JP2010235133A - 複合材タンク、翼、および、複合材タンクの製造方法 - Google Patents

複合材タンク、翼、および、複合材タンクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】帯電および腐食の発生を抑制するとともに、強度劣化を抑制することができる複合材タンク、複合材タンクを備えた翼、および、複合材タンクの製造方法を提供する。
【解決手段】繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部11,12、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、少なくとも、タンク本体の内面であって、第1樹脂部11,12における金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部22と、第2樹脂部22において、可燃物と接する面から第1樹脂部11,12に電荷の移動を可能とする複数の導通部23と、が設けられ、第2樹脂部22に含まれる繊維は、第1樹脂部11,12に含まれる繊維よりも、電気抵抗率が高く、かつ、第2樹脂部22は第1樹脂部11,12および金属部を隔離する層であることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、内部に燃料が蓄えられるタンク、特に、航空機の翼と一体に形成されるタンク(以下、「インテグラルタンク」と表記する。)に適用して好適な複合材タンク、複合材タンクを備えた翼、および、複合材タンクの製造方法に関する。
従来、燃料が蓄えられる燃料タンクは、アルミニウム合金などの金属から形成されたタンクが主体であり、特に、航空機の分野におけるインテグラルタンクは、タンクを構成する部材の一部または全部が、主翼を構成する金属部材と共用されるため、金属から形成されていた。
近年、航空機などの輸送機器の分野では、軽量化や、それによる高性能化を目的として、機体や主翼などの構成要素に強化プラスチックなどの複合材料が用いられ始めている。
すると、主翼と構成する部品が共用されるインテグラルタンクにおいても、タンクの一部または全体を複合材料で形成されることとなり、複合材料で形成された燃料タンクについて種々の提案がなされている(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開平07−172395号公報 特開平07−033089号公報
例えば、燃料タンクを構成する強化プラスチックとして炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」と表記する。)を用いる場合には、補強材などとの接合に用いられる貫通孔等を形成するためにCFRPに切削加工を施すと、切削加工部の周囲にバリが発生する。バリが発生すると、CFRPの強度劣化が生じやすいという問題があった。
さらに、上述の接合に用いられ相手方の構造部材が、アルミニウムなどCFRPと異なる電位を持つ材料から形成されていると、構造部材と燃料タンクとの接触部において局部電池が形成されて、これら電位の異なる材料同士が水等の電解溶液を介して接触すると、電位の卑な金属に腐食が発生するという問題があった。
すなわち、CFRPを構成する炭素繊維は貴金属並みに電気的に貴であり、アルミニウムなど、電気的に卑な金属材料と比較して安定性が高いことから、構造部材と燃料タンクとが接触すると、安定性の低い構造部材に腐食が発生するという問題があった。
上述のCFRPを用いた場合の問題を解決するために、CFRPからなる部材の表層に、ガラス繊維強化プラスチック(以下、「GFRP」と表記する。)を設ける方法が知られている。
しかしながら、GFRPは絶縁材料であることから、燃料と燃料タンクとの間で起きる流動帯電現象による帯電が発生しやすくなる問題がある。
さらに、このような引火源となるおそれのある帯電は、米国の連邦航空規則(FAR25.981)に適合しないことから、航空機の燃料タンクに適用しにくいという問題があった。
なお、従来のアルミニウム合金などの金属から形成された燃料タンクは、アルミニウム合金等の金属は導電率が高いため、燃料と燃料タンクとの間で起きる流動帯電現象による帯電が発生しにくかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、帯電および腐食の発生を抑制するとともに、強度劣化を抑制することができる複合材タンク、複合材タンクを備えた翼、および、複合材タンクの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の複合材タンクは、繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、少なくとも、前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部に電荷の移動を可能とする複数の導通部と、が設けられ、前記第2樹脂部に含まれる繊維は、前記第1樹脂部に含まれる繊維よりも、電気抵抗率が高く、かつ、前記第2樹脂部は前記第1樹脂部および前記金属部を隔離する層であることを特徴とする。
