JP2010219797A - エッジ強調画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RGB信号をY変換し、ガンマ補正したエッジ強調パス輝度信号と、RGB信号を色補正し、ガンマ補正し、YC変換した本線パス輝度信号とを所定の割合で合成し、それぞれ、エッジ検出信号と本線の輝度信号を加算して、画像の輝度信号とする。エッジ強調パス輝度信号と本線パス輝度信号とを合成する割合は、エッジ検出信号と本線輝度信号のそれぞれを生成する過程において、別個に設定可能とする。
【選択図】図3
Description
入力されたRGB信号は、色補正部10において、色補正される。次に、色補正されたRGB信号は、ガンマ補正部11において、ガンマ補正される。ガンマ補正されたRGB信号は、YC変換部12において、RGB信号からYCbCr信号に変換される。これをYC変換と呼ぶ。YCbCr信号のうち、Y信号が輝度信号であり、Cb信号とCr信号は、色差信号である。YC変換後の輝度信号Yから、エッジ検出部13においてエッジ検出を行い、エッジ調整部14において検出したエッジ成分Eを調整した後、ノイズ除去部15においてノイズ除去された輝度信号Ynにエッジ成分Eadを加算することで、エッジ強調を行う。
CC00 + CC01 + CC02 = 1.0
CC10 + CC11 + CC12 = 1.0
CC20 + CC21 + CC22 = 1.0
また、色補正処理で、RGBデータに色補正を強く掛ける際、ノイズが増大し、ガンマ補正時に輝度成分へノイズが混入するため、YC変換後の輝度Yのノイズが増大してしまうことが問題となる。輝度Yのノイズが増大した結果、エッジ検出時にノイズの影響を受けやすくなり、エッジ強調でエッジが凸凹になってしまうことが問題となる。
図2の従来技術では、図1の従来技術におけるノイズの影響を減らすための構成を備えている。
1回目の処理で、輝度Yを生成し、2回目の処理で、色差CbCrを生成する。すなわち、RGB信号を色補正部20で色補正し、ガンマ補正部21でガンマ補正し、YC変換部22でYC変換する際、1回目の処理では、輝度信号Yのみを生成する。この輝度信号Yから、エッジ検出部23においてエッジ検出し、エッジ調整部24において、エッジ調整した信号Eadを、ノイズ除去部25においてノイズ除去された輝度信号Ynと加算して、輝度信号Yeeを生成する。1回目の処理では、色補正の行列演算は、単位行列を使用する。すると、輝度信号Yを生成する際、色補正されない。その結果、図1の従来技術のようなノイズによる悪影響は生じない。
図3において、本線パス側では、入力されたRGB信号は、色補正部30において、色補正され、Rc、Gc、Bc信号が生成される。これらの信号は、ガンマ補正部31において、ガンマ補正され、Rg、Gg、Bg信号が生成される。更に、これらの信号は、YC変換部32において、輝度信号Yaと、色差信号Cb、Crに変換される。一方、エッジ強調パス側では、入力されたRGB信号からは、Y変換部35において、輝度信号Ylが生成される。輝度信号Ylは、ガンマ補正部36において、ガンマ補正され、輝度信号Ybが生成される。そして、本線パス側では、Ya信号は、本線用合成部38において、エッジ強調パス側のYb信号と合成され、Y信号が生成される。Y信号には、ノイズ除去部33において、ノイズ除去処理が施され、Yn信号が生成される。一方、エッジ強調パス側では、Yb信号はエッジ用合成部37において、Ya信号と合成され、Ye信号が生成される。Ye信号からは、エッジ検出部39において、エッジ検出信号Eが生成される。エッジ検出信号Eからは、エッジ調整部40において、ノイズ成分の除去等の調整が行われ、信号Eadが生成される。信号Eadは、加算器34において、信号Ynと加算され、輝度信号Yeeが生成される。信号Yee、Cb、Crが最終的な信号として出力される。
