JP2010237036A - 液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法およびその装置 - Google Patents

液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 試験時間の短縮を図ることのできる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 接着耐性試験装置1は、耐圧密封容器2と、劣化促進流体供給手段3と、耐圧密封容器2に収容された密封液体SLを所定温度に加熱する加熱手段5とを設ける。接着耐性試験方法は、耐圧密封容器2の内部に、空間ISが残存するように所定量の密封液体SLを入れ、この密封液体SLに液体密封用ゴム複合製品Mを浸漬したる後、耐圧密封容器2の内圧が大気圧を超えるように空間ISに対して劣化促進流体Gを加圧充填するとともに、密封液体SLを所定温度に加熱保持し、この状態で所定時間経過した後に液体密封用ゴム複合製品Mを耐圧密封容器2の内部から取り出して、液体密封用ゴム複合製品Mの接着への密封液体SLの影響を調べる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試験時間を短縮するのに好適な液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法およびその装置に関する。
従来から、液体の漏洩を防止するための密封部品として、ゴムと、金属あるいは樹脂からなるゴム支持体とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品がある。このような液体密封用ゴム複合製品は、例えば、自動車のラジエータにおけるラジエータ液の密封、すなわち漏洩防止に用いられている。
ところで、液体密封用ゴム複合製品の品質評価の一つとして、接着への密封液体の影響を調べる接着耐性試験が行われている。このような接着耐性試験方法としては、液体密封用ゴム複合製品を密封液体に浸漬させた状態で密封液体に酸素を連続的に吹き込むことにより、ゴムを強制的に劣化させて、接着への密封液体の影響を調べるゴムなどの耐劣化油性試験方法を用いることが考えられる(例えば、特許文献1参照。)。
特公平01−20381号公報
しかしながら、前述した従来のゴムなどの耐劣化油性試験方法を用いた場合、密封液体に酸素を連続的に吹き込むため、大気圧下での試験となるので、ゴムを劣化させるのに相当の時間を必要とし、試験時間が長くかかるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、試験時間の短縮を図ることのできる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法およびその装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法の特徴は、ゴムと、金属あるいは樹脂からなる支持部材とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法において、耐圧密封容器の内部に、空間が残存するように所定量の密封液体を入れ、この密封液体に前記液体密封用ゴム複合製品を浸漬したる後、前記耐圧密封容器の内圧が大気圧を超えるように前記空間に対して密封液体に浸漬した前記液体密封用ゴム複合製品劣化を強制的に劣化させるための密封液体に溶解可能な劣化促進流体を加圧充填するとともに、前記密封液体を所定温度に加熱保持し、この状態で所定時間経過した後に前記液体密封用ゴム複合製品を前記耐圧密封容器の内部から取り出して、前記液体密封用ゴム複合製品の接着への密封液体の影響を調べる点にある。
そして、このような構成を採用したことにより、劣化促進流体を加圧充填することによって、密封液体に劣化促進流体が高い濃度で溶け込み、この状態で密封液体を加熱することによって、密封液体に浸漬したゴムの劣化を大幅に促進することができるから、ゴムを劣化させるのに必要な時間を短くすることができる。その結果、試験時間の短縮を確実に図ることができる。
請求項2に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法の特徴は、請求項1において、前記密封液体がラジエータ液であり、前記劣化促進流体が、酸素ガス、液体酸素、空気よりなる群から選ばれた一つである点にある。そして、このような構成を採用したことにより、ラジエータ液に酸素が確実かつ容易に高い濃度で溶け込み、この状態で密封液体を加熱することによって、密封液体に浸漬したゴムの劣化を大幅に促進することができる。
