JP2010239045A - 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線 - Google Patents

太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線 Download PDF

Info

Publication number
JP2010239045A
JP2010239045A JP2009087500A JP2009087500A JP2010239045A JP 2010239045 A JP2010239045 A JP 2010239045A JP 2009087500 A JP2009087500 A JP 2009087500A JP 2009087500 A JP2009087500 A JP 2009087500A JP 2010239045 A JP2010239045 A JP 2010239045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
power generation
overcurrent protection
generation system
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009087500A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoko Yamakawa
晶子 山川
Akira Iwai
亮 岩井
Akira Shimizu
彰 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2009087500A priority Critical patent/JP2010239045A/ja
Priority to PCT/JP2010/055245 priority patent/WO2010113763A1/ja
Priority to US13/262,017 priority patent/US20120160297A1/en
Publication of JP2010239045A publication Critical patent/JP2010239045A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/02016Circuit arrangements of general character for the devices
    • H01L31/02019Circuit arrangements of general character for the devices for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier
    • H01L31/02021Circuit arrangements of general character for the devices for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier for solar cells
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S50/00Monitoring or testing of PV systems, e.g. load balancing or fault identification
    • H02S50/10Testing of PV devices, e.g. of PV modules or single PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

【課題】幹線から分岐する分岐線に過電流保護装置を備え、過電流保護装置の確認を容易にすることを目的とする。
【解決手段】複数の太陽電池ストリングを並列接続する電力取出し用幹線と、前記幹線に太陽電池ストリングを接続する複数の分岐線と、前記分岐線と太陽電池ストリングの間に接続する過電流保護装置とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールもしくは複数の太陽電池モジュールを直列接続した太陽電池ストリングを複数並列接続した太陽光発電システムに関する。特に太陽電池モジュールもしくは複数の太陽電池モジュールを接続してなる各太陽電池ストリングに対してそれぞれ過電流保護装置を備える太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線に関する。
複数の太陽電池モジュールを直列接続した太陽電池ストリングを複数並列接続した太陽光発電システムによって、数10kW〜数10MW級の大規模発電装置が建築されている。このような太陽光発電システムは、各太陽電池ストリングにそれぞれ過電流保護装置を備えることが義務付けられている。例えば、1メガワットの太陽光発電システムを構築する場合、出力が121ワット、出力電圧が240ボルトの太陽電池モジュールを2つ直列接続した太陽電池ストリングを使用すると、4133個の太陽電池ストリングが必要となり、これらにそれぞれに過電流保護装置を備える必要がある。1つの太陽電池ストリングの幅が約1mであるとすると、横一列に並べた場合、4133mになる。従って、太陽光発電システムの毎月または毎年の定期点検、出力低下など異常時の点検には非常に手間、時間がかかる。 太陽電池ストリングの定格出力電圧が低い場合は、過電流保護装置には、透明ガラス管に封入されたヒューズを使用することができる。透明ガラス管に封入されたヒューズを使用すれば、ヒューズの溶断は外観検査により発見することができる。しかし、100ボルト以上の高電圧を出力する太陽電池ストリングは、ヒューズが溶断する際、あるいはヒューズ溶断後にヒューズ端子間の火花発生を抑制するため、セラミックス管製ヒューズが使用される。セラミックス管製ヒューズは、火花発生を抑制するため消弧剤が封入されていることもある。このようにセラミックス管製ヒューズ或いは消弧剤入りヒューズは、ヒューズの溶断を外部観察することができない。そのため、クランプ電流計などを用いて太陽電池ストリングが発電している日中に検査、あるいはヒューズを取り外してテスターで導通チェックしなければならない。
ヒューズを内蔵した分岐付ケーブルは、例えば特許文献1、2により公知である。特許文献1は、トンネル内の照明用ケーブルを開示し、この分岐ケーブルは電源に接続された幹線ケーブルと、この幹線ケーブルから分岐した複数の分岐線とを備える。分岐線の先端にそれぞれソケットを設け、ソケットにトンネル内照明灯が接続されたプラグを嵌合することにより、トンネル内照明灯に電源を供給するものである。この分岐ケーブルは、上記ソケットまたはプラグにヒューズを内蔵する。これにより、1つの照明灯が故障しても、他の負荷に安定した電源を供給することができる。
また、特許文献2は、ヒューズホルダー付分岐コネクタを開示し、この分岐コネクタは幹線用端子のヒューズホルダー端子部分をヒューズホルダー室に収め、幹線用端子の挟着端子部分を幹線用挟着室に収める。そして、分岐線用端子のヒューズホルダー部分を前記ヒューズホルダー室に収め、分岐線用端子の挟着端子部分を分岐線用挟着室に収める構造である。このような構造により、狭い場所にもヒューズホルダーを収納することができる。
また、ヒューズの溶断を目視できるように、溶断部に透明保護を被せることは特許文献3により公知である。更に、ヒューズに感熱紙を巻きつけてヒューズの溶断を視覚的に確認できるようにすることも公知である。
特開2008―226621号公報 特開2002―334648号公報 実開昭62―183379号公報
上記特許文献1、2は、ヒューズをソケット或いはプラグ、またはヒューズホルダーに収めるものである。従って、ヒューズが溶断したかどうかは外部からの目視によって確認することができない。そのためソケット或いはプラグ、またはヒューズホルダーを開けて確認しなければならない。
特許文献3及び4は、ヒューズの溶断を外部からの目視によって確認することができるが、このようなヒューズは低電圧用であり、高電圧を発電する太陽電池ストリング向きでない。高電圧または大電流用ヒューズはファインセラミックス製ヒューズであり、ヒューズの溶断を外観検査することができない。
大規模発電装置は地域や工場のような大口需要家に電力供給するので、過電流保護装置の溶断のために出力電力が低下し、電力供給不足となることは許されない。そのため、定期点検、異常時の点検が行なわれるが、上記のように大規模発電装置の点検は非常に手間、時間がかかる。
本発明は上記のような問題に鑑みて、幹線から分岐する分岐線に過電流保護装置を備えることにより、太陽電池ストリングに近い箇所に過電流保護装置を接続し、過電流保護装置の確認を容易にすることを目的とする。また太陽電池システムの配線コストの低下及び配線作業の簡素化を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の太陽光発電システムは、複数の並列接続した分岐線を有する電力取出し用幹線と、前記分岐線に接続した太陽電池モジュールもしくは太陽電池ストリングと、前記分岐線と太陽電池モジュールの間もしくは太陽電池ストリングの一部に、それぞれ太陽電池ストリングまたは分岐線に流れる過電流によって溶断する過電流保護素子を接続した過電流保護装置とを備えたことを特徴とする。
本発明において、太陽電池ストリングは複数の太陽電池モジュールを直列接続して構成され、このような太陽電池ストリングを多数並列接続した太陽光発電システムにより、大規模発電装置を構築する。このような大規模発電装置は、火力発電所、原子力発電所や水力発電所に代わって、地域の発電所として利用される。あるいは工場のような大口需要家に電力を供給したり、大口需要家が自家発電したりすることが可能になる。そして、本発明の太陽光発電システムは、太陽電池ストリングを太陽光発電施設に多数並べて設置するものである。更に本発明の太陽光発電システムは、前記過電流保護装置は外部から目視できるように、前記太陽電池ストリングを並べて設置したので、各太陽電池ストリングに近い場所で過電流保護装置の状態を確認することができる。
本発明の太陽光発電システムは、過電流保護装置が分岐線に所定以上の電流が流れたときに断線するヒューズを備え、前記ヒューズの断線が視覚的に確認できるものである。これにより、目視により検査できるので、日中以外に夜間や曇天時にも素早く検査できる。従って、大規模の太陽光発電システムでも手間、時間を軽減することができる。
特に、過電流保護装置の容器内に発色剤または示温剤を封入することにより、または感熱紙を外部から見えるように巻き付けることにより、ヒューズが溶断するときに発生する熱によって示温剤または感熱紙の色が変わるので、ヒューズが溶断した過電流保護装置は正常な過電流保護装置と色が異なり、目視による検査が容易になる。
また本発明の太陽光発電システムは、前記分岐線がコネクタを備え、過電流保護装置はコネクタによって交換可能に接続されることが望ましい。このような構造とすることにより、ヒューズが溶断した過電流保護装置は分岐線から外して新しい過電流保護装置に交換することが容易に行える。
また過電流保護装置は、太陽電池パネルの背面側に目線付近に設置されることが望ましい。これにより、検査員は立って目視検査することができ、そのため太陽電池パネルの背面側を移動しながらヒューズの溶断を確認することができる。
更に、本発明の太陽光発電システムは、太陽電池ストリングの発電電力によって動作する過電流保護装置の異常検出部を備え、太陽電池ストリング及び過電流保護装置が正常な場合は定期的に異常検出部が通信を行い、太陽電池ストリングまたは過電流保護装置が異常な場合は異常検出部が通信を行えないようにする。これにより、太陽光発電システムは、各太陽電池ストリング及び過電流保護装置の異常を通信の有無によって検出することができる。
また、本発明の太陽光発電システム用の電力線は、複数の並列接続した分岐線を有する電力取出し用幹線と、前記分岐線に流れる過電流によって溶断する過電流保護素子を接続した過電流保護装置を分岐線の少なくとも一端に備え、太陽電池ストリングを並列接続することを特徴とする太陽光発電システム用電力線である。
これにより、太陽光発電システムは、各太陽電池ストリング及び過電流保護装置の異常個所を交換することが容易にできる。
本発明に係る太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線によれば、太陽電池ストリングを電力取出し用幹線に接続する分岐線に、過電流保護装置を接続したので、太陽電池ストリングの近傍で過電流保護装置の確認作業を行うことができる。そして、ヒューズの断線を視覚的に確認できるので、目視検査が可能になり、素早く検査できる。従って、大規模の太陽光発電システムでも手間、時間を軽減することができる。そのため、過電流保護装置の異常が発見された場合に、太陽電池ストリングの異常を早期に発見することが可能になる。
