JP2010219141A - 半導体装置の製造方法、および膜除去装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、および膜除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上の広い範囲において基板上の膜の除去がより確実に行なわれる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】主面S上に膜30が形成された基板2が固定される。第1の焦点位置Faを有する第1の光Laが膜30のうちの第1の部分TA1に照射され、かつ厚さ方向において第1の焦点位置Faと異なる第2の焦点位置Fbを有する第2の光Lbが膜30のうちの第2の部分TB1に照射される。第1および第2の部分TA1、TB1の各々は、互いに重複しない部分を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法、および膜除去装置に関し、特に、レーザヘッドを用いて基板上の膜を除去する工程を有する半導体装置の製造方法、およびレーザヘッドを用いて基板上の膜を除去する膜除去装置に関するものである。
光電変換装置などの半導体装置の製造において、基板上の膜がレーザを用いて除去されることがある。たとえば特開平11−330513号公報(特許文献1)によれば、以下のような光電変換装置の製造方法が開示されている。
まずガラス基板上に透明電極層が形成される。そして、集積されるべき複数の光電変換セルに対応して、複数の透明電極分離溝がレーザビームを用いたレーザスクライブ法によって形成される。そして光電変換ユニット層が形成される。そして光電変換ユニット層を貫通する複数の接続用溝がレーザスクライブ法によって形成される。そして裏面電極層が堆積される。そして透明電極層が切断される場合と同様に、レーザスクライブ法によって裏面電極層が切断され、複数の裏面電極分離溝が形成される。上記のレーザビームはガラス基板側から入射される。
特開平11−330513号公報
膜応力による基板の反りなどに起因して膜の平坦性が低い場合、上記従来の技術においては基板上の広い範囲に渡って光の焦点を膜に合わせることが困難である。その結果、基板上における膜の除去にむらが生じるので、膜の除去が一部不完全になるという問題がある。
それゆえ本発明の一の目的は、基板上の広い範囲において基板上の膜の除去がより確実に行なわれる半導体装置の製造方法を提供することである。また本発明の他の目的は、基板上の広い範囲において基板上の膜をより確実に除去することができる膜除去装置を提供することである。
本発明の半導体装置の製造方法は、以下の工程を有する。
主面上に膜が形成された基板が固定される。第1の焦点位置を有する第1の光が膜のうちの第1の部分に照射され、かつ厚さ方向において第1の焦点位置と異なる第2の焦点位置を有する第2の光が膜のうちの第2の部分に照射される。第1および第2の部分の各々は、互いに重複しない部分を有する。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、膜のうち第1および第2の部分のそれぞれに、互いに異なる第1および第2の焦点を有する光を照射することができる。よって第1および第2の部分の各々において焦点を最適化することができるので、膜の位置と焦点とのずれが抑制されることで、基板上の膜をより確実に除去することができる。
上記の半導体装置の製造方法において好ましくは、第1および第2の部分は互いに重複する部分を含む。これにより第1および第2の部分の境界において光が照射されない部分が生じることを防止することができる。
上記の半導体装置の製造方法において好ましくは、第1および第2の光の各々の波長は互いに同じである。これにより、第1および第2の光による膜の除去の各々を、同様の特性の光を用いて行なうことができる。
上記の半導体装置の製造方法において好ましくは、基板は、第1および第2の光の各々を透過する性質を有する。これにより膜への第1および第2の光の各々の入射を基板を介して行なうことができる。
上記の半導体装置の製造方法において好ましくは、半導体装置は光電変換装置である。
さらに好ましくは、光電変換装置は、透明電極と、半導体層と、裏面電極とを有する。透明電極は基板上に設けられている。半導体層は透明電極上に設けられている。裏面電極は半導体層上に設けられている。膜は、透明電極、半導体層および裏面電極のいずれかである。
本発明の膜除去装置は、厚さ方向を有する基板の主面上に形成された膜を除去するためのものであって、固定部と、支持部と、第1および第2のレーザヘッドとを有する。固定部は基板を固定するためのものである。支持部は、固定部に対して厚さ方向と交差する方向に相対的に変位可能なものである。第1のレーザヘッドは、第1の焦点位置を有する第1の光を膜のうちの第1の部分に照射するためのものであり、支持部に支持されている。第2のレーザヘッドは、厚さ方向において第1の焦点位置と異なる第2の焦点位置を有する第2の光を膜のうちの第2の部分に照射するためのものであり、支持部に支持されている。第1および第2の部分の各々は、互いに重複しない部分を有する。
