JP2010235771A - 粘着剤用組成物及びこれを具備する表面保護フィルム - Google Patents

粘着剤用組成物及びこれを具備する表面保護フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟性が良好で被着体の形状に対する追従性、密着性に優れ、長時間密着させても接着強さの経時変化が少なく、常時容易に剥離でき、さらには低温条件下でも室温と同程度の粘着力を発揮する粘接着剤用組成物を提供する。
【解決手段】ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体(A)を含有する粘着剤用組成物であって、前記共重合体(A)は、−70℃以上−5℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク1と、0℃以上50℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク2を有している粘着剤用組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤用組成物及びこれを具備する表面保護フィルムに関する。
従来から、表面保護用粘着フィルム用粘着剤としては、アクリル系粘着剤や天然ゴム、ポリイソブチレン等のゴムを主体とするゴム系粘着剤が主として使用されている。
これらの粘着剤を所定の支持体フィルムに塗布する際には、粘着剤を溶剤に溶かした粘着剤溶液を、ロール、スプレー等を用いて塗布する方法がとられてきた。この方法は、粘着剤層を均一に、かつ薄く塗工できるというメリットを有しているが、溶剤の使用は、大気汚染、火災、製造時の安全衛生性、経済性等の観点からは好ましくない。
溶剤を使用しないホットメルトタイプの製造技術として、粘着剤層と支持体フィルムとの積層体を共押し出しによって製造する技術が知られており、粘着剤に関しても、種々のホットメルト型粘着剤が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、優れた接着力を有する接着剤として、ビニル芳香族化合物を主体とするブロックと、共役ジエンを主体とするブロックからなり、共役ジエン部分の二重結合の一部を水添し、残りの二重結合の一部をエポキシ化したエポキシ変性水添ブロック共重合体からなる粘接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、支持体フィルムとして、難接着材料の代表であるオレフィン系樹脂フィルムを用いる場合は、オレフィン系樹脂フィルムとの親和性が高い、エチレンを主成分とする共重合体、例えばEVAを粘着剤層とした共押し出しフィルムが提案されている(特許文献3参照)。
特許第4115791号公報 特開平8−73699号公報 特公平7−116410号公報
しかしながら、特許文献1のように、粘着剤層と支持体フィルムとの積層体を共押し出しにより製造する技術においては、支持体フィルムと粘着剤層との接着力を高めるために有効な手段であるコロナ処理、アルカリ処理、火炎処理等を行うことが困難であるため、強固な接着力を有する共押し出しフィルムが得られにくいという問題を有している。
具体的には、支持体フィルムと粘着剤層との積層体を金属板等に貼り付けた場合、支持体フィルムと粘着剤層との間で界面剥離を生じ、糊残りが発生しやすいという問題がある。
また、特許文献2に開示されている粘接着剤組成物は、加熱や長期間保存によるゲル化や劣化が激しく、長期安定性に関して解決すべき課題を有している。
また、特許文献3に開示されている共押し出しフィルムは、酸ビニル含有量の極めて低いものについては、十分な粘着性が得られないという問題がある。
さらに、上記特許文献3には、例えば、A−B−A(Aはスチレン重合体ブロック、Bはエチレン/ブチレン共重合体ブロック)ブロック共重合体を用いた粘着剤層をオレフィン系樹脂フィルム上に形成させた表面保護用接着フィルムについての開示もなされているが、この粘着剤では、被着体が歪んでいたり、複雑な形状をしていたりする場合には、良好な密着性が得られず、一方において平滑な被着体に貼り付けた場合には、長時間保存により接着強度が変化し、フィルムを剥離すると糊残りが生じるという問題を有している。
そこで本発明においては、被着体が歪な形状をしていても良好な密着性を発揮でき、適度な接着強さを有すると共に、長時間密着させても接着強さが変化せず長期間安定した接着性が維持され、さらには低温条件下でも室温条件下と同程度の粘着力を発揮する粘着剤用組成物、及びこれを具備する表面保護フィルムを提供することを目的とした。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の2ヶ所の温度範囲内にそれぞれtanδピークを有する共重合体を含有する粘着剤組成物を用いることにより、被着体が歪な形状でも良好な密着性を発揮し、実用上十分な接着強さを有するとともに長時間密着させても接着強さが変化せず維持でき、低温条件下でも室温条件下と同程度の粘着力を示す粘着剤組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体(A)を含有する粘着剤用組成物であって、前記共重合体(A)は、−70℃以上−5℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク1と、0℃以上50℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク2を有している粘着剤用組成物を提供する。
〔2〕前記共重合体(A)の、25℃のtanδ(損失正接)が、0.10以上である前記〔1〕に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔3〕前記共重合体(A)が、下記(a)ブロック及び2種類以上の(b)ブロックを含有する、〔1〕又は〔2〕に記載の粘着剤用組成物を提供する。
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする水添共重合体ブロック
〔4〕前記共重合体(A)が、下記(a)〜(c)の各ブロックを1つ以上含有する〔1〕〜〔3〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロック
(c)アルキレン単位を主体とする重合体ブロック又は共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロック
〔5〕前記共重合体(A)が、下記(a)、(b2)、(c2)の各ブロックを含有する、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック:10〜50質量%
(b2)共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする水添共重合体ブロック:25〜80質量%
(c2)共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロック:10〜70質量%
〔6〕前記水添共重合体ブロック(b2)は、当該水添共重合体ブロック中のビニル芳香族単量体単位が10〜90質量%である、前記〔5〕に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔7〕前記共重合体(A)が、当該共重合体(A)中の全共役ジエン単位の60mol%以上が水素添加された重合体である、前記〔3〕〜〔6〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔8〕前記共重合体(A)の両末端部に、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有する、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔9〕一種以上の熱可塑性樹脂をさらに含有する前記〔1〕〜〔8〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔10〕(B)水添スチレン系エラストマー、(C)エチレン酢酸ビニル共重合体、(D)アクリル系共重合体からなる群から選ばれる一つ以上をさらに含有する前記〔1〕〜〔9〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔11〕前記共重合体(A):10質量%〜80質量%、前記(B)水添スチレン系エラストマー:20質量%〜90質量%を含有する前記〔10〕に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔12〕前記共重合体(A)が官能基を有している前記〔1〕〜〔11〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物を提供する。
