JP2010230799A - レンズのマーキング方法及びレンズマーキング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々なレイアウトパターンに柔軟に対応しつつ、レイアウトパターンをレンズ表面に簡便に形成することのできるレンズのマーキング方法を提供すること。
【解決手段】表面が平面状のインク受板41にレンズ1の加工情報を有するレイアウトパターンを形成するパターニング工程と、このパターニング工程で形成された前記レイアウトパターンを前記レンズ1の表面に転写する転写工程と、を有するレンズのマーキング方法。この方法により、様々なレイアウトパターンに柔軟に対応しつつ、レイアウトパターンをレンズ表面に簡便に形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はレンズのマーキング方法及びレンズマーキング装置に関する。
眼鏡店において、眼鏡のフレームの形状に合わせて眼鏡レンズの外形形状を研削や切削加工する、枠入れ加工と呼ばれる作業が行なわれている。枠入れ加工の作業の際に、フィッティングポイントとユーザーの眼の瞳孔の中心とが一致するように位置決めをする必要がある。さらに、累進多焦点レンズの場合には、左右や上下方向の識別をする必要がある。
そのため、特に累進多焦点レンズの枠入れ加工の作業者には、高度な加工技術が求められるが、作業者がそのような高度な加工技術を有していない場合でも、簡単かつ正確に作業できるように、眼鏡店に納入される眼鏡レンズ表面には、予め作業の目安となるレイアウトパターンがマーキングされている。
このレイアウトパターンがマーキングされた眼鏡レンズの一例として、図6に累進多焦点レンズ100を示す。この累進多焦点レンズ100の表面には、眼鏡レンズの水平方向を示す水平基準線101、遠用部の度数を測定する位置を示す遠用度数測定位置102、近用部の度数を測定する位置を示す近用度数測定位置103、フィッティングポイント104、左右の識別記号105等のレイアウト記号等がマーキングされている。また、この累進多焦点レンズ100の表面には成形型から転写された目立たない恒久的な隠しマーク106が設けられている。
従来、レイアウトパターンのマーキングはスタンプ方式の印刷装置で行われていた(例えば特許文献1参照)。ここで、スタンプ方式の印刷では、レイアウトパターンを構成する文字等に対応した凹部をエッチング等で形成した金属製の印刷版を用いる。この凹部にインクを充填し、このインクを一旦シリコーンゴム等の柔軟性のある樹脂で形成された印刷タンポに転移させ、この印刷タンポを眼鏡レンズ表面に押し付けてタンポ表面上のインクを転写させることで、レイアウトパターンを眼鏡レンズにマーキングしていた。
しかしながら、従来のスタンプ方式の印刷装置では、次のような問題があった。すなわち、製品ごとのレイアウトパターンに対応した印刷版を予め製作しておき、適宜、製品が切り替わるごとに印刷版も取り替える作業が発生していた。また、同一製品であっても客先別や仕向け先別にレイアウトパターンを変更したいという要望に対して、やはり印刷版を取り替える作業が発生していた。
つまり、印刷版の取替え等によってマーキング工程の効率が低下していた。
そこで、レイアウトパターンの形成方法としてインクジェット方式が提案されている(例えば特許文献2および特許文献3参照)。
インクジェット方式を採用することで、インクジェットヘッドに内蔵される微小なノズルから吐出されるインクの吐出パターンを変えることができるようになり、様々なレイアウトパターンに対応することができる。
特開平10−282459号公報 特開2003−145747号公報 特開2004−45873号公報
しかしながら、眼鏡レンズ表面は曲面状であるため、インクジェットヘッドを平面上で走査するだけでは、眼鏡レンズの部位ごとに眼鏡レンズ表面とインクジェットヘッドとの間隔が異なる。そのため、インクジェット方式でレンズ表面にレイアウトパターンを直接形成する際には、眼鏡レンズ表面とインクジェットヘッドとの間隔を所定範囲内に制御しなければならず、レイアウトパターンを形成する工程が煩雑になっている。そして、制御するためには制御装置が必要となるので、眼鏡レンズ装置が複雑化するとともに高価格化している。
本発明の目的は、様々なレイアウトパターンに柔軟に対応しつつ、レイアウトパターンをレンズ表面に簡便に形成することのできるレンズのマーキング方法およびレンズマーキング装置を提供することである。