本発明の膜除去装置によれば、膜のうち第1および第2の部分のそれぞれに、互いに異なる第1および第2の焦点を有する光を照射することができる。よって第1および第2の部分の各々において焦点を最適化することができるので、膜の位置と焦点とのずれが抑制されることで、基板上の膜をより確実に除去することができる。
上記の膜除去装置において好ましくは、第1および第2の光の各々の波長は互いに同じである。これにより、第1および第2の光による膜の除去の各々を、同様の特性の光を用いて行なうことができる。
上記の膜除去装置において好ましくは、膜除去装置は、第1〜第3の記憶部と、第1および第2のスイッチ部とを有する。第1および第2の記憶部のそれぞれは、膜の第1および第2の領域を記憶するものである。第3の記憶部は、膜の除去される領域を記憶するものである。第1のスイッチ部は、第1および第3の記憶部の各々に記憶された領域の重複部に第1の光が照射されるように第1のレーザヘッドのオン/オフを行なうものである。第2のスイッチ部は、第2および第3の記憶部の各々に記憶された領域の重複部に第2の光が照射されるように第2のレーザヘッドのオン/オフを行なうものである。
以上説明したように、本発明によれば、膜の第1および第2の部分の各々において焦点を最適化することができるので、膜の位置と焦点とのずれが抑制されることで、基板上の膜をより確実に除去することができる。
本発明の実施の形態1における膜除去装置の構成を概略的に示す斜視図である。 図1の膜除去装置によって膜の第1の部分が除去される様子を示す概略的な断面図である。 図1の膜除去装置によって膜の第2の部分が除去される様子を示す概略的な断面図である。 本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法における平面レイアウトを説明する図である。 図4の線V−Vに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の構成を概略的に示す平面図である。 図6の線VIIA−VIIA線に沿う概略断面図(A)、および線VIIB−VIIBに沿う概略断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第1工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第2工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第3工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第4工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第5工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第6工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第7工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における光電変換装置の製造方法の第8工程を概略的に示す図であり、図6の線VIIA−VIIAに沿う位置に対応する断面図(A)、および線VIIB−VIIB線に沿う位置に対応する断面図(B)である。 本発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法における平面レイアウトを説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
はじめに本実施の形態の膜除去装置の構成について説明する。
主に図1〜図5を参照して、本実施の形態の膜除去装置60は、透明基板2(基板)の主面S上に形成された膜30のうち除去領域TRを除去するためのものである。膜除去装置60は、支持ローラ61(固定部)と、X−Yロボット65(支持部)と、第1および第2のレーザヘッド64a、64bと、制御部66と、CCDカメラ63とを有する。
支持ローラ61は、厚さ方向(図中の縦方向)を有する透明基板2を固定するためのものである。透明基板2は、後述する第1および第2の光La、Lbの各々を透過する性質を有する。
X−Yロボット65は、XYZ直交座標系において透明基板2の厚さ方向をZ方向として、X方向およびY方向に移動可能に構成されている。すなわちX−Yロボット65は、支持ローラ61に対して、X方向およびY方向の各々に相対的に変位可能に構成されている。
第1および第2のレーザヘッド64a、64bは、X−Yロボット65に支持されている。第1および第2のレーザヘッド64a、64bのそれぞれは、第1および第2の焦点位置Fa、Fbを有する。Z方向(図中の縦方向)における第1および第2の焦点位置Fa、Fbは互いに距離Dfだけ異なっている。好ましくは、第1および第2のレーザヘッドの各々の波長は互いに同じである。
