JP2010236791A - 蒸気発生器 - Google Patents

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寿樹 佐藤
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Masahito Yamada
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Abstract

【課題】蒸気発生器の大型化や、給水の流動抵抗増加による圧力損失の増大を招くことなく、熱交換効率を増大できること。
【解決手段】伝熱管13内の一次冷却水により給水を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器10であって、給水が収容され且つ伝熱管が配置される容器11内の熱交換領域19が、一次冷却水の高温側が流れる伝熱管13の高温側部分13Aを含む高温側熱交換領域19Aと、一次冷却水の低温側が流れる伝熱管の低温側部分13Bを含み且つ給水配管12に連通する低温側熱交換領域19Bとに隔離板15により隔離され、給水配管12から低温側熱交換領域19Bに流入した給水は、下降する間に伝熱管13の低温側部分13Bにより加熱され、隔離板の連通開口27を経て低温側熱交換領域19Bから高温側熱交換領域19Aに流入した給水は、上昇する間に伝熱管13の高温側部分13Aにより加熱されるよう構成されたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加圧水型原子力プラントに用いられる蒸気発生器に関する。
加圧水型原子炉では、原子炉から取り出した熱を外部へ伝え、タービンを駆動させる蒸気を作るための熱交換器が備えられており、これが蒸気発生器と称される。
図9は、従来技術における加圧水型原子炉の蒸気発生器を示す縦断面図である。この蒸気発生器100の容器103における下半部にはU字型伝熱管群101が配設され、この伝熱管群101は管板102に設置されている。伝熱管群101はラッパー112により覆われ、このラッパー112と容器103との間にダウンカマ部104が形成される。伝熱管群101の上方に、気水分離器105及び蒸気乾燥器106が設置される。また、伝熱管群101の上方に、給水配管108に接続された給水リング107が設けられる。
このような蒸気発生器100において、原子炉容器からの高温の流体は、一次側流体(一次冷却水)として一次冷却水入口配管109に供給される。この一次冷却水は伝熱管群101内を流れ、この伝熱管群101の外側を流れる低温の二次側流体(給水)と熱交換し、一次冷却水出口配管110から流出する。給水は、伝熱管群101を介して熱を受け取り、沸騰して伝熱管群101に沿って上昇する。この沸騰した蒸気と水の混合流は、伝熱管群101の上方の気水分離器105によって分離され、蒸気は、更に蒸気乾燥器106により湿分が除去されて、蒸気配管111から流出する。
蒸気配管111から流出した蒸気は、タービンで仕事をした後、凝縮して復水となり、二次側流体(給水)となる。この給水は、給水配管108を通って給水リング108に供給される。給水リング108には複数の開口が周方向に設けられており、容器103の内部に給水される。給水された給水は、気水分離器105で分離されて流下した熱水と混合し、ダウンカマ部104内を下降流として流れ、管板102付近で上昇流となり、伝熱管群101に沿って上方へ流れる。
尚、前記気水分離器105は、図10に示すように、助走部のスタンドパイプ113、スワラー114、バレル115、第1段ピックオフリング116、第2段ピックオフリング117及び第3段ピックオフリング118を備えて構成される。沸騰した蒸気と水の混合流はスタンドパイプ113にて整流され、スワラー114により旋回が与えられ、蒸気と水の密度差に基づき遠心力によって分離される。分離された水はバレル115の内面に液膜119となって付着するため、3段のピックオフリング116、117、118によって掻き取られ、熱水として流下し、蒸気のみが上昇する。
上述の機能を備えた蒸気発生器100では熱交換効率の向上が課題である。蒸気発生器100の熱交換効率を増大させることによって、この蒸気発生器100から流出する蒸気の温度が上昇し、原子炉の熱効率を向上させることができるからである。この課題を解決するため、これまでにいくつかの特許が提案されている。主な特許文献を下記に挙げる。
