JP2010207500A - 切替弁および吸引システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、随時吸引することのみならず、気管内で発生した痰を持続的に吸引することができる切替弁および吸引システムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る切替弁40は、気管内の流体を吸引する吸引チューブに接続する第1ポート41と、随時吸引ラインと接続する第2ポート42と、持続吸引ラインと接続する第3ポート43と、第1ポート41と第2ポート42とを連通する第1流路(45、46、47)と、第1ポート41と第3ポート43とを連通する第2流路(45)と、第1流路(45、46、47)に設けられ、吸引チューブと随時吸引ラインとの連通を開閉自在にし、かつ、第1流路(45、46、47)を随時開いた状態にすると共に、第2流路(45)の連通を持続して開いた状態にする弁体48と、第1流路の連通を開いた状態に、弁体部48を操作する操作部49とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、気管内における持続吸引と随時吸引とを切り替える切替弁およびその切替弁を備えた吸引システムに関する。
従来、人工呼吸の換気経路として、気管切開孔を経路としたものが挙げられるが、この気管切開孔を経路とした人工呼吸は、気管を切開して形成された孔を介して、人工呼吸装置に接続される気管カニューレを気管内に留置して、送気または排気を行うものである。
この気管切開孔を経路とした人工呼吸によれば、他の換気経路である気管挿入による人工呼吸やマスク型の人工呼吸に比べ、換気効率が高いというメリットがあるものの、気管内に留置された気管カニューレが気管内表面を刺激し、痰の分泌が増えるというデメリットがある。したがって、気管切開孔を経路とした人工呼吸を処置する場合には、気道を塞ぐおそれがある痰を処理する必要がある。
この点、下記特許文献によれば、気管内に留置される気管カニューレの近傍における痰を随時吸引することができる吸引装置が開示されている。
具体的に、特許文献1には、気管カニューレの外周側面に吸引細管を設けて、カフの上側に溜まった痰を吸引するとともに、気管カニューレに接続する主吸引ポンプに設けて、気管カニューレに詰まった痰を吸引するシステムが開示されている。
また、特許文献2には、送気および排気用の呼吸路の他に、痰吸引用の吸引路が別途に形成された二重管構造の気管カニューレを用い、その痰吸引用の吸引路に吸引装置を接続して、溜まった痰を吸引するシステムが開示されている。
特開2002−219175号公報(図1参照) 特開2004−283329号公報(請求項6、図3参照)
しかしながら、前記特許文献に開示されるシステムをはじめとして、気管内に溜まった痰を前記する吸引装置により随時吸引することは、患者を介護する者(介護者)にとって、多大な労力を必要とする作業であった。
一方で、前記する労力を軽減させるために、前記特許文献に開示される吸引装置で、気管内に発生する痰を持続的に吸引することも考えられるものの、前記特許文献に開示される吸引装置の吸引圧は、一般的に−18kPa程度と非常に高い吸引圧である(引用文献2段落0024参照)。よって、気管内の粘膜は非常に弱いものであり、前記吸引圧で痰を持続的に吸引すれば気管内の粘膜を傷つけるおそれがあった。
また、人工呼吸においては、口腔内で発生する唾液が食道ではなく、誤って気管に流入するおそれがあり、その気管に流入した唾液が原因で肺炎等の合併症を引き起こす危険がある。よって、必要時において、気管内に流入した唾液を随時吸引する必要もある。
そこで、本発明は、前記問題に鑑みて、必要時に、吸引チューブで気管内に流入した唾液および気管内に溜まった痰を随時吸引することのみならず、気管内で発生した痰を持続的に吸引することができる切替弁および吸引システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る切替弁は、気管内の痰および唾液を吸引する吸引チューブに接続する第1ポートと、前記第1ポートと連通し、前記吸引チューブで痰および唾液を随時吸引させる随時吸引ラインと接続する第2ポートと、前記第1ポートと連通し、前記吸引チューブで痰を持続的に吸引させる持続吸引ラインと接続する第3ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートとを連通させる第1流路と、前記第1ポートと前記第3ポートとを連通させる第2流路と、前記第1流路を随時開いた状態にすると共に、前記第2流路を持続して開いた状態にする弁体と、前記第1流路を開いた状態に、前記弁体を操作する操作部と、を備えることを特徴とする。
前記する発明によれば、操作部を介して弁体を操作することにより、吸引チューブと随時吸引ラインとを連通させる第1流路を開いた状態とすることができる。