制御部66は、第1〜第3の記憶部91a〜91cと、第1および第2のスイッチ部92a、92bとを有する。
第1および第2の記憶部91a、91bのそれぞれは、膜30の第1および第2の領域A1、B1を記憶するものである。第3の記憶部91cは、膜30の除去される除去領域TRを記憶するものである。
第1のスイッチ部92aは、第1のレーザヘッド64aのオン/オフを行なうものである。このオン/オフの制御は、第1の部分TA1に選択的に第1の光Laが照射されるように行なわれる。第1の部分TA1は、膜30のうち、第1の記憶部91aに記憶された第1の領域A1と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部分である。
第2のスイッチ部92bは、第2のレーザヘッド64bのオン/オフを行なうものである。このオン/オフの制御は、第2の部分TB1に選択的に第2の光Lbが照射されるように行なわれる。第2の部分TB1は、膜30のうち、第2の記憶部91bに記憶された第2の領域B1と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部分である。
上記のX−Yロボット65が支持ローラ61に対して透明基板2の厚さ方向と交差する方向に相対的に変位する際に、第1のスイッチ部92aが第1のレーザヘッド64aのオン/オフを制御することによって、第1のレーザヘッド64aは、第1の焦点位置Faを有する第1の光Laを膜30のうちの第1の部分TA1に選択的に照射することができる。また上記の変位の際に第2のスイッチ部92bが第2のレーザヘッド64bのオン/オフを制御することによって、第2のレーザヘッド64bは、厚さ方向において第1の焦点位置Faと異なる第2の焦点位置Fbを有する第2の光Lbを膜30のうちの第2の部分TB1に選択的に照射することができる。
図4および図5を参照して、透明基板2の主面S上に形成された膜30のうち除去領域TRを除去する方法について説明する。
まず主面S上に膜30が形成された透明基板2が準備される。透明基板2は、たとえば膜30の膜応力に起因して、反りを有する。この反りのため、膜30は理想的な平坦性を有していない。すなわち膜30は、厚さ方向(図5の縦方向)に垂直な平面Pを基準として、膜30が主に平面Pの一方側(図5の下側)に位置している第1の領域A1と、膜30が主に平面Pの他方側(図5の上側)に位置している第2の領域B1とを有する。第1および第2の領域A1、B1は、境界Dによって互いに隔てられている。よって第1および第2の領域A1、B1は、互いに重複しない部分を有する。
次に膜除去装置60の初期設定が行なわれる。すなわち第1および第2の領域A1、B1のそれぞれの情報が、第1および第2の記憶部91a、91bに記憶される。また除去領域TRが第3の記憶部91cに記憶される。また第1および第2の焦点位置Fa、Fbのそれぞれは、第1および第2の領域A1、B1において焦点位置が最適化されるように設定される。
次に、透明基板2が支持ローラ61に固定される。次にX−Yロボット65が支持ローラ61に対して透明基板2の厚さ方向と交差する方向Mbに相対的に変位される。この変位の際に、制御部66は、第1および第2のレーザヘッド64a、64bに対して以下のような制御を行なう。
第1のスイッチ部92aは、第1の記憶部91aに記憶された第1の領域A1と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部である第1の部分TA1を算出する。そして第1の部分TA1内に第1の光Laの照射位置がある場合、第1のレーザヘッド64aをオン状態とし、逆に第1の部分TA1外に第1の光Laの照射位置がある場合、第1のレーザヘッド64aをオフ状態とする。これにより第1の光Laは、除去領域TRのうちの第1の部分TA1に照射される。
第2のスイッチ部92bは、第2の記憶部91bに記憶された第2の領域B1と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部である第2の部分TB1を算出する。そして第2の部分TB1内に第2の光Lbの照射位置がある場合、第2のレーザヘッド64bをオン状態とし、逆に第2の部分TB1外に第2の光Lbの照射位置がある場合、第2のレーザヘッド64bをオフ状態とする。これにより第2の光Lbは、除去領域TRのうちの第2の部分TB1に照射される。
上記の第1および第2のレーザヘッド64a、64bに対する制御によって、第1および第2の部分TA1、TB1のそれぞれが第1および第2の光La、Lbによって照射されることで、除去領域TR全体の除去が行なわれる。
上記の膜除去方法は、本実施の形態の半導体装置としての光電変換装置の製造方法に適用することができる。以下、この光電変換装置について具体的に説明する。
図6および図7(A)、(B)を参照して、本実施の形態の半導体装置としての光電変換装置である薄膜太陽電池1は、透明基板2と、透明電極層3と、半導体光電変換層4と、裏面電極層5と、電極10とを有する。
