JP2010228403A - 印字ラベル作成装置及び印字ラベル作成用カートリッジ - Google Patents

印字ラベル作成装置及び印字ラベル作成用カートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】被印字テープ側の接着力を向上することで、印字ヘッドへの通電量を少なくし、省エネルギ化を図る。
【解決手段】印字ラベル作成装置1のカートリッジホルダ9に装着されるカートリッジ10は、透過性材料により形成した被印字テープ11を巻回した被被印字テープロール12と、インクリボン供給ロール14と、基材テープロール17と、押圧ローラ18と、リボン巻き取りローラ15とを備え、被印字テープ11が、基材テープ16との貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される熱活性面11bを備える。被印字テープ11は、被印字テープロール12から繰り出され、加熱された印字ヘッド19によってインクリボン13のインクが転写された後、基材テープ16と被印字テープ11とが押圧され貼り合わせることにより、印字済みラベル用テープ23として形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、印字を備えた印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置及びこれに用いる印字ラベル作成用カートリッジに関する。
従来、被印字材となるテープをロール状にカートリッジ(カセット)内に収納し、ロールよりテープを繰り出しつつ所望の文字を印刷してラベル状に排出する印字ラベル作成装置(テープ印字装置)が既に提唱されている(例えば、特許文献1)。
この従来技術においては、カートリッジ内に、基材テープロールと被印字テープロールとが備えられている。カートリッジが装置に装着されると、被印字テープ及びインクリボンが印字ヘッド(サーマルヘッド)とプラテンローラとの間に狭持されるとともに、基材テープ(両面粘着テープ)及び被印字テープ(フィルムテープ)がテープ送りローラと圧接ローラとの間に狭持される。
その後、基材テープロールより基材テープが繰り出されるとともに、被印字テープロールより被印字テープが繰り出される。このとき、その繰り出される被印字テープの裏面側に、リボン供給側ロールとリボン巻取りローラとにより駆動されるインクリボンが配置されている。そして、インクリボンが印字ヘッドにより押圧されることで、上記駆動される被印字テープの裏面に接触させられる。このとき、印字ヘッドの複数の発熱素子が通電されることにより、インクリボンのインクが被印字テープの裏面に熱転写され、被印字テープに所望の印字が形成される。
その後、上記のようにして印字が終了した被印字テープと、基材テープとが、テープ送りローラ及び圧接ローラにより互いに押圧される。基材テープの一方側(被印字テープと向かい合う側)の面には、上記被印字テープと貼り合わせるための貼り合わせ用粘着剤層が設けられている。この結果、上記ローラの押圧力によって基材テープと被印字テープとが接着し、2つのテープが一体化された印字済みラベルテープが形成される。そして、この印字済みラベルテープが所定の長さに切断されることにより、印字ラベルが完成する。
特開平7−314831号公報
上記印字ヘッドによるインクリボンのインクの転写は、通常は固体の状態のインクが融点以上の温度まで昇温すると急激に粘度が低下して液体となり、その後融点未満の温度に下がると再び急激に粘度が増大して固体となる、固体→液体→固体の相遷移の性質を利用したものである。
すなわち、印字ヘッドによる加熱前では、インクは融点に達しておらず固体のままであり粘度が比較的大きい。ところが、印字ヘッドにより加熱されると、上記のようにインクが融点に達して液化するため、ローラの押圧力に基づくインクリボンと被印字テープとの密着により、被印字テープ側へ転写する。その後、搬送により印字ヘッドから離れ冷却されると再びインクは固体に戻るが、上記の被印字テープ側への転写により、固体に戻ったインクと被印字テープ裏側の被転写面との間の接着力F1が、インクリボンの基材層とインクとの間の接着力F2を上回る。このF1>F2の関係により、上記密着したインクリボンと被印字テープとが剥がれる時、元々インクリボン上にあったインクが被印字テープ側の被転写面へ移動(転写)されるのである。
上記のように、インクの転写は、印字ヘッドの加熱によるインクの液化に基づく、被印字テープ側の接着力F1とインクリボン側の接着力F2との差によって行われる。ここで、もし被印字テープ側の接着力をさらに増大することができれば、印字ヘッドによる加熱量を大きくしてインクを深く液化させインクリボン側の接着力F2を弱めなくても、上記の接着力差による転写を良好に行える可能性がある。その場合には、印字ヘッドへの通電量を低減できるので、省エネルギ効果を得られるはずである。
しかしながら、上記従来技術では、被印字テープ側の接着力F1に寄与する被印字テープの材質について、主に基材テープとの貼り合わせの良好性の観点からのみ決定されていた。したがって、被印字テープの上記転写面の材質を工夫することによって上記接着力F1を増大させることで、省エネルギ効果を得ることについては特に配慮されていなかった。
本発明の目的は、被印字テープ側の接着力を向上することで、印字ヘッドへの通電量を少なくし、省エネルギ化を図れる印字ラベル作成装置及び印字ラベル作成用カートリッジを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、透過性材料により形成した第1被印字テープを巻回した第1被印字テープロールと、第1インクリボンを巻回した第1インクリボン供給ロールと、第1基材テープを巻回した第1基材テープロールと、前記第1被印字テープ及び前記第1基材テープを押圧し貼り合わせるための第1押圧ローラと、前記第1インクリボンを巻き取る第1インクリボン巻き取りローラとを備え、前記第1被印字テープが、前記第1基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される熱活性面を備え、前記第1基材テープが、前記第1被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えている第1カートリッジを着脱可能なカートリッジホルダと、前記第1被印字テープロールから繰り出された前記第1被印字テープの前記熱活性面に対し、前記第1インクリボンロールから繰り出された前記第1インクリボンを接触させつつ加熱し、前記加熱により活性化した前記熱活性面に前記第1インクリボンのインクを転写することにより、前記第1被印字テープへ所望の文字や絵柄を鏡像印字する印字ヘッドと、前記第1押圧ローラを駆動し、前記第1基材テープの前記粘着剤面の粘着性により、前記第1被印字テープと前記第1基材テープとを接触させ粘着させて第1ラベル用テープを形成する、押圧ローラ駆動軸と、前記印字ヘッドにおける前記第1被印字テープの搬送速度に対応した速度で前記第1インクリボンを搬送するように、前記第1インクリボン巻き取りローラを駆動する巻き取りローラ駆動軸とを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、カートリッジホルダに第1カートリッジが装着されると、押圧ローラ駆動軸が第1押圧ローラを駆動し、これによって第1基材テープ及び第1被印字テープの搬送が開始される。第1被印字テープは、第1被印字テープロールから繰り出され、加熱された印字ヘッドによって第1インクリボンのインクが転写された後、第1押圧ローラへと導かれる。第1基材テープは、第1基材テープロールから繰り出され、第1押圧ローラへと導かれる。そして、第1押圧ローラは、それら第1被印字テープと第1基材テープとを押圧して貼り合わせることにより、第1ラベル用テープを形成する。この第1ラベル用テープを所望の位置で切断することで第1印字ラベルが生成される。
このとき、本願第1発明においては、第1カートリッジの被印字テープが、第1基材テープとの貼り合わせ側に熱活性面を備えている。この熱活性面は、加熱されるまでは接着性を発現しないが、印字ヘッドで加熱されることにより接着性を発現し、かつ印字ヘッドによる加熱が喪失し冷却された後も、当該発現した接着性が維持される。
