JP2010207656A - 除塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 除塵装置にて、紙面等のワークに付着した付着力の強い微小異物を効率良く吸引除去できるようにする。
【解決手段】 ブラシロール1のブラシ毛10をワーク2に接触させ、ワーク2の微小異物3をブラシロール1の回転にてかきとり剥離する。剥離浮遊した微小異物3は、ブラシロール1を覆っているケーシング4に設けたスリット5から吸引する。更に、ブラシロール1のブラシ毛に巻き込まれた微小異物3は、クロススパイラル状に植毛されたブラシロールのロールセル6の植毛されていない部分に形成したロールセル吸引孔7でロール内部に吸引除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は、対象物からブラシ等により塵をかきとり、吸引除去する除塵装置に関する。
一般に、製紙産業では、抄紙工程や塗工工程において、紙表面に微小異物が付着したり、さらに抄き込まれたりし、この微小異物が後工程において塗工欠陥等の欠陥となるため、紙を巻き取る前に微小異物を除去する必要がある。この微小異物は付着力が強く、抄紙機プレスパートで使用しているフェルトの抜け毛等が挙げられるが、この他にも様々な物が微小異物となっていると考えられており、完全に除去できない状況にある。このような微小異物は一般に塵とも呼ばれており、従来は、このような微小異物(塵)を除去するために、表面が粘着性の粘着ゴムロールを走行する紙に接触させて除去したり、粘着シートを両面テープでロール表面に貼り付けた粘着シートロールを走行する紙に接触させて除去したりしているが、ロール表面の粘着力が短時間で失われてしまうため、頻繁に粘着ロールをアルコール系の液体で拭き上げて粘着性を再生させて使用したり、粘着シートロールの粘着シートを張り替えたりしなければならないという問題がある。
上記のような問題を解決するため、従来、付着力の強い微小異物の除去装置として、走行するワーク(紙等)に接触する回転ブラシとその回転ブラシを覆うエア吸入室とエア吸入室へ塵を吸引するエア吸入口とを備え、更にブラシに付着した塵を吸引除去するためにエア吸入室内の奥に吸引ノズルを配置した除塵装置(特許文献1、特許文献2)が知られている。
特開平9−314072号公報 特開平10−309541号公報
従来のブラシロールを用いた除塵装置においては、ブラシにてワークの微小異物をかきとった際、微小異物がブラシ毛に付着し易く、ワークとの接触後の毛のしなり等で外側へ剥離浮遊するものもあるが、ブラシ毛の根元側へ移動し溜まるものも多い。この溜まった微小異物は、ブラシ毛のしなりがない状態や、装置を停止したときに、落下してワークを汚染するという問題があった。
また、ワークは、例えば紙(紙匹)等であるが、製造する種類が多種類ありその都度ワーク速度が変化するため、除塵効果が安定しないという問題もある。
本発明は、上記のような問題点を解決するものであり、従来のブラシロールを用いた除塵装置において、ブラシロールによりかきとった微小異物がブラシ毛に付着する等してワークに再付着することを防止できる除塵装置を提供することを主な目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第1は、ワーク2に摺接して配置され回転するブラシロール1と、該ブラシロール1を覆うケーシング4とを具備した除塵装置11において、該ブラシロール1の回転によりワーク2からかきとり剥離した微小異物3を、ケーシング4に設けたケーシング吸引孔5から吸引すると共に、ブラシロールのロールシェル6に設けたロールシェル吸引孔7からもロール内部に吸引して除去することを特徴とする除塵装置11である。
本発明の第2は、前記ケーシング4は2重のケーシング板で構成されており、前記ケーシング吸引孔5から吸引された微小異物3が2重のケーシング板の間に形成された空間に吸引されることを特徴とする第1の発明に記載の除塵装置である。
本発明の第3は、前記ケーシング吸引孔5は、ワーク近傍に設けられていることを特徴とする第1の発明または第2の発明に記載した除塵装置である。
ケーシング吸引孔は、除塵装置の幅方向に連続的に吸引できるようにするため、スリット状等の形状で形成される。
