JP2010238174A - 位置決め装置及び位置決め方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被駆動体の電源遮断後における再起動時に位置の特定を必要とする最終出力端の現在位置を特定可能な位置決め装置及び位置決め方法を提供する。
【解決手段】被駆動体を減速機を介して駆動するモータ10と、減速機の被駆動体側出力軸に取り付けられ出力軸の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダ12と、モータの回転位置をパルスを介して検出するモータ側エンコーダ11と、電源投入によりモータを原点方向に動作させ、モータ側エンコーダの基準エンコーダパルスを出力させるパルス出力手段と、基準エンコーダパルスの位置におけるアブソリュート型エンコーダの現在値を読み取る現在値読み取り手段と、読み取った現在値と予め決められたモータの回転原点位置とからモータ回転数を演算するモータ回転数演算手段と、演算結果に基づき被駆動体の位置を検出する被駆動体位置検出手段とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばロボットの作業中断や非常停止時に好適に使用可能な位置決め装置及び位置決め方法に関する。
従来から例えばロボット等の位置決めを行うにあたって、エンコーダをモータの回転軸に取り付け、エンコーダの出力を利用して位置を算出していた。このような位置決め装置のエンコーダにはインクリメンタル型エンコーダを用いる場合(例えば、特許文献1参照)と、アブソリュート型エンコーダを用いる場合(例えば、特許文献2参照)があった。
特許文献1に記載のインクリメンタル型エンコーダを用いた構成においては、外部システムの同期特性を保持し、フレキシピリティ動作を可能とするため、パルス出力、カウンタを2つ設け、動作プログラムデータを設定し、最大カウント値を変数として計算し、主動軸モータの位置合わせを自動で行うような複雑な構成をとっていた。
特開平06−110553号公報 特開2007−271459号公報
位置決め装置のエンコーダにインクリメンタル型エンコーダを用いた場合は、その出力がパルス状であるため、ロボットの作業中断や非常停止等の際、再起動するとロボットの現在位置が分からず、強制的に原点復帰をする必要があった。
そして、この原点復帰を急激に行うと、原点のドグを検知しても急にロボットが停止できず、ロボットの慣性重量により原点を通り越してしまうので、ゆっくりと原点復帰することが必須とされていた。
このような原点復帰を行う場合、特に位置精度を上げるために分解能を高くすると、ロボットが原点近くに位置する場合は良いが、原点からかなり離れて位置する場合には原点まで戻るのにかなりの時間を要していた。
このように、インクリメンタル型エンコーダを用いた場合、ロボットの作業中断や非常停止に際して時間のかかる原点復帰を毎回行わなければならず、作業効率の低下を招いていた。
これに加えて、インクリメンタル型エンコーダを用いてロボットの位置決めを行う場合、ロボットの作業中断後や非常停止後の原点復帰に際して、直動型ロボットであれば原点までの復帰経路(移動の軌跡)がある程度予測できる。しかしながら、特に多関節型ロボットの場合、その構造上、例えばロボットアーム等の最終出力端が多軸になるので、ロボットがどのような経路を通って原点まで復帰するのかを予想することが難しく、作業者がロボットの近くにいたりすると安全上好ましくなかった。
特に、非常停止等でロボットが止まってしまった場合、原点復帰のために最終出力端が大きく動作してしまう場合があり、修理用の工具等や装置等の接触により周辺の動作環境に影響を及ぼす場合もあった。
一方、アブソリュート型エンコーダを使用した場合、電源を遮断しても再電源投入時にロボットの現在位置を把握できるので、ロボットの原点復帰は不要となる。しかしながら、特許文献2に記載された具体的分解能からも明らかなように、アブソリュート型エンコーダの分解能には限界があり、精度の高い位置決めができなかった。
本発明の目的は、例えばロボット等の被駆動体の電源遮断後における再起動時に、位置の特定を必要とする最終出力端の現在位置を、被駆動体のできるだけ小さな動きだけで特定可能な位置決め装置及び位置決め方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る位置決め装置は、
駆動モータの回転軸に取り付けられかつ駆動モータの回転位置を検出するエンコーダを用いて被駆動体に現在の位置及び駆動指令を行う位置決め装置であって、