〔13〕基材フィルム上に、厚み1μm〜100μmの前記〔1〕〜〔11〕のいずれか一に記載の粘着剤用組成物の層が一層以上設けられている表面保護フィルムを提供する。
本発明によれば、被着体が歪な形状であっても良好な密着性を発揮し、適度な接着強さを有し、長時間密着させても接着強さが変化せず長期安定性に優れ、低温条件下でも室温条件下と同程度の粘着力を示す粘着剤用組成物、及びこれを具備する表面保護フィルムが得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について説明するが、本発明は以下に示す形態に限定されるものではない。
〔粘着剤用組成物〕
本実施形態の粘着剤用組成物は、ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体(A)を含有する粘着剤用組成物である。
前記共重合体(A)は、−70℃以上−5℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク1と、0℃以上50℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク2を有している粘着剤用組成物である。
((A)ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体)
(A)ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体は、粘弾性測定試験において、−70℃以上−5℃以下の範囲に1つ以上のtanδピーク1を有している。これにより、本実施形態の粘着剤用組成物は、被着対象が歪な形状をしていたとしても、良好な密着性が発揮でき、低温条件下でも室温条件下と同程度の粘着力が得られるようになる。
また、(A)ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体は、粘弾性測定試験において、0℃以上50℃以下の範囲に1つ以上のtanδピーク2を有している。これにより、本実施形態の粘着剤用組成物は、適度な接着強さを有し、長時間密着させても接着強さが維持されるという特性を発揮できるようになる。
なお、−65℃以上−15℃以下の範囲に1つ以上のtanδピーク1と、5℃以上45℃以下の範囲に1つ以上のtanδピーク2とを有することが好ましく、−60℃以上−25℃の範囲に1つ以上のtanδピーク1と、10℃以上40℃以下の範囲に1つ以上のtanδピーク2とを有することがより好ましい。
また、前記共重合体(A)の、25℃のtanδ(損失正接)は、0.10以上であることが好ましい。
これにより、粘着剤用組成物の柔軟性が良好なものとなり、被着体が歪な表面であっても、確実に密着させることができる。
25℃のtanδ値は、0.15以上であることがより好ましく、0.25以上であることがさらに好ましい。
上記tanδ(損失正接)値及びtanδピークは、測定用試料を所定の大きさに切り出し、所定の粘弾性測定装置を用いることにより測定できる。
例えば、測定用試料を、幅10mm、長さ35mmのサイズにカットし、装置ARES(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の捻りタイプのジオメトリーに、セットし、実効測定長さは25mm、ひずみ0.5%、周波数1Hz、−70℃から50℃まで、昇温速度3℃/分で求めた値である。tanδピーク温度は、RSI Orchestrator(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の自動測定より検出されるピークから求められる。
本実施形態においては、ピーク温度におけるtanδ値は、0.1以上であることが好ましい。
tanδピーク及びtanδ値を制御する方法としては、「水添共役ジエン及び/又はアルキレンと、ビニル芳香族化合物との共重合体ブロックを共重合体(A)に含有させる方法」、「共重合体(A)に含有される水素添加前共役ジエン由来のビニル含有量や分布、及び共重合体(A)に含有される共役ジエンの水素添加量、あるいは共重合体(A)に含有されるアルキレン由来の炭素数3以上のαオレフィン量や分布、分子量分布、ビニル芳香族化合物を主体とするブロック(ビニル芳香族化合物を主成分(50%以上)とするブロック)の含有量を調節する方法」が挙げられる。
前記共重合体(A)は、下記の(a)及び2種類以上の(b)ブロックを含有するものであることが好ましい。
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロック
前記共重合体(A)は、下記の(a)〜(c)の各ブロックを1つ以上含有するものであることが好ましい。
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロック
(c)アルキレン単位を主体とする重合体ブロック又は共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロック
これにより、粘着剤用組成物の接着強さの経時的な変化を低減化でき、共重合体(A)の製造効率の向上が図られる。
なお、本実施形態において、共重合体を構成する各単量体単位の命名は、当該単量体単位が由来する単量体の命名に従っているものとする。
例えば、「ビニル芳香族単量体単位」とは、単量体であるビニル芳香族化合物を重合した結果生ずる、重合体の構成単位を意味し、その構造は、置換ビニル基に由来する置換エチレン基の二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。
また、「共役ジエン単量体単位」とは、単量体である共役ジエンを重合した結果生ずる、重合体の構成単位を意味し、その構造は、共役ジエン単量体に由来するオレフィンの二つの炭素が結合部位となっている分子構造である。
また、本実施形態において、「主体とする」とは、共重合体中、単量体単位を60質量%以上含有することを意味する。単量体単位を80質量%以上含有することが好ましく、90質量%以上含有することがより好ましく、95質量%以上含有することがさらに好ましい。
上記「ビニル芳香族単量体」としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記「共役ジエン」は、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。特に、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。 これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。1,3−ブタジエンとイソプレンとでは、本実施形態における粘着剤用組成物において、高い機械強度を得る観点から、1,3−ブタジエンを主体とすることがより好ましい。共役ジエン中の1,3−ブタジエン含有量が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
上記「アルキレン単位」とは、エチレン単位、プロピレン単位、ブチレン単位、ヘキシレン単位及びオクチレン単位等のモノオレフィン単位を示す。得に、エチレン単位、プロピレン単位及びブチレン単位が、経済性の観点から好ましい。
アルキレンとは、エチレン、プロピレン、ブテン、へキセン及びオクテン等のモノオレフィンを示す。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体(A)を重合する方法については、特に限定されないが、例えば、配位重合、アニオン重合又はカチオン重合等が挙げられる。構造の制御の容易さの観点からはアニオン重合が好ましい。
アニオン重合のブロック共重合体の製造方法としては、公知の方法が適用できる。例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特開昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報等に記載された方法が挙げられる。
