JP5657633B2 - 移動体が反転するときの位置誤差を補正するサーボ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体が反転するときの位置誤差を補正するサーボ制御装置に関する。
サーボ制御装置は、位置指令に基づいて移動体を正確に動作させるのに用いられている。そのような機械は、移動体を送り軸に沿って移動させる工作機械である。ところで、送り軸がボールネジのネジ軸である場合には、移動体の移動方向が反転されるときに、バックラッシまたは摩擦により、反転動作が遅れ、その結果、位置誤差が生じる。
一般的に、反転時の遅れを補正するために、バックラッシに相当する位置補正量を位置指令に加算すると共に、摩擦による遅れを補償する速度補正量を速度指令に加算することが行われている。
ところが、送り軸がボールネジのネジ軸である場合には、ネジ軸が軸方向に伸縮し、それにより、反転時の遅れを引き起こしている。このことを解消するために、特許文献1においては、電動機が発生するトルクを定数倍する機械端補正定数乗算部と、および定数倍された全トルク指令値を位置指令に加算する加算器とを備える構成が開示されている。この場合には、トルクに基づくネジ軸の伸縮量を考慮して位置指令を変更し、その結果、反転時の遅れを正確に補正することができる。
特許第3621278号公報
しかしながら、ネジ軸の伸縮量は、電動機のトルクだけでなく、ネジ軸における移動体の位置によっても変化する。特許文献1では、移動体の位置は考慮されていないので、移動体の位置を高精度で制御するのには限界がある。
また、位置補正量を高精度で算出するためには、伸縮量を含むネジ軸の変形量と電動機のトルクと移動体の位置との関係に基づいて最適な近似式を作成する必要がある。しかしながら、これら全てのデータを利用すると、近似式の算出が複雑になり、サーボ制御装置に多大な労力が要求される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、移動体が反転するときの位置誤差を高精度で且つ簡単に補正することのできるサーボ制御装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、サーボモータに接続されたボールネジのネジ軸を駆動して、該ネジ軸に螺合される移動体を移動させるサーボ制御装置において、前記サーボモータの位置を所定の制御周期毎に取得するモータ位置取得部と、前記移動体の位置を前記所定の制御周期毎に取得する移動体位置取得部と、前記サーボモータのトルク指令を前記所定の制御周期毎に作成するトルク指令作成部と、前記移動体位置取得部により取得された前記移動体の位置に基づいて、前記サーボモータが反転したときの前記移動体の位置の変化量を算出する反転時変化量算出部と、前記モータ位置取得部により取得された前記サーボモータの位置または前記移動体位置取得部により取得された前記移動体の位置に基づいて、前記サーボモータの出力端部から前記移動体までの距離を算出する距離算出部と、前記反転時変化量算出部により算出された前記移動体の位置の変化量と、前記トルク指令作成部により作成されたトルク指令と、前記距離算出部により算出された距離とに基づいて、前記サーボモータの反転による前記サーボモータの遅れを補正する位置補正量を算出するための近似式を決定する近似式決定部と、該近似式決定部により決定された近似式に基づいて、前記位置補正量を算出する位置補正量算出部と、を具備するサーボ制御装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記近似式決定部は、前記サーボモータが反転する前記ネジ軸上の少なくとも二つの異なる場所における前記移動体の位置の変化量と前記トルク指令と前記距離とに基づいて、前記位置補正量を算出するための一次近似式を決定する。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記トルク指令作成部は、前記トルク指令から前記サーボモータの加減速に要するトルクを減算した負荷トルクを作成し、前記近似式決定部は、前記移動体の位置の変化量と、前記負荷トルクと、前記距離とに基づいて、前記位置補正量を算出するための近似式を決定する。
1番目の発明においては、サーボモータから移動体までの距離が考慮された近似式に基づいて位置補正量を算出している。従って、ボールネジのネジ軸の伸縮量やカップリング部の位置決め誤差量も考慮して補正することができる。それゆえ、ボールネジが備えられた実際の機械の構成に応じて、移動体が反転するときの位置誤差を高精度で且つ簡単に補正することができる。
