JP2010216841A - 力学量検出センサ - Google Patents

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Kazusato Igarashi
一聡 五十嵐
Toshinori Watanabe
利徳 渡辺
Satoshi Waga
聡 和賀
Eiichi Komai
栄一 駒井
Hidenori Gocho
英紀 牛膓
Toshihiro Kobayashi
俊宏 小林
Eiji Umetsu
英治 梅津
Kenichi Tanaka
健一 田中
Masahiko Ishizone
昌彦 石曽根
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Abstract

【課題】センサを大型化することなく、支持部と錘部とのスティッキングを抑制することができる力学量検出センサを提供すること。
【解決手段】開口部23を有する支持部21と、支持部21の開口部23の内側に位置し、支持部21の内側面28に対向する外側面27を有する錘部22と、支持部21の各内側面28と錘部22の各外側面27との間にそれぞれ位置し、錘部22を揺動自在に支持する複数の梁部13と、複数の梁部13の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する複数の検出素子17とを備え、平面視において、錘部22の各外側面27と支持部21の各内側面28との間隔が、それぞれ錘部22の外側面27と支持部21の内側面28との間に位置する梁部13の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成した。
【選択図】図7

Description

本発明は、加速度を検出することができる小型の力学量検出センサに関する。
自動車産業や機械産業では、加速度を正確に検出できる小型の力学量検出センサの需要が高まっている。このような力学量検出センサとして、梁部により支持された錘部の揺動に応じて加速度を検出する加速度センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。この加速度センサは、開口部が形成された支持部と、支持部の開口部の内側に位置する錘部と、支持部に対し錘部を揺動自在に支持する梁部とを有して構成されている。梁部の上面には梁部の撓み量に応じて加速度に応じた信号を出力する検出素子が配置されている。
また、支持部の開口部および開口部の内側に位置する錘部は、それぞれ上面視矩形状であり、支持部の内側面と錘部の外側面とが全周に亘って平行かつ等間隔となるように形成されている。そして、慣性力の作用により錘部が支持部の開口部内を揺動することにより、梁部が撓み変形して検出素子により加速度が検出される。
特開平2−95264号公報
しかしながら、特許文献1に記載の力学量検出センサは、支持部の内側面と錘部の外側面とが全周に亘って平行かつ等間隔であるため、強い衝撃により錘部の外側面が支持部の開口部の内側面に衝突してスティッキングが生じ、加速度を検出することができなくなるおそれがあった。この場合、支持部の内側面と錘部の外側面との間隔を全周に亘って広くとることが考えられるが、センサが大型化してしまうという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、センサを大型化することなく、支持部と錘部とのスティッキングを抑制することができる力学量検出センサを提供することを目的とする。
本発明の力学量検出センサは、開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、対向する前記支持部の2以上の内側面と前記錘部の2以上の外側面との間に位置し、前記錘部を揺動自在に支持する複数の梁部と、前記複数の梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する複数の検出素子とを備え、平面視において、少なくとも前記梁部が位置する前記錘部の各外側面と前記支持部の各内側面との間隔が、それぞれ前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間に位置する前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする。
本発明の力学量検出センサは、開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、前記支持部の各内側面と前記錘部の各外側面との間において、前記錘部の外側面に沿って半周以上延在し、前記錘部を揺動自在に支持する1つの梁部と、前記1つの梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する検出素子とを備え、平面視において、前記梁部は、前記錘部の2つの角部に対応する位置で屈折し、前記支持部との接続部分および屈折部分を支点として揺動するように構成され、少なくとも前記梁部が位置する前記錘部の各外側面と前記支持部の各内側面との間隔が、それぞれ前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間に位置する前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする。
