JP2010215522A - 皮膚疾患治療用又は皮膚疾患予防用医薬組成物、及び、皮膚疾患予防用化粧料 - Google Patents

皮膚疾患治療用又は皮膚疾患予防用医薬組成物、及び、皮膚疾患予防用化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】 患者に精神的及び肉体的なストレスを与えることなく肥厚性瘢痕・ケロイド等を正常組織に置き換え、治癒及び予防する治療剤及び化粧品を提供する。簡便に使用でき、経済的な治療剤を提供する。
【解決手段】 ラクトフェリンを含有する皮膚疾患治療用、皮膚疾患予防用医薬組成物、及び、皮膚疾患予防用化粧料。
【効果】 肥厚性瘢痕・ケロイドに対する従来の治療法は、外科手術、グルココルチコイドやトラニラストの投与、液体窒素による凍結壊死療法等によっていた。本願発明によれば、全身投与(経口投与、静脈内投与等)、又は、外用剤として患部に適用することにより、患者に精神的及び肉体的なストレスを与えることなく、簡便かつ経済的に治療することができ、肥厚性瘢痕・ケロイドの発生を安全かつ簡便に予防できる。
【選択図】 図7

Description

この発明は、肥厚性瘢痕及びケロイド等を治療する医薬品及び化粧品に関する。
ケロイド・肥厚性瘢痕は有色人種に発生しやすく、ケロイド・肥厚性瘢痕が発生しやすいという特徴は、日本人にとっても例外ではない。
したがって、我が国においても、皮膚にメスを入れなければならない外科系の医師にとっては、手術後の肥厚性瘢痕やケロイドの発生は悩みの種である。
特に、整容的な手術結果を重んじる形成外科医にとっては、これが発生すれば医療訴訟が起こり多大な経済的損害を蒙る虞さえある。
しかも、肥厚性瘢痕・ケロイドは手術して除去したり、液体窒素で凍結壊死させて破壊しても、病的に変異した細胞を完全に取り除かない限り再発する。
最近は、患者も手術後の傷跡を非常に気にして完全な治療を希望するので、何とかこのケロイドや肥厚性瘢痕の発生を抑制すべく努力しなければならない。
肥厚性瘢痕・ケロイドの成因は、最新の医学の進歩をもってしても、未だに不明である。
そのため、ケロイドと肥厚性瘢痕の定義、分類、そして、治療法も確立されていないのが現状である。
特に、日本においては定義や分類が明確でなかったところに、「瘢痕ケロイド」という名称が一人歩きして、混乱の源となっている。
すなわち、これがケロイドと肥厚性瘢痕との区別を曖昧にし、治療法の効果の判定にも影響を及ぼしていたようである。
臨床的にはケロイドや肥厚性瘢痕は掻痒が強く、時として拘縮があり醜く、また、これが非常に執拗であるがために、患者にとっては耐えられない苦しみである。
特に、小児の広範囲熱傷患者は創閉鎖後のケロイド・肥厚性瘢痕は、夜も眠れぬほどの苦痛を伴い、これらの治療法の確立が強く望まれていた。
このため、肥満細胞や線維芽細胞とコラーゲンの関係など、種々研究がなされているが、はっきりとした因果関係が未だに不明である。
最近は、サイトカインや線維芽細胞の分子遺伝子レベルでの研究がなされ、ケロイドの線維芽細胞の特殊性が認められたという論文が多くなり、この方面の研究もさかんになりつつある。
これに加えて、抗アレルギー剤のトラニラストがケロイド・肥厚性瘢痕の治療に有効なことが判明し、ケロイド・肥厚性瘢痕への関心も急速に高まっている。
肥厚性瘢痕、ケロイドは外傷、熱傷、手術などをきっかけに発生する隆起性病変である。
外傷、例えば、バラのとげによる刺傷が一定の深さまで達し、感染などが加わって治癒の遷延が起こると、肥厚性瘢痕は誰にでもどの場所でも発生する。
ケロイドはケロイド体質といわれる素因のある人の耳、胸、肩、腕、下腹部などに発生する(非特許文献1)。
治療には、トラニラスト内服(非特許文献2)、ステロイド局注、外科的切除、放射線照射などがあり、肥厚性瘢痕の場合には液体窒素による凍結壊死法も行われる。
スポンジによる圧迫固定療法も行なわれているが、機能障害等を伴う場合には、切除後Z形成術ないし植皮術が施術されているのが現状である(非特許文献3)。
手術後の再発が起こりやすく、外科的治療でも確実な治療法とは言い難い。
かかるケロイドや肥厚性瘢痕は、疼痛及び掻痒感をともなうことから、患者としては大変な苦痛となる。