以下に、本実施形態の処理をより詳細に説明する。
まず最初に、R,G,B信号に対して色補正を行う。
Rg = GTbl[Rc]
Gg = GTbl[Gc]
Bg = GTbl[Bc]
Yl = kr*R + kg*G + kb*B
例えば、kr=0.3 kg=0.59 kb=0.11
係数kr、kg、kbの値は、YC変換行列の輝度信号への変換に用いる行列要素の値などである。
Yb = GTbl[Yl]
そして、ガンマ補正後の輝度YbとYC変換後のYaを合成して、エッジ検出用の輝度信号Yeと、本線の輝度信号Yを求める。
Ye = YEBLEND * Yb + (1-YEBLEND)Ya
Y = YYBLEND * Ya + (1-YYBLEND)Yb
ここで、YBBLEND,YABLENDは、カメラの設計者が 0〜1.0 に設定する。合成しない場合は、YEBLEND=1.0、YYBLEND=1.0 と設定する。輝度Yeに対して、エッジ検出して、エッジ成分Eを求める。
E = ラプラシアンフィルタ[輝度Ye]
ラプラシアンフィルタは、例えば、図5に示されたのようなものである。なお、図5において、c=4*(a+b)であり、a、bの設定の例としては、a=1.0、b=1.0などである。図5のラプラシアンフィルタは3×3だが、もっと大きいものでもよい。
+Cor < E の場合Ead1 = E-Cor
-Cor ≦ E ≦ +Cor の場合Ead1 = 0
E < -Cor の場合Ead1 = E+Cor
ここでCorは、コアリング閾値パラメータである。コアリング閾値パラメータは、エッジ成分Eのうち、強度の振幅がこれより小さいエッジは、ノイズであるとして、ノイズを除去するためのものである。したがって、エッジは、強度の振幅がコアリング閾値パラメータより大きいものとなる。Corは、輝度Ye,あるいは輝度Yに応じて変更できるようにしてもよい。
Ead = Ead1 * Scl
ここでSclは、スケールパラメータである。この、スケールパラメータを乗算するという処理は、エッジ成分の強調度合いを調整するものであり、スケールパラメータが大きければ、強調度合いが強く、小さければ、強調度合いが弱くなる。Sclは、輝度Yg,あるいは輝度Yに応じて変更できるようにしてもよい。
Yee = Yn + Ead
Yee が、符号無し8bit整数である場合、範囲[0〜255]に収まるようにクリップする
輝度信号Ya・・(a)色補正を強くかけた場合、ノイズが増大する。
(b)色再現性は良い。(色補正しているため)
輝度信号Yb・・(a)色補正前のRGBからY変換して生成されるため、ノイズは増大しない。
(b)色再現性が悪い。(色補正していないため)
[本線用合成]
・輝度信号Yaの比率を大きくすると、色再現性は良いが、ノイズが混入しやすくなる。
・輝度信号Yaの比率を小さくすると、ノイズは軽減されるが、色再現性は悪くなる。
[エッジ用合成]
・輝度信号Yaの比率を大きくすると、色補正された輝度Yを直接調整できるので、エッジ強調の調整がしやすいが、ノイズが混入しやすくなる。
・輝度信号Yaの比率を小さくすると、ノイズは軽減されるが、エッジ強調の調整がしづらくなる。
・ノイズ増幅要因A
撮像素子の色分離が悪く、色補正を強くかけることで発生するノイズ。
・ノイズ増幅要因B
暗い被写体を撮影する場合や、シャッター時間を短くしたい場合、被写体深度を大きくするため絞りを絞った場合などに、アナログフロントエンドのISO感度(AGCゲイン)を上げることで発生するノイズ。
本実施形態は、ノイズがほとんど発生しない場合や、ノイズ増幅要因Aが存在する場合、ノイズ増幅要因Bが存在する場合に応じて、本線用合成と、エッジ用合成で、輝度信号YaとYbの比率を調整する機能を持つ。以降、調整方法を説明する。
・撮像素子の色分離が良い場合(ノイズがほとんど増幅されない場合)
