JP2010234679A - 頁めくり機構及び書籍スキャン装置 - Google Patents

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浩治 滝藤
Kazuya Nishimura
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Abstract

【課題】サイズの異なる本の頁を確実にめくることが可能となる頁めくり機構及び書籍スキャン装置を提供する。
【解決手段】CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム上下モータ44を駆動して、上下アーム46を下降させ、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aを、めくるべき頁122の前側角部に押し当てて、斜め内側方向へ移動させる。また、同時に、CPU111は、モータ駆動回路105を介して移動側アーム上下モータ73を駆動して、上下アーム72を下降させ、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aを、めくるべき頁122の外側側縁部に押し当てて、斜め内側方向へ移動させる。そして、CPU111は、伸縮ハンド13の伸縮アーム97を、押さえ部51Aと、押さえ部77Aとによって形成されためくるべき頁の膨出部123内に進入させる。
【選択図】図20

Description

本発明は、本の頁を自動的にめくる頁めくり機構、及び本の各頁に記載された内容を取得する書籍スキャン装置に関するものである。
近年、本や通帳等の頁を自動的にめくる技術に関して種々提案されている。
例えば、一対のめくりローラが通帳の綴じ目を挟んで45度の傾斜状態に配設されると共に、各一対の押さえ棒が各めくりローラのめくり方向に対向する綴じ目中央位置に、相互に近接してそれぞれ一対が配設されている。そして、各一対の押さえ棒によって通帳の綴じ目の近傍位置を押さえつつ、めくり側のめくりローラがめくり方向に回動され、頁面の端縁がめくり上げられる。
続いて、めくりレバーが回動され、めくり上げられた頁面の下面側に侵入して、2頁目と分離し、各めくりローラが上方に移動後、めくりレバーがめくり方向に回動され、めくられた頁を反対側までめくるように構成された通帳の頁めくり装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
実公平5−13591号公報(第2頁左欄第10行目〜第3頁右欄第35行目、第1図〜第3図)
しかしながら、上述した特許文献1に記載される構成では、サイズの異なる本の頁をめくる場合には、めくりローラによってめくり上げられた頁面の端縁位置が安定せず、めくりレバーがめくり上げられた頁面の下面側に侵入できない虞がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、サイズの異なる本の頁を確実にめくることが可能となる頁めくり機構及び書籍スキャン装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る頁めくり機構は、本を開いた状態で載置する載置台と、前記載置台に載置された本の開かれた頁の綴じ目に対向する外側の側縁部の2箇所にそれぞれ接触して前記綴じ目に対して互いに斜め内側方向へ当該頁を移動させることで、前記2箇所のほぼ中央部に上方へ膨出した膨出部を形成する一対の撓ませ部材と、前記2箇所のほぼ中央部に対向するように前記載置台の外側に配置されて前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部内に前記本の綴じ目方向へ進退自在に進入可能なめくり部材と、を備え、前記めくり部材を前記膨出部内に進入させた後、該めくり部材を前記本の綴じ目方向へ更に進入させることによって頁めくりを行うことを特徴とする。
尚、本には、製本された冊子、書籍等が含まれる。また、本には、表紙のない製本された冊子、書籍等も含まれる。
また、請求項2に係る頁めくり機構は、請求項1に記載の頁めくり機構において、前記めくり部材を前記膨出部内に進入させた後、めくるべき頁を前記一対の撓ませ部材が押さえないようにすることを特徴とする。
また、請求項3に係る頁めくり機構は、請求項1又は請求項2に記載の頁めくり機構において、前記一対の撓ませ部材の間隔を変更すると共に、前記めくり部材を前記2箇所の中間位置に対向するように移動させる間隔変更手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項4に係る頁めくり機構は、請求項3に記載の頁めくり機構において、前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部の有無を検出する膨出部検出手段と、前記膨出部検出手段を介して前記膨出部が形成されたか否かを判定する膨出部判定手段と、前記膨出部が形成されていないと判定された場合には、前記間隔変更手段を介して前記一対の撓ませ部材の間隔を所定距離変化させるように制御する間隔制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項5に係る頁めくり機構は、請求項1又は請求項2に記載の頁めくり機構において、前記一対の撓ませ部材の前記開かれた頁に当接する押圧力を変更可能な押圧力変更手段を該一対の撓ませ部材のそれぞれに備えたことを特徴とする。
また、請求項6に係る頁めくり機構は、請求項5に記載の頁めくり機構において、前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部の有無を検出する膨出部検出手段と、前記膨出部検出手段を介して前記膨出部が形成されたか否かを判定する膨出部判定手段と、前記膨出部が形成されていないと判定された場合には、前記押圧力変更手段を介して前記一対の撓ませ部材の押圧力を大きくするように制御する押圧力制御手段と、を備えたことを特徴とする。
更に、請求項7に係る書籍スキャン装置は、前記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の頁めくり機構と、前記載置台に載置された本の開かれた頁に記載された情報をデジタルデータとして取得する情報取得手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る頁めくり機構では、本の綴じ目方向へ進退自在に進入可能なめくり部材は、一対の撓ませ部材が頁の外側の側縁部に接触する2箇所のほぼ中央部に対向するように配置される。これにより、当該めくり部材は、この一対の撓ませ部材によって形成された膨出部内に確実に進入することができる。従って、本のサイズが異なっても、めくり部材をめくるべき頁と次の頁との間に確実に進入させて、めくるべき頁だけをめくることが可能となる。
また、請求項2に係る頁めくり機構では、めくり部材を膨出部内に進入させた後、一対の撓ませ部材がめくるべき頁を押さえないようにする。これにより、めくり部材を本の綴じ目方向へ更に進入させる負荷を軽減することができ、めくり部材の機械的強度の低減化を図ることが可能となると共に、頁破れ等を防止することが可能となる。
また、請求項3に係る頁めくり機構では、間隔変更手段によって一対の撓ませ部材の間隔を変更すると共に、めくり部材を該一対の撓ませ部材が頁面に接触する2箇所のほぼ中央部に対向するように移動させることが可能となる。これにより、一対の撓ませ部材が頁の外側の側縁部に接触する2箇所の間隔を本のサイズや紙質等に合わせて設定することが可能となり、一対の撓ませ部材によって膨出部をより確実に形成することが可能となる。また、めくり部材を該一対の撓ませ部材が頁面に接触する2箇所のほぼ中央部に対向するように常に移動させることができ、めくり部材を本のサイズに合わせてめくるべき頁と次の頁との間に確実に進入させて、めくることが可能となる。
また、請求項4に係る頁めくり機構では、膨出部が形成されていないと判定された場合には、間隔変更手段を介して一対の撓ませ部材の間隔を自動的に所定距離変化させることが可能となり、本のサイズや紙質等が異なっても一対の撓ませ部材によって膨出部をより確実に形成して、めくり部材によって頁めくりをすることが可能となる。
また、請求項5に係る頁めくり機構では、押圧力変更手段によって一対の撓ませ部材が開かれた頁に当接する押圧力を変更設定することが可能となるため、本のサイズや紙質等が異なっても、一対の撓ませ部材によって膨出部をより確実に形成することが可能となる。
また、請求項6に係る頁めくり機構では、膨出部が形成されていないと判定された場合には、押圧力変更手段を介して一対の撓ませ部材の押圧力を自動的に大きくすることが可能となり、本のサイズや紙質等が異なっても一対の撓ませ部材によって膨出部をより確実に形成して、めくり部材によって頁めくりをすることが可能となる。
