JP2010237348A - 現像装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー供給部材及びトナー担持体間のリーク発生電圧を精度良く検知するとともに、検知されたリーク発生電圧に基づいてトナー供給部材及びトナー担持体間の交流電圧を適切に設定可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ23には、Vslv(DC)及びVslv(AC)を印加する第1バイアス回路30が接続されており、磁気ローラ22には、Vmag(DC)及びVmag(AC)を印加する第2バイアス回路31が接続されている。第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31には電圧可変装置33が接続されており、第2バイアス回路31にはリーク検知装置35が接続されている。制御部37は、リーク検知装置35によるMS間のリーク検知結果に基づいてMS間Vppを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、磁性キャリアとトナーとから成る二成分現像剤を使用し、現像ローラに帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置の駆動制御方法に関するものである。
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における乾式トナーを用いた現像方式としては、キャリアを用いない一成分現像方式と、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上に形成されたトナー及びキャリアから成る磁気ブラシにより像担持体(感光体)上の静電潜像を現像する二成分現像方式とが知られている。
一成分現像方式は、磁気ブラシによって像担持体上の静電潜像が乱されることがなく高画質化に適している反面、トナーをチャージローラで帯電させ、弾性規制ブレードで現像ローラ上の層厚を規制するため、トナーの添加剤がチャージローラに付着して帯電能力が低下し、トナーの帯電量を安定して維持することが困難であった。また、規制ブレードにトナーが付着し、層形成が不均一になって画像欠陥をきたすことがあった。
また、色重ねを行うカラー印刷の場合、カラートナーに透過性が要求されるため、非磁性トナーである必要がある。そこで、フルカラー画像形成装置においてはキャリアを用いてトナーを帯電及び搬送する二成分現像方式を採用する場合が多い。しかし、二成分現像方式は安定した帯電量を長期間維持できトナーの長寿命化に適している反面、前述した磁気ブラシによる影響のため画質の面で不利であった。
これらの問題を解決する手段の一つとして、磁気ローラ(トナー供給部材)を用いて現像剤を像担持体(感光体)に対して非接触に設置した現像ローラ(トナー担持体)上に移行させる際に、磁気ローラ上に磁性キャリアを残したまま現像ローラ上に非磁性トナーのみを転移させてトナー薄層を形成し、交流電界によって像担持体(感光体)上の静電潜像にトナーを付着させる現像方式が提案されている。
この現像方式においては、現像ローラと感光体の間での電流リークによるノイズの発生と画像濃度ムラの発生が問題となっていた。これは、現像領域で現像ローラに印加する現像バイアスの交流成分を高くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が大きくなって感光体と現像ローラとの間にリークが発生し、逆に交流成分を低くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が小さくなり、現像ローラから感光体上へトナーが十分に飛翔せず画像濃度ムラが発生するためである。
そのため、上記の不具合が発生しないように現像バイアスの交流電圧を選択する必要があるが、実際には現像ローラの成形精度や取り付け精度、感光体と現像ローラとの隙間(現像ギャップ)を決定するスペーサの摩耗等によって現像ギャップや現像ローラの抵抗値が変化するため、現像装置毎に、或いは同じ現像装置であっても経時的にリークの発生し易さが異なってくる。また、リークの発生し易さは装置の使用環境によっても変化するため、一律に同じ交流電圧を選択すると、リークの発生する場合や画像濃度ムラが発生する場合があった。
そこで、特許文献1には、像担持体(感光体)とトナー担持体(現像ローラ)との間にリークを発生させるリーク発生手段と、像担持体とトナー担持体との間に流れる電流に基づいてリークの発生を検知するリーク検知手段とを備え、故意にリークを発生させたときのリーク発生電圧に基づいてリークや画像濃度ムラの発生しない最適な交流電圧を選択可能とした現像装置が開示されている。特許文献1の方法によれば、感光体及び現像ローラ間(以下、DS間という)のリークの発生を検知して現像ローラに印加する最適な交流電圧を設定できる。
特開2003−287942号公報
上述した現像方式の現像装置においては、磁気ローラから現像ローラへのトナー移動も行っているため、磁気ローラ(トナー供給部材)と現像ローラ(トナー担持体)との間に印加される交流電圧が高くなり過ぎると磁気ローラ−現像ローラ間でリークが発生し、画像上に横筋が出現するという不具合があった。逆に、磁気ローラと現像ローラとの間に印加される交流電圧が低くなり過ぎると磁気ローラ−現像ローラ間で使用済みトナーと新たに供給されるトナーとの入れ替えが十分に起こらず、現像履歴(ゴースト)が発生するという問題があった。