本発明のレンズマーキング方法は、表面が平面状のインク受板にレンズの加工情報を有するレイアウトパターンを形成するパターニング工程と、このパターニング工程で形成された前記レイアウトパターンを前記レンズの表面に転写する転写工程と、を有することを特徴とする。
ここで、平面状とは、従来のスタンプ方式で用いる印刷版の表面が有するようなレイアウトパターンに対応した凹部が予め形成されていない状態をいう。
この構成の発明では、レイアウトパターンを形成する際にインク等が塗布されるインク受板は、表面が平面状なので、レイアウトパターンを変更するたび印刷版を取り替えるという作業を省くことができる。また、新しいレイアウトパターンに対しても新たに印刷版を製作する必要がないので、様々なレイアウトパターンに柔軟に対応することができる。
そして、インク受板上に形成されたレイアウトパターンをレンズ表面へと、印刷タンポ等を用いて転写することができるので、レンズ表面とインクジェットヘッドとの間隔を制御する必要がなくなるので、簡便にレイアウトパターンを形成することができる。
本発明では、前記インク受板の表面には、複数の微細な窪みからなるインク受容部が形成されていることが好ましい。
この構成の発明では、インク受板の表面に塗布されたインクが、インク受容部の複数の微細な窪みにレイアウトパターンに対応して一旦受容される。そのため、インク吐出時やレイアウトパターンの転写時に、インク受板の表面上でインクが拡がることを防ぐことができる。したがって、眼鏡レンズの表面にレイアウトパターンの形を崩すことなく、形成することができる。
本発明では、前記パターニング工程では、前記レンズ表面に形成する前記レイアウトパターンの線幅よりも細い線幅でレイアウトパターンを形成することが好ましい。
この構成の発明では、パターニング工程で形成されるレイアウトパターンは、レンズ表面に形成する予定のレイアウトパターンの線幅よりも、予め細い線幅で形成されている。そのため、インク受板上にインクを塗布した際や印刷タンポ等をインク受板に押し当てた際にインクが拡がったとしても、レンズ表面に形成されるレイアウトパターンの線幅がレンズの加工情報を確認できなくなる程度まで拡がることを防ぐことができる。
本発明では、前記パターニング工程では、インクジェットヘッドから前記インク受板表面にインクを吐出して前記レイアウトパターンを形成することが好ましい。
この構成の発明では、インクジェットヘッドから吐出するパターンを変化させることで様々なレイアウトパターンに柔軟に対応してレイアウトパターンをインク受板上に容易に形成することができる。
本発明のレンズマーキング装置は、レンズの加工情報を有するレイアウトパターンが形成される表面が平面状のインク受板と、このインク受板表面上に前記レイアウトパターンを形成するパターニング手段と、このパターニング手段によって形成された前記レイアウトパターンを前記レンズの表面に転写する転写手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、前記インク受板の表面には、複数の微細な窪みからなるインク受容部が形成されていることが好ましい。
また、本発明では、前記パターニング手段は、インクジェットヘッドから前記インク受板表面にインクを吐出して前記レイアウトパターンを形成することが好ましい。
これらの構成の発明では、前述の効果を奏することができるレンズマーキング装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るレンズマーキング装置の構成を示す概略図。 前記実施形態に係るインク受板の表面拡大図。 図2におけるIII−III線に沿ったインク受板の矢視断面図。 前記実施形態に係るレンズマーキング方法を説明する概略図。 本発明の別の実施形態に係るレンズマーキング方法を説明する概略図。 累進多焦点レンズのレイアウトパターンの一例を示す平面図。
[第一の実施形態]
以下に、本発明の第一の実施形態に係るレンズのマーキング方法およびレンズマーキング装置について図面を用いて説明する。図1から図4には本発明の第1実施形態が示されている。
図1は、第1実施形態に係るレンズマーキング装置の構成を示す概略図である。
第1実施形態では、レンズとして、前記した図6に示すような累進多焦点レンズと同様のレイアウトパターンおよび隠しマークを備えた眼鏡レンズのマーキングを例に挙げて説明する。
