JP2010214306A - 窒素酸化物除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、触媒の存在下に窒素酸化物を含むガスにアンモニア等の還元剤を添加し窒素酸化物を浄化する場合、還元剤が酸化され有効に窒素酸化物を除去することである。
【解決手段】本発明は、窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜5容量%である当該ガスに100℃〜650℃でアンモニアまたは尿素を導入し、空間速度が1,000〜1,000,000hr−1で、触媒活性成分を耐火性三次元構造体に被覆した触媒を用いて当該窒素酸化物を処理することを特徴とする窒素酸化物除去方法である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜5容量%である当該ガスに100℃〜650℃でアンモニアまたは尿素を導入し、空間速度が1,000〜1,000,000hr−1で、触媒活性成分を耐火性三次元構造体に被覆した触媒を用いて当該窒素酸化物を処理することを特徴とする窒素酸化物除去方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガス中に含まれる窒素酸化物を還元し窒素にすることができる触媒に関するものである。
窒素酸化物および酸素を含むガスにおいて、窒素酸化物を還元し窒素にするための技術が多く提案されている。排煙脱硝処理にあっては、当該ガスにアンモニア、尿素を添加し、バナジウム系触媒により窒素に還元する技術が提案されている。このような触媒は比較的低温であれば問題は無いが900℃近くの温度に曝されたとき触媒が焼結し比表面積が低下し触媒活性が低下することがある(引用文献1)。また400℃以下で低温かつ定常のガスに対して触媒用担体としてセラミック担体を用いることがある(引用文献2)。当該担体は耐熱性があるが、熱導電率が低く急激な温度の変化のあるガスに対して有効な活性を生じさせることには不向きである。
更に、窒素酸化物、酸素および水素を含むガスにおける窒素酸化物の処理、特に水素、アンモニアを燃料とする内燃機関から生じるガスの処理技術の開示はないことが多く(特開平5−332152号、特表2001−512412号)、開示があったとしても還元触媒を用いて処理することの記載はあるが、ガスが高温かつ濃度が変動する条件下に窒素酸化物を処理する条件について具体的な提案はなく、如何なる条件で当該窒素酸化物を処理すると処理効率が向上するのか不明である(特許文献3)。
触媒の存在下に窒素酸化物を含むガスにアンモニア等の還元剤を添加し窒素酸化物を除去する場合、還元剤が酸化され有効に窒素酸化物を浄化することができないことがある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、下記手段を見出し、発明を完成するに至ったのである。本発明は、窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜5容量%である当該ガスに100℃〜650℃でアンモニアまたは尿素を導入し、空間速度が1,000〜1,000,000hr−1で、触媒活性成分を耐火性三次元構造体に被覆した触媒を用いて当該窒素酸化物を処理することを特徴とする窒素酸化物除去方法である。
本発明を用いることで、触媒の存在下、窒素酸化物を含むガスに還元剤であるアンモニア等を添加し窒素酸化物を浄化するに際して、還元剤を有効に作用することができるものである。
本発明は、窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜5容量%である当該ガスに100℃〜650℃でアンモニアまたは尿素を導入し、空間速度が1,000〜1,000,000hr−1で、触媒活性成分を耐火性三次元構造体に被覆した触媒を用いて当該窒素酸化物を処理することを特徴とする窒素酸化物除去方法である。当該触媒活性成分が、モリブデン、バナジウム、タングステン、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金およびイリジウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、更に耐火性無機酸化物を含むことが好ましい。また当該耐火性三次元構造体が1平方インチ当たり、200〜600個の貫通孔を有するハニカムであることが好ましい。
本発明が対象とするガスは窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜10容量%であり、好ましくは0〜7容量%である。また、当該ガスがアンモニアを改質し水素へ転換されたガスを用いた内燃機関の排ガスであってもよい。当該内燃機関は、特許文献3記載の内燃機関等である。
当該水素濃度が0〜1容量%であり、好ましくは0〜0.5容量%である。