請求項3に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置の特徴は、ゴムと、金属あるいは樹脂からなる支持部材とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置において、前記耐圧密封容器内に密封液体に浸漬した前記液体密封用ゴム複合製品劣化を強制的に劣化させるための密封液体に溶解可能な劣化促進流体を加圧充填する劣化促進流体供給手段と、前記耐圧密封容器に収容された密封液体を所定温度に加熱する加熱手段とを有している点にある。
そして、このような構成を採用したことにより、請求項1に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法、すなわち、ゴムと、金属あるいは樹脂からなる支持部材とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法において、耐圧密封容器の内部に、空間が残存するように所定量の密封液体を入れ、この密封液体に前記液体密封用ゴム複合製品を浸漬したる後、前記耐圧密封容器の内圧が大気圧を超えるように前記空間に対して密封液体に浸漬した前記液体密封用ゴム複合製品劣化を強制的に劣化させるための劣化促進流体を加圧充填するとともに、前記密封液体を所定温度に加熱保持し、この状態で所定時間経過した後に前記液体密封用ゴム複合製品を前記耐圧密封容器の内部から取り出して、前記液体密封用ゴム複合製品の接着への密封液体の影響を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法を簡便な構成で容易に実施することができる。
請求項4に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置の特徴は、請求項3において、前記密封液体がラジエータ液であり、前記劣化促進流体が、酸素ガス、液体酸素、空気よりなる群から選ばれた一つである点にある。そして、このような構成を採用したことにより、請求項2に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法を簡便な構成で容易に実施することができる。
請求項1に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法によれば、劣化促進流体を加圧充填することにより、密封液体に劣化促進流体が高い濃度で溶け込み、この状態で密封液体を加熱することによって、密封液体に浸漬したゴムの劣化が大幅に促進されるから、ゴムを劣化させるのに必要な時間を短くすることができるので、試験時間の短縮を確実に図ることができるなどの優れた効果を奏する。
請求項2に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法によれば、封液体がラジエータ液であり、劣化促進流体が、酸素ガス、液体酸素、空気よりなる群から選ばれた一つであるから、ラジエータ液に酸素が確実かつ容易に高い濃度で溶け込み、この状態で密封液体を加熱することによって、密封液体に浸漬したゴムの劣化を大幅に促進することができるなどの優れた効果を奏する。
請求項3に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置によれば、請求項1に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法を簡便な構成で容易に実施することができるなどの優れた効果を奏する。
請求項4に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置によれば、請求項2に記載の本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法を簡便な構成で容易に実施することができるなどの優れた効果を奏する。
本発明に係る液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置の実施形態の要部を示す構成図
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
図1は本発明に係る液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置1の実施形態を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置1(以下、単に、接着耐性試験装置と記す。)は、耐圧密封容器2と、劣化促進流体供給手段3と、劣化促進流体供給路4と、加熱手段5とを有している。