共重合体(A)の構造は、下記に示す一般式群から選択される少なくともひとつの構造が挙げられる。
c−(b−a)n、c−(a−b)n、c−(a−b−a)n、c−(b−a−b)n、a−c−(b−a)n、a−c−(a−b)n、a−c−(b−a)n−b[(a−b−c)nm−X、[(a−(b−c)nm−X、[(a−b)n−c]m−X、[(a−b−a)n−c]m−X、[(b−a−b)n−c]m−X、[(c−b−a)nm−X、[c−(b−a)nm−X、[c−(a−b−a)nm−X、または[c−(b−a−b)nm−X
aは、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックである。
bは、アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロックである。
cは、アルキレン単位を主体とする重合体ブロック又は共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロックである。
共重合体(A)中に重合体ブロックが複数存在している場合には、各々の分子量や組成等の構造は同一であっても異なっていてもよい。また、各ブロックの境界や最端部は必ずしも明瞭に区別される必要はない。
各重合体ブロックa、b中のビニル芳香族単量体単位の分布は、前記ビニル芳香族化合物含有量の範囲ならば限定されず、均一に分布していても、テーパー状、階段状、凸状、あるいは凹状に分布していてもよい。
また、重合体ブロック中に、結晶部が存在していてもよい。
各共重合体ブロック中には、ビニル芳香族化合物含有量の異なるセグメントが複数個共存していてもよい。
上記Xは、例えば、四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油、ポリハロゲン化炭化水素化合物、カルボン酸エステル化合物、ポリビニル化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物、エステル系化合物等のカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。
上記一般式中、m及びnは、1以上の整数を示し、1〜5の整数であることが好ましい。
各ブロック中の共役ジエン単位のビニル単位の分布は、特に限定されないが、分布があってもよい。
ビニル単位の分布は、重合中にビニル化剤を添加する、重合中の温度を変化させる等の方法により制御できる。
また、共役ジエン単位の水素添加率には分布があってもよい。水素添加率の分布は、ビニル単位の分布を変更する、あるいは、イソプレンとブタジエンを共重合した後に、以下に記載する触媒を用いて水素添加し、イソプレン単位とブタジエン単位の水素添加速度の差を利用する方法等により制御できる。
共重合体(A)は、ブロック構造として(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック、(b2)共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロック、及び(c2)共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロックを、全て含有する共重合体であることが好ましい。
また、本実施形態における粘着剤用組成物において良好な耐熱性を得る観点から、共重合体(A)は、上記一般式群において、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを2個以上含有する構造を有していることが好ましく、より好ましくは、共重合体(A)の両末端に、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有することが好ましい。具体的には、上記一般式におけるa−c−(b−a)nの構造が挙げられる。
このように、共重合体(A)の両末端部にビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有する構造とすることにより、凝集力が向上し、本実施形態のおける粘着剤用組成物の接着強さを高めることができる。
共重合体(A)中に含有される上記(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量は、本実施形態における粘着剤用組成物において良好な耐熱性及び実用上十分な引張強度を得る観点から10質量%以上が好ましく、良好な柔軟性を得て密着性を確保する観点から50質量%以下が好ましい。(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量は、13〜45質量%の範囲が好ましく、15〜40質量%の範囲であることがより好ましい。これにより、密着性、接着強さ、粘着力のバランスに優れた粘着剤用組成物が得られる。
共重合体(A)中に含有される上記(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロックの含有量は、本実施形態における粘着剤用組成物において貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から、25質量%以上が好ましく、被着体への十分な密着性を得る観点から80質量%以下が好ましい。今日重合体(A)中の上記(b)の含有量は、30〜70質量%の範囲がより好ましく、35〜60質量%の範囲がさらに好ましい。
共重合体(A)中に含有される上記(b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロックに含まれているビニル芳香族単量体単位の含有量は、本実施形態における粘着剤用組成物において貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から、10〜90質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、45〜80質量%であることがさらに好ましく、55〜75質量%であることがさらにより好ましい。
特に、上記(b)を限定した(b2)共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする水添共重合体ブロックに含まれているビニル芳香族単量体単位の含有量が、本実施形態における粘着剤用組成物において貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から、10〜90質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、45〜80質量%であることがさらに好ましく、55〜75質量%であることがさらにより好ましい。
共重合体(A)中のビニル芳香族単量体単位の含有量は、後述する共重合体(A)の製造性、本実施形態の粘着剤用組成物において良好な耐熱性を得、貼り合わせ直後から所定時間経過後においても接着強さの経時変化が少ないという観点から、35質量%以上が好ましい。また、被着体への良好な密着性を得る観点から80質量%以下が好ましく、40〜75質量%の範囲であることがより好ましく、50〜70質量%の範囲であることがさらに好ましい。
共重合体(A)中のビニル芳香族単量体単位の含有量が35重量%未満であると、ポリマー仕上げ性が劣り、重合後のポリマー溶液を水蒸気で脱溶媒した後、脱水する工程でポリマーが大きな塊になり、仕上げ設備にかからなくなる。また、ポリマーの乾燥工程でも温度を上げるとポリマーがべとつくため、乾燥するためには、低温で長時間要するため、製造性が劣る。
共重合体(A)中の、水素添加前に含まれる共役ジエン単位中のビニル結合量は、本実施形態の粘着剤用組成物において良好な密着性を得る観点から5mol%以上が好ましく、貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少なくするという観点から75mol%以下が好ましく、10〜60mol%の範囲がより好ましく、10〜50mol%の範囲がさらに好ましい。
なお、「ビニル結合量」とは、水添前の共役ジエンの1,2−結合、3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれているうち、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれているものの割合とする。
上記「ビニル結合量」は、水素添加前の共重合体(A)を使用し、赤外分光光度計(装置名:FT/IR−230;日本分光社製)を用い、ハンプトン法により算出できる。