本発明の第4は、前記ケーシング吸引孔5は、ケーシング4のワーク近傍以外のケーシング板の部分にも設けられていることを特徴とする第1〜第3の発明のいずれか1つに記載した除塵装置である。
この場合のケーシング吸引孔も、除塵装置の幅方向に連続的に吸引できるようにするため、スリット状等の形状で形成される。
本発明の第5は、前記ブラシロール1には、ロールシェル6にブラシ毛が植毛された植毛領域14と植毛されていない領域15が規則的に配置され、植毛されていない領域にロールシェル吸引孔7が配置されていることを特徴とする第1〜第4の発明のいずれか1つに記載した除塵装置である。
本発明の第6は、前記ブラシロール1における前記植毛領域14は、幅を持ったスパイラル曲線状に配置され、一方向の前記スパイラル曲線と逆方向の前記スパイラル曲線とがクロスするように配置されていることを特徴とする第5の発明に記載した除塵装置である。
本発明の第7は、前記ブラシロール1を回転させる駆動機構は、ワーク2と摺接しワーク2の走行により回転する他のロール8を駆動源として、その回転力をベルト9等の伝達手段でブラシロール1に伝達する方式であることを特徴とする第1〜第6の発明のいずれか1つに記載した除塵装置である。
本発明の第8は、前記ブラシロール1の回転による走行速度(ブラシ毛がワークと接触する位置の周速)は、ワーク速度に対し2.0倍以上であり、且つ、ブラシロールと摺接するワークの幅方向の領域においては、走行方向の全ての位置がブラシと摺接することを特徴とする第1〜第7のいずれか1つに記載した除塵装置である。
本発明の第9は、前記除塵装置のワーク走行方向における上流側及び/又は下流側には、静電除去装置13が配置されていることを特徴とする第1〜第8の発明のいずれか1つに記載した除塵装置である。
本発明の第1の発明における除塵装置は、ブラシロールによりかきとった微小異物を、ケーシングに設けたケーシング吸引孔からブラシロールの半径方向の外方に吸引するため、微小異物がブラシに付着し難くなるとともに、ブラシ毛に付着した微小異物は、ブラシロールのロールシェル吸引孔からロールシェル内部に吸引されるため、ブラシ毛の根元に微小異物が溜りにくくなり微小異物の落下などによるワークへの再付着が防止できる。
第2の発明においては、上記効果に加えて、ケーシングを2重のケーシング板から構成し、ケーシング吸引孔から吸引した微小異物を2枚のケーシング板の間の空間に吸引して排出するため、コンパクトな構造により、微小異物をブラシロールの配置空間とは別の空間に移動させて排出できるという効果がある。
第3の発明においては、ブラシロールによりかきとった微小異物を、ケーシングに設けたワーク近傍のケーシング吸引孔からブラシロールの配置空間とは別の空間に吸引するため、従来のようにブラシロールとケーシングの隙間を移動する微小異物の量が減少し、ブラシロールのブラシ毛に付着する微小異物の量が減少する効果がある。
第4の発明においては、ケーシング吸引孔がワーク近傍のみでなく、ケーシングの内部の別の位置にも配置されているため、ケーシング内部に入り込んだ微小異物もケーシングの奥に滞留することなく効果的に排出される効果がある。
第5の発明においては、ブラシロールにブラシ毛が植毛された領域と植毛されていない領域が規則的に配置され、植毛されていない領域にロールシェル吸引孔が配置されているため、微小異物がブラシ毛に付着し難いと共に、ブラシ毛の根元に溜りにくいという効果がある。
第6の発明においては、ブラシ毛の植毛領域が所定の幅を有したスパイラル曲線状で両方向にクロスして(交差して)配置されているため、ワークがブラシ毛との接触により横ずれし難いとともに、ブラシ毛がワーク全面にできるだけ均一に接触することができるという効果がある。
第7の発明においては、ワークの走行速度が品種替え等によって変化しても、ワークの走行速度とブラシロールの周速度の比率を一定に保つことができる効果がある。また、別途ブラシロール駆動のための電動機を設置しないため、装置がコンパクトとなり、設備費が節約できる等の効果も期待できる。
第8の発明においては、ワークの除塵が必要な幅方向の全ての位置において、有効に除塵できるブラシロールの速度の目安を提供するという効果がある。
第9の発明においては、ワークに発生する静電気による微小異物の付着も考慮して、これらの静電気を除去して有効に除塵できるという効果がある。