前記耐圧密封容器2は、その内部に液体密封用ゴム複合製品Mの浸漬に供する密封液体SLを収納するためのものであり、密封液体SLを収容するための上部が開口とされた有底筒状の容器本体7を備えている。この容器本体7の開口端には、容器本体7の開口を塞ぐ下部が開口とされた有底筒状の蓋部材8が複数の取付ボルト9(2本のみ図示)によって着脱自在に取り付けられている。また、容器本体7の開口端と蓋部材8との間には、密封液体SLが外部に漏洩するのを防止するためのガスケット10が配設されている。なお、本実施形態の密封液体SLとしては、後に詳しく述べるラジエータ液が用いられている。
前記蓋部材8としては、外部から容器本体7の内部、ひいては液体密封用ゴム複合製品Mを容易に透視することができるなどという理由により、ガラス、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などの透明部材を用ることが好ましい。
前記劣化促進流体供給手段としてのボンベ3は、高圧の劣化促進流体Gを貯蔵するためのものであり、止め弁からなる元栓12を開くことにより、内部に貯蔵した劣化促進流体Gが流出するようになっている。
前記劣化促進流体供給路4は、少なくとも劣化促進流体Gを耐圧密封容器2に供給するためのものであり、本実施形態においては、一端が耐圧密封容器2の蓋部材8の中央部に接続され、他端がボンベ3に接続された供給管14を備えている。この供給管14としては、可撓性を備えていてもよい。勿論、供給管14は、一端が蓋部材8と着脱自在に取り付けられ、他端がボンベ3と着脱自在に取り付けられている。そして、ボンベ3の元栓12を開くことにより、ボンベ3に貯蔵された劣化促進流体Gが供給管14を介して耐圧密封容器2の内部に供給できるようになっている。
前記劣化促進流体Gとしては、密封液体SLに溶解可能なものであればよく、本実施形態においては、密封液体SLに溶解する酸素ガス、液体酸素、酸素を含有する空気から選択することができる。勿論、耐圧密封容器2に浸漬した液体密封用ゴム複合製品Mを所定温度に加熱保持したときに、液体密封用ゴム複合製品Mの劣化を促進することのできるものであればよい。また、ボンベ3としては、高圧の酸素ガスあるいは高圧の液体酸素が貯蔵された酸素ボンベ、高圧の空気が貯蔵された空気ボンベを用いることができる。本実施形態においては、高圧の酸素ガスが貯蔵された酸素ボンベ3aが用いられている。なお、劣化促進流体供給手段としては、ボンベ3に限ることなく他にも、例えばポンプを用いてもよい。
前記供給管14の途中には、圧力計15が設けられており、耐圧密封容器2の内圧を検出できるようになっている。この圧力計15の配置としては、操作者が視認することのできる位置であればよく、例えば、蓋部材8の外部上方に配置することができる。
前記加熱手段5は、耐圧密封容器2の容器本体7に収容された密封液体SLを加熱するためのものである。本実施形態の加熱手段5は、上部が開口とされたオイル槽17(オイルバス)を備えており、このオイル槽17の内部には、耐圧密封容器2を加熱するためのオイルOが収容されている。そして、オイル槽17の外面には、オイルOを加熱するための図示しない単数あるいは複数のヒータが配設されている。このヒータは、図示しない駆動回路を介して図示しないCPUおよびメモリを主として構成された制御部と電気的に接続されており、制御部から送出される制御指令により、オイルO、ひいては、耐圧密封容器2に収容された密封液体SLを所定温度に加熱できるようになっている。
前記加熱手段5としては、耐圧密封容器2の容器本体7に収容された密封液体SLを加熱することができるものであればよく、例えば、容器本体7の外面にヒータを配置する構成であってもよいし、容器本体7にヒータを埋設する構成であってもよい。
なお、オイル槽17は、その内部に容器本体7を収容可能な大きさに形成されている。また、オイル槽17に対する耐圧密封容器2の配置としては、図示しない支持台あるいは支持枠などによって、図1に示すように、容器本体7の底部がオイル槽17の底面より上方に位置するように設定されている。また、オイル槽17に収納されたオイルOの液面は、図1に示すように、耐圧密封容器2に収容された密封液体SLの液面より上方となるように、オイル量(オイルの貯留量)が設定されていることが好ましい。
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について、本発明の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法の実施形態とともに説明する。