透明基板2は、第2の光Lbに対して透光性を有する。透明基板2上には、透明電極層3、半導体光電変換層4および裏面電極層5がこの順序で積層されている。
透明電極層3は、導電膜であって、第1分離溝6によって複数の領域に分離されている。第1分離溝6は半導体光電変換層4で埋められている。
裏面電極層5は導電膜である。裏面電極層5および半導体光電変換層4は、第2分離溝8によって複数のセル領域11に分離されている。
また半導体光電変換層4には、貫通部であるコンタクトライン7が形成されている。コンタクトライン7は、裏面電極層5によって埋められており、隣り合うセル領域11間を電気的に直列に接続している。このように直列接続された複数のセル領域11の端子として、電極10が裏面電極層5上に設けられている。
次に薄膜太陽電池1の製造方法について説明する。
図8(A)および(B)を参照して、透明電極層3が形成された透明基板2が準備される。透明基板2は、たとえばガラス基板である。また透明電極層3の材料は、たとえば、SnO2(酸化スズ)、ITO(Indium Tin Oxide)またはZnO(酸化亜鉛)を用いることができる。
透明電極層3は、通常、その平坦性に乱れを有する。この原因は、たとえば透明電極層3の膜応力による透明基板2の反り、透明基板2の製造誤差、または透明基板2の固定にともなう変形である。特に光電変換装置に用いられる透明基板2は大型のガラス基板であることが多いので、製造誤差が大きくなりやすく、また変形もしやすい。透明基板2の形状は、たとえば長辺1.4mおよび短辺1mを有する長方形である。たとえばこの長辺方向に沿って透明基板2は図5に示すような反りを有する。これにより透明基板2の端部および中央の各々の上に位置する透明電極層3の膜厚方向の位置は、たとえば互いに0.2mm程度だけずれている。
主に図9(A)および(B)を参照して、矢印LM1に示すように、透明基板2を介したレーザスクライブによって、透明電極層3の一部が除去される。これにより透明電極層3を複数の領域に分離する第1分離溝6が形成される。
具体的には、上述した膜30の除去方法(図1〜図5)と同様の方法によって、透明電極層3の部分的な除去が行なわれる。すなわち、まず透明電極層3の平坦性の乱れの平面視における分布に応じて第1および第2の領域A1、B1が設定され、また平坦性の乱れの大きさに応じて第1および第2の焦点位置Fa、Fbが設定される。第1および第2の焦点位置Fa、Fbの差である距離Dfは、たとえば0.1mmとされる。そして第1分離溝6のうち、第1および第2の領域A1、B1のそれぞれの中に位置する部分が第1、および第2の光La、Lbによって形成される。
また第1および第2の光LaおよびLbの各々は、透明電極層3の材料が吸収しやすい波長を有する。たとえば第1および第2の光LaおよびLbの波長は、ともに1064nmとされる。またパルス当たりのエネルギー密度は、たとえば69mJ/mm2とされる。
なお第1および第2の光Laに関する他のパラメータを例示すると、ビーム形状は640μmの辺と、この辺に直交する450μmの辺とを有する長方形であり、パルス周波数は5.5kHzであり、ビーム出力は110Wであり、パルス当たりのエネルギーは20mJである。
図10(A)および(B)を参照して、第1分離溝6を埋めるように透明電極層3を覆う半導体光電変換層4が形成される。半導体光電変換層4は、たとえば、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造を有し、200nm以上5μm以下の厚さを有する。
図11(A)および(B)を参照して、矢印LM2に示すように、透明基板2を介したレーザスクライブによって、半導体光電変換層4の一部が除去される。これにより半導体光電変換層4を貫通するコンタクトライン7が形成される。
具体的には、上述した膜30の除去方法(図1〜図5)と同様の方法によって、半導体光電変換層4の部分的な除去が行なわれる。このレーザスクライブの波長は、光の吸収が主に半導体光電変換層4において生じるように選択され、たとえば532nmである。
図12(A)および(B)を参照して、コンタクトライン7を埋めるように半導体光電変換層4を覆う裏面電極層5が形成される。裏面電極層5は、たとえばZnO層とAg(銀)層との積層体である。
図13(A)および(B)を参照して、矢印LM3に示すように、透明基板2を介したレーザスクライブによって、半導体光電変換層4および裏面電極層5の各々の一部が除去される。これにより半導体光電変換層4および裏面電極層5を複数の領域に分離する第2分離溝8が形成される。
具体的には、上述した膜30の除去方法(図1〜図5)と同様の方法によって、半導体光電変換層4および裏面電極層5の各々の部分的な除去が行なわれる。このレーザスクライブの波長は、光の吸収が主に半導体光電変換層4において生じるように選択され、たとえば532nmである。