本発明の力学量検出センサは、開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、前記錘部を揺動自在に支持する1つの梁部と、前記梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する検出素子とを備え、平面視において、前記錘部の揺動方向に位置する前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が、前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする。
これらの構成によれば、平面視において、錘部が揺動したときに、梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に錘部の外側面の変位量が大きくなるが、錘部の外側面の変位量に合わせて錘部の外側面と支持部の内側面との間隔が広く形成されているため、錘部の外側面と支持部の内側面との衝突を回避してスティッキングを抑制することができる。また、支持部の内側面と錘部の外側面との間隔を全周に亘って広くとる必要がないため、センサを大型化する必要がない。
本発明は、上記力学量検出センサにおいて、前記錘部は、上端部において前記梁部により支持されており、前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が、前記上端部から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、錘部が揺動したときに、錘部の上端部から離間方向に錘部の外側面の変位量が大きくなるが、錘部の外側面の変位量に合わせて錘部の外側面と支持部の内側面との間隔が広く形成されているため、錘部の外側面と支持部の内側面との衝突を回避してスティッキングを抑制することができる。
本発明は、上記力学量検出センサにおいて、前記錘部の外側面および前記支持部の内側面の少なくともいずれか一方に形成された逃げ部により、前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が広くなるように形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、錘部の外側面および支持部の内側面の少なくとも一方に逃げ部を形成することにより、持部の内側面と錘部の外側面との間隔を広く形成し、スティッキングを抑制することができる。
本発明は、上記力学量検出センサにおいて、前記検出素子は、圧電素子であることを特徴とする。
この構成によれば、簡易な構成により検出素子を構成することができる。
本発明によれば、センサを大型化することなく、支持部と錘部とのスティッキングを抑制することができる。
本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、力学量検出センサの斜視図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、力学量検出センサの分解斜視図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、力学量検出センサの背面模式図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、図3のA−A線に沿う鉛直断面の模式図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、力学量検出センサの検出動作説明図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、加工プロセスの一例を説明するための図である。 本発明に係る力学量検出センサの実施の形態を示す図であり、Y軸方向に慣性力が作用したときの錘部の揺動状態の一例を示す図である。 本発明に係る力学量検出センサの変形例を示す図である。 本発明に係る力学量検出センサの他の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る力学量検出センサの斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る力学量検出センサの分解斜視図である。
図1および図2に示すように、力学量検出センサ1は、第1の半導体基板2と第2の半導体基板3とを絶縁層4を介して接合して構成されている。力学量検出センサ1は、例えば、第1の半導体基板2をシリコン層、絶縁層4を酸化シリコン層、第2の半導体基板3をシリコン層とした3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。