このように強い接着力を備えた熱活性面を被印字テープに用い、その強い接着力を利用してインクリボンのインクを熱活性面に転写し印字を行うことにより、被印字テープに通常の転写面を設ける従来手法に比べて、インクの転写性を向上することができる。したがって、従来よりも印字ヘッドへの通電量を少なくし相対的に低い温度でも確実な印字を行うことができるので、省エネルギ化を図ることができる。また、このような低温での良好な印字性能の実現により、例えば低温環境下で印字ヘッドが十分に暖まっていない時であっても、確実なインク転写を行うことができる。この結果、従来は低温下での発生防止が難しかった印字かすれ等を確実に防止し、印字品質を向上することができる。さらに、従来は長時間連続した印字動作を行うと、印字ヘッド及びその周辺部の過熱により(本来はインク層が一体のままインクリボンから被印字テープへ転写するのが望ましいところ)インク層自体における厚さ方向の剥離が生じたり、被印字テープへの転写後にインクリボン側への逆転写が発生するおそれがあり、印字品質の劣化防止が難しかった。本願第1発明においては、上記のように低温での印字が可能となることでこのような弊害を確実に回避し印字品質の劣化を確実に防止できる。
また、上記のように被印字テープ側の接着力が向上することによる転写の省エネルギ化により、同一の印字品質を確保しつつ、被印字テープの搬送速度を従来よりも高速化することもできる。この場合、印字ラベルの作成速度を向上することができる。
さらに、上記のようにして被印字テープ側の接着力を向上することで、インクリボンの制約がなくなり、インクリボンの種類の選択自由度が向上する効果もある。
特に、熱活性面を用いると、上記のような強い接着力によりインクリボンからのインクの転写性を向上できる反面、被印字テープの表面全体に熱活性面が露出されることになる。このため、被印字テープに印字した後の印字面に対し操作者や物体がもし直接接触すると、熱活性面に形成された印字が乱れたり、熱活性面の擦り傷による外観品質の低下等の弊害が懸念される。しかしながら、本願第1発明においては、被印字テープを透過性材料で構成するとともに被印字テープと基材テープとを貼り合わせるいわゆるラミネート構造とし、貼り合わせる前に被印字テープの基材テープ貼り合わせ側(すなわち裏側)に対し鏡像印字を行う。したがって、貼り合わせ後は、上記熱活性面は基材テープに覆われ、外部に露出することはないので、上記の弊害を回避することができる。
すなわち、本願第1発明によれば、基材テープと被印字テープとを貼り合わせる(=ラミネート構造の)印字ラベルの作成手法にて被印字テープのインク転写面に熱活性面を用いることにより、上記擦り傷等の弊害を回避しつつ、確実に上述の省エネルギ化、低温下や長時間連続動作時の印字品質向上等の効果を得ることができるのである。
第2発明は、上記第1発明において、前記カートリッジホルダは、前記第1被印字テープの熱活性面が、天然ゴムラテックス、ポリ酸ビニル、及び合成ゴムの少なくとも1つを備えた熱可塑性樹脂を含む材料から構成された、前記第1カートリッジを着脱可能に構成されていることを特徴とする。
市場にて汎用に入手可能な熱可塑性樹脂を用いて熱活性面を確実に実現し、インクの転写性を向上することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記カートリッジホルダは、前記第1被印字テープの熱活性面が、前記熱可塑性樹脂と、フタル酸エステル類を備えた熱溶融性物質とを含む材料から構成された、前記第1カートリッジを着脱可能に構成されていることを特徴とする。
市場にて汎用に入手可能な熱可塑性樹脂を用い、さらに同様に入手可能な熱溶融性物質を補助的に用いて良好な熱活性面を確実に実現し、インクの転写性を向上することができる。
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記カートリッジホルダは、透過性材料により形成した第2被印字テープを巻回した第2被印字テープロールと、第2インクリボンを巻回した第2インクリボン供給ロールと、第2基材テープを巻回した第2基材テープロールと、前記第2被印字テープ及び前記第2基材テープを押圧し貼り合わせるための第2押圧ローラと、前記第2インクリボンを巻き取る第2インクリボン巻き取りローラとを備え、前記第2被印字テープが、前記第2基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後は消失する被転写面を備え、前記第2基材テープが、前記第2被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えている第2カートリッジを着脱可能であり、前記印字ヘッドは、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2被印字テープロールから繰り出された前記第2被印字テープの前記被転写面に対し、前記第2インクリボンロールから繰り出された前記第2インクリボンを接触させつつ加熱し、前記被転写面に前記第2インクリボンのインクを転写することにより、前記第2被印字テープへ所望の印字を行い、前記押圧ローラ駆動軸は、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2押圧ローラを駆動し、前記印字ヘッドにより前記所望の印字が行われた後に冷却されて接着性が実質的に失われた前記第2被印字テープの前記被転写面に対し、前記粘着剤面の粘着性によって前記第2基材テープを粘着させ、前記巻き取りローラ駆動軸は、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記印字ヘッドにおける前記第2被印字テープの搬送速度に対応した速度で前記第2インクリボンを搬送するように、前記第2インクリボン巻き取りローラを駆動し、前記カッタは、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2押圧ローラによる前記第2被印字テープと前記第2基材テープとの貼り合わせにより生成された第2ラベル用テープを所望の位置で切断し、第2印字ラベルを生成することを特徴とする。
本願第4発明においては、第1カートリッジ及び第2カートリッジのいずれもカートリッジホルダに選択的に装着可能である。すなわち、被印字テープに熱活性面を備えた第1カートリッジを用いて印字ラベル(第1印字ラベル)を作成できるのみならず、被印字テープに熱活性面でない通常の被転写面(印字ヘッドによる加熱が喪失され冷却した後は接着性が実質的にほぼ消失するもの)を備えた第2カートリッジを用いても印字ラベル(第2印字ラベル)を作成することができる。この結果、操作者の好みや用途に応じて、両方のカートリッジを使い分け、所望のいずれかの印字ラベルを選択的に作成することができるので、利便性をさらに向上することができる。
第5発明は、上記第4発明において、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2インクリボンを第2温度で加熱し、前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジが装着された時には、前記第1インクリボンを前記第2温度よりも低い第1温度で加熱するように、前記印字ヘッドからの発熱を切替制御する、発熱制御手段を有することを特徴とする。
これにより、前述の熱活性面の特質を活用し、第1カートリッジの装着時には、第2カートリッジの装着時よりも印字ヘッドへの通電量を少なくし、確実に省エネルギ化を図ることができる。また、このようにして第1カートリッジの装着時には低温で良好な印字性能を実現できることから、例えば低温環境下で印字ヘッドが十分に暖まっていない時には第1カートリッジをカートリッジホルダに装着して確実なインク転写を行って第1印字ラベルを作成し、印字ヘッドが暖まってきたら第2カートリッジをカートリッジホルダに装着して通常の手法で第2印字ラベルを作成することも可能である。これは、熱活性面を備えた第1カートリッジが、通常の被転写面を備えた第2カートリッジよりも高価となる場合(すなわち、可能な限り第2カートリッジで印字ラベルを作成し、第1カートリッジの消費を抑えたい場合)において、操作者にとって特に効果的である。また、第2カートリッジをカートリッジホルダに装着しての印字動作が長時間連続してきたら、第1カートリッジをカートリッジホルダに装着してインク層自体の剥離やインクリボン側への逆転写を確実に防止したラベル作成を行うようにすることも可能である。
