JP2010235028A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】一定以上の衝撃荷重で確実に作動し、小型且つ軽量化が可能で、後面衝突時に乗物の後方への身体の沈み込みを確保して、乗員に加わる衝撃を効果的に軽減できる乗物用シートを提供する。
【解決手段】乗物用シートSは、サイド部10とアッパー部20とを少なくとも備えたシートバックフレームFと、ヘッドレストS3と、ヘッドレストS3と独立して可動する受圧部材40と、受圧部材40をサイド部10側に連結する第1連結部材42と第2連結部材44と、第2連結部材44と係合され一定方向に付勢された係合部材50と、第2連結部材44を案内する案内溝部52bと、第2連結部材44をロックするロック溝部52aと、を備えている。そして、受圧部材40に一定以上の衝撃荷重が加わることで、第2連結部材44がロック溝部52aを外れ、第1連結部材42のサイド部10との連結位置を支軸として、案内溝部52bに沿って可動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに係り、特に後面衝突時に乗員の頸部障害値を低減させることのできる乗物用シートに関する。
一般に、自動車などの乗物の後部が追突されたり、後退走行時に大きく衝突したりするなど、いわゆる後面衝突の際には、着座している乗員の頭部が慣性力によって急激に後傾し、頸部が衝撃を受ける虞がある。
そのため、従来から自動車などの乗物用シートには、後面衝突による衝撃から乗員の頭部や頸部を保護し、頸部障害値を低減するために、シートバック上方に乗員の頭部を後方から受けるヘッドレストを設けている。
しかし、ヘッドレストを設けているだけでは、身体への衝撃を軽減できないだけでなく、後面衝突時に乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させないと、乗員の頸部障害値を十分に低減できない場合がある。
このような問題を解消するために、後面衝突時に乗員の後方への移動荷重によってヘッドレストを前方に可動させ、乗員の頭部を支持して頸部障害値を低減するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ロック機構を可動フレームの移動に関与するように設け、ヘッドレストが平常位置からシート着座者の頭部に向かう方向に、可動フレームが移動するときに、ロックが解除されて移動を許容するようにした技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−028956号公報 特開2004−203252号公報
特許文献1で開示される技術は、シートバックの背中部分(特許文献1では「胸部」としている)が当接する部位のばね係数を小さくすることで、上半身の後方移動を大きくして頭部と背中部分の相対移動量を小さくするとともに、低反発クッション材を用いて減衰係数を大きくすることで、上半身の跳ね返りを抑制して頭部と背中部分の相対速度を低減することにより、乗員の頸部障害値の低減を図っている。
また、特許文献2で開示される技術は、ヘッドレストが平常位置からシート着座者の頭部に向かう方向の可動フレームの移動を許容するようにしたものであり、可動フレームの逆方向の移動は、ヘッドレストに一定の荷重が負荷されている状態で阻止される技術である。
この特許文献2の技術は、上下のリンク機構を用いて可動フレームを移動させて、ヘッドレストを移動させているもので、ロック機構が上のリンク側に連結されており、リンク機構が大型化し、同時にロック機構が複数のリンク機構を介する機構である。
上述のように特許文献1及び特許文献2で示される技術は、いずれもヘッドレストと連動しており、全体として装置が大きくなり、軽量化が困難であるという不都合があった。
本発明の目的は、一定以上の衝撃荷重で確実に作動し、小型且つ軽量化が可能で、一定以上の衝撃荷重で乗物の後方への身体の沈み込みを確保して、乗員の頸部障害値を効果的に低減することのできる乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、前記ヘッドレストと独立して可動する受圧部材と、前記受圧部材を前記シートバックフレームのサイド部側に連結する第1連結部材と第2連結部材と、前記第2連結部材と係合され、一定方向に付勢された係合部材と、前記第2連結部材を案内する案内溝部と、前記第2連結部材をロックするロック溝部と、を備え、前記第1連結部材は、前記シートバックフレームの両側のサイド部に回動可能に軸支され、前記受圧部材に一定以上の衝撃荷重が加わることで、前記第2連結部材が前記ロック溝部を外れ、前記第1連結部材の連結位置を支軸として、前記案内溝部に沿って可動すること、により解決される。
