JP2010228956A - 薄膜形成方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで単結晶薄膜を形成することができる薄膜形成方法及びデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】基板11上に薄膜前駆体13を堆積させる堆積ステップと、テンプレート20の単結晶部分22を前記薄膜前駆体13に対して接触状態とする接触ステップと、前記薄膜前駆体13のうち前記接触状態にある部分を結晶成長させる成長ステップと、前記テンプレート20を前記薄膜前駆体13から剥離させる剥離ステップとを備える。成長ステップでは、接触状態を保持しつつ薄膜前駆体13を加熱することにより、薄膜前駆体13のうちテンプレート20側から基板11側へと結晶成長を進行させる。剥離ステップにおいては、薄膜前駆体13に負担を掛けないよう、例えばケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いる。以上の方法により、結晶成長用の単結晶基板や複雑な装置を用いることなく、低コストで単結晶薄膜を形成することができる。
【選択図】図4
【解決手段】基板11上に薄膜前駆体13を堆積させる堆積ステップと、テンプレート20の単結晶部分22を前記薄膜前駆体13に対して接触状態とする接触ステップと、前記薄膜前駆体13のうち前記接触状態にある部分を結晶成長させる成長ステップと、前記テンプレート20を前記薄膜前駆体13から剥離させる剥離ステップとを備える。成長ステップでは、接触状態を保持しつつ薄膜前駆体13を加熱することにより、薄膜前駆体13のうちテンプレート20側から基板11側へと結晶成長を進行させる。剥離ステップにおいては、薄膜前駆体13に負担を掛けないよう、例えばケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いる。以上の方法により、結晶成長用の単結晶基板や複雑な装置を用いることなく、低コストで単結晶薄膜を形成することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、薄膜形成方法及びデバイスの製造方法に関する。
基板上に2軸配向した結晶膜を形成する技術が知られている。結晶膜を2軸に配向させる技術は、薄膜デバイスの機能実現や高性能化には欠かせない技術になっている。従来、単結晶基板を用いたエピタキシャル成長により2軸配向膜を形成する方法や、イオンビームを特定の角度から薄膜に照射しながら結晶成長することで非晶質基板上に2軸配向膜を形成する方法などが知られている。
しかしながら、単結晶基板を用いる手法においては、担結晶基板が非常に高価であるため、製品として実現させる程度のコストに抑えるのは困難である。イオンビームを照射する手法においては、イオン銃などの高価、複雑な装置が必要となる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、低コストで単結晶薄膜を形成することができる薄膜形成方法及びデバイスの製造方法を提供することにある。
本発明に係る薄膜形成方法は、基板上に薄膜前駆体を堆積させる堆積ステップと、テンプレートの単結晶部分を前記薄膜前駆体に対して接触状態とする接触ステップと、前記薄膜前駆体のうち前記接触状態にある部分を結晶成長させる成長ステップと、前記テンプレートを前記薄膜前駆体から剥離させる剥離ステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、基板上に薄膜前駆体を堆積させ、テンプレートの単結晶部分を薄膜前駆体に対して接触状態とし、薄膜前駆体のうち接触状態にある部分を結晶成長させ、テンプレートを薄膜前駆体から剥離させることとしたので、結晶成長用の単結晶基板や複雑な装置を用いることなく、単結晶の薄膜を基板上に成長させることができる。これにより、低コストで単結晶薄膜を形成することができる。
上記の薄膜形成方法は、前記基板として、ガラス基板又はプラスチック基板を用いることを特徴とする。
本発明によれば、単結晶の薄膜を成長させる上で単結晶基板を用いる必要が無いため、金属基板のみならずガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。これにより、低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、単結晶の薄膜を成長させる上で単結晶基板を用いる必要が無いため、金属基板のみならずガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。これにより、低コスト化を図ることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記薄膜前駆体として、銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いることを特徴とする。
本発明によれば、薄膜前駆体として、銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いることにより、当該銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いた薄膜を低コストで製造することができる。