本実施形態の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法(以下、単に、接着耐性試験方法と記す。)は、前述した図1に示す本実施形態の接着耐性試験装置1を用いて実施する。
本実施形態の接着耐性試験方法は、まず、耐圧密封容器2の内部に、空間ISが残存するように所定量の密封液体SLを入れ、この密封液体SLの中に、予め形成された液体密封用ゴム複合製品Mを浸漬する。
本実施形態においては、密封液体SLとして、ラジエータ液(LLC(不凍液):精製水=50:50(重量比))を用いた。ここで、LLCとは、エチレングリコールを主成分とするものである(JIS K 2234 2種)。そして、LLCとして、製造メーカの異なるA、B、Cの3種類を用いた(表1参照)。また、密封液体SLの液量としては、耐圧密封容器2の内部における気液比が1:2(気層(空間IS):ラジエータ液層=1:2(体積比))となる液量を蓋部材8を外した容器本体7の内部に入れた。さらに、液体密封用ゴム複合製品Mとしては、ゴムMaとしての硬さ70度のEPDM(エチレンピレンゴム)を、支持部材Mbとしての金属であるSUS430(ステンレス:金属)に加硫接着したものを用いた。
なお、密封液体SLとしては、液体密封用ゴム複合製品Mによる密封対象となる液体に応じたものを使用することができる。例えば、エンジンオイル、ミッションオイルなどの潤滑油を挙げることができる。また、液体密封用ゴム複合製品Mとしては、ゴムMaを樹脂、セラミックスなどの非金属からなる支持部材Mbに加硫接着したものであってもよい。さらに、液体密封用ゴム複合製品Mとしては、完成品だけでなく、剥離試験用の試験片(JIS K 6256参照。)などの試験片や、完成前の半製品であってもよい。
ついで、耐圧密封容器2の内圧が大気圧を超えるように、図1の矢印にて示すように空間ISに対して劣化促進流体Gとしての酸素を加圧充填するとともに、密封液体SLとしてのラジエータ液を所定温度に加熱保持する。
本実施形態においては、取付ボルト9によって容器本体7に蓋部材8を取り付けてから、耐圧密封容器2の内圧が0.2MPaとなるように、酸素ボンベ3aの元栓12の開閉操作を行って空間ISに酸素を供給する。
また、加熱手段5のヒータを駆動して、オイル槽17のオイルO、ひいては、容器本体7の内部に収容したラジエータ液を120℃に加熱する。
すなわち、耐圧密封容器2の内圧を0.2MPaにするとともに、ラジエータ液を120℃に加熱する。
なお、ラジエータ液の温度が120℃になったときの耐圧密封容器2の内圧が0.2MPaとなるようにしてもよい。
ここで、耐圧密封容器2の内圧としては、大気圧を越えていればよく、0.01−1MPaが好ましく、0.05−0.5MPaがより好ましい。内圧がこの範囲を下回ると大気圧との差が殆ど見られない傾向があり、この範囲を超えるとゴムの劣化があまり促進されず、また不要に強度の高い耐圧密封容器2が必要になるので好ましくない。
また、加熱温度としては、60−180℃が好ましく、100−140℃がより好ましい。加熱温度がこの範囲を下回ると常温との差が殆ど見られない傾向があり、この範囲を超えるとラジエータ液自体の熱分解が始まり、試験方法として成り立たなくなる。
ついで、所定圧力および所定温度を保持した状態で、所定時間経過した後に、液体密封用ゴム複合製品Mを耐圧密封容器2の内部から取り出して、液体密封用ゴム複合製品Mの接着へのラジエータ液の影響を調べることにより、本実施形態の接着耐性試験方法を終了する。
ここで、本実施形態における液体密封用ゴム複合製品Mの接着へのラジエータ液の影響は、空間ISに対する酸素の加圧充填による耐圧密封容器2の内圧が0.2MPaで、ラジエータ液の温度が120℃の状態を保持させて、経過時間と接着部位の接着耐性を調べる試験により行った。
この試験における接着耐性は、ラジエータ液に浸漬した後の支持部材Mbとしての金属からゴムMaが剥離したときに、ゴム破損により接着部位に残存したゴムMaの割合を示すゴム残率により評価した。
ゴム残率は、接着部位からゴムMaが剥離せずに接着部位の全てにゴムMaが残存した場合をR100(100%)とし、接着部位の全てからゴムMaが剥離した場合をR0(0%)とする。
本実施形態の接着耐性試験方法による試験結果を以下の表1に示す。