特許文献1は、U字型伝熱管群に配設される整流板によるよどみ部を解消するものである。また、特許文献2は、熱交換を劣化させるスラッジを除去するためのランシング装置を挿入する挿入部を改良したものである。更に特許文献3は、ダウンカマ部からU字型伝熱管群間へ流入する二次側流体(給水)の流入部に抵抗体を設けて、低温水と高温水を良好に混合させる技術である。
特開2002−333288号公報 特開2003−121087号公報 特開平5−93501号公報
蒸気発生器の熱交換効率を向上させるためには、まず、一次冷却水と給水との熱交換を促進させて、熱交換量を増大させる必要がある。熱交換量は、伝熱面積が大きいほど、また熱抵抗が小さいほど大きくなる。
伝熱面積を増大させるためには、伝熱管の本数を増やすことが考えられる。しかし、単に伝熱管の本数を増やすと蒸気発生器が大型化してしまうため、新型の蒸気発生器では、伝熱管配列ピッチを小さくしたり、あるいは伝熱管を四角配列から三角配列にして稠密化を図ることにより、伝熱管の本数を増加させている。しかしながら、上述のような伝熱管の稠密配置は、伝熱管群の間を通過する給水の流動抵抗を増大させ、動力コストが上昇してしまうというデメリットを生ずる。
一方、熱抵抗の減少については、一般的な熱交換器の伝熱管では、例えば表面にフィンを設けたり、螺旋状の溝加工をすること等によって、熱伝達率を向上させる方法がある。しかしながらこの方法も、フィンや溝によって伝熱管群の間を流れる給水の流動抵抗を増大させ、動力コストが上昇するというデメリットがある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、蒸気発生器の大型化や、二次側流体の流動抵抗増加による圧力損失の増大を招くことなく、熱交換効率を増大させることができる蒸気発生器を提供することにある。
本発明は、二次側流体を収容する容器と、この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管とを有し、この伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であって、二次側流体が収容され且つ前記伝熱管が配置される前記容器内の熱交換領域は、一次側流体の高温側が流れる前記伝熱管の高温側部分を含む高温側熱交換領域と、一次側流体の低温側が流れる前記伝熱管の低温側部分を含み且つ前記二次側流体供給配管に連通する低温側熱交換領域とに隔離部材により隔離され、この隔離部材には、前記高温側熱交換領域と前記低温側熱交換領域とを連通する連通開口が形成され、前記二次側流体供給配管から前記低温側熱交換領域に流入した二次側流体は、下降する間に前記伝熱管の前記低温側部分により加熱され、前記連通開口を経て前記低温側熱交換領域から前記高温側熱交換領域に流入した二次側流体は、上昇する間に前記伝熱管の前記高温側部分により加熱されるよう構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明は、二次側流体を収容する容器と、この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管と、前記容器内に鉛直方向に立設されて一次側流体の高温側が流れる前記伝熱管の高温側部分と、一次側流体の低温側が流れる前記伝熱管の低温側部分とを仕切る仕切り板と、前記伝熱管の低温側部分に対して交差する方向に配設される整流板とを有し、前記伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であって、前記整流板が配設される前記伝熱管の前記低温側部分の表面に焼結金属が設けられたことを特徴とするものである。
更に、本発明は、二次側流体を収容する容器と、この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管とを有し、この伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であって、前記伝熱管の表面に、この伝熱管と同一または異なる材質の微小粒子がコーティングされたことを特徴とするものである。