2番目の発明においては、少なくとも二つの異なる場所を利用して一次近似式を算出しているので、位置補正量をより簡単に算出することができる。
3番目の発明においては、サーボモータの加減速に要するトルクが減算された負荷トルクを用いているので、位置補正量をより正確に算出することができる。
本発明におけるサーボ制御装置の機能ブロック図である。 図1に示されるサーボ制御装置の動作を示すフローチャートである。 ワークを円弧状軌跡に沿って加工する場合の移動体の実軌跡と補正後軌跡とを示す図である。 図3に示される移動体の実軌跡の部分拡大図である。 時間とトルクとの関係を示す図である。 サーボモータおよびネジ軸の拡大図である。 サーボモータから移動体までの距離と単位トルク当たりの変化量との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明におけるサーボ制御装置の機能ブロック図である。図1に示されるように、工作機械1は、出力軸に第一ネジ軸17が取付けられた第一サーボモータ11および出力軸に第二ネジ軸18が取付けられた第二サーボモータ12を含んでいる。図1から分かるように、これら第一ネジ軸17および第二ネジ軸18は互いに直交し、それぞれX軸、Y軸として機能する。
図1においては、第一ネジ軸17および第二ネジ軸18には共通の移動体19が螺合されている。移動体19は、ボールネジのネジ軸としての第一ネジ軸17および第二ネジ軸18に取付けられた、ボールネジのナットとしての役目を果たす。
図示されるように、第一サーボモータ11および第二サーボモータ12はサーボ制御装置10に接続されていて、サーボ制御装置10によって制御される。また、図面には示さないものの、移動体19にはワークWが保持されていて、図示しない加工ツールがワークWに対面するよう配置されている。あるいは、加工ツールが移動体19に固定されていて、ワークWが別の作業台に保持されていてもよい。
また、第一サーボモータ11および第二サーボモータ12にはエンコーダ15、16が備えられている。これらエンコーダ15、16はそれぞれのサーボモータ11、12の位置を所定の制御周期毎に検出する。所定の制御周期毎に検出された位置データに基づいて出力軸の位置検出値Pdおよび速度検出値Vdが求められる。従って、これらエンコーダ15、16は、サーボモータ11、12の位置を所定の制御周期毎に取得するモータ位置取得部としての役目を果たす。
また、図1に示されるように、リニアスケール13が第一ネジ軸17に対して平行に配置されている。このリニアスケール13は、第一ネジ軸17に平行な方向における移動体の位置を所定の制御周期毎に測定する。従って、リニアスケール13は、移動体位置取得部としての役目を果たす。なお、同様な構成の追加のリニアスケールが第二ネジ軸18に対して平行に配置されていてもよい。
サーボ制御装置10は、プログラムを読込んで第一および第二のサーボモータ11、12のそれぞれの位置指令Pcを所定の制御周期毎に作成する位置指令作成部21を含んでいる。また、サーボ制御装置10は、エンコーダ15、16が作成した位置検出値Pdを位置指令Pcから減算した偏差に基づいて、第一および第二のサーボモータ11、12のそれぞれの速度指令Vcを作成する速度指令作成部22を含んでいる。さらに、サーボ制御装置10は、エンコーダ15、16が作成した速度検出値Vdを速度指令Vcから減算した偏差に基づいて、第一および第二のサーボモータ11、12のそれぞれのトルク指令Tcを作成するトルク指令作成部23を含んでいる。
また、サーボ制御装置10は、リニアスケール13により取得された移動体19の位置に基づいて、サーボモータ11が反転したときの移動体19の位置の変化量を算出する反転時変化量算出部24と、モータ位置取得部15により取得された第一サーボモータ11の位置とリニアスケール13により取得された移動体19の位置とに基づいて、第一サーボモータ11から移動体19までの距離Lを算出する距離算出部25とを含んでいる。
さらに、サーボ制御装置10は、反転時変化量算出部24により算出された移動体19の位置の変化量と、トルク指令作成部23により作成されたトルク指令Tcと、距離算出部25により算出された距離Lとに基づいて、第一サーボモータ11の反転による第一サーボモータ11の遅れを補正する位置補正量を算出するための近似式を決定する近似式決定部26と、近似式決定部26により決定された近似式に基づいて、位置補正量を算出する位置補正量算出部27とを含んでいる。