共重合体(A)中の、上記(b2)共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロックの水素添加前において含まれる共役ジエン単位中のビニル結合量は、共重合体(A)の製造性、及び本実施形態の粘着剤用組成物において良好な密着性を得る観点から、5mol%以上が好ましく、共重合体(A)の製造性、本実施形態の粘着剤用組成物において貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から60mol%以下が好ましく、10〜40mol%の範囲がより好ましく、15〜30mol%の範囲がさらに好ましい。
共重合体(A)中の全共役ジエン単位の水素添加率は、本実施形態の粘着剤用組成物において、貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点、及び耐熱老化性の向上を図る観点から、60mol%以上が好ましく、75mol%以上がより好ましく、90mol%以上がさらに好ましく、95mol%以上がさらにより好ましい。
水素添加方法としては、水添触媒の存在下に、水素を供給し、不飽和部を水素添加する方法が挙げられる。
水添触媒としては、特に限定はされないが、従来公知の水添触媒である、(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩またはアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が挙げられる。
具体的には、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報等に記載された水添触媒が挙げられる。
共重合体(A)は、官能基含有原子団を有していてもよい。
官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、ボロン酸基、ホウ素含有基、ボロン酸塩基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基等が挙げられる。
共重合体(A)中の(c)アルキレン単位を主体とする重合体ブロック又は共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロックの含有量は、本実施形態の粘着剤用組成物において被着体への良好な密着性を得る観点から10質量%以上であることが好ましく、貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から70質量%以下であることが好ましく、15〜60質量の範囲であることがより好ましく、15〜50質量%の範囲であることがさらに好ましい。
特に、共重合体(A)中における、上記(c)を限定した(c2)共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロックの含有量は、本実施形態の粘着剤用組成物において被着体への良好な密着性を得る観点から10質量%以上であることが好ましく、貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点から70質量%以下であることが好ましく、15〜60質量の範囲であることがより好ましく、15〜50質量%の範囲であることがさらに好ましい。
共重合体(A)中の、(c2)共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロックの、水素添加前に含まれる共役ジエン単位中のビニル結合量は、本実施形態の粘着剤用組成物において被着体への良好な密着性を得る観点から20mol%以上とすることが好ましく、貼り合わせ直後から所定時間経過後の接着強さの経時変化が少ないという観点で85mol%以下が好ましい。30〜75mol%の範囲がより好ましく、40〜65mol%の範囲がさらに好ましい。
共重合体(A)の重量平均分子量や数平均分子量は、本実施形態の粘着剤用組成物において実用上十分な接着性を実現する観点から5万以上が好ましく、良好な成型加工性を得る観点から40万以下であることが好ましく、5万〜30万の範囲がより好ましく、10万〜25万の範囲がさらに好ましい。
共重合体(A)は、逐次重合の場合は、分子量分布(=重量平均分子量/数平均分子量)は小さい方がよく1.2以下が好ましい。
このように分子量分布を狭く特定することは、実用上十分な接着強さが得、貼り合わせから長期間接着強度を維持し、さらには、長期間安定した接着力が維持する観点から有効である。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
共重合体(A)は、本実施形態の粘着剤用組成物において、被着体との密着性の向上を図り、接着強さ、粘着力等を高めるために、その他の熱可塑性合成樹脂類と併用してもよい。
熱可塑性樹脂類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ブタジエン樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリルスチレン、メタクリル樹脂等のプラスチック、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系などの熱可塑性エラストマー、各種粘着付与剤の石油樹脂が挙げられる。特に、水添スチレン系エラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリル系共重合体、粘着付与性樹脂が好適である。
((B)水添スチレン系エラストマー)
本実施形態の粘着剤用組成物においては、(B)水添スチレン系エラストマーをさらに含有してもよい。
(B)水添スチレン系エラストマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンを水素添加により飽和させたスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)が代表的な水添スチレン系エラストマーとして挙げられるが、その他、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)といった構造のエラストマーでもよい。
また、水添スチレン系エラストマーに、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、ボロン酸基、ホウ素含有基、ボロン酸塩基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基を具備する、官能基を付与した反応性エラストマーを使用してもよい。
((C)エチレン酢酸ビニル共重合体)
本実施形態の粘着剤用組成物においては、(C)エチレン酢酸ビニル共重合体をさらに含有してもよい。
(C)エチレン酢酸ビニル共重合体は、特に限定されないが、例えば、エチレンと酢酸ビニルとを、高温、高圧条件下でラジカル共重合して製造できる。酢酸ビニルの含有率によって性質が異なるが、特に限定するものではない。
((D)アクリル系共重合体)
本実施形態の粘着剤用組成物においては、(D)アクリル系共重合体をさらに含有してもよい。
(D)アクリル系共重合体は、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリルニトリルと酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン等との共重合体が挙げられる。
上記「共重合体(A)」、「(B)水添スチレン系エラストマー」、「(C)エチレン酢酸ビニル共重合体」、「(D)アクリル系共重合体」の組成比については、特に限定は無いが、成分(A)が10質量%〜80質量%、成分(B)が20質量%〜90質量%、好ましくは、成分(A)が20質量%〜70質量%、成分(B)が30質量%〜80質量%、さらに好ましくは、成分(A)が30質量%〜60質量%、成分(B)が40質量%〜70質量%である。
成分(A)の配合割合が20質量%未満であると、本実施形態の粘着剤用組成物において密着性が低下し、貼り合わせ直後から長時間密着させた後において接着強さが変化してしまい、さらには低温条件下における粘着力が低下する。
成分(A)の配合割合が80質量%を超えると、本実施形態の粘着剤用組成物において、接着強さ、粘着力が低下するため好ましくない。
((E)粘着付与剤樹脂)
本実施形態の粘着剤用組成物においては、(E)粘着付与剤樹脂をさらに含有してもよい。