ケロイド、肥厚性瘢痕の治療は、グルココルチコイド(副腎皮質ステロイド)の局所注射が一般的に行われるが、局所の疼痛が欠点である。
また、注射により免疫能が低下し感染症を誘発する場合がある。
特に、ステロイドを長期間使用すれば、色素沈着、満月様風貌、糖尿病、骨粗鬆症、月経異常等の多彩な副作用を誘発し、長期にわたり治療しても必ずしも肥厚性瘢痕・ケロイド等の縮小が得られるとは限られず、その効果は予測の限りでない。
トラニラストは、in vitro試験において、ケロイドや肥厚性瘢痕由来線繊芽細胞のコラーゲン合成を抑制し、ヌードマウスに移植したヒトケロイド組織の質量減少作用を示す。
トラニラストによる副作用としては、例えば、膀胱炎様症状、肝機能障害等を挙げることができる。
これらの副作用が出現する場合には、末梢血中好酸球増多を伴う場合が多いので、投与中には、定期的に血液検査(特に白血球数・末梢血液像の検査)を行うことが望ましいとされている。
グルココルチコイドと同様に、トラニラストを長期投与しても必ずしも初期の効果が得られるとは限らないことが悩みの種である。
一方、肥厚性瘢痕・ケロイドの切除手術あるいは液体窒素による凍結壊死療法(非特許文献4)は、精神的に患者に与えるストレスは著しく、再発も多いことから二度とこのような処置を望まない患者も数多い。
上述した従来の医療実情の背景から、本願発明が解決しようとする主たる課題は、患者に過大なストレスを与えることなく、安全・確実かつ簡便に肥厚性瘢痕・ケロイド等を消滅・退縮させる治療剤及び化粧品(化粧料)を提供することである。
さらに、従来方法とは異なり、入院することなく、通院ないし在宅治療により治療を短期間かつ経済的に行うことを実現可能とすることである。
このような要件を満たす治療法は、医療費の削減に資することは言うまでもない。
[発明の効果〜1]
本発明の肥厚性瘢痕・ケロイド等治療剤を用いると、2ヶ月から6ヶ月以内に肥厚性瘢痕・ケロイド等を消失させることができる。
[発明の効果〜2]
また、本発明の肥厚性瘢痕・ケロイド等治療剤は、外科的方法をとらないので患者に苦痛を与えることがない。
[発明の効果〜3]
特に、ケロイド等の患部が大きい場合、本発明の治療剤は、これまで使われてきた長年月にわたるステロイド局所注射療法を凌駕する治療効果を示すので、患者に精神的及び経済的な苦痛を与えずに治療できる。
[発明の効果〜4]
さらに、治療効果が必ず発現するので、患者は希望を持って治療を受けることができる。
[発明の効果〜5]
そして、本発明の治療剤は抗癌剤やステロイドのような劇薬ではないので、副作用については皆無又は極めて小さいことが期待され、患者の「生活の質」(QOL)の低下、例えば、局所の痛みや掻痒感を軽減し、QOLを上昇させることができる。
[発明の効果〜6]
また、入院を必要とせず、ラクトフェリンを内服又は塗布するだけで肥厚性瘢痕・ケロイド等を消失させるので、時間的・費用的にも患者の負担を軽減できる。
[発明の効果〜7]
国民医療費の観点からも、それを抑制できる意義は大きいと考えられる。
この発明の上述の目的、 その他の目的、 特徴及び利点は、発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
本発明者等は、育児用調製粉乳並びにヨーグルトに添加され、健康食品の有効成分として使用されるラクトフェリン(非特許文献5)が、驚くべきことに、ケロイド又は肥厚性瘢痕を治癒せしめるという知見を初めて見出した。
本発明者らは、この知見に基づき、研究を鋭意推進した結果、本願発明の完成に到達した。
本願発明は、ラクトフェリンを含有してなる皮膚疾患の治療用若しくは予防用医薬組成物、又は、化粧品に関する。
本出願に係る発明は、次の[請求項1]乃至[請求項8]に記載した事項により特定される。

[特許請求の範囲]

[請求項1]
ラクトフェリンを含有する皮膚疾患治療用、又は、皮膚疾患予防用医薬組成物。

[請求項2]
皮膚疾患が、
肥厚性瘢痕、及び/又は、ケロイド
である請求項1に記載した医薬組成物。

[請求項3]
全身投与用であることを特徴とする請求項1又は2に記載した医薬組成物。

[請求項4]
腸溶製剤、及び/又は、時間依存性製剤であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した医薬組成物。