本発明の太陽光発電システムの実施形態1のブロック図である。 本発明の太陽光発電システムに使用される幹線の説明図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュール間の配線図である。 本発明の太陽光発電システムに使用されるコネクタの図である。 本発明の太陽光発電システムに使用されるコネクタの別の例を示す図である。 本発明の太陽光発電システムに使用される分岐接続部の斜視図、平面図、断面図および回路図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールと逆流防止ダイオードの接続図である。 本発明の太陽光発電システムの接続構造を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムの第1の実施例の詳細を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムの第1の実施例の接続部と端子ボックスの詳細を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムの第2の実施例の詳細を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムの第2の実施例の接続部と端子ボックスの詳細を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムの第2の実施例の変形例を説明する図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュール間の別の配線図である。 本発明の太陽光発電システムの設置図である。 本発明の太陽光発電システムにおいて、過電流保護装置の故障発見回路図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する第1の太陽電池モジュールの平面図と断面図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する第1の太陽電池モジュールの回路図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する第1の太陽電池モジュールの短絡抵抗Rshがばらついた場合の、短絡抵抗RshとPrshの関係を表す図である。 本発明の太陽光発電システムを構成する第1の太陽電池モジュールの短絡抵抗Rshの分布を示す図である。 本発明の太陽光発電システムの実施形態2のブロック図である。 本発明の太陽光発電システムの実施形態3のブロック図である。 本発明の太陽光発電システムで、短絡故障を発見する場合の説明図である。 本発明の太陽光発電システムで、開放故障を発見する場合の説明図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1のブロック図を示す。図1に示すように、太陽電池モジュール111、112、113は3個直列接続され、1つの太陽電池ストリング121を構成する。複数個の太陽電池ストリング121a、121b、121c、・・・は幹線101と102の間に並列接続され、ジャンクションボックス122の入力側に接続される。幹線101、102は複数のグループに分割され、それぞれのグループの幹線101、102がジャンクションボックス122に接続される。ジャンクションボックス122は各幹線にヒューズ122aを備え、その出力は電力変換装置123、例えば、DC/AC変換装置(インバータ)に接続され、負荷に電力を供給する。または商用電力線に接続されて系統連系される。
本発明において、太陽電池ストリングは、大規模太陽光発電システムを構築する太陽光発電施設に多数の並べて設置される。そして、本発明は太陽光発電システム分岐線と太陽電池ストリングの各間に過電流保護装置を備え、過電流保護装置は太陽電池設置箇所にいる検査員によって見られるように設置したので、各太陽電池ストリングに近い場所で過電流保護装置の状態を確認することができる。
本発明は、複数の太陽電池ストリング121a、121b、121c、・・・を並列接続して、電力を取出す幹線101、102と、幹線101、102に接続される複数の分岐線131と、分岐線131と太陽電池ストリング121の間に接続される過電流保護装置134に特徴を有する。
図1は、3つの太陽電池モジュール111、112、113を直列接続して太陽電池ストリング121を構成し、太陽電池ストリング121を複数個並列接続した太陽光発電システムを示すが、太陽電池モジュール及び太陽電池ストリングの数は1つ以上いくつでもよく、制限はない。小規模発電装置から大規模発電装置に必要数の太陽電池モジュール或いは太陽電池ストリングを接続することが可能である。例えば、1メガワットの大規模発電装置を構築する場合、121ワット出力の太陽電池モジュールを2つ直列接続した太陽電池ストリングが4133台必要となる。太陽電池モジュールMの詳細は、以下に<第1の薄膜太陽電池モジュール>〜<第4の薄膜太陽電池モジュール>で詳細に説明する。
太陽電池ストリングが複数並列接続され、接続数が増加するに従い、ジャンクションボックス122に近い側の電流が大きくなる。そのため、幹線101および102は、太陽電池ストリングの接続数に応じて、ジャンクションボックス122に近い側から順に断面積が6.0mm2〜2.0mm2のように線径の違う銅配線が使用される。図2はこの様子を示し、太陽電池ストリングの並列接続数が増加して、電流が30A以上になる箇所からジャンクションボックス122側が断面積5.5〜6.0mm2の配線が使用され、20A以上になる箇所からジャンクションボックス122側が断面積3.5〜4.0mm2の配線が使用され、10A以上になる箇所からジャンクションボックス122側が断面積2.0〜2.5mm2の配線が使用される。このように幹線101、102は線の太さを変えるとよい。ここに示す電流値及び配線の太さは一例であり、また少しのマージンを見込む必要があるので、上記数値は厳密に限定されるものではない。また、図2(a)は複数の分岐線131にそれぞれ過電流保護装置134を備えた一例であり、図2(b)は複数の分岐線131にそれぞれ過電流保護装置134と逆流防止ダイオード141の直列接続を備えた一例であり、電力変換装置に入力される電力量を一定にして考えた場合、分岐線131に接続される太陽電池モジュールもしくは太陽電池ストリングの発電電圧を大きくすればするほど電力変換装置に入力する電力線ケーブルの長さは短くすることができる。
図3は電力取出し用幹線101、102と、分岐線接続部141、142と、分岐線131とコネクタ135と、過電流保護装置134と、太陽電池モジュール111〜113の接続図を示す。図3に示すように、電力取出し用幹線101から分岐線接続部141によって分岐線131aが分岐され、コネクタ135aに接続される。分岐接続部141は図6により詳細に説明する。コネクタ135aは、過電流保護装置134を有し、出力線131bにより太陽電池モジュー111の端子部111aの+端子に接続される。太陽電池モジュール111の−端子は出力線131c、コネクタ135b、出力線131dにより、次の太陽電池モジュール112の端子部112aに接続される。そして、太陽電池モジュール112の−端子は出力線131e、コネクタ135c、出力線131fにより、次の太陽電池モジュール113の端子部113aに接続される。太陽電池モジュール113の−端子は出力線131g、コネクタ135d、分岐線131hを経て、分岐線接続部142に接続され、更に電力取出し用幹線102に接続される。
この図3では、過電流保護装置134はコネクタ135aにのみ接続される例を示すが、過電流保護装置134はコネクタ135b、135c、135dに接続してもよく、太陽電池ストリングの一部として太陽電池ストリング内のいずれか一箇所に少なくとも接続されていればよい。
図4はコネクタ135aの構成図を示す。コネクタ135aは、分岐線131aの末端に接続されるプラグ1351と、太陽電池モジュール111の+端子に接続される出力線131bの末端に接続されるソケット1352とからなる。プラグ1351とソケット1352の間に過電流保護装置134が接続される。過電流保護装置134は、一方の端にプラグ1351に差し込み及び引き抜きが容易なソケット1341を備え、他方の端にソケット1352に差し込み及び引き抜きが容易なプラグ1342を備える。
そして、プラグ1341とソケット1342の間に、過電流保護素子134aを設ける。プラグ1341、ソケット1342、過電流保護素子134aは一体化することが望ましく、交換作業が容易になる。プラグ1351とソケット1352は過電流保護装置134を間に挟まずに接続しないようにプラグ1351とソケット1352の形状が嵌らない形状としても構わなく、このような場合には太陽電池ストリングと分岐ケーブルの接続作業もしくは過電流保護素子134aの交換作業の際に誤って接続されることが無くなり、作業時の負担も軽くなる。
ここで、過電流保護素子134aは、太陽電池モジュール111または分岐線131に定格以上の電流が流れたとき、接続の一部が溶断するヒューズである。ヒューズは透明ガラス内に収納される。ガラス内には示温剤、発色剤も封入される。示温剤としては、市場に日油技研工業株式会社のサーモペイント、サーモプルーフ、サーモラベルがある。特に、示温剤としては、ヒューズ溶断時のエレメントの温度、あるいはヒューズ外装の温度で変色するものが適している。示温剤、発色剤とともに珪砂のような消弧剤を封入するとよい。或いは、透明ガラス内に外部から見えるように感熱紙を備える。示温剤、発色剤及び感熱紙は、ヒューズが溶断して発熱したときの熱により、変色または発色してヒューズが溶断したことを知らせる。
図5は、過電流保護装置134の別の構成図を示す。図5は、図4に示したように、プラグ1341、ソケット1342、過電流保護素子134aが一体化されず、プラグ1341と過電流保護素子134aの間、ソケット1342と過電流保護素子134aの間をそれぞれ接続線1343、1344で接続した点が相違するが、その他は同じである。
この場合は、太陽電池ストリングを固定する太陽電池架台などの裏側に配置される幹線101、102の形態に対応して、プラグ1341とソケット1342の配置に自由度ができ、太陽電池ストリングの背面側に太陽光発電システムを見回る検査員のほぼ目線位置に過電流保護素子134aを配置することが可能となる。
図6は、分岐接続部141の内部構成を示す。図6(a)は分岐接続部141の内部斜視図、図6(b)は分岐接続部141の内部平面図、図6(c)は、図6(a)のA−A‘線断面図、図6(d)は分岐接続部141に回路図を示す。
図6(a)に示すように、分岐接続部141は幹線101a、101b、逆流防止ダイオード素子141a、大放熱板141b、小放熱板141c、分岐線131aにより構成される。一方の幹線101aは、大放熱板141bの一方の端部に接続され、他方の幹線101bは、大放熱板141bの他方の端部に接続される。大放熱板141bは端子台を兼ね、逆流防止ダイオード素子141aの一方の端子が接続される。逆流防止ダイオード素子141aの他方の端子は端子台を兼ねる小放熱板141cに接続され、小放熱板141cに分岐線131aが接続される。上記大放熱板141bと小放熱板141cは、システムの要求する耐電圧に応じた十分な間隔141e(この実施例では1.5mm)を空けて配置され、両者の短絡が生じないようにする。
図6(b)に分岐接続部141の内部平面図を示す。大放熱板141bは、幹線101aと101bの間に配置され、大放熱板141bの一端にジャンクションボックスに近い側の幹線101aが接続され、他端に末端側の幹線101bが接続される。電気回路としては、大放熱板141bのどこに幹線101aと幹線101bを接続してもかまわない。しかし、放熱の観点からは、逆流防止ダイオード素子141aの発熱が幹線101aと101bに放熱されるように、逆流防止ダイオード素子141aの発熱部の近くに幹線101aと101bを配置するのが好ましい。即ち、発電動作中は、逆流防止ダイオード素子141a、幹線1011a、101bに電流が流れるため発熱するが、逆流防止ダイオード素子141aの発熱温度の方が高いため、図6(b)に矢印に示すように、逆流防止ダイオード素子141aの発熱が、大放熱板141bを通して、幹線101aと101bに流れるようにするのが望ましい。幹線101aと、101bは、非常に長く、しかも発電電流を流すため太い電線が使用されるので、放熱効果は高い。
