JP2010225852A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体層の一方の面に基板が形成された半導体素子について、特性の劣化を避けながら容易に形成することを実現する。
【解決手段】半導体素子1は、半導体材料からなる半導体層5と、半導体層5の一方の面に接合された金属層18とを備え、金属層18は、磁性体層16を有し、磁性体層16は、少なくともFe及びNiを含む合金からなる層を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、GaN、AlGaInP、ZnO、GaP等の化合物半導体を用いた半導体発光素子等の半導体素子に関し、特に、Si、サファイア、SiC等の異種基板上に上記化合物半導体を結晶成長させる技術を用いる半導体素子とその製造方法に関するものである。
GaN、AlGaInP、ZnO、GaP等の化合物半導体を用いた、半導体発光素子等の半導体素子が開発されている。
このような半導体素子に関し、基板として、発光層等の機能部を形成する半導体材料とは異種の材料からなる基板を用いる半導体素子の開発が進んでいる。具体的には、例えば、GaAs基板上にAlGaInP系材料の発光層を形成した発光素子、Si基板上にGaP系材料、GaN系材料等の発光層を形成した発光素子、サファイア基板上にGaN系材料を結晶成長させた発光素子及びトランジスタ等の半導体素子が挙げられる。
このように、半導体層とは異種の材料を基板に用いる場合、(1)基板を廉価で容易に作製することができ、且つ、(2)基板上に、機能部として結晶性の高い半導体材料を形成できる、ことが必要となる。基板の材料は、このような要求を満たすように選ばれる。
しかし、機能部と同一材料の基板を用いて作製した半導体素子と比較すると、異種の材料からなる基板を用いた場合、半導体素子の特性が低くなる場合がある。
例えば、GaAs基板上にAlGaInP系の発光部を結晶成長させた半導体発光素子の場合、AlGaInPの発光層で発光した光の一部が、GaAs基板で吸収されてしまう。このため、半導体発光素子の出力が十分に出ないことになる。
これに対し、特許文献1及び非特許文献1のように、結晶成長用の成長基板を除去し、基板貼り合わせ技術、電解メッキ等を利用して、半導体素子の構造を改善する方法が提案されている。以下、これについて図16、図17及び図18を用いて説明する。
図16に、半導体素子500の模式的な断面図を示す。半導体素子500は、所定の波長の光に対応する発光部(図示省略)を含み、AlGaInP系材料である半導体層505を備える。半導体層505の一方の面には反射膜515が形成され、反射膜515の他の面上に支持基板516が接合されている。また、半導体層505の他方の面には凹部が形成され、該凹部にn電極507、該凹部以外の位置にp電極508が設けられている。これらのn電極507及びp電極508により、発光部に電力が注入される。
このような半導体素子500の製造方法について、図17(a)〜(h)を参照して説明する。
まず、図17(a)のように、n型GaAs成長基板510上に、アンドープ(Al_0.7Ga_0.3_0.5In_0.5P活性層を含む発光層、AlGaAsエッチングストップ層等により構成されたAlGaInP系の半導体層505を結晶成長させる。更に、AuZn/Auのp電極508と、AuGe/Auのn電極507とを形成し、半導体素子550を作製する。
但し、図17(a)には一つの半導体層505(及びn電極507、p電極508)に相当する範囲だけが示されているが、この時点では、一つのn型GaAs成長基板510上に複数の半導体層505が形成された状態である。
次に、図17(b)のように、半導体素子550の光出射面をガラス基板(支持基板)511に固定する。このような固定には、例えばシアノアクリル酸エチル系の接着剤512を用いる。尚、該図では、p電極508、n電極507の形成された側を図の下にむけた4つの半導体層505(それぞれが別々の半導体素子550を構成する)が示されている。
次に、図17(c)のように、ウェットエッチングによってn型GaAs成長基板510を除去する。
次に、図17(d)のように、薄膜のAu膜を用いて反射膜515を形成する。更に、反射膜515の上に、両面アライメントを用いたフォトリソグラフィにより、フォトレジストからなる分離用パターン513を形成する。
次に、図17(e)のように、電界メッキを用いて、反射膜515上にCuからなる支持基板516を選択的に積層する。これは、約60μmの膜厚に形成する。
次に、図17(f)のように、フォトレジストからなる分離用パターン513を除去する。
次に、図17(g)のように、ガラス基板511を取り外した後、接着テープ520に貼り付けて該接着テープ520を拡張させることにより、各半導体素子500を分離する。
以上の工程により、図17(h)に示すように、AlGaInP系半導体層505に反射膜515と支持基板516とが積層された半導体素子500を製造することができる。
このような製造方法において、支持基板516の材料としてCuが用いることが提案されている。図18に、様々な材料の特性(熱伝導率及び熱膨張係数)を示す。図18の通り、一般的な半導体材料と比較すると、Cuは熱伝導率が高く、且つ、電界メッキにより容易に厚い膜に形成することができる。
このようにして製造された半導体素子500によると、半導体層505に含まれる発光層において発光した光が反射膜515によって反射し、半導体素子500の表面から外部に導かれる。このため、半導体素子500の発光効率は大幅に改善されている。
特開2004−088083号公報 Japanese Journal of Applied Physics Vol. 43, No. 4B, 2004, pp. L576-L578.