[請求項5]
腸溶製剤が、腸溶性顆粒製剤であることを特徴とする請求項4に記載した医薬組成物。

[請求項6]
注射剤、又は、座薬であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した医薬品組成物。

[請求項7]
局所的投与用であることを特徴とする請求項1又は2に記載した医薬組成物。

[請求項8]
ラクトフェリンを含有する皮膚疾患予防用化粧料。

[請求項9]
化粧水、乳液、クリーム、化粧油、ファンデーション、白粉、パウダー、口紅、除毛剤、日焼け止め剤、日焼け治療剤、火傷治療剤、除け剤、ひげそり用化粧料、洗顔料、浴用剤、頭皮用剤、デンタルクリーム、及び、義歯洗浄剤からなる群から選択された一種であることを特徴とする
請求項8に記載した皮膚疾患予防用化粧料。
本願発明におけるラクトフェリンは、特に制限されるものではないが、牛乳由来のラクトフェリン、遺伝子工学的にラクトフェリン遺伝子を組替えた微生物がつくるラクトフェリン(非特許文献6)、トランスジェニック動物がつくるラクトフェリン(非特許文献7)等を包含する。
また、投与経路は、静脈内、経口、皮下、DDS(drug delivery system、薬物送達システム)等の全身投与経路に加え、軟膏、クリーム、ローション、ガーゼ付き絆創膏(例えば、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製「バンドエイド(登録商標)」等)、エマルジョン(乳液、懸濁液等)、フォーム、混合相又は両親媒性エマルジョン系(油/水−水/油−混合相)のクリーム、リポソーム、ペースト又は粉末の剤形等の一般的な外用剤、パッチ剤等による経皮投与、噴霧剤や粉末剤等による経鼻粘膜投与、座剤等による経直腸投与等に適用することも可能である。
しかも、本発明のラクトフェリン製剤は、全身投与と外用とを問わず、副作用が皆無又は軽微であることが期待されることが最大の特徴である。
治療に際しては、入院はもちろん、頻繁な通院も必要がないので、医療費を大きく削減できることが期待される。
ラクトフェリンは、乳汁、成熟好中球の顆粒及び各種の外分泌液に含まれる重量平均分子量(Mw)約8万の糖たんぱく質である(非特許文献8)。
ラクトフェリンは、抗菌作用(非特許文献9)、抗ウイルス作用(非特許文献10)、抗腫瘍作用(非特許文献11)、鎮痛作用(非特許文献12)、抗炎症作用(非特許文献13)、自然免疫の賦活作用(非特許文献14)、骨粗鬆症の改善効果(非特許文献15)、鉄欠乏製貧血の改善効果(非特許文献16)等々、多彩な薬理作用を示すことが報告されている。
最近では、免疫賦活の鍵を握る抗原提示細胞である樹状細胞の成熟を促進し、抗原提示能を活性化することが注目されている(非特許文献17)。
しかし、ラクトフェリンが肥厚性瘢痕・ケロイドを正常組織に置き換える作用があることは全く知られていなかった。
本発明者等は、ラクトフェリンが呈する多彩な生理作用に関心を寄せ、多年に亘りその用途について研究開発を行ってきた。
本発明者等によるラクトフェリンが呈する多彩な生理作用に関する研究開発成果の要旨は以下のとおりである。
まず、ラクトフェリンが哺乳動物の脂質代謝に及ぼす影響を検討し、ラクトフェリンがマウスの基礎代謝を促進すること(非特許文献18、特許文献1)、及び腸溶性ラクトフェリン錠剤を摂取したヒトでは基礎体温と食後1時間の体温を上昇させることにより体重減少と腹囲の縮小が起こることを証明した。
この発見は事業化され、メタボリック症候群の治療・予防に貢献することが期待されている(非特許文献19)。
ラクトフェリンは皮下脂肪よりメタボリック症候群の発症と密接な関係がある内臓脂肪を優先的に減少させるからである。
さらに、本発明者と共同研究者等は、ラクトフェリンが鎮痛作用と抗ストレス作用を示すことを見いだしている(非特許文献20、特許文献)。
ラクトフェリンの精神作用はモルヒネ、コデインなどのオピオイド化合物と類似するが、ラクトフェリン自体はオピオイドの受容体に結合しない。
ラクトフェリンは血液脳関門を越えて脳脊髄液に取り込まれ(須原、非特許文献21)、脳神経のシナップスにおいて一酸化窒素の生合成を促進することにより内因性オピオイドの作用を増幅するためである (非特許文献22)。
内因性オピオイドは別名、脳内麻薬といわれ、哺乳類が精神的及び肉体的なストレスを緩和するため、自らの脳内でつくりだすモルヒネ様作用物質である。
この作用は現代のようにストレスが多発し、わが国で年間自殺者が3万人を超える社会では、安全にストレスを緩和するうえできわめて重要である。