本発明によれば、薄膜前駆体として、銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いることにより、当該銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いた薄膜を低コストで製造することができる。
上記の薄膜形成方法は、前記堆積ステップは、パルスレーザ堆積法、スパッタリング法、CVD法、ゾル−ゲル法、化学溶液法のうち少なくとも1つを用いて前記薄膜前駆体を堆積させることを特徴とする。
本発明によれば、堆積ステップにおいて、パルスレーザ堆積法、スパッタリング法、CVD法、ゾル−ゲル法、化学溶液法のうち少なくとも1つを用いて薄膜前駆体を堆積させることとしたので、薄膜前駆体を容易に堆積させることができる。
本発明によれば、堆積ステップにおいて、パルスレーザ堆積法、スパッタリング法、CVD法、ゾル−ゲル法、化学溶液法のうち少なくとも1つを用いて薄膜前駆体を堆積させることとしたので、薄膜前駆体を容易に堆積させることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記接触ステップは、前記テンプレートを用いて前記薄膜前駆体を前記基板側へ押圧する押圧ステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、接触ステップにおいて、テンプレートを用いて薄膜前駆体を基板側へ押圧する押圧ステップを行うことにより、一層確実に薄膜前駆体とテンプレートの単結晶部分とを接触状態とすることができる。
本発明によれば、接触ステップにおいて、テンプレートを用いて薄膜前駆体を基板側へ押圧する押圧ステップを行うことにより、一層確実に薄膜前駆体とテンプレートの単結晶部分とを接触状態とすることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記接触ステップは、マスクパターンを介して前記薄膜前駆体と前記テンプレートの単結晶部分とを接触状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、接触ステップにおいて、マスクパターンを介して薄膜前駆体とテンプレートの単結晶部分とを選択的に接触状態とすることとしたので、薄膜前駆体の結晶成長部分を選択的に形成することができる。これにより、形成される薄膜の用途が広がることになる。
本発明によれば、接触ステップにおいて、マスクパターンを介して薄膜前駆体とテンプレートの単結晶部分とを選択的に接触状態とすることとしたので、薄膜前駆体の結晶成長部分を選択的に形成することができる。これにより、形成される薄膜の用途が広がることになる。
上記の薄膜形成方法は、前記接触ステップは、前記テンプレート及び前記薄膜前駆体を加熱する加熱ステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、接触ステップにおいて、テンプレート及び薄膜前駆体を加熱する加熱ステップを行うこととしたので、テンプレートの単結晶部分と薄膜前駆体とをより確実に接触状態にすることができる。
本発明によれば、接触ステップにおいて、テンプレート及び薄膜前駆体を加熱する加熱ステップを行うこととしたので、テンプレートの単結晶部分と薄膜前駆体とをより確実に接触状態にすることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記加熱ステップは、前記基板のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することを特徴とする。
本発明によれば、加熱ステップにおいて、基板のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することとしたので、基板上を軟化させて形状を変形させることができる。当該基板上の形状の変形により、基板上に形成される薄膜前駆体内にマイグレーションが発生し、テンプレートとの間の接触状態を良好にすることができる。
本発明によれば、加熱ステップにおいて、基板のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することとしたので、基板上を軟化させて形状を変形させることができる。当該基板上の形状の変形により、基板上に形成される薄膜前駆体内にマイグレーションが発生し、テンプレートとの間の接触状態を良好にすることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記接触状態は、前記薄膜前駆体を構成する原子と前記テンプレートの前記単結晶部分を構成する原子とが接触した状態であることを特徴とする。
本発明によれば、接触状態として、薄膜前駆体を構成する原子とテンプレートの単結晶部分を構成する原子とが接触した状態とすることにより、テンプレートの単結晶部分の原子配列に沿って薄膜前駆体の結晶を成長させることができる。これにより、確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
