JP2010230260A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機をエンジンで駆動する空気調和装置において、エンジンを冷却する冷却水回路内における空気混入の有無を部品数を増加せずに、簡易に、かつ、確実に判別する。
【解決手段】冷媒回路1を構成する圧縮機15を駆動するエンジン40と、このエンジン40を冷却する冷却水を循環させる冷却水回路50とを備える空気調和装置10に、冷却水を循環させる循環ポンプ57と、循環ポンプ57の実回転数を基準とする回転数から予め設定された設定回転数に到達するまでの時間に基づいて、冷却水回路50内の空気混入の有無を判別する空気混入判別部60とを設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は圧縮機をエンジンで駆動する空気調和装置に係り、特にエンジンを冷却する冷却水回路を備えた空気調和装置に関する。
従来、エンジンで圧縮機を駆動する空気調和装置の中には、エンジンを冷却するために冷却水を流す冷却水回路を設けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。冷却水回路には冷却水を貯留するリザーブタンクが設けられている。冷却水回路を構成する配管の継手部分のパッキングの劣化や、ねじの緩みなどにより水漏れが生じると、このリザーブタンクから冷却水が補充され、冷却水回路内への空気の混入が防止されている。リザーブタンクにはフロートセンサーが設けられており、リザーブタンク内の水位が所定量以下に低下するとユーザーに水位低下が報知されていた。ユーザーはリザーブタンク内の水位低下に基づいて、冷却水回路で水漏れが生じたことを把握することができ、冷却水回路のメンテナンスを行うことができた。
また、メンテナンス時にパッキング等の冷却水回路の部品交換を行う場合、冷却水回路内に空気が混入することがある。この場合、部品交換後、冷却水回路内にリザーブタンクから冷却水を補充しながら冷却水を循環させて、リザーブタンクを介して冷却水回路内から空気を除去する空気抜き運転が行われる。従来、冷却水回路内から空気が確実に抜けたか否かを検出する方法はなかったため、メンテナンス作業者の経験から十二分であると判断される時間をかけて空気抜き運転が行われていた。
特開2001−208445号公報
ところで、コスト削減やメンテナンスの効率向上という観点から、部品点数は可能な限り削減することが好ましい。そこで、部品数を増加させることなく、冷却水回路の水漏れを検出することができれば、リザーブタンク内の水位を判別することができ、フロートセンサーを設ける必要がなくなる。また、空気抜き運転の際に、冷却水回路から空気が確実に抜けたか否かを判別することができれば、必要十分な時間だけ空気抜き運転を行うことができ、メンテナンス作業の効率が向上する。
そこで、新たな部品を設けずに、簡易な方法で、冷却水回路内に空気が混入しているか否かを検出することができれば、冷却水回路の水漏れを判別することができ、かつ、空気抜き運転を確実に行うことができ、作業時間を短縮することができる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮機をエンジンで駆動する空気調和装置において、エンジンを冷却する冷却水回路内における空気混入の有無を部品数を増加せずに、簡易に、かつ、確実に判別することのできる空気調和装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、冷媒回路を構成する圧縮機を駆動するエンジンと、このエンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを備える空気調和装置において、前記冷却水を前記冷却水回路内に循環させる循環ポンプと、基準とする回転数から予め設定された設定回転数に到達するまでの時間に基づいて、前記循環ポンプの実回転数が設定回転数に到達するまでの時間に基づいて、前記冷却水回路内の空気混入の有無を判別する空気混入判別部と、を備えたことを特徴とする空気調和装置を提供する。このとき、循環ポンプは、予め設定された設定回転数で駆動するものであることが好ましい。
上記構成によれば、冷却水回路において冷却水を循環させる循環ポンプの実回転数が、基準とする回転数から設定回転数に到達するまでに要する時間を計時するだけで、冷却水回路内への空気混入の有無を、部品数を増加せずに、簡易に、かつ、確実に判別することができる。
また、冷却水回路は、基本的に、閉じた系として設計されるため、冷却水回路に空気が混入している場合、冷却水回路から水が漏れていると判別することができる。このため、従来と異なり、冷却水回路に補充するための冷却水を貯留するリザーブタンクにフロートセンサーを設ける必要がなく、部品数の削減およびコストの低減を図ることができる。
また、空気調和装置の空調運転中に空気混入の有無を簡易に判別することができるため、リザーブタンクにフロートセンサーを設けずとも、冷却水回路の水漏れを早期に検出することができる。水漏れの早期検出により、冷却水回路のメンテナンス等を早期に行うことができ、部品等の寿命を長期化することができる。更に、配管の継手部分等に設けられるパッキング等の経年劣化する部品を交換した際などに、空気混入判別部により冷却水回路内の空気混入の有無を判別することで、冷却水回路から空気が確実に抜けるまで空気抜き運転を行うことができる。また、空気抜き運転を必要十分な時間だけ行うことができ、空気抜き運転に要する時間を従来よりも短縮することができ、メンテナンスの作業効率を向上することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記冷却水回路に補充するための冷却水を貯留するリザーブタンクを備え、前記リザーブタンク内の冷却水の有無が、前記空気混入判別部による空気混入の有無の判別に基づいて判別されること、を特徴とする。