また、磁気ローラ−現像ローラ間のリーク発生は、磁気ローラ−現像ローラ間の距離と共に磁気ローラ上に形成される磁気ブラシの抵抗にも大きく影響され、磁気ブラシの抵抗は環境の影響を受けやすい。そこで、磁気ローラ−現像ローラ間のリーク発生電圧を検知するとともに、検知結果に応じて磁気ローラ−現像ローラ間に印加される交流電圧を適切に調整する必要があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、トナー供給部材及びトナー担持体間のリーク発生電圧を精度良く検知するとともに、検知されたリーク発生電圧に基づいてトナー供給部材及びトナー担持体間の交流電圧を適切に設定可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー層を形成するトナー供給部材と、該トナー供給部材に直流電圧及び交流電圧を印加し、前記トナー担持体に直流電圧若しくは直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、前記電圧印加手段により前記トナー供給部材に印加される交流電圧を変化させて前記トナー供給部材と前記トナー担持体との間にリークを発生させるMS間リーク発生手段と、該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、該リーク検知手段の検知結果に基づいて前記トナー担持体−前記トナー供給部材間に印加される交流電圧を設定する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記電圧印加手段は、前記リーク検知手段によりリーク検知を行う際、前記トナー供給部材に印加される直流電圧を前記トナー担持体と同等、若しくは前記トナー担持体から前記トナー供給部材へトナーが移動する方向に印加することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記リーク検知手段によりリーク検知を行う際、前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧をOFFとすることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるDS間リーク発生手段を有し、前記リーク検知手段は、前記DS間リーク発生手段により発生させたリークを検知可能であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記制御手段は、前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される交流電圧の変化に応じて前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧を変化させることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値DS間Vpp及び前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値MS間Vppを記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたMS間Vppを前回のリーク検知時に設定されたMS間Vppから差し引いた差分を算出するとともに、算出された差分を前回のリーク検知時に設定されたDS間Vppから差し引いてDS間Vppを設定することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の現像装置が搭載された画像形成装置である。
本発明の第1の構成によれば、トナー供給部材−トナー担持体間でのリーク検知結果に基づいてトナー供給部材−トナー担持体間の交流電圧を直接且つ精度良く設定することができる。従って、トナー供給部材−トナー担持体間でのリークの発生を抑制しつつ、トナー供給部材−トナー担持体間でのトナーの入れ替えを促進して現像履歴(ゴースト)を効果的に抑制可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、リーク検知手段によりリーク検知を行う際、トナー供給部材に印加される直流電圧をトナー担持体と同等、若しくはトナー担持体からトナー供給部材へトナーが移動する方向に印加することにより、トナー担持体上のトナー薄層がほとんど無い状態でリークの発生及び検知が可能となり、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークを検出することができるため、リーク発生電圧のバラツキが抑制されて測定精度も高くなる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の現像装置において、電圧印加手段によりトナー担持体に直流電圧及び交流電圧が印加される場合、リーク検知手段によりリーク検知を行う際に像担持体−トナー担持体間に印加される交流電圧をOFFとすることにより、像担持体−トナー担持体間でのパウダークラウドの形成によるトナー層厚の変動を抑制してリーク発生時の測定電圧のバラツキを低減することができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の現像装置において、電圧印加手段によりトナー担持体に印加される交流電圧を変化させて像担持体とトナー担持体との間にリークを発生させるDS間リーク発生手段を設け、リーク検知手段がDS間リーク発生手段により発生させたリークを検知可能とすることにより、1つのリーク検知手段を用いてDS間及びMS間のリーク発生電圧を精度良く検知することができる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第4のいずれかの構成の現像装置において、トナー供給部材−トナー担持体間のリーク検知結果によってトナー供給部材−トナー担持体間に印加される交流電圧が変化した場合、それに応じて像担持体−トナー担持体間に印加される交流電圧も変化させるため、トナー供給部材−トナー担持体間でのリーク発生のみでなく、像担持体−トナー担持体間でのリーク発生も抑制することができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第5の構成の現像装置において、DS間Vpp及びMS間Vppを記憶する記憶手段を設け、リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたMS間Vppを前回のリーク検知時に設定されたMS間Vppから差し引いた差分を算出するとともに、算出された差分を前回のリーク検知時に設定されたDS間Vppから差し引いてDS間Vppを設定することにより、像担持体−トナー担持体間でのリーク発生電圧が低下してもリーク発生電圧との差が常に一定となるようにDS間Vppが設定される。