このように、受圧部材に一定以上の衝撃荷重が加わることで、前記第2連結部材が前記ロック溝部を外れ、第1連結部材の連結位置を支軸として、案内溝部に沿って可動するので、一定以上の衝撃荷重で確実に作動し、また受圧部材はヘッドレストと独立して可動するので、ヘッドレストと連携した機構を設けなくてもよく、小型且つ軽量化が可能となる。
また受圧部材はヘッドレストと独立して可動するので、後面衝突時に乗員が着座姿勢を保持した状態で、沈み込みを確保でき、乗員の頭部がヘッドレストに当接できるようになる。このため、ヘッドレストを前方へ移動させるための乗員の頭部を支持して乗員の頸部障害値を効果的に低減することが可能となる。
より具体的には、ロック溝部と案内溝部は所定角度を有して連続して形成されている。このようにロック溝部と案内溝部は所定角度を有しているので、通常の着座荷重には、第2連結部材はロック溝部から案内溝部への移動が阻止されて、一定以上の衝撃荷重で案内溝部へ移動が可能となる。
また、ロック溝部は案内溝部より上方位置に形成してもよく、或いはロック溝部が案内溝部より下方位置に形成されていてもよい。さらに、案内溝部とロック溝部は、係合部材に形成されていてもよい。このように構成しても、前述と同様な作用効果を奏することができる。
本発明の乗物用シートによれば、受圧部材に一定以上の衝撃荷重が加わることで、連結部材の可動阻止を解除して、可動を可能にするので、一定以上の衝撃荷重で確実に作動し、ヘッドレストと連携した機構を設けないので小型且つ軽量化が可能となる。そして一定以上の衝撃荷重で、乗物の後方への身体の沈み込みを確保して、乗員の頸部障害値を効果的に低減することのできる乗物用シートを提供できる。
乗物用シートの概略斜視図である。 一定以上の衝撃荷重が加わる前のシートバックフレームの概略斜視図である。 一定以上の衝撃荷重が加わった後のシートバックフレームの概略斜視図である。 図2の部分拡大説明図である。 図3の部分拡大説明図である。 係合部材の軸支を説明する部分説明図である。 他の実施形態を示す図2と同様な概略斜視図である。 図7のサイドフレームの説明図である。 一定以上の衝撃荷重が加わった後のサイドフレームの説明図である。 ロック溝部と案内溝部の説明図である。 第1連結部材に荷重が掛ったときのサイドフレームの説明図である。 図11のときのロック溝部と案内溝部と第1連結部材の説明図である。 第2連結部材に荷重が掛ったときのサイドフレームの説明図である。 図13のときのロック溝部と案内溝部と第2連結部材の説明図である。 さらに他の実施形態を示す図2と同様な概略斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。また、本明細書において、乗物とは、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物、地上以外を移動する航空機や船舶など、シートを装着できる移動用のものをいうものとする。また通常の着座荷重とは、着座するときに生じる着座衝撃、乗物の急発進によって生じる加速時の荷重などを含むものである。また一定以上の衝撃荷重とは、後面衝突によって生じる大きな荷重であり、後方側からの乗物による大きな追突、後退走行時における大きな衝突などを指し、通常の着座荷重と同様な荷重領域のものは含まない。
図1乃至図6は本発明に係る実施の形態を示し、図1は乗物用シートの概略斜視図、図2は一定以上の衝撃荷重が加わる前のシートバックフレームの概略斜視図、図3は一定以上の衝撃荷重が加わった後のシートバックフレームの概略斜視図、図4は図2の部分拡大説明図、図5は図3の部分拡大説明図、図6は係合部材の軸支を説明する部分説明図である。
本実施の形態に係る乗物用シートSは、図1で示すように、シートバックS1(背部)、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されており、シートバックS1(背部)は、図2で示すようなシートバックフレームFに、クッションパッド1aを載置して、表皮材1bで被覆されており、乗員の背中を後方から支持するものである。