本発明によれば、二次側流体は、容器内の低温側熱交換領域を下降する間と、その後、容器内の高温側熱交換領域を上昇する間とで、伝熱管内の一次側流体により加熱される。このため、二次側流体が容器内を上昇する間だけ一次側流体により加熱される場合に比べて、伝熱管により加熱される時間が長くなるので、蒸気発生器の熱交換効率を増大させることができる。
また、本発明によれば、熱伝達率の良好な焼結金属が、伝熱管の低温側部分において整流板が配設される部分の表面に設けられたので、この低温側部分の内側を流れる一次側流体の低温側と外側を流れる二次側流体との熱交換効率が高まり、従って蒸気発生器の熱交換効率を増大させることができる。
更に、本発明によれば、伝熱管の表面に微小粒子がコーティングされたので、伝熱管の表面に凹凸が形成された状態となり、この伝熱管表面の表面積が増加して熱伝達率が向上する。この結果、蒸気発生器の熱交換効率を増大させることができる。
また、いずれの場合も、伝熱管の本数や配列、形状を変更する必要がないので、蒸気発生器の大型化や、多数本の伝熱管の間を流れる二次側流体の流動抵抗増加による圧力損失の増大を招くことがない。
本発明に係る蒸気発生器の第1の実施の形態を示す縦断面図。 図1の伝熱管を示し、(A)は正面図、(B)は図2(A)のII部拡大図。 図1の気水分離器を示す縦断面図。 図3の気水分離器の変形形態を示す縦断面図。 本発明に係る蒸気発生器の第2の実施の形態を示す縦断面図。 図5のダウンカマ部及び給水リングを示す斜視図。 図6の給水リングの底面図。 図5の気水分離器を示す縦断面図。 従来の蒸気発生器を示す縦断面図。 図9の気水分離器を示す縦断面図。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1の実施の形態(図1〜図4)
図1は、本発明に係る蒸気発生器の第1の実施の形態を示す縦断面図である。この図1に示す蒸気発生器10は、図示しない加圧水型原子炉からの一次側流体としての高温の一次冷却水と、二次側流体としての給水とを熱交換して(即ち一次冷却水の熱を給水に与えて)蒸気を発生させるものであり、容器11、2次側流体供給配管としての給水配管12、伝熱管13、水室14、隔離部材としての隔離板15、気液分離器としての気水分離器16及び蒸気乾燥器17を有して構成される。
容器11は円筒形状に形成され、下部に管板18が設置されると共に、この管板18の下方に水室14が設けられる。また、容器11の上部に給水配管12が接続されると共に、容器11の内部上方に気水分離器16、蒸気乾燥器17が順次配置される。
容器11の内部で鉛直方向中央部分に、給水配管12から供給される給水を収容し、且つ多数本の伝熱管13が配置される熱交換領域19が設けられる。伝熱管13はU字形状のU字型伝熱管であり、現実には多数本設けられているが、図1では複雑さを避けるため省略して1本のみを示す。これらの伝熱管13は、頂部13Tを上方にして管板18に立設される。
管板18下方の水室14は、水室仕切り板20により入口水室21と出口水室22に区画され、入口水室21に一次冷却水入口配管23が、出口水室22に一次冷却水出口配管24がそれぞれ連通される。また、入口水室21は、管板18に形成された連通孔25を介して、伝熱管13の一端に連通される。更に出口水室22は、連通孔25を介して、伝熱管13の他端に連通される。
従って、原子炉から一次冷却水入口配管23を経て入口水室21に流入した一次冷却水は、伝熱管13の一端に流入してこの伝熱管13内を流れ、伝熱管13の他端から出口水室22に流出し、一次冷却水出口配管24を経て原子炉へ戻る。一次冷却水は、伝熱管13内を流れる間に、熱交換領域19内の給水と熱交換して、一次冷却水よりも低温の給水を加熱し、蒸気を発生させる。このため伝熱管13は、U字形状の頂部13Tを境として、入口水室21側が、高温の一次冷却水が流れる高温側部分13Aとなり、出口水室22側が、低温の一次冷却水が流れる低温側部分13Bとなっている。
この伝熱管13の表面には、図2に示すように、伝熱管13と同一または異なる材質の微小粒子29が無数コーティングされている。伝熱管13がステンレスまたはニッケル−クロム−鉄合金にて構成されている場合、微小粒子29は、チタンまたはステンレス等が好ましい。この微小粒子29の寸法は数10μm程度であり、この微小粒子29が伝熱管13の表面の全面、または低温側部分13Bの表面に無数コーティングされることで、微小粒子29がコーティングされた伝熱管13の表面に凹凸が形成された状態となり、伝熱管13の表面積が増加する。