従って、像担持体−トナー担持体間のリーク発生を抑制するとともに、像担持体への現像性能も極力維持できる最適なDS間Vppを設定可能となる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の現像装置を画像形成装置に搭載することにより、トナー供給部材−トナー担持体間でのリークを精度良く検知してMS間Vppを適切に設定できるため、特にトナー供給部材−トナー担持体間でのリークの発生を抑制し、且つトナーの入れ替えを促進して現像履歴の発生を抑制したい場合に有利となる。
本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す概略図 本発明の第1実施形態に係る現像装置の内部構造を示す側面断面図 現像ローラ及び磁気ローラに印加されるバイアス波形の一例を示す図 本発明の現像装置を備えた画像形成装置におけるMS間Vpp及びDS間Vppの設定手順を示すフローチャート 本発明の第2実施形態に係る現像装置の内部構造を示す側面断面図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラー画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転し、各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラ9において転写紙P上に一度に転写され、さらに、定着部7において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのブレード状のベルトクリーナ19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、一次転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラ10と、下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部7へと搬送される。
定着部7に搬送された転写紙Pは、定着ローラ対13により加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した転写紙Pは分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
図2は、本発明の第1実施形態に係る現像装置の内部構造を示す側面断面図である。なお、ここでは図1の画像形成部Paに配置される現像装置3aについて説明するが、画像形成部Pb〜Pdに配置される現像装置3b〜3dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。
図2に示すように、現像装置3aは、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器20を備えており、現像容器20は仕切壁20aによって第1及び第2攪拌室20b、20cに区画され、第1及び第2攪拌室20b、20cには図示しないトナーコンテナから供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して撹拌し、帯電させるための第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bが回転可能に配設されている。
そして、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が攪拌されつつ軸方向に搬送され、仕切壁20aに形成された現像剤通過路(図示せず)を介して第1及び第2攪拌室20b、20c間を循環する。図示の例では、現像容器20は左斜め上方に延在しており、現像容器20内において第2攪拌スクリュー21bの上方には磁気ローラ22が配置され、磁気ローラ22の左斜め上方には現像ローラ23が対向配置されている。そして、現像ローラ23は現像容器20の開口側(図2の左側)において感光体ドラム1aに対向しており、磁気ローラ22及び現像ローラ23は図中時計回りに回転する。
なお、現像容器20には、第1攪拌スクリュー21aと対面してトナー濃度センサ(図示せず)が配置されており、トナー濃度センサで検知されるトナー濃度に応じて補給装置からトナー補給口20dを介して現像容器20内にトナーが補給される。
磁気ローラ22は、非磁性の回転スリーブ22aと、回転スリーブに内包される複数の磁極(ここでは5極)を有する固定マグネットローラ体22bで構成されている。現像ローラ23は、非磁性の現像スリーブから構成されており、磁気ローラ22と現像ローラ23とはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。
また、現像容器20には穂切りブレード25が磁気ローラ22の長手方向(図2の紙面表裏方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード25は、磁気ローラ22の回転方向(図中時計回り)において、現像ローラ23と磁気ローラ22との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード25の先端部と磁気ローラ22表面との間には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
