JP2010228979A - シリカ質微粉末の改質方法、改質シリカ質微粉末およびセメント組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリカフュームに代表されるシリカ質微粉末の分散性を効率よく改善し、コンクリートやモルタルなどの圧縮強度や流動性の改善に寄与しうるシリカ質微粉末を得ることを一の目的とする。
【解決手段】 本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触させることを特徴とするシリカ質微粉末の改質方法を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られたことを特徴とする改質シリカ質微粉末を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られた改質シリカ質微粉末を含むことを特徴とするセメント組成物を提供する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触させることを特徴とするシリカ質微粉末の改質方法を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られたことを特徴とする改質シリカ質微粉末を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られた改質シリカ質微粉末を含むことを特徴とするセメント組成物を提供する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シリカ質微粉末の改質方法、改質シリカ質微粉末、およびセメント組成物に関し、特に、コンクリートやモルタル等に混和して流動性や圧縮強度を改善するシリカ質微粉末の改質方法と、改質シリカ質微粉末、および該シリカ質微粉末を含んだセメント組成物に関する。
シリカフュームに代表されるシリカ質微粉末は、BET法による比表面積がおよそ数m2/g〜数十m2/g程度、一次粒子の平均粒径がおよそ0.05μm〜十数μmの球状微粒子であり、組成は非晶質二酸化ケイ素の含有率が約80〜99%程度である。この種のシリカ質微粉末をモルタルやコンクリートの材料としてセメントに混和すると、その高いポゾラン反応性、マイクロフィラー効果によってモルタルやコンクリートの高強度化、低水結合材比における流動性改善など、様々なメリットが得られるものである。
例えば、シリカフューム(JIS A 6207 コンクリート用シリカフューム)は、近年、建築構造物の高層化、トンネル工事の増加により、圧縮強度が100N/mm2を超える超高強度のコンクリートやモルタルの混和材料として、あるいは吹き付けコンクリートの使用時におけるはね返り量および粉塵量の低減など、作業環境の改善を目的として、あるいは屋根材などの建築製品の物性改善用の混和材料としても用いられており、その使用量は増加傾向にある。
しかしながら、例えば金属シリコンやフェロシリコン精錬時の排気ガスから回収される粉末状シリカフュームの場合、嵩密度が0.2〜0.3g/cm3程度と著しく嵩高であるため、大量輸送や貯蔵が困難であった。また、生コンクリート製造工場における定量供給が困難で、作業時に粉塵が発生しやすく、取り扱いが非常に難しいという問題があった。
この粉末状シリカフュームの輸送効率や貯蔵効率を改善するために、意図的に微量の水あるいは遠心力をかけて凝集させ、二次粒子径を1mm程度に造粒した粒状(顆粒状)シリカフュームがある。この粒状(顆粒状)シリカフュームは、嵩密度が約0.4〜0.5g/cm3程度であるため、取り扱い性が良好であるという利点を有する反面、コンクリートやモルタルへの分散性が著しく低下してしまい、コンクリートやモルタルの流動性および圧縮強度が低下するという大きな問題がある。
この流動性低下を改善するために高価な高性能減水剤の添加量を増やすと、コンクリートの凝結を遅延させたり、コストアップを招くという新たな問題が生じることとなる。
また、分散性低下による圧縮強度の低下は、練混ぜ時間の延長によってある程度改善することは可能であるが、コンクリート製造現場等における練混ぜ時間にはおのずと制約もあり、練混ぜ時間を延長させなくとも速やかに分散することが好ましい。
また、分散性低下による圧縮強度の低下は、練混ぜ時間の延長によってある程度改善することは可能であるが、コンクリート製造現場等における練混ぜ時間にはおのずと制約もあり、練混ぜ時間を延長させなくとも速やかに分散することが好ましい。
これらの問題を解決する方法として、従来、粒状(顆粒状)シリカフュームをコンクリートやモルタルに混和する際にあらかじめ各種の粉砕装置を用いて粉砕し、分散性を改善する方法が提案されている。