本発明の一実施形態の全体構成を示す平面図である。 本発明の集塵装置の使用状態を示す断面図である。 本発明の集塵装置に用いるブラシロールの外観を示す斜視図である。 本発明の集塵装置に用いるブラシロールのロールシェル表面の外観(ブラシ毛植毛領域)を示す展開図である。 本発明の集塵装置に用いるブラシロールのロールシェルの外観を示す斜視図である。 本発明の集塵装置に用いるケーシングの外観を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の集塵装置11は、その使用対象を特に限定されるものではないが、紙の製造や紙の塗工工程において、好適に使用することができる。本実施の形態においては、図1、図2に示すように、ワーク2が紙匹の場合に関して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の全体構成を示す平面図であり、ケーシング4にブラシロール1を収納した除塵装置11を、走行するワーク(紙匹)2の上面に配置した状態を表している。ブラシロール1の回転により、ワーク(紙匹)2から微小異物3をかきとり、かきとった微小異物3は、ケーシング4に吸引された後、ケーシング4の排気口12(図2、図6に図示)にダクト等を接続して排出されると共に、ブラシロール1の内部に吸引されたものは、ブラシロール1の軸を経由して排気ダクト等により排出される。また、図示省略したが、排気ダクト等の先には、吸引ブロワ等が配置されており、微小異物3はこの吸引ブロワ等によって発生する負圧により空気と共に吸引され、排出される。
また、ブラシロール1は、ワーク(紙匹)2と所定の抱角度を有して接触しワーク(紙匹)2の走行により連れまわりするロール8とベルト9を介して連結されており、ロール8の回転力により駆動されている。このような駆動方法とすることにより、ワーク(紙匹)2の走行速度が、品種替え等によって変化した場合でも、ワーク(紙匹)2の走行速度とブラシロールの周速度の比率を一定に保つことが容易であるため、除塵効果を一定に保つ上で好ましい。さらに、設置スペースが小さくて済むため、設備費の面でも有利である。
但し、本発明はこのような駆動方法に限定されるものではなく、ブラシロール1を単独のモータを用いて駆動し、ワーク(紙匹)2の走行速度とブラシロール1の周速度の比率を電気的手段により調整することも可能である。
また、本実施形態においては、ワーク2の走行方向を基準としてケーシング4の前後に除電装置11を具備することにより、除塵効果を向上させている。また、本図においては、構成を理解しやすくするため、ケーシング4の上面を省略して中のブラシロール1を実線で示している。
図2は、ブラシロール1をケーシング4の中に収納して集塵装置11を組み立て、ブラシロール1をワーク(紙匹)2に摺接させて微小異物をかきとっている状態を示す断面図である。ブラシロール1は、図面の右側から左側へ走行するワーク(紙匹)2のフリーランに対し、数mm程度押し当てる(押し込む)位置とし、ブラシロール1を回転させることにより、ワーク(紙匹)2の上面に付着している微小異物3をかきとり、ケーシング4に設けたケーシング吸引孔5及び、ブラシロール1のロールシェル6に設けたロールシェル吸引孔7から吸引する。ブラシロール1をワーク(紙匹)2に押し当てて、押し込む寸法は、ブラシ毛の材質、紙匹の強度、微小異物の付着状態等により異なるが、紙匹を傷つけることなく微小異物3を効率的に除去するためには、一例として10mm程度することができる。
また、ブラシロール1の回転による走行方向は、ワーク(紙匹)2の走行方向と同方向とし、ブラシロール1の回転による走行速度(ブラシ毛がワークと接触する位置の周速)は、ワーク(紙匹)2の速度より速くし、且つ、ブラシロール1と摺接するワークの幅方向の領域においては、ワークの走行方向の全ての位置がブラシ毛10と摺接することができる速度とするのが好ましい。但し、ワーク2の走行方向と、ブラシロール1の回転による走行方向は必ずしも同方向とする必要はなく、逆方向として、ブラシ毛10とワーク2との相対的な速度差により微小異物3をかきとることも可能であり、限定されるものではない。