当該窒素酸化物濃度は10ppm〜5容量%であり、好ましくは50ppm〜2容量%である。窒素酸化物とは、N2O、NO、NO2の何れであっても良い。
窒素酸化物の処理とは窒素酸化物を窒素に還元することをいう。排ガス中に当該窒素酸化物を窒素に還元するに足る還元物質、例えば水素が存在するときは問題なく窒素酸化物を処理することができるが、還元物質が少ないときは当該ガス中に還元物質を導入し窒素酸化物を還元することもできる。還元物質は通常還元作用のあるものであれは何れのものであっても良いが、好ましくは水素、アンモニア、尿素である。当該ガス中に導入する還元物質の量は、窒素酸化物を化学量論的に窒素にする量であるが、窒素酸化物の種類、窒素酸化物の還元速度を考慮すると、アンモニア量は窒素酸化物1モルに対して0.8〜1.5モル、好ましくは1.0〜1.2モルである。なお、尿素を用いるときはアンモニアの1/2モルである。
アンモニア等をガス中に導入するときの温度は、100℃〜650℃、好ましくは200℃〜600℃である。650℃を超えるとアンモニア等が触媒により分解しガス中に含まれる物質と反応し窒素酸化物等の窒素化合物を形成するため好ましくはない。また100℃を下回るとアンモニア等と窒素酸化物との反応が進行せず系外に排出され易くなり好ましくはないからである。
反応温度は、100℃〜650℃、好ましくは200℃〜600℃である。
当該ガス量は、空間速度(SV)で1,000〜1,000,000hr−1であり、好ましくは5,000〜100,000hr−1である。
ガス線速は10〜200m/s、更に好ましくは50〜150m/sである。
触媒活性成分は、窒素酸化物を処理するものであれば何れのものであっても良い。好ましくは、モリブデン、バナジウム、タングステン、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金、イリジウムであり、好ましくはモリブデン、バナジウム、タングステン、白金、パラジウムである。パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金およびイリジウムを金属系触媒活性成分、モリブデン、バナジウム、タングステン、ニッケル、コバルトおよび鉄を金属酸化物系触媒活性成分と称する。
当該触媒活性成分は、金属、酸化物、炭酸塩であっても良いが、好ましくは当該ガス中で安定な状態を保つものが良く、金属又は酸化物である。
当該触媒活性成分は単独でも使用することができるが、耐火性無機酸化物に担持しまたは混合し用いることができる。当該耐火性無機酸化物としては、耐火性を有し、比表面積が50〜200m2/g(BET表面積)のものを用いることができ、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニア、ゼオライトなどを用いることができる。当該ガス中に硫黄分が含まれるときは、チタン酸化物を用いるのが好ましく、チタン酸化物とは、チタン酸化物、チタンと珪素、ジルコニウム、アルミニウムの少なくとも一種を用いることができる。特に金属系触媒活性成分は当該耐火性無機酸化物に担持して使用することが好ましい。また、金属系触媒活性成分は金属酸化物系活性成分に担持することもできる。
当該金属系触媒活性成分は、耐火性三次元構造体1リットル当たり0.05g〜50g、好ましくは0.1〜15g使用することができる。当該金属酸化物系触媒活性成分酸化物として、耐火性三次元構造体1リットル当たり10g〜500g、好ましくは30g〜300g使用することができる。
本発明にかかる耐火性三次元構造体は1平方インチ当たり200〜600個の貫通孔を有するハニカムまたはコルゲートである。当該貫通孔をガスが通過する際、当該孔壁に被覆された触媒により当該ガス中の窒素酸化物が窒素に還元されるものである。当該耐火性三次元構造体の貫通孔は好ましくは1平方インチ当たり200〜500個、更に好ましくは300〜400個である。材質はコージェライトなどのセラミック製、金属製のものを用いることができる。また、セラミック製のハニカムを用いるとき当該孔壁の厚さは壁厚が0.001インチのハニカム〜0.004インチ、好ましくは0.0015〜0.003インチである。
耐火性三次元構造体の体積と断面積は、「耐火性三次元構造体の体積算出式」と「耐火性三次元構造体の断面積算出式」を用いて決定することができる。
(1)触媒活性成分を酸性水性媒体に添加し、湿式粉砕機に投入し粉砕することでスラリーを得た後、当該スラリーに耐火性三次元構造体を浸し、余剰のスラリーを除いた後、乾燥、焼成することで触媒を得る方法。
(2)耐火性無機酸化物を酸性水性媒体に添加し、湿式粉砕機に投入し粉砕することでスラリーを得た後、上記(1)で得られた触媒を浸し、余剰のスラリーを除いた後、乾燥、焼成することで触媒を得る方法。
(3)触媒活性成分と耐火性無機酸化物とを酸性水性媒体に添加し、湿式粉砕機に投入し粉砕することで、スラリーを得る。得られたスラリーに耐火性三次元構造体を浸し、余剰のスラリーを除いた後、乾燥、焼成することで触媒を得る方法。