本実施形態の着座部S2は不図示の着座フレームの上に、クッションパッド2aを載置し、さらに表皮材2bで覆って形成されている。不図示の着座フレームは脚部で支持され、この脚部には、図示しないインナレールが取り付けられ、車体フロアに設置されるアウタレールとの間で、前後に位置調整可能なスライド式に組み立てられている。また着座フレームの後端部は、リクライニング機構を介してシートバックフレームFと連結されている。
本実施の形態において、シートバックフレームFは、図2で示すように、略矩形状の枠体となっており、サイド部10と、アッパー部20と、ロアー部30と、を備えている。またシートバックフレームFには、受圧部材40と、係合部材50が配設されている。
サイド部10は、シートバック幅を構成するため、左右方向に離間して配設され、上下方向に延在する2本のサイドフレーム15を有している。そして、サイドフレーム15の上端部側を連結するアッパー部20が、サイド部10から上方にコ字状に延出している。
シートバックフレームFのアッパー部20には、ヘッドレストピラー支持部22が配設され、このヘッドレストピラー支持部22には、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラー21(図1参照)がガイドロック(不図示)を介して取り付けられて、ヘッドレストS3が取り付けられるようになっている。ヘッドレストS3は、頭部の芯材(不図示)にパッド材3aを配して、表皮材3bで被覆して形成され、ヘッドレストピラー21によって支持されている。
また、シートバックフレームFのロアー部30は、サイドフレーム15の下端部側で、サイドフレーム15の両側を連結する中間部17を有している。なお、本実施形態のシートバックフレームFは、サイド部10を構成するサイドフレーム15とアッパー部20とロアー部30を構成する中間部17との別部材で形成されているが、一体のパイプフレーム、一体の板状フレーム等で形成することもできる。
本実施形態のサイドフレーム15は、シートバックフレームFの側面を構成する延伸部材であり、左右方向に所定間隔を有して対向して配設されている。そして、図2及び図4で示すように、平板状の側板15aと、この側板15aの前端部(乗物前方側に位置する)からL字型に内側へ屈曲した前縁部15bと、後端部からL字型に内側へ屈曲した後縁部15cとを有している。
本実施形態の受圧部材40は、板状の樹脂を略矩形状に形成した部材であり、ヘッドレストS3と連動せずにヘッドレストS3と独立して可動するものである。受圧部材40は、図2で示すように、シートバックフレームF内(両側のサイドフレーム15の間)でシートバックフレームFのサイドフレーム15に干渉しない内側領域に、クッションパッド1aを後方から支える姿勢保持として機能する。
本実施形態の受圧部材40は、第1連結部材42と第2連結部材44によって、サイド部側であるサイドフレーム15に連結されている。すなわち、受圧部材40の両側は、上部側と下部側で、それぞれ第1連結部材42と第2連結部材44(本実施形態ではワイヤで形成)により、サイドフレーム15間に上部側と下部側で架設されて、受圧部材40はクッションパッド1aの背面を支持している。なお、本実施形態では、後述する溝部52と係合する連結部材を第2連結部材としている。
本実施形態では、第1連結部材42は、受圧部材40の背面側で、支持部42aによって受圧部材40と連結され、端部42bがシートバックフレームFのサイド部10(サイドフレーム15)に回動可能に軸支されている。
また、第2連結部材44は、受圧部材40の背面側で、支持部44aによって受圧部材40と連結され、端部44bがシートバックフレームFの両側のサイド部10(サイドフレーム15)に配設されるが、本実施形態では、後述する係合部材50の溝部52(ロック溝部52aと案内溝部52b)に係合している。
前記したサイドフレーム15の側板15aには、第1連結部材42を軸支する軸支部11と、第2連結部材44と係合される係合部材50を軸支するための台座12と、第1ストッパ18と、第2ストッパ19とが形成されている。
第1連結部材42を軸支する軸支部11は、側板15aの上方内側の位置に形成されており、前述した第1連結部材42を軸支する。この軸支部11は、第1連結部材42を回動可能に軸支すればよく、公知の技術を使用できる。なお、軸支部11の代わりに、サイドフレーム15の側板15aに孔を形成し、この孔に第1連結部材42の端部42bを回動可能に挿入し、抜け止めを施すようにしてもよい。