被駆動体を減速機を介して駆動する駆動モータと、
前記減速機の被駆動体側出力軸に取り付けられかつ当該出力軸の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダと、
前記駆動モータの回転位置をパルスを介して検出するモータ側エンコーダと、を備えると共に、
前記駆動モータの電源投入により前記駆動モータを原点方向に動作させ、当該駆動モータの回転に応じた基準となるモータ側エンコーダの基準エンコーダパルスを出力させるパルス出力手段と、
前記出力された基準エンコーダパルスの位置における前記アブソリュート型エンコーダの現在値を読み取る現在値読み取り手段と、
前記読み取ったアブソリュート型エンコーダの現在値と予め決められた前記駆動モータの回転原点位置とから当該駆動モータの回転数を演算するモータ回転数演算手段と、
前記演算結果に基づき、前記被駆動体の位置を検出する被駆動体位置検出手段とを備えたことを特徴としている。
また、本発明の請求項3に係る位置決め方法は、
駆動モータの回転軸に取り付けられかつ駆動モータの回転位置を検出するエンコーダを用いて被駆動体に現在の位置及び駆動指令を行う位置決め方法であって、
被駆動体を減速機を介して駆動する駆動モータと、前記減速機の被駆動体側出力軸に取り付けられかつ当該出力軸の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダと、前記駆動モータの回転位置をパルスを介して検出するモータ側エンコーダと、を備えた位置決め装置を用意し、
前記駆動モータの電源投入により前記駆動モータを原点方向に動作させ、
前記駆動モータの回転に応じた基準となるモータ側エンコーダの基準エンコーダパルスを前記位置決め装置によって出力させ、
前記出力された基準エンコーダパルスの位置における前記アブソリュート型エンコーダの現在値を前記位置決め装置によって読み取り、
前記読み取ったアブソリュート型エンコーダの現在値と予め決められた前記駆動モータの回転原点位置とから前記位置決め装置によって当該駆動モータの回転数を演算し、
前記演算結果に基づき、前記位置決め装置によって前記被駆動体の位置を検出することを特徴としている。
被駆動体の駆動電源遮断時に何らかの要因で電源遮断が発生した場合、電源再投入時に被駆動体の原点復帰を必要としない。これによって、被駆動体を高速で原点(初期位置)に移動させたり被駆動体が停止した位置から再び被駆動体を作動させることができる。また、単純で廉価な構成にできると共に、強度も含め被駆動体の高精度な位置決めを容易に行うことができるようになる。
また、本発明の請求項2に係る位置決め装置は、請求項1に記載の位置決め装置において、
前記モータ側エンコーダはインクリメンタル型エンコーダであることを特徴としている。
また、本発明の請求項4に係る位置決め方法は、請求項3に係る位置決め方法において、
前記モータ側エンコーダはインクリメンタル型エンコーダであることを特徴としている。
インクリメンタル型エンコーダのほうが、アブソリュート型エンコーダと比較して、コストが安く、高精度で耐久性があるので、低コストで高精度、耐久性のある位置決め装置とすることができる。
本発明によると、例えばロボット等の被駆動体の電源遮断後における再起動時に、位置の特定を必要とする最終出力端の現在位置を、被駆動体のできるだけ小さな動きだけで特定可能な位置決め装置を提供することができる。
本実施形態に係るロボットの位置決め装置の概略構成図である。 図1に示したロボットの位置決め装置のブロック図である。 本実施形態に係るロボットの位置決め装置を用いた位置決め方法を説明するフローチャートである。 ロボットアーム可動範囲における本実施形態のインクリメンタル型エンコーダのZ相出力とアブソリュート型エンコーダの出力との相対関係を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る位置決め装置について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態ではこの位置決め装置をロボットに適用したロボットの位置決め装置として説明する。
図1は、本実施形態に係るロボットの位置決め装置の概略構成図である。また、図2は、図1に示したロボットの位置決め装置のブロック図である。また、図3は、本実施形態に係るロボットの位置決め装置を用いた位置決め方法を説明するフローチャートである。また、図4は、ロボットアーム可動範囲における本実施形態のインクリメンタル型エンコーダのZ相出力とアブソリュート型エンコーダの出力との相対関係を示す説明図である。