図6は、幹線101と分岐線131aの分岐接続部141に逆流防止ダイオード素子141aを配置する構造を示したが、逆流防止ダイオード素子141aは、幹線101aに繋がる分岐線131aとモジュール111に繋がるコネクタ135a内に収納しても良い。コネクタ135a内に逆流防止ダイオード素子141aを配置した場合も、逆流防止ダイオード素子141aが大放熱板141bと熱結合していればよい。
また、大放熱板141bは逆流防止ダイオード素子141aの接続端子の一方を幹線に接続する為の端子台を兼ねていても構わない。
また、大放熱板141bが、逆流防止ダイオード素子141aのパッケージと一体化した放熱板であり、前記放熱板と前記幹線とが熱的に結合していてもよい。
図6(c)は図6(a)のA―A‘断面図を示し、逆流防止ダイオード素子141aの筐体141hの底面に、大放熱板141bと小放熱板141cを配置した構造を示す。大放熱板141bの上に逆流防止ダイオード素子141aが取り付けられる。逆流防止ダイオード素子141aは、それ自身放熱板141hを備え、逆流防止ダイオード素子141aの放熱板141hが、大放熱板141bに面接触するように圧着され、熱結合される。好ましくは放熱板141hと大放熱板141bの間に、熱伝導性の良い接着性樹脂などを介在させると良い。例えば、熱伝導性のエポキシ樹脂、シリコーングリス、熱伝導性シリコーン樹脂などが適している。逆流防止ダイオード素子141aの一方の端子141fは、大放熱板141bを介して幹線101aと101bに接続される。逆流防止ダイオード素子141aの他方の端子141gは、小放熱板141cを介して分岐線131aに接続される。
図6(c)に矢印で示すように、逆流防止ダイオード素子141aの発熱は、それ自身の放熱板141hおよび大放熱板141bにより放熱されるとともに、更に幹線101aと101bにも流れて放熱される。本発明の構成によれば、幹線101a及び101bによっても放熱されるので、放熱板141h、大放熱板141bの面積を小さくすることができる。この図6では、大放熱板141bを使用したが、逆流防止ダイオード素子141a自身が放熱板141hを備える場合は、この放熱板141hに幹線101a及び101bを熱結合させ、放熱板141hの熱を幹線101a、101bに流して、放熱することも可能である。
逆流防止ダイオード素子141aの電気回路は、図6(d)に示すように、逆流防止ダイオード素子141aの一方の端子141fが幹線101aと101bに接続され、他方の端子141gが分岐線131aに接続される。
逆流防止ダイオード素子141aは、耐熱性の高いPPS(Polyphenylene Sulfide)製の箱と、柔軟性の高いPPE(Polyphenylene ether)、商品としてはPPO(Poliophenylene oxide)(登録商標)製の蓋の中に収納される。これらの樹脂は一例であり、他の樹脂を使用することが可能である。また箱と蓋は同じ樹脂で構成することも可能であり、その場合、PPSを使用すると、耐候性も高いことから好ましい。PPS製の箱を使用する場合、PPS製箱の底面に大放熱板141bと小放熱板141cを配置し、逆流防止ダイオード素子141aを大放熱板141b上に配置する。そして、逆流防止ダイオード素子141aの一方の端子141fを大放熱板141bに接触させ、逆流防止ダイオード素子141aの他方の端子141gを小放熱板141cに接触させ、幹線101aと101bを大放熱板141bに接触させ、分岐線131aを小放熱板141cに接触させて、上記各接触部分に半田ペーストを載せて、リフロー炉を通すことにより、各接触部を半田付けする。リフロー炉に通す場合、幹線101a、101b、分岐線131aが加熱されないようにして、かつ上記各接触部分だけが加熱されるようにするのが好ましい。このように、リフロー炉を利用して半田付けする以外に、手作業で半田付けしてもよい。また次に説明するように、樹脂を充填して、各接触部分を押し付けるようにして電気接続してもよい。
このように各部分を半田付けした後、箱の内部に硬化樹脂をポッティングする。硬化樹脂としては、シリコーン及びエポキシ樹脂が使用され、付加型、過熱型、UV硬化型、縮合型などの樹脂を使用することが可能である。しかし、2液付加型は湿度に依存せず硬化するので、最も好ましい。また縮合型でも2液縮合型のように湿度依存が低いタイプを使用することが望ましい。1液縮合型は大気中の水分を吸収するので、硬化速度の管理が難しく、硬化条件によってはシリコーンにひび割れが発生し、絶縁不良となる。特に本発明の太陽光発電システム用電力線は屋外で使用され、電力線の周囲に水が溜まることもあり、電力線が水中に浸ることも予想されるので、1液縮合型では絶縁不良が懸念される。加熱型は樹脂を充填後、更に加熱する必要があり、逆流防止ダイオード素子141aを初めとして、PPS製箱、PPO製蓋などが耐熱性を有している必要がある。また半田付けした部分が剥がれないようにしなければならない。UV硬化型は、UV照射する必要がある。
本発明の逆流防止ダイオードの箱内部をポッティングする樹脂として、具体的には、次のようなものが適当である。1液縮合型は、SinEtsuのKE−4890(商品名)、KE-4896(商品名)、MomentiveのTSE−399(商品名)、TSE−392(商品名)、東レダウコーニングのSE−9185(商品名)、SE9188(商品名)がある。また2液縮合型は、SinEtsuのKE−200(商品名)がある。付加型にはSinEtsuのKE1204(商品名)、東レダウコーニングのEE1840、Sylgard184(商品名)がある。
以上のように、ポッティング樹脂を充填することにより、ポッティング樹脂の熱伝導性が空気より大きいため放熱効果を期待することができる。
逆流防止ダイオード素子141aは、PPS製の箱と、PPO製の蓋からなる筐体内に収納されるが、幹線101a及び101bは、PPO製箱の穴を通して、筐体内に導入される。穴に幹線101aまたは101bを通すとき、穴に幹線101aまたは101bを圧入すると共に、穴内面と幹線101aまたは101bの表面に接着剤を塗布して接着する。更にこの発明では筐体内にポッティングするので、幹線101aまたは101bは大放熱板141bに接触、接続された後、ポッティング剤によって幹線101aまたは101bが固定される。このようにポッティングすることにより、幹線101aまたは101bは、穴に圧入されて固定され、穴と幹線101aまたは10abの間の接着剤により固定され、更にポッティング剤によっても固定される。
以上のように、分岐接続部141は、内部に逆流防止ダイオード素子141aを備えるが、分岐接続部142は、逆流防止ダイオードを備えていないので、幹線102から支線131が分岐されるだけであり、その詳細な説明は省略する。
図3は幹線101の分岐接続部141内に逆流防止ダイオード141aを収納し、接続する場合を示した。幹線101は、太陽電池モジュール111の高電位側配線であるが、図7に示すように逆流防止ダイオード素子141aは、幹線102の分岐接続部142に配置してもよい。幹線102は、太陽電池モジュール111の低電位側配線である。ここで、高電位側配線は、太陽電池モジュール111のプラス電極側の配線を意味している。また低電位側配線は、太陽電池モジュール111のマイナス電極側の配線を意味している。このように、逆流防止ダイオード素子141aを低電位側配線の分岐接続部142に配置する場合は、太陽電池モジュール111の地絡検査を容易に実施することができる。即ち、幹線101と102間に、複数の太陽電池モジュールが接続されていて、その中のどれかが地絡を生じた場合、ジャンクションボックス122から電流を供給すると、ジャンクションボックス122と地絡を発生している太陽電池モジュールの間に逆流防止ダイオード素子141aがないため、地絡を発生している太陽電池モジュールに電流が流れる。この電流によって、地絡を発生している太陽電池モジュールを検知することができる。
また、幹線101と102間に接続された太陽電池モジュールのいずれかで地絡の発生した際に過電流保護素子134aに過電流が流れて過電流保護素子134aが切断した場合においては、検査対象の幹線に接続された太陽電池ストリングの過電流保護素子134aを検査員によって、いち早く特定することが可能となり、上述の地絡検知と組み合わせることで、太陽光発電システムの維持管理が充実する。
図7に示したように接続した場合、逆流防止ダイオード素子141aの故障は次のようにして検知することができる。
具体的には、夜間のように太陽電池が発電していないとき、幹線に電圧を印加して試験する。電圧は高電位側配線、つまり幹線101がプラス、低電位側配線、つまり幹線102がマイナスとなるように印加する。この電圧は、逆流防止ダイオード素子141aの逆方向になるので、逆流防止ダイオード素子141aが全て正常の場合は電流が流れない。ひとつでも逆流防止ダイオード素子141aが短絡モードで故障していたら、電流が流れ、その故障しているダイオードが繋がった太陽電池ストリングが発熱する。これをサーモグラフで観察すると、大規模発電システムなどで多数の太陽電池ストリングが存在している場合でも比較的手軽に故障している太陽電池ストリングを特定できる。
図3、図6及び図7は、分岐接続部141に逆流防止ダイオード141aを収納し、コネクタ135に過電流保護装置134を接続する例を示した。しかし、過電流保護装置134は、逆流防止ダイオード141aとともに分岐接続部141に収納してもよいし、逆流防止ダイオード141aとともにコネクタ135に収納してもよい。
また、分岐接続部141に逆流防止ダイオード141aを収納しないで、コネクタ135に過電流保護装置134を接続するだけでもよい。逆流防止ダイオードは、太陽電池パネルの発電量が不揃いの場合に発電量の少ない太陽電池パネルに発電電流が逆流しないようにするものである。しかし、逆流防止ダイオードを接続せずに、過電流保護装置134を接続する場合は、全部の太陽電池パネルが発電しているとき、発電量の少ない太陽電池パネルには他の太陽電池パネルからの発電電流が流れ込み、逆電流が流れて過電流保護装置が切断する。これにより、発電量の少ない太陽電池パネルが太陽光発電システムから切り離されることになる。
また、逆流防止ダイオードと過電流保護装置を直列に組み合わせた場合で逆流防止ダイオードが短絡モードで故障した場合は、上述の逆流防止ダイオードを接続せずに過電流保護装置134を接続する場合と同様であり、短絡モードで故障している逆流防止ダイオードが接続されている太陽電池ストリングの発電電圧が低ければ逆電流が流れて過電流保護装置が切断することとなる。つまり、この場合は過電流保護装置の状態を視覚的に確認でき、いち早く故障の太陽電池ストリングを特定することが可能となる。異常がある場合は逆流防止ダイオードの故障かどうか、太陽電池モジュールの故障かどうかを確認した上で、適宜、過電流保護装置の交換の際に逆流防止ダイオードもしくは太陽電池モジュールの交換を早急に行うことが可能となる。
逆流防止ダイオードと過電流保護装置を直列に組み合わせた場合では、逆流防止ダイオードと過電流保護装置をまとめて交換できるように一体化して分岐線と出力線間に接続するコネクタに収納してもよい。
また、複数の太陽電池モジュールが直列に接続される太陽電池ストリングにおいては、太陽電池ストリング内の太陽電池モジュール間に過電流保護装置もしくは逆流防止ダイオードを接続しても構わない。この場合は、太陽電池ストリングの背面側に太陽光発電システムを見回る検査員のほぼ目線位置に過電流保護素子134aを配置することが可能となる。
以上の太陽光発電システムは、図1、図3、図7に示すように、幹線101と幹線102の間に3つの太陽電池モジュール111、112、113を直列接続した太陽電池ストリング121を複数並列に接続する構成を示した。しかし、図8〜図13に示す実施例では、2つの幹線101と102はまとめて一体化されて配置される。幹線101と102は、一対の配線として形成した2芯線を使用することにより一体化してもよく、また2つの幹線101と102を接近させて配置することにより一体化する構成でもよい。
図8は、以下に説明する2つの実施例を説明する概略図であり、図9及び図10は第1の実施例、図11〜図13は第2の実施例を示す。これらの実施例では、複数の太陽電池モジュールを直列接続した太陽電池ストリングをステンレス枠、表面保護ガラス及び裏面補強板によってパネルにした2台の太陽電池パネル151と152の間、153と154の間、・・・の間に幹線101、102を配置する。各太陽電池パネル151、152、153、154、・・・の端子ボックス171を幹線101、102に近い側に配置することにより、太陽電池パネル151と152を幹線101と102に接続する配線長を短くすることができる。また、2芯コネクタを採用しやすくなるので、太陽電池パネル毎にジャンクションボックス122まで延長するのに比べると、接続配線長を短くして、並列接続することができる。