本発明によれば、第2樹脂部に導通部が設けられているため、導通部が設けられていない場合と比較して、第2樹脂部が帯びる電荷量が少なくなる。
例えば、タンク本体に貯蔵される可燃物が燃料などの液体の場合、タンク本体の内面には流動帯電が生じる。第2樹脂部に含まれる繊維は、第1樹脂部に含まれる繊維よりも電気抵抗率が高いため、第2樹脂部は第1樹脂部よりも電荷を帯びやすい。このとき、第2樹脂部における導通部近傍の帯電量が所定の値に達すると、第2樹脂部が帯びた電荷は、導通部を介して第1樹脂部に移動する。
第1樹脂部における金属部と隣接する領域を覆うように第2樹脂部を配置しているため、言い換えると、第1樹脂部と金属部との間に第2樹脂部が配置されているため、金属部の腐食を抑制することができる。
つまり、第2樹脂部は、第1樹脂部と金属部とを隔離する層として機能するため、第1樹脂部と金属部とが直接接触する場合と比較して、金属部を構成する金属材料はイオン化しにくい。そのため、第1樹脂部と金属部とが直接接触する場合と比較して、金属材料の腐食が発生しにくい。
上記発明においては、前記導通部は、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成されたものであることが望ましい。
本発明によれば、例えば、第2樹脂部に貫通孔状の導通部を設けた場合と比較して、金属部における腐食をより抑制できる。
つまり、第1樹脂部は、樹脂のみから形成された導通部により覆われているため、可燃物に含まれる水分等と接触することがない。そのため、金属部は、水分を介して第1樹脂部に含まれる繊維と電気的に接続されることがなく、金属部の腐食が抑制される。
上記発明においては、前記第2樹脂部は、前記繊維を平面状に形成したものに、前記樹脂を含浸させたものであり、前記導通部は、前記繊維を欠如させたものであることが望ましい。
前記繊維を平面状に形成したもの例としては、繊維を交差させた物、好適には平織りや朱子織などの一層の織物として形成したものが挙げられる。その他の例として、繊維が平行な一方向材を用いることも可である。
本発明によれば、複合材タンクの強度劣化の原因となるバリ等を形成することなく、容易に導通部を形成することができる。
具体的には、繊維を平面状に形成したものから、繊維を欠如させた部分を形成し、さらに、樹脂を含浸させることにより、第2樹脂部および導通部を一体に形成する場合と、繊維を平面状に形成したものに樹脂を含浸させた後、繊維を欠如させた部分を形成する場合とを例示することができる。
そのため、第2樹脂部における可燃物と接する面から第1樹脂部まで貫通する樹脂のみから形成された導通部を形成することができる。
なお、繊維を欠如させる方法としては、平面状に形成された繊維の一部を抜き取る方法や、平面状に形成された繊維の一部を切断する方法などを例示することができる。
さらには、繊維を平面状に形成したものに樹脂を含浸させたものを、第一樹脂部、または硬化前の第一樹脂部にレイアップ(積層)し、樹脂を硬化させた後に、物理的に、もしくは、電圧をかけることにより、導通部となるピンホールを形成してもよい。
本発明の翼は、上記本発明の複合材タンクが設けられ、該複合材タンクにおける前記第1樹脂部が、少なくとも翼ボックスの一部を構成することを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明の複合材タンクが、一体に設けられているため、帯電および腐食の発生を抑制するとともに、強度劣化を抑制することができる。
ここで、複合材タンクにおける第1樹脂部が適用される翼ボックスとは、翼の主要構造部位であって、翼外板(Skin Panel)である上翼外板および下翼外板、前後桁であるスパー(Spar)、翼小骨であるリブ、縦通材であるストリンガ(Stringer)などを組み合わせたものであり、少なくとも翼ボックスの一部とは、上翼外板、下翼外板、スパー、リブ、および、ストリンガの少なくとも一つのことである。
そして、第1樹脂部と、金属材料から形成された部品との組合せとしては、第1樹脂部から形成された上下の翼外板と、金属材料から形成されたリブとの組み合わせや、第1樹脂部から形成された上下の翼外板と、ファスナやシアタイやシアクリップなどの金属材料から形成された結合部品(以下、「金属部品」と表記する。)との組み合わせや、第1樹脂部から形成されたスパーと、金属材料から形成されたリブとの組み合わせや、第1樹脂部から形成されたスパーと、金属部品との組み合わせや、第1樹脂部から形成されたリブと、金属部品との組み合わせや、第1樹脂部から形成されたストリンガと、金属部品との組み合わせ等を例示することができる。