現像ローラ23には、直流電圧(以下、Vslv(DC)という)及び交流電圧(以下、Vslv(AC)という)を印加する第1バイアス回路30が接続されており、磁気ローラ22には、直流電圧(以下、Vmag(DC)という)及び交流電圧(以下、Vmag(AC)という)を印加する第2バイアス回路31が接続されている。また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31は共通のグランドに接地されている。
前述のように、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって、現像剤が攪拌されつつ現像容器20内を循環してトナーを帯電させ、第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が磁気ローラ22に搬送される。そして、磁気ローラ22上に磁気ブラシ(図示せず)を形成する。磁気ローラ22上の磁気ブラシは穂切りブレード25によって層厚規制された後、磁気ローラ22と現像ローラ23との対向部分に搬送され、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)と現像ローラ23に印加されるVslv(DC)との電位差ΔV、及び固定マグネットローラ体22bとの間の磁界によって現像ローラ23上にトナー薄層を形成する。
現像ローラ23上のトナー層厚は現像剤の抵抗や磁気ローラ22と現像ローラ23との回転速度差等によっても変化するが、ΔVによって制御することができる。ΔVを大きくすると現像ローラ23上のトナー層は厚くなり、ΔVを小さくすると薄くなる。現像時におけるΔVの範囲は一般的に100V〜350V程度が適切である。
図3は、現像ローラ23及び磁気ローラ22に印加されるバイアス波形の一例を示す図である。図3(a)に示すように、現像ローラ23には、Vslv(DC)にピークツーピーク値がVpp1である矩形波のVslv(AC)を重畳した合成波形Vslv(実線)が第1バイアス回路30から印加される。また、磁気ローラ22には、Vmag(DC)にピークツーピーク値がVpp2であり、且つVslv(AC)と位相の異なる矩形波のVmag(AC)を重畳した合成波形Vmag(破線)が第2バイアス回路31から印加される。
従って、磁気ローラ22及び現像ローラ23間(以下、MS間という)に印加される電圧は、図3(b)に示すようなVpp(max)とVpp(min)を有する合成波形Vmag−Vslvとなる。なお、Vmag(AC)はVslv(AC)よりもDuty比が大きくなるように設定される。実際には図3で示すような完全な矩形波ではなく、一部が歪んだ形状の交流電圧が印加される。
磁気ブラシによって現像ローラ23上に形成されたトナー薄層は、現像ローラ23の回転によって感光体ドラム1aと現像ローラ23との対向部分に搬送される。現像ローラ23にはVslv(DC)及びVslv(AC)が印加されているため、感光体ドラム1aとの間の電位差によってトナーが飛翔し、感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
現像に用いられずに残ったトナーは、再度現像ローラ23と磁気ローラ22との対向部分に搬送され、磁気ローラ22上の磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ブラシは固定マグネットローラ体22bの同極部分で磁気ローラ22から引き剥がされた後、再び適正なトナー濃度で均一に帯電された二成分現像剤として磁気ローラ22上に磁気ブラシを形成し、穂切りブレード25へ搬送される。
また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31には電圧可変装置33が接続されており、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及び磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)、Vmag(AC)を可変できるようになっている。さらに、第2バイアス回路31にはリーク検知装置35が接続されている。MS間でリークが発生した場合、第2バイアス回路31に流れる電流が急激に増加するか、或いは一定以上のバラツキが発生するため、第2バイアス回路31に流れる電流をモニタリングすることでMS間におけるリークの発生を検知することができる。
制御部37は、電圧可変装置33に制御信号を送信して第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31から印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及びVmag(DC)、Vmag(AC)を制御する。また、Vmag(AC)を変化させてMS間にリークを発生させ、リーク検知装置35によりリークが検知されたときのMS間電位差(以下、リーク発生電圧という)に基づいて、MS間に印加される交流電圧のピークツーピーク値(以下、MS間Vppという)をリークの発生しない範囲に設定する。
記憶部39は、例えば読み書き自在のRAM(Random Access Memory)から成り、制御部37により使用される制御プログラムの他、リーク検知装置35の検知結果に基づいて設定されたMS間Vppや、感光体ドラム−現像ローラ間(以下、DS間という)に印加される交流電圧のピークツーピーク値(以下、DS間Vppという)等の、制御に必要となるデータが記憶される。なお、制御部37及び記憶部39は、画像形成装置100全体の制御部及び記憶部と兼用しても良いし、現像装置3a〜3dを制御するために独立して配置しても良い。