一方、ラクトフェリンが呈する多彩な効能・効果の根底には、何らかの共通したメカニズムが働いているはずである。
慈恵会医科大学の坪田昭人等は、ヒトのウイルソン病に酷似した病態モデル、LECラットにラクトフェリンを摂取させメカニズムを解明した(非特許文献23)。
LECラットは銅イオンが胆管経由で排泄される経路が遺伝的に欠損しているため、肝臓及び脳神経組織に銅イオンが蓄積し、ミトコンドリアが多量の酸素ラジカルを発生させる。
通常、ミトコンドリアは消費する酸素の0.4〜4%の活性酸素を発生させるが、グルタチオンとNADPHの系と共役して活性酸素を水に還元するためほとんど障害を与えない。
しかし、LECラットのようにたんぱく質とキレートしていない遊離銅イオンが肝臓に存在すると、活性酸素を瞬時に毒性が強い酸素ラジカルに変換する。
酸素ラジカルは非常に反応性が高いので、瞬間的に周囲のたんぱく質、脂質及び核酸を酸化する。
酸素ラジカルがDNAを酸化すると、遺伝形質を発現させる機能を喪失し、細胞はアポトーシス、ネクローシスにより死滅するか、あるいはがん化する。
哺乳類の細胞は酸素ラジカルにより酸化された核酸塩基を引き抜き、新しい塩基をはめ込むDNA修復酵素を持っている。
グアニンを例にとると、酸素ラジカルにより8-ヒドロキシデオキシグアニン(8OHdG)に酸化されると、修復酵素は8OHdGを切り出し、新しいデオキシグアノシンを嵌め込みDNAの機能を修復させる。
この修復酵素の遺伝子には、SNIPがあり、活性が高い遺伝子の保有者は、低い保有者より肺がんの発症率が1/4低いことがわかっている。
LECラットのように多量の酸素ラジカルにさらされると、遺伝子に重要な変異が起こることがわかっている。
それは修復酵素のDNA発現を調節するプロモーター部位に起こる変異である。
プロモーター部位は哺乳動物としては珍しく(5‘)シトシン−リン酸−グアニン(3’)、いわゆるCpG結合した部分が多い。
これをCpG islandと呼んでいる。
多量の酸素ラジカルにさらされると、プロモーター部位CpGのシトシンがメチル化されるのである。
8OHdGのプロモーターにはCpGが25ペアー含まれているが、LECラットの肝臓では25個のシトシンすべてがメチル化されていた。
こうなるとプロモーター部位に転写因子が結合できないため、修復酵素は全く発現しない。
ウイルソン病とその病態モデルのLECラットに肝臓がんが多発する一因は、CpG islandの目潰しにより修復酵素が発現しなくなったことにあったのである。
これを遺伝子外変異(epi−genetic変異)と呼んでいる。
驚くべきことに、生後4週目あたりからLECラットにラクトフェリンを与え続けると、ラットは延命し、ミトコンドリアDNAの酸化度合いと肝臓DNAにおける遺伝子外変異は有意に抑制される。
25個のシトシンのうちでメチル化されたのは13個だったのである。
ラクトフェリンはミトコンドリアにおける酸素ラジカル発生を抑制することにより、ミトコンドリアDNAの酸化と細胞核遺伝子の遺伝子外変異を抑制するのである。
肥厚性瘢痕・ケロイドは、悪性腫瘍と同様に何らかの遺伝子と遺伝子外変異が起こっていることは確実である。
ラクトフェリンもよる肥厚性瘢痕・ケロイドの正常組織への修復は、酸素ラジカルの発生を抑制する効果が働いているものと思われる。
ラクトフェリンによる肥厚性瘢痕・ケロイドの治療効果は、生体において最強の抗原提示細胞である樹状細胞の活性化が関与している(非特許文献24)。
ヒトのラクトフェリン遺伝子を組替えたコウジカビが産生するヒト遺伝子組み換えラクトフェリン(rhLF)が手術不能のステージIIIbとIVの非小細胞肺がん(いわゆる肺がん)治療に有用であることが証明されたからである。
rhLFの単独経口投与は、全く副作用なしに末期肺がん患者を延命させる。
さらに、標準化学療法剤と併用すると、薬剤の効果を増強するだけでなく、副作用を軽減するのである。
rhLFの画期的な効能・効果は、形質細胞系と骨髄細胞系樹状細胞を活性化させ、がんに対する抗原認識を強化するためであることが明らかになった。
肥厚性瘢痕・ケロイドは、生体にとって自己から発生した異所性の異物である。
通常、自己にあまりにも近いため樹状細胞が非自己と認識することは難しい。
しかし、ラクトフェリンが樹状細胞の受容体に結合すると、異所性の異物を非自己と認識し、エフェクター細胞とNKT細胞を教育して非自己を免疫的に拒絶させるのである。
ラクトフェリンによる肥厚性瘢痕・ケロイドの修復は、上記の二つのメカニズムが働いているのである。