本発明の複合材タンクの製造方法は、繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、が設けられた複合材タンクの製造方法であって、前記第2樹脂部に係る前記繊維を平面状に形成するとともに、前記繊維を一部欠如させる工程と、平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、を有することを特徴とする。
前記繊維を平面状に形成する方法の例としては、繊維を交差させて形成する方法、好適には平織りや朱子織などの一層の織物として形成することが挙げられる。
本発明の複合材タンクの製造方法は、繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、が設けられた複合材タンクの製造方法であって、前記第2樹脂部に係る前記繊維を平面状に形成する工程と、平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、前記プリプレグから前記繊維を一部欠如させる工程と、前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、タンク本体の強度劣化の原因となる切削加工を行うことなく、容易に導通部を形成することができる。
具体的には、繊維を平面状に形成したものから、繊維を欠如させた部分を形成し、さらに、樹脂を含浸させることにより、あるいは、繊維を平面状に形成したものに樹脂を含浸させたプリプレグから繊維を欠如させた部分を形成することにより、第2樹脂部および導通部を一体に形成することができる。そのため、切削加工を行うことなく、第2樹脂部における可燃物と接する面から第1樹脂部まで貫通する樹脂のみから形成された導通部を形成することができる。
本発明の複合材タンクの製造方法は、繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、が設けられた複合材タンクの製造方法であって、前記第2樹脂部に係る前記繊維を平面状に形成する工程と、平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、樹脂が硬化された前記第2樹脂部に物理的に、もしくは電圧をかけることにより、前記複数の導通部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、タンク本体の強度を劣化させることなく、容易に導通部を形成することができる。
本発明の複合材タンク、複合材タンクを備えた翼、および、複合材タンクの製造方法によれば、第1樹脂部における金属部と隣接する領域を覆うように第2樹脂部を配置しているとともに、第2樹脂部に導通部が設けられているため、流動帯電および腐食の発生を抑制するとともに、製造性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態の燃料タンクが設けられた主翼の構成を説明する斜視図である。 図1の燃料タンクの構成を説明するX−X断面視図である。 図2の上外板とリブとの接合部の構成を説明する断面視図である。 図3の内面層に形成された導通部の構成を説明する模式図である。 コロナ帯電装置のコロナ電圧に対する、GFRPの初期表面電位を説明するグラフである。
この発明の一実施形態に係る主翼について、図1から図4を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の燃料タンクが設けられた主翼の構成を説明する斜視図である。図2は、図1の燃料タンクの構成を説明するX−X断面視図である。
本実施形態では、CFRPなどの複合材から構成された航空機の主翼(翼)1であって、内部に燃料タンク(複合材タンク)20が一体に構成されたものに適用して説明する。
主翼1には、図1および図2に示すように、上翼外板11と、下翼外板12と、スパー13と、リブ14と、ストリンガ15と、が主に設けられている。これら上翼外板11、下翼外板12、スパー13、リブ14、および、ストリンガ15は、主翼1の主要構造部位である翼ボックスを構成するものでもある。
さらに、主翼1の内部には、燃料タンク20が主翼1と一体に設けられている。
上翼外板11および下翼外板12は、主翼1の外形を構成する薄板であり、スパー13、リブ14、および、ストリンガ15とともに主翼1に働く引っ張り荷重や、圧縮荷重の一部を受け持つものである。
上翼外板11は、主翼1の上面を構成する薄板であり、下翼外板12は、主翼1の下面を構成する薄板である。
スパー13は、図1および図2に示すように、主翼1の翼幅方向(図2の紙面に垂直方向)に延びる構造部材であって、上翼外板11および下翼外板12との間にわたって配置される部材である。
本実施形態では、主翼1の前縁LE側と、後縁TE側にそれぞれスパー13が配置されている例に適用して説明する。
ストリンガ15は、図1および図2に示すように、一対のスパー13の間を、主翼1の翼幅方向(図2の紙面に垂直方向)に延びる補助部材であり、上翼外板11および下翼外板12との間にわたって配置される部材である。