なお、本発明に係るロボットの位置決め装置は、以下の実施形態においては多関節型ロボットに適用するが、必ずしもこれに限定されず、直交座標型ロボットや極座標型ロボット、スカラー型ロボット、円筒座標型ロボットにも適用可能である。
本実施形態に係るロボットの位置決め装置1は、上述のように多関節型ロボットに適用され、図1及び図2に示すように、ロボットの多関節間の各アーム(各出力軸)に取り付けられ駆動モータとしての役目を果たすサーボモータ(以下、「モータ」とする)10と、モータ10に直結したインクリメンタル型エンコーダ11と、モータ10に減速機15を介して連結されたアブソリュート型エンコーダ12と、を有している。なお、図1及び図2に示す構成は、複数のアームのうち最終出力端であるハンドを端部に有するアーム16に取り付けられた位置決め装置であるが、本実施形態に係る位置決め装置1は、実際には多関節型ロボットの各アームに図1及び図2に示す位置決め装置が取り付けられている。
より具体的には、アブソリュート型エンコーダ12は、モータ10の回転を減速比1:nの減速機15を介して減速したロボットのアーム16に取り付けられ、360度以内を可動範囲とするアームの回転角度を測定するようになっている。なお、モータ10の回転を減速機15を介して減速したアーム16の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダ12の分解能は、モータ軸10aの1回転より小さくなっている。これを例示的に説明すると、アブソリュート型エンコーダ12の分解能を256とした場合、本実施形態ではモータ10の1回転を減速比1:nの減速機15で減速した出力軸15aの回転数(1/n)回転よりもアブソリュート型エンコーダ12の分解能1/256の方が小さくなっている。即ち、各アームに連結された出力軸15の1回転あたり256の分解能でアームの回転角度を測定するようになっている。
一方、インクリメンタル型エンコーダ11は、モータ1回転に対して例えば1000パルスを出力すると共に、モータ1回転に対してZ相出力(Z相パルス出力)を1回だけ出力するようになっている(図4参照)。
図3は、本実施形態に係るロボットの位置決め装置を用いた位置決め方法を説明するフローチャートである。以下に図3に基づいて本実施形態に係るロボットの位置決め方法を説明する。
最初にロボットの電源投入を行う(ステップS11)。次いで、各モータ10を原点方向に微動させる(ステップS12)。この際、関節型ロボットの各アーム駆動用の各モータをそれぞれ原点方向に微動させる。そして、各モータ10の原点方向への微動動作中にインクリメンタル型エンコーダ11のZ相出力がオンになったかどうかを各モータ10に取り付けられたインクリメンタル型エンコーダ11ごとに判断する(ステップS13)。モータ10の原点方向への微動動作中、インクリメンタル型エンコーダ11のZ相出力がオンになっていないと判断した場合は、ステップS13を繰り返す。ここで、各モータ10のそれぞれにおいてインクリメンタル型エンコーダ11のZ相出力がオンになったと判断した場合は、アブソリュート型エンコーダ12の出力を利用して原点からのインクリメンタル型エンコーダ11の回転位置を計算し、カウンタにセットする(ステップS14)。このインクリメンタル型エンコーダ11の回転位置の具体的計算方法については後述する。そして、ロボットヘの通常モータ制御に移行する(ステップ15)。この通常モータ制御においては、高精度の位置決めができるインクリメンタル型エンコーダ11を用いる。即ち、ステップS14でセットされたカウンタの内容に基づき、作業中断や非常停止等の電源遮断が生じない限りインクリメンタル型エンコーダ11の原点からのパルス数を常にカウントしておき、これに基づいてロボットを制御する。
続いて、上述の位置決め装置1を用いた位置決め方法の作用について説明する。この説明は、上述したフローチャートのステップS14の内容の説明となる。図4は、ロボットアーム可動範囲における本実施形態のインクリメンタル型エンコーダ11のZ相出力とアブソリュート型エンコーダ12の出力との相対関係を示す説明図である。なお、図4においては、発明の理解の容易化を図るために、アブソリュート型エンコーダの段数やインクリメンタル型エンコーダのZ相出力数等を簡略化して示している。