第1実施形態に係るレンズマーキング装置10は、眼鏡レンズ1の概略位置決めを行うプリセット手段20、眼鏡レンズ1の隠しマークを検出して中心位置および水平基準線を認識して精度の高い位置決めを行う位置決め手段30、レンズ加工情報を有するレイアウトパターンを形成するパターニング手段40、および、眼鏡レンズ1にレイアウトパターンを転写する転写手段50を備えて構成されている。
眼鏡レンズ1は、プリセット手段20、位置決め手段30、および転写手段50の間を図示しないチャッキング手段が備えるチャックによってチャッキングされたまま移動できる。また、プリセット手段20、位置決め手段30、および転写手段50、さらに、チャッキング手段は、共通の台盤11に取り付けられており、プリセット手段20や位置決め手段30で眼鏡レンズ1の向きや位置が決定されると、その向きや位置に基づき、転写手段50で所定の向きおよび位置に適切な印刷が行える状態で眼鏡レンズ1をセットすることができる。
〔プリセット手段〕
プリセット手段20は、眼鏡レンズ1の中央部を受ける図示しない受け台と、その周囲に等間隔に配置された位置合わせ用の図示しない複数のプリセット用チャックとを備えている。プリセット用チャックは受け台の中心に対して当距離となるように連動して移動するように制御され、眼鏡レンズ1の大まかな位置が決定される。その後、前記したチャッキング手段が備えるチャックで眼鏡レンズ1の外周部が保持され、眼鏡レンズ1は確保される。そして、眼鏡レンズ1はプリセット手段20のチャックから開放され、チャッキング手段でチャッキングされながら位置決め手段30へと搬送される。
〔位置決め手段〕
位置決め手段30は、図示しないLEDが眼鏡レンズ1の水平基準軸方向に並べられた照射装置31と、この照射装置31から照射された後に眼鏡レンズ1を透過した光を捉える受光装置32とを備えている。
受光装置32は、水平基準軸方向に所定の距離を置いて並んだ2つのCCD33a,33bを備えており、これらCCD33a,33bが捉えた画像は画像処理装置34に入力される。画像処理装置34の解析結果に基づいて、検出された隠しマークが所定の基準位置となるようにチャッキング手段は移動され、眼鏡レンズ1の位置決めがなされる。
位置決めがなされた眼鏡レンズ1はチャッキング手段でチャッキングされながら転写手段50へと搬送される。
〔パターニング手段〕
パターニング手段40は、吐出されるインクによってレイアウトパターンが形成されるインク受板41と、レイアウトパターンのデータを生成するパターン生成部42と、生成したレイアウトパターンのデータに基づいてインクを吐出するように制御する制御部43と、制御部43で制御されてインクを吐出するインク吐出部としてのインクジェットヘッド44と、インクジェットヘッド44にインクを供給するためのインク供給部45とを備えている。
ここで、図2は、前記実施形態に係るインク受板41の表面を拡大した図であって、インク2がインク受板41の表面に吐出された状態である。
インク受板41は、その表面がインクジェットヘッド44と対向して配置されるとともに、表面が平面状に形成された状態となっている。ここで、表面が平面状に形成された状態とは、従来のスタンプ方式で用いる印刷版の表面が有するようなレイアウトパターンに対応した凹部が予め形成されていない状態のことをいう。すなわち、本実施形態では、当該レイアウトパターンに対応した凹部は形成されていないが、複数の微細な窪みからなるインク受容部41Aが形成されており(図3(A)参照)、インクジェットヘッド44から吐出されたインク2は、インク受容部41Aの微細な窪みに受容される。
窪みのサイズは、インクジェットヘッド44から吐出されるインク2の液滴を受容することができる開口サイズや深さに形成されている。すなわち、インク2を受容しきれずに、溝からインク2があふれ出て、レイアウトパターンが崩れてしまうことがないように
形成されている。
また、窪みのサイズは、後述する印刷タンポ51(図3(B)参照)にインク2を転移させることができる開口サイズや深さに形成されている。すなわち、インク2が溝深くに受容されてしまって、印刷タンポ51に転移しないことがないように形成されている。
窪みの形状は、略半球状、円錐状、角錐状、円柱状、角柱状等に形成される。本実施形態では、窪みの形状は略半球状に形成されている(図2,図3参照)。
窪みが形成される範囲は、インクジェットヘッド44を走査させてインク受板41に対してインク2を吐出することができる範囲であればよい。