以上に説明した半導体素子の製造方法について、次のような問題が挙げられる。
まず、両面アライメントを用いたフォトリソグラフィによって分離用パターンを形成する必要があり、工程が複雑になる。
また、半導体素子と支持基板とを接着する第1の接着剤材料、フォトレジスト材料及び粘着テープに用いる第2の接着剤材料の選定が難しい。つまり、フォトレジストを除去する際に有機洗浄が必要であるため、第1及び第2の接着剤材料はいずれも有機溶剤に不溶であることが必要となる。また、通常、フォトレジストを用い分離用パターンを形成する際には100℃以上の高温保持が必要となる。このため、100℃において変質せず且つ軟化しない第1の接着剤材料が必要である。あるいは、より低温(例えば、60℃以下)において分離パターンを形成することができるフォトレジスト材料を用いる必要がある。また、フォトレジストの材料は、メッキ溶液に対して耐性を有する必要がある。また、Cu層を形成した後、半導体発光素子を接着テープに移す際に、第1の接着剤を溶かし且つ第2の接着剤を溶かさないような接着剤除去溶液が必要になる。
しかしながら、以上の条件を満たすような第1の接着剤材料、フォトレジスト材料及び第2の接着剤材料の組み合わせは、本願発明者が調査した限りではない。
以上に鑑み、本発明の目的は、半導体層を形成するための成長基板を除去した後に支持基板を接合した半導体素子において、半導体素子を容易に形成することのできる構造とその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明に係る半導体素子は、半導体材料からなる半導体層と、半導体層の一方の面に接合された金属層とを備え、金属層は、磁性体層を有し、磁性体層は、少なくともFe及びNiを含む合金からなる層を有する。
このような半導体素子は、製造の際に、磁性体層を利用して磁力により固定することができ、容易に個々の素子に分離することができる。また、磁性体層におけるNi及びFeの比率を設定することにより、磁性体層の熱膨張係数を設定することができる。
尚、半導体層の内部応力と、金属層の内部応力との差が0.2GPa以下となるように、磁性体層におけるFe及びNiの比率が設定されていることが好ましい。
このようにすると、半導体素子の温度が高くなった場合にも半導体層と金属層とが同等に膨張する。このため、高温時に半導体層と金属層との間に応力が生じ、これによって半導体素子が損傷するのを避けることができる。例えば、反り、剥離、クラック等が発生する。特に、半導体素子の製造工程におけるレーザーによる分離の際に高温になるため、この際の損傷を避けることができる。
また、金属層は、磁性体層に加えて、Cu、Au、Ni及びFeの少なくとも一つの金属を含む放熱層を有することができる。
このような熱伝導率の高い金属を含む層を設けることにより、応力を避けるために熱膨張について制御しながら、放熱性にも優れた半導体素子とすることができる。
また、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなる膜を含む多層膜であり、複数の膜の少なくとも一つは、他の膜とはNi比率が異なることが好ましい。
このようにすると、磁性体層の熱膨張係数を容易に設定することができる。
また、半導体材料は、窒化物系III-V族半導体であり、多層膜は、Ni比率が0%以上で且つ32%以下であるか又は44%以上で且つ100%以下である第1の磁性体膜と、Ni比率が32%以上で且つ44%以下である第2の磁性体膜とを含むことが好ましい。
このようにすると、第1の磁性体膜の熱膨張係数は半導体層に比べて小さくなり且つ第2の磁性体膜の熱膨張係数は半導体層に比べて大きくなる。このような2層を含むことにより、磁性体層の熱膨張係数を制御して半導体層に合わせることが容易にできる。
また、磁性体層におけるNi比率は、磁性体層の厚さ方向になだらかに変化することが好ましい。
また、放熱層は、磁性体層における半導体層とは反対側の面に形成され、磁性体層におけるNi比率が放熱層側から半導体層側に向けてなだらかに変化することにより、磁性体層の熱膨張係数が、放熱層側における放熱層の熱膨張係数に近い値から、半導体層側における半導体層の熱膨張係数に近い値に変化すること
このようにすると、磁性体層の熱膨張係数についても、磁性体層の厚さ方向になだらかに変化させることができる。
特に、放熱層と半導体層との熱膨張係数が異なる場合に、磁性体層の熱膨張係数を変化させることにより、磁性体層と放熱層との界面及び磁性体層と半導体層との界面の両方において、内部応力の差を低減することができる。
このため、半導体素子が高温になる際にも、半導体素子に印加される応力を容易に低減することができる。
また、半導体材料は、GaNであり、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、合金におけるNi比率は、29%以上で且つ32%以下であるか又は40%以上で且つ53%以下であることが好ましい。
また、半導体材料は、ZnOであり、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、合金におけるNi比率は、31%以上で且つ43%以下であることが好ましい。
また、半導体材料は、GaAsであり、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、合金におけるNi比率は、31%以下又は43%以上であることが好ましい。
また、半導体材料は、GaPであり、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、合金におけるNi比率は、28%以上で且つ32%以下であるか又は42%以上で且つ78%以下であることが好ましい。
このようにすると、半導体層の熱膨張係数と磁性体層の熱膨張係数を同程度にすることができる。よって、熱を伴う半導体素子の分離工程等、高温になる場合に、半導体層に印加される応力を低減することができる。
尚、本明細書において、半導体層の材料としての化合物を例えば「GaN」のように記載するが、これは、該化合物が、構成元素としてGa及びNを主に含むことを意味しており、必ずしもGa及びNのみから成ることを意味するものではない。熱膨張係数が大幅に変わらない範囲であれば、他の構成元素を含んでいてもよい。
また、半導体材料は、AlGaInPであり、磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、合金におけるNi比率は、31%以下又は43%以上であることが好ましい。
また、半導体層の一部が所定の波長の光を発し、半導体層と金属層とを接合するための接合層が設けられ、接合層は、前記波長の光を反射することが好ましい。
このようにすると、半導体層の一部(発光層)において発光した光が接合層よって反射し、半導体素子の表面から外部に導かれる。このため、半導体素子の発光効率が大幅に改善される。
次に、本発明の半導体素子の製造方法は、半導体材料からなる半導体層を形成する工程(a)と、半導体層の一方の面上に、少なくともFe及びNiを含む合金からなる磁性体層を形成する工程(b)とを備える。
尚、磁性体層は、メッキにより形成されることが好ましい。
また、磁性体層上に、Cu、Au、Ni及びFeの少なくとも一つの金属を含む放熱層を形成する工程を更に備えることが好ましい。
また、導体層に複数の半導体素子を構成し、複数の半導体素子複数の半導体素子を含む半導体層及び磁性体層を磁力によって支持基板上に固定する工程(c)と、工程(c)の後に、レーザ光により、複数の半導体素子をそれぞれ分離する工程(d)とを更に備えることが望ましい。
このような半導体素子の製造方法によって、本発明に係る半導体素子を製造することができる。その際、磁性体層を利用して磁力により支持基板に固定した状態において、個々の半導体素子に分離することができる。