インクリメンタル型エンコーダ11は、モータ10が1回転するとZ相出力を1パルス出力する。即ち、1周して原点に戻ることとなる。一方、アブソリュート型エンコーダ12は、分解能256とすると、アーム16やハンド(図示せず)の出力軸(出力範囲)が1回転すると出力値が256となる。これは、図4下側に示すアブソリュート型エンコーダ出力特性の横軸のロボットアーム位置(アーム回転角度)が0°〜360°であり、これに対応するアブソリュート型エンコーダ12の出力値が段階的に256回変化していることからも明らかである。
ここで、ロボットによる作業を中断したりロボットを非常停止させて電源遮断した後に電源再投入してロボットを再起動すると、インクリメンタル型エンコーダ11のZ相出力パルスはモータ10の原点から何回立ち上がっているか分からなくなっているため、ロボットのアーム16がどの位置にあるのかロボットは認識できなくなっている。この場合、アブソリュート型エンコーダ12によって現在のモータ回転位置を読み取る。アブソリュート型エンコーダ12の分解能は、本実施形態では256としたので、アブソリュート型エンコーダ12の出力値から出力軸が1回転中どの程度回転しているかが大まかに分かる。
この位置から原点方向にモータ10を回転させ、インクリメンタル型エンコーダ11のZ相のパルスが出力される位置を探す。この位置を仮原点とする。この仮原点におけるアブソリュート型エンコーダ12の出力をaとする。なお、図4においては、仮原点位置に達したモータ回転位置に対応するアブソリュート型エンコーダの出力値aが128となっている。また、ロボットの原点に対応するアブソリュート型エンコーダ12の出力をhとする。なお、図4においては、ロボットの原点におけるアブソリュート型エンコーダ12の出力値hは8となっている。
ここで、アブソリュート型エンコーダ12の分解能は、モータ軸1回転より小さくなっている。そして、モータ軸1回転につきインクリメンタル型エンコーダ11のZ相が1パルス出力されるので、インクリメンタル型エンコーダ11の各Z相の出力パルスに対応するアブソリュート型エンコーダ12の出力値は全て異なっており、両者は1対1対応の関係となっている。
換言すると、インクリメンタル型エンコーダ11はモータ10が1回だけ回転するとZ相が1パルス出力されるので、隣接するZ相出力パルス間の間隔をPとすると、アーム16、即ち出力軸15aの1回の回転につきモータ10はn回転するが、アブソリュート型エンコーダ12の分解能をAとするとモータn/A回転ごとにアブソリュート型エンコーダ12の出力が1段階増減する。
そして、モータ10が仮原点復帰した際のアブソリュート型エンコーダ12の出力値とアブソリュート型エンコーダ12の原点における出力値の差をインクリメンタル型エンコーダ11のピッチに対応するアブソリュート型エンコーダ12の出力差で割ると、インクリメンタル型エンコーダ11の原点から仮原点位置までのパルスの立ち上がり数が判る。
上述のようにインクリメンタル型エンコーダ11の隣接するZ相出力パルス間の間隔をPとし、このPに対応するアブソリュート型エンコーダ12の出力差をPaとすると、仮原点の位置は、(a−h)/Paとして求まる。Pa及びhは元々設計値で既知のため、仮原点におけるアブソリュート型エンコーダ12の出力値aを求めるだけで、原点からのインクリメンタル値が判り、原点位置からモータ10を何回転した位置に出力軸15a、即ちアーム16が位置しているかが判明する。
例えば、図4の場合で言えば、例えば、a=128、h=8、ここでPa=30とすると(a−h)/Pa=(128−8)÷30=4回転となり、インクリメンタル型エンコーダ11が1回転して1000パルス発生すると、4×1000=4000パルスだけモータが回転し、アーム16がこれに対応する所に位置していることになる。
このような方法により、本実施形態ではモータ10が原点位置から何回転しているかをロボットの各アーム16に取り付けられたモータごとに行うことで、ロボットの作業中断や非常停止後の再電源投入時に、ロボットをわざわざ原点復帰させることなく、アーム16の端末のハンドの現在位置を正確に知ることができる。そして、この現在位置をインクリメンタルカウンタとしてロボット制御装置に取り込み、その後、廉価でかつ高精度、強度及び耐久性に優れたインクリメンタル型エンコーダ11の出力パルスのみを用いてアームの各モータを制御し、ひいてはロボットを制御する。