第6発明は、上記第4発明において、前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2被印字テープを第2速度で搬送し、前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジが装着された時には、前記第1被印字テープを前記第2速度よりも速い第1速度で搬送するように、前記押圧ローラ駆動軸の駆動を切替制御する、駆動制御手段を有することを特徴とする。
これにより、前述の熱活性面の特質を活用し、第1カートリッジの装着時には、第2カートリッジの装着時よりも被印字テープの搬送速度を高速化し、印字ラベルの作成速度を向上することができる。
第7発明は、上記第5又は第6発明において、前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジ及び前記第2カートリッジのいずれが装着されたか検出可能な検出手段を有し、前記発熱制御手段又は前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に応じて、前記印字ヘッドからの発熱、及び、前記押圧ローラ駆動軸の駆動、のうち少なくとも一方を、切替制御することを特徴とする。
これにより、操作者が装着したカートリッジの種類を検出し、その装着されたカートリッジに応じた最適な印字ヘッドの発熱制御や被印字テープの搬送速度制御を自動的に確実に行うことができる。したがって、操作者は、カートリッジの種別を意識することなく、所望のカートリッジを自由に着脱交換して使用することができるので、利便性をさらに向上することができる。
上記目的を達成するために、第8発明は、印字ラベル作成装置のカートリッジホルダに着脱可能な印字ラベル作成用カートリッジであって、透過性材料により形成した被印字テープを巻回した被印字テープロールと、インクリボンを巻回したインクリボン供給ロールと、基材テープを巻回した基材テープロールと、前記被印字テープ及び基材テープを押圧し貼り合わせるための押圧ローラと、前記インクリボンを巻き取るインクリボン巻き取りローラとを備え、前記被印字テープが、前記基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される熱活性面を備え、前記基材テープが、前記被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えていることを特徴とする。
本願第8発明の印字ラベル作成用カートリッジは、印字手段を備えた印字ラベル作成装置のカートリッジホルダに装着して用いられる。カートリッジホルダに装着されると、押圧ローラが駆動されることで基材テープ及び被印字テープの搬送が開始される。被印字テープは、被印字テープロールから繰り出された後、加熱された印字ヘッドによってインクリボンのインクが転写され、押圧ローラへと導かれる。基材テープは、基材テープロールから繰り出され、押圧ローラへと導かれる。そして、押圧ローラが、それら被印字テープと基材テープとを押圧して貼り合わせることにより、ラベル用テープを形成する。このラベル用テープを所望の位置で切断することで印字ラベルが生成される。
このとき、本願第8発明の印字ラベル作成用カートリッジでは、被印字テープが、基材テープとの貼り合わせ側に熱活性面を備えている。この熱活性面は、加熱されるまでは接着性を発現しないが、印字ラベル作成装置の印字ヘッドで加熱されることにより接着性を発現し、かつ印字ヘッドによる加熱が喪失し冷却された後も、当該発現した接着性が維持される。
このように強い接着力を備えた熱活性面を被印字テープに用い、その強い接着力を利用してインクリボンのインクを熱活性面に転写し印字を行うことにより、被印字テープに通常の転写面を設ける従来手法に比べて、インクの転写性を向上することができる。したがって、印字ラベル作成装置の印字ヘッドへの通電量を従来よりも少なくし、相対的に低い温度でも確実な印字を行うことができるので、省エネルギ化を図ることができる。
第9発明は、上記第8発明において、前記被印字テープの熱活性面が、天然ゴムラテックス、ポリ酸ビニル、及び合成ゴムの少なくとも1つを備えた熱可塑性樹脂を含む材料から構成されていることを特徴とする。
市場にて汎用に入手可能な熱可塑性樹脂を用いて熱活性面を確実に実現し、インクの転写性を向上することができる。
第10発明は、上記第9発明において、前記カートリッジホルダは、前記第1被印字テープの熱活性面が、前記熱可塑性樹脂と、フタル酸エステル類を備えた熱溶融性物質とを含む材料から構成されていることを特徴とする。
市場にて汎用に入手可能な熱可塑性樹脂を用い、さらに同様に入手可能な熱溶融性物質を補助的に用いて良好な熱活性面を確実に実現し、インクの転写性を向上することができる。
本発明によれば、被印字テープ側の接着力を向上することで、印字ヘッドへの通電量を少なくし、省エネルギ化を図ることができる。
本発明の一実施形態による印字ラベル作成装置の全体構成を示す斜視図である。 印字ラベル作成装置の開閉蓋を開けた状態の全体概略構成を示す斜視図である。 被印字テープに熱活性面を備えたカートリッジホルダの周辺部分をカートリッジとともに示す上面図である。 被印字テープに被転写面を備えたカートリッジホルダの周辺部分をカートリッジとともに示す上面図である。 作成される印字ラベルの例を示す上面図である。 印字ラベル作成装置の制御系を表す機能ブロック図である。 インクリボンのインクの転写挙動を表す説明図である。 印字ラベルの作成時にCPUによって実行される制御内容を示すフローチャートである。 搬送速度を変化させる変形例におけるCPUによって実行される制御内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態の印字ラベル作成装置の全体概略構成を示す。図1において、印字ラベル作成装置1は、装置本体2と、この装置本体2の外郭を構成する筐体200とを有している。
装置本体2の筐体200は、キーボード3と、各種表示を行うための表示部5と、ラベル作成装置1の電源のオン・オフを行う電源スイッチ3dと、カッタ駆動ボタン7と、開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋8と、ACアダプター電源の出力プラグを接続するためのDCジャック6とを有している。
キーボード3は、操作者が各種入力操作を行うためのものであり、決定キー3a、カーソル移動キー3b、及び文字や記号や数字等の入力を行う文字キー3c等を有している。上記液晶ディスプレイ5に表示される各表示画面の表示内容に基づき、キーボード3により各種操作を行うことができる。
カッタ駆動ボタン7は、筐体200内の所定の位置に配設されたカッタ31(後述の図3参照)を操作者の手動操作で駆動するためのものである。このカッタ駆動ボタン7が押されることで、テープ排出口(図示せず)より図中矢印Hで示す方向に排出された印字済みラベルテープ23を所望の長さにカットし、印字ラベルL(後述の図5参照)を生成可能である。
表示部5は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)から構成されている。
図2に、ラベル作成装置1の開閉蓋8を開けた状態を示す。図2において、ラベル作成装置1の筐体200内部には、カートリッジホルダ9と、印字ヘッド19(サーマルヘッド)及び押圧ローラ駆動軸26等を備えたサーマル印刷機構4とが設けられている。
カートリッジホルダ9は、カートリッジ10(詳細構造は後述の図3参照)又は後述のカートリッジ10′(後述の図4参照)を選択的に収納し装着することができる。また、このカートリッジホルダ9には、リボン巻取りローラ駆動軸25(巻き取りローラ駆動軸)と、上記押圧ローラ駆動軸26と、上記カートリッジ10を収納した際に開口部27に位置するように放熱を兼ねたサブフレーム28とが設けられている。