さらに、スパー13およびストリンガ15は、主翼1に作用する前後方向や、上下方向に働く曲げや捩れなどの力を主翼1が取り付けられている航空機の胴体(図示せず)に伝達するものである。
リブ14は、図1および図2に示すように、主翼1の翼弦方向(図2の左右方向)に延びるとともに、上翼外板11および下翼外板12の間にわたって配置される構造部材である。言い換えると、リブ14は、スパー13と略直交する方向に延びる構造部材であって、主翼1の断面形状に形成された板状の部材である。
図3は、図2の上外板とリブとの接合部の構成を説明する断面視図である。図3には、組み合わせの一例として、ファスナ部材16によりリブ14と上翼外板11とが締結されている状態が示されている。
スパー13や、ストリンガ15や、リブ14は、上翼外板11および下翼外板12とリベットなどの金属から形成されたファスナ部材16を用いて締結されている。
ファスナ部材16は、円柱状に延びるシャンク部と、シャンク部よりも径が大きく、シャンク部の一方に配置されたヘッド部と、他方に配置されたカラー等でファスニングするテール部とを有したものである。シャンク部は、上翼外板11およびリブ14に形成された貫通孔17に挿通され、テール部はリブ14の内面に配置され、ヘッド部は上翼外板11の外面に配置されている。
燃料タンク20は、図1および図2に示すように、航空機の燃料(可燃物)が貯蔵されるタンクであって、主翼1の内部に、主翼1と一体に形成されたインテグラルタンクである。
燃料タンク20には、図1から図3に示すように、タンク本体21と、内面層(第2樹脂部)22と、が設けられている。
タンク本体21は、例えば、CFRPから主に構成された上翼外板(第1樹脂部)11、下翼外板(第1樹脂部)12、スパー(第1樹脂部)13、および、ストリンガ(第1樹脂部)15と、アルミニウム合金から主に構成されたリブ(金属部)14と、から主に形成された燃料が蓄えられる容器であって、主翼1と一体に構成されたものである。
なお、上述のように、上翼外板11、下翼外板12、スパー13、および、ストリンガ15をCFRPから主に構成してもよいし、上翼外板11、下翼外板12、スパー13、リブ14、および、ストリンガ15の少なくとも一つをCFRPから主に構成していればよく、特に限定するものではない。
さらに、タンク本体21は、上述のように上翼外板11、下翼外板12、スパー13、リブ14、およびストリンガ15などの構成要素を組み合わせて主翼1と一体に構成されていてもよいし、これ以外の構成要素を追加して主翼1と別体に構成されていてもよいし、一部の構成要素が他の構成要素に置き換られた構成であってもよく、特に限定するものではない。
上翼外板11および下翼外板12は、CFRPから構成された板状の部材である。上翼外板11および下翼外板12における内側の面、言い換えると、燃料と接する面には、図3に示すように、内面層22が設けられている。
さらに、上翼外板11、下翼外板12および内面層22には、ファスナ部材16のシャンク部が挿通される貫通孔17が形成されている。
内面層22は、本実施形態の構成では、上翼外板11および下翼外板12における内側の面、さらにスパー13およびストリンガ15の表面に配置されたものであって、母材としてエポキシ系樹脂を用いるとともに、強化繊維としてガラス繊維を用いたGFRPから構成されたものである。内面層22は、図3に示すように、上翼外板11、下翼外板12、スパー13およびストリンガ15における少なくとも、リブ14と接触する領域、さらに、ファスナ部材16が挿通される貫通孔17が形成される領域を含む範囲に配置されている。
そのため、内面層22は、リブ14と直接接触しているとともに、内面層22には貫通孔17が形成されている。
なお、内面層22は、少なくとも、リブ14などの金属材料と接触する領域や、貫通孔17が形成される領域を含む範囲に配置されていればよく、特に、配置される場所を上翼外板11および下翼外板12における内側の面や、スパー13およびストリンガ15の表面に限定するものではない。
図4は、図3の内面層に形成された導通部の構成を説明する模式図である。
内面層22には、図4に示すように、複数の導通部23が設けられている。
導通部23は、内面層22における強化繊維であるガラス繊維が欠如した部分であって、母材であるエポキシ樹脂のみから形成された部分である。導通部23は直径が約1mmまたは約3mmの円状に形成された複数の部分であり、図4に示すように、ピッチが約10mmのマトリクス状に配置されたものである。
ここで、導通部23は以下の工程を経て形成されている。
まず、内面層22を構成するガラス繊維を交差させて平面状とした織物を作り、織物からガラス繊維を一部欠如させて貫通孔を形成したものが形成される。ガラス繊維を一部欠如させる方法としては、ガラス繊維の織物に穴あけパンチなどを用いて円形の孔を形成する方法や、織物からガラス繊維の一部を間引く方法などを挙げることができる。
そして、貫通孔が形成された織物に、母材となるエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグが形成される。