上記構成によれば、空気混入判別部によって、冷却水回路内の空気混入の有無の判別に基づいて、リザーブタンク内の冷却水の有無、すなわち、冷却水回路の水漏れを判別することができるため、リザーブタンクにフロートセンサーを設ける必要がなく、部品数の削減、コストの低減を図ることができる。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記空気混入判別部による冷却水回路内の空気混入の有無の判別は、当該空気調和装置の空調運転中に定期的に行われること、を特徴とする。
上記構成によれば、空気調和装置の空調運転中に定期的に冷却水回路内の空気混入の有無が空気混入判別部により判別されるため、空調運転中に冷却水回路内への空気混入の有無を検出することができ、冷却水回路の水漏れを早期に検出し、早期に冷却水回路の点検、メンテナンス等を行うことができ、エンジンや、冷却水回路を構成する各種部品等の長寿命化を図ることができる。
ここで、前記空気混入判別部による空気混入の有無の判別に基づいて、冷却水回路の水漏れを判別する構成としてもよい。また、冷却水回路を、エンジンの廃熱を回収する熱回収回路部と、この熱回収回路部に接続され、回収されたエンジンの廃熱を冷媒回路の冷媒に供給する熱再利用回路部と、熱回収回路に接続され、熱再利用回路部と排他的に使用され、回収されたエンジンの廃熱を外部に排熱するための排熱回路部とを含む構成とし、排熱回路部を熱再利用回路部よりも上方に配置させることが好ましい。この場合、前記空調運転中に、前記排熱回路部において冷却水を循環させる場合は、前記熱再利用回路部において冷却水を循環させる場合よりも、空気判別部により空気混入の有無の判別を行う頻度を増加させることが好ましい。冷却水回路をこの様に構成することにより、排熱回路部を空気溜まりとして機能させることができ、冷却水を排熱回路部において循環させない場合は、熱回収回路部や熱再利用回路部に空気が混入するのを防止することができる。また、空調運転中に、冷却水を熱再利用回路部において循環させる場合は、冷却水を排熱回路部において循環させる場合よりも空気混入判別部により空気混入の有無を判別する頻度が増加するので、冷却水回路に空気が混入した場合、それを早期に検出することができ、早期に冷却水回路の点検、メンテナンスを行うことができる。さらに、空調運転中に冷却水を前記熱再利用回路部において循環させる場合、空気判別部により空気混入の有無を判別するときは、一時的に冷却水を排熱回路部を循環させることが好ましい。排熱回路部が廃熱利用回路部よりも上方に配置される場合、空気混入の有無を判別する際に、冷却水を排熱回路部において循環させることで、排熱回路部の上方に溜まっていた空気を冷却水回路に冷却水と共に循環させて、空気混入の有無を確実に判別させることができる。
本発明の第4の態様は、第1の態様〜第3の態様のいずれかの一の態様において、前記空気混入判別部による冷却水回路内の空気混入の有無の判別は、冷却水回路から空気を抜くための空気抜き運転を行うときに行われること、を特徴とする。
上記構成によれば、部品交換後等に冷却水回路から空気を抜くために行う空気抜き運転(空気抜き運転)時に、空気混入判別部により冷却水回路内の空気混入の有無が判別されるため、冷却水回路から確実に空気を抜くことができるとともに、空気抜き運転を必要十分な時間だけ行うことができ、メンテナンスの作業効率を向上できる。また、従来よりも空気抜き運転に要する時間を短縮することができる。
ここで、前記空気混入判別部による空気混入の有無の判別に基づいて、空気抜きの完了の有無を判別する構成としてもよいし、空気抜き運転の異常を判別する構成としてもよい。
本発明によれば、圧縮機をエンジンで駆動する空気調和装置において、エンジンを冷却する冷却水回路内における空気混入の有無を、部品数を増加せずに、簡易に、かつ、確実に判別することができる。このため、冷却水回路に冷却水を補充するリザーブタンクにフロートセンサーを設ける必要がなく、部品数削減およびコスト低減を図ることができる。また、冷却水回路から空気抜き運転を行う際に、空気が確実に抜けるまで空気抜き運転を行うことができる。また、空気抜き運転を必要十分な時間だけ行うことができ、メンテナンスの作業効率を向上できる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態のガスヒートポンプ(GHP)式の空気調和装置10の構成を示す図である。まず、空気調和装置10の冷媒回路1の構成を説明する。
図1に示す空気調和装置10は、室外に設置される室外機11と、室内に設置される複数台(例えば5台)の室内機12A〜12Eとを有し、室外機11の室外冷媒配管13と室内機12A〜12Eの各室内冷媒配管14A〜14Eとが連結されている。
図1に示す様に、室外冷媒配管13には圧縮機15が配設されている。圧縮機15は、Vベルト40Aを介してガスエンジン40(エンジン)に連結され、このガスエンジン40により駆動される。室外冷媒配管13の圧縮機15の吸込側には、アキュムレータ16が配設されており、吐出側にはオイルセパレーター17を介して四方弁18、室外熱交換器19、室外膨張弁20、サブクーラ21、ドライコア22が順次配設されている。また、室外膨張弁20はバイパス管23によりバイパスされており、このバイパス管23には逆止弁24が配設されている。また、室外熱交換器19には、この室外熱交換器19へ向かって送風する室外ファン25が隣接して配置されている。また、室外熱交換器19に隣接して後述するラジエータ54が配置されている。
また、室外冷媒配管13の冷媒高圧側(圧縮機15の吐出側)と冷媒低圧側(図示の例ではアキュムレータ16の手前)との間には、オイル戻し管26およびバイパス弁27が接続されている。また、室外冷媒配管13には、閉鎖弁28A、28Bが設けられている。さらに、室外冷媒配管13には、圧力スイッチS1、高圧側の圧力センサーS2、及び低圧側の圧力センサーS3が設けられている。