上記リボン巻取りローラ駆動軸25及び押圧ローラ駆動軸26は、インクリボン13(後述の図3参照)及び上記印字済みラベルテープ23の搬送駆動力をそれぞれ与えるものであり、互いに連動して回転駆動される。
カートリッジホルダ9の底部には、プッシュ式のマイクロスイッチ等から構成され、上記カートリッジ10,10′の種別を判別するカートリッジセンサP(検出手段)が設けられている。この例では、カートリッジセンサPは、上下に出没可能の凸部を複数個備えている。これら複数個の凸部によって、カートリッジ10,10′に設けられたセンサ孔10a,10′a(後述の図3及び図4も参照)の有無を検出し、そのオン・オフ信号によりテープホルダ3に装着されたカートリッジ10,10′の種類を検出可能となっている。
本実施形態においては、上述したように、カートリッジホルダ9には、2種類のカートリッジ10及びカートリッジ10′を選択的に装着可能である。まず図3に、第1カートリッジとしてのカートリッジ10を装着した状態のカートリッジホルダ9の周辺部分を、当該カートリッジ10とともに示す。
図3において、カートリッジ10は、筐体200内の凹所である上記カートリッジホルダ9に着脱可能に収納されている。また、カートリッジ10は、基材テープ16(第1基材テープ)が巻回された基材テープロール17(第1基材テープロール)と、上記基材テープ16と略同じ幅である透過性材料(透明又は半透明のフィルム等)からなる被印字テープ11(第1被印字テープ)が巻回された被印字テープロール12(第1被印字テープロール)と、印字用のインクリボン13(第1インクリボン)を繰り出すリボン供給側ロール14(第1インクリボン供給ロール)と、印字後のインクリボン13を巻取るリボン巻取りローラ15(第1リボン巻取りローラ)と、押圧ローラ18(第1押圧ローラ)とを有している。
上記被印字テープ11は、2層の積層構造を備えている(図3中部分拡大図X参照)。すなわち、被印字テープ11は、透過性材料からなるテープ基材層11aと、このテープ基材層11aの上記基材テープ16との貼り合わせ側に設けられた熱活性面11bとの2層構造を備えている。この熱活性面11bは、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される性質を備えたものである。具体的には、この熱活性面11bは、例えば、天然ゴムラテックス、ポリ酸ビニル、及び合成ゴムの少なくとも1つを備えた熱可塑性樹脂を含む材料から構成することができる。さらに、熱活性面11bは、上記熱可塑性樹脂に加え、フタル酸エステル類を備えた熱溶融性物質を含むようにしてもよい。
基材テープロール17は、リール部材17aの周りに、上記基材テープ16を巻回している。
上記基材テープ16は、複数層(この例では4層)の積層構造を備えている(図3中部分拡大図Y参照)。すなわち、ロール内側に巻かれる側(図3中右側)よりその反対側(図3中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなり上記被印字テープ11を貼り合わせるための粘着剤層16ha(貼り合わせ用の粘着剤面)、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等からなるテープ基材層16hb、適宜の粘着剤からなる粘着剤層16hc、剥離紙16hdの順序で積層され構成されている。
剥離紙16hdは、最終的に完成した印字ラベルLが所定の物品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層16hcにより当該物品等に接着できるようにしたものである。
被印字テープロール12は、リール部材12aの周りに、上記被印字テープ11を巻回している。リボン巻取りローラ15及び押圧ローラ18は、それぞれカートリッジ10外に設けた例えばパルスモータであるテープ送りモータ118(後述の図6参照)の駆動力が図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸25及び押圧ローラ駆動軸26に伝達されることによって連動して回転駆動される。押圧ローラ18は、上記基材テープ16と上記被印字テープ11とを押圧し接着させ上記印字済みラベルテープ23としつつ、図3中矢印Hで示す方向(図1も参照)にテープ送りを行う(=テープ送りローラとしても機能する)。
また、カートリッジホルダ9は、上記印字ヘッド19と、上記リボン巻取りローラ15を駆動する上記リボン巻取りローラ駆動軸25と、上記押圧ローラ18を駆動する上記押圧ローラ駆動軸26と、ローラホルダ22とを有している。
印字ヘッド19は、多数の発熱素子を備えており、上記被印字テープロール12から繰り出された被印字テープ11に備えられた上記熱活性面11bの所定の印字領域S(後述の図5参照)に所望の印字を行う。
ローラホルダ22は、支持軸29により回動可能に枢支され、図示しない切換機構により印字位置(図3に示す位置)とリリース位置に切換可能となっている。このローラホルダ22には、プラテンローラ20及びテープ送りローラ21が回転可能に配設されており、ローラホルダ22が上記印字位置に切り換えられた時に、それらプラテンローラ20及びテープ送りローラ21が上記印字ヘッド19及び押圧ローラ18に対し圧着されるようになっている。
上記構成において、カートリッジ10が上記カートリッジホルダ9に装着されることにより、ロールホルダ22が上記リリース位置から上記印字位置に移動する。これにより、被印字テープ11及びインクリボン13が印字ヘッド19とプラテンローラ20との間に狭持されるとともに、基材テープ17及び被印字テープ11が押圧ローラ18とテープ送りローラ21との間に狭持される。
その後、上記テープ送りモータ118(図6参照)の駆動力によってリボン巻取りローラ15及び押圧ローラ18が図3中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述の押圧ローラ駆動軸26と上記テープ送りローラ21及びプラテンローラ20はギヤ機構(図示せず)にて連結されており、押圧ローラ駆動軸26の駆動に伴い押圧ローラ18、プラテンローラ20、及びテープ送りローラ21が回転し、基材テープロール17から基材テープ16が繰り出され、押圧ローラ18へ供給される。
一方、被印字テープロール12からは被印字テープ11が繰り出される。このとき、インクリボン13が、上記繰り出される被印字テープ11の搬送速度に対応した速度となるように、リボン供給側ロール14とリボン巻取りローラ15とによって駆動される。そして、インクリボン13は、被印字テープ11の裏面側(=基材テープ16と接着される側)の上記熱活性面11bと上記印字ヘッド19との間に挟まれる形で、印字ヘッド19に押圧されて熱活性面11bに接触させられる。このとき、印刷駆動回路119(図6参照)により印字ヘッド19の複数の発熱素子が通電され印字ヘッド19が加熱を行うことで、インクリボン13のインクが、加熱されて活性化された熱活性面11bに熱転写される(後述の図7も参照)。この結果、被印字テープ11の裏面の所定の印字領域Sに、操作者がキーボード3を介して入力したデータに対応する所望の文字や絵柄が印字(鏡像印字)がされる。
そして、上記基材テープ16と上記印字が終了した被印字テープ11とが、上記押圧ローラ18及びテープ送りローラ21により押圧される。これにより、上記基材テープ16の粘着剤層16haの粘着性により、上記基材テープ16と被印字テープ11とが接着されて一体化され、印字済みラベルテープ23として形成された後、テープ排出部(図示せず)よりカートリッジ10外へと搬出される。また、上記被印字テープ11への印字が終了したインクリボン13は、リボン巻取りローラ駆動軸25の駆動によりリボン巻取りローラ15に巻取られる。
そして、上記カッタ駆動ボタン7(図1参照)が操作されることにより、カッタ31によって印字済みラベルテープ23が切断され、上記操作者がキーボード3を介して入力した所望のデータに対応する印字がされた印字ラベルL(図5参照)が生成される。
