JP2010207704A - 含水有機廃棄物の乾燥装置、乾燥システム及び乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高含水有機汚泥等の含水有機廃棄物を効率よく乾燥させ、装置コスト及び運転コストを低減する。
【解決手段】含水有機廃棄物W1を貯蔵する貯蔵タンク2と、過熱蒸気S1を発生させる過熱蒸気発生装置3と、貯蔵タンク2から供給された廃棄物W1を、過熱蒸気発生装置3から供給された過熱蒸気S2によって乾燥させる外熱式キルン4と、外熱式キルン4の廃棄物排出部4bに新たな過熱蒸気S3を供給し、廃棄物W1に新たな過熱蒸気S3を直接接触させて未乾燥の廃棄物W1を乾燥させる過熱蒸気供給部6(6b)とを備える廃棄物の乾燥システム1等。外熱式キルン4において過熱蒸気S2を用いてある程度廃棄物W1を乾燥させた後、廃棄物排出部4bにおいて未乾燥の廃棄物を、新たな過熱蒸気S3と直接接触させて完全に乾燥させるため、廃棄物W1全体を効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることができる。
【選択図】図1
【解決手段】含水有機廃棄物W1を貯蔵する貯蔵タンク2と、過熱蒸気S1を発生させる過熱蒸気発生装置3と、貯蔵タンク2から供給された廃棄物W1を、過熱蒸気発生装置3から供給された過熱蒸気S2によって乾燥させる外熱式キルン4と、外熱式キルン4の廃棄物排出部4bに新たな過熱蒸気S3を供給し、廃棄物W1に新たな過熱蒸気S3を直接接触させて未乾燥の廃棄物W1を乾燥させる過熱蒸気供給部6(6b)とを備える廃棄物の乾燥システム1等。外熱式キルン4において過熱蒸気S2を用いてある程度廃棄物W1を乾燥させた後、廃棄物排出部4bにおいて未乾燥の廃棄物を、新たな過熱蒸気S3と直接接触させて完全に乾燥させるため、廃棄物W1全体を効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、高含水有機汚泥等の含水有機廃棄物を乾燥させる装置、システム及び方法に関する。
従来、高含水有機汚泥等の含水有機廃棄物を乾燥させるにあたって、種々の装置及び方法が提案されている。例えば、特許文献1には、外気に対して気密保持された空間で、回転する受け皿の中に被乾燥物を落下させる工程と、受け皿に溜まった被乾燥物を受け皿と一体的に回転させて周囲に飛散させ、受け皿を包囲する障壁に衝突付着させる工程と、飛散する乾燥物及び障壁に付着した乾燥物に過熱蒸気と燃焼排ガスの混合ガスを吹き付け、乾燥物を膨化及び乾燥させる工程と、障壁に付着した乾燥物を受け皿の下に配置したすり鉢型のスクレパーで掻き取り、掻き取った乾燥物をスクレパーの底部に設けた孔から下に落下させる工程とを備える泥状物の乾燥方法が提案されている。
しかし、上記泥状物の乾燥方法では、被乾燥物を乾燥させるにあたって、過熱蒸気と燃焼排ガスの混合ガスを利用しているため、被乾燥物を乾燥した後の処理ガス量が大量となり、処理コストが高騰するとともに、燃焼ガスに含まれる酸素によって乾燥装置等が爆発する懸念もあった。
そこで、特許文献2には、乾燥熱源として過熱蒸気のみを用い、内部に複数の乾燥床面を備え、各々の乾燥床面に回転するレーキを配置し、上部の供給部から供給された汚泥等の被乾燥物が、回転レーキで混合撹拌されながら上段から下段へと移動し、循環する過熱蒸気と直接接触しながら乾燥した後、下部の排出口から排出される過熱蒸気循環型乾燥システムが提案されている。この乾燥システムによれば、過熱蒸気のみを用いるため、乾燥後の処理ガス量が低下し、ガス処理に要するコストを低減することができるとともに、乾燥用熱ガスに酸素が含まれていないため、乾燥装置等の爆発の虞もない。