粘着付与剤樹脂としては、種類は特に限定はなく、例えば、ロジン系テルペン系樹脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等の公知の粘着付与性樹脂が挙げられる。粘着付与剤は単独で使用してもよく、2種類以上混合して使用してもよい。
粘着付与剤の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。
(E)粘着付与剤樹脂を用いることにより、接着強さの改良が図られる。
本実施形態の粘着剤用組成物中における(E)粘着付与剤樹脂の含有量は、共重合体(A)を100質量部としたとき、0〜200質量部、好ましくは0〜100質量部の範囲で使用される。
その使用量が200質量部を超えると、長期貼り付け後の接着力が強くなりすぎ、剥離の際に糊残りが生じやすいため好ましくない。
((F)軟化剤)
本実施形態の粘着剤用組成物においては、(F)軟化剤をさらに含有してもよい。
(F)軟化剤としては、鉱物油系軟化剤又は合成樹脂系軟化剤のいずれも使用できる。
鉱物油系軟化剤は、一般に、芳香族系炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物が挙げられ、パラフィン系炭化水素の炭素原子数が全炭素原子中の50%以上を占めるものがパラフィン系オイルと呼ばれ、ナフテン系炭化水素の炭素原子が30〜45%のものがナフテン系オイルと呼ばれ、また、芳香族系炭化水素の炭素原子が35%以上のものが芳香族系オイルと呼ばれている。
(F)軟化剤としては、ゴム用軟化剤であるパラフィン系オイルが好ましく、合成樹脂系軟化剤としては、例えば、ポリブテン、低分子量ポリブタジエン等が好ましいものとして挙げられる。
(F)軟化剤を含有させることにより、本実施形態の粘着剤用組成物において、密着性や粘着性の改良が図られる。
本実施形態の粘着剤用組成物中の(F)軟化剤の含有量は、(F)軟化剤のブリード抑制や、本実施形態の粘着剤用組成物において実用上十分な機械強度を確保する観点から、0〜100質量%であることが好ましい。
(F)軟化剤の粘着剤用組成物中の含有量は、0〜50質量%の範囲がより好ましく、0〜30質量%以下の範囲がさらに好ましい。
(酸化防止剤、光安定剤等)
本実施形態の粘着剤用組成物には、酸化防止剤、光安定剤等の安定剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)]アクリレート等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネートペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)等のイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、例えば2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
本実施形態の粘着剤用組成物には、その他、必要に応じて、ベンガラ、二酸化チタンなどの顔料;パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等のワックス類;無定形ポリオレフィン、エチレンーエチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系又は低分子量のビニル芳香族系熱可塑性樹脂;天然ゴム;ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、ポリペンテナマーゴム等の合成ゴムを添加してもよい。合成ゴムとしては、その他、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等に記載されたものが挙げられる。
〔粘着剤用組成物の製造方法〕
本実施形態の粘着剤用組成物は、従来公知の方法により製造できる。
例えば、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、コーター等によりキザイフィルムに塗工した後、溶剤を加熱除去する方法等が用いられる。
本実施形態の粘着剤用組成物には、軽量化、柔軟化、密着性の向上効果を図るため、発泡させてもよい。発泡方法としては、化学的方法、物理的方法、熱熱膨張型のマイクロバルーンの利用等がある。各々、無機系発泡剤、有機系発泡剤等の化学的発泡剤、物理的発泡剤等の添加、熱熱膨張型のマイクロバルーンの添加等により材料内部に気泡を分布させることができる。
また、中空フィラー(既膨張バルーン)を添加することにより、軽量化、柔軟化、密着性の向上を図ってもよい。
〔表面保護フィルム〕
本実施形態の表面保護フィルムは、上述した本実施形態の粘着剤用組成物を、所定の基材フィルム上に積層形成した粘着剤層を具備する構成を有している。
基材フィルムとしては、非極性樹脂又は極性樹脂のいずれも使用できるが、性能や価格面等から、非極性樹脂としては、ポリエチレン、ホモ又はブロックのポリプロピレン、極性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその加水分解物等が好ましいものとして挙げられる。
本実施形態の表面保護フィルムを構成する粘着剤用組成物の層は、1μm以上100μm以下が好ましく、5〜100μmがより好ましい。
粘着剤用組成物の層の厚さが100μmを超えると、容量が大きくなり、取扱性が悪化し、経済的にも不利である。また、1μm未満であると密着性が悪化し、均一な厚みも得られなくなるという不都合を生じる。
基材フィルムは、5mm以下、好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下のものが好ましく、300μm以下がさらにより好ましく、10〜200μmがさらにより好ましい。
一般的に、厚さが300μmを超えるものは「シート」と呼ばれるが、本明細書においては、これらも含めてフィルムと記載している。
本実施形態における表面保護フィルムの製造方法としては、例えば、フィルム押出機による方法と塗工する方法とが挙げられる。
先ず、フィルム押出機による方法としては、粘着剤用組成物層の成分と基材フィルム層の熱可塑性樹脂成分とを、溶融共押出機にて、二つの流れにして、すなわち、接着剤層形成用流体と、基材体フィルム形成用流体とをダイス口内で合流せしめて単一流体を形成して押し出し、粘着剤層と樹脂フィルム層とを複合することによって製造できる。
塗工する方法としては、粘着剤層組成物を所定の溶剤に溶解し、塗布液を作製し、これを基材フィルムに塗布することによって製造することができる。
フィルム押出機による方法の場合、粘着剤用組成物は、予め粘着剤用組成物の各成分をドライブレンドすることによっても製造できるため、生産性に優れている。
また、塗工法としては、粘着剤用組成物を溶解可能な溶媒に溶かし、コーター等を用い、基材フィルム上に塗工し、溶媒を加熱乾燥することによって製造できる。粘着剤用組成物に適した溶媒としては、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム等が挙げられる。
以下、本発明の実施例と、比較例を挙げて具体的に説明する。
先ず、実施例及び比較例に適用した、評価方法及び物性の測定方法について下記に示す。
I.ビニル芳香族単量体単位含有する共重合体(A)の組成及び構造の評価
(I−1)スチレン含有量、共役ジエンのビニル結合量、共役ジエンに基づく二重結合の水素添加率
ポリマー中のスチレン含有量、共役ジエンのビニル結合量、共役ジエンに基づく二重結合の水素添加率は、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により、下記の条件で測定した。
測定機器:JNM−LA400(JEOL製)
溶媒:重水素化クロロホルム
測定サンプル:ポリマーを水素添加する前後の抜き取り品
サンプル濃度:50mg/ml
観測周波数:400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数:64回
パルス幅:45°
測定温度:26℃
(I−2)ビニル芳香族単量体を主体とする重合体ブロックの含有量
I. M. Kolthoff, et al., J. Polym. Sci., 1946, Vol.1, p.429に記載されている四酸化オスミウム酸法により測定した。
測定サンプル:ポリマーを水素添加する前の抜き取り品
ポリマー分解用溶液:オスミウム酸0.1gを第3級ブタノ−ル125mLに溶解した溶液