その後、当該プリプレグを、第一樹脂部または硬化前の第一樹脂部にレイアップ(積層)し、樹脂を硬化させることにより、導通部23が形成される。
なお、導通部23の大きさや、導通部23が配置されるピッチについては、上述の値に限られることなく、それ以外の値を用いることができる。
なお、内面層22を構成する繊維強化プラスチックとしては、母材としてエポキシ樹脂を用いるとともに、強化繊維としてポリエステル繊維や、コットン繊維や、ナイロン繊維を用いた繊維強化プラスチックであってもよいし、母材としてポリイミド樹脂をもちいるとともに、強化繊維としてガラス繊維や、ポリエステル繊維や、コットン繊維や、ナイロン繊維を用いた繊維強化プラスチックであってもよく、特に限定するものではない。
導通部23を形成する他の工程としては、以下の2つの例を挙げることができる。
1つ目の例では、まず、内面層22を構成するガラス繊維を交差させて平面状とした織物を作り、織物に母材となるエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグが形成される。
そして、当該プリプレグからガラス繊維を一部欠如させ、導通部23となる部分を形成する。このとき、ガラス繊維から形成された織物からガラス繊維を一部欠如させる場合と同様に、穴あけパンチなどを用いて円形の孔を形成する方法や、ガラス繊維の一部を間引く方法などを用いることができる。
その後、当該プリプレグを、第一樹脂部、あるいは硬化前の第一樹脂部にレイアップ(積層)し、樹脂を硬化させることにより、導通部23が形成される。
2つ目の例では、まず、内面層22を構成するガラス繊維を交差させて平面状とした織物を作り、織物に母材となるエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグが形成される。
そして、当該プリプレグに含浸された樹脂が硬化される。
その後、内面層22に物理的もしくは電圧をかけることにより、導通部23となるピンホールが形成される。物理的に導通部23となるピンホールを形成する手法としては、例えば、針状のものでピンホールをあける方法が例示される。
次に、上記の構成からなる主翼1および燃料タンク20における作用について説明する。
燃料タンク20の内部に燃料が蓄えられている状態で燃料が移動等すると、燃料タンク20を構成するタンク本体21や、内面層22に流動帯電が生じる。
タンク本体21における上翼外板11および下翼外板12には、強化繊維として導電性を有する炭素繊維が含まれているCFRPから形成されているため、上翼外板11および下翼外板12における流動帯電による電荷は、燃料タンク20を構成する部材以外の構成部材や大気中等に伝わっていく。
その一方で、本実施形態では、タンク本体21におけるリブ14は、導電性を有するアルミニウム合金から形成されているため、上翼外板11および下翼外板12と同様に、流動帯電による電荷は、燃料タンク20を構成する部材以外の構成部材に伝わっていく。
なお、本実施形態では、導電性を有するアルミニウム合金から形成されたリブ14と上翼外板11および下翼外板12との組み合わせの例に適用して説明しているが、CFRP製のリブ14と金属部品との組み合わせや、上翼外板11および下翼外板12と金属部品との組み合わせや、CFRP製のスパー13と金属製のリブ14との組み合わせや、CFRP製のスパー13と金属部品との組み合わせや、CFRP製のストリンガ15と金属部品との組み合わせ等に適用してもよく、特に限定するものではない。
内面層22は、強化繊維としてガラス繊維が用いられたGFRPから形成され、ガラス繊維は炭素繊維と比較して導電性が低い。そのため、内面層22には、上翼外板11および下翼外板12と比較して帯電されやすい。
しかしながら、内面層22には、導通部23が形成されているため、内面層22に帯電するはずであった電荷の一部は、導通部23を介して上翼外板11および下翼外板12などに伝わり、内面層22に帯電される電荷は少なくなる。
図5は、コロナ帯電装置のコロナ電圧に対する、GFRPの初期表面電位を説明するグラフである。
ここで、内面層22を構成するGFRPにおいて、コロナ帯電装置によりGFRPの表面に電荷を帯電させ、コロナ電圧を変化させた場合のGFRPの初期表面電位について説明する。
図5におけるグラフAは、GFRPにおける初期表面電位を説明するものであり、グラフBは、直径が約1mmの導通部23が形成されたGFRPにおける初期表面電位を説明するものであり、グラフCは、直径が約3mmの導通部23が形成されたGFRPにおける初期表面電位を説明するものである。
ここで、グラフB及びグラフCの導通部23間の距離は約10mmから約13mmである。また、図5の初期表面電位は5回測定した結果を平均した値である。
GFRPへの帯電はコロナ放電により行われ、コロナ放電時の電圧は5kVから25kVである。
まず、GFRPの場合について説明する。グラフAに示すように、10kVのコロナ放電により約5.3kVの表面電位が発生する。10kVより上のコロナ電圧では表面電位が大きくなりすぎて静電気放電を発生するおそれがあるため、実施していない。