しかし、上記特許文献2に記載の過熱蒸気のみを用いる従来の乾燥システムでは、被乾燥物が、乾燥床面に載置された状態で回転するレーキによって混合撹拌されながら、乾燥床面の上段から下段へと移動して乾燥する。そのため、被乾燥物と過熱蒸気との接触面積が比較的小さく、乾燥効率が必ずしも高いとは言えず、装置が大がかりなものとなり、装置コスト及び運転コストが高騰するという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、高含水有機汚泥等の含水有機廃棄物を効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることのできる乾燥装置、乾燥システム及び乾燥方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、含水有機廃棄物の乾燥装置であって、含水有機廃棄物を、外側からの熱と、内部に供給された過熱蒸気とによって乾燥させる外熱式キルンと、該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させる過熱蒸気供給部とを備えることを特徴とする。
そして、本発明によれば、外熱式キルンの内部において、外側からの熱と、過熱蒸気とを用いてある程度含水有機廃棄物を乾燥させた後、外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部において未乾燥の含水有機廃棄物を、新たな過熱蒸気と直接接触させて完全に乾燥させるため、全体的にコンパクトな装置で効率よく含水有機廃棄物を乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることができる。
また、本発明は、含水有機廃棄物の乾燥システムであって、含水有機廃棄物を貯蔵する貯蔵タンクと、過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、前記貯蔵タンクから供給された含水有機廃棄物を、外側からの熱と、前記過熱蒸気発生装置から内部に供給された過熱蒸気とによって乾燥させる外熱式キルンと、該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させる過熱蒸気供給部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、外熱式キルンの内部において、外側からの熱と、過熱蒸気とを用いてある程度含水有機廃棄物を乾燥させた後、外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部において未乾燥の含水有機廃棄物を、新たな過熱蒸気と直接接触させて完全に乾燥させるため、全体的にコンパクトなシステム構成で効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることができる。
上記含水有機廃棄物の乾燥システムにおいて、前記過熱蒸気供給部によって供給される新たな過熱蒸気を、前記過熱蒸気発生装置によって発生させることができる。
また、上記含水有機廃棄物の乾燥システムにおいて、前記過熱蒸気及び前記新たな過熱蒸気を1本の管状の過熱蒸気供給部を介して前記外熱式キルン内に供給することができ、簡単な構成で乾燥効率のよい乾燥システムを提供することができる。
さらに、上記含水有機廃棄物の乾燥システムにおいて、前記新たな過熱蒸気を、セメント焼成装置のセメントキルン、プレヒータ、クリンカクーラ及び塩素バイパスのうち少なくとも一箇所からの排ガスによって加熱する加熱装置を備え、該加熱装置によって加熱された新たな過熱蒸気を、前記過熱蒸気供給部に供給することができる。これにより、新たな過熱蒸気の温度をさらに高温とすることができ、より効率よく含水有機廃棄物を乾燥させることができる。この際、新たな過熱蒸気は、外熱式キルンの排ガスのように含水有機廃棄物から発生した水蒸気を含まないため、セメントキルン等の排ガスを用いて容易に昇温させることができ、セメント焼成装置側の負荷も小さい。
上記含水有機廃棄物の乾燥システムにおいて、前記過熱蒸気発生装置を、セメント焼成装置に付設され、該セメント焼成装置の廃熱及び/又は該セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用して前記過熱蒸気を発生させる廃熱ボイラーとすることができる。