また、ケーシング4に設けられるケーシング吸引孔5は、ワーク(紙匹)2に近い位置に、ブラシロール1の幅方向に沿ってスリット状に、ワーク2の上流側と下流側に2箇所設けられており、ブラシロール1のブラシ毛10によってかきとられた微小異物3は、このケーシング吸引孔5から吸引されケーシング4の2重のケーシング板に囲まれた空間を経由し、前述の通り、排気口12からダクト等により排出される。このように、ワーク2近傍にケーシング吸引孔5を設けて、ここから微小異物3を吸引し排出することにより、ブラシ毛によりかきとられた微小異物は、ブラシロール側に移動する量が減少し、ブラシ毛に付着し難くなるという作用効果が生じる。尚、ケーシング吸引孔5の形状はスリット状とすることにより、幅方向に連続的に吸引することができて好ましい。スリット幅は1.5mm程度とするのが好ましいが、このような形状や数値に限定されるものではない。
また、ブラシロール1のロールシェル6には、ブラシ毛10を植毛していない領域にロールシェル吸引孔7が形成されており、ワーク2の近傍に配置されたケーシング吸引孔5によって吸引されないで、ブラシ毛に付着した微小異物15は、このロールシェル吸引孔7から吸引されて排出される。このような構成とすることにより、ブラシロール1のブラシ毛10に付着した微小異物は、ブラシ毛10の根元側に移動し、ブラシ毛10のしなりがない状態や装置を停止したときにワーク2上などに落下するというトラブルが発生し難くなるという作用効果を生じる。
また、ケーシング吸引孔5は、ワーク2の近傍のみでなく、ケーシング奥の内面にも更に設けてもよく、このような構成とすることにより、ブラシ毛の回転等により、ケーシング内に入り込んだ微小異物を、効果的に吸引して排出することができる。図2の例では、ケーシング吸引孔5として、ワーク2の近傍に2箇所(51、51)、ブラシロールの真横近傍2箇所(52、52)、ケーシングの最も奥まった箇所に1箇所(53)配置しているが、勿論このような配置に限定されるものではない。
また、ブラシロール1は、ブラシ毛の回転巻込み側(図面の左側)をケーシング4の内面に近づけ、ワーク2とケーシング1の隙間からケーシング内へ流入してくる空気の流速を高め、微小異物を巻き込み易くするのが好ましい。一方、逆側(図面の右側)は、ケーシングとの間に所定寸法の隙間を取り、流速を遅くして微小異物3を前記ブラシの回転巻込み側へ導いて吸引し易くすることが好ましいが、このような構成に限定されるものではない。また、ケーシング1の先端とワーク2の隙間は、運転条件により適宜調整可能であるが、一例として、4mm程度が好ましい。
図3は、ブラシロール1の外観を示す斜視図であり、ブラシロール1のロールシェル6にはブラシ毛10が植毛されているが、植毛されている植毛領域14と、植毛されていない領域15が規則的に配置されており、植毛されていない領域15には、ロールシェル吸引孔7が設けられており、この吸引孔7から微小異物3がロールシェル6の内部に吸引される。
図4はブラシロール1のロールシェル6表面の一例を示す展開図であり、ブラシ毛の植毛領域14の配置を表している(ロールシェル吸引孔7は植毛されていない四角形の領域に配置されるが、図4には図示省略している)。植毛領域14の配置方法は特に限定されないが、ブラシ毛10との接触によるワークの横ずれ防止、ワーク全面に接触し易くすること等を考慮して、好ましい一例として、円筒形状のロールシェル表面にスパイラル状に配置され、且つ、一方方向の幅を持ったスパイラル曲線A1、A2の領域と、逆方向の幅を持ったスパイラル曲線B1、B2の領域とがクロスする(交差する)ように配置される。すなわち、この例では、植毛領域を表すスパイラル曲線は、一方方向に2条、逆方向に2条配置され、クロスしている。さらに、幅を持ったスパイラル曲線(A1、A2、B1、B2)におけるブラシ毛1本毎の配置は、同様に、ブラシ毛との接触によるワークの横ずれ防止、ワーク全面に接触し易くすること等を考慮して、一例として、4行千鳥配列が採用される。ここで、「4行」とは植毛領域内において、ブラシ毛が各列毎に、(図4の端部において)縦に4本づつ配置される意味であり、「千鳥配置」は、最初の列の4本と次の列の4本とが千鳥状にずれて配置される意味である。但し、このような植毛方法は一例であり、本発明は勿論これに限定されるものではない。