台座12は、図6で示すように、後述する係合部材50を軸支するものであり、中央が盛り上がった形状で、両側が下方側の側板15aに溶接されている。そして、この台座12には、軸孔12cが形成され、この軸孔12cと係合部材50の軸孔50cに、軸部12aを軸として挿入し、軸部12aによって、係合部材50を軸支する。なお符号12d、及び12eは軸部12aを保持する部材である。
前縁部15bには、図4で示すように、係止突起15fが形成されており、この係止突起15fに、付勢手段14としての引張りコイルばねの一端部側が係止され、付勢手段14の他端側は図4で示されるように、係止部13に係止されるようになっている。なお係止部13は、図示されるものに限定されるものではなく、付勢手段14を係止できるものであればよい。
本実施形態の第1ストッパ18及び第2ストッパ19は、後述する係合部材50の可動を規制するもので、前縁部15b側と、後縁部15c側に、係合部材50が直接衝接しないように規制している。これらの第1ストッパ18及び第2ストッパ19も図示のものに限定されるものではなく、係合部材50の可動を規制するものであればよい。
本実施形態の係合部材50は、板体から構成されており、第2連結部材44と係合され、一定方向に付勢されるもので、軸孔50cと、付勢手段14の係止部13と、溝部52(ロック溝部52a、案内溝部52b)とを備えている。
係合部材50の軸孔50cは、上述したように台座12の軸孔12cと、軸部12aによって回動自在に軸支されている。また係止部13は、付勢手段14としての引張りコイルばねの一端側を係止し、他端側は前述した係止突起15fにより係止される。
本実施形態の付勢手段14としては、ばね線材をコイリング成形した引張りコイルばねを用いており、引張りコイルばねの両端部には、それぞれ係止するためのフックが半円状に成形されて、この付勢手段14により、係合部材50は常に緊張されて、ガタ付かないようになっている。
また、係合部材50には、図4で示されるように、ロック溝部52aと案内溝部52bとが形成されており、このロック溝部52aと案内溝部52bは、所定角度を有して連続して形成されている。このロック溝部52aと案内溝部52bとのなす角度は、65±10度の範囲で設定されていると、第2連結部材44の可動において好ましい。
本実施形態では、ロック溝部52aが、案内溝部52bより上方位置に形成されている例を示すものである。そして、この溝部52(ロック溝部52aと案内溝部52b)に、第2連結部材44の端部44bが係合している。
本実施形態では、ロック溝部52a、案内溝部52bは共に凹状の略円弧状であり、係合部材50の可動前の状態では、ロック溝部52aの乗物前方側の端部が他方の端部よりも上方に位置するように円弧を形成している。このように、ロック溝部52aと案内溝部52bを円弧状に形成することにより、後述するように、一定以上の衝撃荷重によって、第2連結部材44が第1連結部材42のサイドフレーム15との連結位置を支軸として可動する際に、ロック溝部52a及び案内溝部52bに沿ってスムーズに移動することができる。
以上のように、本実施形態では、サイドフレーム15に台座12、係合部材50、付勢手段14、係止部13、第1ストッパ18、第2ストッパ19等の構成要素を取り付けており、乗員の沈み込みを阻害しないように構成されている。
なお上述のように部品や部材の点数が少なく、単純形状から構成されており、両側のサイドフレームに同じ部材を使用することができる。
通常の着座荷重時(100N程度)には、第2連結部材44の端部44bは、ロック溝部52aと係合し、ロック溝部52aによって、第2連結部材44はロックされ、係合部材50は可動しないように構成されている。また係合部材50は、前記した付勢手段14(引張りコイルばね)によって、自重でロック解除しないように構成されている。
そして、一定以上の衝撃荷重、例えば後面衝突時の荷重によって、図3及び図5に示すように、ロック溝部52aと係合している第2連結部材44が、ロック状態となっているロック溝部52aから案内溝部52bへ移動し、この案内溝部52bに沿って案内される。
つまり、受圧部材40に一定以上の衝撃荷重が加わることで、第2連結部材44がロック溝部52aを外れ、慣性で乗員が後方に移動しようとする。この荷重によって、受圧部材40と、この受圧部材40に係止された第2連結部材が、係合部材50の案内溝部52bに沿って案内され、このとき、第1連結部材42の連結位置を支軸として可動する。
このように、第1連結部材42は、自由回動が可能となり、サイドフレーム15(サイド部10)の軸支部11を中心に回動し、乗員の身体が着座姿勢を保持した状態で沈み込みを確保でき、乗員の頭部がヘッドレストに当接できるようになり、乗員の頸部障害値を効果的に低減する。