第1の半導体基板2は、第2の半導体基板3と比較して相対的に薄板状のシリコン層で構成され、矩形枠状の枠体11と、枠体11の内側に配置された変位部12と、枠体11の四辺と変位部12とを接続する4つの梁部13とが形成されている。枠体11、変位部12、梁部13は、第1の半導体基板2をエッチングにより変位部12の周囲に上面視L字状の4つの開口を設けることで形成される。
枠体11は、L字状の4つの開口により変位部12を囲うように形成されている。変位部12は、略正方形状に形成され、枠体11の枠内中央に配置されている。4つの梁部13は、それぞれ枠体11の一辺から対向辺に向かって延在する長尺部15と、長尺部15に連なり、変位部12の四隅に接続される短尺部16とから構成される。このように、4つの梁部13は、長尺部15を有しているため、撓み易い構成となっている。
各梁部13の上面には、枠体11との接続部分に位置してそれぞれ検出素子17が設けられており、この検出素子17により各梁部13の撓み量が検出される。検出素子17は、いわゆる圧電素子であり、下地膜の上面に、下部電極、圧電体膜、上部電極の順に蒸着等により成膜することで形成される。検出素子17は、梁部13に生じた撓みにより変形し、この変形による圧力を電圧に変換して出力する。
第2の半導体基板3には、第1の半導体基板2と比較して相対的に厚板状のシリコン層で構成され、略矩形状の開口部23を有する支持部21と、開口部23の内側に配置された錘部22とが形成されている。支持部21および錘部22は、第1の半導体基板2をエッチングにより錘部22の周囲に略矩形枠状の開口を設けることで形成される。また、開口部23を形成する各内側面には、略V字状に切り欠かれた逃げ部24が形成されている。
支持部21は、上面視において枠体11に対応した形状を有しており、枠体11の下面に絶縁層4を介して接合されている。錘部22は、略直方体形状に形成されており、変位部12の下面に絶縁層4を介して接合されている。このように、錘部22は、支持部21の開口部23の内側において、変位部12を介して4つの梁部13により揺動自在に支持される。よって、錘部22の重心位置に慣性力が作用すると、X軸回りの回動、Y軸回りの回動、Z軸方向の直動が可能となっている。
次に、図3および図4を参照して、支持部に形成された逃げ部と錘部との位置関係について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る力学量検出センサの背面模式図である。図4は、図3のA−A線に沿う鉛直断面の模式図である。
図3に示すように、錘部22は、変位部12を介して4つの梁部13により枠体11に支持されており、梁部13と枠体11との4箇所の接続部分を支点として揺動可能に構成されている。この場合、水平面上において、錘部22の各外側面27は、それぞれ対応する梁部13と枠体11との接続部分を支点として変位するため、この支点から離間するにつれて変位量が大きくなる。
したがって、水平面上では、錘部22の各外側面27は、梁部13と枠体11との接続部分から最も離間した位置で、支持部21の内側面28に対する接近方向の変位量が最大となる。なお、錘部22の各外側面27に対応する梁部13とは、錘部22の外側面27の変位に対して支配的となる梁部13のことを示し、本実施の形態においては錘部22の各外側面27に対し、対向する支持部21の各内側面28との間に位置する梁部13のことをいう。
また、上記したように支持部21の各内側面28にはそれぞれ逃げ部24が形成されている。各逃げ部24は、平面視において梁部13に沿って延在し、この梁部13の枠体11との接続部分から離間するのにつれて、錘部22の外側面27との間隔を広げるように形成されている。すなわち、逃げ部24は、水平面上において錘部22の外側面27の変位量が小さい側では浅く、錘部22の外側面27の変位量が大きい側では深く形成されている。このように、支持部21の開口部23は、逃げ部24により錘部22との衝突を避けるように、錘部22が揺動可能な揺動領域に沿って形成されている。
また、図4に示すように、錘部22は梁部13により変位部12を介して上端で支持されているため、水平面に直交する鉛直平面上において、錘部22の外側面27は変位部12から下側に離間するのにつれて変位量が大きくなる。したがって、鉛直平面上では、錘部22の各外側面27は、下端において支持部21の内側面28に対する接近方向の変位量が最大となる。
一方、逃げ部24は、鉛直平面上において下方に向かって錘部22の外側面27との間隔を広げるように傾斜している。すなわち、逃げ部24は、鉛直平面上において錘部22の外側面27の変位量が小さい側では浅く、錘部22の外側面27の変位量が大きい側では深く形成されている。
このように、支持部21の各内側面28には、錘部22の各外側面27の変位量に対応して逃げ部24が形成されているため、錘部22の外側面27が大きく変位しても支持部21の内側面28との衝突を回避して、スティッキングを抑制することが可能となる。また、逃げ部24は、平面視において支持部21の内側面28において梁部13と枠体11との接続部分を避けるように形成されている(図3参照)。この構成により、梁部13と枠体11との接続部分において支持部21に対して枠体11がはみ出ることを防止して、本来、バネとして機能しない枠体11の一部が梁部13と共にバネとして機能するのを防止し、センサ感度のばらつきを抑えることが可能となる。
