JP2010214857A - 被覆成形品及び被覆成形品の製造方法 - Google Patents

被覆成形品及び被覆成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた摺動性を有する被膜を有する被覆成形品及びそのような被覆成形品を製造する方法を提供すること。
【解決手段】本発明の被覆成形品1は、基材2上に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成された被覆成形品であって、前記シリカ層は、前記被覆成形品の最外層に位置し、潤滑性付与剤5を含有する潤滑層4と、潤滑層4の下層に位置し、潤滑性付与剤を含有しない硬質層3と、からなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被覆成形品及び被覆成形品の製造方法に関し、さらに詳しくは、基材上に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成された被覆成形品及び被覆成形品の製造方法に関する。
Oリングやメカニカルシール等といったシール部材や、内燃機関等で使用されるピストン部材等の部材には、優れた摺動性が要求される。優れた摺動性を有する部材を得るための方法の一つとして、部材を構成する基材の表面に摺動性に優れたコーティングを施すことが行われている。
例えば、特許文献1には、ポリシラザンを主成分とするコーティング液にフッ素樹脂粉末が添加されているコーティング用組成物を使用して耐熱性、硬度、密着性とともに可撓性、摺動性、撥水性に優れた被膜を形成させる方法が記載されている。
また、特許文献2には、2層以上の硬化物層を有し、最外層に接する内層が活性エネルギー線硬化性の重合性官能基を1個以上有する化合物を含む被覆組成物の硬化物層であり、最外層にポリシラザンと潤滑性付与剤とを含む被覆組成物の硬化物層である被覆成形品が記載されている。
また、特許文献3には、複製の親となる樹脂性の凹凸パターン層の表面に、シリカ薄膜及びフッ素樹脂薄膜がこの順序で積層されていることを特徴とする樹脂製複製版が記載されている。
特開平7−196987号公報 特開2002−248703号公報 特開2008−89859号公報
しかし、特許文献1に記載されたコーティング方法を使用して作製された被膜では、高い摺動特性を要求されるような用途に使用しようとしたときに、摺動性が不足することが本発明者らの検討で明らかとなった。
また、特許文献2に記載されたような被覆成形品の内層(活性エネルギー線硬化性の化合物を含む被覆組成物の硬化物層)は、最外層の基材表面に対する接着性向上、耐衝撃性、耐擦傷性等の向上が目的で設けられたもので、最外層の潤滑性向上を目的としたものではない。このため、特許文献2に記載された被覆成形品は、内層が最外層の潤滑性に寄与せず、最外層硬化物層の摺動性も不足する傾向にあることが本発明者らの検討で明らかとなった。
また、特許文献3に記載された被膜は、良好な離型性を示すものの、摺動性という観点からは不向きであることが本発明者らの検討で明らかとなった。
本発明は、以上のような現状に鑑みてなされたものであり、優れた摺動性を有する被膜を持つ被覆成形品及びそのような被覆成形品を製造する方法を提供すること目的とする。
本発明者らは、基材上にポリシラザンから転化させた二層のシリカ層を設け、当該二層のシリカ層のうち、上層に潤滑性付与剤を含有させて潤滑層とするとともに、下層に潤滑性付与剤を含有させず硬質層とすることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)基材上に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成された被覆成形品であって、前記シリカ層は、前記被覆成形品の最外層に位置し、潤滑性付与剤を含有する潤滑層と、前記潤滑層の下層に位置し、潤滑性付与剤を含有しない硬質層と、からなることを特徴とする。
また本発明は、(2)前記潤滑性付与剤が固形の潤滑性付与剤である前記(1)項記載の被覆成形品である。
また本発明は、(3)前記シリカ層と前記基材との間に、ポリシラザンから転化されたシリカと合成樹脂とを含む平滑層が形成された前記(1)項又は(2)項記載の被覆成形品である。
また本発明は、(4)前記被覆成形品がワッシャ、注射器、変速機用ワイヤー、テニス用ガットのいずれかである前記(1)項から(3)のいずれか1項記載の被覆成形品である。