図1に示すように、前記隔離板15は、熱交換領域19を、伝熱管13の高温側部分13Aを含む高温側熱交換領域19Aと、伝熱管13の低温側部分13Bを含み且つ給水配管12に連通する低温側熱交換領域19Bとに隔離する。具体的には、隔離板15は、管板18から鉛直方向に立設されて伝熱管13の頂部13T上方まで延び、更に給水配管12が接続される位置の上部における容器11の内側に固着される。このため、この隔離板15には、伝熱管13の頂部13Tが貫通する貫通孔26が形成されている。また、隔離板15には、管板18近傍に、高温側熱交換領域19Aと低温側熱交換領域19Bとを連通する連通開口27が形成されている。
従って、給水配管12からの給水は、まず低温側熱交換領域19B内に流入し、この低温側熱交換領域19B内を下降する間に、伝熱管13の低温側部分13B内を流れる一次冷却水(つまり、一次冷却水の低温側)と熱交換して加熱され、その後、隔離板15の連通開口27から高温側熱交換領域19Aへ流入する。高温側熱交換領域19A内に流入した給水は、この高温側熱交換領域19A内を上昇する間に、伝熱管13の高温側部分13A内を流れる一次冷却水(つまり一次冷却水の高温側)と熱交換して加熱され、蒸発して気水分離器16へ至る。
この蒸気は、気水分離器16にて気水分離され、更に蒸気乾燥器17にて湿分が除去され乾燥蒸気となって、容器11の頂部に接続された蒸気配管28から流出し、タービン(不図示)へ導かれる。
気水分離器16は、容器11の隔離板15の上方に設置された支持部材30により支持され、図3に示すように、スタンドパイプ31の上端にバレル32が接続され、このバレル32の下端部内側にスワラー33が配置されると共に、第1ピックオフリング34、第2ピックオフリング35が、バレル32の上方へ向かって順次設置されて構成される。
スタンドパイプ31は、高温側熱交換領域19Aからの蒸気と水の混合流を整流してスワラー33へ導く。スワラー33は、この混合流を旋回させ、蒸気と水をそれらの密度差に基づき遠心力によって分離する。分離された水は、バレル32の内面に液膜36となって付着し、第1ピックオフリング34、第2ピックオフリング35により順次掻き取られ、熱水として流下する。気水分離器16にて分離された蒸気のみがバレル32内を上昇し蒸気乾燥器17へ導かれる。
前記スタンドパイプ31には、液膜除去機構としてのスリット37が設けられている。このスリット37は、スタンドパイプ31の軸方向、つまり蒸気と水の混合流が上昇する方向に延在すると共に、スタンドパイプ31の周方向に複数形成される。これらのスリット37により、蒸気と水の混合流がバレル32へ至る前に、湿分(水)の大部分がスリット37からスタンドパイプ31外へ熱水として排出されることになる。
尚、液膜除去機構は、上述のスリット37に代えて、図4に示すように、スタンドパイプ31に貫通して形成された、例えば円形状の多数の穴38であってもよい。また、図1中の符号39は水面を示す。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(4)を奏する。
(1)容器11の熱交換領域19が隔離板15によって、伝熱管13の高温側部分13Aを含む高温側熱交換領域19Aと、伝熱管13の低温側部分13Bを含み且つ給水配管12に連通する低温側熱交換領域19Bとに隔離され、給水は、容器11内の低温側熱交換領域19Bを下降する間と、その後、容器11内の高温側熱交換領域19Aを上昇する間とで、伝熱管13内の一次冷却水により加熱される。このため、従来の如く、給水が容器11内を上昇する間だけ一次冷却水により加熱される場合に比べて、伝熱管13により加熱される時間が長くなるので、蒸気発生器10の熱交換効率を増大させることができ、原子炉の熱効率を向上させることができる。
(2)本実施の形態の蒸気発生器10では、伝熱管13の本数や配列、形状を変更する必要がないので、蒸気発生器10の大型化や、多数本の伝熱管13の間を流れる給水の流動抵抗増加による圧力損失の増大を招くことがない。