一方、各室内機12A〜12Eは、各室内冷媒配管14A〜14Eにそれぞれ室内熱交換器29A〜29Eが配設される。また、各室内冷媒配管14A〜14Eには、各室内熱交換器29A〜29Eの近傍にそれぞれ室内膨張弁30A〜30Eが配設される。各室内熱交換器29A〜29Eには、それぞれ室内ファン31A〜31Eが隣接して配置されており、各室内ファン31A〜31Eはそれぞれ各室内熱交換器29A〜29Eに送風する。
空気調和装置10では、四方弁18を切り替えることにより、冷房運転又は暖房運転が切り替えられる。四方弁18が冷房側に切り替えられたときには、図1に示す実線矢印に沿って冷媒が流れ、室外熱交換器19が凝縮器に、室内熱交換器29A〜29Eが蒸発器になり、各室内熱交換器29A〜29Eが室内を冷房する冷房運転状態となる。冷房運転時では、空調負荷に応じて、室内膨張弁30A〜30Eのそれぞれの弁開度が後述する制御装置60(図3参照)により制御される。
また、四方弁18が暖房側に切り替えられたときには、図1に示す破線矢印に沿って冷媒が流れ、室内熱交換器29A〜29Eが凝縮器に、室外熱交換器19が蒸発器になって各室内熱交換器29A〜29Eが室内を暖房する暖房運転状態となる。暖房運転時では、空調負荷に応じて、室外膨張弁20及び室内膨張弁30A〜30Eのそれぞれの弁開度が制御装置60により制御される。
次に、ガスエンジン40に燃料を供給するための燃料供給装置41の構成を説明する。この燃料供給装置41は、燃料と空気とを混合した混合気をガスエンジン40の燃焼室に供給する装置である。燃料供給装置41は、燃料供給配管42に、燃料遮断弁43、ゼロガバナ44、燃料調整弁45及びステッピングモーター46が順次配設され、この燃料供給配管42のステッピングモーター46の側端部がガスエンジン40の上記燃焼室に接続される。
燃料遮断弁43は、閉鎖型の燃料遮断弁機構を構成し、燃料遮断弁43が全閉または全開し、燃料ガスの漏れのない遮断と連通とを択一的に実施する。
ゼロガバナ44は、燃料供給配管42内における当該ゼロガバナ44の前後の1次側燃料ガス圧力(一次圧a)と、2次側燃料ガス圧力(二次圧b)とのうち、一次圧aが変動した場合でも二次圧bを予め設定された一定の所定圧になるように調整して、ガスエンジン40の運転を安定化させるものである。
燃料調整弁45は、ステッピングモーター46の上流側から空気が導入されることで生成される混合気の空燃比を最適に調整するものである。
ステッピングモーター46は、ガスエンジン40の燃焼室へ供給される混合気の供給量を調整して、ガスエンジン40の回転数を制御するものである。
このステッピングモーター46の上流側にエンジンユニット外から空気を吸入する空気供給配管47が接続されている。この空気供給配管47の吸込口にはエアフィルター48が配設されている。また、ガスエンジン40には、サブオイルパン49が設けられている。
次に、ガスエンジン40を冷却するための冷却水回路50の構成を説明する。
冷却水回路50は、ガスエンジン40の廃熱を回収するために、冷却水配管51に排気ガス熱交換器52と、プレート熱交換器53(熱再利用熱交換器)と、ラジエータ54(排熱熱交換器)とが設けられている。
冷却水回路50は、上記排気ガス熱交換器52とガスエンジン40との間で冷却水が循環する第1冷却水経路50A(熱回収回路部)と、上記プレート熱交換器53とガスエンジン40との間で冷却水が循環する第2冷却水経路50B(熱再利用回路部)と上記ラジエータ54とガスエンジン40との間で冷却水が循環する第3冷却水経路50C(排熱回路部)と、を有している。
ここで、第1冷却水経路50Aに設けられる排気ガス熱交換器52は、ガスエンジン40の排気ガスと冷却水との間で熱交換させる熱交換器であり、ガスエンジン40の廃熱を回収する。排気ガス熱交換器52はガスエンジン40に付設されており、この排気ガス熱交換器52には、排気マフラー52A、ドレンフィルター52B、排気トップ52C、バッファータンク52D等が接続されている。
第2冷却水経路50Bに設けられるプレート熱交換器53は、冷媒回路1内の冷媒と冷却水回路50内の冷却水との間で熱交換を行い、冷媒をガスエンジン40の熱で加温された冷却水で加温する冷却水・冷媒熱交換器である。このプレート熱交換器53は、冷媒回路1の四方弁18と圧縮機15との間に配置され、暖房運転時に蒸発器(すなわち室外熱交換器19)で蒸発した冷媒にガスエンジン40の廃熱を回収させることにより、暖房能力の増強を図る熱再利用用の熱交換器である。特に、外気温度が低い(例えば0℃以下)の場合には、蒸発器にて外気と冷媒との熱交換が十分にできないこともあるため、プレート熱交換器53をサブエバポレータとして機能させることにより、暖房能力の維持及び増強が図られる。従って、このプレート熱交換器53は主として暖房運転時に利用される。
第3冷却水経路50Cに設けられるラジエータ54は、ガスエンジン40の排熱を回収した冷却水を冷却させるものである。ラジエータ54は室外ファン25の送風空気が供給されるように、室外ファン25に隣接して配置されている。ラジエータ54において冷却された冷却水は、排気ガス熱交換器52を介してガスエンジン40に戻され、ガスエンジン40を冷却する。
これらの第1冷却水経路50A、第2冷却水経路50Bおよび第3冷却水経路50Cは、冷却水配管51に設けられた第1三方弁55(電動クーラー三方弁)と、第2三方弁56(冷却水三方弁)により分岐されている。
第1三方弁55の入口55Aには、冷却水配管51を介してガスエンジン40の冷却水出口40Bが接続され、第1三方弁55の一方の出口45Bには、冷却水を循環させるための電動式の循環ポンプ57と排気ガス熱交換器52とが順次接続されている。第1冷却水経路50Aは、図中矢印Aで示す様に、第1三方弁55、循環ポンプ57、排気ガス熱交換器52を繋ぐ配管経路によって形成される。ガスエンジン40の暖機運転を行う場合、ガスエンジン40が温まるまでの間、冷却水がこの第1冷却水経路50Aを循環するように第1三方弁55の弁開位置が切り替えられる。