次に、直径が約1mmの導通部23が形成されたGFRPの場合について説明する。グラフBに示すように、GFRPには10kVのコロナ放電により約2.0kVの表面電位が発生する。また25kVのコロナ放電により約2.7kVの表面電位が発生する。
最後に、直径が約3mmの導通部23が形成されたGFRPの場合について説明する。グラフCに示すように、GFRPには10kVのコロナ放電により約1.4kVの表面電位が発生する。また25kVのコロナ放電により約2.2kVの表面電位が発生する。
上記の構成によれば、内面層22に導通部23が設けられているため、導通部23が設けられていない場合と比較して、内面層22が帯びる電荷量が少なくなる。
本実施形態の場合では、タンク本体21に燃料などの液体が貯蔵される場合、タンク本体の内面には流動帯電が生じる。内面層22を構成するGFRPに含まれるガラス繊維は、上翼外板11、下翼外板12、スパー14、および、ストリンガ15(以下、「上翼外板11等」と表記する。)を構成するCFRPに含まれる炭素繊維よりも電気抵抗率が高いため、内面層22はCFRPから形成された上翼外板11等よりも電荷を帯びやすい。このとき、内面層22における導通部近傍の帯電量が所定の値に達すると、内面層22が帯びた電荷は、導通部23を介して上翼外板11等に移動する。そのため、内面層22における帯電を抑制することができる。
内面層22は、上翼外板11等におけるリブ14と隣接する領域を覆うように配置されているため、言い換えると、上翼外板11等とリブ14との間に内面層22が配置されているため、アルミニウム合金から形成されたリブ14の腐食を抑制することができる。
つまり、内面層22は、局部電池を構成して異種金属接触腐食を引き起こす異なる電位を持つ材料同士、つまり、上翼外板11等と、リブ14と、を隔離する層として機能している。そのため、上翼外板11等とリブ14とが直接接触する場合と比較して、リブ14を構成するアルミニウム合金などの金属材料はイオン化しにくい。
さらに、内面層22に含まれるガラス繊維は、電気抵抗率が上翼外板11等に含まれる炭素繊維よりも高いため、上翼外板11等とリブ14とが直接接触する場合と比較して、アルミニウム合金などの金属材料から形成されたリブ14の腐食が発生しにくい。
さらに、内面層22により上翼外板11等を覆っているため、例えば、リブ14と、上翼外板11等および内面層22との締結に用いられる貫通孔17などを、加工により形成しても、貫通孔17などの加工部にバリが発生することを抑制することができる。そのため、バリによる燃料タンク20の強度劣化を抑制することができる。
導通部23には母材であるエポキシ樹脂が満たされているため、例えば、内面層22に設けた貫通孔を導通部23とした場合と比較して、アルミニウム合金などの金属材料から形成されたリブ14における腐食をより抑制できる。
つまり、上翼外板11等は、エポキシ樹脂のみから形成された導通部23により覆われているため、燃料に含まれる水分等と接触することがない。そのため、リブ14は、水分を介して上翼外板11等に含まれる炭素繊維と電気的に接続されることがなく、リブ14の腐食が抑制される。
ガラス繊維を一部欠如させた後にエポキシ樹脂を含浸することにより導通部23を形成するため、内面層22に対して切削加工を行うことなく、容易に導通部23を形成することができる。
具体的には、ガラス繊維を平面状に形成したものから、ガラス繊維を欠如させた部分を形成し、さらに、エポキシ樹脂を含浸させることにより、内面層22および導通部23を一体に形成している。そのため、内面層22における燃料と接する面から上翼外板11等まで貫通するエポキシ樹脂のみから形成された導通部23を形成することができる。
あるいは、内面層22を構成する織物に母材となるエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグからガラス繊維を一部欠如させ、導通部23となる部分を形成してもよい。このようにすることで、内面層22に対して切削加工を行うことなく、容易に導通部23を形成することができる。
具体的には、ガラス繊維を平面状に形成した織物にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを形成し、当該プリプレグからラス繊維を一部欠如させることにより、内面層22および導通部23を一体に形成している。そのため、内面層22における燃料と接する面から上翼外板11等まで貫通するエポキシ樹脂のみから形成された導通部23を形成することができる。
さらに、内面層22を構成する織物に母材となるエポキシ樹脂を含浸させ、当該樹脂を硬化させた後に、内面層22に物理的に、もしくは、電圧をかけることにより、導通部23となるピンホールを形成してもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、本願発明の複合材タンクを、主翼1と一体に形成された燃料タンク20に適用して説明したが、主翼1と一体に形成される燃料タンク20に限られることなく、その他、可燃物を内部に蓄える各種のタンクに適用することができるものである。