分離された個々の半導体素子は、接着剤等を使用することなく磁力によって支持基板に固定されている。よって、支持基板から半導体素子を外すために、接着テープ、接着剤除去溶液等は不要である。更に、接着剤によって半導体素子を固定している場合とは異なり、フォトレジストの除去のために有機洗浄を用いることができる。
また、フォトレジストからなる分離用パターンを用いて選択的にメッキを行なうことが不要であるため、複雑な工程となる両面アライメントによるフォトリソグラフィも不要である。
以上のように、適切な組み合わせが限られてきた複数の接着材料及びフォトレジスト材料をいずれも必要としない工程によって、容易に半導体素子を製造することができる。また、製造工程中のレーザーによる分離の際に高温になったとしても破損しにくいため、製造の歩留りが向上する。
本発明によると、高温においても反り、剥離、クラック等が抑制された半導体素子が実現される。また、磁力により支持基板に固定することができることから、このような半導体素子を容易に、低コストに製造することができる。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下に、第1の実施形態の例示的半導体素子1とその製造方法について説明する。図1は、半導体素子1を模式的に示す断面図である。
半導体素子1は、n型半導体層2とp型半導体層4とによって発光層3が挟まれた構造の半導体層5を有する。また、磁性体層16と放熱層17とが積層された構造の金属層18を有する。半導体層5と金属層18とは、接合層15を介して、n型半導体層2と磁性体層16とが向き合うように接合されている。
上記構成において、p電極8から注入された電流は透明電極6において拡がり、半導体層5のp型半導体層4に注入される。半導体層5に注入された電流は、発光層3にて、光へと変換される。発光層3にて変換された光は、透明電極6を介して、半導体素子1の外部へと導かれる。一方、発光層3にて発生した光のうち、金属層18に向かう光は接合層15により上方に反射され、透明電極6を介して、半導体素子1の外部へと導かれる。このとき、接合層15は、Al、Ag等の発光層3にて発生する光の波長について反射率が高い材料からなることが好ましい。
本実施形態においては、半導体層5の材料としてGaN等の窒化物系III-V 族半導体を用いる場合を説明する。また、磁性体層16はFe/Ni合金(FeとNiとの合金)であり、放熱層17は例えばCu、Au、Ni等の熱伝導率が高い金属材料であり且つ電界メッキにより成膜可能な材料であることが好ましい。
以下に、磁性体層16の材料であるFe/Ni合金について、GaN−Fe/Ni−Cuの構造において内部応力分布をシミュレーションした結果を用いて、好ましいFe:Ni比を説明する。GaN−Fe/Ni−Cuのような多層構造の内部応力は、各層の材料の熱膨張係数、ヤング率及びポアッソン比を用いて計算することができる。
まず図2に、Fe/Ni合金の熱膨張係数のNi含有量依存性を示す。図2には、GaNの熱膨張係数5.5×10-6/Kも破線に示している。続いて図3に、シミュレーションに用いた材料パラメータを示す。Fe/Ni合金については、Fe及びNiそれぞれの材料パラメータの他に、インバーとなるFe:Ni(36%)のパラメータも示す。また、(*)印のパラメータは、シミュレーション用に近似的に得たパラメータである。
続いてシミュレーション結果について、図4(a)〜(d)を用いて詳細に説明する。n型半導体層2と磁性体層16との熱膨張係数の違いによって、高温時に応力が生じる。この応力を低減するためには、n型半導体層2の熱膨張係数と、磁性体層16の熱膨張係数との差が小さいことが好ましい。つまり、磁性体層16の材料であるFe/Ni合金の熱膨張係数が、GaNの熱膨張係数5.5×10-6/Kに近いことが好ましい。
更に詳細に述べると、n型半導体層2及び磁性体層16に印加される内部応力には、上記の熱膨張係数差に加えてヤング率、ポアッソン比の差も影響を与える。このため、磁性体層16の最適な熱膨張係数は、GaNの熱膨張係数と完全には一致しない。
図4(a)に、膜厚5μmのGaN層、膜厚5μmのFe/Ni合金バッファ層(磁性体層16に相当する)及び膜厚50μmのCu金属膜からなる多層構造における内部応力(Stress)の分布を計算した結果を示す。多層構造の温度は分離時のプロセス時に300度上昇したものとした。Fe/Ni合金バッファ層5μmの熱膨張係数は4×10-6/Kから12×10-6/Kまで変化させた。図4(a)の横軸はGaN−Fe/Ni−Cu構造のGaN層最表面からの深さを表わす。また、図4(a)〜(c)の縦軸の応力は、プラス側が層内の引っ張り応力にあたり、マイナス側が層内の圧縮応力にあたる。
図4(a)から、Fe/Ni合金バッファ層の内部応力が熱膨張係数に従い変化していることがわかる。ここで特に重要なのは、GaN層に印加される内部応力量と、GaN層とFe/Ni合金バッファ層との界面(図中X=5μm付近)における応力差である。この応力差が大きくなるに従い、半導体素子の分離工程中に、GaN層とFe/Ni合金バッファ層との剥がれを引き起こす可能性が大きくなる。
図4(b)及び(c)は、半導体素子の製造工程のマージンを見積もるための計算結果であり、分離工程中に上昇した温度を変化させて計算した結果、及び、Fe/Ni合金バッファ層の膜厚を変化させて計算した結果である。図4(b)に示す通り、温度変化に関して、内部応力差は温度上昇に比例して大きくなる。また、図4(c)に示す通り、Fe/Ni合金バッファ層の膜厚に関して、内部応力差はバッファ層の膜厚に対する変化は少ない。しかし、GaN層の内部応力量は、バッファ層膜厚が大きくなるに従い、小さくなっている。従って、Fe/Ni合金バッファ層の膜厚は大きいほうが好ましい。
次に、図4(d)に、Fe/Ni合金バッファ層の熱膨張係数と、GaN層とバッファ層との内部応力差の関係について、計算結果をプロットした図を示す。ここでFe/Ni合金バッファ層の膜厚について、1μmの場合と5μmの場合をプロットし、また、バッファ層が無い場合とタングステン(W)をバッファ層に用いた場合についても同図にプロットしてある。
まずバッファ層がない場合について述べると、GaN層と金属層との界面における内部応力差は0.6GPa以上ある。従って、例えば、Fe/Ni合金バッファ層の熱膨張係数を4×10-6/K以上で且つ10×10-6/K以下の範囲に設定することにより、内部応力差をバッファ層無しの場合と比較して1/3以下に(つまり、0.2GPa以下に)低減させることができる。
このためには、図2に示すような熱膨張係数とNi比率との関係から、Niの比率が29%以上で且つ32%以下であるか、又は、40%以上で且つ53%以下であるようにするのが良い。
このようにすると、高温時にも、半導体層5と磁性体層16との熱膨張の差を比較的小さくすることができ、発生する応力も低減することができる。この結果、高温による損傷を低減することができる。
尚、図4(d)に、参考として半導体材料と熱膨張係数の近いタングステンをバッファ層に用いた場合の内部応力差もプロットしている。このタングステンと比較しても、Fe/Ni合金バッファ層が内部応力差を低減させる効果の大きいことがわかる。
次に、接合層15の材料としては、n型半導体層2と磁性体層16との両方に対して良好な密着性を有することが必要である。更に、n型半導体層2の側に接する接合層15の材料は、発光層3からの光を反射することが好ましい。そこで、例えば、n型半導体層2側に可視光に対する反射率が高いAl、磁性体層16側にAuを配置したAl/Ti/Au等の多層膜が好ましい。