更に、請求項7に係る書籍スキャン装置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の頁めくり機構によって本の頁めくりを自動的に行って、情報取得手段を介して本の全頁又は一部の頁に記載された内容をデジタルデータとして取得することが可能となる。
本実施例に係る書籍スキャン装置の外観斜視図である。 書籍スキャン装置の平面図である。 書籍スキャン装置の正面図である。 図2のX1−X1矢視断面図である。 図3のX2−X2矢視断面図である。 基準側アームの初期状態を外側から見た正面図である。 図6の平面図である。 図7のX3−X3矢視断面図である。 ねじりコイルバネの強度を3段階に変更した一例を示す平面図である。 移動側アームの初期状態を固定載置板側から見た正面図である。 図10の平面図である。 伸縮ハンドの初期状態を示す側面図である。 図12の平面図である。 伸縮ハンドの動作を説明する説明図である。 書籍スキャン装置の回路構成を示す回路ブロック図である。 書籍スキャン装置による頁めくりを行ってスキャンする「頁スキャン処理」を示すフローチャートである。 載置台に開かれた本がセットされた初期状態を示す斜視図である。 基準側アーム及び移動側アームが載置台側に90度回転された状態を示す斜視図である。 基準側アーム及び移動側アームが下降した状態を示す斜視図である。 伸縮ハンドがめくるべき頁の下側まで伸ばされた状態を示す斜視図である。 基準側アーム及び移動側アームが上昇した状態を示す斜視図である。 伸縮ハンドがめくるべき頁をめくっている状態を示す斜視図である。 伸縮ハンドが前側に伸びきった状態を示す斜視図である。 文庫本がセットされた場合に、伸縮ハンドがめくるべき頁の下側まで伸ばされた状態を示す斜視図である。 他の実施例に係る書籍スキャン装置による、移動側アームを奥側方向へ所定距離ずつ移動させて、再度、頁めくりを行ってスキャンする「頁スキャン処理2」を示すフローチャートである。 他の実施例に係る書籍スキャン装置の基準側アームを示す斜視図である。 図26のローラ支持部を示す正面図である。 図26のローラ支持部を示す平面図である。 図28のX4−X4矢視断面図である。
以下、本発明に係る頁めくり機構及び書籍スキャン装置について具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施例に係る書籍スキャン装置1の概略構成について図1乃至図5に基づき説明する。
図1乃至図5に示すように、本実施例に係る書籍スキャン装置1は、上方に開放された略箱体状の本体フレーム2と、本を開いた状態で載置する載置台3と、載置台3の一方の側端縁部(図1中、左側の側端縁部である。)に配置された頁めくり機構4と、載置台3に載置された本の開かれた頁をスキャンするCCDカメラ5とから基本的に構成されている。
尚、本には、製本された冊子、書籍等が含まれる。また、本には、表紙のない製本された冊子、書籍等も含まれる。
また、書籍スキャン装置1は、不図示の各種操作ボタンや液晶ディスプレイ等から構成された操作部108(図15参照)が設けられている。また、書籍スキャン装置1は、USB(UniversalSerial Bus)等から構成された通信インターフェース(通信I/F)114(図15参照)を介して、外部のコンピュータ装置(PC)118(図15参照)と双方向データ通信が可能になっている。
そして、書籍スキャン装置1は、操作部108又はPC118から入力された本のサイズ(例えば、文庫本サイズ、B5サイズ、A4サイズ等である。)、スキャンする頁数、紙質等に基づいて、後述のように、載置台3に開かれて置かれた頁を順次めくって、スキャンし、デジタルデータの情報として取得する。
ここで、載置台3は、本体フレーム2の上面部の約半分の領域を覆うように固定された固定載置板3Aと、水平方向に移動可能に設けられた平面視縦長四角形の移動載置板3Bと、該移動載置板3Bを本の綴じ目に対して直交方向且つ略水平に案内する3本の細長平板状の案内棒3Cとから構成されている。この固定載置板3Aの本の綴じ目側の側縁部には、本の背の部分がはまり込むように形成された平面視縦長四角形の溝部3Dが形成されている。
また、各案内棒3Cは、固定載置板3Aの溝部3Dの側面部の両端及び中央位置から略水平に外側方向へ所定長さ延出されている。また、移動載置板3Bは、固定載置板3Aの本の綴じ目に対して直交方向の幅のほぼ半分の幅に形成されると共に、固定載置板3A側の側縁部は、略直角下側方向へ所定長さ延出された後、更に固定載置板3A側に略直角に所定長さ延出されている。
そして、移動載置板3Bは、固定載置板3A側の側面部に各案内棒3Cが挿通される3個の横長四角形の貫通孔3Eが穿設され、この各貫通孔3Eに挿通された各案内棒3Cによって略水平に移動するように案内される。尚、この移動載置板3Bは、後述のようにユーザが頁めくり機構4を固定載置板3A側へ水平移動させた場合には、該めくり機構4と一体的に固定載置板3A側へ水平移動させることができる(図24参照)。
また、本体フレーム2は、載置台3に載置された本の綴じ目の端縁部に対向する後側(図2中、上側である。)には、後側壁部の上端縁部から上方に所定高さ延出された取付壁部6が形成されている。また、この取付壁部6の上端縁部には、載置台3の溝部3Dに対向する位置に、平面視細長四角形のカメラ支持梁7が、該溝部3Dの長手方向略中央部まで、溝部3Dに対向するように略水平に延出されている。そして、このカメラ支持梁7の先端部には、CCDカメラ5が取り付けられて、載置台3に開かれて置かれた本の両頁を撮影可能に構成されている。
また、頁めくり機構4は、載置台3に載置された本の綴じ目に沿った方向(以下、「前後方向」という。)に長い平面視長四角形の上方に開放された略箱体状のフレーム8と、基準側アーム11と、移動側アーム12と、伸縮ハンド13と、ステッピングモータ等によって構成されるフレーム高さ調整用モータ15と、ネジ軸16と、ステッピングモータ等によって構成されるシャフトモータ17等から構成されている。
また、本体フレーム2の左右側壁部には、載置台3に載置された本の綴じ目に対して略直角方向(以下、「左右方向」という。)にガイド軸18が横架されている。そして、フレーム8の左右側壁部には、このガイド軸18が嵌挿される正面視縦長の貫通孔21が相互に対向して穿設され、ガイド軸18に沿って左右方向に移動可能に設けられている。これにより、ユーザは、フレーム8と移動載置板3Bとをガイド軸18に沿って一体的に左右方向に移動させることができる。
また、図4及び図5に示すように、ネジ軸16は、基準側アーム11の下側に対向する前側端部(図4中、右側端部である。)にギヤ22が取り付けられており、両端部分を各軸受23、24によって回転可能に支持されている。また、このギヤ22は、シャフトモータ17のモータ軸に取り付けられたウォームギヤ25に噛合している。また、移動側アーム12の底面部には、円筒状で内周面にネジ軸16に噛み合うねじ溝が形成されて、当該ネジ軸16に螺合するナット26が取り付けられている。
また、ネジ軸16には、軸受23とナット26との間に、円筒状で内径がネジ軸16の外径にほぼ等しく形成された移動軸受27が嵌挿されている。また、この移動軸受27は、軸受23とナット26のそれぞれに対して各パンタグラフ28を介して結合されており、当該軸受23とナット26との中間位置、つまり、基準側アーム11と移動側アーム12とのほぼ中間位置に常に位置するように構成されている。
また、この移動軸受27には、伸縮ハンド13の底面部が取り付けられ、当該伸縮ハンド13が基準側アーム11と移動側アーム12とのほぼ中間位置に常に位置するように構成されている。従って、シャフトモータ17を回転駆動することによって、移動側アーム12がネジ軸16に沿って前後方向に移動すると共に、伸縮ハンド13も基準側アーム11と移動側アーム12とのほぼ中間位置に位置するようにネジ軸16に沿って移動するように構成されている。
また、図1、図2及び図4に示すように、フレーム8の前後方向中央部には、回転支持部材31の両端部が、当該フレーム8の左右側壁部に回転可能に支持されている。この回転支持部材31は、フレーム8の左右側壁部に両端部が回転可能に支持された円柱状で外周面にギヤ溝が軸方向に沿って形成されたギヤ軸部31Aと、ギヤ軸部31Aの前側の斜め下側部分からほぼ全長に渡って斜め下側方向に延出された板状の支持部31Bとから構成されている。
また、フレーム8の底面部には、回転支持部材31の支持部31Bが揺動可能に挿通される開口部が形成され、当該支持部31Bの下端部は、本体フレーム2の底面部に接触している。また、フレーム8の外側側壁部(図2中、左側壁部である。)には、フレーム高さ調整用モータ15が取り付けられている。そして、回転支持部材31のギヤ軸部31Aは、フレーム高さ調整用モータ15のモータ軸に取り付けられたピニオンギヤ15Aに噛合している。