また本発明は、(5)成形された基材の表面に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が2層以上形成された被覆成形品の製造方法であって、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて硬質層を形成させる硬質層形成工程と、ポリシラザン及び潤滑性付与剤を含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて、前記硬質層よりも外側に位置する最外層に潤滑層を形成させる潤滑層形成工程と、を少なくとも含む被覆成形品の製造方法である。
本発明によれば、優れた摺動性を有する被膜を持つ被覆成形品及びそのような被覆成形品を製造する方法が提供される。
本発明の被覆成形品の第一実施形態を示す断面図である。 本発明の被覆成形品の第二実施形態を示す断面図である。
<本発明の被覆成形品の第一実施形態>
まず、本発明の被覆成形品の第一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の被覆成形品の第一実施形態を示す断面図である。
第一実施形態の被覆成形品1は、基材2の表面にポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成される。本実施態様では、当該シリカ層として2層のシリカ層が形成され、これらのシリカ層は、被覆成形品1の最外層に位置する第2シリカ層4と、第2シリカ層4の下層に位置する第1シリカ層3とからなる。これらのシリカ層のうち、第2シリカ層4は固形の潤滑性付与剤5を含有する潤滑層として形成され、第1シリカ層3は固形の潤滑性付与財を含有しない硬質層として形成される。以下、これらのシリカ層を形成させる方法について説明する。
第1シリカ層3は、ポリシラザンを含有するコーティング液(硬化性組成物)を基材2の表面に塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜をシリカに転化させて形成する。第2シリカ層4は、第1シリカ層3を形成させた後に、ポリシラザンを含有するコーティング液(硬化性組成物)を第1シリカ層3の表面に塗布することによりポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜をシリカに転化させることにより形成する。ここで、第2シリカ層4を形成させるために使用するコーティング液には、ポリシラザンに加えて固形の潤滑性付与剤5が含まれる。したがって、当該コーティング液を転化させた第2シリカ層4には、固形の潤滑性付与剤5が含まれる。
なお、ポリシラザンを含有するコーティング液(硬化性組成物)を基材2の表面に塗布してポリシラザン膜を形成した後、当該ポリシラザン膜の表面に、固形の潤滑性付与剤5とポリシラザンとを含有するコーティング液(硬化性組成物)を塗布して固形の潤滑性付与剤5を含むポリシラザン膜を形成し、その後これらのポリシラザン膜をシリカに転化して、第1シリカ層3と第2シリカ層4とを形成させることもできる。
ポリシラザンを含有するコーティング液には溶剤が含まれ、コーティング液を塗布した後、コーティング液に含まれていた溶剤を除去することによりポリシラザン膜が形成される。
[基材]
本実施形態の被覆成形品1における基材2は特に制限されない。基材2の材質としては、例えば、ステンレス、チタン、鋼鉄、鋳鉄、銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、トタン、ブリキ等の金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等のゴム、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス、宝石、サンゴ、化石等の鉱物、骨、歯牙、木材、紙、革等が挙げられる。
上記基材2は、予め成形されていてもよい。このような成形品としては、例えば、ピストン、ワッシャ、注射器、変速機用ワイヤー、テニス用ガット、ボルト、ナット、ギア、軸受け等が挙げられるが、特に限定されない。本実施形態の被覆成形品1は、優れた摺動性を有するので、摺動性が求められる用途に好適に使用される。
[ポリシラザンを含有するコーティング液]
次に、本実施形態の被覆成形品1を作製するために使用される、ポリシラザンを含有するコーティング液について説明する。このようなコーティング液には、少なくとも、ポリシラザン及び溶剤が含まれ、第2シリカ層4を形成させるために使用するコーティング液には、さらに固形の潤滑性付与剤5が含まれる。