本発明によれば、接触状態として、薄膜前駆体を構成する原子とテンプレートの単結晶部分を構成する原子とが接触した状態とすることにより、テンプレートの単結晶部分の原子配列に沿って薄膜前駆体の結晶を成長させることができる。これにより、確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記テンプレートの前記単結晶部分の格子定数は、前記薄膜前駆体の格子定数と近似した値であることを特徴とする。
本発明によれば、テンプレートの単結晶部分の格子定数は、薄膜前駆体の格子定数と近似した値であることとしたので、確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
本発明によれば、テンプレートの単結晶部分の格子定数は、薄膜前駆体の格子定数と近似した値であることとしたので、確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記成長ステップは、前記薄膜前駆体の結晶成長温度よりも高い温度で前記薄膜前駆体を加熱する第2加熱ステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、成長ステップにおいて、薄膜前駆体の結晶成長温度よりも高い温度で薄膜前駆体を加熱する第2加熱ステップを行うこととしたので、薄膜前駆体を確実に結晶成長させることができる。
本発明によれば、成長ステップにおいて、薄膜前駆体の結晶成長温度よりも高い温度で薄膜前駆体を加熱する第2加熱ステップを行うこととしたので、薄膜前駆体を確実に結晶成長させることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記第2加熱ステップは、前記薄膜前駆体の結晶核生成温度よりも低い温度で前記薄膜前駆体を加熱することを特徴とする。
本発明によれば、第2加熱ステップにおいて、薄膜前駆体の結晶核生成温度よりも低い温度で薄膜前駆体を加熱することとしたので、薄膜前駆体の結晶核が成長するのを抑制することができる。これにより、薄膜前駆体の結晶の結晶性を向上させることができる。
本発明によれば、第2加熱ステップにおいて、薄膜前駆体の結晶核生成温度よりも低い温度で薄膜前駆体を加熱することとしたので、薄膜前駆体の結晶核が成長するのを抑制することができる。これにより、薄膜前駆体の結晶の結晶性を向上させることができる。
上記の前記成長ステップは、前記薄膜前駆体の前記テンプレート側から前記基板側へと結晶成長を進行させることを特徴とする。
本発明によれば、テンプレート側から基板側へと薄膜前駆体の結晶成長を進行させることとしたので、テンプレートの単結晶部分の結晶構造に沿って確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
本発明によれば、テンプレート側から基板側へと薄膜前駆体の結晶成長を進行させることとしたので、テンプレートの単結晶部分の結晶構造に沿って確実に薄膜前駆体を結晶成長させることができる。
上記の薄膜形成方法は、前記剥離ステップは、ケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いて前記テンプレートを前記薄膜前駆体から剥離させることを特徴とする。
本発明によれば、剥離ステップにおいて、ケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いてテンプレートを薄膜前駆体から剥離させることとしたので、薄膜前駆体に負担を掛けることなくテンプレートを剥離させることができる。
本発明によれば、剥離ステップにおいて、ケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いてテンプレートを薄膜前駆体から剥離させることとしたので、薄膜前駆体に負担を掛けることなくテンプレートを剥離させることができる。
本発明に係るデバイスの製造方法は、基板上に薄膜を有するデバイスの製造方法であって、上記の薄膜形成方法を用いて前記基板上に前記薄膜を形成することを特徴とする。
本発明によれば、低コストで基板上に薄膜を形成することができるため、安価で良質なデバイスを製造することができる。
本発明によれば、低コストで基板上に薄膜を形成することができるため、安価で良質なデバイスを製造することができる。
本発明によれば、低コストで単結晶薄膜を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は薄膜形成基板1の構成を示す断面図である。
同図に示すように、薄膜形成基板1は、基板11及び薄膜12を有している。
図1は薄膜形成基板1の構成を示す断面図である。
同図に示すように、薄膜形成基板1は、基板11及び薄膜12を有している。
基板11は、例えばガラスなどの非晶質材料からなる基板である。基板11としては、この他、具体例としては、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどを好適に用いることができる。この他、ノンアルカリガラス(例えば旭硝子社製、製品名:AN100)等のガラス基板、プラスチック基板などが挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない範囲でドーパント、不純物などが含まれていてもよい。本発明における基板11の形状は特に限定されない。例えば板状の基板11であってもよく、プラスチックフィルム等のフィルム状であってもよい。