また、ロールセル6に植毛されていない菱形状の四角形の領域15が存在するため、ブラシロールが回転し除塵する際に、ブラシロール1に微小異物3が付着し難いと共に、微小異物3が、ケーシング吸引孔5とロールセル吸引孔7に吸引され易いという効果があり、ワークへの遠心飛散による再付着の軽減となる。
また、ブラシ毛の素材としては、紙に対しては、ナイロン製で径がφ0.3mm〜0.5mmのブラシ毛が、紙への傷を与えず、除塵効果が優れ好ましいが、これに限定されるものではない。
図5は、ブラシロール1のロールシェル6と両端の軸を示す。ロールシェル6は中心部が空洞で、表面から中心部の空洞部分に貫通するロールシェル吸引孔7が設けられており、ロールシェル吸引孔7の配置位置は、表面に均等に配置することが好ましい。本例においては、ブラシ毛10が植毛されていない領域の中央に1箇所づつ、ロールシェルの表面に規則的に配置されている(図3参照)。孔の形状は、流速を高めるため、丸型テーパー穴が好ましく、例えば、シェル表面の入口側の孔径をφ5mm、テーパー部の深さを15mm、ロール中心の空洞部側の径をφ3mmとすることができる。また、ブラシロールのロールシェル6は、そのまま延長してブラシロール軸受け部を形成してもよいが、軸受け部は別部材で製作して分割できるようにするのが好ましい。このような構造とすることにより、磨耗等による消耗しやすい部分の取替えが容易となる。
図6は、回転ブラシロール1を覆うケーシング4を示す。ケーシング4は1枚のケーシング板から形成した一重の構造でもよいが、2枚のケーシング板を夫々U字状に曲げて接合して二重構造とし、2枚のケーシング板に囲まれた空間を吸引室とすることが好ましい。一枚のケーシング板から構成する場合は、ケーシング板にケーシング吸引孔5を設けて、ケーシング板の外側に吸引室(吸引空間)とこれに接続される排気ダクトを取り付ける。また、ケーシング板の材質としては、特に限定されるものではないが、錆にくさ等を考慮してステンレス板等を使用するのが好ましい。また、本例の2重構造のケーシング板の場合、ケーシング吸引孔5がスリット状に複数設けられており、ワーク2に最も近いケーシングの夫々先端部内面に2箇所(図2の51、51)と、組み立て状態でブラシロール1の真横近傍に相当する位置に2箇所(図2の52、52)、ケーシングの最も奥まった箇所に1箇所(図2の53)、合計5箇所設けられているが、この例に限定されるものではない。さらに、2重のケーシング構造の場合、吸引孔5(51、51、52、52、53)から吸引した微小異物3を排出するために、外側のケーシング板に排気口12を設けて、ここに接合したパイプにダクト等を接続して排出する構造とされている。また、ケーシング4は、前後対称形状として最小化することにより、既設設備への取り付けが有利となる。
次に、ワーク2の速度とブラシロール1の速度比に関して考察する。前述の通り、ブラシロール1と摺接するワーク2の幅方向の領域においては、ワークの走行方向の全ての位置がブラシ毛と摺接することができる速度とすることが好ましい。従って、図2の例において、ブラシロール1におけるブラシ毛の植毛領域14と植毛されていない領域15の円周長さにおける比率(又は植毛領域とそうでない領域の角度の比率)を、1対1として、ブラシロール1がブラシ毛が接触する仮想円周全体の1/4の領域2箇所でワーク2と接触すると、ブラシロール1の回転による走行速度(ブラシ毛がワークと接触する位置の周速)は、ワーク2の走行速度の2倍以上の速度にする必要がある。また、テスト結果より、ワークの1点に対しブラシ毛接触回数を増やしても、除塵効果への影響は大きくはなく、ブラシ毛磨耗によるブラシ毛の寿命を考慮すると、ワーク1点に対し、ブラシ毛1回の接触で除塵は可能であり、必要以上にブラシロールの回転速度を早くしてもそれに見合う効果が期待できない。
また、除塵装置11の上流側に静電除去装置13を設置することにより、粘着性の微小異物3とは別に、原紙自体および塗工機等でワーク2走行中に発生する静電気が、大気中の埃、塵を引き付け付着するため、これをブラシロール1の直前(上流側)にて、静電除去装置13で浮遊・剥離させ、ブラシロール1で除去し易くすると共に、ブラシロールへの付着を抑制することができる。また、除塵装置11の下流側に設置するのは、ブラシとワークとの摩擦により再発生した静電気による塵の再付着防止を図ることが目的である。