また、シリカ粉末をあらかじめ水と混ぜてスラリーする方法(特許文献1参照)や、スラリーとしたものをさらに湿式粉砕する方法(特許文献2参照)なども提案されている。
また、シリカ粉末をあらかじめ水と混ぜてスラリーする方法(特許文献1参照)や、スラリーとしたものをさらに湿式粉砕する方法(特許文献2参照)なども提案されている。
しかしながら、上記の如き従来技術、即ち、粒状(顆粒状)シリカフュームを各種粉砕装置を用いて粉砕する方法では、シリカフュームのような超微粒子を効率よく粉砕することは困難であり、生産性が悪く、処理コストが高価になるという問題があった。
また、シリカ粉末を水と混ぜてスラリーする方法や、それをさらに湿式粉砕する方法でも、装置が大規模となるために処理コストが高価になるという問題があった。
本発明は、上記の如き従来技術の問題点に鑑み、シリカフュームに代表されるシリカ質微粉末の分散性を効率よく改善し、コンクリートやモルタルなどの圧縮強度や流動性の改善に寄与しうるシリカ質微粉末の改質方法を提供することを一の目的とする。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酸性ガスに接触させたシリカ質微粉末を用いることによってコンクリートやモルタルの流動性および圧縮強度を改善しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触させることを特徴とするシリカ質微粉末の改質方法を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られたことを特徴とする改質シリカ質微粉末を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られた改質シリカ質微粉末を含むことを特徴とするセメント組成物を提供する。
即ち、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触させることを特徴とするシリカ質微粉末の改質方法を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られたことを特徴とする改質シリカ質微粉末を提供する。また、本発明は、シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られた改質シリカ質微粉末を含むことを特徴とするセメント組成物を提供する。
本発明に係るシリカ質微粉末の改質方法によれば、酸性ガスをシリカ質微粉末に接触させるという簡易な処理のみでシリカ質微粉末の分散性を改善することができ、コンクリートやモルタルなどのセメント組成物に混和した際に、その流動性やその硬化体の圧縮強度を改善しうるシリカ質微粉末を効率よく調製することが可能となる。
このような作用効果が奏される詳細な反応機構は定かではないが、シリカ質微粉末を酸性ガスによって処理することでシリカ質微粉末の粒子表面のpHが低下し、その結果、粒子表面の静電反発力が増し、シリカ質微粉末の分散性が向上し、これによってコンクリートやモルタルの流動性および圧縮強度が改善されるものと推測される。
このような作用効果が奏される詳細な反応機構は定かではないが、シリカ質微粉末を酸性ガスによって処理することでシリカ質微粉末の粒子表面のpHが低下し、その結果、粒子表面の静電反発力が増し、シリカ質微粉末の分散性が向上し、これによってコンクリートやモルタルの流動性および圧縮強度が改善されるものと推測される。
本発明においてシリカ質微粉末と接触させる酸性ガスとしては、二酸化窒素(ガス源:硝酸)、二酸化硫黄(亜硫酸ガス)、塩化水素(ガス源:塩酸)などを使用することができる。
中でも、ガス源が常温(25℃)大気圧下で液体であり、取り扱いが容易という観点から、硝酸をガス源とする二酸化窒素および塩酸をガス源とする塩化水素が好ましい。
中でも、ガス源が常温(25℃)大気圧下で液体であり、取り扱いが容易という観点から、硝酸をガス源とする二酸化窒素および塩酸をガス源とする塩化水素が好ましい。
一方、本発明を適用して改質されうるシリカ質微粉末としては、特に限定されるものではないが、BET法による比表面積が10〜50m2/gであるもの、特に、15〜30m2/gであるものにおいて、本発明の作用効果が得られやすい。
該シリカ質微粉末の具体例としては、電融ジルコニアを製造する際に副生成物として生成されるジルコニア起源シリカ質微粉末、ケイ素またはフェロシリコンを製造する際に副生成物として生成されるシリカフューム、シリカガラスを製造する際に副生成物として生成されるシリカ質微粉末、ケイ素または二酸化ケイ素から合成される非晶質シリカ質微粉末、粒径10μm以下に分級または微粉砕されポゾラン活性を高めたフライアッシュ等が挙げられる。