基板11の厚さは特に限定されない。基板11の透明性が要求される場合には例えば1mm以下が好ましい。板状の基板において機械的強度が求められ、透過率を多少犠牲にしてもよい場合であれば、1mmより厚くてもよい。基板11の厚さは、例えば0.2〜1mmが好ましい。
基板11は、必要に応じて研磨したものを用いることができる。SrTiO3基板等の結晶性を有する基板は、研磨して用いることが好ましい。例えば研磨材としてダイヤモンドスラリーを使用して機械研磨する。該機械研磨では、使用するダイヤモンドスラリーの粒径を徐々に微細化してゆき、最後に粒径約0.5μmのダイヤモンドスラリーで鏡面研磨することが好ましい。その後、更にコロイダルシリカを用いて研磨することにより、表面粗さの二乗平均粗さ(rms)が10Å(1nm)以下となるまで平坦化させてもよい。
薄膜12を形成する前に、基板11を前処理してもよい。該前処理は例えば以下の手順で行うことができる。まず基板をアセトン、エタノール等により洗浄する。次に、基板を高純度塩酸(例えば、ELグレード、濃度36質量%、関東化学社製)中に2分間浸す。次に、基板を純水中に移して塩酸等をすすぐ。次に、基板を新たな純水中に移し、ここで超音波洗浄を5分間行う。次に、基板を純水中から取り出し、窒素ガスを基板表面に吹き付けて水分を基板表面から除去する。これらの処理は例えば室温で行う。これらの処理により、基板表面から酸化物、有機物等が除去されると考えられる。上記の例では塩酸を使用したが、これに代えて王水、フッ酸等の酸を使用してもよい。また、酸による処理は室温下で行ってもよいし、加熱した酸を使用してもよい。
薄膜12は、例えば銅酸化物系又は酸化亜鉛系の材料を用いて形成されている。この他、薄膜12の形成材料として、ペロブスカイト型(たとえばLaAlO3)や岩塩型、コランダム型をはじめとする様々な結晶構造を持った酸化物など、他の材料を用いることができる。勿論、酸化物以外にも、適宜材料を選択することができる。薄膜12は、2軸配向した結晶薄膜である。薄膜12は、例えば高温超伝導線材など、表面に他層を成長させるバッファ層などに用いられる。このほか、薄膜12は、発光ダイオードや半導体レーザなどのデバイスを構成する薄膜としても用いることができる。また、薄膜12は、基板上に形成される透明導電回路の線材としても用いることができる。
次に、基板11上に薄膜12を形成する方法を説明する。図2は、薄膜12の形成過程で用いられる装置の構成を示す図である。図3〜図6は、薄膜12の形成過程を示す図である。
薄膜12は、基板11上に薄膜前駆体を堆積させる堆積ステップと、当該薄膜前駆体に対してテンプレートの単結晶部分を接触状態とする接触ステップと、薄膜前駆体のうち接触状態にある部分を結晶成長させる成長ステップと、テンプレートを薄膜前駆体から剥離させる剥離ステップとを経て形成されている。
堆積ステップでは、図3に示すように、基板11上に、例えば公知の成膜方法を適宜用いて薄膜12の前駆体である薄膜前駆体13を形成する。成膜方法としては、具体的には、パルスレーザ堆積(Pulsed Laser Deposition:PLD)法、スパッタリング法等の物理気相蒸着(PVD)法;MOCVD法等の化学気相蒸着(CVD)法;ゾルゲル法、化学溶液法等の溶液からの合成プロセスによる成膜法が挙げられる。
特にPLD法は良好な膜状態が得られ易い点で好ましく、スパッタリング法は、基板の結晶性に関わらず成膜しやすい点で好ましい。ここでは、PLD法により基板11上に薄膜前駆体13を形成する方法について説明する。
図2に示すように、このPLD装置30は、チャンバ31内に、基板11とターゲット39とが対向して、かつ対向面が互いにほぼ平行となるように配置されるようになっている。チャンバ31は、適切な真空度を維持すると共に、外部からの不純物混入を防止することにより、高品質な薄膜を作製できるようになっている。
基板11は、図示しないモーターにより、基板11の表面に垂直な回転軸35を中心に回転可能となっている。またターゲット39も、図示しないモーターにより、その表面39aに垂直な回転軸38を中心に回転可能となっている。
チャンバ31内には、基板11を加熱するための赤外線ランプ36が設置されている。
基板11の温度は窓31bを介して、チャンバ31外部に設置された放射温度計37によってモニターされており、常に一定温度となるように制御されている。
基板11の温度は窓31bを介して、チャンバ31外部に設置された放射温度計37によってモニターされており、常に一定温度となるように制御されている。
チャンバ31の外部にはガス供給部44が設けられており、酸素ガスの流量を調節するための酸素ガス流量調整弁45を介して、チャンバ31内へ酸素ガスを注入できるようになっている。また減圧下における製膜を実現するため、チャンバ31にはターボ分子ポンプ42および圧力弁43が連結されている。チャンバ31内の圧力は、酸素ガス流量調整弁45および圧力弁43を用い、例えば、酸素分圧が1×10−5〜1×10−4Torr(1.33×10−3Pa〜1.33×10−2Pa)となるように制御される。なお、ターボ分子ポンプ42には、油回転ポンプ40と逆流防止弁41が連結されており、ターボ分子ポンプ42の排気側の圧力は常に10−3torr(1.33×10−1Pa)以下に保たれる。