(3)伝熱管13の表面に微小粒子29が無数コーティングされたので、伝熱管13の表面に凹凸が形成された状態となり、この伝熱管13の表面積が増加して熱伝達率が向上する。この結果、蒸気発生器10の熱交換効率を増大させることができる。
(4)気水分離器16におけるスタンドパイプ31に液膜除去機構としてのスリット37または穴38が形成されて、バレル32へ至る前の蒸気と水の混合流中の湿分(水)がスリット37または穴38から除去される。このため、液膜排除に必要なバレル32の長さ(蒸気と水の混合流が上昇する方向の寸法)を短くでき、且つピックオフリング34、35の段数を減少できる。これにより、気水分離器16の全長を短縮できるので、蒸気発生器10の全長を変更することなく、伝熱管13の高さを高く設定できる。この結果、伝熱管13の伝熱面積が増加して、蒸気発生器10の熱交換効率を向上させることができる。
[B]第2の実施の形態(図5〜図8)
図5は、本発明に係る蒸気発生器の第2の実施の形態を示す縦断面図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の蒸気発生器40が前記第1の実施の形態及び背景技術と異なる点は、伝熱管13の低温側部分13Bの表面に焼結金属41が設けられると共に、給水配管12に接続されてダウンカマ部42の上部に配置された給水リング43の流出ノズル44の向きを変更した点などである。
つまり、容器11内には、多数本の伝熱管13を覆う被覆体としてのラッパー45が配置され、このラッパー45と容器11との空間がダウンカマ部42として形成される。このダウンカマ部42の上部に、二次側流体導入部としての給水リング43が、給水配管12に接続されて配置される。この給水リング43は、図6及び図7に示すように、容器11の周方向に沿いその全周に亘る形状である。この給水リング43には、容器11の周方向に沿う複数箇所に流出ノズル44が形成され、この流出ノズル44からダウンカマ部42内へ給水が流出される。
図1に示すように、ラッパー45の内部空間は、多数本の伝熱管13が配置され、且つ給水を収容する熱交換領域46として構成される。そして、ラッパー45の下端部(即ち管板18近傍)に流出開口47が形成される。この流出開口47は、ラッパー45の周方向に沿う複数箇所に設けられる。この流出開口47により、熱交換領域46とダウンカマ部42とが連通される。従って、給水配管12からの給水は、給水リング43の流出ノズル44を経てダウンカマ部42内へ流出した後、このダウンカマ部42内を下降し、流出開口47から熱交換領域46へ流出して、この熱交換領域46内の伝熱管13の下部に至り、熱交換領域46内を上昇する。
前記給水リング43の流出ノズル44は、図6及び図7に示すように、給水が下降する鉛直方向に対し容器11の周方向に沿って傾斜角θだけ傾斜して構成される。図1に示すように、給水リング43の上方には気水分離器16が、ラッパー45の頂面45Tに支持されて配置されている。この気水分離器16からは、分離された水が熱水48(図6)として流下する。給水リング43の流出ノズル44が上述のように傾斜して設けられたことで、この流出ノズル44からは給水が旋回流となってダウンカマ部42内へ流出することになる。このため、この給水と気水分離器16からの熱水48とが混合されやすくなり、ダウンカマ部42を流下する水の温度が均一化される。この水は、給水となってラッパー45の流出開口47から熱交換領域46内へ至る。
熱交換領域46内では、伝熱管13の高温側部分13Aと低温側部分13Bとを仕切る仕切り板49が管板18に立設される。この仕切り板49は、伝熱管13の頂部13Tよりも低い位置まで延在される。そして、伝熱管13の低温側部分13Bに、この低温側部分13Bに対して略直角に交差する整流板50A及び50Bが配設されて、エコノマイザ51が構成される。整流板50Aが仕切り板49に、整流板50Bがラッパー45にそれぞれ固着され、これらの整流板50A、50Bは、伝熱管13の低温側部分13Bの長手方向に沿って交互に配設される。
従って、ラッパー45の流出開口47から熱交換領域46に至った給水は、伝熱管13の高温側部分13Aの外側については鉛直方向に略直線状に上昇するが、伝熱管13の低温側部分13Bの外側については、整流板50A、50B間を蛇行しながら上昇する。これにより、伝熱管13の低温側部分13Bと給水とが接触する時間が長くなり、熱交換量が増加する。