インク受容部41Aの深さは15〜50μm、好ましくは20〜25μmで、溝幅は0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.4mmである。
インク受板41の材質としては、形状安定性や耐久性等の観点から主にSUS等の金属が用いられる。
そして、インク受容部41Aの形成は、インク受板41の材質が金属の場合、エッチング加工や、レーザー加工等によって行われる。
パターン生成部42は、眼鏡レンズ1の表面に形成するレイアウトパターンのデータを生成する。パターン生成部42は、例えば、図示しない入力部、記憶部、表示部、通信部等を備えている。
レイアウトパターンには、眼鏡レンズ1の製品番号、レンズ加工情報の他、眼鏡レンズ1の仕様、仕向け先等の情報を含めることができる。そして、入力部にて当該情報を入力し、レイアウトパターンのデータを予め生成することができる。内臓メモリーやハードディスク等からなる記憶部は、データを情報の内容に応じて分類して、蓄積することができる。表示部は、レイアウトパターンや加工情報などを表示することができる。
パターン生成部42は制御部43に接続されており、パターン生成部42の通信部はレイアウトパターンのデータを制御部43へ送信するだけでなく、制御部43からの制御情報を受信することもできる。眼鏡レンズ1へレイアウトパターンを形成する際は、例えば、眼鏡レンズ1の製品番号が入力部で入力指定され、レイアウトパターンのデータが選択されると、通信部は当該データを制御部43へ送信する。
制御部43は、インクジェットヘッド44から吐出されるインクの量、インクの吐出のタイミング、インクジェットヘッド44の動作(例えば、インクジェットヘッド44とインク受板41表面との間隔を略一定に保ちながらインクジェットヘッド44を走査させる等)の制御を行うことができる。また、制御部43はインクジェットヘッド44と接続されている。
さらに、制御部43は、図示しない通信部を備えており、この通信部はパターン生成部42の通信部から送信されてきたレイアウトパターンのデータを受信する他、制御部43での制御情報(吐出したインク2の量やインクジェットヘッド44の動作履歴等)をパターン生成部42の通信部へと送信することもできる。
インクジェットヘッド44は、インク2を充填するとともに下方に向かって開口する図示しない微小ノズルからインク2を吐出する。また、インクジェットヘッド44は、制御部43に接続されるとともに、インク供給部45に接続されている。
インクジェット方式とは、一般に10〜100μm径の微小なノズル開口部と圧力発生素子とが設けられた圧力室(いずれも図示せず)にインクが充填され、圧力発生素子を電子的に制御することによって圧力室内のインクを加圧し、その圧力で、ノズル開口部からインクを微小な液滴として吐出するものである。圧力発生素子の種類により、ピエゾ素子による圧電振動子を用いたピエゾ方式や、発熱素子を用い、インクを加熱して気泡を発生させ、その圧力を利用するサーマル方式など、種々の方式がある。本発明では、いずれのインクジェット方式も用いることができる。
インク供給部45は、インクジェットヘッド44に接続されており、インク受板41上にレイアウトパターンを形成するためのインクをインクジェットヘッド44へ供給する。
ここで、インクは、スタンプ方式で用いられるタンポ印刷用インクであって、眼鏡レンズ1の表面上に形成されたレイアウトパターンが枠入れ加工の作業を行っても削れたり、擦れたり、剥がれたりすることがないものを用いることができる。さらに、枠入れ加工後には、エタノール等で容易にレイアウトパターンを除去できるものを用いることができる。
例えば眼鏡用プラスチックレンズの場合には、インクは(A)顔料、(B)変性エポキシ樹脂及び(C)溶剤を含有するものを用いることができる。(A)の顔料としては、ニトロ顔料、アゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、キサンテン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料等の有機顔料が挙げられる。顔料としてはこの有機顔料に無機顔料を加えるとより効果的である。(C)の溶剤としては、沸点が180℃以上の高沸点溶剤が好ましい。さらに、インクは(D)フッ素系界面活性剤を含有していても良い。フッ素系界面活性剤としては、陰イオン性、陽イオン性又は非イオン性の界面活性剤を使用することができる。フッ素系界面活性剤を含有していると、撥水撥油処理を施したプラスチックレンズ表面においてもはじかれること無く、鮮明にマーキングを行うことができる。