次に、リーク検知装置35を用いてMS間のリークを検知する方法について説明する。先ず、Vslv(DC)、Vslv(AC)及びVmag(DC)を固定した状態でVmag(AC)を変化させることにより、MS間Vppを一定のピッチで上昇させる。そして、リーク検知装置35により第2バイアス回路31に流れる電流をモニタリングしてMS間でのリーク発生を検知する。
このとき、初めは所定のピッチ(例えば50V間隔)で電圧を上昇させ、リークが発生したときは、その時点の電圧から1ピッチ前の電圧(−50V)に戻す。次に、電圧の上昇ピッチを小さいピッチ(例えば10V間隔)に切り替えて電圧を上昇させ、再度リーク検知を行う。このように電圧の上昇ピッチを切り替えることで、リークの発生を精度良く検知することができ、検知時間も短縮できるため好ましい。
上記のようにして検知されたリーク発生時の電圧を記憶部39に記憶し、同様の動作を複数回繰り返して検知結果の平均をとり、平均値をMS間リーク発生電圧とする。なお、リーク発生を確実に回避するためには、実際のMS間Vppの設定電圧は算出されたMS間リーク発生電圧から所定電圧(例えば10%)だけ下げた電圧に設定する必要がある。そして、設定されたMS間VppとなるようにVmag(AC)を変更する。
また、DS間のリークを検知する場合は現像ローラ23上のトナー薄層を管理することで安定した検知が可能であったが、MS間のリークを検知する場合は磁気ローラ22上の現像剤層(磁気ブラシ)と現像ローラ23上のトナー薄層の両方を管理する必要がある。この管理が十分でないと、MS間のリーク検知結果にバラツキが生じ、精度の高い検知ができなくなる。例えばMS間のリーク検知時にVslv(AC)を印加した場合、DS間でトナーの移動が起こり、パウダークラウドが形成される。このパウダークラウドが原因で現像ローラ23上のトナー層厚が不安定となり、リーク発生時の測定電圧にバラツキが発生する。
そこで、本発明ではリーク検知時に所定の条件でMS間及びDS間に電圧を印加することにより、精度の高い検知を可能とした。具体的には、リークの発生及び検知を行う場合、DS間Vpp(=Vslv(AC))をOFFとする。これにより、DS間でのトナー移動によるパウダークラウドの形成をなくしてリーク発生時の測定電圧のバラツキを低減することができる。
さらに、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)に対し、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)を同等、若しくはトナーが現像ローラ23側から磁気ローラ22側へ移動する方向に印加されるようにする。例えば帯電方向が正(プラス側)である正帯電トナーを用いる場合は、Vslv(DC)≧Vmag(DC)とし、帯電方向が負(マイナス側)である負帯電トナーを用いる場合は、Vslv(DC)≦Vmag(DC)とする。これにより、現像ローラ23上のトナー薄層がほとんど無い状態でリークの発生及び検知が可能となり、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークポイントを検出することができるため、リーク発生時の測定電圧のバラツキが抑制されて測定精度が高くなる。
上述したような方法でMS間のリーク検知を行い、検知結果に基づいてMS間Vppを設定することにより、MS間Vppを直接且つ精度良く設定することができる。従って、MS間でのトナーの入れ替えを促進して現像履歴(ゴースト)を抑制したい場合において特に有利となる。
また、本実施形態においては、MS間のリーク検知結果に基づいてMS間Vppを設定するとともに、MS間Vppの変化に応じてDS間Vppを設定することを特徴としている。具体的には、電圧可変装置33及びリーク検知装置35を用いてMS間におけるリークの発生及び検知を行い、リーク発生電圧を測定する。そして、測定されたリーク発生電圧を超えない範囲でMS間Vpp(P1とする)を設定し、MS間VppからVmag(AC)を設定するとともに、設定されたP1を記憶部39に記憶しておく。このとき、DS間には予め定められた交流電圧の基準値(A1とする)が印加される。
その後、次にリークの発生及び検知を行った時にMS間Vpp(P2とする)を再設定するが、このときに再設定されたP2を記憶部39に記憶された前回値のP1から差し引いた差分を算出し、算出された差分(P1−P2)を前回のDS間Vpp(A1)からさらに差し引いてDS間Vpp(A2とする)を再設定する。つまり、A2=A1−(P1−P2)によりDS間Vppが再設定される。そして、DS間Vppが再設定されたA2となるようにVslv(AC)を設定する。
これにより、MS間のリーク検知結果によってMS間Vppが変化した場合、MS間Vppの変化量だけDS間Vppも変化させるため、DS間でのリーク発生電圧が低下してもリーク発生電圧との差が常に一定となるようにDS間Vppが設定される。従って、MS間のリーク発生だけでなく、DS間のリーク発生も抑制可能となる。
図4は、本発明の現像装置を備えた画像形成装置におけるMS間Vpp及びDS間Vppの設定手順を示すフローチャートである。先ず、制御部37からの制御信号によりn回目のリークの発生及び検知が指示されると(ステップS1)、電圧可変装置33によりΔV1ずつVmag(AC)を上昇させ(ステップS2)、リーク検知装置35によりMS間のリーク検知を行う(ステップS3)。
リークが検知されたときはVmag(AC)を1段階前の電圧に戻し、上昇ピッチをΔV2(<ΔV1)に切り替えてVmag(AC)を再度上昇させ(ステップS4)、リーク検知装置35によりMS間のリーク検知を行う(ステップS5)。そして、リーク検知を複数回繰り返し、測定された電圧を平均して算出されたリーク発生電圧を超えない範囲でMS間Vpp値Pnを設定し、記憶部39に記憶する(ステップS6)。