チャンバ31の外部には光発振器32が設けられており、該光発振器32により発振されたパルスレーザ光が、照射位置を調節するための反射鏡33、スポット径を制御するためのレンズ34、およびチャンバ31の窓31aを介して、ターゲット39の基板11と対向する表面39aに入射されるようになっている。光発振器32は、上記パルスレーザ光として、例えばパルス周波数が1〜10Hzであり、レーザフルエンス(レーザパワー)が1〜2J/cm2であり、波長が248nmであるKrFエキシマレーザを発振する。発振されたパルスレーザ光は、反射鏡33およびレンズ34により焦点位置がターゲット39近傍となるようにスポット調整され、ターゲット39の表面39aに対して約45°の角度で入射される。ターゲット39としては、例えば上記の銅酸化物系材料、酸化亜鉛系材料、LaAlO3等の焼結体などが用いられている。
PLD装置30を用いて薄膜前駆体13を形成するには、まず、基板11をチャンバ31内に設置する。次に、基板表面の不純物を取り除き、原子レベルで平坦な表面を出すため、酸素分圧10−5Torr(1.33×10−3Pa)、基板温度500℃の条件下で前処理アニールを行ってもよい。該前処理アニールは、例えば1時間以上行うことが好ましい。
次に、チャンバ内の酸素分圧を1×10−5〜1×10−4Torr(1.33×10−3Pa〜1.33×10−2Pa)程度に保ちつつ、基板温度を所定の温度に設定し、基板11を回転駆動させる。またターゲット39を回転駆動させつつ、上記パルスレーザ光を断続的に照射することにより、ターゲット39表面の温度を急激に上昇させ、アブレーションプラズマを発生させる。このアブレーションプラズマ中に含まれる原子を含む粒子は、そのまま基板11の表面に拡散し、薄膜化される。こうして基板11上に薄膜前駆体13が形成される。
また、第2の例として、スパッタリング法により基板11上に薄膜前駆体13を形成する方法について説明する。スパッタリング装置は公知のものを適宜使用できる。例えば反応性DCマグネトロンスパッタリング装置を使用できる。まず、スパッタリング装置の真空槽内に、ターゲットおよび基板11をセットする。
基板11はターゲットの表面に対向するようにセットされる。ターゲット裏面側には磁石が配置されている。ターゲットとしては、例えば上記の銅酸化物系材料、酸化亜鉛系材料、LaAlO3等の焼結体を用いることができる。ターゲットのセット後、真空チャンバ内をポンプで5×10−4Pa以下まで排気し、スパッタリングガスおよび不活性ガスを導入し、所定のスパッタ圧力に調整する。スパッタ圧力は0.1〜5.0Pa程度が好ましい。不活性ガスとしては、Ar、He、Ne、Kr、Xeから選ばれる1種または2種以上を使用できる。スパッタ圧力を維持しつつ、ターゲット裏面の磁石により所定強度の磁場を発生させるとともに、ターゲットに所定の電圧を印加して、基板上に薄膜前駆体13を成膜する。
基板11上に薄膜前駆体13を形成した後、接触ステップを行う。接触ステップでは、図4に示すように、テンプレート20が用いられる。テンプレート20は、基材21と単結晶部分22とを有する。基材21は、例えば板状に形成されている。単結晶部分22は、基材21の表面に形成された薄膜層である。単結晶部分22を構成する材料としては、例えば薄膜前駆体の格子定数と近似した値の格子定数を有する材料を用いることが好ましい。
接触ステップでは、当該テンプレート20の単結晶部分22を薄膜前駆体13に接触状態とする。当該接触状態については、例えば薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22が原子レベルで接触した状態である。具体的には、薄膜前駆体13を構成する原子と単結晶部分22を構成する原子とが近接した状態である。
単結晶部分22と薄膜前駆体13とを接触状態とするため、例えば、接触ステップにおいては、薄膜前駆体13を基板11側へ押圧する押圧ステップ、及び、当該押圧状態を維持したままテンプレート20及び薄膜前駆体13を加熱する加熱ステップを行うようにしている。
テンプレート20を用いて薄膜前駆体13を基板11側へ押圧する押圧ステップを行うことにより、一層確実に薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22とを接触状態とすることができる。加えて、テンプレート20及び薄膜前駆体13を加熱する加熱ステップを行うことにより、単結晶部分22と薄膜前駆体13とをより確実に接触状態にすることができる。
加熱ステップにおいては、基板11のガラス転移温度よりも高い温度で加熱するようにすることが好ましい。基板11のガラス転移温度よりも高い温度で加熱することで、基板11の表面の形状を軟化させて変形させることができる。当該基板11の形状の変形により、基板11上に形成される薄膜前駆体13内にマイグレーションが発生し、単結晶部分22との間の接触状態が良好になる。
テンプレート20の単結晶部分22を薄膜前駆体13に対して接触状態とした後、成長ステップを行う。成長ステップでは、図5に示すように、接触状態を保持しつつ薄膜前駆体13を加熱することにより、薄膜前駆体13を結晶成長させる。成長ステップでは、薄膜前駆体13のうちテンプレート20側から基板11側へと結晶成長を進行させる。図5は、結晶成長の途中の状態を示している。同図に示すように、薄膜前駆体13のうちテンプレート20側が成長部分13Aとなっており、基板11側が未成長部分13Bとなっている。この場合、テンプレート20の単結晶部分22の結晶構造に沿って確実に薄膜前駆体13を結晶成長させることができる。特に、テンプレート20の単結晶部分22の格子定数が薄膜前駆体13の格子定数と近似した値であるため、薄膜前駆体13は当該単結晶部分22の結晶構造に沿った構造となるように結晶成長されることになる。