また、この伝熱管13の低温側部分13Bの表面、特に整流板50A及び50Bが配設された部分の表面に、焼結金属41が、例えば貼着して設けられる。この焼結金属41は、熱伝達率が伝熱管13よりも高いため、伝熱管13の低温側部分13B内を流れる一次冷却水が低温であっても、この一次冷却水と給水とを良好に熱交換させることが可能になる。
熱交換領域46内で給水は、伝熱管13内を流れる一次冷却水と熱交換しながら上昇し、加熱されて蒸発し、蒸気と水の混合流になって、熱交換領域46内から気水分離器16へ至る。蒸気と水の混合流は、気水分離器16にて分離され、蒸気のみが蒸気乾燥器17に至り、湿分が除去されて、乾燥蒸気として蒸気配管28から流出する。
このとき、気水分離器16のスタンドパイプ52では、図8に示すように、このスタンドパイプ52の内面に、蒸気と水の混合流を旋回させる螺旋溝53が形成されている。蒸気と水の混合流は、スタンドパイプ52の下流側(上方)のスワラー33にて旋回流になる前に、螺旋溝53により旋回が与えられるので、バレル32内での蒸気と水の分離が良好になる。このため、前記実施の形態と同様に、バレル32の長手方向長さ(蒸気と水の混合流が上昇する方向の寸法)が短縮される。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(5)〜(7)を奏する。
(5)熱伝達率の良好な焼結金属41が、伝熱管13の低温側部分13Bにおいて整流板50A及び50Bが配置される部分の表面に設けられたので、この低温側部分13Bの内側を流れる一次冷却水の低温側と、外側を流れる給水との熱交換効率が高まり、従って蒸気発生器10の熱交換効率を増大させることができる。
(6)給水配管12からの給水を導入してダウンカマ部42へ流出する給水リング43の流出ノズル44が、鉛直方向に対し蒸気11の周方向に傾斜角θだけ傾斜して設けられたので、流出ノズル44から流出する給水を旋回流とすることができる。ダウンカマ部42の上方からは、気水分離器16にて分離された水が熱水48として流下するが、この熱水は、給水の旋回流によって給水と良好に混合されて給水となり、ダウンカマ部42内を流下する間に温度が均一になる。この結果、ダウンカマ部42から熱交換領域42に至った給水は、伝熱管13にて一次冷却水との熱交換効率を向上させることができると共に、ダウンカマ部42を構成する容器11及びラッパー45の温度差に起因する熱疲労を抑制できる。
(7)気水分離器16におけるスタンドパイプ52に螺旋溝53が形成され、気水分離器16に至った蒸気と水の混合流には、螺旋溝53により、スワラー33に至る前に旋回が与えられるので、バレル32での蒸気と水の分離を良好にできる。このため、バレル32の長さ(蒸気と水の混合流が上昇する方向の寸法)を短くでき、且つピックオフリング34、35の段数を減少できる。これにより、気水分離器16の全長を短縮できるので、蒸気発生器40の全長を変更することなく伝熱管13の高さを高く設定できる。この結果、伝熱管13の伝熱面積が増加して、蒸気発生器40の熱交換効率を向上させることができる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前記第2の実施の形態の伝熱管13においても、第1の実施の形態の場合と同様に、焼結金属41が設けられていない部分において、微小粒子29をコーティングしてもよい。
10 蒸気発生器、11 容器、12 給水配管(二次側流体供給配管)、13 伝熱管、13A 高温側部分、13B 低温側部分、15 隔離板(隔離部材)、16 気水分離器(気液分離器)、19 熱交換領域、19A 高温側熱交換領域、
19B 低温側熱交換領域、27 連通開口、29 微小粒子、29 スタンドパイプ、37 スリット(液膜除去機構)、38 穴(液膜除去機構)、40 蒸気発生器、41 焼結金属、42 ダウンカマ部、43 給水リング(二次側流体導入部)、44 流出ノズル、45 ラッパー(被覆体)、46 熱交換領域、49 仕切り板、50A、50B 整流板、52 スタンドパイプ、θ 傾斜角。

Claims (8)

  1. 二次側流体を収容する容器と、
    この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、