更に、接合層15の膜厚については、Fe/Ni合金層の膜厚よりも十分に薄く(例えば0.2μm以下に)して、GaN層とFe/Ni合金層との界面が内部応力分布に与える影響を小さくすることが望ましい。
また、半導体層5におけるp型半導体層4上には透明電極6が設けられ、その上にp電極8が形成されている。半導体層5には凹部5aが設けられ、この部分ではp型半導体層4及び発光層3とn型半導体層2の一部とが除かれてn型半導体層2が露出している。該凹部5aにおいて、n型半導体層2上にn電極7が形成されている。
透明電極6は、例えばIn、Sn、O等の材料によって構成されるITO(Indium Thin Oxide )であることが好ましい。n電極7は、例えばAu等の金属によって形成され、n型半導体層2とのコンタクト抵抗を低減するためにTi、Cr等の薄膜を介して形成すること(n型半導体層2とn電極7との間に薄膜が挿入されること)が好ましい。同様に、p電極8についても、Au等の金属によって形成され、透明電極6とのコンタクト抵抗を低減するためにTi、Cr等の薄膜を介して形成することが好ましい。
続いて、半導体素子1の製造方法について説明する。図5(a)〜(f)及び図6(a)〜(e)に、製造の工程を模式的に示している。
まず、図5(a)に示す工程を行なう。まず、成長基板10を準備する。成長基板10としては、例えば面方位が<111>であるSi基板、面方位が<0001>であるサファイア基板、又は、面方位が<0001>である6H−SiC基板等を用いる。
成長基板10上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法を用いたエピタキシャル成長により、半導体層5を形成する。より詳しくは、図1にも示した通り、AlNや低温成長GaN層等であるバッファ層(図示省略)を介在してn型半導体層2、発光層3、p型半導体層4等を順次積層して形成する。
次に、半導体層5の一部について、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術法とを用いて選択的にエッチングし、n型半導体層2の一部を露出させる凹部5aを形成する。
続いて、半導体層5におけるp型半導体層4の上面の一部に、例えば、電子ビーム蒸着法及びフォトリソグラフィを用い、ITOからなる透明電極6を選択的に形成する。その後、同じく電子ビーム蒸着法及びフォトリソグラフィにより、透明電極6上の一部にp電極8、凹部5aにおけるn型半導体層2上の一部にn電極7をそれぞれ選択的に形成する。
尚、図5(a)の製造途中の積層体1aには、後に分離されて半導体素子1となる範囲が3つ含まれている。
次に、図5(b)の工程を行なう。ここでは、半導体層5における透明電極6が形成された側の表面を覆うように接着層25を塗布し、該接着層25を介して第1の支持基板20上に製造途中の積層体1aを接着する。接着層25を構成する接着剤としては、融点が80〜120℃であるワックス、シリコーン樹脂系の接着剤等を用いることができる。接着剤としてワックスを用いた場合、再加熱及び有機溶剤による洗浄によって容易に除去することができる。また、シリコーン樹脂系の接着剤を用いた場合、所定の剥離剤によって除去することができる。
次に、図5(c)のように、成長基板10を除去して半導体層5の一方の面、より詳しくは、n型半導体層2における透明電極6が形成されているのとは反対側の面を露出させる。例えば成長基板10がシリコン基板である場合、フッ酸と硝酸との混合液を用いたウェットエッチングによって除去することができる。また、成長基板10がサファイア基板であれば、レーザーリフトオフ法によって除去することができる。
次に、図5(d)の工程を行なう。まず、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法等の蒸着技術、スパッタ技術等により、例えばAl、Ti、Auの積層構造からなる接合層15を半導体層5上に形成する。続いて、電界メッキ等により、Fe/Ni合金である磁性体層16を膜厚10〜50μm程度形成する。このとき、メッキ液としては、NiSO4 ・6H2 O、NiCl2 ・6H2 O、ホウ酸からなるNiメッキ浴に、マロン酸、C7 4 NNaO3 S・2H2 O及びFeSO4 ・7H2 Oを添加したものが好ましい。
続いて、磁性体層16上に、電界メッキにより、Cuである放熱層17を形成する。これは、例えば膜厚10〜50μm程度形成する。
上記において、例えば、まずAl、Ti、Auの積層構造を電子ビーム蒸着法により連続に形成する。続いて、この積層構造を電解メッキの電極として、Fe/Ni合金用メッキ液、Cu用メッキ液と連続的にメッキ液を代えることにより、磁性体層16、放熱層17を形成する。このようにすると、接合層15、磁性体層16及び放熱層17を容易に形成することができる。尚、積層構造としては、Al、Ti、Auの他、Al、Ti、Cuの積層構造でもよい。
続いて、図5(e)に示すように、剥離液を用いて接着層25を除去することにより、第1の支持基板20を分離する。ここで、金属層18の厚さを20μm〜100μm、又はそれ以上とすることにより、製造途中の積層体1bの直径が例えば25mm以上ある場合にも、後に説明する半導体プロセスにおいて十分な強度を発揮する。
続いて、図5(f)の工程を行なう。ここでは、製造途中の積層体1bにおける半導体層5側の面に、例えばレジストからなる保護膜30を所定の厚さに塗布する。その後、第2の支持基板50と磁石51とを合わせたものに対し、積層体1bを磁力により固定する。このとき、第2の支持基板50と放熱層17とを向き合わせて、これらを磁性体層16と磁石51とによって挟むようにする。磁石51と積層体1bとの間に第2の支持基板50を挿入するのは、後に説明するように、積層体1bを分割して半導体素子1を形成した後に、半導体素子1を磁石51から外しやすくするためである。
尚、ここでは保護膜30を形成した後に、積層体1bを第2の支持基板50に固定するとした。しかし、あらかじめ第2の支持基板50に積層体1bを固定し、その後に保護膜30の塗布を行なっても良い。
続いて、図6(a)の工程を行なう。ここでは、積層体1bを個々の半導体素子1として分離するために、所定の波長及び強度のレーザ光75を積層体1bに対して集光させる。レーザ光源としては、例えば波長1064nmのレーザ光を出射するNb:YAGレーザ又はその2倍高調波、3倍高調波等を出射する光源等を用いることができる。これにより、図6(b)に示すように、レーザ光75のエネルギー又は熱により、分離部分(レーザ光75が集光された箇所)における半導体材料及び金属は昇華する。
このとき、半導体層5は接合層15を介して磁性体層16と接合されている。既に述べた通り、磁性体層16の熱膨張係数は、レーザ光75の熱によって、半導体層5及び磁性体層16が膨張する際に発生する内部応力の差が小さくなるように設定されている。このようにすると、半導体層5が割れること、半導体層5が磁性体層16から剥離すること等を抑制することができる。
尚、昇華した半導体材料及び金属の一部は残渣60となり、半導体層5上の保護膜30上に付着する。
続いて、図6(c)に示す通り、有機溶剤等により保護膜30を除去する。このとき、保護膜30と共に残渣60も除去されるため、残渣60が半導体層5の機能を劣化させることは防止されている。図6(c)には、個々に分離された3つの半導体素子1が第2の支持基板50上に磁力によって固定された状態を示している。
続いて、図6(d)の工程を行なう。まず、第2の支持基板50を固定し、磁石51を半導体素子1から所定の距離に移動させる(第2の支持基板50及び半導体素子1から磁石51を遠ざける)ことにより、半導体素子1にかかる磁力を低減させる。
続いて、弱い磁力によって第2の支持基板50に固定されている各半導体素子1を、コレット70によりパッケージ90上に移動させる。この際、コレット70は、真空の吸着力、磁力等を利用して半導体素子1を保持する。この後、接着剤、はんだ等を用いてパッケージ90上の所定に位置に固定する。