この成長ステップにおいては、薄膜前駆体13の結晶成長温度よりも高い温度で薄膜前駆体13を加熱する第2加熱ステップを行う。この第2加熱ステップは、薄膜前駆体13の結晶核生成温度よりも低い温度で薄膜前駆体13を加熱することが好ましい。薄膜前駆体13の結晶核生成温度よりも高い温度で薄膜前駆体13を加熱すると、薄膜前駆体13内部に結晶核が形成され、当該結晶核を中心に結晶成長が進んでしまい、結晶性に悪影響を及ぼすことになる。したがって、薄膜前駆体13の結晶核生成温度よりも低い温度で薄膜前駆体13を加熱することにより、薄膜前駆体13の結晶核の成長が抑制させ、結晶性を向上させるようにする。
薄膜前駆体13を結晶成長させた後、剥離ステップを行う。剥離ステップにおいては、例えばケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いてテンプレート20を薄膜前駆体13から剥離させる。上記ステップにおいて薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22との間は接触状態になっている。このため、テンプレート20をそのまま剥がしたのでは、薄膜前駆体13を破損させてしまう虞がある。これに対して、ケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いてテンプレート20を薄膜前駆体13から剥離させることにより、薄膜前駆体13に負担を掛けることなくテンプレート20が剥離されることになる。テンプレート20を剥離することにより、基板11上に薄膜12が形成されることになる。
以上のように、本実施形態によれば、基板11上に薄膜前駆体13を堆積させ、テンプレート20の単結晶部分22を薄膜前駆体13に対して接触状態とし、薄膜前駆体13のうち接触状態にある部分を結晶成長させ、テンプレート20を薄膜前駆体13から剥離させることとしたので、結晶成長用の単結晶基板や複雑な装置を用いることなく、単結晶の薄膜12を基板11上に成長させることができる。これにより、低コストで単結晶薄膜12を形成することができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態では、接触ステップにおいて、薄膜前駆体13の全面をテンプレート20の単結晶部分22に接触状態となるようにした例を説明したが、これに限られることは無い。例えば図7に示すように、マスクパターンMQを介して薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22とを接触状態とする構成であっても構わない。この場合、マスクパターンMQで覆われていない部分は接触状態となる部分(接触部分)23となり、マスクパターンMQで覆われている部分は接触状態とはならない部分(非接触部分)24となる。このように、接触ステップにおいて接触部分23と非接触部分24とを形成した状態で成長ステップを行うと、図8に示すように、接触部分23については結晶成長が行われ(成長部分12A)、非接触部分23については結晶成長が行われない(非成長部分12B)ことになる。
上記実施形態では、接触ステップにおいて、薄膜前駆体13の全面をテンプレート20の単結晶部分22に接触状態となるようにした例を説明したが、これに限られることは無い。例えば図7に示すように、マスクパターンMQを介して薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22とを接触状態とする構成であっても構わない。この場合、マスクパターンMQで覆われていない部分は接触状態となる部分(接触部分)23となり、マスクパターンMQで覆われている部分は接触状態とはならない部分(非接触部分)24となる。このように、接触ステップにおいて接触部分23と非接触部分24とを形成した状態で成長ステップを行うと、図8に示すように、接触部分23については結晶成長が行われ(成長部分12A)、非接触部分23については結晶成長が行われない(非成長部分12B)ことになる。
このように、接触ステップにおいて、マスクパターンMQを介して薄膜前駆体13とテンプレート20の単結晶部分22とを選択的に接触状態とすることとしたので、薄膜前駆体13の結晶成長部分を選択的に形成することができる。これにより、形成される薄膜12の用途が広がることになる。
また、上記実施形態では、接触ステップにおいて、板状のテンプレート20を用いて薄膜前駆体13を押圧する例を説明したが、これに限られることは無い。例えば図9に示すように、ローラー状に形成されたテンプレート20を用いる構成であっても構わない。図9に示す構成では、テンプレート20は、例えば多角柱状の基体25の周りに単結晶部分26が薄膜状に形成された構成になっている。接触ステップでは、このテンプレート20を薄膜前駆体13上に一辺ずつ押圧させるように転がしながら加熱し、薄膜前駆体13と単結晶部分26とを接触状態とする。その後、当該接触状態を保持しながら成長ステップを行うようにする。このようにテンプレート20の一辺毎に接触ステップ及び成長ステップを続けて行わせ、この動作を各辺についても行わせる。このようにすることで、大きな面積の基板11上に形成された薄膜前駆体13であっても確実に結晶化させることができる。