撮像素子の色分離が良く、色補正を弱くかける場合には、輝度信号Yaにノイズが混入しにくいため、本線用合成、エッジ用合成共に輝度信号Yaの比率を大きくすると良い。これによれば、最後の輝度信号Yを直接調整できるので、エッジ強調の調整がしやすい。
色補正を弱くかける場合には、図1の従来技術のような偽輪郭やノイズからの悪影響はほとんど発生しない。
撮像素子の色分離が悪く、色補正を強くかける場合、ノイズが混入しやすくなる。そこで、ノイズを軽減するための調整方法を示す。
エッジ強調用パスでは、小さな凹凸成分を大きくして加算するため、ノイズの影響は、本線パスよりも、エッジ強調用パスのほうが大きい。そこで、出力画像のノイズの大きさを見て、ノイズが大きい場合には、まずエッジ用合成の輝度信号Yaの比率を小さくしてノイズの影響を小さくする。
ノイズ増幅要因Aに対しては、カメラの光学系に従い調整する。つまりカメラの開発段階で調整する。
ISO感度を上げると、ノイズが増加する。ノイズが増加するに従い、撮像素子の色分離が悪い場合と同様の調整を施す。ノイズ増幅要因Bに対しては、カメラ撮影時のISO感度(AGCゲイン)に応じて動的に変化するため、それに応じて調整する。
但し、上記の調整において、撮影者またはカメラ設計者が、色再現性よりもノイズ軽減を優先する場合には、本線用合成、エッジ用合成共に、輝度信号Yaの比率を小さくして、ノイズの影響を小さくしても良い。
図6は、第1の変形例を示す図である。図6においては、ガンマ補正がなく、輝度信号の合成は、エッジ強調パス側のみでおこなっている。ガンマ補正は、出力装置の色空間(sRGB等)に合わせるために行っているが、出力装置の色空間に合わせるのにガンマ補正を必要としないなら、ガンマ補正を行わなくても良い。RGB信号は、Y変換部35で輝度信号Ylに変換される。また、RGB信号は、色補正部30で色補正され、YC変換部32でYCbCr信号に変換される。YC変換後の輝度信号Yaは、エッジ用合成部37において、輝度信号Ylと合成され、エッジ検出、エッジ調整が加えられる。輝度信号Yaは、ノイズ除去された後、加算器34で、エッジ検出信号Eadと加算される。
また、撮像素子の色分離が良い場合、エッジ用合成において、本線の輝度信号Yaの比率を大きくすることで、色補正を経由した輝度データからもエッジ検出可能となる。
また、本線用合成において、輝度信号Yを生成する際、色補正された輝度信号Yaを100%とすれば、規格通りの色再現性を保てる。
また、撮像素子の色分離が良い場合、エッジ用合成において、本線の輝度信号Yaの比率を大きくすることで、色補正を経由した輝度データからもエッジ検出可能となる。
また、本線用合成において、輝度信号Yを生成する際、色補正された輝度信号Yaを100%とすれば、規格通りの色再現性を保てる。
被写体からの光は、レンズ50によって集光され、撮像素子51によって電気信号に変換される。撮像素子51の出力は、増幅器52によって増幅され、A/D変換部54において、デジタル信号に変換された後、画像処理部56に入力される。レンズ50、撮像素子51、増幅器52は、それぞれ、制御部53からの制御を受ける。被写体情報検出部55は、A/D変換部54の出力を得て、被写体の明るさ等の情報を取得し、制御部53にパラメータとして与え、制御部53に、レンズの絞りや、露光時間などの制御をさせる。
まず、カメラの開発期間において、カメラ設計者は、カメラの光学系、撮像素子を選択する。光学系、及び、撮像素子を選択することにより、画像の生データの色分離特性、解像度が決まる。色分離特性が決まると、色補正行列が決まる。
11、21、31、36 ガンマ補正部
12、22、32 YC変換部
13、23、39 エッジ検出部
14、24、40 エッジ調整部
15、25、33 ノイズ除去部
34 加算器
35 Y変換部
37 エッジ用合成部
38 本線用合成部
50 レンズ