    前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管とを有し、
    この伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であってて、
    二次側流体が収容され且つ前記伝熱管が配置される前記容器内の熱交換領域は、一次側流体の高温側が流れる前記伝熱管の高温側部分を含む高温側熱交換領域と、一次側流体の低温側が流れる前記伝熱管の低温側部分を含み且つ前記二次側流体供給配管に連通する低温側熱交換領域とに隔離部材により隔離され、
    この隔離部材には、前記高温側熱交換領域と前記低温側熱交換領域とを連通する連通開口が形成され、
    前記二次側流体供給配管から前記低温側熱交換領域に流入した二次側流体は、下降する間に前記伝熱管の前記低温側部分により加熱され、
    前記連通開口を経て前記低温側熱交換領域から前記高温側熱交換領域に流入した二次側流体は、上昇する間に前記伝熱管の前記高温側部分により加熱されるよう構成されたことを特徴とする蒸気発生器。
  2. 二次側流体を収容する容器と、
    この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、
    前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管と、
    前記容器内に鉛直方向に立設されて一次側流体の高温側が流れる前記伝熱管の高温側部分と、一次側流体の低温側が流れる前記伝熱管の低温側部分とを仕切る仕切り板と、
    前記伝熱管の低温側部分に対して交差する方向に配設される整流板とを有し、
    前記伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であって、
    前記整流板が配設される前記伝熱管の前記低温側部分の表面に焼結金属が設けられたことを特徴とする蒸気発生器。
  3. 前記伝熱管の表面に、この伝熱管と同一または異なる材質の微小粒子がコーティングされたことを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気発生器。
  4. 二次側流体を収容する容器と、
    この容器に接続されて、二次側流体を前記容器内へ供給する二次側流体供給配管と、
    前記容器の内部に配置され、二次側流体よりも高温の一次側流体が流動する伝熱管とを有し、
    この伝熱管内の一次側流体により二次側流体を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生器であって、
    前記伝熱管の表面に、この伝熱管と同一または異なる材質の微小粒子がコーティングされたことを特徴とする蒸気発生器。
  5. 前記容器内には伝熱管を覆う被覆体が配置され、この被覆体と前記容器との間に、二次側流体供給配管から供給された二次側流体を下降させて前記伝熱管の下部へ導くダウンカマ部が形成され、
    このダウンカマ部には、前記二次側流体供給配管に接続される二次側流体導入部が前記容器の周方向に沿って配置され、
    この二次側流体導入部において二次側流体を前記ダウンカマ部へ流出させる流出ノズルが、鉛直方向に対し前記容器の周方向に傾斜して設けられたことを特徴とする請求項2または4に記載の蒸気発生器。
  6. 前記容器内で伝熱管の上方に、蒸気と液体を分離する気液分離器が配置され、
    この気液分離器における蒸気と液体の混合流を整流するスタンドパイプに、このスタンドパイプの内面に付着した液膜を除去する液膜除去機構が設けられたことを特徴とする請求項1、2または4のいずれか1項に記載の蒸気発生器。
  7. 前記液膜除去機構が、スタンドパイプに形成された多数の穴またはスリットであることを特徴とする請求項6に記載の蒸気発生器。
  8. 前記容器内で伝熱管の上方に、蒸気と液体を分離する気液分離器が配置され、
    この気液分離器における蒸気と液体の混合流を整流するスタンドパイプの内面に、蒸気と液体の混合流を旋回させる螺旋溝が形成されたことを特徴とする請求項1、2または4のいずれか1項に記載の蒸気発生器。
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