半導体素子1を個々に分離する際、積層体1bは磁力によって第2の支持基板50に固定されおり、固定に接着剤等は用いられていない。このため、分離された半導体素子1を第2の支持基板50から外す際に、接着テープ、接着剤除去溶液等は不要であり、第2の支持基板50上から直接コレット70等により移動させることができる。このように、製造工程が簡略化され、消費する薬剤等が減少するため、製造のコストを低減することができる。
また、接着剤を用いて半導体素子1を固定していた場合には、フォトレジストからなる保護膜30を除去する際に該接着剤を溶かすことがないようにフォトレジスト及び接着剤とフォトレジストの除去溶液を選ぶことが必要であるが、本実施形態の方法ではそのようなことは不要である。
次に、図6(e)に示すように、Au等のワイヤー80a及び80bを用いてパッケージ90の配線90a及び90bに接続させる。これにより、半導体素子1が機能する状態にすることができる。
尚、以上では半導体層5の半導体材料として、窒化物系化合物半導体であるGaNを用いる例を説明した。しかしながら、GaNに代えて、AlGaInP、ZnO等の他の半導体材料を用いてもよい。この場合、図17に示す通り、AlGaInP、ZnOの熱膨張係数はGaNとは若干異なっている。そこで、必要に応じて、磁性体層16の材料であるFe/Ni合金におけるNi比率を調整し、磁性体層16の熱膨張係数と半導体層5の熱膨張係数を近い値にする。これにより、高温時における半導体層5の損傷等を避けることができる。
具体的に、図7(a)にGaP、GaAs及びZnOについて、図3のパラメータを用いて内部応力を計算した結果を示す。この計算では、GaP、GaAs及びZnOの層がいずれも膜厚5μm、Fe/Ni合金バッファ層は膜厚5μm、Cu層は膜厚50μmとしている。この結果から、それぞれの半導体材料において最適なFe/Ni合金バッファ層の熱膨張係数を図7(b)に示す。また、それらの熱膨張係数に対応したFe/Ni合金のNi含有量を示す。尚、AlGaInPの特性はGaAsの特性とほぼ同じである。
以上のように、Fe/Ni合金におけるNi比率について、半導体層5がZnOであれば31%以上で且つ43%以下とし、半導体層5がGaAsであれば31%以下又は43%以上とし、半導体層5がGaPであれば28%以上で且つ32%以下であるか又は42%以上で且つ78%以下とし、半導体層5がAlGaInPであれば31%以下又は43%以上とするのが良い。
また、磁性体層16について、その厚さ方向にNi比率が変化するようにしても良い。このようにすると、磁性体層16の熱膨張係数が厚さ方向に変化することになる。これにより、放熱層17の側において放熱層17の熱膨張係数に合わせると共に、半導体層5の側において半導体層5の熱膨張係数に合わせることができる。このようにすると、磁性体層16と半導体層5、磁性体層16と放熱層17の両方において、熱膨張の差を低減し、高熱時における応力とそれに起因する損傷を抑制することができる。
例えば、図8に、Fe/Niバッファ層の熱膨張係数を1μm厚ごとに8×10-6/K、9×10-6/K、10×10-6/K、11×10-6/K、12×10-6/Kと5段階に変化させて計算した結果を示す。図8に合わせて示している通り、従来の単層のFe/Niバッファ層の場合、Fe/Niバッファ層とCu放熱層の界面に大きな内部応力差があった。これに対し、上記のように熱膨張係数を変化させることにより、GaN層とバッファ層界面の内部応力差が大きくなるのを避け、Fe/Niバッファ層とCu放熱層との界面における内部応力差を低減させることができる。尚、上記シミュレーションにおいては5段階に熱膨張係数を変化させたが、この限りではない。より細密に変化させることにより、内部応力差を更に低減させることができる。
尚、本実施形態において、n電極7を半導体層5に形成しているが、この構成には限らない。例えば、放熱層17の下部にTi/Au等の金属膜によりn電極を形成し、p電極8から順に、透明電極6、半導体層5、接合層15、金属層18、上記n電極、のように電流を流してもよい。この場合、n電極7を半導体層5側に形成するのを省略することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の例示的半導体素子100とその製造方法について説明する。図9は、半導体素子100を模式的に示す断面図である。
半導体素子100は、n型半導体層102とp型半導体層104とによって発光層103が挟まれた構造の半導体層105を有する。n型半導体層102上には、n電極107が形成されている。また、半導体素子100は、磁性体層116と放熱層117とが積層され、放熱層117上にp電極119が形成された構造の金属層118を有している。半導体層105と金属層118とは、接合層115を介して、p型半導体層104と磁性体層116とが向き合うように接合されている。
以上の構成を有する本実施形態の半導体素子100の半導体層105は、p型半導体層とn型半導体層との位置関係が第1の実施形態と上下反対になっている。しかし、半導体素子100の動作原理は、基本的には第1の実施形態と同じである。
具体的に、p電極119から注入された電流は、金属層118と接合層115とを介してp型半導体層104に注入される。半導体層105に注入された電流は、発光層103にて光へと変換される。発光層103にて変換された光は、n型半導体層102を介して、半導体素子100の外部へと導かれる。一方、発光層103にて発生した光のうちの金属層118に向かう光は、接合層115で上方に反射され、n型半導体層102の表面から半導体素子100の外部へと導かれる。
以上の構成において、半導体層105の材料は、第1の実施形態と同様にGaN等の窒化物系III-V化合物半導体であり、磁性体層116はFe/Ni合金である場合を考える。このようにすると、第1の実施形態と同様に、半導体層105と磁性体層116との熱膨張の差を比較的小さくすることができ、高温になった際にも応力の発生とそれによる損傷を低減することができる。
また、放熱層117は、例えば、Cu、Au、Ni等の熱伝導率の高い金属材料を用いて形成することが好ましい。
続いて、半導体素子100の製造方法について説明する。図10(a)〜(e)及び図11(a)〜(d)に、製造の工程模式的に示している。
まず、図10(a)の工程を行なう。ここでは、第1の実施形態と同様のSi基板、サファイア基板、6H−SiC基板等からなる成長基板110の主面上に、エピタキシャル成長を用いて、n型半導体層102、発光層103及びp型半導体層104がこの順に積層されてなる半導体層105を形成する。
次に、図10(b)の工程を行なう。まず、各種の蒸着技術、スパッタ技術等により、例えばCr、Pd、Pt、Ag、Al、Ti、Au、Cu等の金属により構成される積層構造、例えばPd/Pt/Ag/Auからなる接合層115を半導体層105上に形成する。続いて、電界金属メッキ等により、Fe/Ni合金である磁性体層116を膜厚10〜50μm程度形成する。このとき、メッキ液としては、NiSO4 ・6H2 O、NiCl2 ・6H2 O、ホウ酸からなるNiメッキ浴に、マロン酸、C7 4 NNaO3 S・2H2 O及びFeSO4 ・7H2 Oを添加したものが好ましい。
続いて、磁性体層116上に、電界金属メッキにより、Cuである放熱層117を形成する。これは、例えば膜厚10〜50μm程度形成する。更に、例えばTi、Cr、Au等の金属膜又は金属多層膜であるp電極119を形成する。これにより、磁性体層116、放熱層117及びp電極119が積層された金属層118が構成される。