51 撮像素子
52 増幅器
53 制御部
54 A/D変換部
55 被写体情報検出部
56 画像処理部
57 オフセット調整部
58 ホワイトバランス処理部
59 色補間処理部
60 色補正処理部
61 ガンマ補正部
62 YC変換部
63 エッジ強調処理部
64 階調補正部
65 ノイズ抑制部
66 解像度変換部
67 圧縮部
68 メモリ部
69 メモリ制御部
70 パラメータ制御部
71 画像データ保存部
72 モニタ部
Claims (9)
- RGB信号で入力される画像データにエッジ強調処理を行って出力するエッジ強調画像処理装置において、
該入力されたRGB信号に色補正を行う色補正部と、
該色補正されたRGB信号を第一輝度信号及び色差信号に変換するYC変換部と、
該入力されたRGB信号から第二輝度信号を生成するY変換部と、
該YC変換部で得られた第一輝度信号と、該Y変換部で得られた第二輝度信号とを合成するエッジ用合成部と、
該エッジ用合成部の合成結果を用いてエッジ強調信号を得るエッジ強調部と、
該YC変換部で得られた第一輝度信号と、該エッジ強調部で得られたエッジ強調信号とを加算する加算器と、
を備えることを特徴とするエッジ強調画像処理装置。 - 前記YC変換部で得られた第一輝度信号と、前記Y変換部で得られた第二輝度信号とを、前記エッジ用合成部の合成とは独立して、合成する本線用合成部を更に備え、
前記加算器は、前記エッジ強調信号と、該本線用合成部で得られた輝度信号とを加算することを特徴とする請求項1に記載のエッジ強調画像処理部。 - RGB信号で入力される画像データにエッジ強調処理を行って出力するエッジ強調画像処理装置において、
該入力されたRGB信号に色補正を行う色補正部と、
該色補正されたRGB信号を第一輝度信号及び色差信号に変換するYC変換部と、
該入力されたRGB信号から第二輝度信号を生成するY変換部と、
該YC変換部で得られた第一輝度信号と、該Y変換部で得られた第二輝度信号とを合成する本線用合成部と、
該Y変換部で得られた第二輝度信号を用いてエッジ強調信号を得るエッジ強調部と、
該本線用合成部で得られた第三輝度信号と、該エッジ強調部で得られたエッジ強調信号とを加算する加算器と、
を備えることを特徴とするエッジ強調画像処理装置。 - 前記色補正部の出力にガンマ補正を行う第1のガンマ補正部と、
前記Y変換部の出力にガンマ補正を行う第2のガンマ補正部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエッジ強調画像処理装置。 - 前記第1及び第2のガンマ補正部は、入力信号のビット数よりも少ないビット数の出力を得ることを特徴とする請求項4に記載のエッジ強調画像処理装置。
- 前記エッジ用合成部による合成は、合成パラメータをxとすると、
(合成信号)=x×(YC変換部で得られた第一輝度信号)+(1−x)×(Y変換部で得られた第二輝度信号)
に従い行うことを特徴とする請求項1、2、4、5のいずれか1つに記載のエッジ強調画像処理装置。 - 前記本線用合成部による合成は、合成パラメータをxとすると、
(合成信号)=x×(YC変換部で得られた第一輝度信号)+(1−x)×(Y変換部で得られた第二輝度信号)
に従い行うことを特徴とする請求項2、3、4、5のいずれか1つに記載のエッジ強調画像処理装置。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載のエッジ強調画像処理装置を備えたデジタルカメラ。
- 前記加算器に入力される輝度信号にノイズ除去処理を施すノイズ除去部を更に備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のエッジ強調画像処理装置。
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