次に、図5を参照して、力学量検出センサの検出動作について簡単に説明する。図5は、力学量検出センサの検出動作説明図であり、(a)は錘部がX軸回りに回動する際の検出動作説明図であり、(b)は錘部がZ軸方向に直動する際の検出動作説明図である。なお、錘部がY軸回りに回動時の検出動作についてはX軸回りの回動時と略同様であるため省略する。
図5(a)に示すように、力学量検出センサ1に対して加速度が働いて、錘部22に対してY軸方向に慣性力が作用すると、錘部22はX軸回りに回動する。このとき、梁部13a、bの変位部12側がZ軸方向下方に移動して、梁部13a、bの枠体11側にZ方向上方に力が作用する。また、梁部13c、dの変位部12側がZ軸方向上方に移動して、梁部13c、dの枠体11側にZ軸方向下方に力が作用する。そして、梁部13a、bの枠体11側はZ軸方向上方に膨らむように撓み、梁部13c、dの枠体11側はZ軸方向下方に凹むように撓む。
検出素子17a、bは、それぞれ梁部13a、bの枠体11側の撓みに合わせてZ軸方向上方に膨らむように変形し、変形に応じた電圧を出力する。また、検出素子17c、dは、それぞれ梁部13c、dの枠体11側の撓みに合わせてZ軸方向下方に凹むように変形し、変形に応じた電圧を出力する。各検出素子17a、b、c、dから出力された電圧は、図示しない演算回路において演算され、加速度が算出される。
図5(b)に示すように、力学量検出センサ1に対して加速度が働いて、錘部22に対してZ軸方向下方に慣性力が作用すると、錘部22はZ方向下方に直動する。このとき、梁部13a、b、c、dの変位部12側がZ軸方向下方に移動して、梁部13a、b、c、dの枠体11側にZ軸方向上方に力が作用する。そして、梁部13a、b、c、dの枠体11側はZ軸方向上方に膨らむように撓み、検出素子17a、b、c、dもZ軸方向上方に膨らむように変形する。そして、各検出素子17a、b、c、dから出力された電圧は、図示しない演算回路において演算され、加速度が算出される。
次に、図6を参照して、力学量検出センサの加工プロセスの一例について説明する。図6は、本発明の実施の形態に係る加工プロセスの一例を説明するための図である。
図6(a)に示すように、第1の半導体基板2、絶縁層4、第2の半導体基板3を積層したSOI基板を準備し、第1の半導体基板2の上面にサポート基板31が配置される。次に、図6(b)に示すように、第2の半導体基板3の下面が研磨され薄化されると共に、第2の半導体基板3がフォトリソグラフィおよびエッチングにより加工されて支持部21および錘部22が形成される。このとき、支持部21の内側面28には図3および図4に示すような逃げ部24が形成される。
次に、図6(c)に示すように、ベース基板32がフォトリソグラフィおよびエッチングにより加工されてキャビティ33が形成され、第2の半導体基板3の下面に接合される。次に、図6(d)に示すように、第1の半導体基板2の上面からサポート基板31が剥離され、第1の半導体基板2の上面が研磨されて所望の厚みに薄化される。次に、図6(e)に示すように、第1の半導体基板2の上面にスパッタリングにより金属材および圧電材が被着され、フォトリソグラフィおよびエッチングによりパターンニングされて検出素子17が形成される。
次に、図6(f)に示すように、第1の半導体基板2および絶縁層4がフォトリソグラフィおよびエッチングにより加工されて枠体11、梁部13、変位部12が形成される。このようにして、図1に示す力学量検出センサ1を得ることが可能となる。
ここで、図7を参照して、Y軸正方向に慣性力が作用したときの錘部の揺動状態について説明する。図7は、Y軸方向に慣性力が作用したときの錘部の揺動状態の一例を示す図であり、(a)は水平面上における錘部の揺動を裏側からみた状態を示し、(b)は(a)をB−B線に沿う鉛直断面における錘部の揺動を示している。なお、ここでは、Y軸正方向に慣性力が作用した場合を例示して説明するが、X軸正方向、Z軸正方向に慣性力が作用した場合にも同様な効果を得ることが可能である。
図7(a)に示すように、錘部22の揺動を水平面上でみた場合には、錘部22に対しY軸正方向に慣性力が作用すると、錘部22はY軸正方向に揺動すると共に、Z軸回りに僅かに回動する。この場合、錘部22の各外側面27a、b、c、dは、対応する梁部13と枠体11との接続部分を支点として変位するため、この支点から最も離間した位置において変位量が最大となる。
また、錘部22にY軸正方向に慣性力が作用しているため、錘部22の外側面27aの図示左端が最も支持部21の内側面28aに接近する。この場合、錘部22の外側面27aに対向する支持部21の逃げ部24aは、図示左端において最も深く形成されているため、錘部22と支持部21との衝突が回避される。
一方、図7(b)に示すように、錘部22の揺動を鉛直平面上でみた場合には、錘部22に対しY軸方向に慣性力が作用すると、錘部22がX軸回りに回動する。この場合、錘部22の各外側面27a、b、c、dは、変位部12側を支点として変位するため、この支点から最も離間した下端において変位量が最大となる。