上記コーティング液に使用されるポリシラザンは、「−(SiH−NH)−」(ただし、Hの全部又は一部が置換基で置換されていてもよい。)を繰り返し単位とするポリマーであり、例えば、鎖状ポリシラザン、環状ポリシラザン等が挙げられる。鎖状ポリシラザンとしては、例えば、ペルヒドロポリシラザン、ポリメチルヒドロシラザン、ポリN−メチルシラザン、ポリN−(トリエチルシリル)アリルシラザン、ポリN−(ジメチルアミノ)シクロヘキシルシラザン、フェニルポリシラザン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ポリシラザンは、1種、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記例示されたポリシラザンの中でも、基材に対して密着性の高いシリカ層を得ることができるという観点や、シリカへの転化反応を良好に進行させることができるという観点からは、ペルヒドロキシポリシラザンが好ましく使用される。なお、第1シリカ層3を形成させるためのコーティング液と、第2シリカ層4を形成させるためのコーティング液とは、互いに異なるポリシラザンを含んでもよいし、同一のポリシラザンを含んでもよい。
上記コーティング液に使用される溶剤は、ポリシラザンと反応せず、均一なポリシラザン溶液を形成させることができるものであれば、特に限定されない。このような溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記コーティング液におけるポリシラザンの濃度は、0.01〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。上記コーティング液におけるポリシラザンの濃度が0.01質量%以上であることにより、十分な摺動耐久性を有するシリカ含有膜が得られ、上記コーティング液におけるポリシラザンの濃度が50質量%以下であることにより、良好な塗布性を有するコーティング液が得られる。
上記コーティング液には、ポリシラザン膜が化学反応によりシリカに転化されることを促進させるための触媒を添加してもよい。そのような触媒としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物、アンモニア水、ピリジン等の塩基、酢酸、無水酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸等のようなカルボン酸やその酸無水物、トリクロロ酢酸等の有機酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、三塩化鉄、三塩化アルミニウム等のルイス酸等が挙げられる。
上記コーティング液のうち、第2シリカ層4を形成させるために使用されるコーティング液については、固形の潤滑性付与剤5が含まれる。固形の潤滑性付与剤5としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、フッ素樹脂、ポリエチレン、グラファイト、ナノダイヤ、フラーレン(C60)等が例示される。固形の潤滑性付与剤5は、1種又は2種以上組み合わせて用いてもよく、特に2種組み合わせて用いることが好ましいが、限定されない。中でも、二硫化モリブデン、二硫化タングステンは潤滑性の効果が大きいため好ましく、これらは単独で用いても、他の固形の潤滑性付与剤と組合せて用いてもよい。例えば、二硫化モリブデンと二硫化タングステンとの組合せ、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンとフッ素樹脂との組合せが特に好ましい。
第2シリカ層4を形成させるコーティング液に使用される固形の潤滑性付与剤5の粒子径は、特に限定されないが、0.01〜10μmであることが好ましく、0.1〜5μmであることがより好ましい。コーティング液に含まれる固形の潤滑性付与剤5の粒子径が0.01μm以上であることにより、被覆成形品1に対して良好な摺動性を付与することができる。また、コーティング液に含まれる固形の潤滑性付与剤5の粒子径が10μm以下であることにより、第2シリカ層4の内部に潤滑性付与剤を良好に固定することができる。
潤滑性付与剤の添加量は、コーティング液に含まれるポリシラザンの含有量(質量)との比により決定される。すなわち、潤滑性付与剤の質量/(潤滑性付与剤の質量+ポリシラザンの質量)で表される質量比が0.20〜0.95となるように潤滑性付与剤を添加することが好ましく、0.60〜0.90となるように潤滑性付与剤を添加することがより好ましい。上記質量比が0.20以上であることにより、潤滑性の効果を十分に得ることができる。また、上記質量比が0.95以下であることにより、第2シリカ層4に潤滑性付与剤5を良好に固定することができる。
コーティング液には、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜添加剤を含有させることができる。例えば、紫外線吸収剤、セラミックス又は樹脂からなるフィラー、フッ素化化合物、薬剤成分、光触媒、感光性成分、光沢剤等が挙げられる。
[シリカ層の形成]