シリカ質微粉末と酸性ガスとを接触させる方法としては、粉末であるシリカ質微粉末と気体である酸性ガスとを接触させうる任意の方法を採用することができ、工業的な気固接触プロセスも採用することができる。
例えば、撹拌装置内でシリカ質微粉末を撹拌しながら該撹拌装置内に酸性ガスを導入することにより両者を接触させる方法、シリカ質微粉末の充填層の下部から酸性ガスを吹き上げて該酸性ガス中にシリカ質微粉末を流動させた状態とすることにより両者を接触させる方法、酸性ガス雰囲気下にシリカ質微粉末を静置させることにより両者を接触させる方法等を採用することができる。
例えば、撹拌装置内でシリカ質微粉末を撹拌しながら該撹拌装置内に酸性ガスを導入することにより両者を接触させる方法、シリカ質微粉末の充填層の下部から酸性ガスを吹き上げて該酸性ガス中にシリカ質微粉末を流動させた状態とすることにより両者を接触させる方法、酸性ガス雰囲気下にシリカ質微粉末を静置させることにより両者を接触させる方法等を採用することができる。
本発明によって改質されたシリカ質微粉末を混和しうるセメントとしては、特に限定されず、普通、中庸熱、低熱、早強、超早強、耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメント、アルミナセメント、11CaO・7Al2O3・CaX2系(Xはハロゲン元素)超速硬セメント、カルシウムサルフォアルミネート(アーウィン)系セメント等の超速硬セメント等が挙げられる。
上記シリカ質微粉末は、セメント組成物中で5〜30重量%となるように添加することが好ましい。斯かる量のシリカ質微粉末を添加することで、低コストでコンクリートやモルタルの流動性や圧縮強度を改善することが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明する。
〔使用材料〕(未改質シリカ)
・シリカ質微粉末A:顆粒状シリカフューム(中国産、SiO2含有量90.4%、BET比表面積18.5m2/g、嵩密度約0.43g/cm3、真密度2.20g/m3)
・シリカ質微粉末B:粉末状シリカフューム(中国産、SiO2含有量91.1%、BET比表面積17.5m2/g、嵩密度約0.29g/cm3、真密度2.20g/m3)
・シリカ質微粉末C:シリカガラス由来シリカ質微粉末(日本産、SiO2含有量99.1%、BET比表面積29.5m2/g、嵩密度約0.33g/cm3、真密度2.20g/m3)
・酸性ガス1:硝酸(試薬 特級、HNO3濃度60%)をガス源とする二酸化窒素ガス
・酸性ガス2:塩酸(試薬 特級、HCl濃度35.5%)をガス源とする塩化水素ガス
・酸性ガス3:二酸化硫黄(亜硫酸)ガス(工業用、SO2濃度99%)
・シリカ質微粉末A:顆粒状シリカフューム(中国産、SiO2含有量90.4%、BET比表面積18.5m2/g、嵩密度約0.43g/cm3、真密度2.20g/m3)
・シリカ質微粉末B:粉末状シリカフューム(中国産、SiO2含有量91.1%、BET比表面積17.5m2/g、嵩密度約0.29g/cm3、真密度2.20g/m3)
・シリカ質微粉末C:シリカガラス由来シリカ質微粉末(日本産、SiO2含有量99.1%、BET比表面積29.5m2/g、嵩密度約0.33g/cm3、真密度2.20g/m3)
・酸性ガス1:硝酸(試薬 特級、HNO3濃度60%)をガス源とする二酸化窒素ガス
・酸性ガス2:塩酸(試薬 特級、HCl濃度35.5%)をガス源とする塩化水素ガス
・酸性ガス3:二酸化硫黄(亜硫酸)ガス(工業用、SO2濃度99%)
(試験1)
内径370mm×高さ370mm、内容量20リットルの円筒型のポリカーボネート製デシケータを3個用意し、その底面に、上記シリカ質微粉末A、BおよびCをそれぞれ2kgずつ敷き詰め、それぞれの上に、酸性ガス源1(硝酸)100mlを収容した500ml硬質ガラス製ビーカーを静かに置き、デシケータのフタを閉めた。各デシケータを30℃の恒温室内に24時間静置し、硝酸ガスを自然揮発させ、敷き詰められた各シリカ質微粉末と接触させることにより、シリカ質微粉末A、BおよびCの改質を行った。その後、局所換気装置を有するドラフトチャンバ(排気はガススクラバーにて浄化)内でデシケータを開け、改質シリカ質微粉末A1、B1およびC1を得た。
内径370mm×高さ370mm、内容量20リットルの円筒型のポリカーボネート製デシケータを3個用意し、その底面に、上記シリカ質微粉末A、BおよびCをそれぞれ2kgずつ敷き詰め、それぞれの上に、酸性ガス源1(硝酸)100mlを収容した500ml硬質ガラス製ビーカーを静かに置き、デシケータのフタを閉めた。各デシケータを30℃の恒温室内に24時間静置し、硝酸ガスを自然揮発させ、敷き詰められた各シリカ質微粉末と接触させることにより、シリカ質微粉末A、BおよびCの改質を行った。その後、局所換気装置を有するドラフトチャンバ(排気はガススクラバーにて浄化)内でデシケータを開け、改質シリカ質微粉末A1、B1およびC1を得た。