図14(A)および(B)を参照して、矢印LM4に示すように、透明基板2を介したレーザスクライブによって、半導体光電変換層4および裏面電極層5の各々の一部が除去される。これにより第2分離溝8の長手方向の両端(図14(A)の左右端)の各々の近傍に周縁溝9が形成される。
具体的には、上述した膜30の除去方法(図1〜図5)と同様の方法によって、半導体光電変換層4および裏面電極層5の各々の部分的な除去が行なわれる。このレーザスクライブの波長は、光の吸収が主に半導体光電変換層4において生じるように選択され、たとえば532nmである。
図15(A)および(B)を参照して、矢印LM5に示すように、透明基板2を介したレーザスクライブによって、周縁溝9のさらに外側(図15(A)の破線部の外側)の領域と、第2分離溝8の延在方向に沿った外側(図15(B)の左右側)の領域とにおいて、透明電極層3、半導体光電変換層4および裏面電極層5が除去される。
具体的には、上述した膜30の除去方法(図1〜図5)と同様の方法によって、透明電極層3、半導体光電変換層4および裏面電極層5の各々の部分的な除去が行なわれる。このレーザスクライブの波長は、光の吸収が主に透明電極層3において生じるように選択され、たとえば1064nmである。
図7(A)および(B)を参照して、第2分離溝8の延在方向に直交する方向の両端の裏面電極層5の表面上に、第2分離溝8の延在方向と同じ方向に延在する電極10が形成される。
以上により、本実施の形態の光電変換装置である薄膜太陽電池1が得られる。
本実施の形態によれば、図2および図3に示すように、膜30のうち第1および第2の部分TA1、TB1のそれぞれに、互いに異なる第1および第2の焦点位置Fa、Fbを有する第1および第2の光La、Lbを照射することができる。よって第1および第2の部分TA1、TB1の各々において焦点を最適化することができるので、膜30の位置と焦点とのずれが抑制されることで、透明基板2上の膜30をより確実に除去することができる。
(実施の形態2)
主に図16を参照して、本実施の形態の半導体装置の製造方法としての膜除去方法について説明する。
膜30は、厚さ方向(図5の縦方向)に垂直な平面Pを基準として、膜30が主に平面Pの一方側(図5の下側)に位置している領域AOと、膜30が主に平面Pの他方側(図5の上側)に位置している領域B1と、膜30が主に平面Pの近傍に位置している領域ABとを有する。領域AOおよび領域ABが第1の領域A2とされ、また領域BOおよび領域ABが第2の領域B2とされる。よって第1および第2の領域A2、B2は、互いに重複する部分である領域ABを含む。すなわち、実施の形態1においては第1および第2の領域A1、B1(図4)が重複していなかったが、本実施の形態においては第1および第2の領域A2、B2は、互いに重複する部分を有する。
次に膜除去装置60の初期設定が行なわれる。すなわち、上記の第1および第2の領域A2、B2のそれぞれの情報が、第1および第2の記憶部91a、91bに記憶される。また除去領域TRが第3の記憶部91cに記憶される。また第1および第2の焦点位置Fa、Fbのそれぞれが、第1および第2の領域A1、B1において焦点位置が最適化されるように設定される。
次に透明基板2が支持ローラ61に固定される。X−Yロボット65が支持ローラ61に対して透明基板2の厚さ方向と交差する方向に相対的に変位される。この変位の際に、制御部66は、第1および第2のレーザヘッド64a、64bに対して以下のような制御を行なう。
第1のスイッチ部92aは、第1の記憶部91aに記憶された第1の領域A2と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部である第1の部分TA2を算出する。そして第1の部分TA2内に第1の光Laの照射位置がある場合、第1のレーザヘッド64aをオン状態とし、逆に第1の部分TA2外に第1の光Laの照射位置がある場合、第1のレーザヘッド64aをオフ状態とする。これにより第1の光Laは、除去領域TRのうちの第1の部分TA2に照射される。
第2のスイッチ部92bは、第2の記憶部91bに記憶された第2の領域B2と、第3の記憶部91cに記憶された除去領域TRとの重複部である第2の部分TB2を算出する。そして第2の部分TB2内に第2の光Lbの照射位置がある場合、第2のレーザヘッド64bをオン状態とし、逆に第2の部分TB2外に第2の光Lbの照射位置がある場合、第2のレーザヘッド64bをオフ状態とする。これにより第2の光Lbは、除去領域TRのうちの第2の部分TB2に照射される。
上記の第1および第2のレーザヘッド64a、64bに対する制御によって、第1および第2の部分TA1、TB1のそれぞれが第1および第2の光La、Lbによって照射されることで、除去領域TR全体の除去が行なわれる。