上記コーティング液を使用して、基材2の表面に第1シリカ層3及び第2シリカ層4を形成させて被覆成形品1とする。基材2の表面にこれらのシリカ層を形成させるには、まず、基材2の表面にコーティング液を塗布することによりポリシラザン膜を形成させ、当該ポリシラザン膜をシリカに転化させて第1シリカ層3を形成させる。その後、第1シリカ層3の表面に、固形の潤滑性付与剤5を含有するコーティング液を塗布することによりポリシラザン膜を形成させ、当該ポリシラザン膜をシリカに転化させて第2シリカ層4を形成させる。なお、基材2の表面にポリシラザンを含有するコーティング液(硬化性組成物)を塗布してポリシラザン膜を形成させた後、当該ポリシラザン膜の表面に、固形の潤滑性付与剤5とポリシラザンとを含有するコーティング液(硬化性組成物)を塗布して固形の潤滑性付与剤5を含有するポリシラザン膜を形成させ、その後これらのポリシラザン膜をシリカに転化して、第1シリカ層3と第2シリカ層4とを形成させることもできる。以下、基材2の表面にこれらのシリカ層を形成させる方法を説明する。
基材2又は第1シリカ層3にコーティング液を塗布する方法は、例えば、はけ塗り法、スプレー法、ローラーコーター法、グラビアコーター法、浸漬法、流し塗り法等、公知の方法が挙げられる。基材2又は第1シリカ層3の表面にコーティング液を塗布することにより、これらの表面にポリシラザン膜が形成される。なお、コーティング液の塗布に先立って、必要に応じて塗布面の研磨や洗浄を行ってもよい。コーティング液を塗布した後、コーティング液に含まれていた溶剤を除去するために乾燥工程を設けることが好ましい。
ポリシラザン膜の厚さは、特に限定されず、シリカ層が形成された被覆成形品1に求められる摺動耐久性等から、必要とされる第1シリカ層3及び第2シリカ層4の厚さを適宜決定し、そのような厚さの第1シリカ層3及び第2シリカ層4が得られるようなポリシラザン膜の厚さとすればよい。固形の潤滑性付与剤を含有しない第1シリカ層3の厚さとしては、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。また、固形の潤滑性付与剤5を含有する第2シリカ層4の厚さとしては、0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。したがって、これらの厚さの第1シリカ層3及び第2シリカ層4が得られるようなポリシラザン膜の厚さとすることが好ましい。
ポリシラザン膜を形成させた後に、当該ポリシラザン膜をシリカに転化させる。ポリシラザン膜を転化させる処理方法は、(1)焼成法、(2)大気圧プラズマ法、(3)マイクロ波法が好ましく例示されるが、ポリシラザンをシリカに転化させることのできる処理方法であれば特に制限なく使用することができる。転化処理が施されることにより、ポリシラザン膜に含まれるポリシラザンは、架橋、縮合、あるいは、条件によっては酸化、加水分解してシリカに転化し、セラミックス被膜であるシリカ層を形成する。次に、上記例示したポリシラザン膜をシリカに転化させるための処理方法について説明する。
(1)焼成法
焼成法は、ポリシラザン膜を加熱することにより、ポリシラザン膜をシリカ層に転化させる方法である。焼成温度は、通常60〜400℃程度であるが、ポリシラザンの分子量、構造、触媒の有無等によって適宜変更される。ポリシラザン膜を形成させるのに使用したコーティング液に触媒が含まれている場合は、より低温で焼成させてもよい。焼成時間は、焼成温度、ポリシラザン膜の厚さ等によって変動するが、通常0.5〜2時間程度である。
焼成雰囲気は、酸素中、空気中あるいは不活性ガス中等のいずれであってもよいが、空気中がより好ましい。空気中での焼成によりポリシラザンの酸化、あるいは空気中に共存する水蒸気による加水分解反応が進行する。このような処理により、シリカ層が形成される。
(2)大気圧プラズマ法
大気圧プラズマ法は、ポリシラザン膜の表面に過酸化水素水を滴下して、ポリシラザン膜の表面に過酸化水素水層を形成させ、酸素雰囲気下、大気圧プラズマ装置によりプラズマ処理を行う方法である。このような処理を行うことにより、ポリシラザン膜に含まれるポリシラザンがシリカに転化し、シリカ層が形成される。
(3)マイクロ波法
マイクロ波法は、基材2又は第1シリカ層3の表面に形成されたポリシラザン膜に、水蒸気を曝露させる処理方法であり、水蒸気を作製するためにマイクロ波を使用する。この際、過酸化水素を併用することが好ましい。このような処理を行うことにより、ポリシラザン膜に含まれるポリシラザンがシリカに転化し、シリカ層が形成される。
[第一実施形態の被覆成形品の効果]