"ケロイドと肥厚性瘢痕の治療"形成外科手術手技シリーズ、大浦武彦著、克誠堂出版、1994年刊行 須澤等、薬学雑誌、1992年、99巻:231-239ページ TEXTシリーズ"形成外科"(第2版)、株式会社南山堂 2004年刊行 Goodman JK.Can Med Assoc J. 1960; 82: 628-30 Lonnerdal B. Am J Clin Nutr.2003; 77:15378. Headon DR. Lactoferrin; Structure、 Function and Applications. 2000; 415-27、 Elsevier B.V. Yang P et al. PLoS One.2008;8:E3453 Baker E. Biochimie. 2009;91:3-10. 宮崎等 Chemotherapy 1991;39:829-35 Puddu P et al.J Leucoc Biol.2007;82:347-53. Tsuda et al.Drug Metab Pharmacokinet.2004;19:246-63. 原田悦守.慢性疼痛.2006;23:9-23. Hayashida K.et al.J Vet Med. 2004;66:149-54. Spadaro M.et al.FASEB J.2008;22:2745-57. Naot D.et al.Clin Med Res.2005;3:93-101. Koikawa N.et al.Biosci Tiotechnol Biochem.2008;72:931-35. Hayes TG.et al.Invest New Drugs.2009;Fab.24. Takeuchi T.et al.Br J Nutr.2004;91:533-38. 鈴木等.日本肥満学会講演、2008年10月17日. Tsuchiya T.et al.Brain Res.2006;1068:102-108. Ji B et al.Life Sci.2006;78:851-55. 原田等 ペインクリニック.2005;26:359-68. Tsubota A et al.J Hepatol. 2008; 48:486-492. Agennix社ホームページ www.agennix.com/
WO 03/057245 WO 03/061688
この発明は、肥厚性瘢痕・ケロイド等を治療しうる安価な治療剤、ラクトフェリンを治験することによって実現した。
本発明にかかるラクトフェリンを有効成分とする肥厚性瘢痕・ケロイド等治療剤について以下に説明する。
本発明の医薬組成物を肥厚性瘢痕・ケロイドを予防または治療する場合、経口投与、静脈内投与、経皮投与等の投与形態が可能である。
投与量は、疾患の程度、投与経路、患者の年齢、性別、体重などにより適宜選択される。
通常は、例えば、経口投与の場合、好ましくは0.001〜10000mg/kg/日ほどを採用すればよい。
一方、注射投与などの非経口投与の場合は、通常、前記投与の場合の1/2から1/100程度が採用される。
外用剤として用いられる医薬組成物ないし化粧品におけるラクトフェリン含有量は、製剤重量の0.01%〜10%の範囲にあり、好ましくは0.1%〜5%の範囲である。
本発明で示されたラクトフェリンを肥厚性瘢痕・ケロイドの治療・予防剤として人に投与する場合、ラクトフェリンを通常、それ自体公知の薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝材、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味料、粘ちょう剤、矯味剤、溶解補助剤、その他の添加剤などと混合して錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、座剤、注射剤、点眼剤、液剤、カプセル剤、トローチ剤、エアゾール剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤などの形態により経口または非経口的に投与することができる。
固体製剤とする場合は、添加剤、例えば、蔗糖、乳糖、セルロース糖、D−マンニトール、マルチトール、デキストラン、でんぷん類、寒天、アルギネイト類、キチン類、キトサン類、ペクチン類、トランガム類、アラビラゴム類、ゼラチン類、コラーゲン類、カゼイン、アルブミン、乳清たんぱく質類、リン酸カルシウム、ソルビトール、グリシン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、グリセリン、ポリエチレングリコール、炭酸水素ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が用いられる。