また、回転支持部材31の後側(図4中、左側である。)には、この回転支持部材31のギヤ軸部31Aの回転に連動して回転する従動回転支持部材32の両端部が、フレーム8の底面部に立設された一対の支持リブ33によって回転可能に支持されている。尚、図4には、片側の支持リブ33が示されている。
この従動回転支持部材32は、円柱状で回転支持部材31のギヤ軸部31Aに噛合するギヤ溝が外周面に形成されたギヤ軸部32Aと、ギヤ軸部32Aの後側の斜め下側部分からほぼ全長に渡って斜め下側方向に延出された板状の支持部32Bとから構成されている。また、フレーム8の底面部には、従動回転支持部材32の支持部32Bが揺動可能に挿通される開口部が形成され、当該支持部32Bの下端部は、本体フレーム2の底面部に接触している。
従って、フレーム高さ調整用モータ15を時計方向又は反時計方向に回転駆動することによって、回転支持部材31をギヤ軸部31Aの回転軸を中心に揺動回転させると共に、従動回転支持部材32をギヤ軸部32Aの回転軸を中心に揺動回転させることができる。これにより、フレーム高さ調整用モータ15を時計方向又は反時計方向に回転駆動することによって、フレーム8を本体フレーム2に対して、つまり、載置台3に対して上下方向に移動させることが可能となる。
次に、基準側アーム11の概略構成について図6乃至図9に基づいて説明する。
図6乃至図8に示すように、基準側アーム11は、フレーム8の前側左角部の上面部を覆うように取り付けられた平面視略四角形の取付ベース41を備えている(図2参照)。また、取付ベース41の略中央部には、略円板状で外周面にギヤが形成された回転ベース42が回転可能に取り付けられている。
また、取付ベース41には、ステッピングモータ等で構成された基準側アーム回転モータ44が取り付けられ、この基準側アーム回転モータ44のモータ軸に固定されたピニオンギヤ43が、回転ベース42の外周面に形成されたギヤに噛合している。また、回転ベース42の中央部には取付ベース41の下方に連通する四角形の貫通孔45が形成され、正面視略横L字形で断面四角形の上下アーム46の一端が上下移動可能に嵌挿されている。
この上下アーム46の貫通孔45に挿通される外側の側面部には、ラック46Aが形成されている。そして、回転ベース42上には、ステッピングモータ等で構成された基準側アーム上下モータ47が取り付けられ、この基準側アーム上下モータ47のモータ軸に固定されたピニオンギヤ48が、ラック46Aに噛合している。
また、上下アーム46の水平方向に延びた先端部には、略直方体状の押さえアーム支持部48の側面が、この上下アーム46の水平方向に延びた先端部に対して垂直になるように連続して形成されている。この押さえアーム支持部48には、図7及び図8に示すように、アーム取付溝52が正面側から縦方向全幅に渡って窪むように形成されている。また、このアーム取付溝52には、基準側押さえアーム51が上端部を中心に前側方向に揺動可能に装着されている。
このアーム取付溝52は、図7に示すように、正面に対して所定角度θ1(例えば、約60度である。)をなすように前側方向(図7中、右側方向である。)斜めに窪むように形成されている。また、アーム取付溝52の奥側は、図8に示すように、鉛直方向に対して所定角度θ2(例えば、約15度である。)で、外側斜め下方向へ傾斜するように形成されている。
また、基準側押さえアーム51は、略四角柱状に形成され、後側面部がアーム取付溝52の奥側斜面に当接すると共に、下端部が前側方向へ揺動可能に取り付けられている。また、基準側押さえアーム51は、ねじりコイルバネ53によって、上端部を中心にアーム取付溝52の奥側方向へ付勢され、通常時は、アーム取付溝52の奥側斜面に押し当てられている。
また、基準側押さえアーム51の下端部には、開かれた本の頁に外周面が接触する略円柱状の押さえ部51Aが形成されている。この押さえ部51Aの外周面には、摩擦抵抗が大きいゴム等が被覆されている。
また、押さえアーム支持部48の上面部には、横長平板状のバネ調整板55が一端側(図7中、左端側である。)を中心に回転可能に取り付けられている。
このバネ調整板55の一端側は、平面視略半円形状に形成され、外周面にギヤが形成されている。また、このバネ調整板55の他端側(図7中、右端側である。)には、長手方向に沿って横長孔が形成され、アーム取付溝52の上端部よりも上側に突出したねじりコイルバネ53の一端側が挿通されている。尚、ねじりコイルバネ53の他端側は、図8に示すように、基準側押さえアーム51の側面部に取り付けられている。
そして、押さえアーム支持部48のバネ調整板55の一端側に対向する角部内には、ステッピングモータ等で構成された基準側アームバネ用モータ56が取り付けられている。そして、この基準側アームバネ用モータ56のモータ軸に固定されたピニオンギヤ57が、バネ調整板55の一端側の外周面に形成されたギヤに噛合している。
従って、図9に示すように、基準側アームバネ用モータ56を時計方向又は反時計方向に所定角度(例えば、角度20度である。)づつ回転駆動させて、バネ調整板55を所定角度毎に3段階の位置に移動させることによって、ねじりコイルバネ53が基準側押さえアーム51に付勢する付勢力を3段階に変更することができる。尚、初期状態の時は、バネ調整板55は、ねじりコイルバネ53がアーム取付溝52の奥側上端部に当接するように、つまり、付勢力が最も小さくなるようにセットされている。また、バネ調整板55を4段階以上の位置に移動させるようにしてもよい。
また、押さえアーム支持部48の正面側(図7中、下側である。)の側壁には、先端部の上下方向略中央部に、広がりの小さな光源として機能するLED58が取り付けられている。
また、押さえアーム支持部48の底面の先端部には、機械的マイクロスイッチ等から構成された基準側アーム接触検出センサ61が取り付けられている。この基準側アーム接触検出センサ61は、押さえアーム支持部48が開かれた本の頁に接触したことを検出するものである。
従って、基準側アーム回転モータ44を回転駆動することにより、回転ベース42を平面視時計方向に約90度回転させて、基準側押さえアーム51の押さえ部51Aを、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態から、移動載置板3Bの左下角部に対向する状態にすることができる。一方、基準側アーム回転モータ44を回転駆動することにより、回転ベース42を平面視反時計方向に約90度、再度回転させて、基準側押さえアーム51の押さえ部51Aを、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態にすることができる。
また、基準側アーム上下モータ47を回転駆動することにより、ラック46Aを下方に移動させて、基準側押さえアーム51の押さえ部51Aを開かれた本の頁の角部に接触させる。そして更に、当該押さえ部51Aを頁の角部に接触した状態で、基準側アーム接触検出センサ61から接触した検出信号が入力されるまでラック46Aを更に下方に移動させることで、頁の角部に接触した状態の当該押さえ部51Aを斜め奥側へ移動させることができる。一方、基準側アーム上下モータ47を回転駆動してラック46Aを上方に移動させることにより、基準側押さえアーム51の押さえ部51Aを開かれた本の頁よりも上方に移動させることができる。
次に、移動側アーム12の概略構成について図10及び図11に基づいて説明する。
図10及び図11に示すように、移動側アーム12は、上記基準側アーム11とほぼ同じ構成であり、ネジ軸16に螺合するナット26が下面に取り付けられて、このネジ軸16に沿って移動可能に設けられた平面視略四角形の取付ベース65を備えている(図2参照)。また、取付ベース65の略中央部には、略円板状で外周面にギヤが形成された回転ベース66が回転可能に取り付けられている。
また、取付ベース65には、ステッピングモータ等で構成された移動側アーム回転モータ67が取り付けられ、この移動側アーム回転モータ67のモータ軸に固定されたピニオンギヤ68が、回転ベース66の外周面に形成されたギヤに噛合している。また、回転ベース66の中央部には取付ベース65の下方に連通する四角形の貫通孔71が形成され、正面視略横L字形で断面四角形の上下アーム72の一端が上下移動可能に嵌挿されている。
この上下アーム72の貫通孔71に挿通される外側の側面部には、ラック72Aが形成されている。そして、回転ベース66上には、ステッピングモータ等で構成された移動側アーム上下モータ73が取り付けられ、この移動側アーム上下モータ73のモータ軸に固定されたピニオンギヤ75が、ラック72Aに噛合している。