第2三方弁56は流量調整式の三方弁であり、第1三方弁55を介して流入した高温の冷却水をラジエータ54とプレート熱交換器53とのいずれか一方、若しくは、分流比を変更して両方に導く弁である。第2三方弁56の入口56Aには、冷却水配管51を介して第1三方弁55の他方の出口55Cが接続されている。また、第2三方弁56の一方の出口56Bには、冷却水配管51を介してプレート熱交換器53が接続されている。さらに、第2三方弁56の他方の出口56Cには、冷却水配管51を介してラジエータ54が接続される。第2冷却水経路50Bは、図中矢印Bで示す様に、第1三方弁55、第2三方弁56の一方の出口56B、プレート熱交換器53を繋ぐ配管経路によって形成され、第1冷却水経路50Aに接続されている。第3冷却水経路50Cは、図中矢印Cで示す様に、第1三方弁55、第2三方弁56の他方の出口56C、ラジエータ54を繋ぐ配管経路によって形成され、第1冷却水経路50Aに接続されている。原則として、暖房運転時は冷却水を第2冷却水経路50Bにおいて循環させ、冷房運転時は冷却水を第3冷却水経路50Cにおいて循環させるように、第2三方弁56の弁開位置が切り替えられる。
但し、第1三方弁55および第2三方弁56は、それぞれモーターにより駆動され、制御装置60により弁の切替が制御される。
さらに、本実施の形態では、冷却水回路50には、冷却水補充弁58を介してリザーブタンク59が接続されている。このリザーブタンク59は、冷却水回路50内の冷却水が水漏れ等により減少した場合に、冷却水回路50の内圧が重力により自動的に冷却水が補充されるように調整されている。図1に示す様に、リザーブタンク59は、第3冷却水経路50Cに設けられる冷却水補充弁58を介してラジエータ54の一端に冷却水配管51の一部を構成する接続配管51Aを介して接続されている。リザーブタンク59は水漏れ時等に冷却水回路50に補充する冷却水を貯留するとともに、冷却水回路50内に混入した空気を外部に排出するための空気抜き経路となっている。
次に、室外機11に設けられる各構成要素の空間的配置を説明する。
図示は省略するが、室外機11は床置き式であって略箱型形状を呈しており、筐体の内部はドレンパンを介して上下二段に仕切られている。ドレンパンの上段は熱交換室となっており、下段は機械室となっている。熱交換室には室外熱交換器19、ラジエータ54、冷却水補充弁58、リザーブタンク59、室外ファン25等が配置される。機械室には、圧縮機15、ガスエンジン40等の機械要素が配置されるとともに、当該空気調和装置10を制御するための制御基板(制御装置60(図2参照))等を収容した電装ボックスが収容される。
本実施の形態では、ラジエータ54の一端と冷却水補充弁58とを接続する接続配管51A(図1参照)は、室外機11の筐体内において上方側(熱交換室の上部)に配置される。この様に冷却水配管51の当該接続配管51A部分を配置することにより、本実施の形態では当該接続配管51A部分を空気溜まり部として機能させることができる。すなわち、冷却水の温度が高くなるに連れて、冷却水回路50内に混入した空気は大きな泡となって、上方に位置するこの接続配管51A部分に溜まる。リザーブタンク59から冷却水回路50に冷却水が自動的に補充される際に、当該部分に溜まった空気が冷却水補充弁58およびリザーブタンク59の上方空間を介して外部に抜ける(排出される)ように冷却水補充弁58およびリザーブタンク59が配置される。すなわち、筐体内において、ラジエータ54の一端と冷却水補充弁58とを接続する接続配管51Aよりも冷却水補充弁58が上方側に配置されるように、筐体内の各構成要素の空間的配置が定められる。
冷却水回路50における空気混入の有無は、次に説明する制御装置60により判別される。
次に、図2を参照して、空気調和装置10の各構成要素を制御する制御装置60について説明する。図2は、制御装置60の概要構成を示すブロック図である。
制御装置60は、図2に示すように、制御装置60全体を制御するCPU61と、各種情報を表示する表示機能及び操作子(例えば、基板上に設けられるディップスイッチ等)を有する表示・操作部62(報知部・入力部)と、本発明に係る空気混入判別プログラム等を含む制御プログラムや、その他各種情報が記憶される記憶部としてのEEPROM63(不揮発性メモリー)と、外部機器との間で通信を行うインターフェース部64、第1三方弁55や第2三方弁56等の各種の電動弁が配線接続される複数の出力ポート(図示せず)を有し、第1三方弁55や第2三方弁56等の弁開位置の切替や弁開度の制御等を行うための電動弁駆動部65とを備えている。また、制御装置60には、循環ポンプ57が配線接続されており(図示せず)、循環ポンプ57の動作を制御すると共に、循環ポンプ57の実回転数を検出することができる。また、制御装置60は、循環ポンプ57を予め設定された一定の設定回転数で駆動するように制御する。さらに、制御装置60は、循環ポンプ57を起動する際、予め設定された所定の起動時間(以下、「設定起動時間」という)をかけて循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従(到達)するように駆動制御を行う。