本発明において使用する静電気除去装置13は、極性の偏ってしまった物体に逆極性イオンを供給することで、強制的に帯電電荷を中和(徐電)する装置である。具体的には、針状の放電電極へ電界を集中させることによりコロナ放電を発生させ、イオン化した空気で除電する機構等が用いられ、キーエンス社製 イオナイザーSJ−Hタイプ、ヒューグル社製 MODEL410N1型、等を好適に使用することができる。
本発明の集塵装置は、製紙産業の紙の抄紙工程や塗工工程において、紙の基材表面にフェルトの抜け毛等の微小異物(塵)が付着したり、さらに抄き込まれたりし、この微小異物が後工程において塗工欠陥等の欠陥となるため、これを防止するために、製造工程において微小異物を除去する目的で好適に利用することができる。
更に、製紙産業以外においても、フィルムの製造工程等において、走行するフィルム等に付着した微小異物を除去する目的で利用することも考えられる。
1:ブラシロール
2:ワーク(紙匹)
3:微小異物(塵)
4:ケーシング
5:ケーシング吸引孔
51:ワーク近傍のケーシング吸引孔
52:ブラシロールの真横近傍のケーシング吸引孔
53:ケーシングの最も奥まった箇所のケーシング吸引孔
6:ブラシロールのロールシェル
7:ロールシェル吸引孔
8:ワーク(紙匹)の走行により連れまわりするロール
9:ベルト
10:ブラシ毛
11:除塵装置
12:ケーシングの排気口
13:除電装置
14:ブラシロールの植毛領域
15:ブラシロールの植毛されていない領域

Claims (9)

  1. ワークに摺接して配置され回転するブラシロールと、該ブラシロールを覆うケーシングとを具備した除塵装置において、
    該ブラシロールの回転によりワークからかきとり剥離した微小異物を、ケーシングに設けたケーシング吸引孔から吸引すると共に、ブラシロールのロールシェルに設けたロールシェル吸引孔からもロール内部に吸引して除去することを特徴とする除塵装置。
  2. 前記ケーシングは2重のケーシング板で構成されており、前記ケーシング吸引孔から吸引された微小異物が2重のケーシング板の間に形成された空間に吸引されることを特徴とする請求項1に記載の除塵装置。
  3. 前記ケーシング吸引孔は、ワーク近傍に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した除塵装置。
  4. 前記ケーシング吸引孔は、ケーシングのワーク近傍以外のケーシング板の部分にも設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した除塵装置。
  5. 前記ブラシロールには、ロールシェルにブラシ毛が植毛された植毛領域と植毛されていない領域が規則的に配置され、植毛されていない領域にロールシェル吸引孔が配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した除塵装置。
  6. 前記ブラシロールにおける前記植毛領域は、幅を持ったスパイラル曲線状に配置され、一方向の前記スパイラル曲線と逆方向の前記スパイラル曲線とがクロスするように配置されていることを特徴とする請求項5に記載した除塵装置。
  7. 前記ブラシロールを回転させる駆動機構は、ワークと摺接しワークの走行により回転する他のロールを駆動源として、その回転力をベルト等の伝達手段でブラシロールに伝達する方式であることを特徴とする請求項1〜6項のいずれか1項に記載した除塵装置。
  8. 前記ブラシロールの回転による走行速度(ブラシ毛がワークと接触する位置の周速)は、ワーク速度に対し2倍以上であり、且つ、ブラシロールと摺接するワークの幅方向の領域においては、走行方向の全ての位置がブラシと摺接することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載した除塵装置。
  9. 前記除塵装置のワーク走行方向における上流側及び/又は下流側には、静電除去装置が配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載した除塵装置。
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