更に、錠剤に必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、腸溶性コーティング錠、フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠とすることができる。
半固体製剤とする場合は、動植物性油脂(オリーブ油、トウモロコシ油、ヒマシ油)、鉱物性油脂(ワセリン、白色ワセリン、固形パラフィン等)、ロウ類(ホホバ油、カルナバロウ、ミツロウ等)、部分合成若しくは全合成グリセリン脂肪酸エステル(ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等)などが用いられる。
液体製剤とする場合は、添加剤、例えば、塩化ナトリウム、グルコース、ソルビトール、グリセリン、オリーブ油、プロピレングリコール、エチルアルコール等が挙げられる.特に注射剤とする場合は、無菌の水溶液、例えば、生理食塩水、等張液、油性液、例えば、ゴマ油、大豆油が用いられる。
また、必要により適当な懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、非イオン性界面活性剤、溶解補助剤、例えば、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併用してもよい。
さらに、点眼剤とする場合は水性液剤または水溶液が用いられ、特に、無菌の注射用水溶液が挙げられる。
この点眼溶液剤には感少雨剤、盗聴化剤、溶解補助剤、保存剤、粘ちょう剤、キレート剤、pH調整剤、芳香剤のような各種添加剤を適宜添加してもよい。
また、本発明は、人用医薬としての使用はもちろん、獣医薬、動物用医薬としても使用できる。
本発明は、また、肥厚性瘢痕・ケロイドを予防・治療するための化粧品に関する。
この場合、本発明の化粧料中におけるラクトフェリンの配合量は、特に限定するものではないが、0.001〜5質量%、好ましくは0.01から1.0質量%であるのが好ましい。
本発明の化粧品は、乳液、クリーム、化粧水、パック、清浄料などのスキンケア化粧品、口紅、ファンデーションなどのメーキャップ化粧品、頭皮用化粧品等として使用することができる。
化粧品(化粧料)の種類の具体例としては、例えば、一般化粧料、皮膚用、基礎化粧料(プレメーク,化粧下地を含む)、化粧水、乳液、クリーム、化粧油、パック、メーキャップ化粧料、ファンデーション(白粉、パウダーを含む)、口紅、アイメーキャップ、制汗、デオドラント(ボディパウダーを含む)、脱毛、除毛剤、日焼け止め(サンタンを含む)、虫除け、ひげそり用化粧料、身体の清浄用、洗浄剤(清拭剤、洗顔料、ボディ洗浄剤、肛門洗浄剤、女性外性器清浄剤等)、浴用剤、爪用、除去液(リムーバー)、毛髪用、頭皮用、整髪料(セット料)、ヘアトリートメント、コンディショニング、パーマ剤(ウェーブ剤)、脱色剤(ブリーチ剤)、染毛剤、養毛、育毛、発毛剤、除毛、シャンプー、リンス、口腔用、歯科用、義歯洗浄剤等を包含する。
化粧品(化粧料)の製品形態の具体例としては、例えば、透明(半透明)、白濁(パール、ラスターも含む)、多色(模様入り含む)、多層(相)、多剤、エアゾール(スプレー,フォームも含む)、スティック状(棒状,ペンシル状)、シート状(フィルムも含む)、カプセル、錠剤、顆粒(粒状)、粉末(パウダー)、固型状物、半固型状物(ペースト)、液状物、気体、水系、非水系 、乳化系(クリーム状,乳液状)、W/O、O/W、多層乳化(W/O/W,O/W/O)、マイクロエマルジョン、可溶化系、分散系、ゲル、ゾル、液晶(ラメラ、ヘキサゴナル、キュービック)、リポソーム等を包含する。
本発明の化粧量を調整する場合、化粧品に通常使用される成分を配合することができる。
このような成分としては、油脂類、界面活性剤、香料、防腐剤、顔料、紫外線吸収剤及び抗酸化剤などが挙げられる。
肥厚性瘢痕・ケロイド等治療剤には、有効成分たるラクトフェリンのみならず、炎症を防止する薬剤等が添加されていてもよい。
炎症を防止する薬剤としてはステロイド性抗炎症剤(例えば、ヒドロコルチゾン)、非ステロイド性抗炎症剤(例えば、アセチルサリチル酸)等がある。
抗炎症剤とともに、又は単独で、病原性の微生物感染を防止するために、抗生物質等が添加されていてもよい。
抗生物質等としては、例えば、ペニシリン系薬剤、セフェム系薬剤、カルバペネム系薬剤、テトラサイクリン系薬剤、アミノグリコシド系薬剤、ニューキノロン系薬剤等が挙げられる。
また、本薬剤の使用にあたっては、その使用態様により、上記以外の薬剤等が添加されていてもよい。