次に、リーク検知回数nが1よりも大きいか否かが判断され(ステップS7)、1回目の検知である場合はDS間Vpp値が基準値A1となるようにVslv(AC)が設定される(ステップS8)。一方、2回目以降の検知である場合は、前回のMS間Vpp値Pn-1から今回設定されたMS間Vpp値Pnを差し引いた差分Pn-1−Pnを算出する(ステップS9)。そして、前回のDS間Vpp値An-1から(Pn−Pn-1)を差し引いて新たなDS間Vpp値Anを設定し(ステップS10)、DS間Vpp値がAnとなるVslv(AC)を再設定する(ステップS11)。そして、nに1を加算して(ステップS12)ステップS1に戻り、以後同様の制御を繰り返す。
図4の制御例で、1回目のリーク検知及びそれに伴うMS間Vpp値P1、DS間Vpp値A1の設定は、画像形成装置の製造時における初期設定に対応する。そして、2回目以降のリーク検知及び設定は、画像形成装置がユーザの元で設置されたとき、及びその後の装置立ち上げ時に設置場所の環境条件に合わせて行う設定に対応する。即ち、設置場所の環境に関係なく、MS間リーク及びDS間リークによる画像不良の発生しない最適なMS間Vpp、DS間Vppを設定可能となる。
また、上記制御例においては、MS間Vppの変化量Pn-1−Pnに応じてDS間Vppを設定しているが、MS間Vppがリーク発生電圧から一定電圧だけ低い電圧に設定される場合、MS間Vppの変化量Pn−Pn-1はリーク発生電圧の変化量と等しくなる。そこで、前回のDS間Vpp値からMS間のリーク発生電圧の変化量を減算して新たなDS間Vpp値Anを設定し、Vslv(AC)を再設定することもできる。
或いは、MS間Vppの差分Pn-1−Pnに代えて、MS間Vppの比率Pn/Pn-1を算出し、Pn/Pn-1に応じてDS間Vppを調整しても良い。
図5は、本発明の第2実施形態に係る現像装置の内部構造を示す側面断面図である。本実施形態においては、リーク検知装置35が第1バイアス回路30に接続されている。この構成により、Vslv(DC)、Vmag(DC)及びVmag(AC)を固定してVslv(AC)を一定のピッチで上昇させ、第1バイアス回路30に流れる電流をモニタリングすることでDS間のリークを検知できる。
また、MS間にリークが発生すると、第1バイアス回路30に流れる電流も一定以上に上昇するか、或いは一定以上のバラツキが発生する。そこで、Vslv(DC)、Vslv(AC)及びVmag(DC)を固定してVmag(AC)を一定のピッチで上昇させ、リーク検知装置35により第1バイアス回路30に流れる電流をモニタリングすることでMS間のリークを検知できる。
即ち、リーク検知装置35はDS間のリークとMS間のリークの両方を検知することができるため、1つのリーク検知装置35を用いてDS間及びMS間のリーク発生電圧を精度良く検知することができる。また、実測されたリーク発生電圧に基づいて適切なDS間Vpp、MS間Vppを設定可能となる。
なお、DS間のリークを検知する場合は、MS間のトナー移動を抑制してリーク検出時の測定電圧のバラツキを低減するためにMS間Vpp(=Vmag(AC)−Vslv(AC))を0Vとすることが好ましい。また、MS間のリークを検知する場合と同様に、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)に対し、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)を同等、若しくはトナーが現像ローラ23側から磁気ローラ22側へ移動する方向に印加されるようにすることが好ましい。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では帯電方向が正(プラス側)である正帯電トナーを用い、感光体表面の露光部にトナーを飛翔させる反転現像方式を例に挙げて説明したが、帯電方向が負(マイナス側)である負帯電トナーを用いる現像装置や、感光体表面の未露光部にトナーを飛翔させる正転現像方式の現像装置にも全く同様に適用可能である。
また、本発明は図1に示したタンデム式のカラープリンタに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、モノクロプリンタ及びロータリー現像式のカラープリンタ及びカラー複写機、ファクシミリ等、磁性キャリアとトナーとから成る二成分現像剤を使用し、現像ローラに帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。以下、実施例により本発明の効果を更に詳細に説明する。
図2に示した第1実施形態の現像装置が搭載された、図1に示すような試験機を用い、Vslv(DC)、DS間Vpp(=Vslv(AC))及びVmag(DC)を固定してMS間Vpp(=Vmag(AC)−Vslv(AC))を可変させたときの、MS間リーク発生電圧の測定値のバラツキについて調査した。なお、試験は感光体ドラム1a及び現像装置3aを含むシアンの画像形成部Paにおいて行った。
試験機の条件としては、印字速度40枚/分、感光体ドラムの周速を200mm/secとし、ドラム表面電位は白地部電位(V0)を230V、画像部電位(VL)を20Vとした。また、現像ローラはアルマイト表面処理したものを用い、現像ローラの周速を感光体に対し周速比1.3(対向面において順回転)、磁気ローラの周速を現像ローラに対し周速比1.5(対向面においてカウンタ回転)とした。また、DS間ギャップを0.12mm、MS間ギャップを0.3mmとした。現像剤としては、平均粒径6.8μmの正帯電トナーと体積固有抵抗1010Ω、飽和磁化65emu/g、平均粒径45μmのコーティングフェライトキャリアとから成る二成分現像剤(キャリアに対するトナーの混合比率T/C=12重量%)を用いた。