(I−3)重量平均分子量および分子量分布
ビニル芳香族単量体単位含有する共重合体(A)の重量平均分子量及び分子量分布は、下記の条件でゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
分子量分布は、得られた重量平均分子量と数平均分子量との比により算出した。
測定装置:LC−10(島津製作所製)
カラム:TSKgelGMHXL(4.6mmID×30cm)、2本
溶媒:テトラヒドロフラン
検量線用サンプル:市販(東ソー株式会社製)の標準ポリスチレン、10点測定
(I−4)tanδピーク及び25℃のtanδ値
測定材料を、幅10mm、長さ35mmのサイズにカットし、測定用試料とした。
装置ARES(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の捻りタイプのジオメトリーに、測定用試料をセットし、実効測定長さは25mm、ひずみ0.5%、周波数1Hz、−70℃〜50℃まで、昇温速度3℃/分の条件により測定した。
tanδピーク温度は、RSI Orchestrator(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)の自動測定より検出されるピークから求めた値である。
II.粘接着剤用組成物の特性
(II−1)密着性
PMMA板(表面の算術平均粗さ:1.1μm)に、下記実施例1〜8、比較例1〜8において作製した表面保護フィルムを貼り付け、23℃×50%相対湿度中で、重さ1kgのゴムロール(直径10cm)を用いて一定速度で転圧させて貼り付けた後、密着部分と空隙部分の面積比を目視で観察した。
密着性は、下記の4段階で評価を行った。
◎:剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる気泡が全くないもの。
〇:剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる気泡が1点のもの。
×:剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる気泡が2〜4点のもの。
××:剥離面積(1m2)に対して、目視で観察できる気泡が5点以上のもの。
(II−2)粘着力(g/10mm)
測定装置としては、万能引張試験機「テンシロンSTM−T−200BP:(株)オリエンテック製」を用いた。
180mm長×20mm幅のループ状の、下記実施例1〜8、比較例1〜8において作製した表面保護フィルムを用い、被着体として、PMMA板(表面の算術平均粗さ:0.1μm)を使用して、接触面積15mm×50mm、接触間隔(上部のチャックの下端部とPMMA板の上面の距離):30mm、接着時間:10sec、接着及び引き剥がし速度:500mm/minとして、粘着力(g/10mm)を測定した。
なお、測定温度は、0℃、23℃の2種類とした。
(II−3)接着強さ(g/25mm)
測定装置としては、万能引張試験機「テンシロンSTM−T−200BP:(株)オリエンテック製」を用いた。
PMMA板(表面の算術平均粗さ:0.1μm)に、下記実施例1〜8、比較例1〜8において作製した表面保護フィルムを貼り付け、温度23℃中で180度引き剥がし試験を、貼り付け直後と長時間密着後の2種類行った。
この180度引き剥がし試験においては、測定用試料である表面保護フィルムを25mm幅にしてPMMA板に貼り付け、引き剥がし速度300mm/minとして剥離力を測定した。
なお、長時間密着の評価は、PMMA板に下記実施例1〜8、比較例1〜8において作製した表面保護フィルムを貼り付けた後、23℃×50%相対湿度中で28日放置後に測定した。
III.水添触媒の調製
ビニル芳香族単量体単位含有する共重合体(A)の水添反応に用いた水添触媒は下記の方法で調製した。
窒素置換した反応容器に、乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビスシクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させ、水添触媒を調製した。
IV.ビニル芳香族単量体単位含有する共重合体(A)の調製
<ポリマー1:スチレン−ブタジエン−スチレン・ブタジエン−スチレンの水添物(a−c−b−a)>
ここで、a〜cは、それぞれ下記の重合体ブロックを示すものとする。
a:ポリスチレンブロック
b:ブタジエンとスチレンの共重合体ブロック
c:ポリブタジエン単独ブロック
内容積が10Lの、攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を、洗浄、乾燥、窒素置換して、下記の方法によりバッチ重合を行った。
先ず、スチレン15質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を投入した。
次に、n−ブチルリチウムを全モノマー100質量部に対して0.06質量部と、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン(以下「TMEDA」と記載する。)をn−ブチルリチウム1モルに対して0.7モル添加し、70℃で30分間重合した。
その後、ブタジエン20質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を加えて70℃で30分間重合した。
次に、ブタジエン15質量部とスチレン35質量部とを含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を加えて70℃で1時間重合した。
最後にスチレン15質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を加えて70℃で30分間重合した。
上述のようにして得られたポリマーは、スチレン含有量65質量%、ポリスチレンブロック(a)含有量30質量%、ポリブタジエン単独ブロック(c)部のビニル結合量48モル%、ブタジエンとスチレンの共重合体ブロック(b)部のビニル結合量21モル%、ポリマー全体の重量平均分子量17.7万、分子量分布1.10であった。
次に、上述のようにして得られたポリマーに、上記(III)により調製した水添触媒を、ポリマー100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
その後、メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー1)のブタジエンの水添率は99%であった。
<ポリマー2:スチレン−ブタジエン−スチレン・ブタジエン−スチレンの水添物(a−c−b−a)>
ここで、a〜cは、それぞれ下記の重合体ブロックを示すものとする。
a:ポリスチレンブロック
b:ブタジエンとスチレンの共重合体ブロック
c:ポリブタジエン単独ブロック
上記ポリマー1の合成と同様に、内容積が10Lの、攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を、洗浄、乾燥、窒素置換して、下記の方法によりバッチ重合を行った。
スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、上記反応器に投入後、n−ブチルリチウムを全モノマー100質量部に対して0.05質量部、TMEDAをn−ブチルリチウム1モルに対して0.7モル添加し、70℃で30分間重合した。
その後、ブタジエン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を加え、70℃で30分間重合した。
次に、ブタジエン15質量部とスチレン40質量部とを含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で1時間重合した。
最後に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で30分間重合した。
上述のようにして得られたポリマーは、スチレン含有量60質量%、ポリスチレンブロック(a)含有量20質量%、ポリブタジエン単独ブロック(c)部のビニル結合量43モル%、ブタジエンとスチレンの共重合体ブロック(b)部のビニル結合量18モル%、ポリマー全体の重量平均分子量22.2万、分子量分布1.11であった。
次に、上述のようにして得られたポリマーに、上記(III)により調製した水添触媒を、ポリマー100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