また、本発明は、含水有機廃棄物の乾燥方法であって、外熱式キルンにおいて、外側からの熱と、内部に供給された過熱蒸気によって含水有機廃棄物を乾燥させるとともに、該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させることを特徴とする。本発明によれば、上記発明と同様に、全体的にコンパクトな装置で効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低く抑えることができる。
上記含水有機廃棄物の乾燥方法において、前記過熱蒸気及び/又は前記新たな過熱蒸気を発生させるための熱源として、セメント焼成装置の廃熱及び/又は該セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用することができる。
以上のように、本発明によれば、高含水有機汚泥等の含水有機廃棄物を効率よく乾燥させることができ、装置コスト及び運転コストを低減することができる。
次に、本発明を実施するための形態について説明する。尚、以下の説明においては、本発明にかかる含水有機廃棄物の乾燥システム(以下、「乾燥システム」と略称する)をセメント焼成設備を備えたプラントに適用した場合を例にとって説明する。
図1は、本発明にかかる乾燥システムの第1の実施形態を示し、この乾燥システム1は、含水有機汚泥等の含水有機廃棄物(以下、適宜「廃棄物」という)W1を貯蔵する廃棄物貯蔵タンク2と、過熱蒸気S1を発生させる過熱蒸気発生装置3と、廃棄物W1を外熱式キルン4に供給する供給装置5と、過熱蒸気S2、S3を外熱式キルン4に導入する過熱蒸気供給部6と、外熱式キルン4の内部を高温に維持するため、熱ガスG1が導入されるジャケット7と、高温の内部において、廃棄物W1と過熱蒸気S2、S3とを直接接触させながら、廃棄物W1を乾燥させる外熱式キルン4と、外熱式キルン4で乾燥に使用した過熱蒸気S4を系外に導くためのブロワ8と、ブロワ8から排出された過熱蒸気S4に含まれるダストDを回収するバグフィルタ9と、外熱式キルン4及びバグフィルタ9から回収された乾燥有機廃棄物W2及びダストDを貯蔵する乾燥廃棄物貯蔵タンク11等で構成される。
廃棄物貯蔵タンク2は、受け入れた廃棄物W1を貯蔵するために設けられる。廃棄物W1は、40質量%以上の水分を含む高含水有機汚泥であってもよく、製紙汚泥、下水汚泥、ビルピット汚泥、食品汚泥等でもよい。廃棄物貯蔵タンク2には、下部に廃棄物W1を外熱式キルン4に供給するためのスクリューフィーダ等の供給装置5が付設される。
過熱蒸気発生装置3は、200℃〜500℃程度の過熱蒸気S1を発生させるため、セメント焼成装置(不図示)に付設され、セメント焼成装置からの廃熱を利用して過熱蒸気を発生させる廃熱ボイラーを利用することができる。尚、過熱蒸気S1を発生させるにあたって、セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用することもできる。
外熱式キルン4は、回転型のキルンであって、キルンを囲繞するジャケット7に、熱ガス入口部7aから熱ガスG1が供給され、キルン内部が加熱される。キルンの加熱に用いられた熱ガスは、熱ガス出口部7bから排出され適宜処理される。外熱式キルン4の右端の廃棄物供給部4aに供給装置5を介して廃棄物W1が供給され、左端の廃棄物排出部4b側から内部に延設された管状の過熱蒸気供給部6を介して過熱蒸気S2、S3が供給される。過熱蒸気供給部6の右端の第1噴出部6a、及び外熱式キルン4の廃棄物排出部4bの近傍の第2噴出部6bから各々過熱蒸気S2、S3が下方に向けて噴出し、廃棄物W1を乾燥させる。外熱式キルン4の内部温度は、200℃以上500℃以下に、ジャケット7の熱ガス出口部7bから排出される排ガスG2の温度は、100℃以上400℃以下に調節される。尚、上述のような熱ガスを用いる外熱式キルン4に代えて、電気式の外熱式キルンを用いることもできる。