また、上下アーム72の水平方向に延びた先端部には、略直方体状の押さえアーム支持部76の側面が、この上下アーム72の水平方向に延びた先端部に対して垂直になるように連続して形成されている。この押さえアーム支持部76は、固定載置板3A側(図11中、右側である。)の側壁部に、移動側押さえアーム77が上端部を中心に前側方向に揺動可能に装着されるアーム取付溝78が、上記基準側アーム11のアーム取付溝52に直交する角度で、縦方向全幅に渡って窪むように形成されている。
尚、このアーム取付溝78の構成は、上記アーム取付溝52とほぼ同じ構成であり、アーム取付溝78の奥側は、鉛直方向に対して所定角度θ2(例えば、約15度である。)で、外側斜め下方向へ傾斜するように形成されている。
また、移動側押さえアーム77は、略四角柱状に形成され、後側面部がアーム取付溝78の奥側斜面に当接すると共に、下端部が前側方向へ揺動可能に取り付けられている。また、移動側押さえアーム77は、ねじりコイルバネ81によって、上端部を中心にアーム取付溝78の奥側方向へ付勢され、通常時は、アーム取付溝78の奥側斜面に押し当てられている。
また、移動側押さえアーム77の下端部には、開かれた本の頁に外周面が接触する略円柱状の押さえ部77Aが形成されている。この押さえ部77Aの外周面には、摩擦抵抗が大きいゴム等が被覆されている。
また、押さえアーム支持部76の上面部には、横長平板状のバネ調整板82が一端側(図11中、上端側である。)を中心に回転可能に取り付けられている。
このバネ調整板82の一端側は、平面視略半円形状に形成され、外周面にギヤが形成されている。また、このバネ調整板82の他端側(図11中、下端側である。)には、長手方向に沿って横長孔が形成され、アーム取付溝78の上端部よりも上側に突出したねじりコイルバネ81の一端側が挿通されている。尚、ねじりコイルバネ81の他端側は、移動側押さえアーム77の側面部に取り付けられている。
そして、押さえアーム支持部76のバネ調整板82の一端側に対向する角部内には、ステッピングモータ等で構成された移動側アームバネ用モータ83が取り付けられている。そして、この移動側アームバネ用モータ83のモータ軸に固定されたピニオンギヤ85が、バネ調整板82の一端側の外周面に形成されたギヤに噛合している。
従って、移動側アームバネ用モータ83を時計方向又は反時計方向に所定角度(例えば、角度20度である。)づつ回転駆動させて、バネ調整板82を所定角度毎に3段階の位置に移動させることによって、ねじりコイルバネ81が移動側押さえアーム77に付勢する付勢力を3段階に変更することができる。尚、初期状態の時は、バネ調整板82は、ねじりコイルバネ81がアーム取付溝78の奥側上端部に当接するように、つまり、付勢力が最も小さくなるようにセットされている。また、バネ調整板82を4段階以上の位置に移動させるようにしてもよい。
また、押さえアーム支持部76の固定載置板3A側(図11中、右側である。)の側壁には、先端部の上下方向略中央部に、フォトダイオード等で構成されてLED58から照射された光の有無を検出する、つまり、後述のように頁の撓みの有無を検出する頁撓み検出センサ86が取り付けられている(図19参照)。
また、押さえアーム支持部76の底面の先端部には、機械的マイクロスイッチ等から構成された移動側アーム接触検出センサ87が取り付けられている。この移動側アーム接触検出センサ87は、押さえアーム支持部76が開かれた本の頁に接触したことを検出するものである。
従って、移動側アーム回転モータ67を回転駆動することにより、回転ベース66を平面視反時計方向に約90度回転させて、移動側押さえアーム77の押さえ部77Aを、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態から、移動載置板3Bの上方に対向する状態にすることができる。一方、移動側アーム回転モータ67を回転駆動することにより、回転ベース66を平面視時計方向に約90度、再度回転させて、移動側押さえアーム77の押さえ部77Aを、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態にすることができる。
また、移動側アーム上下モータ73を回転駆動することにより、ラック72Aを下方に移動させて、移動側押さえアーム77の押さえ部77Aを開かれた本の頁に接触させる。そして更に、当該押さえ部77Aを頁に接触した状態で、移動側アーム接触検出センサ87から接触した検出信号が入力されるまで、ラック72Aを更に下方に移動させることで、頁の角部に接触した状態の当該押さえ部77Aを斜め奥側へ移動させることができる。一方、移動側アーム上下モータ73を回転駆動することにより、ラック72Aを上方に移動させて、移動側押さえアーム77の押さえ部77Aを開かれた本の頁よりも上方に移動させることができる。
次に、伸縮ハンド13の概略構成について図12乃至図14に基づいて説明する。
図12及び図13に示すように、伸縮ハンド13は、ネジ軸16に嵌挿される移動軸受27が下面に取り付けられて、このネジ軸16に沿って移動可能に設けられた略直方体状の取付ベース91を備えている。また、取付ベース91の上面部の略中央部には、該取付ベース91の下面まで貫通する断面四角形の貫通孔92が形成され、正面視逆L字形で断面四角形の上下アーム93の一端が上下移動可能に嵌挿されている。
この上下アーム93の貫通孔92に挿通される外側(図12中、左側である。)の側面部には、ラック93Aが形成されている。そして、取付ベース91上には、ステッピングモータ等で構成された伸縮ハンド用モータ95が取り付けられ、この伸縮ハンド用モータ95のモータ軸に固定されたピニオンギヤ96が、ラック93Aに噛合している。
伸縮アーム97は、複数のパンタグラフ(例えば、17個のパンタグラフである。)が結合されて前後に伸縮可能に構成されている。伸縮アーム97の最後部の上端部は、上下アーム93の上端部の水平方向に延びた先端部に対して、回転可能に取り付けられている。伸縮アーム97の最後部の下端部は、上下アーム93の上端部の水平方向に延びた先端部に対向する取付ベース91上面部に対して、回転可能に取り付けられている。また、伸縮アーム97の先端部には、半球状の当接部材98が取り付けられている。また、伸縮アーム97の前側には、伸縮可能なゴム等によって所定厚さの略円板状に形成された膨出部材99が、この膨出部材99の中心と当接部材98の頂点とが対向するように取り付けられている。
従って、図14に示すように、伸縮ハンド用モータ95を時計方向に回転駆動して上下アーム93を下方に移動させることによって、伸縮アーム97が前側方向、つまり、固定載置板3Aの方へ延びて、膨出部材99を略細長円錐状に膨出させる。また、伸縮アーム97は、後述のように、固定載置板3Aの外側端縁部近傍まで進出可能に構成されている(図23参照)。一方、伸縮ハンド用モータ95を反時計方向に回転駆動して上下アーム93を上方に移動させることによって、伸縮アーム97を初期状態まで縮めると共に、膨出部材99を略円板状に戻すことができる。
次に、書籍スキャン装置1の回路構成について図15に基づいて説明する。
図15に示すように、書籍スキャン装置1は、書籍スキャン装置1の全体の制御を行う制御回路部101と、制御回路部101に接続される入出力インターフェース102と、入出力インターフェース102に接続されるCCDドライバ103、各モータ駆動回路104、105、106、107等とから構成されている。また、入出力インターフェース102には、操作部108、基準側アーム接触検出センサ61、移動側アーム接触検出センサ87、LED58、頁撓み検出センサ86等が接続されている。
また、制御回路部101は、書籍スキャン装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU111や、ROM112、RAM113、通信I/F114等を備えている。また、CPU111、ROM112、RAM113、通信I/F114は、バス線115により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
また、ROM112は、各種パラメータや各種のプログラムを記憶させておくものであり、後述の頁めくりを行ってスキャンする頁スキャン処理(図16参照)等の各種プログラムが記憶されている。また、ROM112は、本のサイズや紙質に対応する移動側アーム12の初期位置を記憶している。そして、CPU111は、かかるROM112に記憶されている各種パラメータや各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。また、RAM113は、CPU111により演算された各種の演算結果や印刷データ等を一時的に記憶させておくためのものである。