図7乃至図14は、他の実施形態を示すものであり、図7は図2と同様な概略斜視図、図8は図7のサイドフレームの説明図、図9は一定以上の衝撃荷重が加わった後のサイドフレームの説明図、図10はロック溝部と案内溝部の説明図、図11は第1連結部材に荷重が掛ったときのサイドフレームの説明図、図12は図11のときのロック溝部と案内溝部と第1連結部材の説明図、図13は第2連結部材に荷重が掛ったときのサイドフレームの説明図、図14は図13のときのロック溝部と案内溝部と第2連結部材の説明図である。
この実施形態では、ロック溝部52aが、案内溝部52bより下方位置に形成されている例を示すものである。また本実施形態では、前記実施形態のように、係合部材50を用いずに、ロック溝部52aと案内溝部52bをサイドフレーム15に直接形成した例を示している。そして、前記実施形態では、第2連結部材は、下部側に配置されて、ロック溝部52aと案内溝部52bに係合した例であるが、本実施形態では、第2連結部材を上部側の溝部52と係合したものとしており、前記実施形態の第1連結部材と第2連結部材との上下位置が逆になっているものである。なお、本実施形態では、前記実施形態と同様部材、同様材質には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図10で示すように、サイドフレーム15の第2連結部材44と連結される領域には、溝部52(ロック溝部52aと案内溝部52b)が形成されおり、この溝部52を形成するロック溝部52aと案内溝部52bは、所定角度を有して連続して形成され、ロック溝部52aから案内溝部52bには溝の平坦部52cが形成されている。そして、本実施形態では、ロック溝部52aが、案内溝部52bより下方位置に形成されている。ロック溝部52aから平坦部52cにかけては略水平に形成されており、平坦部52cと案内溝部52bのなす角度は、125±10度の範囲で設定されていると好ましい。
また、本実施形態では、受圧部材40と、リンク機構60(リンク部材61,リンク部材62)と、付勢手段70と、第1連結部材42と、第2連結部材44と、回動軸80と、を備えている。第1連結部材42は、受圧部材40の背面側で支持部42aによって受圧部材40と連結され、、第2連結部材44は、受圧部材40の背面側で支持部44aによって受圧部材40と連結されている。
本実施形態の受圧部材40は、第1連結部材42と、第2連結部材44を介してサイドフレームと連結されている。サイドフレーム15には、側板15aから内側に向けて若干離れて、回動軸80となるピン81がカシメや溶接等で固定され、このピン81にリンク部材61の下端が、プッシュナット82で可動できるように取付けられている。
また付勢手段70は、図7で示されるように、第1連結部材42とサイドフレーム15との間に配設され、第1連結部材42を介してリンク部材61及びリンク部材62を乗物前方方向に付勢している。具体的には、付勢手段70は、引張りコイルばねから形成され、図7及び図8で示すように、サイドフレーム15の係止突起15fに一端が掛止され、他端側が第1連結部材42に形成された掛止穴42cに掛止されるように構成されている。なお、付勢手段70は、図示の例に限られることなく、第1連結部材42を乗物前方方向に付勢すればよく、リンク部材61とサイドフレーム15との間に配設することもできる。なお、リンク部材62は本実施形態における第2連結部材44と係合される係合部材である。
そして、このリンク部材61の上端部と、リンク部材62の下端部とが、第1連結部材42で軸支されるようにプッシュナット(不図示)で取り付けられる。これにより、第1連結部材42を軸として、リンク部材61とリンク部材62が可動できるように連結される。
また第2連結部材44は、リンク部材62の上端に貫通して取り付けられ、第2連結部材44の端部44bは、図7で示すように、両側サイドフレーム15に形成された溝部52(ロック溝部52aと案内溝部52b)に通し、サイドフレーム15の両外側に延出するように配設される。つまり、第2連結部材44は、リンク部材62とは固定されているが、サイドフレーム15とは、固定されず、溝部52に端部44bが遊嵌されている。
以上のように本実施形態では、受圧部材40と、第1連結部材42と、第2連結部材44と、リンク機構60(リンク部材61,リンク部材62)は、サイドフレーム15に取付けられて連動するように構成される。このため、一定以上の衝撃荷重が生じたときに、各構成要素がサイドフレーム15内に納まるようにして、乗員の沈み込みを阻害しないように構成されている。