バグフィルタ9は、ブロワ8から排出された過熱蒸気S4を系外に排出する前に、過熱蒸気S4中のダストを回収するために備えられる。バグフィルタ9の後段には、過熱蒸気S4を脱臭処理するための燃焼炉等(不図示)が配置される。
次に、上記構成を有する乾燥システム1の動作について、図1を参照しながら説明する。
受け入れた廃棄物W1を廃棄物貯蔵タンク2に一時的に貯蔵するとともに、セメント焼成設備とともに過熱蒸気発生装置3を運転し、過熱蒸気S1を発生させる。
ジャケット7の熱ガス入口部7aから熱ガスG1をジャケット7の内部に供給して外熱式キルン4の内部を200℃以上500℃以下程度の高温に維持した状態で、外熱式キルン4の廃棄物供給部4aに、廃棄物貯蔵タンク2から廃棄物W1を供給装置5を介して供給するとともに、過熱蒸気供給部6の第1噴出部6aから過熱蒸気S2を下方に向けて噴出し、廃棄物W1を乾燥させる。
廃棄物W1は、乾燥しながら外熱式キルン4の内部を左方に向かって移動し、廃棄物排出部4bの近傍に達すると、過熱蒸気供給部6の第2噴出部6bから噴出した過熱蒸気S3によって廃棄物W1の未乾燥の廃棄物W1が乾燥され、完全に乾燥した乾燥有機廃棄物W2が乾燥廃棄物貯蔵タンク11に搬送される。このように、未乾燥の廃棄物W1は、第2噴出部6bから供給された新たな過熱蒸気S3に直接接触して乾燥するため、廃棄物W1全体を効率よく乾燥させることができる。また、酸素を含まない過熱蒸気S2、S3を用いるため、外熱式キルン4等の爆発の虞もない。乾燥した乾燥有機廃棄物W2は、乾燥廃棄物貯蔵タンク11へ搬送される。一方、外熱式キルン4から排出された過熱蒸気S4は、ブロワ8を介してバグフィルタ9に搬送される。
バグフィルタ9によって、ブロワ8によって搬送された過熱蒸気S4に含まれるダストDを回収し、回収したダストDを外熱式キルン4から排出された乾燥有機廃棄物W2とともに乾燥廃棄物貯蔵タンク11に貯蔵し、セメント焼成設備の燃料として利用することができる。回収した乾燥有機廃棄物W3を、ブロワ(不図示)を介してセメント焼成装置とは別の装置等に搬送して処理することもできる。さらに、回収した乾燥有機廃棄物W3と、生汚泥とを混練機に導入して粒状物とした後燃料として用いることもできる。
尚、ブロワ8から排出された過熱蒸気S4の一部を外熱式キルン4に戻すことも可能であり、その際、過熱蒸気S4中のダストが乾燥システム1に悪影響を及ぼすことがない程度に低濃度であれば、バグフィルタ9は省略可能であるが、その場合にも、過熱蒸気S4を系外に排出する前に、バグフィルタで過熱蒸気S4中のダストを回収する必要がある。
次に、本発明にかかる乾燥システムの第2の実施形態について図2を参照しながら説明する。
この乾燥システム20は、過熱蒸気発生装置を2基(参照番号21、22)、管状の過熱蒸気供給部を2本(参照番号24、25)備え、過熱蒸気発生装置21で発生した過熱蒸気S1を過熱蒸気供給部24を介して外熱式キルン4の廃棄物供給部4aの近傍に噴出するとともに、過熱蒸気発生装置22で発生した過熱蒸気S2を加熱装置23によって昇温させた後、過熱蒸気供給部25を介して、外熱式キルン4の廃棄物排出部4bにおいて、廃棄物W1の未乾燥の廃棄物に噴出する構成を有することを特徴とする。乾燥システム20の他の構成要素については、図1に示した含水有機廃棄物の乾燥システム1と同様であるため、同一の参照番号を付してそれらについての説明を省略する。
過熱蒸気発生装置21、22は、図1の過熱蒸気発生装置3と同様に、200℃〜500℃程度の過熱蒸気S1、S2を発生させる。過熱蒸気発生装置21、22についても、セメント焼成装置からの廃熱を利用して過熱蒸気を発生させる廃熱ボイラーを利用することができ、過熱蒸気S1、S2を発生させるにあたって、セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用することもできる。