1 主翼(翼)
11 上翼外板(第1樹脂部)
12 下翼外板(第1樹脂部)
13 スパー(第1樹脂部)
14 リブ(金属部)
15 ストリンガ(第1樹脂部)
20 燃料タンク(複合材タンク)
21 タンク本体
22 内面層(第2樹脂部)
23 導通部

Claims (7)

  1. 繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、
    少なくとも、前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、
    該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部に電荷の移動を可能とする複数の導通部と、
    が設けられ、
    前記第2樹脂部に含まれる繊維は、前記第1樹脂部に含まれる繊維よりも、電気抵抗率が高く、かつ、前記第2樹脂部は前記第1樹脂部および前記金属部を隔離する層であることを特徴とする複合材タンク。
  2. 前記導通部は、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の複合材タンク。
  3. 前記第2樹脂部は、前記繊維を平面状に形成したものに、前記樹脂を含浸させたものであり、
    前記導通部は、前記繊維を欠如させたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の複合材タンク。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の複合材タンクが設けられ、
    該複合タンクにおける前記第1樹脂部が、少なくとも翼ボックスの一部を構成することを特徴とする翼。
  5. 繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、
    前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、
    該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、
    が設けられた複合材タンクの製造方法であって、
    前記第2樹脂部に係る前記繊維を平面状に形成するとともに、前記繊維を一部欠如させる工程と、
    平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、
    前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、
    を有することを特徴とする複合材タンクの製造方法。
  6. 繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、
    前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、
    該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、
    が設けられた複合材タンクの製造方法であって、
    前記第2樹脂部に係る前記繊維を平面状に形成する工程と、
    平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、
    前記プリプレグから前記繊維を一部欠如させる工程と、
    前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、
    を有することを特徴とする複合材タンクの製造方法。
  7. 繊維により強化された樹脂から形成された第1樹脂部、および、金属材料から形成された金属部を有し、内部に可燃物が貯蔵されるタンク本体と、
    前記タンク本体の内面であって、前記第1樹脂部における前記金属部と隣接する領域を覆い、繊維により強化された樹脂からなる第2樹脂部と、
    該第2樹脂部において、前記可燃物と接する面から前記第1樹脂部まで貫通する前記樹脂のみから形成された複数の導通部と、
    が設けられた複合材タンクの製造方法であって、
    前記第2樹脂部を形成する前記繊維を平面状に形成する工程と、
    平面状に形成された前記繊維に前記樹脂を含浸させてプリプレグを形成する工程と、
    前記プリプレグに含浸された樹脂を硬化させる工程と、
    樹脂が硬化された前記第2樹脂部に物理的に、もしくは電圧をかけることにより、前記複数の導通部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする複合材タンクの製造方法。
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