〔転写手段〕
転写手段50は、インク受板41上に吐出されたインク2によって形成されたレイアウトパターンを眼鏡レンズ1の表面上に転写するための印刷タンポ51と、この印刷タンポ51を移動させるための駆動装置52と、眼鏡レンズ1の眼球側の面を保持して印刷タンポ51によって眼鏡レンズ1に加わる応力を緩和する吸着パッド53とを備えている。
印刷タンポ51は、駆動装置52に接続されている基端部51Aと、略半球状に形成されている先端部51Bとを備えている。先端部51Bはその略半球の先端を下方へ向けて基端部51Aに固定されている。先端部51Bは、シリコーンゴム等の弾性体であって、公知のタンポ印刷方式で用いていられているものを用いることができる。
駆動装置52は、印刷タンポ51を互いに直交する3軸方向へ移動させることができる。例えば、印刷タンポ51をインク受板41上と眼鏡レンズ1上との間を水平移動させたり、印刷タンポ51の先端部51Bをインク受板41の表面や眼鏡レンズ1の表面に押し当てるために上下動させたりすることができる。
吸着パッド53は、位置決め手段30から搬送されてきた眼鏡レンズ1を、チャッキング装置でチャッキングさせたまま保持することができる。
〔眼鏡レンズのマーキング〕
次に、前述の構成のレンズマーキング装置10を用いて眼鏡レンズ1にマーキングする方法について説明する。
〔位置決め工程〕
まず、プリセット手段20および位置決め手段30にて眼鏡レンズ1の位置決めをした後、眼鏡レンズ1を転写手段50へと搬送する。
〔パターニング工程〕
インク受板41上へのレイアウトパターンの形成は、次のようにして行う。
まず、インク供給部45からインクジェットヘッド44へインク2を供給し、インクジェットヘッド44にインク2を充填する。そして、制御部43によって制御して、インクジェットヘッド44とインク受板41の表面との間隔を所定の距離に保つようにインクジェットヘッド44をインク受容部41Aの上方を走査させるとともに、レイアウトパターンのデータに従ってインクジェットヘッド44にインク2を吐出させる。吐出されたインク2は、インク受板41のインク受容部41Aに受容され、インク受板41の表面上にはレイアウトパターンが形成される(図2には、レイアウトパターンの一部として、フィッティングポイント104のパターンと水平基準線101の一部のパターンが形成された状態が示されている)。
〔転写工程〕
図3は、レイアウトパターンがインク受板41上に形成されてから、眼鏡レンズ1上へ転写されるまでの経過を示す概略図である。
また図4は、インク2を眼鏡レンズ1上へ転写する際のパターニング手段40および転写手段50の動作を示す概略図である。なお、図4中ではインクについては省略する。
レイアウトパターンの転写は、次のようにして行われる。
図3(A)に示すように、パターニング手段40では、前記したパターニング工程によって、インク受板41のインク受容部41Aにインク2が受容され、レイアウトパターンが形成されている。一方で、転写手段50では、図4(A)に示すように、位置決め手段30で位置決めされた後にチャッキング装置で搬送されてきた眼鏡レンズ1を吸着パッド53の上に設置させて転写時のずれ防止のために吸着保持している。
次に、パターニング手段40では制御部43によってインクジェットヘッド44を印刷タンポ51と衝突しない位置へと移動させ、転写手段50では駆動装置52(図1参照)によってインク受板41の上方へ印刷タンポ51を移動させる。
その後、図4(B)に示すように、駆動装置52(図1参照)によって印刷タンポ51を下方へ移動させ、図3(B)に示すように、印刷タンポ51の先端部51Bをインク受板41の表面に押し当てる。押し当てることによって、先端部51Bを弾性変形させ、インク受容部41Aに受容されているインク2と接触させる。
次に、駆動装置52(図1参照)によって印刷タンポ51を上方へ移動させ、インク受板41表面から離れさせる。このとき、インク受容部41Aに受容されていたインク2を、レイアウトパターンを崩すことなく印刷タンポ51の先端部51Bの表面へと転移させる。
そして、図4(C)に示すように、駆動装置52(図1参照)によって印刷タンポ51を眼鏡レンズ1の上方に移動させる。
