した後、前記搬送部に前記第2の媒体を前記第1の方向に搬送させる、
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 媒体を搬送する共通搬送部と、第1の媒体を共通搬送部に搬送する第1搬送部と、第2の媒体を共通搬送部に搬送する第2搬送部とを備えた搬送部と、
前記共通搬送部の所定の位置における媒体の有無を検出する検出部と、
前記共通搬送部に第1の方向に搬送されている前記媒体に液体を吐出する吐出部と、
前記搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記第1の媒体に液体を吐出した後に前記第2の媒体に液体を吐出する場合、前記制御部が、前記搬送部に、前記第1の媒体を前記第1の方向とは逆の第2の方向に搬送させ、前記第1の媒体の第1の方向側端部が前記所定の位置を通過したことを前記検出部が検出して前記搬送部が所定量の動作をした後、前記搬送部に前記第2の媒体を前記第1の方向に搬送させる、
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記第1の媒体はロール状であり、
前記制御部は、前記ロール状になった第1の媒体の大きさに基づいて、前記所定の時間又は前記所定量を算出する、
請求項1又は2記載の液体吐出装置。 - 前記第1の媒体を切断する切断部を、前記吐出部よりも前記第1の方向側の前記共通搬送部に備え、
前記第1の媒体に液体を吐出した後に前記第2の媒体に液体を吐出する場合、前記制御部が、前記共通搬送部と前記第1搬送部とに、前記切断部で前記第1の媒体を切断した後に前記第1の媒体を前記第2の方向に搬送させ、前記第2の方向への搬送を開始してから前記検出部が通過を検出するまでにかかった時間又は前記第2の方向への搬送量に基づいて、前記所定の時間又は前記所定量を算出する、
請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の液体吐出装置。 - 前記第2搬送部の所定位置に媒体を検出するための別の検出部を備え、
前記第1の媒体に液体を吐出した後に前記第2の媒体に液体を吐出する場合、前記制御部が、前記所定の時間が経過する前又は前記搬送部が所定量を動作する前に、前記第2の媒体の第1の方向側端部を前記別の検出部が検出する特定位置まで搬送させておき、前記所定の時間が経過した後又は前記搬送部が所定量を動作した後に、前記共通搬送部と前記第2搬送部とに前記第2の媒体を前記特定位置から前記第1の方向に搬送させる、
請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の液体吐出装置。
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