また上述のように部品や部材の点数が少なく、単純形状から構成されており、両側のサイドフレームに同じ部材を使用することができる。
通常の着座荷重時(100N程度)には、第2連結部材44の端部44bは、ロック溝部52aと係合し、ロック溝部52aによって、第2連結部材44はロックされている。またリンク機構60は、前記した付勢手段70(引張りコイルばね)によって、自重でロック解除しないように構成されている。
そして、一定以上の衝撃荷重、例えば後面衝突時においては、図8の矢印で示すように、乗物が前方に押し出されることで着座者がシートバックS1に押し込まれる動きが発生する。このときの動きが、シートバックS1を押す力となりシートバックS1内の受圧部材40が荷重を受けて、第1連結部材42及び第2連結部材44に伝わる。
一定以上の衝撃荷重が、第1連結部材42及び第2連結部材44に伝わると、図9で示すように、リンク部材61が回転軸80を軸として回転し、リンク部材62が第2連結部材44を押し上げ、図10で示すように、第2連結部材44の端部44bが、ロック溝52aから外れ、A点に移動し、さらに案内溝52bに沿って案内溝52bの終点であるB点まで移動する。これによって、受圧部材40が後方に移動し、乗員をシートバックS1内に沈み込み易くする。このように、乗員が衝突初期から頸部がヘッドレストS3に接触までの乗員の着座姿勢を保持した状態で、沈み込みを確保でき、乗員の頭部がヘッドレストS3に当接できるようになる。このため、ヘッドレストS3を前方へ移動させるための乗員の頭部を支持して乗員の頸部障害値を効果的に低減することが可能となる。
また、図11で示すように、通常の着座荷重であって図の矢印の方向の荷重が、第1連結部材42のみに荷重がかかった場合は、リンク部材61とリンク部材62の第1連結部材42により軸支されている部分が後方に移動する。このとき、リンク部材62を上方に押し上げる力が加わるため、図12で示すように、第2連結部材44の端部44bに矢印方向(上方向)の力が加わり、溝部52の上側の平坦部52cに第2連結部材44の端部44bが引掛かり、第2連結部材44は移動しない。したがって受圧部材40は後方に移動せず、乗員の沈み込みが生じないで、乗員の姿勢を支持したままとなる。
さらに、図13で示すように、通常の着座荷重であって図の矢印の方向の荷重が、第2連結部材44のみに荷重がかかった場合は、乗員の着座位置ではサイドフレーム15の溝部52の形状が上方向に形成されているため、平坦部52cの範囲内で後方に移動するが、クッション材1a及び表皮材1bが装着された状態では、図14で示すように、A点までは移動するが、第2連結部材44を上方向に移動(白抜き矢印方向に移動)させることは困難であるため、受圧部材40は後方に移動しない。したがって乗員の沈み込みが生じないで、乗員の姿勢を支持したままとなる。
また、シートバックS1をフルフラット状態とした場合で、第2連結部材44が動いてしまう場合でも、フルフラット状態から着座位置に戻すと、第2連結部材44も元の状態に戻る。
そして、一定以上の衝撃荷重によって、受圧部材40と、第1連結部材42と、第2連結部材44と、リンク機構60(リンク部材61,リンク部材62)とが連動して作動した場合でも、上記各要素を毀損することがないので、再度の使用が可能となる。
図15はさらに他の実施形態を示すものであり、図2と同様な概略斜視図である。
本実施形態では、受圧部材40は、第1連結部材42と連結されシートバックフレームF内の下側に配設される下側受圧部材40aと、第2連結部材44と連結され下側受圧部材40aの上方に配設される上側受圧部材40bとから構成される。
第1連結部材42は、下側受圧部材40aの背面側で上下に屈曲された形状を有し、下側受圧部材40aを保持している。同様に、第2連結部材44は、上側受圧部材40bの背面側で上下に屈曲された形状を有し、上側受圧部材40bを保持している。また、第1連結部材42は第2連結部材44よりも前方(乗員側)に位置し、下側受圧部材40aが上側受圧部材40bよりも前方(乗員側)に配設されるよう構成されている。
このように、受圧部材40を上下に分離して下側受圧部材40aと上側受圧部材40bとで構成すると、通常の着座状態では、下側受圧部材40aでのみ乗員の後方への荷重を受けることができ、第1連結部材42にのみ荷重が伝わる。したがって、第2連結部材44が作動する、すなわち第2連結部材44が溝部52に沿って移動するのを防止することができ、安定した着座感が得られ、より好適である。