図4に、第2カートリッジとしてのカートリッジ10′を装着した状態のカートリッジホルダ9の周辺部分を、当該カートリッジ10′とともに示す。
図4において、カートリッジ10′は、通常のカートリッジ構造にほぼ相当するものであり、被印字テープ11′の構成が上記カートリッジ10と異なるだけで、そのほかは上記カートリッジ10と同等の構成である。
すなわち、カートリッジ10′は、上記基材テープ16と同等の基材テープ16′(第2基材テープ)が巻回された基材テープロール17′(第2基材テープロール)と、基材テープ16′と略同じ幅である透過性材料(透明又は半透明のフィルム等)からなる被印字テープ11′(第2被印字テープ)が巻回された被印字テープロール12′(第2被印字テープロール)と、上記インクリボン13と同等のインクリボン13′(第2インクリボン)を繰り出すリボン供給側ロール14′(第2インクリボン供給ロール)と、インクリボン13′を巻取るリボン巻取りローラ15′(第2インクリボン巻取りローラ)と、押圧ローラ18′(第2押圧ローラ)とを有している。
上記被印字テープ11′は、2層の積層構造を備えている(図4中部分拡大図X′参照)。すなわち、被印字テープ11′は、透過性材料からなるテープ基材層11′aと、このテープ基材層11′aの上記基材テープ16′との貼り合わせ側に設けられた被転写面11′bとの2層構造を備えている。この被転写面11′bは、加熱後に発現した接着性が冷却後は消失する性質を備えたものである。
上記基材テープ16′は、図4中部分拡大図Yに示すように、基材テープ16と同様の複数層(この例では4層)の、粘着剤層16ha、テープ基材層16hb、粘着剤層16hc、剥離紙16hdの積層構造を備えている。
上記のようにカートリッジ10′をカートリッジホルダ9に装着した場合も、基本的な動作はカートリッジ10の装着時と同様である。すなわち、被印字テープロール12′から被印字テープ11′が繰り出され、インクリボン13が被印字テープ11′の搬送速度に対応した速度で駆動される。そして、インクリボン13′が、被印字テープ11′の裏面側の上記被転写面11′bと上記印字ヘッド19との間に挟まれる形で、印字ヘッド19に押圧されて被転写面11′bに接触させられる。そして、印字ヘッド19が加熱を行うことでインクリボン13のインクが被転写面11′bに熱転写される(後述の図7も参照)。この結果、被印字テープ11′の裏面の所定の印字領域Sに、上記同様の印字(鏡像印字)が形成される。そして、基材テープロール17′から繰り出された基材テープ16′と上記印字が終了した被印字テープ11′とが押圧され、粘着剤層16haの粘着性により接着されて一体化され、印字済みラベルテープ23′として搬出される。カッタ31によって印字済みラベルテープ23′が切断されて、印字ラベルL′(図5参照)が生成される。
図5に、上記のようにして作成された印字ラベルL(第1印字ラベル)及び印字ラベルL′(第2印字ラベル)の例を示す。この例では、前述の印字データにより形成されたものを示しており、印字ラベルL,L′の上記印字領域Sに、氏名「春日井史郎」が印字されている。
図6に、本実施形態の印字ラベル作成装置の制御系を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図6において、印字ラベル作成装置1の制御基板(図示せず)上には、制御回路46が配置されている。この制御回路46には、各機器を制御するCPU40と、このCPU40にデータバス45を介して接続された入出力インターフェース44と、表示用キャラクタジェネレータROM(表示用CGROM)41と、印刷用キャラクタジェネレータROM(印刷用CGROM)42と、ROM43と、RAM50とが設けられている。
表示用CGROM41には、文字や記号等の多数のキャラクタそれぞれに関する所定サイズの表示用ドットパターンデータが格納されている。印刷用CGROM42には、文字や記号等の多数のキャラクタそれぞれに関する印刷用ドットパターンデータが各書体(フォント、テキストスタイル、テキストサイズ等)ごとにコードデータに対応付けて格納されている。
ROM43には、表示制御プログラム47と、印字駆動制御プログラム48と、その他ラベル作成装置1の制御上必要な各種のプログラム及びデータ等が格納されている。
表示制御プログラム47は、キーボード3からの操作入力信号に対応して液晶ディスプレイ5の制御を行う。印字駆動制御プログラム48は、印字に供する1ドット列ごとのドットパターンデータを順次、印刷駆動回路119に転送して印字ヘッド19を駆動するとともに、テープ送りモータ駆動回路117を介しテープ送りモータ118を駆動させて印字を行う。CPU40は、上記したようなROM43に記憶されている各種プログラム及びデータに基づいて各種の演算を行う。
RAM50には、キーボード3から入力されたテキストデータ等を格納するテキストメモリ51と、CPU40で演算した演算結果を一時的に格納するワークメモリ52と、印字バッファ53とが設けられている。
印字バッファ53は、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンが格納され、上記印字ヘッド19はこの印字バッファ54に記憶されているドットパターンデータに従って印字を行う。
入出力インターフェース44には、上記キーボード3と、上記表示部5と、上記印字ヘッド19を駆動させる上記印刷駆動回路119と、上記テープ送りモータ駆動回路117と、ソレノイド駆動回路131と、上記カッタ駆動ボタン7とが接続されている。
テープ送りモータ駆動回路117は、テープ送りモータ118を駆動することにより、上記リボン巻取りローラ駆動軸25及び押圧ローラ駆動軸26を駆動し、基材テープ16,16′、被印字テープ11,11′、及び印字済みラベルテープ23,23′の搬送を行う。
ソレノイド駆動回路131は、上記カッタ31を駆動して切断動作を行わせるソレノイド132を駆動する。
また、上記印刷駆動回路119、印字ヘッド19、テープ送りモータ駆動回路117、テープ送りモータ118、リボン巻取りローラ駆動軸25、及び押圧ローラ駆動軸26等により、印字ラベルL,L′の作成を行う上記サーマル印刷機構4が構成されている。
以上において、本実施形態の最大の特徴は、前述したように被印字テープ11に熱活性面11bを備えることであり、これによってインクリボン13のインクに対する接着力を向上することで省エネルギ化を図ることである。この原理について、以下詳細に説明する。
図7は、上記の原理を説明するための説明図である。図7は、上記印字ヘッド19と上記プラテンローラ20との間に、上記被印字テープ11(テープ基材層11aと熱活性面11bとから構成される)及び上記インクリボン13(リボン基材層13aとインク層13bから構成される)が挟まれる形で搬送され、印字ヘッド19により加熱される挙動を概念的に表す説明図である。なお、インクリボン13の上記インク層13bは、リボン基材層13aのテープ長手方向にわたって塗布又は付着されているものであるが、この図では、説明の便宜上、転写に関連する局所的なインク部分を斜線で表し、さらにそのうち転写して文字や絵柄を形成するインク部分を黒塗りで表している。
一般に、印字ヘッド19によるインクリボン13のインクの転写は、インクの固体→液体→固体の相遷移の性質を利用したものである。すなわち、通常は固体の状態のインクが融点以上の温度まで昇温すると急激に粘度が低下して液体となり、その後、融点未満の温度に下がると再び急激に粘度が増大して固体となる。
すなわち、図7(a)に示すように、印字ヘッド19による加熱前の状態ではインク層13bのインクは融点に達しておらず固体のままであり粘度が比較的大きい。ところが、印字ヘッド19により加熱Qが加わると、図7(b)に示すように、インク層13bのうちの一部のインク(黒塗り部分)が融点に達して部分的に液化するため、プラテンローラ20の押圧力に基づくインクリボン13と被印字テープ11との密着により、当該インク(黒塗り部分)が被印字テープ11側へ転写する。