ここで、金属層118の厚さを20μm〜100μm、又はそれ以上とすることにより、製造途中の積層体100bの直径が例えば25mm以上ある場合にも、後に説明する半導体プロセスにおいて十分な強度を発揮する。
続いて、図10(c)の工程を行なう。ここでは、成長基板110を除去し、半導体層105の一方の面(n型半導体層102)を露出させる。尚、図10(c)において、図10(b)までとは積層体100bを上下逆に示している。
成長基板110の除去のためには、例えば成長基板110がシリコン基板である場合、フッ酸と硝酸との混合液を用いたウェットエッチングを行なえばよい。また、成長基板110がサファイア基板であれば、レーザーリフトオフ法によって除去することができる。
続いて、図10(d)に示すように、接合層115上において半導体層105を所定の形状に分離する。これには、例えば、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用い、半導体層105の一部を選択的に除去する。
次に、半導体層105の上面(n型半導体層102の上面)の一部に、電子ビーム蒸着法及びフォトリソグラフィ技術により、n電極107を選択的に形成する。
次に、図11(a)の工程を行なう。ここでは、製造途中の積層体100bにおける半導体層105側の表面に、例えばレジストからなる保護膜130を所定の厚さに塗布する。その後、支持基板150と磁石151とを合わせたものに対し、積層体100bを磁力により固定する。このとき、支持基板150と放熱層117とを向き合わせて、これらを磁性体層116と磁石151とによって挟むようにする。
尚、あらかじめ支持基板150に積層体100bを固定し、その後に保護膜130の塗布を行なっても良い。
続いて、図11(a)の工程を行なう。ここでは、積層体100bを個々の半導体素子100として分離するために、所定の波長及び強度のレーザ光175を積層体100bに対して集光させる。これにより、図11(b)に示すように、レーザ光175のエネルギー又は熱により、分離部分(レーザ光175が集光された箇所)における半導体材料及び金属は昇華する。
このとき、半導体層105は接合層115を介して磁性体層116と接合されている。既に述べた通り、磁性体層116の熱膨張係数は半導体層105の熱膨張係数に近い値に設定されている。このため、レーザ光175の熱によって半導体層105及び磁性体層116が膨張したとしても、その体積膨張に大きな差ができないようになっている。この結果、体積膨張の差に起因する応力の発生を抑制し、半導体層105が割れること、半導体層105が磁性体層116から剥離すること等を抑制することができる。
尚、昇華した半導体材料及び金属の一部は残渣160となり、半導体層105上の保護膜130上に付着する。
続いて、図11(c)に示す通り、有機溶剤等により保護膜130を除去する。このとき、保護膜130と共に残渣160も除去されるため、残渣160が半導体層105の機能を劣化させることは防止されている。図11(c)には、個々に分離された3つの半導体素子100が支持基板150上に磁力によって固定された状態を示している。
続いて、図11(d)の工程を行なう。まず、支持基板150を固定し、磁石151を積層体100bから所定の距離に移動させることにより、半導体素子100にかかる磁力を低減させる。
続いて、コレット(図示省略)を用いて、半導体素子100をパッケージ190上に移動させる。その後、接着剤、はんだ等を用いてパッケージ90上の所定に位置に固定する。次に、Au等のワイヤー180aを用い、パッケージ190の配線190aに接続させる。これにより、半導体素子100が機能する状態とすることができる。
尚、本実施形態についても、半導体層105の材料としてGaNを用いる例を説明した。しかし、第1の実施形態について説明したのと同様に、他の材料、例えばAlGaInP、ZnO等を用いても良い。この場合、熱膨張係数の違いに対応して、磁性体層116の材料であるFe/Ni合金におけるNi比率を変更する。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の例示的半導体素子200について説明する。図12は、半導体素子200を模式的に表す断面図である。
半導体素子200は、n型半導体層202とp型半導体層204とによって発光層203が挟まれた構造の半導体層205を有する。また、磁性体層216と放熱層217とが積層された構造の金属層218を有する。半導体層205と金属層218とは、接合層215を介して、n型半導体層202と磁性体層216とが向き合うように接合されている。
また、半導体層205におけるp型半導体層204上には透明電極206が設けられ、その上にp電極208が形成されている。半導体層205には凹部205aが設けられ、この部分ではp型半導体層204及び発光層203とn型半導体層202の一部とが除かれてn型半導体層202が露出している。該凹部205aにおいて、n型半導体層202上にn電極207が形成されている。
半導体素子200の以上の構成は、磁性体層216の詳しい構成の他は、第1の実施形態の半導体素子1の構成と同様である。製造工程において、磁性体層216を利用して磁力により支持基板に固定することができる等の効果は、半導体素子200においても発揮される。
磁性体層216の詳しい構成については以下に説明するように第1の実施形態と異なっており、半導体素子200の特徴的な構成となっている。
半導体素子200の磁性体層216は、異なる材料又は異なる材料組成からなる2種類以上の膜からなる多層膜構造である。
例えば、第1の実施形態の場合と同様のFe/Ni合金であるが、互いにNi比率が異なる第1の金属膜216a及び第2の金属膜216bからなる多層膜構造であっても良い。ここで、第1の金属膜216aについては熱膨張係数が半導体層205よりも大きくなるNi比率に設定すると共に、第2の金属膜216bについては熱膨張係数が半導体層205よりも小さくなるNi比率に設定する。
具体的に、図13に示す計算結果を用いて説明する。図13において、半導体層205は膜厚5μmのGaN、放熱層217を50μmとした。また、磁性体層216の第1の金属膜216aは、Fe/Ni合金、熱膨張係数10×10-6/K、膜厚1μmとした。第2の金属膜216bは、Fe/Ni合金、熱膨張係数4×10-6/K、膜厚1μmとして計算した。尚、比較のために、熱膨張係数10×10-6/K、膜厚が5μmのFe/Ni合金バッファ層を用いた場合の計算結果(第1の実施形態)を併記する。
第1の実施形態の場合、内部応力差は0.2GPaである。これに対し、本実施形態では内部応力差は0.21GPaであってほとんど変化が無いが、GaN層の内部応力量については低減できていることがわかる。このような構成は、図4(d)の内部応力差のFe/Ni合金の熱膨張係数依存性において、内部応力差がプラスになる条件と、マイナスになる条件とに基づいて定めることができる。つまり、第1の金属膜216aについて、内部応力差がプラスになる条件、第2の金属膜216bについて、内部応力差がマイナスになる条件にすればよい。具体的に、第1の金属膜216aについては、熱膨張係数が7×10-6/Kを超える値、つまり、0%以上で且つ32%以下、又は、44%以上で且つ100%以下の範囲とする。第2の金属膜216bについては、熱膨張係数が7×10-6/Kを下回るNi比率の範囲である32%以上で且つ44%以下の範囲とする。
尚、第2の金属膜216aについて、Ni比率が0%、100%である場合、それぞれFe膜、Ni膜となるが、そうなっていても良い。
また、第2の金属膜216aについては、Fe/Ni合金以外の材料からなっていても良い。例えば、Au、Cu等の金属を電界メッキにより形成した膜であっても良い。