また、錘部22にY軸正方向に慣性力が作用しているため、錘部22の外側面27aの下端が最も支持部21の内側面28aに接近する。この場合、錘部22の外側面27aに対向する支持部21の逃げ部24aは、下端において最も深く形成されているため、錘部22と支持部21との衝突が回避される。このように、錘部22が揺動しても、水平面上および鉛直平面上において、錘部22の外側面27と支持部21の内側面28とが衝突することがなく、スティッキングが抑制される。
以上のように、本実施の形態に係る力学量検出センサ1によれば、錘部22が揺動したときに、梁部13の揺動時の支点となる位置から離間方向に錘部22の外側面27の変位量が大きくなるが、錘部22の外側面27の変位量に合わせて逃げ部24が深く形成されているため、錘部22の外側面27と支持部21の内側面28との衝突を回避してスティッキングを抑制することができる。また、支持部21の内側面28と錘部22の外側面27との間隔を全周に亘って広くとる必要がないため、センサを大型化する必要がない。
なお、上記した実施の形態においては、四梁構造の力学量検出線センサを例示して説明したが、この構成に限定されるものではない。梁により錘部を支持する構成であればよく、例えば、図8(a)、(b)に示すような一梁構造の力学量検出センサに適用可能である。
この場合、図8(a)に示すように、一梁構造の力学量検出センサにおいては、錘部41が梁部42と枠体との接続部分を支点として上下左右に揺動するように構成され、支持部43の内側面46は梁部42と枠体との接続部分から離れるのにつれて錘部41の外側面45から離間するように傾斜している。この構成により、錘部41の左右方向に位置する外側面45の変位量が大きい側で支持部43の内側面46との間隔を広げることができ、錘部41の外側面45と支持部43の内側面46との衝突を回避することが可能となる。
また、図8(b)に示すように、錘部51の左右方向に位置する外側面55の変位量が大きい側の略半部に対応するように、支持部53の内側面56に凹部54を形成するようにしてもよい。このような構成であっても、錘部51の外側面55と支持部53の内側面56との衝突を回避することが可能となる。
また、図9(a)に示すように、本発明を複数の屈折部分を有する梁部63が錘部66の周囲を半周以上延在して、錘部66を揺動可能に支持する一梁構造の力学量検出センサに適用することも可能である。この一梁構造の力学量検出センサにおいては、梁部63が屈折して平面視C字状に形成されており、梁部63と枠体61との接続部分、梁部63の錘部66の角部に対応する屈折部分を支点として揺動する。
また、支持部65の各内側面69には、錘部66との間隔を広げるようにV字状に切り欠かれた逃げ部67が形成されている。各逃げ部67は、錘部66が揺動可能な揺動領域に沿って形成されている。すなわち、逃げ部67は、梁部63の支点となる枠体61との接続部分および屈折部分から離間するにつれて、錘部66の外側面68との間隔を広げるように形成される。このように、逃げ部67は、水平面上において錘部66の外側面68の変位量が小さい側では浅く、錘部66の外側面68の変位量が大きい側では深く形成され、水平面上において錘部66の外側面68と支持部65の内側面69との衝突が回避される。また、逃げ部67は、鉛直平面上において下方に向かって錘部66の外側面68との間隔を広げるように傾斜しており、鉛直平面上において錘部66の外側面68と支持部65の内側面69との衝突が回避される。
また、図9(b)に示すように、本発明を2つの梁部73により支持する二梁構造の力学量検出センサに適用することも可能である。この場合、本実施の形態に係る四梁構造の力学量検出センサと同様に、錘部76が揺動しても、水平面上および鉛直平面上において、錘部76の外側面78と支持部75の内側面79との衝突が回避される。
また、上記した実施の形態においては、支持部の内側面に逃げ部を形成する構成としたが、錘部の外側面に逃げ部を形成する構成としてもよいし、支持部の内側面と錘部の外側面の両方に逃げ部を形成する構成としてもよい。
また、上記した実施の形態においては、水平面上において錘部の外側面の変位量の大きさに合わせて、逃げ部の深くする構成としたが、この構成に限定されるものではない。錘部の外側面と支持部の内側面との衝突を回避可能な構成であればよく、例えば、錘部の外側面の変位量が大きい側に対応した略半部にのみに部分的に逃げ部を形成する構成としてもよい。すなわち、請求項の錘部の外側面と支持部の内側面との間隔が、梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたという記載は、錘部の外側面と支持部の内側面との衝突を回避可能な部分のみ間隔を広げる構成を含むものである。
また、上記した実施の形態においては、水平面上および鉛直平面上において錘部の外側面の変位量が小さい側では逃げ部を浅く、錘部の外側面の変位量が大きい側では逃げ部を深く形成する構成としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、水平面上においてのみ錘部の外側面の変位量が小さい側では逃げ部を浅く、錘部の外側面の変位量が大きい側では逃げ部を深く形成してもよいし、鉛直平面上においてのみ錘部の外側面の変位量が小さい側では逃げ部を浅く、錘部の外側面の変位量が大きい側では逃げ部を深く形成してもよい。