本実施の形態の膜除去方法において、第1の部分TA2は、第1の光Laのみが照射される部分TAOと、第1および第2の光La、Lbの両方が照射される部分TABとを有する。また第2の部分TB2は、第2の光Lbのみが照射される部分TBOと、第1および第2の光La、Lbの両方が照射される部分TABとを有する。部分TABは、第1および第2の部分TA2、TB2の各々に共有され、第1および第2の光La、Lbの両方の照射を受ける。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1および第2の部分TA2、TB2が互いに重複した部分TABを設けることで、第1および第2の部分TA2、TB2の境界において光が照射されない部分が生じることを防止することができる。
なお上記の説明においては、膜30(図2、図3)へ第1および第2の光La、Lbが透明基板2を介して入射される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1および第2の光La、Lbが透明基板2を介さずに直接、膜30に入射されてもよい。この場合、透明基板2の代わりに、第1および第2の光La、Lbに対する透光性を有さない基板を用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、レーザヘッドを用いて基板上の膜を除去する工程を有する半導体装置の製造方法、およびレーザヘッドを用いて基板上の膜を除去する膜除去装置に特に有利に適用することができる。
A1,A2 第1の領域、B1,B2 第2の領域、Fa 第1の焦点位置、Fb 第2の焦点位置、La 第1の光、Lb 第2の光、S 主面、TA1,TA2 第1の部分、TB1,TB2 第2の部分、TR 除去領域、1 薄膜太陽電池(光電変換装置)、2 透明基板(基板)、3 透明電極層、4 半導体光電変換層、5 裏面電極層、6 第1分離溝、7 コンタクトライン、8 第2分離溝、9 周縁溝、10 電極、11 セル領域、30 膜、60 膜除去装置、61 支持ローラ(固定部)、63 CCDカメラ、64a 第1のレーザヘッド、64b 第2のレーザヘッド、65 X−Yロボット(支持部)、91a〜91c 第1〜第3の記憶部、92a 第1のスイッチ部、92b 第2のスイッチ部。

Claims (9)

  1. 主面上に膜が形成された基板を固定する工程と、
    第1の焦点位置を有する第1の光を前記膜のうちの第1の部分に照射し、かつ厚さ方向において前記第1の焦点位置と異なる第2の焦点位置を有する第2の光を前記膜のうちの第2の部分に照射する工程とを備え、
    前記第1および第2の部分の各々は、互いに重複しない部分を有する、半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1および第2の部分は、互いに重複する部分を含む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1および第2の光の各々の波長は互いに同じである、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記基板は、第1および第2の光の各々を透過する性質を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記半導体装置は光電変換装置である、請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記光電変換装置は、前記基板上に設けられた透明電極と、前記透明電極上に設けられた半導体層と、前記半導体層上に設けられた裏面電極とを有し、
    前記膜は、前記透明電極、前記半導体層および前記裏面電極のいずれかである、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 厚さ方向を有する基板の主面上に形成された膜を除去するための膜除去装置であって、
    前記基板を固定するための固定部と、
    前記固定部に対して前記厚さ方向と交差する方向に相対的に変位可能な支持部と、
    第1の焦点位置を有する第1の光を前記膜のうちの第1の部分に照射するための、前記支持部に支持された第1のレーザヘッドと、
    前記厚さ方向において前記第1の焦点位置と異なる第2の焦点位置を有する第2の光を前記膜のうちの第2の部分に照射するための、前記支持部に支持された第2のレーザヘッドとを備え、
    前記第1および第2の部分の各々は、互いに重複しない部分を有する、膜除去装置。
  8. 前記第1および第2の光の各々の波長は互いに同じである、請求項7に記載の膜除去装置。
  9. 前記膜の第1および第2の領域のそれぞれを記憶する第1および第2の記憶部と、
    前記膜の除去される領域を記憶する第3の記憶部と、
    前記第1および第3の記憶部の各々に記憶された領域の重複部に前記第1の光が照射されるように前記第1のレーザヘッドのオン/オフを行なう第1のスイッチ部と、
    前記第2および第3の記憶部の各々に記憶された領域の重複部に前記第2の光が照射されるように前記第2のレーザヘッドのオン/オフを行なう第2のスイッチ部とをさらに備えた、請求項7または8に記載の膜除去装置。
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