このようにして、熱膨張係数が半導体層205に比べて大きい膜と小さい膜とを組み合わせた多層膜構造とすることにより、磁性体層216の熱膨張係数を調整し、容易に半導体層205に印加される内部応力及び半導体層205と磁性体層216との内部応力差を低減させることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態の例示的半導体素子300について説明する。図14は、半導体素子300を模式的に表す断面図である。
半導体素子300は、n型半導体層302とp型半導体層304とによって発光層303が挟まれた構造の半導体層305を有する。また、磁性体層316と放熱層317とが積層された構造の金属層318を有する。半導体層305と金属層318とは、接合層315を介して、n型半導体層302と磁性体層216とが向き合うように接合されている。
また、半導体層305におけるp型半導体層304上には透明電極306が設けられ、その上にp電極308が形成されている。半導体層305には凹部305aが設けられ、この部分ではp型半導体層304及び発光層303とn型半導体層302の一部とが除かれてn型半導体層302が露出している。該凹部305aにおいて、n型半導体層302上にn電極307が形成されている。
半導体素子300の以上の構成は、n型半導体層302の接合層315に接する面に凹凸形状314が形成されている他は、第1の実施形態の半導体素子1の構成と同様である。製造工程において、磁性体層316を利用して磁力により支持基板に固定することができる等の効果は、半導体素子300においても発揮される。
半導体素子300は、以下に説明する通り、n型半導体層302の接合層315に接する面の凹凸形状314について第1の実施形態とは異なっており、これが半導体素子300の特徴的な構成となっている。
n型半導体層302と磁性体層316の密着性については、各層の材料の他に、接続面の形状も大きく影響する。本実施形態のように、接合面を凹凸形状とすると、n型半導体層302と接合層315、磁性体層316の表面積を大きくすることができる。この結果、これまで述べてきた磁性体層316の材料特性を半導体層に合わせる効果に加えて、更に密着性を向上させることができる。
このようなn型半導体層302の表面に凹凸形状314を形成するためには、第1の実施形態における製造方法の図5(c)の工程と図5(d)の工程の間に、フォトリソグラフィー及びドライエッチングを組み合わせて行なうことが挙げられる。また、半導体層305が窒化物半導体材料によって構成されている場合には、PEC(Photo -ennhanced chemical)エッチングにより凹凸形状314を形成することも可能である。
尚、本実施形態において、n電極307を半導体層305に形成している。しかし、第1の実施の形態と同様に、放熱層317の下部にn電極を形成し、p電極308から順に、半導体層305、接合層315、金属層318、n電極、のように電流を流してもよい。
また、第2の実施形態のようにp電極とn電極とが反対になった構成とすると共に、p型半導体層側に接合層及び磁性体層を形成してもよい。この場合、p型半導体層の表面にドライエッチング等を用いて凹凸形状を形成することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態の例示的半導体素子400とその製造方法について説明する。図15は、半導体素子400を模式的に示す断面図である。
図15に示す半導体素子400は、高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)構造である。また、半導体素子400は、半絶縁型半導体層402とn型半導体層403とにより構成された半導体層405を有すると共に、磁性体層416と放熱層417とにより構成された金属層418を有する。半導体層405と基板418とは、接合層415を介して、半絶縁型半導体層402と磁性体層416とが向き合うように接合されている。
また、半導体層405の一方の面(接合層415とは反対側の面)上には、ゲート電極421、ソース電極422及びドレイン電極423が形成されている。
上記構成において、半導体層405の材料は、第1の実施形態と同様に例えばGaN等の窒化物系III-V化合物半導体である。
また、磁性体層416は、第3の実施形態の場合と同様に、熱膨張係数が半導体層405の材料よりも小さい第1の金属膜416aと、熱膨張係数が半導体層405の材料よりも小さい第2の金属膜416bとの多層膜構造を有する。但し、この構成には限らず、特定の比率のFe/Ni合金からなる単層膜として磁性体層416を構成しても良い。また、複数の比率のFe/Ni合金から構成される磁性体層416としてもよい。これにより、半導体層405と金属層418との熱膨張係数を合わせることができ、高温時の応力による半導体素子400の破損を避けることができる。
また、放熱層417は、例えば、Cu、Au、Ni等の熱伝導率が高い金属材料によって構成することが望ましい。
以上のような、半導体層405と金属層418とが接合層415を介して接合された構成は、例えば、第1の実施形態の場合と同様に形成することができる。つまり、サファイア基板上にGaN等の窒化物系III-V化合物半導体からなる半導体層405を結晶成長させた後に、ゲート電極421、ソース電極422等の電極等を形成する。その後、サファイア基板を除去し、接合層415を介して磁性体層416及び放熱層417からなる金属層418を形成する。この際、磁性体層416を利用して磁力により支持基板に固定することができる。
本実施形態の半導体素子400の構成により、半導体層405を支持する基板をサファイア基板からCu等の放熱層を含む金属層に置き換えることができる。このため、半導体層405で発生した熱を効率よく外部へ拡散させることができ、半導体素子400の特性を向上させることが可能となる。この場合、半絶縁型半導体層402は、n型半導体層又はp型半導体層とする方が好ましい。
また、半導体素子400において、半導体層405を支持する基板を絶縁性のサファイア基板から導電性の金属層に置き換えることができる。このため、磁性体層416及び放熱層417を利用し、半導体素子400の裏面から半導体層405に電力を印加することができることから、半導体素子400の特性を向上させることが可能となる。
尚、以上の構成においては、半導体層405を高電子移動度トランジスタ構造とした。しかし、Metal Insulator Semicondutor(MIS)構造、Metal Oxide Semiconductor(MOS)構造等の他のトランジスタ構造でもよい。また、半導体層405の材料として、窒化物系III-V化合物半導体としたが、ZnOやGaAs等の他の材料、特にInGaP系の高電子移動度トランジスタでも使用することが可能である。
また、以上で述べた各実施形態において、磁性体層にはFe/Ni合金を用いたが、必ずしもFeとNiのみから成る必要はない。すなわち、Fe比率とNi比率の和が100%ではなく、Fe、Niの他に、他の金属、例えばCo、Si、Mn、Cr、Pt、Pd等の材料を含んでいてもよい。特に上記の他の金属を磁性体層の構成材料として含めることで、より半導体素子の内部応力分布を柔軟に調整することができる。
本発明の半導体素子は、高温においても反り、剥離、クラック等が抑制されていると共に、低コストに歩留り良く製造することができ、発光ダイオード、トランジスタにも有用である。