また、現像ローラへ印加するVslv(AC)の周波数を3.85kHz、Duty=45%とし、Vmag(AC)−Vslv(AC)の周波数を3.85kHz、Duty=70%とした。DS間及びMS間における直流電圧及び交流電圧の印加条件及び結果を表1に示す。なお、リーク発生電圧の測定バラツキは5回の測定結果の偏差をとった。
Figure 2010237348
表1に示すように、DS間Vppを1300V、Vmag(DC)を300Vとした条件1では、MS間リーク発生電圧の測定バラツキは62Vであった。これに対し、MS間Vdcを0Vとした条件2では、MS間リーク発生電圧の測定バラツキは55Vであった。さらに、MS間Vdc及びVmag(DC)を共に0Vとした条件3では、MS間リーク発生電圧の測定バラツキは42Vであった。
この原因としては、条件2ではVslv(DC)及びVmag(DC)が現像ローラ側から磁気ローラ側にトナーが移動する方向に印加されるため、現像ローラ上にトナー薄層が形成されず、測定バラツキが条件1に比べて小さくなり、条件3ではDS間VppによるDS間のパウダークラウドの形成もなくなるため、測定バラツキが条件2に比べて更に小さくなったものと考えられる。
図5に示した第2実施形態の現像装置が搭載された、図1に示すような試験機を用い、Vslv(DC)、Vmag(DC)及びMS間Vppを固定してDS間Vppを可変させたときの、DS間リーク発生電圧の測定値のバラツキについて調査した。なお、試験は感光体ドラム1a及び現像装置3aを含むシアンの画像形成部Paにおいて行った。また、試験機の条件は実施例1と同様とした。DS間及びMS間における直流電圧及び交流電圧の印加条件及び結果を表2に示す。なお、リーク発生電圧の測定バラツキは5回の測定結果の偏差をとった。
Figure 2010237348
表2に示すように、Vmag(DC)を100V、MS間Vppを2000Vとした条件4では、DS間リーク発生電圧の測定バラツキは35Vであった。これに対し、MS間Vppを0Vとした条件5では、DS間リーク発生電圧の測定バラツキは27Vであった。さらに、MS間Vpp、Vmag(DC)を共に0Vとした条件6では、DS間リーク発生電圧の測定バラツキは19Vであった。
この原因としては、条件5ではMS間VppによるMS間のトナー移動の影響を受けないため、測定バラツキが条件4に比べて小さくなり、条件6ではVslv(DC)及びVmag(DC)が現像ローラ側から磁気ローラ側にトナーが移動する方向に印加されるため、現像ローラ上にトナー薄層が形成されず、測定バラツキが条件5に比べて更に小さくなったものと考えられる。
実施例1と同様の試験機を用い、MS間のリーク検知により設定されたMS間Vppの変化量をDS間Vppの設定に反映させた場合のリーク発生状況の変化について調査した。なお、試験は感光体ドラム1a及び現像装置3aを含むシアンの画像形成部Paにおいて行った。
試験方法としては、低温低湿条件(10℃、15%)で検出されたMS間のリーク発生電圧に基づいて設定されたMS間Vpp(=2100V)及びDS間Vpp(=1300V)を基準とし、温湿度条件を常温常湿条件(20℃、50%)及び高温高湿条件(32.5℃、80%)としたときのリーク発生を検知し、リーク発生電圧に基づいてMS間Vppを設定するとともに、前回のMS間Vppから今回のMS間Vppを差し引いた差分を前回のDS間Vppから差し引いてDS間Vppを再設定した場合(本発明)と、DS間Vppを基準値(=1300V)に固定した場合(比較例)とで、テスト画像を印字したときのDS間及びMS間のリークによる画像への影響を目視により観察した。
本発明及び比較例の評価結果を、DS間及びMS間における直流電圧及び交流電圧の印加条件と併せてそれぞれ表3に示す。表3中、リークが発生しなかった場合を○、直径0.2mm未満のリークが発生した場合を△、直径0.2mm以上のリークが発生した場合を×とした。なお、MS間のリーク発生は画像上の色抜けにより確認し、DS間のリーク発生は画像上の色点により確認した。
Figure 2010237348
表3から明らかなように、常温常湿条件下及び高温高湿条件下で行った検知ではリークが発生し易くなり、MS間Vppは2100Vから2050V、2010Vまで低下した。そして、MS間Vppの前回との差分を前回のDS間Vppから減算してMS間Vppを再設定した本発明では、MS間Vppの低下に伴いDS間Vppも同じ電圧だけ低下するため、常温常湿条件下及び高温高湿条件下においてもDS間、及びMS間におけるリークの発生は認められなかった。これに対し、DS間Vppを1300Vに固定した比較例では、常温常湿条件下及び高温高湿条件下においてDS間にリークが発生した。
以上の結果より、MS間Vppの変化量に基づいてDS間Vppを変化させることにより、DS間でのリークの発生を効果的に防止できることが確認された。なお、ここではシアンの画像形成部Paにおいて試験を行ったが、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像形成部Pb〜Pdにおいても同様の結果が得られることが確認されている。
なお、上記実施例は本発明の一構成例にすぎず、ドラム表面電位や現像ローラ及び磁気ローラへの電圧印加条件等は装置の仕様や使用環境に応じて適宜設定することができる。
本発明は、トナー供給部材を用いてトナー担持体上に帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置に利用可能であり、トナー供給部材に印加される交流電圧を変化させてトナー担持体とトナー供給部材との間にリークを発生させるMS間リーク発生手段と、該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、該リーク検知手段の検知結果に基づいてトナー担持体−トナー供給部材間に印加される交流電圧を設定する制御手段と、を備えたものである。