よって、必要時においては、吸引チューブを介して、随時吸引ラインの強い吸引圧で、気管内に流入した唾液および気管内に溜まった痰を随時吸引して、気管内の痰および唾液を随時回収することができる。
また、弁体は、吸引ラインと持続吸引ラインとの連通させる第2流路を持続して開いた状態にしている。
よって、吸引チューブを介して、持続吸引ラインの弱い吸引圧で、気管内に発生した痰を持続的に吸引して、気管内の痰を持続的に回収することができる。
また、請求項2に係る構成は、前記弁体を、前記第1流路を随時閉じた状態に付勢する付勢部材を備えることを特徴とする。
前記する構成によれば、付勢部材が弁体を第1ポートと第2ポートとの連通を閉じた状態に付勢するため、操作部で弁体を操作しない限り、弁体が開いた状態にならない。
したがって、弁体が持続して開いた状態になることを回避することができ、吸引チューブにより随時吸引をおこなって気管内の粘膜を傷つけるというおそれがない。
また、請求項3に係る吸引システムは、前記請求項1又は請求項2に記載する切替弁を介して、気管内の痰および唾液を吸引する吸引チューブと吸引装置とを接続してなる吸引システムであって、前記気管内と前記切替弁の第1ポートとを接続する前記吸引チューブを有する吸引ラインと、前記切替弁の第2ポートと前記吸引装置とを接続し、前記吸引チューブで痰および唾液を随時吸引させる随時吸引ラインと、前記切替弁の第3ポートと前記吸引装置とを接続し、前記吸引チューブで痰を持続吸引させる持続吸引ラインとを備えることを特徴とする。
前記する発明によれば、本発明に係る切替弁を有しているので、吸引チューブを介して、気管内に流入した唾液および気管内に溜まった痰を随時吸引することができると共に、気管内に発生する痰を持続的に吸引することができる。
また、前記する発明によれば、随時吸引用の吸引チューブと持続吸引用の吸引チューブとをそれぞれ設ける必要がなく、部品点数が少ない吸引システムを提供することができる。
また、請求項4に係る構成は、前記吸引チューブは、気管内に留置される気管カニューレに形成された吸引用細管と接続して流体を吸引することを特徴とする。
前記する構成によれば、一つの吸引チューブで、持続吸引と随時吸引を行うことができる。つまり、吸引チューブと接続する気管カニューレに形成する吸引用細管も一つで済み、気管カニューレに持続吸引用と随時吸引用のそれぞれの吸引用細管を形成する必要がない。よって、円滑な円管形状の気管カニューレを製作することができ、気管内を傷つけるおそれもない。
また、請求項5に係る構成は、前記第2ポートに接続する前記随時吸引ラインと、前記第3ポートに接続する持続吸引ラインとは、分岐部を介して、同一の吸引装置に接続することを特徴とする。
前記する構成によれば、随時吸引ライン用と続吸引ライン用のそれぞれの吸引装置を設ける必要がない。
以上、本発明によれば、吸引チューブで、必要時において、気管内に流入した唾液および気管内に溜まった痰を随時吸引することのみならず、気管内で発生した痰を持続的に吸引することができる切替弁および吸引システムを提供することができる。
さらに、本発明によれば、随時吸引を行う回数の減少による、介護者の労力の軽減化と、粘膜の傷つけるおそれを低減化することができる。
実施形態における吸引システムの構成を示す図である。 実施形態の切替弁において、弁体が第1流路を閉塞した状態を示す側面断面図である。 実施形態の切替弁において、弁体が第1流路を開放した状態を示す側面断面図である。
(切替弁40)
つぎに、本発明に係る切替弁の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、切替弁40は、後記する吸引ライン10と随時吸引ライン20と持続吸引ライン30とが接続されており、その吸引ライン10と、随時吸引ライン20および持続吸引ライン30との連通または遮断を行う装置である。
よって、図2に示すように、切替弁40は、吸引ライン10と接続するための第1ポート41と、随時吸引ライン20と接続するための第2ポート42と、持続吸引ライン30と接続するための第3ポート43と、吸引ライン10と随時吸引ライン20とを連通させる第1流路と、吸引ライン10と随時吸引ライン30とを連通させる第2流路とを有する筐体44と、その第1流路と第2流路の開閉を行う機構である弁体48と操作部49とバネ(付勢部材)50と、を備えている。
(第1ポート41、第2ポート42、第3ポート43)
図2に示すように、第1ポート41は、筐体44の外周表面から突起する円筒状の部材であり、その円筒状の内部空間は、一端側が第1ポート41を被覆して接続する吸引チューブ12(図1参照)の内部空間と連通し、他端側は後記する筐体44に形成された持続吸引室45と連通している。