多関節型ロボットの場合、本発明を適用すると、各アーム16が仮原点位置まで僅かな量だけしか回転しないので、アーム16の最終出力端であるハンドも僅かに動くだけで仮原点位置に達することができる。その結果、多関節型ロボットの再電源投入による原点復帰に伴う不都合な点、具体的にはロボットアーム等の最終出力端が多軸になることで、原点復帰時に各アーム16が同時に動き、ロボットがどのような経路を通って原点まで復帰するのかを予想することが難しくなって、予想外の経路でいきなりロボットが原点復帰してロボットの近くにいる作業者を驚かせたり危険な目に合わせたりするような不都合を回避できる。
以上説明したように、本発明では、被駆動体であるロボットの各アームに連結された出力軸ごとに設ける位置センサとしてアブソリュート型エンコーダを用い、モータの回転軸にはインクリメンタル型エンコーダを用いた。これにより、アブソリュート型エンコーダには高精度の分解能が必要でなく、安価でありながら信号の安定性も高く維持できる。また、原点復帰のために複雑な動作演算を必要とせず、短時間でロボットの最終出力端の位置を特定することが可能となる。
また、本発明によると、ロボットの作業を途中で中断した場合やロボットを非常停止した場合に、仮原点まで復帰してロボットの現在位置をすぐに知ることができる。即ち、従来のようにロボットを原点までゆっくりと移動させる時間のかかる原点復帰が必要としなくなる。そのため、ロボットを短時間で仮原点まで復帰してロボットの現在位置を認識した後に必要に応じてロボットを高速で原点まで復帰させても良く、若しくは、例えば組立て作業を工程の途中で中断している場合、その中断した位置とほぼ同じ位置である仮原点からロボットの作業を再開しても良い。
また、従来ではロボットが作業ツールやワークを把持している状態で、ロボットの作業を途中で中断した場合やロボットを非常停止した場合、作業者がそれらのツールやワークをロボットから取り外して本来のツール保管場所やワークの仮置きステーションに直接手で置かなければならなかった。しかしながら、本発明によると、ロボットは停止した近傍の仮原点で自分の位置が認識できるので、ロボットが自らツールやワークを本来のツール保管場所やワークの仮置きステーションに運んで収納したり置いたりすることが可能となる。
また、アブソリュート型エンコーダの分解能は、モータ軸1回転より小さくなっているという条件を満たせば上述した256に限定されず、512、若しくは1024でも良い。しかしながら、分解能256の方がコスト的に廉価で入手し易いというメリットがある。
なお、アブソリュート型エンコーダに求められる分解能は、上述したようにモータ1回転で1以上あれば良い。つまり、減速比n以上であれば良い。なお、通常は減速比nは大きくても200程度なので、8ビット(256)の分解能があれば十分である。
本発明に係るロボットの位置決め装置は、上述した実施形態においては多関節型ロボットに適用したが、必ずしもこれに限定されず、直交座標型ロボットや極座標型ロボット、スカラー型ロボット、円筒座標型ロボットのアーム(出力軸)ごとに取り付けて、これらのロボットの時間のかかる原点復帰を行わずに済ませることも可能である。
また、本発明は、上述した実施形態のようなロボットの位置決め装置に限定されず、例えばNC工作機等にも利用可能である。
なお、上述したようにアブソリュート型エンコーダの分解能がモータ1回転よりも小さいので、インクリメンタル型エンコーダのZ相出力に対応したアブソリュート型エンコーダの異なる出力値が出力される。従って、上述した計算式を用いて原点から仮原点までのモータの回転数を求める代わりに、1対1対応しているアブソリュート型エンコーダの出力値とインクリメンタル型エンコーダの原点からのZ相のパルス数の合計との対応関係を記憶したテーブルを準備しておいて、このテーブルを用いて原点から仮原点までのモータの回転数を求めても良い。
以上の通り、従来はインクリメンタル型エンコーダをモータの回転軸に取り付け、そのパルス数をカウントすることにより、位置を求めていた。そのため、始めに原点復帰動作により、原点を規定する必要があったため、電源が切れた場所によっては原点復帰に時間を費やしていた。
この対策としてアブソリュート型エンコーダを用いれば原点復帰動作は不要になるが、必要な精度に対する分解能に限界があった。
また、モータ駆動時に電源が入っている間はエンコーダは値段の比較的高いアブソリュート型エンコーダである必要はない。一方、インクリメンタル型エンコーダのほうが、アブソリュート型エンコーダに比べ、高精度化や強度、コスト面で有利である。即ち、モータ駆動時に電源が入っている間はエンコーダはインクリメンタル型エンコーダであるのが好ましい。