例えば、溶解補助剤(例えば、安息香酸ナトリウム)、酸化防止剤(例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム)、キレート剤(例えば、EDTA)、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)、保存剤(例えば、パラオキシ安息香酸エステル類)、無痛化剤(例えば、塩酸キシロカイン)等が添加されていてもよい。
肥厚性瘢痕・ケロイド等治療剤は、注射剤、経口剤、注入剤、軟膏剤(含クリーム剤、ゲル剤)、貼付剤等として、肥厚性瘢痕・ケロイド等に適用される。
「注射剤」とは、皮膚内又は皮膚若しくは粘膜を通して体内に直接適用する医薬品の溶液、懸濁液、乳濁液または用時溶剤に溶解若しくは懸濁して用いる製剤であり、局所に適量の当該薬剤を付与することができる。
適所に適量投与しうることから、例えば、組織壊死作用を有する薬剤を含む場合であっても、組織壊死作用を最小限とすることができる。
注射部位は腫瘍・ケロイド等部位に直接、又は、腫瘍・ケロイド等の基底部等に注射することができる。
なお、腫瘍基底部とは、腫瘍部と正常細胞部の境界領域を、ケロイド等の基底部とは、ケロイド等と正常細胞部の境界領域をいう。
注射剤を使用する場合にあっては、肥厚性瘢痕・ケロイド部位への局所注射回数は、特に制限されるものではないが、通常、3〜5日に1回の割合で、同一部位への最大投与回数は5回程度までが好ましい。
投与回数が少ないことから、グルココルチコイドを主たる有効成分とする薬剤と比較して、通常、副作用の程度は、皆無又は極小である。
また、1回当たりの局所注射剤量は、特に制限される物ではないが、通常、0.5〜2ml、好ましくは1ml程度までが好ましく、複数の該部位へ局所注射を行なっても、患者に与える負担の程度は小さい。
なお、該部位へ直接局所注射するにあたっては、該部位が柔らかいため、局所注射は容易になしうる。
ケロイド、肥厚性瘢痕等への局所注射回数にあっては、一般的には、患部が硬いために、注射をすることが困難な場合が多く、また、一回の注射だけでは、全体をカバーすることが困難な場合が多い。
従って、ケロイド等の全体を退縮させるためには、1回当たりの注射量を少なくし、複数箇所に局所注射を行なうことが好ましい。
「注入剤」とは、皮膚内に直接適用する医薬品の溶液、懸濁液、乳濁液又は用時溶剤に溶解若しくは懸濁して用いる製剤であり、局所に当該薬剤を適切に投与しうることから、例えば、組織壊死作用を有する薬剤を含む場合であっても、組織壊死作用を最小限とすることができる。
肥厚性瘢痕・ケロイド等部位に直接、或は腫瘍の基底部に注入することができる。
「軟膏剤」とは、適当な稠度の全質均等な半固形状の外用剤をいい、注入剤とは異なり、患部全体を覆い得ることから、患部の大小に係わらず対応することができる。
油脂、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ろう、樹脂、プラスティック、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化剤、懸濁化剤、または他の適当な添加剤を基材とし、ラクトフェリンを加え、混和して全質を均等にしたものである。
なお、保存剤、酸化防止剤、湿潤剤等が添加されていてもよい。
また、軟膏の調剤法としては練合法、溶融法等があるが、その何れを用いるかは、基材により適合した方法が採られる。
軟膏は、基材により油脂性、乳剤性、水溶性、懸濁性軟膏に分類されるが、これらの何れであってもよい。
また、懸濁性基剤にはヒドロゲル基剤・リオゲル基剤があり、ゲル剤と称されるが、軟膏剤に含まれる。
軟膏剤にあっては、有効成分たるラクトフェリン以外にも、経皮吸収を促進させうる薬剤を添加してもよい。
経皮吸収を促進させる薬剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンエーテル等の界面活性剤、オレイルアルコール等のアルコール類、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタンエステル類等を挙げることができるが、これらに制限されるものではなく、公知の経皮吸収促進剤が用いられる。
貼付剤には、パップ剤やプラスター剤があり、簡便に使用することができる。
また、貼付剤に用いられる薬剤としては、軟膏剤と同様の薬剤が使用される。
以下、実施例において更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