図1は、第1の実施形態の例示的半導体素子の構造を示す図である。 図2は、Fe/Ni合金のNi含有率と熱膨張係数の関係を示す図である。 図3は、第1の実施形態においてシミュレーションを行なうために用いた半導体及び金属材料の物性パラメータである。 図4は、第1の実施形態の効果を説明するための内部応力のシミュレーション結果である。 図5(a)〜(f)は、第1の実施形態における例示的半導体素子の製造方法を説明する図である。 図6(a)〜(e)は、図5(f)に続いて、第1の実施形態における例示的半導体素子の製造方法を説明する図である。 図7は、第1の実施形態の効果を説明するための内部応力のシミュレーション結果である。 図8は、第1の実施形態の効果を説明するための内部応力のシミュレーション結果である。 図9は、第2の実施形態の例示的半導体素子の構造を示す図である。 図10(a)〜(e)は、第2の実施形態における例示的半導体素子の製造方法を説明する図である。 図11(a)〜(d)は、図10(e)に続いて、第2の実施形態における例示的半導体素子の製造方法を説明する図である。 図12は、第3の実施形態の例示的半導体素子の構造を示す図である。 図13は、第3の実施形態の効果を説明するための内部応力のシミュレーション結果である。 図14は、第4の実施形態の例示的半導体素子の構造を示す図である。 図15は、第5の実施形態の例示的半導体素子の構造を示す図である。 図16は、技術背景としての半導体素子の構造を示す図である。 図17は、図16に示す半導体素子の製造方法を示す図である。 図18は、半導体素子の材料とその特性について示す図である。
1、100、200、300、400 半導体素子
1a、1b、100b 積層体
2、102、202、302、403 n型半導体層
3、103、203、303 発光層
4、104、204、304 p型半導体層
5、105、205、305、405 半導体層
5a、205a 凹部
6、206、306 透明電極
7、107、207、307 n電極
8、119、208、308 p電極
10、110 成長基板
15、115、215、315、415 接合層
16、116、216、316、416 磁性体層
17、117、217、317、417 放熱層
18、118、218、318、418 金属層
20 第1の支持基板
25 接着層
30、130 保護膜
50 第2の支持基板
51、151 磁石
60、160 残渣
70 コレット
75、175 レーザ光
80a、180a ワイヤー
90、190 パッケージ
90a、190a 配線
150 支持基板
216a、416a 第1の金属膜
216b、416b 第2の金属膜
314 凹凸形状
402 半絶縁型半導体層
421 ゲート電極
422 ソース電極
423 ドレイン電極

Claims (17)

  1. 半導体材料からなる半導体層と、前記半導体層の一方の面に接合された金属層とを備え、
    前記金属層は、磁性体層を有し、
    前記磁性体層は、少なくともFe及びNiを含む合金からなる層を有することを特徴とする半導体素子。
  2. 請求項1において、
    前記半導体層の内部応力と、前記金属層の内部応力との差が0.2GPa以下となるように、前記磁性体層におけるFe及びNiの比率が設定されていることを特徴とする半導体素子。
  3. 請求項1又は2において、
    前記金属層は、前記磁性体層に加えて、Cu、Au、Ni及びFeの少なくとも一つの金属を含む放熱層を有することを特徴とする半導体素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなる膜を含む多層膜であり、
    前記複数の膜の少なくとも一つは、他の膜とはNi比率が異なることを特徴とする半導体素子。
  5. 請求項4において、
    前記半導体材料は、窒化物系III-V族半導体であり、
    前記多層膜は、Ni比率が0%以上で且つ32%以下であるか又は44%以上で且つ100%以下である第1の磁性体膜と、Ni比率が32%以上で且つ44%以下である第2の磁性体膜とを含むことを特徴とする半導体素子。
  6. 請求項1において、
    前記磁性体層におけるNi比率は、前記磁性体層の厚さ方向になだらかに変化することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項3において、
    前記放熱層は、前記磁性体層における前記半導体層とは反対側の面に形成され、
    前記磁性体層におけるNi比率が前記放熱層側から前記半導体層側に向けてなだらかに変化することにより、前記磁性体層の熱膨張係数が、前記放熱層側における前記放熱層の熱膨張係数に近い値から、前記半導体層側における前記半導体層の熱膨張係数に近い値に変化することを特徴とする半導体素子。
  8. 請求項1において、
    前記半導体材料は、GaNであり、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、
    前記合金におけるNi比率は、29%以上で且つ32%以下であるか又は40%以上で且つ53%以下であることを特徴とする半導体素子。
  9. 請求項1において、
    前記半導体材料は、ZnOであり、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、
    前記合金におけるNi比率は、31%以上で且つ43%以下であることを特徴とする半導体素子。
  10. 請求項1において、
    前記半導体材料は、GaAsであり、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、
    前記合金におけるNi比率は、31%以下又は43%以上であることを特徴とする半導体素子。
  11. 請求項1において、
    前記半導体材料は、GaPであり、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、
    前記合金におけるNi比率は、28%以上で且つ32%以下であるか又は42%以上で且つ78%以下であることを特徴とする半導体素子。
  12. 請求項1において、
    前記半導体材料は、AlGaInPであり、
    前記磁性体層は、Fe及びNiの合金からなり、
    前記合金におけるNi比率は、31%以下又は43%以上であることを特徴とする半導体素子。
  13. 請求項1〜12のいずれか一つにおいて、
    前記半導体層の一部が所定の波長の光を発し、
    前記半導体層と前記金属層を接合するための接合層が設けられ、前記接合層は、前記波長の光を反射することを特徴とする半導体素子。
  14. 半導体材料からなる半導体層を形成する工程(a)と、
    前記半導体層の一方の面上に、少なくともFe及びNiを含む合金からなる磁性体層を形成する工程(b)とを備えることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  15. 請求項14において、
    前記磁性体層は、メッキにより形成されることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  16. 請求項14又は15において、
    前記磁性体層上に、Cu、Au、Ni及びFeの少なくとも一つの金属を含む放熱層を形成する工程を更に備えることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  17. 請求項14〜16のいずれか一つにおいて、
    前記半導体層に複数の半導体素子を構成し、
    前記複数の半導体素子
    前記複数の半導体素子を含む半導体層及び前記磁性体層を磁力によって支持基板上に固定する工程(c)と、
    前記工程(c)の後に、レーザ光により、前記複数の半導体素子をそれぞれ分離する工程(d)とを更に備えることを特徴とする半導体素子の製造方法。
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