加熱装置23は、過熱蒸気S2を、セメント焼成装置のセメントキルンからの排ガスによって加熱するために備えられ、加熱装置23によって加熱された新たな過熱蒸気S3を外熱式キルン4の廃棄物排出部4bに供給することができる。尚、セメントキルンからの排ガスに代えて、プレヒータ、クリンカクーラ及び塩素バイパス等の排ガスを利用することもできる。
過熱蒸気供給部24は、外熱式キルン4の廃棄物供給部4a側からキルン内に延設され、右端部から導入された過熱蒸気S1を左端部から前方に向けて噴出するように構成される。一方、過熱蒸気供給部25は、外熱式キルン4の廃棄物排出部4b側からキルン内に延設され、加熱装置23によって昇温された過熱蒸気S3を右端部から下方に向けて噴出するように構成される。
次に、上記構成を有する乾燥システム20の動作について、図2を参照しながら説明する。
受け入れた廃棄物W1を廃棄物貯蔵タンク2に一時的に貯蔵するとともに、セメント焼成設備とともに過熱蒸気発生装置21、22を運転し、過熱蒸気S1、S2を発生させる。
ジャケット7の熱ガス入口部7aから熱ガスG1をジャケット7の内部に供給して外熱式キルン4の内部を200℃以上500℃以下程度の高温に維持した状態で、外熱式キルン4の廃棄物供給部4aに、廃棄物貯蔵タンク2から廃棄物W1を供給装置5を介して供給するとともに、過熱蒸気供給部24の左端部より過熱蒸気S1を前方に向けて噴出し、廃棄物W1を乾燥させる。廃棄物W1は、乾燥しながら外熱式キルン4の内部を左方に向かって移動する。
過熱蒸気発生装置22によって発生させた過熱蒸気S2を加熱装置23によって昇温し、過熱蒸気供給部25の右端部より外熱式キルン4の廃棄物排出部4b近傍に下方に向けて過熱蒸気S3として噴出し、過熱蒸気S3を廃棄物W1に直接接触させ、未乾燥の廃棄物W1を乾燥させる。完全に乾燥した乾燥有機廃棄物W2は、乾燥廃棄物貯蔵タンク11に搬送される。このように、未乾燥の廃棄物は、新たな過熱蒸気S4に直接接触して乾燥するため、廃棄物W1全体を効率よく乾燥させることができる。また、酸素を含まない過熱蒸気S1、S3を用いるため、外熱式キルン4等の爆発の虞もない。乾燥した乾燥有機廃棄物W2は、乾燥廃棄物貯蔵タンク11へ搬送される。一方、外熱式キルン4から排出された過熱蒸気S4は、ブロワ8を介してバグフィルタ9に搬送される。
バグフィルタ9によって、ブロワ8から排出された過熱蒸気S4に含まれるダストDを回収し、回収したダストDを外熱式キルン4から排出された乾燥有機廃棄物W2とともに乾燥廃棄物貯蔵タンク11に貯蔵し、セメント焼成設備の燃料として利用することができる。回収した乾燥有機廃棄物W3を、ブロワ(不図示)を介してセメント焼成装置とは別の装置等に搬送して処理したり、回収した乾燥有機廃棄物W3と、生汚泥とを混練機に導入して粒状物とした後燃料として用いることもできる。
尚、第2の実施形態において、過熱蒸気発生装置22で発生した過熱蒸気S2のみを加熱装置23によって昇温させたが、過熱蒸気発生装置21で発生した過熱蒸気S1を加熱して過熱蒸気供給部24を介して外熱式キルン4に供給してもよい。また、第1の実施形態において、過熱蒸気発生装置3で発生した過熱蒸気S1を加熱して過熱蒸気供給部6を介して外熱式キルン4に供給してもよい。
1 含水有機廃棄物の乾燥システム
2 廃棄物貯蔵タンク
3 過熱蒸気発生装置
4 外熱式キルン
4a 廃棄物供給部
4b 廃棄物排出部
5 供給装置
6 過熱蒸気供給部
6a 第1噴出部
6b 第2噴出部
7 ジャケット
7a 熱ガス入口部
7b 熱ガス出口部
8 ブロワ
9 バグフィルタ
11 乾燥廃棄物貯蔵タンク
20 含水有機廃棄物の乾燥システム
21 過熱蒸気発生装置
22 過熱蒸気発生装置
23 加熱装置
24 過熱蒸気供給部
25 過熱蒸気供給部
2 廃棄物貯蔵タンク
3 過熱蒸気発生装置
4 外熱式キルン
4a 廃棄物供給部
4b 廃棄物排出部
5 供給装置
6 過熱蒸気供給部
6a 第1噴出部