操作部108は、不図示の各種操作ボタンや液晶ディスプレイ等から構成され、電源のオンオフや頁めくりを行う頁数や本のサイズ等の設定を行う際等に操作される。そして、制御回路部101は、各操作ボタンの押下等により操作部108から出力されるスイッチ信号に基づいて、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
また、CCDドライバ103は、CCDカメラ5を操作制御すると共に、CCDカメラ5が撮像した開かれた頁の画像データ処理を行ってデジタルデータとして制御回路部101へ出力する。また、制御回路部101のCPU111は、CCDドライバ103から受信した画像データをRAM112に一時記憶し、通信I/F114を介して外部のPC118へ出力する。
また、モータ駆動回路104には、シャフトモータ17が接続されている。そして、モータ駆動回路104は、制御回路部101のCPU111からの指示に従って、シャフトモータ17を駆動制御する。また、モータ駆動回路105には、基準側アーム回転モータ44、移動側アーム回転モータ67、基準側アーム上下モータ47、移動側アーム上下モータ73、基準側アームバネ用モータ56、移動側アームバネ用モータ83が接続されている。そして、モータ駆動回路105は、制御回路部101のCPU111からの指示に従って、各モータ44、67、47、73、56、83を駆動制御する。
また、モータ駆動回路106には、伸縮ハンド用モータ95が接続されている。そして、モータ駆動回路106は、制御回路部101のCPU111からの指示に従って、伸縮ハンド用モータ95を駆動制御する。また、モータ駆動回路107には、フレーム高さ調整用モータ15が接続されている。そして、モータ駆動回路107は、制御回路部101のCPU111からの指示に従って、フレーム高さ調整用モータ15を駆動制御する。
次に、このように構成された書籍スキャン装置1による開かれた本の頁めくりを行ってスキャンする「頁スキャン処理」について図16乃至図24に基づいて説明する。尚、図16にフローチャートで示されるプログラムは、書籍スキャン装置1のROM112に記憶されており、操作部108のスタートボタン(不図示)が押下された場合に、CPU111により実行される。
図16に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU111は、RAM113に記憶するデータや各部機能の初期化を行う。つまり、CPU111は、RAM113に記憶されている各種フラグや各カウンタに「0」を代入して初期化する。また、CPU111は、操作部108を介して入力されためくり頁数を頁代数Nに代入してRAM113に記憶する。
また、CPU111は、操作部108を介して入力された本のサイズや紙質に対応する移動側アーム12の位置をROM112から読み出す。そして、CPU111は、モータ駆動回路104を介してシャフトモータ17を回転駆動して、移動側アーム12をその位置まで移動させる。
例えば、図17に示すように、操作部108を介して載置台3に紙質が普通でA4サイズの本121を載置した旨の入力があった場合には、CPU111は、紙質が普通でA4サイズの本121に対応する移動側アーム12の位置をROM112から読み出す。そして、CPU111は、モータ駆動回路104を介してシャフトモータ17を回転駆動して、移動側アーム12の先端部が取付壁部6の近くに達するまで移動させる。
尚、書籍スキャン装置1の起動時には、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム回転モータ44及び移動側アーム回転モータ67を原点位置まで回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とが、それぞれ本121の綴じ目方向、つまり、前後方向にほぼ沿うようにセットする。また同時に、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム上下モータ47及び移動側アーム上下モータ73を原点位置まで回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とが、最も高くなるようにセットする。
そして、S12において、CPU111は、基準側アーム11と移動側アーム12とを駆動して、めくるべき頁を押してほぼ中央部を上方に撓ませて膨出部を形成する。
具体的には、先ず、図18に示すように、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム回転モータ44及び移動側アーム回転モータ67をそれぞれ所定ステップ数だけ回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とを、初期位置から平面視時計方向へ約90度回転させる。尚、基準側アーム回転モータ44及び移動側アーム回転モータ67を駆動する所定ステップ数は、予めROM112に記憶されている。
ここで、基準側アーム11の上下アーム46が、初期位置から平面視時計方向へ約90度回転した場合には、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aは、移動載置板3Bの角部、つまり、本121のめくるべき頁122の前側角部の上方に位置している。また、移動側アーム12の上下アーム72が、初期位置から平面視時計方向へ約90度回転した場合には、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aは、本121のめくるべき頁122の後端部から少し前側(例えば、外側側縁部の約1/4の長さだけ前側である。)の外側側縁部の上方に位置している。
そして、図19に示すように、CPU111は、基準側アーム11の押さえアーム支持部48の底面部に取り付けられた基準側アーム接触検出センサ61から、頁との接触を検出した検出信号が入力されるまで、モータ駆動回路105を介して基準側アーム上下モータ44を駆動して、上下アーム46を下降させる。つまり、CPU111は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aを、めくるべき頁122の前側角部に押し当てて、斜め内側方向へ移動させる。
また、同時に、CPU111は、移動側アーム12の押さえアーム支持部76の底面部に取り付けられた移動側アーム接触検出センサ87から、頁との接触を検出した検出信号が入力されるまで、モータ駆動回路105を介して移動側アーム上下モータ73を駆動して、上下アーム72を下降させる。つまり、CPU111は、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aを、めくるべき頁122の外側側縁部に押し当てて、斜め内側方向へ移動させる。
これにより、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとのほぼ中央位置に、めくるべき頁122が上方に膨出した膨出部123が形成される。つまり、めくるべき頁122に接触した基準側アーム11の押さえアーム支持部48と、めくるべき頁122に接触した移動側アーム12の押さえアーム支持部76とのほぼ中央位置が撓んで、膨出部123が形成される。
続いて、S13において、CPU111は、めくるべき頁が撓んで伸縮ハンド13の伸縮アーム97が進入可能な膨出部が形成されたか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、CPU111は、移動側アーム12の押さえアーム支持部76の側面部に設けられた頁撓み検出センサ86から、基準側アーム11の押さえアーム支持部48の側面部に設けられたLED58の光を受光している検出信号が入力されていないか否かを判定する判定処理を実行する。
ここで、基準側アーム11の押さえアーム支持部48と、移動側アーム12の押さえアーム支持部76とが、それぞれめくるべき頁122又はめくるべき頁122の次の頁に接触した場合には、LED58と頁撓み検出センサ86とは、綴じ目方向にほぼ平行な一直線上で相対向するように構成されている。また、CPU111は、基準側アーム接触検出センサ61から頁との接触を検出した検出信号が入力されている場合には、LED58を発光させる。一方、CPU111は、基準側アーム接触検出センサ61から頁との接触を検出した検出信号が入力されていない場合には、LED58を発光させない。尚、起動後、常に、LED58を発光させるようにしてもよい。
そして、めくるべき頁が撓んで膨出部が形成されたと判定された場合、つまり、頁撓み検出センサ86から、LED58の光を受光している検出信号が入力されていないと判定された場合には(S13:YES)、CPU111は、S14の処理に移行する。