その後、メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー2)のブタジエンの水添率は99%であった。
<ポリマー3:スチレン・ブタジエン−スチレンの水添物(b−a)>
内容積が10Lの、攪拌装置及びジャケット付きの槽型反応器を2基使用し、洗浄、乾燥、窒素置換して連続重合を行った。
1基目の反応器の底部から、ブタジエンを含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を3.3kg/hrの供給速度で、スチレンを含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を4.8kg/hrの供給速度で、n−ブチルリチウムを含むシクロヘキサン溶液を、全モノマー100質量部に対して0.077質量部になるような供給速度で、さらに、TMEDAを含むシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.44モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合を行った。
1基目の重合反応器における平均滞留時間は、約45分間であり、ブタジエンの転化率は略100%であり、スチレンの転化率は99%であった。
1基目から出たポリマー溶液を、2基目の反応器の底部から供給し、また同時に、スチレンを含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を1.9kg/hrの供給速度で、2基目の底部に供給し、90℃で連続重合した。2基目の反応器出口におけるスチレンの転化率は98%であった。
連続重合で得られたポリマーは、スチレン含有量67質量%、ポリスチレンブロック(a)含有量20質量%、ブタジエンとスチレンの共重合体ブロック(b)部のビニル結合量16モル%、ポリマー全体の重量平均分子量20万、分子量分布1.9であった。
次に、上述のようにして得られたポリマーに、上記(III)により調製した水添触媒を、ポリマー100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
その後、メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー3)のブタジエンの水添率は99%であった。
<ポリマー4:スチレン−ブタジエン−スチレンの水添物(a−c−a)>
上記ポリマー1の合成と同様に、内容積が10Lの、攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を、洗浄、乾燥、窒素置換して、下記の方法によりバッチ重合を行った。
スチレン15質量部を含むシクロヘキサン溶液を、上記反応器に投入後、n−ブチルリチウムを全モノマー100質量部に対して0.05質量部、TMEDAをn−ブチルリチウム1モルに対して0.55モル添加し、70℃で30分間重合した。
その後、ブタジエン70質量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で1時間重合した。
最後に、スチレン15質量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で30分間重合した。
上述のようにして得られたポリマーは、スチレン含有量30質量%、ポリスチレンブロック(a)含有量30質量%、ポリブタジエン単独ブロック(c)部のビニル結合量38モル%、ポリマー全体の分子量32.1万、ポリスチレンブロックの重量平均分子量3.2万、分子量分布1.03であった。
次に、上述のようにして得られたポリマーに、上記(III)により調製した水添触媒を、ポリマー100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
その後、メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100質量部に対して0.3質量部添加した。
得られた水添ブロック共重合体(ポリマー4)のブタジエンの水添率は99%であった。
<ポリマー5:スチレン−ブタジエン−スチレン・ブタジエン−スチレンの水添物(a−c−b−a)>
水添触媒をポリマー100質量部当たりチタンとして58ppm添加して水添反応を行った。
その他の条件は、上述した(ポリマー1)と同様として、水添ブロック共重合体(ポリマー5)を得た。
水添ブロック共重合体(ポリマー5)のブタジエンの水添率は70%であった。
得られた共重合体成分(A):(ポリマー1〜4)、(ポリマー5)の組成、構造、及び分子量を下記表1に示した。
Figure 2010235771
〔実施例1〕
ブロック共重合体(A)として、上記(ポリマー1)の15%トルエン溶液を作製した。
次に、アプリケーターを用いて、25μm厚みのポリエステルフィルムに、上記トルエン溶液を塗工し、30分間ドラフト内で風乾後、70℃のオーブンでトルエンを完全に蒸発させ、粘着剤層を具備する表面保護フィルムを作製した。
なお、粘着剤層の厚みは15μmであった。
この表面保護フィルムについて、密着性、接着強さ(貼り合わせ直後、23℃×14日後)、粘着力(23℃、0℃)の測定を行った。測定結果を下記表2に示した。
〔実施例2〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー2)を用い、15%トルエン溶液を作製し、これを用いて実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔比較例1〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー3)を用い、15%トルエン溶液を作製し、これを用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。測定結果を下記表2に示す。
〔比較例2〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー4)を用い、15%トルエン溶液を作製し、これを用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表2に示す。
〔参考例1〕
上記(ポリマー1)に代えて(ポリマー5)を用い、15%トルエン溶液を作製し、これを用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表2に示す。
〔実施例3〕
ブロック共重合体(A)として(ポリマー1)を用い、このポリマー1を50質量%、水添系エラストマー(ポリマー構造がEB−S−EB−S、スチレン量が13%、水添前のブタジエン部のビニル量が73%、メルトフローレート・MFR(230℃、2.16kg荷重)が3.5g/10min)を50質量%の割合で混合し、この混合物の15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表3に示す。
〔実施例4〕
(ポリマー1)に代えて(ポリマー2)を使用し、(ポリマー2)と上記水添系エラストマーとの比率を下記表3に示す値に調整し、その他の条件は実施例3と同様に15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表3に示す。
〔比較例3〕
(ポリマー1)に代えて(ポリマー3)を使用し、(ポリマー3)と上記水添系エラストマーとの比率を下記表3に示す値に調整し、その他の条件は実施例3と同様に15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表3に示す。
〔比較例4〕
(ポリマー1)に代えて(ポリマー4)を使用し、(ポリマー4)と上記水添系エラストマーとの比率を下記表3に示す値に調整し、その他の条件は実施例3と同様に15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表3に示す。
〔参考例2〕
(ポリマー1)に代えて(ポリマー5)を使用し、(ポリマー5)と上記水添系エラストマーとの比率を下記表3に示す値に調整し、その他の条件は実施例3と同様に15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表3に示す。
〔実施例5〕、〔実施例6〕、〔参考例3〕、〔参考例4〕