6b 第2噴出部
7 ジャケット
7a 熱ガス入口部
7b 熱ガス出口部
8 ブロワ
9 バグフィルタ
11 乾燥廃棄物貯蔵タンク
20 含水有機廃棄物の乾燥システム
21 過熱蒸気発生装置
22 過熱蒸気発生装置
23 加熱装置
24 過熱蒸気供給部
25 過熱蒸気供給部
Claims (8)
- 含水有機廃棄物を、外側からの熱と、内部に供給された過熱蒸気とによって乾燥させる外熱式キルンと、
該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させる過熱蒸気供給部とを備えることを特徴とする含水有機廃棄物の乾燥装置。 - 含水有機廃棄物を貯蔵する貯蔵タンクと、
過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、
前記貯蔵タンクから供給された含水有機廃棄物を、外側からの熱と、前記過熱蒸気発生装置から内部に供給された過熱蒸気とによって乾燥させる外熱式キルンと、
該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させる過熱蒸気供給部とを備えることを特徴とする含水有機廃棄物の乾燥システム。 - 前記過熱蒸気供給部によって供給される新たな過熱蒸気は、前記過熱蒸気発生装置によって発生したものであることを特徴とする請求項2に記載の含水有機廃棄物の乾燥システム。
- 前記過熱蒸気及び前記新たな過熱蒸気を1本の管状の過熱蒸気供給部を介して前記外熱式キルン内に供給することを特徴とする請求項2又は3に記載の含水有機廃棄物の乾燥システム。
- 前記新たな過熱蒸気を、セメント焼成装置のセメントキルン、プレヒータ、クリンカクーラ及び塩素バイパスのうち少なくとも一箇所からの排ガスによって加熱する加熱装置を備え、該加熱装置によって加熱された新たな過熱蒸気を、前記過熱蒸気供給部に供給することを特徴とする請求項2又は3に記載の含水有機廃棄物の乾燥システム。
- 前記過熱蒸気発生装置は、セメント焼成装置に付設され、該セメント焼成装置の廃熱及び/又は該セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用して前記過熱蒸気を発生させる廃熱ボイラーであることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の含水有機廃棄物の乾燥システム。
- 外熱式キルンにおいて、外側からの熱と、内部に供給された過熱蒸気によって含水有機廃棄物を乾燥させるとともに、
該外熱式キルンの含水有機廃棄物排出部に新たな過熱蒸気を供給し、前記含水有機廃棄物に該新たな過熱蒸気を直接接触させて未乾燥の含水有機廃棄物を乾燥させることを特徴とする含水有機廃棄物の乾燥方法。 - 前記過熱蒸気及び/又は前記新たな過熱蒸気を発生させるための熱源として、セメント焼成装置の廃熱及び/又は該セメント焼成装置に付設された塩素バイパスの排ガスの顕熱を利用することを特徴とする請求項7に記載の含水有機廃棄物の乾燥方法。
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Cited By (2)
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JP2012093036A (ja) * | 2010-10-27 | 2012-05-17 | Toyota Motor Corp | ドラム式乾燥機 |
JP2012180460A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-20 | Taiheiyo Cement Corp | 有機塩素含有廃棄物処理装置 |
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2009
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