なお、本実施形態の接着耐性試験方法では、接着耐性をゴム残率により評価した。具体的には、表1に示すように、◎(ゴム残率R100:接着耐性が非常に優れる)、○(ゴム残率R90前後:接着耐性が優れる)、△(ゴム残率R80前後:接着性が劣る)および×(ゴム残率R70未満:接着耐性無し)の4段階で評価した。
Figure 2010237036
表1からも明白なように、本実施形態の接着耐性試験方法(表1において本発明方法と記す。)では、接着耐性が少なくとも48時間程度であるのに対し、従来の大気圧下で密封液体に酸素を連続的に吹き込む接着耐性試験方法(表1において従来方法と記す。)では、接着耐性が少なくとも200時間程度であることが判明した。
これは、耐圧密封容器2の内部に酸素を加圧充填することにより、加熱状態のラジエータ液に酸素が高い濃度で溶け込み、この状態でラジエータ液を加熱することによって、ラジエータ液に浸漬したゴムMaの劣化が大幅に促進され、このゴムMaの劣化にともなってゴムMaと支持部材Mbとの間の接着耐性が低下するからである。
また、本実施形態の接着耐性試験方法においては、耐圧密封容器2の空間ISに酸素を加圧充填する構成とされているので、空間ISにおける酸素の濃度を高濃度とすることができる。特に、酸素ボンベ3aの酸素を空間ISに加圧充填する構成とされているので、空気ボンベを用いた場合に比べても、空間ISにおける酸素の濃度をより高くすることができる。その結果、ラジエータ液に高濃度の酸素を溶け込ませることができる。
このように、本実施形態の接着耐性試験方法によれば、ゴムMaを劣化させるのに必要な時間を、従来の1/4程度に短くすることができるので、試験時間の短縮を確実に図ることができる。
また、本実施形態の接着耐性試験装置1によれば、本発明の接着耐性試験方法を簡便な構成で容易に実施することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 接着耐性試験装置
2 耐圧密封容器
3 ボンベ
3a 酸素ボンベ
4 供給路
5 加圧手段
7 容器本体
8 蓋部材
12 元栓
14 供給管
15 圧力計
M 液体密封用ゴム複合製品
Ma ゴム
Mb 支持部材
SL 密封液体
G 劣化促進流体
O オイル
IS 空間

Claims (4)

  1. ゴムと、金属あるいは樹脂からなる支持部材とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法において、
    耐圧密封容器の内部に、空間が残存するように所定量の密封液体を入れ、この密封液体に前記液体密封用ゴム複合製品を浸漬したる後、前記耐圧密封容器の内圧が大気圧を超えるように前記空間に対して密封液体に浸漬した前記液体密封用ゴム複合製品劣化を強制的に劣化させるための劣化促進流体を加圧充填するとともに、前記密封液体を所定温度に加熱保持し、この状態で所定時間経過した後に前記液体密封用ゴム複合製品を前記耐圧密封容器の内部から取り出して、前記液体密封用ゴム複合製品の接着への密封液体の影響を調べることを特徴とする液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法。
  2. 前記密封液体がラジエータ液であり、
    前記劣化促進流体が、酸素ガス、液体酸素、空気よりなる群から選ばれた一つであることを特徴とする請求項1に記載の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験方法。
  3. ゴムと、金属あるは樹脂からなる支持部材とを加硫接着させてなる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性を調べる液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置において、
    前記液体密封用ゴム複合製品が浸漬される密封液体を収容可能な耐圧密封容器と、
    前記耐圧密封容器内に密封液体に浸漬した前記液体密封用ゴム複合製品劣化を強制的に劣化させるための劣化促進流体を加圧充填する劣化促進流体供給手段と、
    前記耐圧密封容器に収容された密封液体を所定温度に加熱する加熱手段と、
    を有していることを特徴とする液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置。
  4. 前記密封液体がラジエータ液であり、
    前記劣化促進流体が、酸素ガス、液体酸素、空気よりなる群から選ばれた一つであることを特徴とする請求項3に記載の液体密封用ゴム複合製品の密封液体に対する接着耐性試験装置。
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