調理中にナスのとげを左手に刺した男性調理師(38歳)症例について、本願発明に係る医薬品組成物を投与した場合の治癒経過を、図1〜図7を示しつつ説明する。
被験者は過去3回、液体窒素による肥厚性瘢痕の凍結壊死療法を受けたが、そのつど再発した。
被験者の直径約6mmの半球状結節に、0.5%のラクトフェリンを含むゲル軟膏を一日3回8週間塗布した。
写真1〜6に示すように、肥厚性瘢痕は時間の経過とともに、周辺の健常部位が発赤した。
これは、病理的にはランゲルハンス細胞により肥厚性瘢痕が異物として認識され、ナチュラル・キラーTリンパ球及びCD+8を表出したキラーTリンパ球が肥厚性瘢痕組織に対し免疫的な拒絶反応が起こしたものと推量される。
ラクトフェリンゲル軟膏の塗布により、肥厚性瘢痕は2ヶ月で完全に消失し、健常の組織に置き換わった。
その他の肥厚性瘢痕治療例を表1に示す。
表1中、腸溶製剤は、株式会社NRLファーマ社の「試作品」を用いた。
また、0.5%水溶性ゲル軟膏の処方は下記の通りである。
グリセリン20%、ラクトフェリン0.5%、ヒアルロン酸0.2%、メチルパラベン0.1%、ブチルパラベン0.1%、精製水で1000mlとする。
ケロイドの治療効果については、治療成績を表2にまとめた。
表2中、腸溶製剤は、株式会社NRLファーマ社の「ラクトフェリンg」を用いた。
また、腸溶カプセルは株式会社NRLファーマ社の「ラクトフェリンD」を用いた。
腸溶錠は、株式会社NRLファーマ社の「試供品」を用いた。
2008年12月2日の初診時における肥厚性瘢痕の状態を示す。右手中指第二関節付近に大きな肥厚性瘢痕があり、指の運動が制約されている。これは患者の職業にとって大きなハンディキャップになっている。 翌日受診した際の状態を示す。ラクトフェリン軟膏を塗布した結果、図1と比べて瘢痕の周囲が発赤し、軽度の炎症が起こったことを示唆している。 1週間後の状態を示す。瘢痕周囲の炎症は、図2の時点より沈静化しているが、軽度の炎症状態が続いていることを示している。 瘢痕周囲の炎症が持続していることを示す。 ラクトフェリン軟膏の塗布を開始してから3週間目である。肥厚していた瘢痕の周囲は炎症が続いているが、盛り上がりが平坦化し、治癒の過程に入ったことが明らかである。 治療49日目に至り、大部分の肥厚性瘢痕が消失するとともに、炎症がほとんどなくなっている。 さらに治療55日目に至り、瘢痕と周囲の炎症はほとんど消失した。 ラクトフェリン軟膏を塗布し始めてから3ヶ月目。肥厚性瘢痕は跡形もなく完全に治癒している。一連の写真から明らかなことは、肥厚性瘢痕が治癒する過程で免疫系が肥厚性瘢痕組織を非自己の異物として認識し、肥厚性瘢痕組織を攻撃して排除する拒絶反応であることがわかる。ラクトフェリンは重量平均分子量(Mw)が約8万ダルトンの高分子だが、微量ではあるが皮膚の角質層を通過し、表皮層に到達することがわかっている。微量のラクトフェリンが表皮の樹状細胞、ランゲルハンス細胞とメラニン細胞を刺激し、成熟化して肥厚性瘢痕を非自己として認識させるのだろう。その結果、樹状細胞からヘルパーT細胞へ抗原提示がなされ、非自己の認識はヘルパーT細胞からキラーT細胞に伝えられ、肥厚性瘢痕組織の破壊が起こる。

Claims (9)

  1. ラクトフェリンを含有する皮膚疾患治療用、又は、皮膚疾患予防用医薬組成物。
  2. 皮膚疾患が、
    肥厚性瘢痕、及び/又は、ケロイド
    である請求項1に記載した医薬組成物。
  3. 全身投与用であることを特徴とする請求項1又は2に記載した医薬組成物。
  4. 腸溶製剤、及び/又は、時間依存性製剤であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した医薬組成物。
  5. 腸溶製剤が、腸溶性顆粒製剤であることを特徴とする請求項4に記載した医薬組成物。
  6. 注射剤、又は、座薬であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した医薬品組成物。
  7. 局所的投与用であることを特徴とする請求項1又は2に記載した医薬組成物。
  8. ラクトフェリンを含有する皮膚疾患予防用化粧料。
  9. 化粧水、乳液、クリーム、化粧油、ファンデーション、白粉、パウダー、口紅、除毛剤、日焼け止め剤、日焼け治療剤、火傷治療剤、除け剤、ひげそり用化粧料、洗顔料、浴用剤、頭皮用剤、デンタルクリーム、及び、義歯洗浄剤からなる群から選択された一種であることを特徴とする
    請求項8に記載した皮膚疾患予防用化粧料。
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