図8に示すように、第1及び第2の実施例は、高電位側配線101と低電位側配線102がまとめて一体化され配置される。太陽電池パネル151と152が配置される箇所に接続部171が配置され、この幹線101と102の両側に太陽電池パネル151と152を配置する。太陽電池パネル151と152の分岐接続部161と162の間を分岐線によって接続し、太陽電池パネル151と152を並列接続する構成である。
太陽光発電システムの配列は、幹線に沿うように太陽電池パネルを1列に配置し、太陽電池パネルの分岐接続部161、162を幹線101、102に近い側に配置して、太陽電池パネルの端子ボックスから幹線101、102までを配線する分岐線を短くすることが好ましい。これにより、分岐線は太陽電池パネル101、102の短辺の半分以下にすることができ、分岐線の抵抗成分による電圧低下を低減し、太陽電池パネルの配置作業を向上し、配線部材を節約するなどの効果がある。
別の太陽光発電システムの配列例としては、幹線を中心にその両側に太陽電池パネルを1列ずつ配置し、両側の太陽電池パネルの端子ボックス同士を幹線に近い側に相対して配置する。このように配置すると、太陽電池パネルの端子ボックスから幹線までの距離を短くすることが可能となる。その結果、分岐線の長さを短くし、分岐線の抵抗成分による電圧低下を低減し、太陽電池パネルの配置作業を向上し、配線部材を節約するなどの効果がある。
図9は、第1の実施例の詳細を示し、幹線101、102と、接続部171と、太陽電池パネル151と152の分岐接続部161と162の接続説明図である。図9に示すように、幹線101、102の途中に接続部17が配置され、この接続部17に太陽電池パネル151と152の分岐接続部161と162が接続される。
図10は、接続部171と分岐接続部161と162の更に詳細説明図である。図10に示すように、接続部171に高電位側幹線101から第1の幹線側コネクタ181と、第2の幹線側コネクタ182に接続する分岐線136が接続される。また接続部171に低電位側幹線102から第1の幹線側コネクタ181と、第2の幹線側コネクタ182に接続する分岐線137が接続される。第1のコネクタ181と第2のコネクタ182は、図10に示すように幹線101及び102を間にして、両側に配置される。第1の幹線側コネクタ181に対向して、幹線側コネクタ181に抜き差し可能なモジュール側コネクタ191が配置される。同様に、第2の幹線側コネクタ182に対向して、幹線側コネクタ182に抜き差し可能なモジュール側コネクタ192が配置される。
モジュール側コネクタ191は太陽電池パネル151の分岐接続部161に接続され、モジュール側コネクタ192は太陽電池パネル152の分岐接続部162に接続される。
図11、図12は、第2の実施例の詳細を示し、図13は第2の実施例の変形例を示す。
図11に示すように、第2の実施例では、幹線101、102の両側に配置された太陽電池パネル151と152を直列接続する。即ち、幹線101、102の接続部171から、高電位側幹線101に接続された分岐線138が太陽電池パネル151の分岐接続部161のプラス電極に接続される。また、低電位側幹線102に接続された分岐線139が太陽電池パネル152の分岐接続部162のマイナス電極に接続される。さらに太陽電池パネル151の分岐接続部161のマイナス電極と、太陽電池パネル152の分岐接続部F162のプラス電極を分岐線140により接続する。
図12は、接続部171と分岐接続部161及び162の詳細説明図である。図12に示すように、接続部171に高電位側幹線101から分岐線138によって第1の幹線側コネクタ181に接続する。同様に、接続部171に低電位側幹線102から分岐線139によって第2の幹線側コネクタ182に接続する。そして、第1の幹線側コネクタ181と、第2の幹線側コネクタ182を分岐線140により接続する。
第1の幹線側コネクタ181に対向して、第1のコネクタ181に抜き差し可能なモジュール側コネクタ191を配置する。同様に、第2の幹線側コネクタ182に対向して、第2のコネクタ182に抜き差し可能なモジュール側コネクタ192を配置する。モジュール側コネクタ191は太陽電池パネル151の分岐接続部F161に接続され、モジュール側コネクタ192は太陽電池パネル152の分岐接続部162に接続される。分岐接続部161及び162は、図6で説明したとおりであり、逆流防止ダイオード素子142aを収納している。従って、第1の幹線側コネクタ181にモジュール側コネクタ191を差し込み、第2の幹線側コネクタ182にモジュール側コネクタ192を差込むと、2つの太陽電池モパネル151と152は直列接続され、高電位側幹線101と、低電位側幹線102の間に接続される。
図13は、図12に示した第2の実施例の変形例を示す。図13に示すように、太陽電池パネル151と太陽電池パネル152を接続する分岐線140を、分岐線140aと140bに分け、それぞれの先端にコネクタ200a、200bを接続したことを特徴とする。図13のコネクタ181は分岐線138のみの単線のコネクタとし、コネクタ182は分岐線139のみの単線コネクタとする。この結果、図13に示すように、コネクタ181a、182aは、図12のコネクタ181、182より小さくすることができる。このように、太陽電池パネル151と152を直列接続する分岐線140を分岐線140aと140bに分けたので、分岐線140aと140bを太陽電池パネル151、152の外側を通して接続するなど分岐線の取り回しを自由にすることができる。例えば図14に示すように2つの太陽電池パネルP1、P2を直列接続することができる。
太陽電池パネルPは、図15のように設置される。図15は、土台211、212に太陽電池パネルを搭載した太陽電池架台213、支柱214が設置される。ここで、幹線101、102は、太陽電池架台213の背面側に太陽光発電システムを見回る検査員のほぼ目線位置に配置する。検査員が乗物に乗って見回るときは乗物に乗った状態で、検査員の目線位置になるように配置する。更に目線位置近くの幹線101、102に過電流保護装置134が位置するように設置する。
従って、検査員は太陽電池が発電している日中でも、それ以外でもいつでも過電流保護装置134を見回ることができ、容易に過電流保護装置134の断線を検出することができる。
過電流保護装置134の断線が頻発する太陽電池パネルは、次のような原因があると考えられる。第1の原因は、ある1つの太陽電池パネルの発電量が他の太陽電池パネルより発電量が低下し、そのため他の太陽電池パネルで発電した電力が低下した太陽電池パネルに回り込むためである。第2の原因は、ある1つの太陽電池パネルの定格値が他の太陽電池パネルの定格値より低いため、他の太陽電池パネルで発電した電力が定格値より低い太陽電池パネルに回り込むためである。
過電流保護装置134の断線が頻発する太陽電池パネルは、発電出力が低下しているので、定格出力太陽電池パネルに交換することにより、太陽光発電システムの全発電出力の低下を防止することができる。
図16は、本発明の太陽光発電システムにおいて、太陽電池パネル及び過電流保護装置の異常を検出する異常検出部230を示す。図16に示すように、異常検出部230は、太陽電池ストリングに直列に接続され、太陽電池ストリングの出力電力によって動作する。つまり太陽電池が発電しているときに、太陽電池ストリングに直列接続した抵抗231により、太陽電池出力の一部を取出し、それを電源として、信号回路232、発振回路233、送信回路234が動作し、アンテナ235から電波を送信する。あるいはアンテナ235に代えて電力線搬送通信機器から信号を送信する。信号回路232は、例えば異常検出部230が取り付けられた太陽電池ストリングのアドレス、設置場所のように固有データを生成する。発振回路233は、電波を送信するための高周波信号を発生する。送信回路234は、電波をアンテナ235から、または電力線を利用して信号を受信部ため、これらを数時間程度に定期的に動作するように制御することが望ましい。
従って、太陽電池が正常に動作しているときは、太陽電池の発電電力によって、異常検出部230は電波または信号を受信部に送信する。しかし、太陽電池が発電しないときは、異常検出回路230は電波を送信しない。これにより、太陽光発電システムの監視所は、異常検出回路230が電波を送信している場合は正常であると判断し、電波が送信されない場合は異常であると判断する。
次に、太陽電池モジュールについて説明する。
先ず、高電圧出力する太陽電池ストリングについて説明する。
高電圧出力太陽電池ストリングの出力電圧Vdcは、DC/AC変換装置INのAC出力電圧(実効値)の√2倍〜数10倍程度に設定される。従って、AC出力電圧が100Vであれば、太陽電池ストリングSの出力電圧Vdcは140V〜1000Vである。
また、太陽電池ストリングSの出力電圧Vdcを600V〜1000Vの高電圧に設定した場合は電力変換装置に入力する電力線ケーブルの長さは短くすることができる。
電力変換装置に入力される電力量を一定にして考えた場合、電力変換装置に入力電圧を高くすればするほど、電流量は小さく設定でき、電力線ケーブルの太さも小さくできる代わりに分岐部分での過電流保護装置にかかる電位差が高電圧となり得るため、本発明の対策を講じる必要がある。
この構成により、DC/AC変換装置INへダイレクト入力が可能になり、交流高電圧出力太陽光発電システムが実現できる。更に、太陽電池ストリングを任意個数並列に接続することが可能であるので、小規模発電システムから大規模発電システムまで、この発明を適用することができる。しかも太陽電池ストリングの出力電圧は全て等しいのが理想的であり、その場合に最大電力を取出すことができるが、本発明は太陽電池ストリングを並列接続するので、全ての太陽電池ストリングが等しい出力電圧を出力しなくても有効に電力を取出すことができる。
上記太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールは、表面電極、光電変換層及び裏面電極を、この順に積層した複数の薄膜太陽電池素子を互いに直列接続して構成される。この太陽電池モジュールは、以下のように構成される薄膜太陽電池モジュールを用いることによって、上記に示した数百Vの高電圧が必要な太陽光発電システムが実現可能であり、一般住宅用等の商用電力と連系した太陽光発電システムが実現できる。
<第1の薄膜太陽電池モジュール> −53段×12並列×2ブロック直列の例―
図17は、第1の薄膜太陽電池モジュールに係る集積型薄膜太陽電池モジュールを示し、図17(a)は平面図、図17(b)は図17(a)のA−B線断面図、図17(c)は、図17(a)のC−D線断面図を示す。図18は回路図を示す。
第1の薄膜太陽電池モジュールにおいて、支持基板1は、例えば透光性のガラス基板またはポリイミド等の樹脂基板よりなる。その上(表面)に第1電極(例えばSnO2(酸化錫)の透明導電膜)を熱CVD法などにより形成する。第1電極は透明電極であればよく、例えばSnO2とIn2O3の混合物であるITOであってもよい。その後、透明導電膜を適宜パターニング除去して分離スクライブライン3を形成する。分離スクライブライン3を形成することにより複数に分離された第1電極2を形成する。分離スクライブライン3は、例えばレーザースクライブビームにより第1電極を溝状(スクライブライン状)に除去することにより形成される。
次に、第1電極2の上に、例えばp型、i型、n型の半導体層(例えば、アモルファスシリコンまたは微結晶シリコンなど)を順次CVD法などにより成膜することにより光電変換層4を形成する。このとき、分離スクライブライン3内にも光電変換層が充填される。この光電変換層4はp-n接合であっても良いし、p-i-n接合であっても良い。また、光電変換層4は1段、2段或いは3段、またはそれ以上に積層することが可能であり、各太陽電池素子は基板側から順次長波長へ順次感度が変化するようにするとよい。このように複数の光電変換層を積層する場合、その間にコンタクト層、中間反射層などの層を挟んだ構造としてもかまわない。
複数の光電変換層4を積層する場合、各半導体層は、すべてが非晶質半導体または微結晶半導体であってもよく、また非晶質半導体または微結晶半導体の任意の組合わせであってもよい。即ち、第1光電変換層が非晶質半導体であり、第2及び第3光電変換層が微結晶半導体である積層構造、又は第1及び第2光電変換層が非晶質半導体であり、第3光電変換層が微結晶半導体である積層構造、又は第1光電変換層が微結晶半導体であり、第2及び第3光電変換層が非晶質半導体である積層構造でもよい。
また上記光電変換層4は、p-n接合またはp-i-n接合であるが、n-p接合またはn-i-p接合としてもよい。更に、p型半導体層と、i型半導体層の間にi型非晶質からなるバッファ層を備えてもよいし、なくてもよい。通常p型半導体層には、ボロン、アルミニウム等のp型不純物原子がドープされ、n型半導体層には、リン等のn型不純物原子がドープされる。i型半導体層は、完全ノンドープであっても、微量の不純物を含む弱p型又は弱n型であってもよい。