そこで、本発明においてはこれらの点を鑑みて上述のような構成とした。即ち、アブソリュート型エンコーダの分解能をモータ1回転以上とすることで、Z相のパルスが出力されるときのアブソリュート型エンコーダ位置は必ず変化しているので、仮原点が原点からどの距離にあるかが算出できる。
その後の制御は、インクリメンタル型エンコーダの情報のみにより精度の高い制御ができる。
そして、この発明に使用するアブソリュート型エンコーダには高精度が要求されないため、安価なものを利用できかつ信号の安定性も高く保つことができる。
また本発明においては、モータ制御部分は従来通りであるため、本発明を実施するために特別な改造を必要としない。
そして、従来ではロボットアームが多軸になると、原点復帰動作の軌道もばらばらであるため、予想がつかない動きになることがあり、また、位置精度を高めるためにインクリメンタル型エンコーダを高分解能にすればするほど原点復帰に時間がかかったが、本発明によってこのようなやっかいな問題を一挙に解決することが可能となった。
更には、従来では非常停止等で止まった位置によっては、原点復帰のために大きな動作が必要になり、このような場合は、ロボットの動作や周辺の環境が整っていないことが多いため、本発明によるとなるべく小さな動き、短い時間で位置を特定できることは、安全のためにも有利である。
1 位置決め装置
10 モータ(サーボモータ)
10a モータ軸
11 インクリメンタル型エンコーダ
12 アブソリュート型エンコーダ
15 減速機
15a 出力軸
16 アーム

Claims (4)

  1. 駆動モータの回転軸に取り付けられかつ駆動モータの回転位置を検出するエンコーダを用いて被駆動体に現在の位置及び駆動指令を行う位置決め装置であって、
    被駆動体を減速機を介して駆動する駆動モータと、
    前記減速機の被駆動体側出力軸に取り付けられかつ当該出力軸の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダと、
    前記駆動モータの回転位置をパルスを介して検出するモータ側エンコーダと、を備えると共に、
    前記駆動モータの電源投入により前記駆動モータを原点方向に動作させ、当該駆動モータの回転に応じた基準となるモータ側エンコーダの基準エンコーダパルスを出力させるパルス出力手段と、
    前記出力された基準エンコーダパルスの位置における前記アブソリュート型エンコーダの現在値を読み取る現在値読み取り手段と、
    前記読み取ったアブソリュート型エンコーダの現在値と予め決められた前記駆動モータの回転原点位置とから当該駆動モータの回転数を演算するモータ回転数演算手段と、
    前記演算結果に基づき、前記被駆動体の位置を検出する被駆動体位置検出手段とを備えたことを特徴とする位置決め装置。
  2. 前記モータ側エンコーダはインクリメンタル型エンコーダであることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 駆動モータの回転軸に取り付けられかつ駆動モータの回転位置を検出するエンコーダを用いて被駆動体に現在の位置及び駆動指令を行う位置決め方法であって、
    被駆動体を減速機を介して駆動する駆動モータと、前記減速機の被駆動体側出力軸に取り付けられかつ当該出力軸の回転位置を検出するアブソリュート型エンコーダと、前記駆動モータの回転位置をパルスを介して検出するモータ側エンコーダと、を備えた位置決め装置を用意し、
    前記駆動モータの電源投入により前記駆動モータを原点方向に動作させ、
    前記駆動モータの回転に応じた基準となるモータ側エンコーダの基準エンコーダパルスを前記位置決め装置によって出力させ、
    前記出力された基準エンコーダパルスの位置における前記アブソリュート型エンコーダの現在値を前記位置決め装置によって読み取り、
    前記読み取ったアブソリュート型エンコーダの現在値と予め決められた前記駆動モータの回転原点位置とから前記位置決め装置によって当該駆動モータの回転数を演算し、
    前記演算結果に基づき、前記位置決め装置によって前記被駆動体の位置を検出することを特徴とする位置決め方法。
  4. 前記モータ側エンコーダはインクリメンタル型エンコーダであることを特徴とする、請求項3に記載の位置決め方法。

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