これにより、トナー供給部材−トナー担持体間の交流電圧を直接且つ精度良く設定できるため、トナー供給部材−トナー担持体間でのトナーの入れ替えを促進して現像履歴(ゴースト)を効果的に抑制可能な現像装置を提供することができる。
また、トナー供給部材に印加される直流電圧をトナー担持体と同等、若しくはトナー担持体からトナー供給部材へトナーが移動する方向に印加することで、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークを検出することができる。さらに、像担持体−トナー担持体間に印加される交流電圧をOFFとすることにより、像担持体−トナー担持体間でのパウダークラウドの形成によるトナー層厚の変動を抑制してリーク発生時の測定電圧のバラツキを低減することができる。
また、トナー供給部材−トナー担持体間に印加される交流電圧の変化に応じて像担持体−トナー担持体間に印加される交流電圧も変化させることで、トナー供給部材−トナー担持体間でのリーク発生のみでなく、像担持体−トナー担持体間でのリーク発生も抑制可能な現像装置を提供することができる。このとき、リーク検知結果に基づいて設定されたMS間Vppを前回設定されたMS間Vppから差し引いた差分を前回設定されたDS間Vppから差し引いてDS間Vppを設定することにより、像担持体−トナー担持体間における現像性も極力維持できる最適なDS間Vppを設定可能な現像装置となる。
また、本発明の現像装置を搭載することにより、設置環境の変化等によってリークの発生リスクが高くなった場合でも最適なMS間Vppを設定できるため、トナー供給部材−トナー担持体間でのリーク発生を回避するとともにトナーの入れ替えを促進して現像履歴等の画像不良を効果的に防止できる画像形成装置となる。
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
3a〜3d 現像装置
21a 第1攪拌スクリュー
21b 第2攪拌スクリュー
22 磁気ローラ(トナー供給部材)
23 現像ローラ(トナー担持体)
25 穂切りブレード
30 第1バイアス回路(電圧印加手段)
31 第2バイアス回路(電圧印加手段)
33 電圧可変装置(DS間、MS間リーク発生手段)
35 リーク検知装置(リーク検知手段)
37 制御部(制御手段)
39 記憶部(記憶手段)
100 画像形成装置
Pa〜Pd 画像形成部

Claims (7)

  1. 像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、
    該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー層を形成するトナー供給部材と、
    該トナー供給部材に直流電圧及び交流電圧を印加し、前記トナー担持体に直流電圧若しくは直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、
    前記電圧印加手段により前記トナー供給部材に印加される交流電圧を変化させて前記トナー担持体と前記トナー供給部材との間にリークを発生させるMS間リーク発生手段と、
    該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、
    該リーク検知手段の検知結果に基づいて前記トナー担持体−前記トナー供給部材間に印加される交流電圧を設定する制御手段と、を備えたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記電圧印加手段は、前記リーク検知手段によりリーク検知を行う際、前記トナー供給部材に印加される直流電圧を前記トナー担持体と同等、若しくは前記トナー担持体から前記トナー供給部材へトナーが移動する方向に印加することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記リーク検知手段によりリーク検知を行う際、前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧をOFFとすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるDS間リーク発生手段を有し、前記リーク検知手段は、前記DS間リーク発生手段により発生させたリークを検知可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記電圧印加手段は、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加するとともに、前記制御手段は、前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される交流電圧の変化に応じて前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値DS間Vpp及び前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値MS間Vppを記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたMS間Vppを前回のリーク検知時に設定されたMS間Vppから差し引いた差分を算出するとともに、算出された差分を前回のリーク検知時に設定されたDS間Vppから差し引いてDS間Vppを設定することを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の現像装置が搭載された画像形成装置。
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