光電変換層4は、シリコンに限定されることはなく、炭素が添加されたシリコンカーバイド、またはゲルマニウムが添加されたシリコンゲルマニウムのようなシリコン系半導体、またはCu(InGa)Se2、CdTe、CuInSe2などの化合物からなる化合物系半導体によって構成することができる。これら結晶系または非結晶系半導体を使用する以外に、例えば色素増感材料を使用することも可能である。
なお、図11に示す第1の薄膜太陽電池モジュールの光電変換層4は、それぞれp-i-n接合よりなり、赤外光を光電変換する結晶薄膜シリコンと、可視光を光電変換するアモルファス薄膜シリコンを積み重ね、一枚の薄膜セルを構成する。この構造により、2セルを積層した2接合型薄膜太陽電池を構成する。
その後、光電変換層4に接続溝をレーザースクライブなどにより作製し、その上に第2電極(ZnO/Ag電極など)をスパッタ法などで作製する。これにより、接続溝に第2電極材料が充填され、コンタクトライン5cが形成される。これにより、コンタクトライン5cを介して、分離された光電変換層4の第2電極5と、その隣の光電変換層4の第1電極2が接続され、複数の薄膜太陽電池素子が直列接続されることになる。さらにこのコンタクトライン5cと平行にセル分離溝6をレーザースクライブなどで作製し、複数の薄膜太陽電池素子に分離する。これにより、図17の例では、個々の太陽電池素子(セル)は等しい大きさに切り離され、図17の上下方向に複数の太陽電池素子が直列接続された薄膜太陽電池素子(以下では、セルストリングと言うこともある。)10が作製される。
このとき、薄膜太陽電池素子の直列接続段数nが、下記式(1)の整数倍となるように分離スクライブライン3、コンタクトライン5c、セル分離溝6を形成する。即ち、セルストリングにおける薄膜太陽電池素子の直列接続の段数nを下記式(1)のようにする。
n < Rshm / 2.5 / Vpm × Ipm + 1 ・・・(1)
ここで、Rshmは、薄膜太陽電池素子の短絡抵抗値の最頻値
Vpmは、薄膜太陽電池素子の最適動作電圧
Ipmは、薄膜太陽電池素子の最適動作電流
上記構成の薄膜太陽電池モジュールは、太陽電池素子をn段集積した薄膜太陽電池素子が、そのうちの1段の薄膜太陽電池素子が影に隠れてホットスポット状態になった場合、薄膜太陽電池ストリングの出力は、バイパスダイオードにより短絡された状態になる。このときの等価回路は、光が当たっている(n-1)段の薄膜太陽電池素子に、光が当たっていない1段の薄膜太陽電池素子が負荷として繋がった状態になる。そのため、薄膜太陽電池モジュール内の光が当たっている部分で発電された電力は、薄膜太陽電池モジュール外部に取出されることなく、大半が影になった薄膜太陽電池素子で消費されるようになる。この時、影になった薄膜太陽電池素子の正常部分での逆方向耐圧が十分に高い場合、薄膜太陽電池素子に流れる電流は、ゴミや傷や突起による面内の短絡部や、レーザースクライブ周辺などの低抵抗部分に流れる。
この電流の流れやすさの一つの目安として、薄膜太陽電池素子に0〜数V程度の逆電圧を印加したときの電流電圧特性から算出される短絡抵抗をRsh[Ω]とすると、この短絡抵抗Rshが上記の光が当たっている(n-1)段のセルに対して最適負荷 Rshpmとなったときがもっとも短絡部分に電力が集中する場合である。従って、短絡抵抗Rshがその値に近くならないようにモジュールを設計する必要がある。
例えば、薄膜太陽電池素子1段の最適動作電圧をVpm[V]、最適動作電流をIpm[A]とし、前述のように、薄膜太陽電池素子の1段が影に隠れた場合、下記式(2)のときが最適負荷Rshpmとなり、最悪となる。
Rshpm = Vpm / Ipm × (n-1) ・・・(2)
実際の短絡抵抗Rshは、ゴミや傷や突起による面内の短絡部や、レーザースクライブ周辺の低抵抗部分など種々の原因によって生じる。これらは、製造段階の様々な理由によりばらつき、ある範囲を持って分布する。代表的なシリコン薄膜太陽電池のI-V特性から、短絡抵抗Rshがばらついた場合の短絡抵抗Rshと、そこで消費される電力Prshの関係を図19に示す。上記短絡抵抗Rshが最適負荷Rshpmからずれた場合、大体最適負荷Rshpmの2.5倍で、電力Prshが半分以下となる。即ち、図19では、最適負荷Rshpmが約330Ωのとき、電力はほぼ8Wであり、短絡抵抗Rshが130Ω、電力はほぼ4Wである。従って、短絡抵抗Rshが最適負荷Rshpmから2.5倍以上ずれたところで製造できれば、ホットスポットによる剥離の発生は大幅に低減できる。2.5倍以上ずれればよいので、最適負荷Rshpmに対して短絡負荷Rshは2.5倍以上いくらずれてもかまわない。
また、実際に作製したモジュールの短絡抵抗Rshの分布を図20に示す。薄膜太陽電池素子の短絡抵抗Rshを悪化(=低下)させる要因としては、分離スクライブラインでの分離不良、面内のゴミや突起やピンホールによる短絡、作製条件のずれによる逆方向リーク電流の増加、ドープ層の低抵抗化など、様々な事象が考えられる。しかし、主たる要因としては、短絡抵抗Rshの分布のピーク付近(〜3000Ω)では、主に分離スクライブラインでのリーク電流が短絡抵抗Rshを低下させる原因となっている。また、短絡抵抗Rshの分布のピーク付近よりも低くなる範囲では、主に面内のリーク電流が短絡抵抗Rshを低下させる原因となっている。
リーク電流の要因が面内の短絡の場合、ホットスポット現象が起きると、面内の短絡部分が剥離するかもしくは焼ききられて高抵抗になり、そのセルのF.F.を改善させるので、剥離によるIscの低下を相殺し、その結果、特性が大きく低下することは少ない。しかし、リーク電流の要因が分離スクライブラインのリーク電流の場合、ホットスポット現象が起きると、分離スクライブラインから剥離が発生し、正常な部分の太陽電池素子を巻き込んで剥離が進行したり、近くのコンタクトラインにも影響を及ぼしたりするので、面内の短絡の場合と比較すると特性も信頼性も大きく低下する。
よって、前述の最適負荷Rshpmが、分離スクライブラインのリーク電流が主要因である範囲からはずれ、面内リーク電流が主要因である範囲内にあることが望ましい。具体的には短絡抵抗Rshの最頻値をRshmとし、それに対し最適負荷Rshpmが十分に低い範囲にあればよい。最頻値Rshmが最適負荷Rshpmの2.5倍あれば、最頻値Rshmでの短絡抵抗Prshは最適負荷Rshpmでの半分程度になるので、下記式(3)となるように各パラメータを選べばよい。
Rshm > 2.5 × Rshpm = 2.5 × Vpm ÷ Ipm × (n-1) ・・・(3)
薄膜太陽電池モジュールを構成する太陽電池素子の種類や構造や生産条件が決まると、Vpm, Ipm, Rshmはほぼ決まるので、上式(3)を変形することにより、下記のように式
(1)が求められ、これによって、ホットスポット耐性を保てる最大集積段数が決まる。
n < Rshm ÷ 2.5 ÷ Vpm × Ipm + 1 ・・・(1)
現実的には、太陽電池素子の形状にもよるが、短絡抵抗Rshはあまり低いと、太陽電池素子特性に影響が出るので、リーズナブルな太陽電池素子ではRshm > 2000Ω程度であり、Vpm/Ipm は5〜10Ω程度である。このとき、n < 80〜160となる。最適動作電圧がVpm = 1.0V程度の太陽電池素子の場合、薄膜太陽電池モジュールの最適動作電圧が80〜160V程度のものまではおのずとこの範囲に収まる。
この問題が顕著になるのはモジュールの最適動作電圧が160Vを越えた辺りからであり、その場合の対策として、前述の式(1)を守るように集積段数を決めれば良い事を、我々は見出したのである。
また、この様にして、最大集積段数が制限された場合、薄膜太陽電池モジュールとしてその集積段数で実現できる電圧出力よりも高い電圧出力を得たい場合は、薄膜太陽電池モジュール内部を複数のブロックに分けて、それぞれのブロックでの集積段数が前述の式(1)の範囲内に収まるようにし、各ブロックにバイパスダイオードを並列に取り付け、かつそれらを相互に直列接続すれば、ホットスポット耐性を確保しつつ高電圧出力の薄膜太陽電池モジュールを実現することができる。バイパスダイオードを並列に取り付けると、ホットスポットの発生時にはバイパスダイオードが作動し、ブロックの出力をほぼ短絡するので、他のブロックの影響を受けることがなくなるからである。
さらに、この様にして作製されたセルストリング10に、図17(a)の上下方向に走るセルストリング分離溝8を作製し、セルストリング10を図17の横方向に複数に分離し、単位セルストリング10aを形成する。ここで単位セルストリングに分離するのはホットスポット耐性向上の為に、1単位セルストリング10a当りの発電量を一定値以下に抑えるためである。ホットスポット現象によるセルの損傷を抑制する観点からは単位セルストリング10aの出力Paは小さい方がよい。単位セルストリングの出力Paの上限は後述するセルホットスポット耐性試験により求められ、12Wである。単位セルストリングの出力Paは、次式(4)によって算出できる。
Pa=(P/S)×Sa ・・・(4)
Pは薄膜太陽電池モジュールの出力
Sは薄膜太陽電池モジュールの有効発電部面積
Saは単位セルストリング10aの面積
薄膜太陽電池モジュールの出力Pが一定である場合、単位セルストリング10aの出力Psを小さくするには、薄膜太陽電池モジュールに含まれる単位セルストリング10aの数を増やす、即ちストリング分割溝8の数を増やせばよい。単位セルストリング10aの出力Psの上限のみを考慮すれば、並列分割段数は多ければ多いほど有利である。しかし、並列分割段数を増やすと、以下の理由(1)〜(3)により、コンタクトライン印加電力密度(P−Ps)/Scが増大し、コンタクトライン5cが損傷されやすくなる。ここで、Pは薄膜太陽電池モジュールの出力、Psは影になったセルストリングが出力し得る出力、Scは、コンタクトライン5cの面積である。
(1)他の単位セルストリングからの印加電力の増大
1つの単位セルストリング10aが影になった場合、他の全てのセルストリングで発生した電力が影になった単位セルストリング10aに印加される。影になった単位セルストリング10aに印加される電力の値は、(P−Ps)となる。(P−Ps)の値は、単位セルストリング10aの出力Paの値が小さいほど大きくなるので、並列分割数を増やして単位セルストリング10aの出力Paを減らすと、影になった単位セルストリング10aに印加される電力が増大する。
(2)コンタクトラインの面積減少
並列分割数を増やすと、図17(b)に示すコンタクトライン5cの長さLが短くなり、その結果、コンタクトライン5cの面積Scが小さくなる。その結果、コンタクトライン5cの抵抗値が増大する。
(3)接続溝の印加電力密度増大
上記の通り、並列分割数を増やすと、(P−Ps)の値が増大し、且つコンタクトPラインの面積Scが小さくなる。従って、コンタクトライン5cに印加される電力密度(P−Ps)/Scが増大し、コンタクトライン5cが損傷されやすくなる。
コンタクトライン5cの損傷を抑制するには、コンタクトライン5cに印加される電力密度(P−Ps)/Scをその上限値以下にする必要がある。コンタクトライン5cの印加電力密度(P−Ps)/Scの上限は、後述する逆方向過電流耐性試験により求まり、10.7(kW/cm2)であった。コンタクトライン印加電力密度(P−Ps)/Scは、10.7(kW/cm2)以下であれば特に限定されない。
ここで、セルホットスポット耐性試験について説明する。
まず、第1の薄膜太陽電池モジュールを作製し、5V〜8Vの逆方向電圧をかけ、逆方向電流が0.019mA/cm2〜6.44mA/cm2になるように変化させたときの電流(RB電流と言う)及びI−Vを測定する。測定したサンプルの中から、逆方向電流が異なるサンプルを並列分割して、評価対象ストリングの出力が5〜50Wになるようにする。次に、薄膜太陽電池素子(1セル)のホットスポット耐性試験を行う。ホットスポット耐性試験はICE61646 1stEDIYIONに準拠し、ここでは合格ラインを外観をよくする観点から10%より厳しくした。剥離面積は、薄膜太陽電池モジュールの基板側からサンプル表面を撮影し、膜剥離が起こった部分の面積を測定した。セルストリングの出力又はRB電流が異なるサンプルを測定した結果、RB電流が中程度の大きさの場合(0.31〜2.06mA/cm2)に膜剥離がおきやすいことが分かった。また、セルストリングの出力が12W以下の場合、RB電流の大きさによらず剥離面積は5%以下に抑えることができることが分かった。これにより、単位セルストリングの出力Psの出力は12W以下に設定された。
次に、逆方向過電流耐性試験について説明する。