本発明の薄膜形成基板1は適用範囲が広く、銅酸化物系の高温超電導体薄膜をテープ基板上に形成するための中間層の作製や、非晶質基板上への発光ダイオード、半導体レーザーなどの薄膜デバイス形成などに用いることができる。また、透明導電体薄膜を用いた非晶質基板上への透明回路としても用いることができる。
例えばガラスやプラスチック基板上への薄膜を形成することにより、一層のコストダウンを見込むことができる。例えば銅酸化物系の高温超電導体線材などに用いる場合、低コスト化によって得られる利益は大きいといえる。コストダウンに加えて、ガラスやプラスチック基板上での高機能薄膜デバイスを形成することができる。例えば酸化亜鉛系の発光ダイオードなどを形成することができ、更にはフレキシブルデバイスを実現させることができる。
上記のほかにも、例えばフラットパネルディスプレイ、太陽電池、タッチパネルなどの透明電極へ適用が考えられる。また、反射防止膜に用いられる電磁波の遮蔽、静電気により埃がつかないようにするフィルム、帯電防止膜、熱線反射ガラス、紫外線反射ガラスへ適用も考えられる。SiO2からなる層とNbをドープしたTiO2層とからなる多層膜を作製すれば反射防止膜としても適用できる。
用途の例として、色素増感太陽電池の電極;ディスプレイパネル、有機ELパネル、発光素子、発光ダイオード(LED)、白色LEDやレーザの透明電極;面発光レーザの透明電極;照明装置;通信装置;特定の波長範囲だけ光を通すというアプリケーションも考えられる。
さらに具体的な用途として次のものを挙げることができる。液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)における透明導電膜;カラーフィルタ部における透明導電性膜;EL(EL:Electro Luminescence)ディスプレイにおける透明導電性膜;プラズマディスプレイ(PDP)における透明導電膜;PDP光学フィルタ;電磁波遮蔽のための透明導電膜;近赤外線遮蔽のための透明導電膜;表面反射防止のための透明導電膜;色再現性の向上のための透明導電膜;破損対策のための透明導電膜;光学フィルタ;タッチパネル;抵抗膜式タッチパネル;電磁誘導式タッチパネル;超音波式タッチパネル;光学式タッチパネル;静電容量式タッチパネル;携帯情報端末向け抵抗膜式タッチパネル;ディスプレイと一体化したタッチパネル(インナータッチパネル);太陽電池;アモルファスシリコン(a−Si)系太陽電池;微結晶Si薄膜太陽電池;CIGS太陽電池;色素増感太陽電池(DSC);電子部品の静電気対策用透明導電材料;帯電防止用透明導電材;調光材料;調光ミラー;発熱体(面ヒーター、電熱ガラス);電磁波遮蔽ガラス。
次に、本発明の実施例を説明する。
本実施例では、基板11として、ソーダライムガラス(ガラス転移温度540℃)を用いた。薄膜前駆体13として、LaAlO3(格子定数:3.79Å)を用いた。テンプレート20の単結晶部分22として、LaSrAlO4(格子定数:3.75Å)の単結晶薄膜を用いた。
本実施例では、基板11として、ソーダライムガラス(ガラス転移温度540℃)を用いた。薄膜前駆体13として、LaAlO3(格子定数:3.79Å)を用いた。テンプレート20の単結晶部分22として、LaSrAlO4(格子定数:3.75Å)の単結晶薄膜を用いた。
堆積ステップでは、当該薄膜前駆体13を非加熱PLD法によって基板11上に形成した。接触ステップでは、テンプレート20を薄膜前駆体13に対して、5g程度の荷重(2kPa程度の圧力)を付加して接触させた。接触ステップ及び成長ステップを通して、550℃〜700℃程度の温度で加熱を行った。剥離ステップでは、HClに浸すことによりテンプレートを溶解させて剥離した。
図10〜図13は、このように作成した薄膜12のXRDパターンを示す図である。
図10に示すように、面直方向においては、LaAlO3の(100)面及び(200)面を示すピークが認められる。また、面内方向においては、90°回転する毎にピークが認められていることから、面内方向において結晶の配向が揃っていることがわかる。このように、薄膜12の結晶性が高いことがわかる。図11においても、LaAlO3の(100)面を示すスポットが認められる。
図10に示すように、面直方向においては、LaAlO3の(100)面及び(200)面を示すピークが認められる。また、面内方向においては、90°回転する毎にピークが認められていることから、面内方向において結晶の配向が揃っていることがわかる。このように、薄膜12の結晶性が高いことがわかる。図11においても、LaAlO3の(100)面を示すスポットが認められる。
図12は、薄膜12のX線ロッキングカーブを示すグラフある。
同図に示すように、薄膜12のX線ロッキングカーブから求められる半値幅は1.3°程度であり、この点からも薄膜12の結晶性が高いことがわかる。
同図に示すように、薄膜12のX線ロッキングカーブから求められる半値幅は1.3°程度であり、この点からも薄膜12の結晶性が高いことがわかる。