その後搬送によりインクリボン13が印字ヘッド19から離れ冷却されると、上記部分的に液化したインク(黒塗り部分)は再び固体に戻るが、上記の被印字テープ11側への転写により、固体に戻ったインク(黒塗り部分)と被印字テープ11との間の接着力F1が、インクリボン13のリボン基材層13aとインクとの間の接着力F2を上回る。このF1>F2の関係により、図7(c)に示すように、上記密着したインクリボン13と被印字テープ11とが剥がれる時、元々インクリボン13のインク層13bにあった上記インク(黒塗り部分)が被印字テープ11側へ移動(転写)されるのである。
上記のように、インクの転写は、印字ヘッド19の加熱によるインクの液化に基づく、被印字テープ11側の接着力F1とインクリボン13側の接着力F2との差によって行われる。ここで、もし被印字テープ11側の接着力F1をさらに増大することができれば、(印字ヘッド19による加熱Qを大きくしインクを深く液化させインクリボン13側の接着力F2を弱めなくても)、上記の接着力差による転写を良好に行えるはずである。
本実施形態では、以上の観点から、カートリッジ10において、被印字テープ11の裏面に接着性の強い熱活性面11bを用いる。熱活性面11bは、加熱されるまでは接着性を発現しないが、印字ヘッド19で加熱Qが加えられることにより接着性を発現する。さらに熱活性面11bは、印字ヘッド19による加熱Qが喪失し冷却された後も(図7(c)参照)、当該発現した接着性が維持されるため、上記接着力F1を増大させることができる。これにより、印字ヘッド19による加熱Qを小さくしても、被印字テープ11側の接着力F1とインクリボン13側の接着力F2との差を確保し、良好な転写を行える。この結果、印字ヘッドへの通電量を低減でき、省エネルギ効果を得ることができる。
図8に、上記を実現するために、印字ラベルLの作成時にCPU40によって実行される制御内容を示す。
まず、ステップS400で、CPU40は、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力し、テープ送りモータ118によりテープ圧着ローラ駆動軸26及びリボン巻取りローラ駆動軸25を駆動する。これによって、カートリッジ10の第1ロール17(又はカートリッジ10′の第1ロール17′。以下、カートリッジ10,10′で符号が異なるものは単純に並記する)からの基材テープ16,16′の繰り出しと第2ロール12,12′からのカバーフィルム11,11′の繰り出しを開始し、これら基材テープ16,16′、カバーフィルム11,11′、及び印字済みラベルテープ23,23′(以下、単に「基材テープ16,16′等」と総称する)の搬送を開始する。
その後、ステップS430において、CPU40は、基材テープ16,16′等が所定量だけ搬送されたか否かを判定する。この所定量とは、例えば被印字テープ11,11′の印字領域Sの先端が印字ヘッド19にほぼ対向する位置に到達するだけの搬送距離である。この搬送距離判定は、例えば基材テープ16,16′に設けたマーキングを公知のテープセンサ(不図示)で検出することにより行えば足りる。所定量搬送されるまではステップS430の判定が満たされずループ待機し、所定量搬送されたらステップS430の判定が満たされて、ステップS440に移る。
ステップS440では、CPU40は、カートリッジセンサPの検出結果に基づき、カートリッジホルダ9に装着されたカートリッジが第1実施形態におけるカートリッジ10(第1カートリッジ)であるか否かを判定する。カートリッジ10であった場合には判定が満たされてステップS450Aに移り、カートリッジ10でなかった(すなわちカートリッジ10′であった)場合は判定が満たされず、ステップS450Bに移る。
ステップS450Aでは、CPU40は、印刷駆動回路119に制御信号を出力し、印字ヘッド19に、被印字テープ11の印字領域Sに対し印字を実行開始させる。このとき、インクリボン13を加熱する温度が、比較的低い(後述の第2の温度より低い)第1の温度となるように、印刷駆動回路119を制御する。
一方、ステップS450Bでは、CPU40は、印刷駆動回路119に制御信号を出力し、印字ヘッド19に、被印字テープ11′の印字領域Sに対し印字を実行開始させる。このとき、インクリボン13′を加熱する温度が、比較的高い(上記第1の温度より高い)第2の温度となるように、印刷駆動回路119を制御する。なお、上記ステップS450A及びステップS450Bが、各請求項記載の発熱制御手段として機能する。
その後、ステップS470において、CPU40は、被印字テープ11,11′の上記印字領域Sに対する印字が全て完了しているかどうかを確認した後、ステップS480へ移る。
ステップS480では、CPU40は、基材テープ16,16′等がさらに所定量(例えば、被印字テープ11,11′の印字領域Sの全てがカッタ31を所定の長さ分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判定する。このときの搬送距離判定も例えば上記ステップS430と同様にすれば足りる。所定量搬送されるまではステップS480の判定が満たされずループ待機し、所定量搬送されたらステップS480の判定が満たされて、ステップS490に移る。
ステップS490では、CPU40は、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力し、上記テープ送りモータ118による押圧ローラ駆動軸26及びリボン巻取りローラ駆動軸25の駆動を停止し、基材テープ16,16′等の搬送を停止する。
その後、ステップS500で、CPU40は、ソレノイド駆動回路131に制御信号を出力してソレノイド132を駆動し、カッタ31によって印字済みラベルテープ23,23′の切断を行う。前述したように、この時点で被印字テープ11,11′の印字領域Sを含む印字済みラベルテープ23,23′の全てがカッタ31を十分に越えており、このカッタ31の切断によって、印字データに対応した印字が行われた印字ラベルL,L′が作成される。これにより、作成された印字ラベルL,L′がテープ排出口(図示せず)より装置外へと排出される。なお、このように自動切断を行うのではなく、前述したカッタ駆動ボタン7に対する操作者の手動操作によって切断を行うようにしてもよい。その後、このフローを終了する。
以上説明したように、本実施形態においては、カートリッジ10に備える印字テープ11が、接着力の強い熱活性面11bを備えている。そして、その強い接着力を利用してインクリボン13のインクを熱活性面11bに転写し印字を行うことにより、被印字テープ11に通常の転写面を設ける従来手法に比べて、インクの転写性を向上することができる(従来構造に相当する図4のカートリッジ10′も参照)。したがって、従来よりも印字ヘッド19への通電量を少なくし相対的に低い温度でも確実な印字を行うことができるので、省エネルギ化を図ることができる。
また、このような低温での良好な印字性能の実現により、例えば低温環境下で印字ヘッド19が十分に暖まっていない時であっても、確実なインク転写を行うことができる。この結果、従来は低温下での発生防止が難しかった印字かすれ等を確実に防止し、印字品質を向上することができる。さらに、従来は長時間連続した印字動作を行うと、印字ヘッド19及びその周辺部の過熱により(本来はインク層13bのインクがある程度一体のままインクリボン13から被印字テープ11へ転写するのが望ましいところ)インク層13b自体における厚さ方向の剥離が生じたり、被印字テープ11への転写後にインクリボン13側への逆転写が発生するおそれがあり、印字品質の劣化防止が難しかった。本実施形態においては、上記のように低温での印字が可能となることでこのような弊害を確実に回避し印字品質の劣化を確実に防止できる。
さらに、上記のようにして被印字テープ11側の接着力を向上することで、インクリボン13の制約がなくなり、インクリボン13の種類の選択自由度が向上する効果もある。特に、熱活性面11bを用いると、上記のような強い接着力によりインクリボン13からのインクの転写性を向上できる反面、被印字テープ11の表面全体に熱活性面が露出されることになる。このため、被印字テープ11に印字した後の印字面に対し操作者や物体がもし直接接触すると、熱活性面11bに形成された印字が乱れたり、熱活性面11bの擦り傷による外観品質の低下等の弊害が懸念される。しかしながら、本実施形態においては、被印字テープ11を透過性材料で構成するとともに被印字テープ11と基材テープ16とを貼り合わせるいわゆるラミネート構造とし、貼り合わせる前に被印字テープ11の基材テープ16の貼り合わせ側(すなわち裏側)に対し鏡像印字を行う。したがって、貼り合わせ後の印字ラベルLの状態では、上記熱活性面11bは基材テープ16に覆われ、外部に露出することはないので、上記の弊害を回避することができる。