(試験2)
酸性ガス源2(塩酸)を用いることを除き、他は試験1と同様の手法でシリカ質微粉末A、BおよびCの改質を行い、改質シリカ質微粉末A2、B2およびC2を得た。
酸性ガス源2(塩酸)を用いることを除き、他は試験1と同様の手法でシリカ質微粉末A、BおよびCの改質を行い、改質シリカ質微粉末A2、B2およびC2を得た。
(試験3)
局所換気装置を備えたドラフトチャンバ(排気はガススクラバーにて浄化)内に横置きした内径100mm×高さ600mm、内容量約4.7リットルの塩化ビニル製パイプを3本用意し、このパイプ内部に上記シリカ質微粉末A、BおよびCをそれぞれ2kgずつ詰め、パイプ両端を、厚さ5mmの塩化ビニル製フタ(中央部に直径5mmの通気孔あり)で閉めた。
該通気孔を介し、常温の乾燥空気に酸性ガス3(二酸化硫黄ガス)を10体積%混合した気体を毎分1リットルで24時間導入し続け、各シリカ質微粉末の改質することにより、改質シリカ質微粉末A3、B3およびC3を得た。
局所換気装置を備えたドラフトチャンバ(排気はガススクラバーにて浄化)内に横置きした内径100mm×高さ600mm、内容量約4.7リットルの塩化ビニル製パイプを3本用意し、このパイプ内部に上記シリカ質微粉末A、BおよびCをそれぞれ2kgずつ詰め、パイプ両端を、厚さ5mmの塩化ビニル製フタ(中央部に直径5mmの通気孔あり)で閉めた。
該通気孔を介し、常温の乾燥空気に酸性ガス3(二酸化硫黄ガス)を10体積%混合した気体を毎分1リットルで24時間導入し続け、各シリカ質微粉末の改質することにより、改質シリカ質微粉末A3、B3およびC3を得た。
上述のようにして得られた改質シリカ質微粉末について、塩素量、全窒素量、三酸化硫黄量、および可溶性硫黄濃度を測定した。測定方法を以下に示すとともに、結果を下記表2に示す。
・塩素量:JIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」の「20.塩素の定量方法」に則して定量した。
・全窒素量:JIS K 0102「工場排水試験方法」の「45.全窒素の定量方法」に則して定量した。
・三酸化硫黄:JIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」の「16.三酸化硫黄の定量方法」に則して定量した。
・溶解性の硫黄濃度:サンプルであるシリカ質微粉末50gを20℃の純水500g中に入れ、30分間攪拌した後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過することにより固液分離し、液相中に含まれる亜硝酸イオンなどの非硫酸態硫黄イオンの濃度を、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)によって全硫黄として定量した。
・塩素量:JIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」の「20.塩素の定量方法」に則して定量した。
・全窒素量:JIS K 0102「工場排水試験方法」の「45.全窒素の定量方法」に則して定量した。
・三酸化硫黄:JIS R 5202「ポルトランドセメントの化学分析方法」の「16.三酸化硫黄の定量方法」に則して定量した。
・溶解性の硫黄濃度:サンプルであるシリカ質微粉末50gを20℃の純水500g中に入れ、30分間攪拌した後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過することにより固液分離し、液相中に含まれる亜硝酸イオンなどの非硫酸態硫黄イオンの濃度を、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)によって全硫黄として定量した。
(コンクリート試験)
下記に示す材料を用いてコンクリート試験を実施した。具体的には、20℃の恒温室内で、二軸強制練りミキサ(大平洋機工社製、モータ出力3.7kW 容量55リットル)に、粗骨材、低熱セメント、シリカ質微粉末、細骨材の順で投入して空練りを15秒間行い、次に練混ぜ水、減水剤、消泡剤を投入して540秒間の練混ぜを行うことにより、下記表3に示す配合のコンクリートを30リットル調製した。
なお、高性能減水剤の添加量は、結合材(セメント+シリカ質微粉末)に対して2.4重量%とした。また、消泡剤の添加量は、結合材に対して0.06重量%一定とした。
下記に示す材料を用いてコンクリート試験を実施した。具体的には、20℃の恒温室内で、二軸強制練りミキサ(大平洋機工社製、モータ出力3.7kW 容量55リットル)に、粗骨材、低熱セメント、シリカ質微粉末、細骨材の順で投入して空練りを15秒間行い、次に練混ぜ水、減水剤、消泡剤を投入して540秒間の練混ぜを行うことにより、下記表3に示す配合のコンクリートを30リットル調製した。