本実施形態の被覆成形品1は、基材2上に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成された被覆成形品であり、当該シリカ層は、被覆成形品1の最外層に位置し、潤滑性付与剤5を含有する第2シリカ層4(潤滑層)と、第2シリカ層4の下層に位置し、潤滑性付与剤を含有しない第1シリカ層3(硬質層)とからなる。そのため、優れた摺動性を有する。このような被覆成形品1としては、例えば、自動車用摺動部材や金型等のような金属製品や、Oリング等のようなゴム製品等が挙げられる。また、このような被覆成形品1をワッシャとして使用することにより、袋ナットにおいては、継ぎ手が摩擦によって共回りすることを防止することができ、ボルト締結においては、ボルト座面の摩擦が低減され、ボルト締め圧をボルトの軸力で管理することができるようになる。また、本実施形態の被覆成形品1は、摩擦を低減させることが要求される注射器、変速機用ワイヤー、テニス用ガット等にも好ましく使用することができる。
<本発明の被覆成形品の第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の被覆成形品の第二実施形態を示す断面図である。なお、以下の説明において、上述の第一実施形態と重複する部分の説明を省略し、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第二実施形態の被覆成形品1aは、基材2とシリカ層(第1シリカ層3及び第2シリカ層4)との間に、平滑層6が形成される。第二実施形態の被覆成形品1aがこのような構成をとることにより、基材2の表面の凹凸が大きい場合であっても、第1シリカ層3及び第2シリカ層4を平滑な表面の上に形成させることができる。すなわち、平滑層6は、基材2の表面の凹凸を均すために導入される層である。
平滑層6は、基材2の表面にポリシラザン及び合成樹脂を含むコーティング液を塗布してコーティング膜を形成させ、その後、コーティング膜に含まれるポリシラザンをシリカに転化させることによって形成される。すなわち、平滑層6には、ポリシラザンから転化されたシリカと合成樹脂とが含まれる。ポリシラザンをシリカに転化させる方法は、第一実施形態で述べた通りである。
次に、平滑層6を形成させるために使用するコーティング液について説明する。このコーティング液は、ポリシラザン、合成樹脂、及び溶媒を含む。
コーティング液に含まれるポリシラザン及び溶媒は、第1シリカ層3及び第2シリカ層4の形成のために使用されるコーティング液に含まれるポリシラザン及び溶媒と同様である。
コーティング液に含まれる合成樹脂は、特に限定されないが、溶媒に可溶であることが好ましい。このような合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アセチルセルロース、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等が例示される。これらの中でも、アクリル樹脂、ポリスチレン、アセチルセルロース、シリコーン樹脂が好ましく使用される。
[第二実施形態の被覆成形品の効果]
本実施形態の被覆成形品1aは、基材2と第1シリカ層3及び第2シリカ層4との間に平滑層6を含む。そのため、基材2の表面の凹凸がある場合であっても、第1シリカ層3及び第2シリカ層4を平滑な表面の上に形成させることができる。このため、表面の凹凸がある基材であっても、良好な摺動性を付与することができる。
以上、本発明の被覆成形品の第一実施形態及び第二実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の構成の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
例えば、上記本発明の被覆成形品の実施形態では、潤滑性付与剤として固形の潤滑性付与剤5を使用したが、液状の潤滑性付与剤を使用してもよい。このような潤滑性付与剤としては、流動パラフィン、機械油等の潤滑油、二硫化モリブデンや二硫化タングステン等の固形の潤滑性付与剤を潤滑油と混合したグリース等が例示される。
また、上記被覆成形品の製造方法も本発明の一つである。
本発明の被覆成形品の製造方法は、成形された基材2の表面に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が2層形成された被覆成形品の製造方法であり、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて硬質層3を形成させる硬質層形成工程と、ポリシラザン及び潤滑性付与剤5を含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて、前記硬質層3よりも外側に位置する最外層として潤滑層4を形成させる潤滑層形成工程と、を少なくとも含む被覆成形品の製造方法である。なお、基材2の表面にポリシラザンを含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成させ、当該ポリシラザン膜の表面に、ポリシラザン及び潤滑性付与剤5を含有する硬化性組成物を塗布して潤滑性付与剤を含有するポリシラザン膜を形成させ、その後これらのポリシラザン膜をシリカに転化させることにより、硬質層形成工程と潤滑層形成工程とを同時に行なってもよい。