図2は図1に示されるサーボ制御装置の動作を示すフローチャートである。以下の説明においては、第一サーボモータ11の制御について主に説明するが、第二サーボモータ12についても同様に制御されるものとする。
はじめに、ワークWを加工する動作プログラムを、サーボ制御装置10の記憶部(図示しない)から読み出す。この動作プログラムは、第一サーボモータ11および第二サーボモータ12を駆動することにより移動体19を所定の円弧状軌跡に沿って動作させるものである。あるいは、動作プログラムは、第一サーボモータ11のみを駆動して移動体19を第一ネジ軸17上で往復運動させるものであってもよい。以下においては、動作プログラムは円弧状軌跡に関するものとする。
はじめに、図2のステップS11において、移動体19を円弧状軌跡における第一ネジ軸17上の複数の異なる位置に移動させる。そして、これら複数の位置のそれぞれにおいて、第一サーボモータ11を反転させ、そのときの第一サーボモータ11の位置をエンコーダ15によって所定の制御周期毎に取得する。
これら複数の位置は、円弧状軌跡において第一サーボモータ11の反転動作を伴う箇所であるのが好ましい。ここで、図3はワークを円弧状軌跡に沿って加工する場合の移動体の実軌跡(実線)と補正後軌跡(破線)とを示す図である。複数の異なる位置は、図3において、第二象限IIから第三象限IIIへの移行箇所および第四象限IVから第一象限Iへの移行箇所であるのが好ましい。これら移行箇所は、第一ネジ軸17の一端近傍と他端近傍にそれぞれ対応する(例えば図6におけるC地点とD地点)。
なお、リニアスケール13が第二ネジ軸18に沿って配置されていてもよい。そのような場合には、複数の位置は、円弧状軌跡において第二サーボモータ12の反転動作を伴う箇所である。そのような複数の位置は、図3において、第一象限Iから第二象限IIへの移行箇所および第三象限IIIから第四象限IVへの移行箇所である。
再び図2を参照すると、ステップS12においては、ステップS11の動作と同時に、リニアスケール13を用いて、前述した複数の位置のそれぞれで第一サーボモータ11を反転させたときの移動体19の位置も所定の制御周期毎に取得する。さらに、ステップS13においては、ステップS12の動作と同時に、トルク指令作成部23が、前述した複数の位置のそれぞれで第一サーボモータ11を反転させたときのトルク指令Tcを所定の制御周期毎に取得する。
次いで、ステップS14においては、距離算出部25が、ステップS11にて取得された第一サーボモータ11の位置またはステップS12にて取得された移動体19の位置に基づいて、第一サーボモータ11の出力端部から移動体19までの距離Lを算出する。距離Lの算出には、後述する象限突起が生じたときの制御周期において検出された値が採用される。
さらに、ステップS15においては、反転時変化量算出部24が、ステップS12にて取得された移動体19の位置に基づいて、第一サーボモータ11が反転したときの移動体19の位置の変化量εを算出する。ステップS14およびステップS15における動作は、前述した複数の位置のそれぞれにおいて行われるものとする。
図4は図3に示される移動体の位置の実軌跡の部分拡大図である。図4に示されるように、サーボモータの反転前後にリニアスケール13により計測される移動体の実位置は大きく変動し、象限突起が生じる。ステップS15においては、象限突起の大きさを移動体19の位置の変化量εとして算出する。
次いで、図2のステップS16においては、ステップS13にて取得されたトルク指令Tcと、ステップS14にて取得された距離Lと、ステップS15にて取得された移動体19の位置の変化量εとに基づいて、近似式決定部26が近似式を決定する。この近似式は、第一サーボモータ11の反転による第一サーボモータ11の遅れを補正する位置補正量を算出するのに用いられる。そして、ステップS17においては、位置補正量算出部27が近似式に従って位置補正量εを算出する。
ここで、近似式決定部26が決定する近似式について説明する。
ボールネジの第一ネジ軸17に接続された第一サーボモータ11を駆動して、第一ネジ軸17上の移動体19を駆動する場合には、移動体19の位置は第一ネジ軸17の剛性の影響を受ける。例えば、第一サーボモータ11と第一ネジ軸17のカップリング部の剛性が低い場合には、トルクに比例した捻れが生じる。また、第一ネジ軸17自体の剛性が小さい場合には、移動体19が第一ネジ軸17に及ぼす力によって、第一ネジ軸17が軸方向に伸縮する。