S14において、CPU111は、伸縮ハンド13の伸縮アーム97をめくるべき頁の膨出部内へ進入させて、頁めくりを行う。
具体的には、先ず、図20に示すように、CPU111は、モータ駆動回路106を介して伸縮ハンド用モータ95を所定ステップ数だけ駆動して、伸縮ハンド13の上下アーム93を所定高さ下降させ、伸縮アーム97を前方へ所定長さだけ伸ばし、膨出部材99に覆われた先端部を膨出部123内に進入させる。尚、伸縮ハンド用モータ95を駆動する所定ステップ数は、予めROM112に記憶されている。
そして、図21に示すように、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム上下モータ47及び移動側アーム上下モータ73を原点位置に戻るまで回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とを、最も高くなるように上昇させる。つまり、CPU111は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとを、本121の上方に移動させ、めくるべき頁122を押さえないようにする。
続いて、図22と図23に示すように、CPU111は、モータ駆動回路106を介して伸縮ハンド用モータ95を駆動して、伸縮ハンド13の上下アーム93を最も下側まで下降させる。これにより、CPU111は、膨出部材99に覆われた伸縮アーム97を最も長くなるように前方へ伸ばして、めくるべき頁122の頁めくりを行う(図14参照)。
尚、図24に示すように、S11において、操作部108を介して載置台3に紙質が普通で文庫本サイズの本125を載置した旨の入力があった場合には、CPU111は、紙質が普通で文庫本サイズの本126に対応する移動側アーム12の位置をROM112から読み出す。そして、CPU111は、モータ駆動回路104を介してシャフトモータ17を回転駆動して、移動側アーム12を文庫本サイズの本126に対応する位置まで移動させる。
その後、CPU111は、上記S12の処理を実行してめくるべき頁126に上方に膨出した膨出部127を形成する。そして、CPU111は、上記S13及びS14の処理を実行して、めくるべき頁126の頁めくりを行う。
続いて、図16に示すように、S15において、CPU111は、載置台3に開かれて置かれた両頁を、CCDドライバ103を介してCCDカメラ5で撮像し、この両頁の画像データ処理を行って、デジタルデータの情報としてRAM113に記憶する。
具体的には、再度、図17に示すように、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム回転モータ44及び移動側アーム回転モータ67を原点位置に戻るまで回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とが、それぞれ本121の綴じ目方向、つまり、前後方向にほぼ沿うようにセットする。
また、CPU111は、モータ駆動回路106を介して伸縮ハンド用モータ95を原点位置に戻るまで回転させて、伸縮ハンド13の上下アーム93を最も上側まで上昇させる。つまり、伸縮ハンド13の伸縮アーム97を最も短くして、膨出部材99を略円板状の状態に戻す(図12参照)。
その後、CPU111は、載置台3に開かれて置かれた本121の両頁を、CCDドライバ103を介してCCDカメラ5で撮像し、この両頁の画像データ処理を行って、デジタルデータの情報としてRAM112に記憶する。
そして、S16において、CPU111は、RAM113から各頁カウント値P、Qを読み出し、それぞれに「1」加算して再度、RAM113に記憶する。
続いて、S17において、CPU111は、RAM113から頁カウント値Pを読み出し、この頁カウント値Pが「9」より大きいか否か、つまり、10頁の頁めくりを行ったか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、頁カウント値Pが「9」以下であると判定した場合、つまり、10頁の頁めくりを行っていないと判定した場合には(S17:NO)、CPU111は、後述のS19の処理に移行する。
一方、頁カウント値Pが「9」より大きいと判定した場合、つまり、10頁の頁めくりを行ったと判定した場合には(S17:YES)、CPU111は、S18の処理に移行する。
S18において、CPU111は、モータ駆動回路107を介してフレーム高さ調整用モータ15を所定ステップ数回転駆動して、回転支持部材31と従動回転支持部材32とをそれぞれ外側方向へ所定角度だけ揺動して、フレーム8の高さを所定高さ下げる(例えば、約0.8mmだけ下げる。)(図4参照)。また、CPU111は、RAM113から頁カウント値Pを読み出し、「0」を代入して、つまり、初期化して再度、RAM113に記憶する。尚、フレーム高さ調整用モータ15を駆動する所定ステップ数は、予めROM112に記憶されている。
これにより、頁めくりによってめくるべき頁の枚数が減少しても、フレーム8の高さを下げることによって、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとがめくるべき頁に与える押圧力をほぼ同じ大きさにすることが可能となる。また、めくるべき頁から各押さえ部51A、77Aまでの最大高さをほぼ一定にして、各ラック46A、72Aの長さを短くすることが可能となり、基準側アーム11及び移動側アーム12の小型化を図ることが可能となる。
続いて、S19において、CPU111は、RAM113から頁カウント値Qと頁代数Nとを読み出し、この頁カウント値Qが頁代数Nと等しいか否か、つまり、操作部108を介して入力されためくり頁数の頁めくりを行ったか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、頁カウント値Qが頁代数Nよりも小さい、つまり、操作部108を介して入力されためくり頁数の頁めくりを行っていないと判定した場合には(S19:NO)、CPU111は、再度S12以降の処理を実行する。
一方、頁カウント値Qが頁代数Nと等しい、つまり、操作部108を介して入力されためくり頁数の頁めくりを行ったと判定した場合には(S19:YES)、CPU111は、操作部108又はPC118を介して入力されためくり頁数のスキャンしたデジタルデータを通信I/F114を介してPC118に出力後、当該処理を終了する。
他方、上記S13で、めくるべき頁が撓んで膨出部が形成されていないと判定された場合、つまり、頁撓み検出センサ86から、LED58の光を受光している検出信号が入力されていると判定された場合には(S13:NO)、CPU111は、S20の処理に移行する。S20において、CPU111は、基準側アーム11のバネ調整板55と移動側アーム12のバネ調整板82とを、3段階目の位置に移動したか否か、つまり、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力が最大になっているか否かを判定する判定処理を実行する。
尚、CPU111は、基準側アーム11のバネ調整板55と移動側アーム12のバネ調整板82とを基準側アームバネ用モータ56及び移動側アームバネ用モータ83を駆動して所定角度回転させる毎に、RAM113からバネ回転カウント値Rを読み出し「1」加算する。従って、CPU111は、RAM113からバネ回転カウント値Rを読み出し、このバネカウント値Rが「2」以上か否かを判定することによって、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力が最大になっているか否かを判定する。
そして、基準側アーム11のバネ調整板55と移動側アーム12のバネ調整板82とを、3段階目の位置に移動していない、つまり、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力が最大になっていないと判定した場合には(S20:NO)、CPU111は、S21の処理に移行する。S21において、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アームバネ用モータ56及び移動側アームバネ用モータ83を所定角度だけ回転駆動した後、つまり、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力を1段階増加させた後、再度、S12以降の処理を実行する。
一方、基準側アーム11のバネ調整板55と移動側アーム12のバネ調整板82とを、3段階目の位置に移動している、つまり、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力が最大になっていると判定した場合には(S20:YES)、CPU111は、当該処理を終了する。