この製造方法については、既に上記本発明の被覆成形品の一実施形態において詳細に説明したので、説明を省略する。
以下、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ペルヒドロポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ社製、NL120、ペルヒドロポリシラザン含量20質量%)を、ペルヒドロポリシラザンの濃度が3質量%になるようにジブチルエーテルに溶解させ、コーティング液A1を調製した。このコーティング液A1を20mm×40mmで厚さ1mmのステンレス(SUS)基材に塗布し、乾燥させることにより、ステンレス基材の表面にポリシラザン膜A1を形成させた。その後、当該ステンレス基材をクリーンオーブンにて300℃で1時間焼成し、厚さ0.4μmの第1シリカ層をステンレス基材の表面に形成させた。
次に、二硫化タングステン(日本潤滑剤株式会社製、WS2A)0.5質量%、ポリテトラフルオロエチレン粒子(株式会社喜多村製、KD200AS)3.5質量%、ペルヒドロポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ社製、NL120、ペルヒドロポリシラザン含量20質量%)7質量%、及びジブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製)89質量%の混合物をコーティング液B1として調製した。このコーティング液B1を、ステンレス基材に形成させた第1シリカ層の表面に塗布し、乾燥させることにより、第1シリカ層の表面にポリシラザン膜B1を形成させた。その後、当該ステンレス基材をクリーンオーブンにて250℃で1時間焼成し、厚さ2μmの第2シリカ層を第1シリカ層の表面に形成させることにより、実施例1の被覆成形品を得た。
[比較例1]
20mm×40mmで厚さ1mmのステンレス基材そのものを、比較例1の(被覆)成形品とした。
[比較例2]
20mm×40mmで厚さ1mmのステンレス基材の表面に、実施例1に記載したコーティング液A1を塗布し、乾燥させることにより、ステンレス基材の表面にポリシラザン膜A1を形成させた。その後、当該ステンレス基材をクリーンオーブンにて300℃で1時間焼成し、厚さ0.4μmの第1シリカ層をステンレス基材の表面に形成させることにより、比較例2の被覆成形品を得た。
[比較例3]
20mm×40mmで厚さ1mmのステンレス基材の表面に、実施例1に記載したコーティング液B1を塗布し、乾燥させることにより、ステンレス基材の表面にポリシラザン膜B1を形成させた。その後、当該ステンレス基材をクリーンオーブンにて250℃で1時間焼成し、厚さ2μmの第2シリカ層をステンレス基材の表面に形成させることにより、比較例3の被覆成形品を得た。
[実施例2]
ペルヒドロポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ社製、NAX120、ペルヒドロポリシラザン含量20質量%)を、ペルヒドロポリシラザンの濃度が3質量%になるようにジブチルエーテルに溶解させ、コーティング液A2を調製した。このコーティング液A2を20mm×40mmで厚さ3mmのニトリルゴム(NBR)基材に塗布し、乾燥させることによりニトリルゴム基材の表面にポリシラザン膜A2を形成させた。その後、当該ニトリルゴム基材をクリーンオーブンにて90℃で3時間焼成し、厚さ0.4μmの第1シリカ層をニトリルゴム基材の表面に形成させた。
次に、二硫化タングステン(日本潤滑剤株式会社製、WS2A)0.5質量%、ポリテトラフルオロエチレン粒子(株式会社喜多村製、KD200AS)3.5質量%、ペルヒドロポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ社製、NAX120、ペルヒドロポリシラザン含量20質量%)7質量%、及びジブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製)89質量%の混合物をコーティング液B2として調製した。このコーティング液B2を、ニトリルゴム基材に形成させた第1シリカ層の表面に塗布し、乾燥させることにより、第1シリカ層の表面にポリシラザン膜B2を形成させた。その後、当該ニトリルゴム基材をクリーンオーブンにて80℃で3時間焼成し、厚さ2μmの第2シリカ層を第1シリカ層の表面に形成させることにより、実施例2の被覆成形品を得た。