図3に、循環ポンプ57を起動させたときの循環ポンプ57の実回転数RA1、RA2が「0(ゼロ)」から予め設定された設定回転数Rに追従するまでの追従性を示す。図3(a)は、冷却水回路50内の冷却水量が満水状態にある場合(例えば、27リットル)、すなわち、空気が混入していない場合の循環ポンプ57の実回転数RA1の設定回転数Rへの追従性を示している。図3(b)は、冷却水回路50に空気が混入している場合(例えば、2リットル)の循環ポンプ57の実回転数RA2の設定回転数Rへの追従性を示している。循環ポンプ57を起動させた際、循環ポンプ57の実回転数RA1、RA2が設定回転数Rに追従するまでに要する時間(以下、「実起動時間」(Ta1、Ta2)という)は、循環ポンプ57の負荷により変動する。但し、図3(a)において、冷却水回路50が満水状態である場合の実起動時間Ta1は、循環ポンプ57の起動を開始した時点tから、循環ポンプ57の実回転数RA1が設定回転数Rに追従した時点ta1までに要した時間であり、図中矢印Ta1で示す時間である。同様に、図3(b)において、冷却水回路50に空気が混入している場合、図示例における実起動時間Ta2は、循環ポンプ57の起動を開始した時点tから、循環ポンプ57の実回転数RA2が設定回転数Rsに追従した時点までに要した時間であり、図中矢印Ta2で示す時間である。
冷却水回路50が満水状態である場合、循環ポンプ57の負荷は略一定であり安定している。循環ポンプ57は、上述したとおり予め設定された所定の設定起動時間をかけて実回転数RA1が設定回転数Rに追従するように制御装置60により制御されている。このため、冷却水回路50が満水状態にある場合、図3(a)に示す循環ポンプ57の実起動時間Ta1は上記の設定起動時間と略同一となる。
一方、冷却水回路50に空気が混入している場合、冷却水回路50内の冷却水量が満水状態の場合と比較すると循環ポンプ57の負荷は小さくなる。例えば、実験例では、冷却水回路50の冷却水容量(例えば、27リットル)に対して、0.7%の空気を混入させた場合(例えば、2リットル)、設定起動時間が30秒であるのに対して、空気混入時の起動時間(Ta2)は27秒であった。図3(b)に示す循環ポンプ57の実起動時間Ta2は、空気混入量によって変動するが上記の設定起動時間よりも概ね1割程度短くなる。
そこで、本実施の形態では、循環ポンプ57の実起動時間に基づいて、制御装置60は、冷却水回路50内の空気の混入の有無を判別する空気混入判別部として機能するようになっている。また、空気混入時の実起動時間は、設定起動時間よりも短い。このことから、本実施の形態では、空気混入の有無を迅速に判別するため、図3(a)、(b)に示す様に、空気混入の有無を判別するための判定時間Tを設定起動時間よりも短く、空気混入時の実起動時間Ta2より長くなるように設定されている。但し、図3(a)、(b)において、判定時間Tは、tからtの間の時間であり、ta2<t<Ta1である。また、この判定時間Tは、上述した実験等により適切な時間が設定され、EEPROM63に記憶される。
以下、図4を参照して、この空気混入判別処理について説明する。
まず、空気混入判別処理に際して、制御装置60は、第2三方弁56の弁開位置を確認する(ステップS1)。ここで、冷却水が第3冷却水経路50Cを循環するように第2三方弁56の弁開位置が切り替えられている場合(ステップS1;Y)、ステップS2の処理に移行する。一方、冷却水が第2冷却水経路50Bを循環するように第2三方弁56の弁開位置が切り替えられている場合(ステップS1;N)、制御装置60は、冷却水が第3冷却水経路50Cを循環するように第2三方弁56の弁開位置を切り替える(ステップS3)。上述したように、冷却水回路50内に空気が混入した場合、ラジエータ54の一端と冷却水補充弁58とに接続される接続配管51A部分に空気が溜まる。暖房運転時は、第2三方弁56の弁開位置は、原則として、第2冷却水経路50Bを冷却水が循環し、冷却水がラジエータ54を経由しないように設定されている。そこで、暖房運転時等の場合、冷房時と同様に、冷却水が第3冷却水経路50Cを循環するように、一時的に第2三方弁56の弁開位置を切り替える。これにより、接続配管51A部分に溜まった空気を冷却水回路50内に冷却水と共に循環させて、暖房運転時等においても冷却水回路50内の空気混入の有無を正確に判別することができるようにしている。
次に、ステップS3において、制御装置60は循環ポンプ57を起動させて、循環ポンプ57の実回転数を監視すると共に計時を開始する(ステップS3)。次いで、予め設定された空気混入の有無を判別するための判定時間Tが経過したか否かを判別する(ステップS4)。判定時間Tの経過前(ステップS4;N)は、循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従したか否かを判別する(ステップS5)。循環ポンプ57の実回転数が判定時間Tの経過前に設定回転数に追従した場合(ステップS5;Y)、冷却水回路50内に空気が混入していると判別して(ステップS6)、空気混入判別処理を終了する。一方、判定時間T内に循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従しない場合(ステップS5;N)、ステップS4に戻り、予め設定された判定時間Tが経過するまで(ステップS4;Y)、循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従するまで待機する。そして、判定時間Tが経過しても循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従しない場合(ステップS4;Y)、冷却水回路50内に空気の混入は無いと判別して(ステップS7)、空気混入判別処理を終了する。