次に、図4(D)に示すように、駆動装置52(図1参照)によって印刷タンポ51を下方へ移動させ、図3(C)に示すように、印刷タンポ51の先端部51Bを眼鏡レンズ1の表面に押し当てる。押し当てることによって、先端部51Bを眼鏡レンズ1の曲面に追従するように弾性変形させ、先端部51Bに転移させていたインク2を眼鏡レンズ1の表面に転写する。すなわち、インク2を眼鏡レンズ1の表面に転写させることで、レイアウトパターンを眼鏡レンズ1の表面に形成する。その後、インク2を図示しない硬化手段(例えば、加熱装置等)で硬化させる。
レイアウトパターンが形成された眼鏡レンズ1を、適宜、チャッキング手段で検査工程等へと搬送する。そして、新たに別の眼鏡レンズ1をレンズマーキング装置10へと供給し、位置決めした後、キャッチング手段で転写手段50へと搬送する。一方で、インクジェットヘッド44をインク受板41の上方へ復帰移動させ、インク受容部41Aにインク2を吐出して受容させる。その後は、上記工程を繰り返すことができる。
[第一の実施形態の作用効果]
以上のような本実施形態によれば、例えば、次の作用効果を奏することができる。
(1)レイアウトパターンを形成する際にインク2が塗布されるインク受板41は、表面が平面状なので、レイアウトパターンを変更するたびに印刷版を準備して、取り替えるという作業を省くことができる。また、新しいレイアウトパターンに対しても新たに印刷版を製作する必要がないので、様々なレイアウトパターンに柔軟に対応することができる。
(2)インク受板41上に形成されたレイアウトパターンを眼鏡レンズ1の表面へと、印刷タンポ51を用いて転写することができるので、眼鏡レンズ1の表面とインクジェットヘッドとの間隔を制御する必要がなくなり、簡便にレイアウトパターンを形成することができる。
(3)インク受板41の表面に塗布されたインク2がインク受容部41Aの微細な窪みに一旦受容されるので、インク吐出時やレイアウトパターンの転写時に、インク受板41の表面上でインク2が拡がることを防ぐことができる。したがって、眼鏡レンズの表面にレイアウトパターンの形を崩すことなく形成することができる。
(4)インクジェットヘッド44から吐出するパターンを変化させることで様々なレイアウトパターンをインク受板41上に容易に形成することができる。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施形態に係るレンズのマーキング方法およびレンズマーキング装置について説明する。
図5は、第二の実施形態に係るレンズのマーキング方法におけるマーキング工程を示す概略図である。なお、第二の実施形態の説明において、第一の実施形態と同一の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
第一の実施形態と第二の実施形態とでは、インク受板の表面の違いがある。すなわち、上述した第一の実施形態のパターニング手段40が備えるインク受板41の表面には微細な窪みからなるインク受容部41Aが形成されていたが、第二の実施形態のパターニング手段400はインク受板410の表面にインク受容部41Aのような微細な窪みが形成されておらず、平面状に形成されている。
第二の実施形態では、形成する予定のレイアウトパターンの線幅と略等しくなるようにインクを吐出すると、インク受板410の表面には微細な窪みからなるインク受容部が形成されていないので、例えばインク2の粘度が低い場合にはインク受板410上でインク2が拡がってしまう。そして、最終的なレイアウトパターンの線幅は形成予定のレイアウトパターンの線幅よりも拡がりすぎてしまい、レンズ加工情報を認識できなくなる可能性がある。また、インク2がインク受板410上で拡がらなくても、印刷タンポ51(図1参照)が押し当てられた際にインク2は拡がることになる。
そのため、第二の実施形態では、インク2が拡がることを想定して、インクジェットヘッド44から吐出するインク2の量や間隔等を制御部43(図1参照)で制御して、仮のレイアウトパターンを形成する。
例えば、図5では、二点鎖線はインク2が拡がった後の状態を想定した範囲を示し、インク受板410上には対応したインク2が吐出された状態を示している。このように、最終的なレイアウトパターンよりも細い線幅の3本の線からなる仮のレイアウトパターンを形成しておいて、インク2の拡がりによって眼鏡レンズ1に形成予定のレイアウトパターンの線幅となるようにしてもよい。