すなわち、本実施形態によれば、基材テープ16と被印字テープ11とを貼り合わせる(=ラミネート構造の)印字ラベルLの作成手法にて被印字テープ11のインク転写面に熱活性面11bを用いることにより、上記擦り傷等の弊害を回避しつつ、確実に上述の省エネルギ化、低温下や長時間連続動作時の印字品質向上等の効果を得ることができるのである。
また、本実施形態では特に、カートリッジセンサPにより、操作者が装着したカートリッジの種類を検出し、その装着されたカートリッジ10,10′に応じた最適な印字ヘッド19の発熱制御や被印字テープの搬送速度制御(後述の変形例も参照)を自動的に確実に行うことができる。したがって、操作者は、カートリッジの種別を意識することなく、所望のカートリッジ10,10′を自由に着脱交換して使用することができるので、利便性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では特に、被印字テープ11′に熱活性面でない通常の被転写面11′b(印字ヘッドによる加熱が喪失され冷却した後は接着性が実質的にほぼ消失するもの)を備えたカートリッジ10′を用いて印字ラベルL′を作成することもできる。この結果、操作者の好みや用途に応じて、熱活性面11bを備えたカートリッジ10、又は、被転写面11′bを備えたカートリッジ10′の両方を使い分け、所望のいずれかの印字ラベルL,L′を選択的に作成することができるので、利便性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では特に、第1カートリッジ10の装着時には低温で良好な印字性能を実現できることから、例えば低温環境下で印字ヘッド19が十分に暖まっていない時にはカートリッジ10をカートリッジホルダ9に装着して確実なインク転写を行って印字ラベルLを作成し、印字ヘッド19が暖まってきたらカートリッジ10′をカートリッジホルダ9に装着して通常の手法で第2印字ラベルを作成することも可能である。これにより、可能な限り安価なカートリッジ10′で印字ラベルL′を作成し、カートリッジ10の消費を抑えたい場合において、操作者にとって特に効果的である。また、カートリッジ10′での印字動作が長時間連続してきたら、カートリッジ10をカートリッジホルダ9に装着してインク層13b自体の剥離やインクリボン13側への逆転写を確実に防止したラベル作成を行うようにすることも可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
(1)搬送速度
すなわち、上記のように被印字テープ11側の接着力の向上により、同一の印字品質を確保しつつ、被印字テープ11の搬送速度を従来よりも高速化することもできる。
図9はそのような変形例において、印字ラベルLの作成時にCPU40によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
図9において、このフローでは、図8のステップS410に代えてステップS400、ステップS420A、及びステップS420Bを設けるとともに、ステップS440、ステップS450A、及びステップS450Bに代えてステップS460を設けている。
すなわち、まず、ステップS400で、CPU40は、上記図8のステップS440と同様、カートリッジセンサPの検出結果に基づき、カートリッジホルダ9に装着されたカートリッジがカートリッジ10であるか否かを判定する。カートリッジ10であった場合には判定が満たされてステップS420Aに移り、カートリッジ10でなかった(すなわちカートリッジ10′であった)場合は判定が満たされず、ステップS420Bに移る。
ステップS420Aでは、CPU40は、上記図8のステップS410と同様、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力して押圧ローラ駆動軸26及びリボン巻取りローラ駆動軸25を駆動する。これによって、基材テープ16等の搬送を開始する。このとき、搬送速度が、比較的速い(後述の第2の速度よりも速い)第1の速度となるように、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力する。
一方、ステップS420Bでは、CPU40は、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力して押圧ローラ駆動軸26及びリボン巻取りローラ駆動軸25を駆動し、基材テープ16′等の搬送を開始する。このとき、搬送速度が、比較的遅い(第1の速度より遅い)第2の速度となるように、テープ送りモータ駆動回路117に制御信号を出力する。なお、上記ステップS450A及びステップS450Bが、各請求項記載の駆動制御手段として機能する。
その後、ステップS460に移り、CPU40は、印刷駆動回路119に制御信号を出力し、印字ヘッド19に、被印字テープ11の印字領域Sに対し印字を実行開始させる。なおこのとき、詳細には、前述した印字駆動制御プログラム48に基づき、カートリッジホルダ9にカートリッジ10が装着されてステップS400の判定が満たされ、ステップS420Aで高速搬送が行われる場合には、これに対応した「高速印刷モード」による印刷が行われる。カートリッジホルダ9にカートリッジ10′が装着されてステップS400の判定が満たされず、ステップS420Bで低速(通常)搬送が行われる場合には、これに対応した「低速(通常)印刷モード」による印刷が行われる。
以降、ステップS470、ステップS480、ステップS490、ステップS500は図8と同様であり、説明を省略する。
本変形例によれば、上記接着力が強い熱活性面11bの特質を活用し、カートリッジ10の装着時には、カートリッジ10′の装着時よりも被印字テープ11の搬送速度を高速化し、印字ラベルLの作成速度を向上することができる。
また、図8や図9に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
(2)その他
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 印字ラベル作成装置
2 装置本体
9 カートリッジホルダ
10 カートリッジ(第1カートリッジ;印字ラベル作成用カートリッジ)
10′ カートリッジ(第2カートリッジ)
11 被印字テープ(第1被印字テープ)
11′ 被印字テープ(第2被印字テープ)
11b 熱活性面
11′b 被転写面
12 印字ロール(第1被印字ロール)
12′ 印字ロール(第2被印字ロール)
13 インクリボン(第1インクリボン)
13′ インクリボン(第2インクリボン)
14 インク供給リボン(第1インク供給リボン)
14′ インク供給リボン(第2インク供給リボン)
15 インクリボン巻き取りローラ(第1インクリボン巻き取りローラ
15′ インクリボン巻き取りローラ(第2インクリボン巻き取りローラ
16 基材テープ(第1基材テープ)
16′ 基材テープ(第2基材テープ)
16ha 粘着剤面
18 押圧ローラ(第1押圧ローラ)
18′ 押圧ローラ(第2押圧ローラ)
19 印字ヘッド
23 ラベル用テープ(第1ラベル用テープ)
23′ ラベル用テープ(第2ラベル用テープ)
25 巻き取りローラ駆動軸
26 押圧ローラ駆動軸
31 カッタ
L 印字ラベル(第1印字ラベル)
L′ 印字ラベル(第2印字ラベル)

Claims (10)