[比較例4]
20mm×40mmで厚さ3mmのニトリルゴム基材そのものを、比較例4の(被覆)成形品とした。
[比較例5]
20mm×40mmで厚さ3mmのニトリルゴム基材の表面に、実施例2に記載したコーティング液A2を塗布し、乾燥させることにより、ニトリルゴム基材の表面にポリシラザン膜A2を形成させた。その後、当該ニトリルゴム基材をクリーンオーブンにて90℃で3時間焼成し、厚さ0.4μmの第1シリカ層をニトリルゴム基材の表面に形成させることにより、比較例5の被覆成形品を得た。
[比較例6]
20mm×40mmで厚さ3mmのニトリルゴム基材の表面に、実施例2に記載したコーティング液B2を塗布し、乾燥させることにより、ニトリルゴム基材の表面にポリシラザン膜B2を形成させた。その後、当該ニトリルゴム基材をクリーンオーブンにて80℃で3時間焼成し、厚さ2μmの第2シリカ層をニトリルゴム基材の表面に形成させることにより、比較例5の被覆成形品を得た。
[評価1]
実施例1〜2、及び比較例1〜6の被覆成形品について、動摩擦係数を測定することにより摺動性を評価した。評価は、CETR社(CENTER FOR TRIBOLOGY)製のUMT(Universal Micro Tribometer)−2M型試験機を使用し、ストローク5mm、スピード2.5mm/sec、加重600gの測定条件にて行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2010214857
表1に示すように、最外層に潤滑層である第2シリカ層と、最外層よりも内側に位置する硬化層である第1シリカ層との両方を備えた実施例1及び実施例2は、第1シリカ層及び第2シリカ層の両方又はいずれか一方を欠く比較例1〜6に比べて、動摩擦係数が著しく小さいことが確認され、優れた摺動性を有することが理解される。
[実施例3]
SUS304製のワッシャ(外径/内径/厚さ=11mm/9mm/0.2mm)の両面に実施例1と同様な方法で、厚さ0.4μmの第1シリカ層をワッシャの表面に、厚さ2μmの第2シリカ層を第1シリカ層の表面にそれぞれ形成させることにより、実施例3のワッシャを得た。
[比較例7]
SUS304製のワッシャ(外径/内径/厚さ=11mm/9mm/0.2mm)そのものを比較例7とした。
[評価2]
配管の接続部で、実施例3又は比較例7のワッシャを入れた袋ナットを自由回転できる配管端部が継手端部に当接するまで指締めした(すなわち、袋ナットを指締めで回転しなくなるまで締めた)後、スパナで45°回転させたときの配管の回転(共回り)角度を測定した。その結果、実施例3のワッシャでは、配管が共回りした角度が1°だったのに対して、比較例7のワッシャでは、配管が共回りした角度が30°だった。このことから、本発明の被覆成形品であるワッシャを使用することにより、摩擦が低減され、例えば、袋ナットにより配管を連結する際の共回りを防止できることがわかる。
1 被覆成形品
2 基材
3 第1シリカ層(硬質層)
4 第2シリカ層(潤滑層)
5 固形の潤滑性付与剤
6 平滑層

Claims (5)

  1. 基材上に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が形成された被覆成形品であって、
    前記シリカ層は、
    前記被覆成形品の最外層に位置し、潤滑性付与剤を含有する潤滑層と、
    前記潤滑層の下層に位置し、潤滑性付与剤を含有しない硬質層と、からなることを特徴とする被覆成形品。
  2. 前記潤滑性付与剤が固形の潤滑性付与剤である請求項1記載の被覆成形品。
  3. 前記シリカ層と前記基材との間に、ポリシラザンから転化されたシリカと合成樹脂とを含む平滑層が形成された請求項1又は2記載の被覆成形品。
  4. 前記被覆成形品がワッシャ、注射器、変速機用ワイヤー、テニス用ガットのいずれかである請求項1から3のいずれか1項記載の被覆成形品。
  5. 成形された基材の表面に、ポリシラザンを含有する硬化性組成物を転化させてなるシリカ層が2層形成された被覆成形品の製造方法であって、
    ポリシラザンを含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて硬質層を形成させる硬質層形成工程と、
    ポリシラザン及び潤滑性付与剤を含有する硬化性組成物を塗布してポリシラザン膜を形成し、当該ポリシラザン膜を転化させて、前記硬質層よりも外側に位置する最外層に潤滑層を形成させる潤滑層形成工程と、を少なくとも含む被覆成形品の製造方法。
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