但し、上述した様に、循環ポンプ57の実起動時間と比較するための判定時間Tは、冷却水回路50の冷却水量が満水状態にある場合の循環ポンプ57の起動時間より短く設定されており、これにより、空気混入の有無を迅速に判別することができるようになっている。本実施の形態では、通常の空調運転モード時に循環ポンプ57を始動(起動)する際には、エネルギーの無駄な損失を防止するため予め設定された設定起動時間をかけて、循環ポンプ57に与える電力値を徐々に増加させながら、循環ポンプ57の実回転数を徐々に増加させて設定回転数に追従するように、循環ポンプ57の駆動が制御されている。空気混入判別時には、この通常の空調運転モード時において循環ポンプ57を始動させるために、予め設定された設定起動時間よりも短い判別時起動時間を設定し、この判別時起動時間内で循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従するように、循環ポンプ57の駆動を制御するようにしてもよい。この様に、空気混入の有無を判別する際に、循環ポンプ57の駆動用モーターが脱調しない範囲で、循環ポンプ57に与える電力値を通常時よりも急速に増加させて、通常の設定起動時間よりも短い判別時起動時間内で、循環ポンプ57の実回転数を設定回転数に追従させるようにすることにより、冷却水回路50が満水時と空気混入時とでは実回転数が設定回転数に追従するまでの時間差を通常時と比較して顕著にすることができ、判別誤差による誤検知の確率を下げ、判定時間の短縮を図ることができる。但し、この場合、事前に実験等を行うことにより循環ポンプ57の駆動用モーターが脱調しないレベルを確認しておき、空気混入の有無を判別する際に循環ポンプ57に与える電力変動のレベルや、判別時起動時間が設定される。
次に、図5を参照して、上記空気混入判別処理を利用して冷却水回路50の水漏れ検出及び冷却水回路50からの空気抜き完了検出を行うための処理手順を説明する。
但し、処理の前提として、空気調和装置10は運転動作モードとして、冷房運転又は暖房運転を行う空調運転モード(通常運転モード)と、冷却水回路50の部品交換後に冷却水回路50から空気を抜くための空気抜き運転等を含む各種のメンテナンス運転を行うためのメンテナンスモードとを備えている。これらの動作モードは、ユーザーやメンテナンス作業者等が図示しない室内リモートコントローラーを操作することにより、室内制御装置を介して制御装置60はユーザー指示を取得することができる。
また、空気抜き運転とは、冷却水回路50の部品等の交換を終了した後に、リザーブタンク59から冷却水を冷却水回路50に補充させ、リザーブタンク59の上方空間を介して冷却水回路50に混入した空気を抜くために行われる運転である。
まず、制御装置60は、現在の運転動作モードが空調運転モードか、メンテナンスモードかを判別する(ステップS1)。
ステップS11の判別において、現在の運転動作モードが空調運転モードであると判別された場合(ステップS11;空調運転モード)、次に、制御装置60は、ガスエンジン40の起動直前であるか否かを判別する(ステップS12)。ステップS12の判別において、ガスエンジン40の起動直前であると判別した場合(ステップS12;Y)、ステップS13に移行し、図5に示した手順で空気混入判別処理を行う。
この様に、ガスエンジン40の起動直前に冷却水回路50内の空気混入の有無を判別することで、ガスエンジン40の冷却水入口30C側に冷却水と共に空気が吸込まれるのを防止し、ガスエンジン40の保全を図ることができる。
一方、ステップS12の判別において、ガスエンジン40の起動直前ではないと判別した場合(ステップS12;N)、次に、制御装置60は、空調運転モードが、冷房運転モードか、暖房運転モードかを判別する(ステップS14)。ステップS14の判別において、空調運転モードが冷房運転モードであると判別された場合(ステップS14;冷房運転モード)、次に、制御装置60は、予め設定され、EEPROM63等に記憶された冷房時における水漏れ検出タイミングを読み出す(ステップS15)。一方、ステップS14の判別において、空調運転モードが暖房運転モードであると判別された場合(ステップS41;暖房運転モード)、ステップS15と略同様に予め設定され、EEPROM63等に記憶された暖房時における水漏れ検出タイミングを読み出す(ステップS16)。
ここで、暖房運転時および冷房運転時において、予め設定された時間間隔で定期的に水漏れ検出が行われる様に、水漏れ検出タイミングが設定されている。この水漏れ検出を行う時間間隔は、暖房運転時に比して、冷房運転時の方が短く設定される。冷房運転時は、第3冷却水経路50Cを冷却水が循環するため、接続配管51A部分に溜まった空気が冷却水とともに循環ポンプ57に吸込まれ、冷却水回路50内を循環する恐れがある。一方、暖房運転時は、第2冷却水経路50Bを冷却水が循環するため、この接続配管51A部分に溜まった空気が冷却水とともに循環ポンプ57に吸込まれて、冷却水回路50内を循環する恐れは少ない。このため、冷房運転時に対して暖房運転時は水漏れ検出の頻度を少なくすることで、制御負荷を低減することができる。これに対して、冷房運転時は暖房運転時よりも水漏れ検出の頻度を増加させることで、空調運転中に水漏れを早期に検出して、早期点検、メンテナンスを行うことができ、冷却水回路50を構成する部品等の保全、長寿命化を図ることができる。
ステップS15、ステップS16において、それぞれ水漏れ検出タイミングを読み出した後、次に、制御装置60は、ステップS17において、現在、水漏れ検出タイミングであるか否かを判別する。ステップS17において、現在、水漏れ検出タイミングではないと判別された場合(ステップS17;N)、ステップS11の判別に戻る。一方、現在、水漏れ検出タイミングであると判別された場合(ステップS17;Y)、次に、制御装置60は、ステップS13の空気混入判別処理に移行する。このステップS13の空気混入判別処理の結果に基づいて、ステップS18において水漏れの有無が判別される。
ステップS18の判別において、空気混入判別処理により冷却水回路50内に空気が混入したと判別された場合、制御装置60は、冷却水回路50で水漏れが生じていると判別し(ステップS18;Y)、制御装置60の表示・操作部62、あるいはリモートコントロールの表示部等の所定の報知手段により冷却水回路50内の水漏れをユーザー若しくはメンテナンス作業者に報知させる(ステップS19)。ステップS18の判別において、冷却水回路50内に空気が混入していないと判別された場合(ステップS18;N)、ステップS11の処理に戻り、上述した水漏れ検出に係る処理を繰り返し行う。