まず、第1の薄膜太陽電池モジュールを作製し、発電電流の方向とは逆方向に過電流を流して、コンタクトラインの損傷を調べることにより、逆方向過電流耐性試験を行った。ここで流す電流は、IEC61730の規定に準ずると、耐過電流仕様値の1.35倍となるが、ここでは70Vで、5.5A流した。
薄膜太陽電池モジュールに上記電圧、電流を加えると、並列接続したセルストリングに電流が分割して流れるのであるが、セルストリングの抵抗値はそれぞれ異なり、そのため電流は均等に分割されない。最悪の場合、70V、5.5A全部が1つのセルストリングに印加されることがある。この最悪の場合にもセルストリングが損傷されないかどうか試験する必要がある。そこで、コンタクトラインの幅を20μmと40μmに変化させ、長さを8.2mm〜37.5cmに変化させて、サンプルを作製し、コンタクトラインの損傷を目視判定した。その結果、コンタクトラインの面積を20μm×18cmまたは40μm×9cm=0.036cm2以上にすればよいことが分かった。セルストリングに印加した電力は、385Wであるから、385W÷0.036cm2=10.7(kW/cm2)である。
上記のようにして、ストリング分離溝8を形成した後、金属電極7を用いて、セルストリング10を上下二つの領域に分ける。具体的には、図17の上端に集電電極7a、下端に集電電極7bを取り付けて、垂直方向に走る分離溝8で分割した各単位セルストリングをあらためて並列に接続する。同時に、二つの集電電極7aと7bの真ん中にも中間線取出し用の集電電極7cを追加し、ここを境に上下二つの単位ストリング10aの領域に分ける。これにより、この集積基板1は、12×2の24領域に分割される。中間線取出し用の集電電極7cは、図17(b)に示すようにセルストリングの第2電極7の上に直接つけてもよい。あるいは、上領域と下領域の間に、中間線取出し用電極領域を設けて集電電極7cを取り付けてもよい。
この薄膜太陽電池モジュール全体の回路図を図18に示す。複数の薄膜太陽電池素子が直列接続された単位セルストリングをバイパスダイオードに並列に接続する。具体的には端子ボックス11内にバイパスダイオード12を用意し、そこに各単位セルストリング10aから導出されたリード線14、15、16を配線し、2つのセルストリングを2つのバイパスダイオード12に並列接続する。2つのバイパスダイオード12は直列接続されているため、複数の薄膜太陽電池素子が直列接続された方向に、複数のセルストリングが直列接続される。これにより、1単位ストリング内の直列接続数を式(1)に規定の段数以下に抑えつつ、その倍の電圧を端子13間に出力することを可能にしている。
上記第1の薄膜太陽電池モジュールは、端子ボックス11内で各単位セルストリングを接続したが、薄膜太陽電池モジュールの支持基板1上に配線を施し、この配線を用いて接続してもよい。この場合に支持基板1上に施す配線は、集電電極7の形成と同時に形成してもよく、またジャンパ線のように、別配線を用いてもよい。
この第1の薄膜太陽電池ストリングの構造で、光電変換層にアモルファスシリコン2セルと微結晶シリコン1セルを積層した3接合型のセルを用いた場合、式(1)に示した計算式は以下の様になる。
Rshm = 4000[Ω]
Vpm=1.80[V]
Ipm=62[mA]
n < Rshm ÷ 2.5 ÷ Vpm × Ipm + 1 = 56.1
よって、式(1)に従い、nは56段以下にすればよいので、第1の薄膜太陽電池モジュールでは106段の直列構造の真ん中に中間取出し電極7cを設けて、単位セルストリング10aは、53段としている。
また、この第1の薄膜太陽電池モジュールでは中間取り出し線7cは1本であるが、基板全体の集積段数や個々のセル電圧に応じて、分割数を増やし中間取り出し線の数を増やして1領域あたりの集積段数を減らしても良い。また、出力電圧が式(1)の段数によって得られる電圧以下である場合は、1ブロックとしてもかまわない。
<第2の薄膜太陽電池モジュール>―53段×6並列×4ブロック直列―
第2の薄膜太陽電池モジュールは、より高い電圧を出力する為に、分割後の接続方法に特徴を有する。具体的には、セルストリング分離溝8によって、12個の単位セルストリングに分割する際に、中央のストリング分離溝8を広くする。この部分には発電中に薄膜太陽電池モジュール動作電圧の2分の1に相当する高い電圧がかかる為、耐圧を確保する必要がある。この第2の薄膜太陽電池モジュールでは、他のストリング分離溝8の2倍程度に広くしている。もちろん、中央のストリング分離溝8に樹脂を充填したり、絶縁膜を成膜したりして絶縁耐圧を上げてもよい。
その後、集電電極7a、7b、7cを形成する際に、それぞれ右側のセルストリングと左側のセルストリングで分離し、独立電極となるように別々に形成する。これにより、53段直列接続×6並列のブロックが4つ出来上がる。これを4ブロック直列接続にする。これにより、第1の薄膜太陽電池モジュールのさらに倍の電圧を出力する薄膜太陽電池モジュールを実現することができる。つまり、セルストリングの4倍の出力電圧が得られる。
<第3の薄膜太陽電池モジュール>―48段×5並列×2ブロック直列の基板を2枚用いて48段×5並列×4ブロック直列を実現した例―
第1及び第2の薄膜太陽電池ストリングでは支持基板そのものが大きく、その上に全てのセルストリングを形成した薄膜太陽電池モジュールの例を示したが、小さな支持基板を複数組み合わせて大きな太陽電池モジュールを作ることが可能である。その場合、個々の支持基板内のセルストリングを式(1)に示した条件を満たす様に形成し、それらを繋ぎ合わせれば信頼性を確保しつつ高電圧のモジュールを作製できる。即ち、セルストリングは、第1及び第2薄膜太陽電池モジュールと同じようにして構成し、2つの薄膜太陽電池モジュールの支持基板1を、1つのカバーガラスからなる集積基板上に載置し、一つにまとめるように構成する。これを端子ボックス11内で、直列接続する。
上記小さい支持基板は、それぞれ個別に封止して、それらを大きい集積基板上に一体化してもよいし、または枠を用いて一体化してもよい。また、2つの小さい支持基板を1つの集積基板上に載置して、それらをひとつに纏めるように封止してもよい。
また、二つの支持基板を別々に封止し、枠でまとめてひとつの薄膜太陽電池モジュールにしてもよい。
以上には、高電圧出力する太陽電池モジュールについて説明したが、次に低電圧出力太陽電池モジュールについて説明する。
<第4の薄膜太陽電池モジュール>―20段×12並列×1ブロックの例―
薄膜太陽電池モジュール10は、低電圧出力であり、そのためセルストリングの直列接続段数は20段であり、12並列を配置してアレイが構成される。その他の構成は第1の薄膜太陽電池モジュールと同じである。
以上に示した第1〜第4の薄膜太陽電池モジュールは、スーパーストレート型構造の薄膜太陽電池モジュールについて説明したが、薄膜太陽電池モジュールはサブストレート型構造にも適用可能であり、その場合、基板上に第2電極、光電変換層及び第1電極を、この順に形成する。
また、上記第1〜第4の薄膜太陽電池モジュールは、端子ボックスを1つ備えるが、端子ボックスを複数備え、複数の端子ボックス間を配線することによりセルストリングを直列接続してもよい。
また、上記第1〜第4の薄膜太陽電池モジュールは、セルストリングを2個形成して2分割したが、出力電圧がセルストリングの段数nによって満足できるときは、1個であってもよい。また、セルストリングは、偶数個でなく奇数個であってもよい。
また、上記第1〜第4の薄膜太陽電池モジュールは、バイパスダイオードに接続して、セルストリングを直列接続したが、バイパスダイオードをなくしてセルストリングを直接接続してもよいし、バイパスダイオードに代えて抵抗、負荷に接続してもよい。
(実施形態2)
図21は、太陽光発電システムの実施形態2のブロック図を示す。図21に示すように各薄膜太陽電池ストリングを並列接続する幹線101、102の各間にそれぞれ抵抗R1、R2、R3、R4を接続する。抵抗R1、R2、R3、R4は、DC/AC変換装置122に近い方が抵抗値が小さくなるようにする。また、抵抗R1、R2、R3、R4は、幹線101及び102の内部抵抗により形成することができる。図21の抵抗R1、R2、R3、R4は幹線101、102にそれぞれ接続したが、幹線101または102のいずれか一方であってもかまわない。また幹線101、102の内部抵抗により抵抗R1、R2、R3、R4を形成する場合、必要に応じて幹線101及び102の線の太さを変えたり、線の数を変えたりするとよい。この抵抗R1、R2、R3、R4により、DC/AC変換装置INの入力端で等しい電圧になるようにする。
その他の構成は、実施形態1と同様である。薄膜太陽電池モジュールを形成する第1〜第4の薄膜太陽電池モジュールも実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図22は、太陽光発電システムの実施形態3のブロック図を示す。図22に示すように複数の薄膜太陽電池ストリングは、DC/AC変換装置122に遠い方が出力電圧が高く、近い方が出力電圧が低くなるようにする。そして、DC/AC変換装置122の入力端で等しい電圧になるようにする。複数の薄膜太陽電池ストリングの出力電圧にバラツキがあるとき、出力電圧の順に並べ、出力電圧の低い薄膜太陽電池ストリングがDC/AC変換装置INの入力端になるように配置するとよい。
その他の構成は、実施形態1と同様である。薄膜太陽電池ストリングを形成する第1〜第3の薄膜太陽電池モジュールも実施形態1と同様である。
実施形態1〜3では、電力変換装置としてDC/AC変換回路を用いて説明した。しかし、本発明の効果はDC/AC変換回路に限るものではない。例えば、電力変換回路を用いても、同様の効果が得られる。
本発明の太陽光発電システムのうち、逆流防止ダイオードを備える構成においては、太陽電池ストリングの短絡故障及び過電流保護装置の開放故障を次のようにして簡単に発見することができる。
図23は、太陽電池ストリングの過電流保護装置が切断されていない太陽電池ストリングにおいて逆流防止ダイオードの短絡故障を発見する場合を示す。逆流防止ダイオード141が2個直列接続した太陽電池モジュール111、112のプラス電極側に接続されており、この太陽光発電システムに、夜間のように太陽電池モジュールに光が当たらないようにして、プラス電極側から電圧を印加する。すると、逆流防止ダイオードが短絡故障している太陽電池モジュールには電流が流れるので、その太陽電池モジュールが発熱する。この発熱する太陽電池モジュールの温度は、他の太陽電池モジュールより数度高く、そのため例えばサーモグラフ等により観測すると、温度の高い太陽電池モジュールは他の太陽電池モジュールと区別して、その位置を特定することができる。このようにサーモグラフで観察して故障を発見する効果は、太陽電池モジュールが多数並列接続されている本発明の太陽光発電システムに有効であり、特に直列接続数が2〜10程度に少なく、並列接続数が数10程度以上に多い場合に有効である。このように幹線より電圧を印加して、太陽電池モジュールの発熱を観測することにより逆流防止ダイオードの故障を検査することが可能となる。
図24は、太陽電池ストリングの過電流保護装置が切断されていない太陽電池ストリングにおいて逆流防止ダイオードの開放故障を発見する場合を示し、逆流防止ダイオード141が2個直列接続した太陽電池モジュール111、112のプラス電極側に接続されており、この太陽光発電システムを昼間、インバータ122を動作させた状態にする。すると、逆流防止ダイオード141が開放故障している太陽電池モジュールには、他の太陽電池モジュールの発熱温度に比べて、より高温になる。つまり、平常動作している太陽電池モジュールは発電電流により発熱するが、逆流防止ダイオードが開放している太陽電池モジュールでは、発電電流が流れていかない分、より高温になる。この発熱する太陽電池モジュールの温度は、他の太陽電池モジュールより数度高く、そのため例えばサーモグラフ等により観測すると、温度の高い太陽電池モジュールは他の太陽電池モジュールと区別して見ることができる。このようにサーモグラフで観察して故障を発見する効果は、太陽電池モジュールが多数並列接続されている本発明の太陽光発電システムに有効であり、特に直列接続数が2〜10程度に少なく、並列接続数が数100程度に多い場合に有効である。
このような現象は、太陽電池モジュールが壊れている場合にも生じるので、太陽電池モジュールの故障を発見する場合にも利用することができる。
101、102 幹線
111、112,113 太陽電池モジュール
121 太陽電池ストリング
122 ジャンクションボックス
122a ヒューズ
131 分岐線
133 電力変換装置
134 過電流保護装置
134a 過電流保護素子(ヒューズ)
135 コネクタ
141 分岐接続部
141a 逆流防止ダイオード
213 架台
214 支柱
1342、1351 プラグ
1341、1352 ソケット
230 異常検出部
232 信号回路
233 発振回路
234 送信回路
235 アンテナ