(4)耐火性無機酸化物を酸性水性媒体に添加し、湿式粉砕機に投入し粉砕することでスラリーを得た後、当該スラリーに耐火性三次元構造体を浸し、余剰のスラリーを除いた後、乾燥、焼成した後、触媒活性成分を含む水性媒体に浸し、余剰の液を除き、乾燥、焼成することで触媒を得る方法。また、触媒活性成分を耐火性無機酸化物に担持した後、酸性媒体に添加し、湿式粉砕機に投入し粉砕することで、スラリーを得る。得られたスラリーに耐火性三次元構造体を浸し、余剰のスラリーを除いた後、乾燥、焼成することで触媒を得る方法をとることもできる。
以下に実施例と比較例を用いて詳細に発明を説明するが、下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
比表面積が100m2/gのチタニアと、蓚酸バナジルの水溶液とを混合し、乾燥し、焼成してバナジウムを担持したチタニア触媒を得る。これを湿式粉砕しスラリーを得る。使用対象となる水素エンジンの排気量(2000ml、回転数2000回転/分)と使用条件に基づき空間速度が5,000〜100,000hr−1となる範囲、ガス線速が50〜150m/sとなるように、触媒に用いる耐火性三次元構造体となるハニカムの体積と触媒断面積を算出する。実施例1として用いられる耐火性三次元構造体に関する耐火性三次元構造体断面積は0.0170m2、当該構造体体積は1000mlである。当該構造体を当該スラリーに浸し、乾燥し、焼成し、触媒を得る。
比表面積が100m2/gのチタニアと、蓚酸バナジルの水溶液とを混合し、乾燥し、焼成してバナジウムを担持したチタニア触媒を得る。これを湿式粉砕しスラリーを得る。使用対象となる水素エンジンの排気量(2000ml、回転数2000回転/分)と使用条件に基づき空間速度が5,000〜100,000hr−1となる範囲、ガス線速が50〜150m/sとなるように、触媒に用いる耐火性三次元構造体となるハニカムの体積と触媒断面積を算出する。実施例1として用いられる耐火性三次元構造体に関する耐火性三次元構造体断面積は0.0170m2、当該構造体体積は1000mlである。当該構造体を当該スラリーに浸し、乾燥し、焼成し、触媒を得る。
本発明は、窒素酸化物を含むガスにおいて、当該窒素酸化物を窒素に還元する技術に関するものである。
1.水素エンジン
2.触媒
3.アンモニア供給器
4−1.水素エンジンからの排ガス
4−2.アンモニア供給
4−3.触媒からのガス
2.触媒
3.アンモニア供給器
4−1.水素エンジンからの排ガス
4−2.アンモニア供給
4−3.触媒からのガス
Claims (5)
- 窒素酸化物、酸素および水素を含むガスであって当該ガス中の酸素濃度が0〜5容量%である当該ガスに100℃〜650℃でアンモニアまたは尿素を導入し、空間速度が1,000〜1,000,000hr−1で、触媒活性成分を耐火性三次元構造体に被覆した触媒を用いて当該窒素酸化物を処理することを特徴とする窒素酸化物除去方法。
- 当該触媒活性成分が、モリブデン、バナジウム、タングステン、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金およびイリジウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物除去方法。
- 更に耐火性無機酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物除去方法。
- 当該耐火性三次元構造体が1平方インチ当たり、200〜600個の貫通孔を有するハニカムであることを特徴とする窒素酸化物除去方法。
- 当該窒素酸化物除去時のガス線速が10〜200m/sであることを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物除去方法。
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---|---|---|---|
JP2009065113A JP2010214306A (ja) | 2009-03-17 | 2009-03-17 | 窒素酸化物除去方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013022359A1 (en) | 2011-08-08 | 2013-02-14 | Uniwersytet Jagielloński | Catalyst for direct decomposition of nitric oxide and method of manufacturing the catalyst |
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2009
- 2009-03-17 JP JP2009065113A patent/JP2010214306A/ja active Pending
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