一方、ステップS11において、運転動作モードがメンテナンスモードであると判別された場合(ステップS11;メンテナンスモード)、次に、制御装置60は空気抜き運転が行われているか否かを判別する(ステップS20)。空気抜き運転が行われていないと判別した場合(ステップS20;N)、再び、ステップS11の処理に移行する。一方、空気抜き運転が行われていると判別した場合(ステップS20;Y)、次に、制御装置60は、ステップS21において、現在、空気抜き完了検出タイミングか否かを判別する(ステップS21)。この空気抜き完了検出タイミングは、予め設定された所定の時間間隔(t)で行われる。
ステップS21の判別において、現在、空気抜き完了検出タイミングであると判別された場合(ステップS21;Y)、次に、制御装置60は、ステップS22において、図5において説明した手順と同様の手順で空気混入判別処理を行う。そして、この空気混入判別処理の結果が冷却水回路50内に空気が混入していないと判別された場合、空気抜きは完了したと判別して(ステップS23;Y)、空気抜きが完了したことを制御装置60の表示・操作部62あるいはリモートコントローラーの表示部等の所定の報知手段に対して、空気抜きが完了したことをメンテナンス作業者等に通知し(ステップS24)、処理を終了する。このとき、制御装置60は、空気抜き完了をユーザーに通知するとともに、空気抜き運転の終了処理を行っても良い。この様に、本実施の形態では、空気混入有無の判別に基づいて、空気抜き運転時に空気抜きが完了したか否かを判別するので、冷却水回路50から確実に空気が抜けるまで空気抜き運転を行うことができる。これと同時に、空気抜き運転を必要十分な時間だけ行うことができるので、空気抜き運転に要する時間を従来よりも短縮することができ、メンテナンスの作業効率を向上することができる。
一方、ステップS22における空気混入判別処理において冷却水回路50内に空気が混入していると判別された場合、制御装置60は、ステップS23において空気抜きが完了していないと判別して(ステップS23;N)、次に、予め設定された所定回数(n)、空気混入判別処理が行われたか否かを判別する(ステップS25)。
ここで、空気抜き完了検出タイミングが所定の時間間隔(t)で行われ、空気抜き運転により、冷却水回路50から確実に空気を抜くことのできる時間をTcとした場合、Tc≧t×nとなるように、この空気混入有無判別処理を繰り返し行う回数(n)が設定される。
ステップS25において、所定回数、空気混入判別処理を行ってもなお、空気抜きが完了していないと判別される場合(ステップS25;Y)、通常であれば空気抜きが完了しているはずなので、冷却水回路50等において何等かの異常が発生していると想定されるため、制御装置60の表示・操作部62あるいはリモートコントローラーの表示部等の所定の報知手段に対して、空気抜き運転において異常が検出されたことをメンテナンス作業者等に通知し(ステップS24)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、冷却水回路50において冷却水を循環させる循環ポンプ57の実回転数が、設定回転数に追従するまでに要する実起動時間を計時するだけで、冷却水回路50内への空気混入の有無を、部品数を増加せずに、簡易に、かつ、確実に判別することができる。
また、冷却水回路50は、基本的には閉じた系として設計される。また、本実施の形態では補充用の冷却水を貯留するリザーブタンク59が設けられ、冷却水回路50に空気が混入した場合、リザーブタンク59から冷却水回路50に冷却水が補充される。それでもなお、冷却水回路50に空気が混入している場合、リザーブタンク59内の冷却水の水位が低下していることを検知できる。また、この様な場合は、冷却水回路50から水が漏れていると判別することができる。このため、従来と異なり、冷却水回路50に補充するための冷却水を貯留するリザーブタンク59にフロートセンサーを設ける必要がなく、部品数の削減およびコストの低減を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、循環ポンプ57の実回転数が設定回転数に追従するまでの実起動時間に基づいて、空気調和装置10の空調運転中に空気混入の有無を簡易に判別することができる。このため、従来の様に、リザーブタンク59にフロートセンサーを設けずとも、冷却水回路50の水漏れを早期に検出することができる。水漏れの早期検出により、冷却水回路50のメンテナンス等を早期に行うことができ、部品等の寿命を長期化することができる。
更に、冷却水配管51の継手部分等に設けられるパッキング等の経年劣化する部品を交換した際などに、制御装置60により冷却水回路50内の空気混入の有無を判別することで、冷却水回路50から空気が確実に抜けるまで空気抜き運転を行うことができる。また、空気抜き運転を必要十分な時間だけ行うことができ、空気抜き運転に要する時間を従来よりも短縮することができ、メンテナンスの作業効率を向上することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。例えば、上記実施形態で示した構成部品及び配管構成はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、以上の実施形態においては、エンジンとしてガスエンジン40を用いていたが、これに限られるものではなく、圧縮機15をエンジンにより駆動する空気調和装置であれば、同様に本発明を適用することができる。
また、以上の説明においては、1台の室外ユニットに対して複数台の室内ユニットが接続された構成について説明したが、1台の室外ユニットに対して1台の室内ユニットを備える空気調和装置についても同様に適用が可能である。