ここで、基準側アーム11と移動側アーム12とは、一対の撓ませ部材の一例として機能する。また、伸縮ハンド13は、めくり部材の一例として機能する。また、シャフトモータ17、ネジ軸16、モータ駆動回路104及び一対のパンタグラフ28は、間隔変更手段の一例を構成する。また、LED58と頁撓み検出センサ86は、膨出部検出手段の一例を構成する。また、CPU111は、膨出部判定手段、押圧力制御手段の一例として機能する。また、基準側アームバネ用モータ56と移動側アームバネ用モータ83とモータ駆動回路105は、押圧力変更手段の一例を構成する。また、CCDカメラ5、CCDドライバ103は、情報取得手段の一例を構成する。
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る書籍スキャン装置1では、伸縮ハンド13は、一対のパンタグラフ28を介して基準側アーム11の取付ベース41と移動側アーム12の取付ベース65とのほぼ中間位置に常に位置するように構成されている。つまり、伸縮ハンド13の伸縮アーム97は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとによって形成されためくるべき頁の膨出部に常に対向する。
これにより、伸縮ハンド13の伸縮アーム97は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとによって形成されためくるべき頁の膨出部内に、膨出部材99に覆われた状態で確実に進入することができる。従って、載置台3に開かれて置かれた本のサイズが異なっても、伸縮ハンド13の伸縮アーム97を膨出部材99に覆われた状態で、めくるべき頁と次の頁との間に確実に進入させて、めくるべき頁だけをめくることが可能となる。
また、CPU111は、伸縮ハンド13の伸縮アーム97の先端部を、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとによって形成されためくるべき頁の膨出部に進入させた後、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aを上昇させて、めくるべき頁を押さえないようにする(S14)。
これにより、伸縮ハンド13の伸縮アーム97を本の綴じ目方向へ更に進入させる負荷を軽減することができ、伸縮アーム97等の機械的強度の低減化を図ることが可能となると共に、頁破れ等を防止することが可能となる。
また、CPU111は、頁撓み検出センサ86を介して膨出部が形成されていないと判定した場合には(S13:NO)、モータ駆動回路105を介して基準側アームバネ用モータ56及び移動側アームバネ用モータ83を所定角度だけ回転駆動する、つまり、各ねじりコイルバネ53、81の付勢力を1段階増加させる(S21)。
これにより、CPU111は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとのめくるべき頁を押圧する押圧力を本のサイズや紙質等に合わせて自動的に大きくすることが可能となる。このため、CPU111は、本のサイズや紙質等が異なっても、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとのほぼ中間位置において、めくるべき頁の膨出部を確実に形成することが可能となる。
更に、書籍スキャン装置1では、頁めくり機構4によって本の頁めくりを自動的に行って、CCDカメラ5を介して載置台3に開かれて置かれた本の全頁又は一部の頁に記載された内容をデジタルデータとして取得することが可能となる。
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
(A)書籍スキャン装置1のCPU111は、上記S13で、めくるべき頁が撓んで膨出部が形成されていないと判定された場合には(S13:NO)、移動側アーム12を奥側方向へ所定距離(例えば、1cmである。)づつ移動させて、再度、頁めくりを行うようにしてもよい。
ここで、CPU111によって実行され、移動側アーム12を奥側方向へ所定距離ずつ移動させて、再度、頁めくりを行ってスキャンする「頁スキャン処理2」について図25に基づいて説明する。尚、図25にフローチャートで示されるプログラムは、書籍スキャン装置1のROM112に記憶されており、操作部108のスタートボタン(不図示)が押下された場合に、CPU111により実行される。
図25に示すように、CPU111は、S111〜S119において、上記S11〜S19の処理を実行する。
そして、S113で、めくるべき頁が撓んで膨出部が形成されていないと判定された場合、つまり、頁撓み検出センサ86から、LED58の光を受光している検出信号が入力されていると判定された場合には(S113:NO)、CPU111は、S120の処理に移行する。
S120において、CPU111は、移動側アーム12の位置を最も奥側まで移動させたか否か、つまり、移動側押さえアーム77がめくるべき頁の外側側縁部の最も奥側の位置、即ち、最大押さえ位置を押さえたか否かを判定する判定処理を実行する。
尚、CPU111は、シャフトモータ17を所定ステップ数だけ回転駆動して、移動側アーム12を奥側方向へ所定距離(例えば、約1cmである。)移動させる毎に、RAM113から移動回数カウント値Tを読み出し「1」加算する。
従って、CPU111は、RAM113から移動回数カウント値Tを読み出し、この移動回数カウント値Tに所定距離を掛け算して移動距離を算出する。そして、CPU111は、本のサイズに対応する移動側アーム12の初期位置をROM112から読み出し、この初期位置に移動距離を加算して、移動側押さえアーム77の押さえた位置を算出する。続いて、CPU111は、移動側押さえアーム77の押さえた位置と、基準側押さえアーム51の押さえた位置との距離を算出し、この距離が本のサイズにほぼ等しいか否かを判定することによって、移動側押さえアーム77が最大押さえ位置を押さえたか否かを判定する。
そして、移動側押さえアーム77がめくるべき頁の外側側縁部の最も奥側の位置、即ち、最大押さえ位置を押さえていないと判定した場合には(S120:NO)、CPU111は、S121の処理に移行する。
S121において、CPU111は、モータ駆動回路105を介して基準側アーム上下モータ47及び移動側アーム上下モータ73を原点位置に戻るまで回転させて、基準側アーム11の上下アーム46と移動側アーム12の上下アーム72とを、最も高くなるように上昇させる。
続いて、CPU111は、モータ駆動回路104を介してシャフトモータ17を所定ステップ数だけ回転駆動して、移動側アーム12を奥側方向へ所定距離(例えば、約1cmである。)だけ移動させる、つまり、移動側押さえアーム77の押さえる位置を奥側へ1段階移動する。その後、CPU111は、再度、S112以降の処理を実行する。
一方、移動側押さえアーム77がめくるべき頁の外側側縁部の最も奥側の位置、即ち、最大押さえ位置を押さえたと判定した場合には(S120:YES)、CPU111は、S122の処理に移行し、S122乃至S123において、上記S20乃至S21の処理を実行する。
従って、CPU111は、頁撓み検出センサ86を介して膨出部が形成されていないと判定した場合には(S113:NO)、モータ駆動回路104を介してシャフトモータ17を所定ステップ数だけ回転駆動して、移動側アーム12を奥側方向へ所定距離(例えば、約1cmである。)だけ移動させる、つまり、移動側押さえアーム77の押さえる位置を奥側へ1段階移動させる(S121)。
これにより、CPU111は、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとの間隔を本のサイズや紙質等に合わせて自動的に大きくすることが可能となる。このため、CPU111は、本のサイズや紙質等が異なっても、基準側押さえアーム51の先端の押さえ部51Aと、移動側押さえアーム77の先端の押さえ部77Aとのほぼ中間位置において、めくるべき頁の膨出部を確実に形成することが可能となる。
(B)また、図26に示すように、上記基準側アーム12に替えて、基準側アーム131を設け、めくりローラ132を回転駆動して、開かれた本133のめくるべき頁134の伸縮ハンド13に対向する位置に、膨出部135を形成するようにしてもよい。
ここで、基準側アーム131の概略構成を図26乃至図29に基づいて説明する。尚、以下の説明において、上記図1乃至図24と同一符号は、上記図1乃至図24に示す書籍スキャン装置1と同一あるいは相当する部分を示すものである。