また、上記した実施の形態においては、枠体および支持部、変位部および錘部をそれぞれ別体として形成する構成としたが、枠体および支持部、変位部および錘部をそれぞれ一体として形成する構成としてもよい。
また、上記した実施の形態における衝突とは、スティッキングが生じる程度の強い衝突のことを示している。したがって、逃げ部は、錘部の外側面と支持部の内側面とが完全に非接触となる深さを有する構成に限定されるものではなく、錘部の外側面と支持部の内側面との接触によりスティッキングが生じない程度の深さを有していればよい。
また、上記した実施の形態においては、検出素子として圧電素子を例示して説明したが、この構成に限定されるものではない。梁部の撓みに基づいて力学量に応じた信号を出力する構成であればよく、例えば、圧電素子の代わりにピエゾ素子を用いてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明は、センサを大型化することなく、支持部と錘部とのスティッキングを抑制することができるという効果を有し、特に、加速度を検出することができる小型の力学量検出センサに有用である。
1 力学量検出センサ
2 第1の半導体基板
3 第2の半導体基板
4 絶縁層
11 枠体
12 変位部
13 梁部
17 検出素子
21 支持部
22 錘部
23 開口部
24 逃げ部
27 外側面
28 内側面

Claims (6)

  1. 開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、対向する前記支持部の2以上の内側面と前記錘部の2以上の外側面との間に位置し、前記錘部を揺動自在に支持する複数の梁部と、前記複数の梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する複数の検出素子とを備え、
    平面視において、少なくとも前記梁部が位置する前記錘部の各外側面と前記支持部の各内側面との間隔が、それぞれ前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間に位置する前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする力学量検出センサ。
  2. 開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、前記支持部の各内側面と前記錘部の各外側面との間において、前記錘部の外側面に沿って半周以上延在し、前記錘部を揺動自在に支持する1つの梁部と、前記1つの梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する検出素子とを備え、
    平面視において、前記梁部は、前記錘部の2つの角部に対応する位置で屈折し、前記支持部との接続部分および屈折部分を支点として揺動するように構成され、少なくとも前記梁部が位置する前記錘部の各外側面と前記支持部の各内側面との間隔が、それぞれ前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間に位置する前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする力学量検出センサ。
  3. 開口部を有する支持部と、前記支持部の開口部の内側に位置し、前記支持部の内側面に対向する外側面を有する錘部と、前記錘部を揺動自在に支持する1つの梁部と、前記梁部の撓み量に基づいて力学量に応じた信号を出力する検出素子とを備え、
    平面視において、前記錘部の揺動方向に位置する前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が、前記梁部の揺動時の支点となる位置から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする力学量検出センサ。
  4. 前記錘部は、上端部において前記梁部により支持されており、
    前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が、前記上端部から離間方向に広くなるように形成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の力学量検出センサ。
  5. 前記錘部の外側面および前記支持部の内側面の少なくともいずれか一方に形成された逃げ部により、前記錘部の外側面と前記支持部の内側面との間隔が広くなるように形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の力学量検出センサ。
  6. 前記検出素子は、圧電素子であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の力学量検出センサ。
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