  1. 透過性材料により形成した第1被印字テープを巻回した第1被印字テープロールと、第1インクリボンを巻回した第1インクリボン供給ロールと、第1基材テープを巻回した第1基材テープロールと、前記第1被印字テープ及び前記第1基材テープを押圧し貼り合わせるための第1押圧ローラと、前記第1インクリボンを巻き取る第1インクリボン巻き取りローラとを備え、前記第1被印字テープが、前記第1基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される熱活性面を備え、前記第1基材テープが、前記第1被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えている第1カートリッジを着脱可能なカートリッジホルダと、
    前記第1被印字テープロールから繰り出された前記第1被印字テープの前記熱活性面に対し、前記第1インクリボンロールから繰り出された前記第1インクリボンを接触させつつ加熱し、前記加熱により活性化した前記熱活性面に前記第1インクリボンのインクを転写することにより、前記第1被印字テープへ所望の文字や絵柄を鏡像印字する印字ヘッドと、
    前記第1押圧ローラを駆動し、前記第1基材テープの前記粘着剤面の粘着性により、前記第1被印字テープと前記第1基材テープとを接触させ粘着させて第1ラベル用テープを形成する、押圧ローラ駆動軸と、
    前記印字ヘッドにおける前記第1被印字テープの搬送速度に対応した速度で前記第1インクリボンを搬送するように、前記第1インクリボン巻き取りローラを駆動する巻き取りローラ駆動軸と
    を有することを特徴とする印字ラベル作成装置。
  2. 請求項1記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダは、
    前記第1被印字テープの熱活性面が、天然ゴムラテックス、ポリ酸ビニル、及び合成ゴムの少なくとも1つを備えた熱可塑性樹脂を含む材料から構成された、前記第1カートリッジを着脱可能に構成されていることを特徴とする印字ラベル作成装置。
  3. 請求項2記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダは、
    前記第1被印字テープの熱活性面が、
    前記熱可塑性樹脂と、フタル酸エステル類を備えた熱溶融性物質とを含む材料から構成された、前記第1カートリッジを着脱可能に構成されていることを特徴とする印字ラベル作成装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダは、
    透過性材料により形成した第2被印字テープを巻回した第2被印字テープロールと、第2インクリボンを巻回した第2インクリボン供給ロールと、第2基材テープを巻回した第2基材テープロールと、前記第2被印字テープ及び前記第2基材テープを押圧し貼り合わせるための第2押圧ローラと、前記第2インクリボンを巻き取る第2インクリボン巻き取りローラとを備え、前記第2被印字テープが、前記第2基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後は消失する被転写面を備え、前記第2基材テープが、前記第2被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えている第2カートリッジを着脱可能であり、
    前記印字ヘッドは、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2被印字テープロールから繰り出された前記第2被印字テープの前記被転写面に対し、前記第2インクリボンロールから繰り出された前記第2インクリボンを接触させつつ加熱し、前記被転写面に前記第2インクリボンのインクを転写することにより、前記第2被印字テープへ所望の印字を行い、
    前記押圧ローラ駆動軸は、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2押圧ローラを駆動し、前記印字ヘッドにより前記所望の印字が行われた後に冷却されて接着性が実質的に失われた前記第2被印字テープの前記被転写面に対し、前記粘着剤面の粘着性によって前記第2基材テープを粘着させ、
    前記巻き取りローラ駆動軸は、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記印字ヘッドにおける前記第2被印字テープの搬送速度に対応した速度で前記第2インクリボンを搬送するように、前記第2インクリボン巻き取りローラを駆動し、
    前記カッタは、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2押圧ローラによる前記第2被印字テープと前記第2基材テープとの貼り合わせにより生成された第2ラベル用テープを所望の位置で切断し、第2印字ラベルを生成する
    ことを特徴とする印字ラベル作成装置。
  5. 請求項4記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2インクリボンを第2温度で加熱し、前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジが装着された時には、前記第1インクリボンを前記第2温度よりも低い第1温度で加熱するように、前記印字ヘッドからの発熱を切替制御する、発熱制御手段を有することを特徴とする印字ラベル作成装置。
  6. 請求項4記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダに前記第2カートリッジが装着された時には、前記第2被印字テープを第2速度で搬送し、前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジが装着された時には、前記第1被印字テープを前記第2速度よりも速い第1速度で搬送するように、前記押圧ローラ駆動軸の駆動を切替制御する、駆動制御手段を有することを特徴とする印字ラベル作成装置。
  7. 請求項5又は請求項6記載の印字ラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダに前記第1カートリッジ及び前記第2カートリッジのいずれが装着されたか検出可能な検出手段を有し、
    前記発熱制御手段又は前記駆動制御手段は、
    前記検出手段の検出結果に応じて、前記印字ヘッドからの発熱、及び、前記押圧ローラ駆動軸の駆動、のうち少なくとも一方を、切替制御する
    ことを特徴とする印字ラベル作成装置。
  8. 印字ラベル作成装置のカートリッジホルダに着脱可能な印字ラベル作成用カートリッジであって、
    透過性材料により形成した被印字テープを巻回した被印字テープロールと、
    インクリボンを巻回したインクリボン供給ロールと、
    基材テープを巻回した基材テープロールと、前記被印字テープ及び基材テープを押圧し貼り合わせるための押圧ローラと、
    前記インクリボンを巻き取るインクリボン巻き取りローラと
    を備え、
    前記被印字テープが、
    前記基材テープとの貼り合わせ側に、加熱後に発現した接着性が冷却後も維持される熱活性面を備え、
    前記基材テープが、
    前記被印字テープとの貼り合わせ側に、貼り合わせ用の粘着剤面を備えている
    ことを特徴とする印字ラベル作成用カートリッジ。
  9. 請求項8記載の印字ラベル作成用カートリッジにおいて、
    前記被印字テープの熱活性面が、天然ゴムラテックス、ポリ酸ビニル、及び合成ゴムの少なくとも1つを備えた熱可塑性樹脂を含む材料から構成されていることを特徴とする印字ラベル作成用カートリッジ。
  10. 請求項9記載の印字ラベル作成用カートリッジにおいて、
    前記被印字テープの熱活性面が、
    前記熱可塑性樹脂と、フタル酸エステル類を備えた熱溶融性物質とを含む材料から構成されていることを特徴とする印字ラベル作成用カートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016147746A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 ブラザー工業株式会社 シート搬送装置およびシート搬送方法

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