図13は、薄膜12の(110)X線回折ピークの極点図である。
同図に示すように、明瞭な4回回転対象性が確認できる。これらのことから、結晶方位の揃った良質な結晶が成長しているといえる。
同図に示すように、明瞭な4回回転対象性が確認できる。これらのことから、結晶方位の揃った良質な結晶が成長しているといえる。
11…基板 12…薄膜 13…薄膜前駆体 20…テンプレート 22…単結晶部分
Claims (15)
- 基板上に薄膜前駆体を堆積させる堆積ステップと、
テンプレートの単結晶部分を前記薄膜前駆体に対して接触状態とする接触ステップと、
前記薄膜前駆体のうち前記接触状態にある部分を結晶成長させる成長ステップと、
前記テンプレートを前記薄膜前駆体から剥離させる剥離ステップと
を備えることを特徴とする薄膜形成方法。 - 前記基板として、ガラス基板又はプラスチック基板を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成方法。 - 前記薄膜前駆体として、銅酸化物系、酸化亜鉛系の材料、及び、ペロブスカイト型、岩塩型若しくはコランダム型の結晶構造を持った酸化物のうち少なくとも1つの材料を用いる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薄膜形成方法。 - 前記堆積ステップは、パルスレーザ堆積法、スパッタリング法、CVD法、ゾル−ゲル法、化学溶液法のうち少なくとも1つを用いて前記薄膜前駆体を堆積させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記接触ステップは、前記テンプレートを用いて前記薄膜前駆体を前記基板側へ押圧する押圧ステップを有する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記接触ステップは、マスクパターンを介して前記薄膜前駆体と前記テンプレートの単結晶部分とを接触状態とする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記接触ステップは、前記テンプレート及び前記薄膜前駆体を加熱する加熱ステップを有する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記加熱ステップは、前記基板のガラス転移温度よりも高い温度で加熱する
ことを特徴とする請求項7に記載の薄膜形成方法。 - 前記接触状態は、前記薄膜前駆体を構成する原子と前記テンプレートの前記単結晶部分を構成する原子とが接触した状態である
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記テンプレートの前記単結晶部分の格子定数は、前記薄膜前駆体の格子定数と近似した値である
ことを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記成長ステップは、前記薄膜前駆体の結晶成長温度よりも高い温度で前記薄膜前駆体を加熱する第2加熱ステップを有する
ことを特徴とする請求項1から請求項10のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記第2加熱ステップは、前記薄膜前駆体の結晶核生成温度よりも低い温度で前記薄膜前駆体を加熱する
ことを特徴とする請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記成長ステップは、前記薄膜前駆体の前記テンプレート側から前記基板側へと結晶成長を進行させる
ことを特徴とする請求項1から請求項12のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 前記剥離ステップは、ケミカルリフトオフ法又はレーザリフトオフ法を用いて前記テンプレートを前記薄膜前駆体から剥離させる
ことを特徴とする請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法。 - 基板上に薄膜を有するデバイスの製造方法であって、
請求項1から請求項14のうちいずれか一項に記載の薄膜形成方法を用いて、前記基板上に前記薄膜を形成する
ことを特徴とするデバイスの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2009077214A JP2010228956A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 薄膜形成方法及びデバイスの製造方法 |
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WO2013150812A1 (ja) * | 2012-04-06 | 2013-10-10 | 株式会社ユーテック | 強誘電体膜の製造装置及び強誘電体膜の製造方法 |
JP7550265B2 (ja) | 2010-09-06 | 2024-09-12 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 固体撮像装置及び電子機器 |
-
2009
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