Claims (10)

  1. 複数の並列接続した分岐線を有する電力取出し用幹線と、
    前記分岐線に接続した太陽電池モジュールもしくは太陽電池ストリングと、
    前記分岐線と太陽電池モジュールの間もしくは太陽電池ストリングの一部に、それぞれ太陽電池ストリングまたは分岐線に流れる過電流によって溶断する過電流保護素子を接続した過電流保護装置と
    を備えたことを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 前記過電流保護装置は外部から目視できるように、前記太陽電池ストリングを太陽光発電施設に並べて設置した請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記過電流保護装置は、分岐線に所定以上の電流が流れたときに断線するヒューズを備え、前記ヒューズの断線が視覚的に確認できる請求項1または2に記載の太陽光発電システム。
  4. 前記過電流保護装置は容器を有し、前記容器内に発色剤または示温剤を封入してなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  5. 前記過電流保護装置は、外部から見えるように巻き付けた感熱紙を備える請求項1から4までのいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  6. 前記過電流保護装置は、前記分岐線に接続されたソケットとプラグにより交換可能に接続される請求項1から5のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  7. 前記過電流保護装置は、太陽電池パネルの背面側に目線付近に設置される請求項1から6のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  8. 更に、前記太陽電池ストリングの発電電力によって動作し、前記過電流保護装置の異常を検出する異常検出部を備え、太陽電池ストリング及び過電流保護装置が正常な場合は定期的に異常検出部が通信を行い、太陽電池ストリングまたは過電流保護装置が異常な場合は異常検出部が通信を行えない請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  9. 前記太陽電池ストリングは、薄膜太陽電池素子よりなる請求項1から8のいずれか1項に記載の太陽光発電システム。
  10. 複数の太陽電池ストリングを並列に接続する太陽光発電システム用電力線であって、
    複数の並列接続した分岐線を有する電力取出し用幹線と、
    前記分岐線に流れる過電流によって溶断する過電流保護素子を接続した過電流保護装置を分岐線の少なくとも一端に備えたことを特徴とする太陽光発電システム用電力線。
JP2009087500A 2009-03-31 2009-03-31 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線 Pending JP2010239045A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009087500A JP2010239045A (ja) 2009-03-31 2009-03-31 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線
PCT/JP2010/055245 WO2010113763A1 (ja) 2009-03-31 2010-03-25 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線
US13/262,017 US20120160297A1 (en) 2009-03-31 2010-03-25 Solar power generation system and power lines for solar power generation system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009087500A JP2010239045A (ja) 2009-03-31 2009-03-31 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010239045A true JP2010239045A (ja) 2010-10-21