(ポリマー1)と、水添スチレン系エラストマーとの比率を下記表4に示す値に調整し、その他の条件は実施例3と同様に15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表4に示す。
〔実施例7〕
(ポリマー1)、水添スチレン系エラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体(エバフレックスEV45X(VA含有量:46質量%)、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)及びアクリル系共重合体(アクリル系共重合体含有溶剤型粘着剤、アロンタックS−1601(固形分30%)、東亜合成株式会社製)を、下記表4に示す配合組成とし、その他の条件は、実施例3と同様として15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表4に示す。
〔実施例8〕
(ポリマー1)、水添スチレン系エラストマー、粘着付与剤樹脂(水素化石油樹脂、アルコンP115、荒川化学工業株式会社製)及び軟化剤(ダイアナプロセスオイルPW90、出光興産株式会社製)を、下記表4に示す配合組成とし、その他の条件は、実施例3と同様として15%トルエン溶液を作製した。
上記15%トルエン溶液を用いて、実施例1と同様の方法で表面保護フィルムを作製し、各特性の測定を行った。
測定結果を下記表4に示す。
Figure 2010235771
Figure 2010235771
Figure 2010235771
表2に示すように、実施例1、2においては、いずれも粘着剤用組成物は優れた柔軟性を有しており、密着性が良好で、長時間に亘り接着強さが維持され、低温条件下、常温条件下のいずれにおいても十分な粘着力が得られた。
一方、比較例1においては、共重合体(A)が、−70℃以上−5℃以下の範囲にtanδ(損失正接)ピークを有していないため、密着性、接着強さ、粘着力のいずれにおいても実用上良好な評価が得られなかった。
また、比較例2においては、共重合体(A)が、0℃以上50℃以下の範囲に、tanδ(損失正接)ピークを有していないため、上記密着性において、実用上良好な評価が得られなかった。
参考例1においては、共重合体(A)が、全共役ジエンの水素添加率が低いものであるため、粘着剤用組成物は、密着性がやや劣ったものとなり、接着強さが貼り合せ直後に比べ、23℃×14日後の方が高くなってしまっており、接着強さがやや不安定であった。
表3に示すように、実施例3、4においては、いずれも、良好な密着性、実用上十分な粘着力の評価が得られ、また、貼り合わせ直後から長時間保存後の接着強さに変化がなく、良好な特性を示した。
一方、比較例3においては、粘着剤用組成物に含有されているポリマー3の共重合体(A)が、−70℃以上−5℃以下の範囲にtanδ(損失正接)ピークを有していないため、密着性、接着強さ、粘着力のいずれにおいても実用上良好な評価が得られなかった。
比較例4においては、粘着剤用組成物に含有されているポリマー4の共重合体(A)が、0℃以上50℃以下の範囲に、tanδ(損失正接)ピークを有していないため、貼り合わせ直後から長時間保存後の接着強さに著しい差が生じ、容易に剥離することが困難な状態となった。
参考例2においては、共重合体(A)が、全共役ジエンの水素添加率が低いものであるため、粘着剤用組成物は、接着強さが貼り合せ直後に比べて23℃×14日後の方が極めて高くなってしまっており、接着強さが不安定であった。
表4に示すように、実施例5〜8においては、いずれも、良好な密着性、実用上十分な粘着力の評価が得られ、また、貼り合わせ直後から長時間保存後の接着強さに変化がなく、安定した良好な特性を示した。
参考例3においては、共重合体(A)が水添スチレン系エラストマーに比べ、少なすぎるため、密着性が劣り、23℃×14日後の接着強さが貼り合せ直後に比べ高くなった。
参考例4においては、共重合体(A)が水添スチレン系エラストマーに比べ多すぎるため、接着強さ、粘着力が共に低い結果となった。
本発明の粘接着剤用組成物は、金属、ガラス、合成樹脂等を貼り合わせる粘接着剤、表面の耐傷性を向上させ、ゴミの付着を防止する表面保護用の粘接着剤として、産業上の利用可能性がある。

Claims (13)

  1. ビニル芳香族単量体単位を有する共重合体(A)を含有する粘着剤用組成物であって、
    前記共重合体(A)は、−70℃以上−5℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク1と、
    0℃以上50℃以下の範囲に1つ以上のtanδ(損失正接)ピーク2を有している
    粘着剤用組成物。
  2. 前記共重合体(A)の、25℃のtanδ(損失正接)が、0.10以上である請求項1に記載の粘着剤用組成物。
  3. 前記共重合体(A)が、下記(a)ブロック及び2種類以上の(b)ブロックを含有する、請求項1又は2に記載の粘着剤用組成物。
    (a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
    (b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする水添共重合体ブロック
  4. 前記共重合体(A)が、下記(a)〜(c)の各ブロックを1つ以上含有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
    (a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック
    (b)アルキレン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする共重合体ブロック又は共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位を主体とする水添共重合体ブロック
    (c)アルキレン単位を主体とする重合体ブロック又は共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロック
  5. 前記共重合体(A)が、下記(a)、(b2)、(c2)の各ブロックを含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
    (a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック:10〜50質量%
    (b2)共役ジエン単位とビニル芳香族単量体単位とを主体とする水添共重合体ブロック:25〜80質量%
    (c2)共役ジエン単位を主体とする水添重合体ブロック:10〜70質量%
  6. 前記水添共重合体ブロック(b2)は、当該水添共重合体ブロック中のビニル芳香族単量体単位が10〜90質量%である、請求項5に記載の粘着剤用組成物。
  7. 前記共重合体(A)が、当該共重合体(A)中の全共役ジエン単位の60mol%以上が水素添加された重合体である、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
  8. 前記共重合体(A)の両末端部に、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
  9. 一種以上の熱可塑性樹脂をさらに含有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
  10. (B)水添スチレン系エラストマー、
    (C)エチレン酢酸ビニル共重合体、
    (D)アクリル系共重合体
    からなる群から選ばれる一つ以上をさらに含有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
  11. 前記共重合体(A):10質量%〜80質量%、
    前記(B)水添スチレン系エラストマー:20質量%〜90質量%を含有する請求項10に記載の粘着剤用組成物。
  12. 前記共重合体(A)が官能基を有している請求項1乃至11のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物。
  13. 基材フィルム上に、厚み1μm〜100μmの請求項1乃至11のいずれか一項に記載の粘着剤用組成物の層が一層以上設けられている表面保護フィルム。
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