第一ネジ軸17のヤング率をE[N/m2]、第一ネジ軸17の断面積をS[m2]、第一サーボモータ11に連結された第一ネジ軸17の端部から移動体19までの距離をL[m]とするとバネ定数k[N/m]は式(1)で表される。
k=E・S/L (1)
また、フックの法則より、ボールネジの第一ネジ軸17の伸縮量ε1と、トルクTと、ボールネジに関する係数aとは以下の式(2)を満たす。
T=a・k・ε1 (2)
従って、ボールネジの第一ネジ軸17の伸縮量ε1は以下の式(3)で表される。
ε1=T/(a・k)=T/(a・E・S/L)=A・T・L (3)
なお、文字Aはボールネジに関する他の係数である。
また、カップリング部の捻れによる位置決め誤差量ε2は、第一サーボモータ11の回転トルクに比例するので、以下の式(4)が成立する。
ε2=B・T (4)
式(4)において、文字Bは第一サーボモータ11と第一ネジ軸17とを連結するカップリング部に関する係数である。
式(3)および式(4)から分かるように、位置補正量ε(前述した変形量に対応する)の近似式は、トルクTと距離Lとを変数とする関数である。ステップS15で算出した移動体19の位置の変化量εは、バックラッシや摩擦による誤差の他に、第一ネジ軸17の伸縮およびカップリング部の捻れも含む。
ここで、図5は時間とトルクとの関係を示す図であり、横軸は時間を表し、縦軸はトルクを示している。図5では、移動体19が第一ネジ軸17上の或る場所に位置決めされているとき(距離L)におけるトルクTの変化を示している。図5に示されるように、トルクTは第一サーボモータ11の反転によりT1からT2まで下降している。
移動体19の位置の変化量εは、図5に示されるトルク差分の絶対値|T1−T2|に対応する。従って、単位トルク当たりの移動体19の位置の変化量は、ε/|T1−T2|で表される。
前述したようにステップS14における距離Lの算出は複数の位置、例えばC地点およびD地点にて行われている。複数の位置は三つ以上であってもよく、測定箇所を増やすことにより近似式の精度を高めることができる。また、同様な理由より、複数の位置は互いに近接していないのが好ましい。
ステップS16において、近似式決定部26は以下のようにして近似式を決定する。はじめに、図6に示されるようなC地点における距離L1およびD地点における距離L2を取得し、それぞれの距離L1、L2における変化量εを取得する。そして、それぞれの距離L1、L2における単位トルク当たりの変化量ε/|T1−T2|を算出する。
次いで、これら単位トルク当たりの変化量ε/|T1−T2|を距離Lに対してプロットする。図7はサーボモータから移動体までの距離と単位トルク当たりの変化量との関係を示す図である。図7においては、横軸は距離Lを表し、縦軸は単位トルク当たりの変化量ε/|T1−T2|を表している。
移動体19の位置の変化量εは第一ネジ軸17の伸縮量ε1とカップリング部の捻れによる位置決め誤差量ε2との和であるので、式(3)および式(4)より、以下の近似式(5)、式(6)が成立する。
ε=ε1+ε2=A・T・L+B・T=(A・L+B)T (5)
ε/T=A・L+B (6)
図7から分かるように、式(6)における係数Aは図7に示される直線の傾きであり、係数Bは直線と縦軸との交点の値である。このようにして係数A、Bが求められるので、式(5)が決定され、式(5)を用いることにより移動体19の位置の変化量εを容易に算出することができる。
なお、第一ネジ軸17における三つ以上の位置について距離Lなどを測定した場合には、最小二乗法により、式(5)を決定する。これにより、さらに高精度な近似式が得られるのが分かるであろう。
第一ネジ軸17の伸縮量ε1とカップリング部の位置決め誤差量ε2とを含む位置補正量εを位置指令Pcに加算することにより、移動体19の位置を高精度に制御することができる。そして、図1に示されるように、近似式(5)に従って算出された変化量εは加算部28において位置指令Pcに加算される。そして、変化量εが加算された新たな位置指令Pcに基づいて速度指令Vcおよびトルク指令Tcが作成され、それにより、第一サーボモータ11が制御されるようになる。