一定以上の衝撃荷重が生じた場合には、下側受圧部材40a及び上側受圧部材40bで共に乗員の荷重を受け、荷重が第1連結部材42及び第2連結部材44に伝わると、上述した図7で示す実施形態と同様に第2連結部材44が溝部52に沿って移動する。これによって、下側受圧部材40a及び上側受圧部材40bが後方に移動し、乗員をシートバックS1内に沈み込ませることができ、乗員の頭部をヘッドレストS3に近づけることができる。このように、ヘッドレストS3で乗員の頭部を支持して乗員の頸部障害値を効果的に低減することが可能となる。
本発明の乗物用シートによれば、小型化した構成により、受圧部材に一定以上の衝撃荷重が加わることで確実に作動し、乗物後方への乗員の身体の沈み込みを確保して乗員の頸部障害値を効果的に低減することができる。
また、本発明によれば、乗員がシートバックに沈み込む際に、ヘッドレストの前方への移動と連動しないため、後面衝突時の乗員の後方への移動エネルギーのロスが少なく、乗員をより深くシートクッションへ沈み込ませることができる。
なお、前記各実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのシートバックについて説明したが、これに限らず、後部座席のシートバックについても、同様の構成を適用可能であることは勿論である。
1a,2a,3a クッションパッド(パッド材)
1b,2b,3b 表皮材
10 サイド部
11 軸支部
12 台座
12a 軸部
12c 軸孔
12d,12e 保持部材
13 係止部
14 付勢手段
15 サイドフレーム
15a 側板
15b 前縁部
15c 後縁部
15f 係止突起
17 中間部
18 第1ストッパ
19 第2ストッパ
20 アッパー部
21 ヘッドレストピラー
22 ヘッドレストピラー支持部
30 ロアー部
40 受圧部材
40a 下側受圧部材
40b 上側受圧部材
42 第1連結部材
42a,44a 支持部
42b,44b 端部
42c 掛止穴
44 第2連結部材
50 係合部材
50c 軸孔
52 溝部
52a ロック溝部
52b 案内溝部
52c 平坦部
60 リンク機構
61,62 リンク部材
70 付勢手段
80 回動軸
81 ピン
82 プッシュナット
S 乗物用シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートバックフレーム

Claims (5)

  1. 両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部とを少なくとも備えたシートバックフレームと、
    該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、
    前記ヘッドレストと独立して可動する受圧部材と、
    前記受圧部材を前記シートバックフレームのサイド部側に連結する第1連結部材と第2連結部材と、
    前記第2連結部材と係合され、一定方向に付勢された係合部材と、
    前記第2連結部材を案内する案内溝部と、
    前記第2連結部材をロックするロック溝部と、を備え、
    前記第1連結部材は、前記シートバックフレームの両側のサイド部に回動可能に軸支され、前記受圧部材に一定以上の衝撃荷重が加わることで、前記第2連結部材が前記ロック溝部を外れ、前記第1連結部材の連結位置を支軸として、前記案内溝部に沿って可動することを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記ロック溝部と前記案内溝部は、所定角度を有して連続して形成されていることを特徴とする請求項1記載の乗物用シート。
  3. 前記ロック溝部は、前記案内溝部より上方位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記ロック溝部は、前記案内溝部より下方位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  5. 前記案内溝部と前記ロック溝部は、前記係合部材に形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の乗物用シート。
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