さらに、以上の説明においては、ステップS21の判別において、運転動作モードが通常運転の場合にステップS22に移行するものとして説明したが、これに限らず、循環ポンプ57のみが回転している空調運転停止中に水漏れを検出するように構成することも可能である。また、空気混入判別処理は、ガスエンジン40が運転中であっても、ガスエンジン40の運転が停止されている場合にも行うことができる。
また、ステップS18において、空気混入判別処理において、冷却水回路50内に空気が混入していると判別された場合、制御装置60は直ちに、冷却水回路50内で水漏れが生じていると判別するものとして説明したが、ステップS25と同様のステップを設け、予め設定された所定の回数、繰り返し、空気混入判別処理を行った上で、冷却水回路50内で水漏れが生じているか否かを判別する構成としてもよい。
また、冷却水を循環させる際の運転条件に応じて循環ポンプ57の回転数を変動させる場合は、上述した空気混入判別処理を行うために循環ポンプ57の空気混入判別用の設定回転数と、この設定回転数に応じた判定時間を設定しておくことで、上記と同様に空気混入判別処理を行うことができる。
更に、以上の説明においては、空気混入判別処理を行う際に、図3に示す様に、循環ポンプ57の駆動を一度停止し、循環ポンプ57の実回転数が「0」を基準の回転数として、予め設定された設定回転数Rsに追従するまでの要する時間に基づいて、空気混入の有無を判別したが、図6に示す様に、空気混入の有無を判別する際に、必ずしも循環ポンプ57の設定回転数への追従性を検知する際に、基準とする回転数を「0」とする必要はない。
例えば、図6に示す様に、冷却水回路50における空気混入の有無を判別するために、循環ポンプ57の回転数の追従性を検知するための設定回転数Rsと、基準値としての「0」ではない値の基準回転数Rsとを設定してもよい。但し、この設定回転数Rsは上記実施の形態で説明した設定回転数Rsと同一の回転数であってもよいし、異なる回転数を別途設定してもよい。また、図6は、所定の時間間隔(たとえば、t)で、循環ポンプ57の実回転数の変化を示したもので、循環ポンプ57を所定の判定時間T内で、基準回転数Rsから設定回転数Rsに追従させるように駆動制御を行った状態を示している。図6(a)は冷却水回路50が満水状態における循環ポンプ57の実回転数の変化を示したものであり、図6(b)は冷却水回路50に空気が混入している状態における循環ポンプ57の実回転数の変化を示したものである。図6(a)、(b)に示す様に、この場合も、判定時間Tは、冷却水回路50が満水状態にある場合に、循環ポンプ57の実回転数が基準回転数Rsから、設定回転数Rsに追従するまでに要する時間よりも短く、冷却水回路50に空気が混入している場合に、循環ポンプ57の実回転数が基準回転数RSから、設定回転数Rsに追従するまでに要する時間よりも長い時間に設定される。この様に、設定回転数Rsおよび基準回転数RSを設定することで、循環ポンプ57による冷却水の循環を維持した状態で、冷却水回路50内の空気混入の有無を簡易に判別することができる。この場合、基準回転数Rsは、「0」より大きな値であって、判定時間Tとの関係により、循環ポンプ57の判別時第1回転数Rsに対する追従性に基づいて、冷却水回路50内の空気混入の有無を判別するために十分な回転数差となる値であればよい。
本発明に係る空気調和装置の冷媒回路および冷却水回路の一例を示す図である。 制御装置の概要構成ブロック図である。 満水時(a)と、空気混入時(b)の循環ポンプの実回転数の設定回転数への追従性を示す図である。 空気混入判別処理の処理フローチャートである。 水漏れ検出処理及び空気抜き完了検出処理の処理フローチャートである。 満水時(a)と、空気混入時(b)の循環ポンプの判別時第2設定回転数から判別時第1設定回転数への追従性を示す図である。
1 冷媒回路
10 空気調和装置
15 圧縮機
40 ガスエンジン(エンジン)
50 冷却水回路
50A 第1冷却水経路
50B 第2冷却水経路
50C 第3冷却水経路
51 冷却水配管
51A 接続配管
52 ラジエータ
53 排気ガス熱交換器
54 プレート熱交換器
55 第1三方弁
56 第2三方弁
57 循環ポンプ
58 冷却水補充弁
59 リザーブタンク
60 制御装置(空気混入判別部)

Claims (4)

  1. 冷媒回路を構成する圧縮機を駆動するエンジンと、このエンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを備える空気調和装置において、
    前記冷却水を前記冷却水回路内に循環させる循環ポンプと、
    前記循環ポンプの実回転数を、基準とする回転数から予め設定された設定回転数に到達するまでの時間に基づいて、前記冷却水回路内の空気混入の有無を判別する空気混入判別部と、
    を備えたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1記載の空気調和装置において、
    前記冷却水回路に補充するための冷却水を貯留するリザーブタンクを備え、
    前記リザーブタンク内の冷却水の有無が、前記空気混入判別部による空気混入の有無の判別に基づいて判別されること、
    を特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1または2記載の空気調和装置において、
    前記空気混入判別部による冷却水回路内の空気混入の有無の判別は、当該空気調和装置の空調運転中に定期的に行われること、
    を特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和装置において、
    前記空気混入判別部による冷却水回路内の空気混入の有無の判別は、冷却水回路から空気を抜くための空気抜き運転を行うときに行われること、
    を特徴とする空気調和装置。
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