図3には、新たな位置指令に基づく補正後軌跡が破線で示されている。図3から分かるように、補正後軌跡には象限突起が形成されていない。従って、本発明においては、円滑な反転動作が行われ、移動体19を円弧状軌跡に沿って円滑に移動させられるのが分かるであろう。
このように本発明においては、サーボモータから移動体までの距離L1、L2が考慮された近似式に基づいて位置補正量εを算出している。この位置補正量εは、従来のバックラッシや摩擦の影響に加えて、ボールネジのネジ軸17の伸縮量やカップリング部の位置決め誤差量もが考慮された補正値である。それゆえ、本発明においては、ボールネジが備えられた実際の機械の構成に応じて、移動体が反転するときの位置誤差を高精度で且つ簡単に補正することが可能となる。
また、トルク指令作成部23はトルク指令Tcから第一サーボモータ11の加減速に要するトルクを減算して負荷トルクを作成できる。このような加減速に要するトルクは、イナーシャとモータ速度を微分した加速度とから求めることができる。そして、負荷トルク用いて、式(5)などから位置補正量εを算出してもよい。一般に反転時における移動体19の位置の変化は負荷トルクによる影響が大きい。従って、負荷トルクを用いた場合には、位置補正量εをより高精度で算出することが可能である。
図1等を参照して、移動体19を円弧状軌跡に沿って移動させる場合について説明した。しかしながら、本発明は、第二サーボモータ12および第二ネジ軸18が存在していない一軸式の工作機械において移動体19をネジ軸17に沿って往復移動させるときにも適用される。すなわち、第一サーボモータ11により移動体が反転動作するときに移動体の位置に生じる誤差を、前述した位置補正量εによって解消することができる。その結果、移動体19を円滑に往復運動させられることが分かるであろう。そのような一軸式の工作機械のためのサーボ制御装置も本発明の範囲に含まれるものとする。
1 工作機械
10 サーボ制御装置
11 第一サーボモータ(サーボモータ)
12 第二サーボモータ
13 リニアスケール(移動体位置取得部)
15、16 エンコーダ(モータ位置取得部)
17 第一ネジ軸
18 第二ネジ軸
19 移動体
21 位置指令作成部
22 速度指令作成部
23 トルク指令作成部
24 反転時変化量算出部
25 距離算出部
26 近似式決定部
27 位置補正量算出部
28 加算部

Claims (3)

  1. サーボモータに接続されたボールネジのネジ軸を駆動して、該ネジ軸に螺合される移動体を移動させるサーボ制御装置において、
    前記サーボモータの位置を所定の制御周期毎に取得するモータ位置取得部と、
    前記移動体の位置を前記所定の制御周期毎に取得する移動体位置取得部と、
    前記サーボモータのトルク指令を前記所定の制御周期毎に作成するトルク指令作成部と、
    前記移動体位置取得部により取得された前記移動体の位置に基づいて、前記サーボモータが反転したときの前記移動体の位置の変化量を算出する反転時変化量算出部と、
    前記モータ位置取得部により取得された前記サーボモータの位置または前記移動体位置取得部により取得された前記移動体の位置に基づいて、前記サーボモータの出力端部から前記移動体までの距離を算出する距離算出部と、
    前記反転時変化量算出部により算出された前記移動体の位置の変化量と、前記トルク指令作成部により作成されたトルク指令と、前記距離算出部により算出された距離とに基づいて、前記サーボモータの反転による前記サーボモータの遅れを補正する位置補正量を算出するための近似式を決定する近似式決定部と、
    該近似式決定部により決定された近似式に基づいて、前記位置補正量を算出する位置補正量算出部と、を具備するサーボ制御装置。
  2. 前記近似式決定部は、前記サーボモータが反転する前記ネジ軸上の少なくとも二つの異なる場所における前記移動体の位置の変化量と前記トルク指令と前記距離とに基づいて、前記位置補正量を算出するための一次近似式を決定する、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  3. 前記トルク指令作成部は、前記トルク指令から前記サーボモータの加減速に要するトルクを減算した負荷トルクを作成し、
    前記近似式決定部は、前記移動体の位置の変化量と、前記負荷トルクと、前記距離とに基づいて、前記位置補正量を算出するための近似式を決定する、請求項1または2に記載のサーボ制御装置。
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