なお、高性能減水剤の添加量は、結合材(セメント+シリカ質微粉末)に対して2.4重量%とした。また、消泡剤の添加量は、結合材に対して0.06重量%一定とした。
〔使用材料〕
・水:上水道水
・セメント:低熱ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、密度3.24g/cm3、C2S(ビーライト)量=55%、JIS R 5210)
・細骨材:茨城県桜川産硬質砂岩砕砂(JIS A 5308付属書I、表乾密度=2.63g/cm3、吸水率=1.5%、FM=2.97)
・粗骨材:茨城県桜川産硬質砂岩砕石2005(JIS A 5005、表乾密度=2.65g/cm3、吸水率=0.7%、FM=6.40、実積率=60%)
・高性能減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤 日本シーカ社製、商品名「シーカメント1200N」(JIS A 6204 高性能減水剤 標準型I種)
・消泡剤:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系消泡剤 日本シーカ社製、商品名「シーカアンチフォームW」
・水:上水道水
・セメント:低熱ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、密度3.24g/cm3、C2S(ビーライト)量=55%、JIS R 5210)
・細骨材:茨城県桜川産硬質砂岩砕砂(JIS A 5308付属書I、表乾密度=2.63g/cm3、吸水率=1.5%、FM=2.97)
・粗骨材:茨城県桜川産硬質砂岩砕石2005(JIS A 5005、表乾密度=2.65g/cm3、吸水率=0.7%、FM=6.40、実積率=60%)
・高性能減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤 日本シーカ社製、商品名「シーカメント1200N」(JIS A 6204 高性能減水剤 標準型I種)
・消泡剤:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系消泡剤 日本シーカ社製、商品名「シーカアンチフォームW」
練上り後、直ちにコンクリート試験を実施した。具体的には、上記改質シリカフュームおよび未改質シリカフュームを用いて調製した各コンクリートにつき、圧縮強度測定用の直径100mm×高さ200mmの円柱供試体を、それぞれ9本ずつ作製し、圧縮強度試験(JIS A 1108)を行った。また、フレッシュコンクリートについて、スランプフロー(JIS A 1150)および空気量(JIS A 1101)を測定した。結果を表4に示す。
表4より、A,B、C何れの種類のシリカについても、本発明により改質処理した後の改質シリカを用いた実施例のコンクリートは、未改質のシリカをそのまま用いた比較例のコンクリートと比較して、スランプフローと圧縮強度がともに改善されていることが認められる。
Claims (3)
- シリカ質微粉末に酸性ガスを接触させることを特徴とするシリカ質微粉末の改質方法。
- シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られたことを特徴とする改質シリカ質微粉末。
- シリカ質微粉末に酸性ガスを接触することにより得られた改質シリカ質微粉末を含むことを特徴とするセメント組成物。
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JP2009079058A JP2010228979A (ja) | 2009-03-27 | 2009-03-27 | シリカ質微粉末の改質方法、改質シリカ質微粉末およびセメント組成物 |
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---|---|---|---|---|
JP2015189613A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 住友大阪セメント株式会社 | コンクリート組成物及びコンクリート組成物の製造方法 |
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2009
- 2009-03-27 JP JP2009079058A patent/JP2010228979A/ja not_active Withdrawn
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