また、最終的なレイアウトパターンの線幅よりも細い1本の線からなる仮のレイアウトパターンを形成しておいてもよいし、仮のレイアウトパターンを細い線幅で形成せずにドット状に形成しておいて、インク2の拡がりによって眼鏡レンズ1に形成予定のレイアウトパターンの線幅となるようにしてもよい。
そして、第一の実施形態と同様に、インク受板410の表面に対して印刷タンポ51を押し当てると、インク2は押し拡げられるとともに、印刷タンポ51の先端部51B(図1参照)に転移する。
その後、第一の実施形態と同様に、眼鏡レンズ1の表面にインク2が転写されると、形成予定の線幅でレイアウトパターンが形成される。
[第二の実施形態の作用効果]
以上のような第二の実施形態によれば、例えば、上記(1),(2),(4)の作用効果の他、次のような作用効果を奏することができる。
(5)インク受板410上にインク2を塗布した際や印刷タンポ51をインク受板410に押し当てた際にインク2が拡がったとしても、眼鏡レンズ1の表面に形成されるレイアウトパターンの線幅がレンズの加工情報を認識できなくなる程度まで拡がることを防ぐことができる。
また、インク受板410の表面は平面状であればよいので、微細な窪みの形成等の表面加工の手間を省くことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、インクの吐出方法として、インクジェットヘッドを用いたインクジェット方式以外に、ニードルの先端からインクを吐出するディスペンサー方式を用いることもできる。
1…眼鏡レンズ、10…レンズマーキング装置、11…台盤、20…プリセット手段、30…位置決め手段、31…照射装置、32…受光装置、34…画像処理装置、40…パターニング手段、41…インク受板、42…パターン生成部、43…制御部、44…インクジェットヘッド、45…インク供給部、50…転写手段、51…印刷タンポ、51A…基端部、51B…先端部、52…駆動装置、53…吸着パッド

Claims (7)

  1. 表面が平面状のインク受板にレンズの加工情報を有するレイアウトパターンを形成するパターニング工程と、
    このパターニング工程で形成された前記レイアウトパターンを前記レンズの表面に転写する転写工程と、
    を有することを特徴とするレンズのマーキング方法。
  2. 請求項1に記載のレンズのマーキング方法において、
    前記インク受板の表面には、複数の微細な窪みからなるインク受容部が形成されていることを特徴とするレンズのマーキング方法。
  3. 請求項1に記載のレンズのマーキング方法において、
    前記パターニング工程では、前記レンズ表面に形成する前記レイアウトパターンの線幅よりも細い線幅のレイアウトパターンを形成することを特徴とするレンズのマーキング方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のレンズのマーキング方法において、
    前記パターニング工程では、インクジェットヘッドから前記インク受板表面にインクを吐出して前記レイアウトパターンを形成することを特徴とするレンズのマーキング方法。
  5. レンズの加工情報を有するレイアウトパターンが形成される表面が平面状のインク受板と、
    このインク受板表面上に前記レイアウトパターンを形成するパターニング手段と、
    このパターニング手段によって形成された前記レイアウトパターンを前記レンズの表面に転写する転写手段と、
    を備えたことを特徴とするレンズマーキング装置。
  6. 請求項5に記載のレンズマーキング装置において、
    前記インク受板の表面には、複数の微細な窪みからなるインク受容部が形成されていることを特徴とするレンズマーキング装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載のレンズマーキング装置において、
    前記パターニング手段は、インクジェットヘッドから前記インク受板表面にインクを吐出して前記レイアウトパターンを形成することを特徴とするレンズマーキング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013254161A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Nikon-Essilor Co Ltd 眼鏡用レンズ及びその加工方法

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