Family

ID=42828057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009087500A Pending JP2010239045A (ja) 2009-03-31 2009-03-31 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20120160297A1 (ja)
JP (1) JP2010239045A (ja)
WO (1) WO2010113763A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012201461A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Nippon Yusoki Co Ltd バッテリ式フォークリフトのための充電プラグ
WO2013105472A1 (ja) * 2012-01-13 2013-07-18 三洋電機株式会社 車載用太陽電池モジュール
JP2014127304A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Panasonic Corp 高周波加熱装置
JP2015097204A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 クーパー テクノロジーズ カンパニー 補強された高電圧用インライン型ヒューズアセンブリ、システム、及び、製造方法
US11073645B2 (en) 2016-03-30 2021-07-27 Nitto Denko Corporation Temperature sensor

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI499886B (zh) * 2010-07-15 2015-09-11 Univ Nat Taiwan 估算電路的最大功率點功率的方法
DE202011003245U1 (de) * 2011-02-25 2012-05-30 Conergy Ag Photovoltaikanlage mit Absicherung zur Brandbekämpfung
JP5927917B2 (ja) * 2012-01-11 2016-06-01 ソニー株式会社 バッテリ装置
JP5852454B2 (ja) * 2012-01-30 2016-02-03 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 太陽電池モジュール及び太陽光発電システム
JP6461603B2 (ja) * 2012-11-02 2019-01-30 ローム株式会社 チップコンデンサ、回路アセンブリ、および電子機器
FR3000220B1 (fr) * 2012-12-21 2015-02-20 Astrium Sas Systeme et procede de detection et de localisation de defaut d'isolation d'un generateur solaire d'engin spatial
US9710005B2 (en) * 2014-08-12 2017-07-18 Sunpower Corporation Parallel bus
AU2015399888B2 (en) * 2015-06-22 2018-05-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Storage cell system, storage cell module, and method for operating storage cell system
EP3142153B1 (en) * 2015-09-12 2020-04-01 IMEC vzw Reconfigurable photovoltaic module
CN108092230B (zh) * 2017-12-05 2019-10-29 中国电子科技集团公司第二十八研究所 一种机载直流电源供电系统
US11664633B2 (en) * 2017-12-06 2023-05-30 Zeon Corporation Power wiring device
US10580919B2 (en) 2017-12-07 2020-03-03 Solaero Technologies Corp. Space solar cell arrays with blocking diodes
CN111869116B (zh) 2018-03-30 2022-07-05 日本瑞翁株式会社 电力布线网络装置
DE112020004421T5 (de) * 2019-09-18 2022-09-29 Clean Energy Factory Co. , Ltd. Überwachungs-/steuerungssystem für eine photovoltaische erzeugungsstätte
US11349433B2 (en) * 2019-12-18 2022-05-31 Sunpower Corporation Electrical pathway intermittent fault detection
US11227737B2 (en) * 2019-12-26 2022-01-18 Saft America Thermal fuse sleeving

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62183379U (ja) * 1986-05-12 1987-11-20
US6278279B1 (en) * 1998-08-28 2001-08-21 International Business Machines Corporation Path test for a DC battery back-up system
JP2002134779A (ja) * 2000-10-25 2002-05-10 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 太陽電池発電装置の融雪装置
JP2002334648A (ja) * 2001-05-07 2002-11-22 Mankichi Suzuki ヒューズホルダーを備えた分岐コネクター
JP2003224286A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Sanyo Electric Co Ltd 端子箱及び太陽電池モジュール
WO2007086472A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Sharp Kabushiki Kaisha 電力供給システム
JP2007274841A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toshiba Corp 太陽光発電システムおよび太陽光発電プラント
WO2008043814A1 (en) * 2006-10-13 2008-04-17 Elettronica Santerno S.P.A. Solar inverter and plant for converting solar energy into electrical energy
JP2008226621A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Nishi Nippon Electric Wire & Cable Co Ltd 分岐付ケーブル

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000200919A (ja) * 1998-10-30 2000-07-18 Canon Inc 太陽電池モジュ―ル及び太陽電池アレイ
US20070107767A1 (en) * 2005-11-16 2007-05-17 Arizona Public Service Company DC power-generation system and integral control apparatus therefor

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62183379U (ja) * 1986-05-12 1987-11-20
US6278279B1 (en) * 1998-08-28 2001-08-21 International Business Machines Corporation Path test for a DC battery back-up system
JP2002134779A (ja) * 2000-10-25 2002-05-10 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 太陽電池発電装置の融雪装置
JP2002334648A (ja) * 2001-05-07 2002-11-22 Mankichi Suzuki ヒューズホルダーを備えた分岐コネクター
JP2003224286A (ja) * 2002-01-29 2003-08-08 Sanyo Electric Co Ltd 端子箱及び太陽電池モジュール
WO2007086472A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Sharp Kabushiki Kaisha 電力供給システム
JP2007274841A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toshiba Corp 太陽光発電システムおよび太陽光発電プラント
WO2008043814A1 (en) * 2006-10-13 2008-04-17 Elettronica Santerno S.P.A. Solar inverter and plant for converting solar energy into electrical energy
JP2008226621A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Nishi Nippon Electric Wire & Cable Co Ltd 分岐付ケーブル

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012201461A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Nippon Yusoki Co Ltd バッテリ式フォークリフトのための充電プラグ
WO2013105472A1 (ja) * 2012-01-13 2013-07-18 三洋電機株式会社 車載用太陽電池モジュール
JP2014127304A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Panasonic Corp 高周波加熱装置
JP2015097204A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 クーパー テクノロジーズ カンパニー 補強された高電圧用インライン型ヒューズアセンブリ、システム、及び、製造方法
US10553386B2 (en) 2013-11-15 2020-02-04 Eaton Intelligent Power Limited High voltage, reinforced in-line fuse assembly, systems, and methods of manufacture
US11073645B2 (en) 2016-03-30 2021-07-27 Nitto Denko Corporation Temperature sensor

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010113763A1 (ja) 2010-10-07
US20120160297A1 (en) 2012-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010113763A1 (ja) 太陽光発電システムおよび太陽光発電システム用電力線
JP5396382B2 (ja) 太陽光発電システム用電力線およびそれを用いた太陽光発電システム
JP7362795B2 (ja) 太陽電池アセンブリを含む太陽電池モジュール
US20110005572A1 (en) Thin-film solar cell module
Rajput et al. Degradation of mono-crystalline photovoltaic modules after 22 years of outdoor exposure in the composite climate of India
ES2360614T3 (es) Módulos fotovoltaicos y metodología de interconexión para fabricar los mismos.
López-Escalante et al. Polyolefin as PID-resistant encapsulant material in PV modules
Spagnolo et al. A review of IR thermography applied to PV systems
JP4604250B2 (ja) 太陽電池アレイ故障診断方法
US8723370B2 (en) Photovoltaic string sub-combiner
CN103208546B (zh) 一种太阳能电池模组
EP2249394A1 (en) Photovoltaic power system
Fernandes et al. Aging of solar PV plants and mitigation of their consequences
Zhang et al. Temperature and reverse voltage across a partially shaded Si PV cell under hot spot test condition
CN104617169A (zh) 一种光伏组件
CN108028625B (zh) 太阳能发电系统及其使用方法
CN109463012A (zh) 用于叠盖式太阳能电池模块返工的系统和方法
KR101568131B1 (ko) 태양전지 모듈 및 그 수리방법
US20110011439A1 (en) Photovoltaic power system
Lozanov et al. Faults in photovoltaic modules and possibilities for their detection by thermographic studies
WO2019004934A1 (en) METHOD FOR CONSTRUCTING PHOTOVOLTAIC MODULE
CN105453274B (zh) 聚光光伏模块、聚光光伏面板和用于聚光光伏模块的柔性印刷电路
Goss et al. A review of overcurrent protection methods for solar photovoltaic DC circuits
CN106059487A (zh) 光伏接线盒及光伏组件的接线系统
Packa et al. Chosen diagnostic methods of photovoltaic modules

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120726

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130205