図26に示すように、基準側アーム131は、基準側アーム12とほぼ同じ構成であり、取付ベース41上に、回転ベース42が回転可能に取り付けられると共に、モータ軸にピニオンギヤ43が固定された基準側アーム回転モータ44が取り付けられている。また、回転ベース42上には、モータ軸にピニオンギヤ48が固定された基準側アーム上下モータ47が取り付けられている。また、回転ベース42には、このピニオンギヤ48に噛合するラック46Aが形成された上下アーム46の一端が上下移動可能に嵌挿されている。
但し、基準側アーム131は、押さえアーム支持部48に替えてローラ支持部137が、上下アーム46の水平方向に延びた先端部に設けられている。
ここで、ローラ支持部137について図27乃至図29に基づいて説明する。
図27乃至図29に示すように、ローラ支持部137は、支持ケース141と、この支持ケース141の内側に取り付けられたギヤケース142と、支持ケース141の背面側上端部に取り付けられたステッピングモータ等で構成されたローラ駆動モータ143等から構成されている。
この支持ケース141は、上下及び前面が開放された断面略コの字状の略箱形に形成され、外側側面141Aが斜め下外側方向へ傾斜すると共に、内側側面141Bが鉛直方向に平行になるように形成されている。また、支持ケース141の内側側面141Bの下端部は、開放された前面側が、上下アーム46の先端部と約120度の角度を形成するように、上下アーム46の水平方向に延びた先端部に取り付けられている。
また、ギヤケース142は、上下及び前面が開放された断面略コの字状の略箱形に形成され、上端縁部に貫通孔145が形成されると共に、この貫通孔145の背面側周縁部から所定高さ(例えば、高さ約2mmである。)の円筒リブ146が立設されている。また、この貫通孔145には、支持ケース141の底面部に立設された断面円形の支持ボス147が背面側から嵌挿され、ギヤケース142が上端部を中心に揺動可能に設けられている。
また、ギヤケース142の背面部に立設された円筒リブ146には、ねじりコイルバネ148が嵌め込まれている。また、このねじりコイルバネ148の外側の端縁部は、ギヤケース142の背面部に固定され、また、このねじりコイルバネ148の内側の端縁部は、支持ケース141の底面部に固定されている。これにより、ギヤケース142の外側側面142Aは、支持ケース141の外側側面141Aに常に押し当てられ、めくりローラ132の支持ケース141に対する高さ、つまり、上下アーム46に対する高さを一定にすることができる。
また、ギヤケース142の底面部の下端部には、めくりローラ132が回転可能に軸支されている。また、めくりローラ132の前面側の側面にはローラギヤ132Aが形成され、各ギヤ151、152、153から構成されるギヤ列を介してローラ駆動モータ143のモータ軸に固定されたピニオンギヤ155に接続されている。これにより、ローラ駆動モータ143のモータ軸を所定方向(図27中、時計方向である。)に回転させて、めくりローラ132を前側方向(図27中、時計方向である。)に回転させることができる。
また、ギヤケース142の内側側面142Bの下端部の外側面には、機械的マイクロスイッチ等から構成された基準側アーム接触検出センサ156が取り付けられている。この基準側アーム接触検出センサ156は、めくりローラ132が開かれた本の頁に接触したことを検出するものである。
従って、上記実施例と同様に、CPU111は、基準側アーム回転モータ44を回転駆動することにより、回転ベース42を平面視時計方向に約90度回転させて、ローラ支持部137のめくりローラ132を、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態から、移動載置板3Bの角部に対向する状態にすることができる。一方、CPU111は、基準側アーム回転モータ44を回転駆動することにより、回転ベース42を平面視反時計方向に約90度、再度回転させて、ローラ支持部137のめくりローラ132を、移動載置板3Bの側縁部の外側に位置する状態にすることができる。
また、図26に示すように、CPU111は、基準側アーム上下モータ47を回転駆動することにより、基準側アーム接触検出センサ156から接触した検出信号が入力されるまで、ラック46Aを下方に移動させて、ローラ支持部137のめくりローラ132を開かれた本133のめくるべき頁134の角部から所定距離内側に接触させることができる。
更に、CPU111は、ローラ駆動モータ143を所定方向に回転させることにより、めくりローラ132を前側方向へ回転させて、めくりローラ132に接触しためくるべき頁134の角部を斜め奥側へ移動させることができる。一方、CPU111は、基準側アーム上下モータ47を回転駆動してラック46を上方に移動させることにより、めくりローラ132を開かれた本133の頁よりも上方に移動させることができる。
尚、基準側アーム131と同様に、移動側アーム12に替えて、上下アーム72の水平方向に延びた先端部にローラ支持部137が設けられた移動側アーム161を設けるようにしてもよい。また、移動側アーム161のローラ支持部137は、該基準側アーム131のローラ支持部137と略直交する角度形成するように上下アーム72の水平方向に延びた先端部に取り付けるようにしてもよい。
1 書籍スキャン装置
3 載置台
4 頁めくり機構
5 CCDカメラ
11、131 基準側アーム
12 移動側アーム
13 伸縮ハンド
16 ネジ軸
17 シャフトモータ
28 パンタグラフ
51 基準側押さえアーム
53、81、148 ねじりコイルバネ
56 基準側アームバネ用モータ
58 LED
77 移動側押さえアーム
83 移動側アームバネ用モータ
86 頁撓み検出センサ
104、105、106、107 モータ駆動回路
111 CPU
112 ROM
113 RAM
132 めくりローラ
137 ローラ支持部

Claims (7)

  1. 本を開いた状態で載置する載置台と、
    前記載置台に載置された本の開かれた頁の綴じ目に対向する外側の側縁部の2箇所にそれぞれ接触して前記綴じ目に対して互いに斜め内側方向へ当該頁を移動させることで、前記2箇所のほぼ中央部に上方へ膨出した膨出部を形成する一対の撓ませ部材と、
    前記2箇所のほぼ中央部に対向するように前記載置台の外側に配置されて前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部内に前記本の綴じ目方向へ進退自在に進入可能なめくり部材と、
    を備え、
    前記めくり部材を前記膨出部内に進入させた後、該めくり部材を前記本の綴じ目方向へ更に進入させることによって頁めくりを行うことを特徴とする頁めくり機構。
  2. 前記めくり部材を前記膨出部内に進入させた後、めくるべき頁を前記一対の撓ませ部材が押さえないようにすることを特徴とする請求項1に記載の頁めくり機構。
  3. 前記一対の撓ませ部材の間隔を変更すると共に、前記めくり部材を前記2箇所のほぼ中央部に対向するように移動させる間隔変更手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の頁めくり機構。
  4. 前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部の有無を検出する膨出部検出手段と、
    前記膨出部検出手段を介して前記膨出部が形成されたか否かを判定する膨出部判定手段と、
    前記膨出部が形成されていないと判定された場合には、前記間隔変更手段を介して前記一対の撓ませ部材の間隔を所定距離変化させるように制御する間隔制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の頁めくり機構。
  5. 前記一対の撓ませ部材の前記開かれた頁に当接する押圧力を変更可能な押圧力変更手段を該一対の撓ませ部材のそれぞれに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の頁めくり機構。
  6. 前記一対の撓ませ部材によって形成された前記膨出部の有無を検出する膨出部検出手段と、
    前記膨出部検出手段を介して前記膨出部が形成されたか否かを判定する膨出部判定手段と、
    前記膨出部が形成されていないと判定された場合には、前記押圧力変更手段を介して前記一対の撓ませ部材の押圧力を大きくするように制御する押圧力制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の頁めくり機構。
  7. 前記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の頁めくり機構と、
    前記載置台に載置された本の開かれた頁に記載された情報をデジタルデータとして取得する情報取得手段と、
    を備えたことを特徴とする書籍スキャン装置。
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