また、図2に示すように、第2ポート42、第3ポート43も、第1ポート41と同様に、筐体44の外周表面から突起する円筒状の部材である。ただし、第2ポート42の一端側は、随時吸引チューブ21(図1参照)の内部空間と連通し、他端側は随時吸引室46と連通しており、第3ポート43の一端側は、持続吸引チューブ31(図1参照)の内部空間と連通し、他端側が持続吸引室45に連通している。
(筐体44)
筐体44は、図2に示すように、第1流路と第2流路とを形成するための持続吸引室45と、第2流路とを形成するための随時吸引室46と連通孔47との空間が形成されている。以下、第1流路と第2流路について説明する。
(第1流路、第2流路)
ここで、第1流路とは、第1ポート41と第2ポート42とを連通させる流路であり、持続吸引室45と、随時吸引室46と、持続吸引室45と随時吸引室46とを連通させる連通孔47とからなる流路をいう。また、第2流路とは、第1ポート41と第3ポート43とを連通させる持続吸引室45からなる流路をいう。
持続吸引室45は、図2に示すように、第1ポート41と第3ポート43とのそれぞれと連通するように、筐体44内に形成された空間であり、この持続吸引室45を介して、第1ポート41と第3ポート43とは連通することができる。なお、持続吸引室45には、後記する操作部49を摺動可能に保持するための操作部孔51が形成されている。
また、随時吸引室46は、第2ポート42と連通するように、筐体44内で形成された空間である。なお、随時吸引室46は、後記する弁体48を収容可能であるとともに、開放方向または閉塞方向に移動可能な程度の大きさのスペースが形成されている。
そして、連通孔47は、図2に示すように、筐体44内において、一端側が持続吸引室45と連通し、他端側が随時吸引室46と連通する位置に形成された円筒状の孔であり、この連通孔47を介して、持続吸引室45と連通する第1ポート41と、随時吸引室46と連通する第2ポート42とが連通することができる。
(弁体48)
弁体48は、図2に示すように、第1流路を構成する連通孔47を閉塞するための球状の部材であって、その球状部材から延出して操作部49に結合するための支持部53を有している。また、弁体48は、支持部53が操作部49と結合することによって、随時吸引室46内であって、かつ、操作部49の移動に伴って連通孔47の一端側を開放または閉塞可能な位置に保持されている。なお、図2に示す弁体48は、球状の部材であるが、連通孔47の一端側を閉塞できれば、当該形状に限るものでない。
(操作部49)
操作部49は、持続吸引室45に形成された操作部孔51に摺動自在に保持されている。また、操作部49は、一端側に、筐体44の外部に露出する押圧部52が形成されており、他端側には、その押圧部52から延出して、弁体48の支持部53と結合し弁体48を支持するとともに、外周面から径方向に延出して持続吸引室45内に位置するバネ(付勢部材)50と当接する当接部54とからなる。
(バネ(付勢部材)50)
バネ(付勢部材)50は、図2に示すように、操作部49の支持部53に巻き付ており、一端が持続吸引室45の連通孔47が形成された内壁と当接し、他端側が操作部49の当接部54と当接して、操作部49を閉塞方向に付勢する付勢部材である。
なお、図2に示すバネ(付勢部材)50は、コイル型のバネであるが、操作部を閉塞方向に付勢すれば、コイル型のバネ(付勢部材)50に限定されるものでない。
(吸引システム1)
つぎに、切替弁40を用いた吸引システム1について説明する。
吸引システム1は、気管内と接続する吸引チューブを吸引装置によって陰圧にし、気管内から流体である痰や唾液を吸引して除去するためのシステムである。
実施形態における吸引システム1は、図1に示すように、一端側が気管切開された患者Sの気管内と接続する吸引ライン10と、その吸引ライン10の他端側と接続すると共に、後記する随時吸引ライン20の一端側と持続吸引ライン30の一端側とも接続する切替弁40と、他端側が後記する分岐部2を介して吸引装置100に接続する随時吸引ライン20と、他端側が分岐部2を介して吸引装置100に接続する持続吸引ライン30と、随時吸引ライン20と持続吸引ライン30とを切替弁40とを介して、流体を吸引できるように吸引ライン10を陰圧にする吸引装置100と、を備えている。なお、切替弁40については、前記で説明したため、詳細な説明を省略する。
(吸引ライン10)
吸引ライン10は、患者Sの気管と切替弁40とを接続して、後記する随時吸引ライン20または持続吸引ライン30によって陰圧にされることにより、痰または唾液を吸引するためのラインであって、気管カニューレ11と吸引チューブ12と流体回収容器13とからなる。
気管カニューレ11は、気管切開手術により患者Sの気管に形成された孔に挿入され、留置されており、略Jの字形状に湾曲している。図示しないが、気管カニューレ11には、呼吸管に接続して送気および排気を行うための呼吸路と、流体吸引用の吸引路が別々に形成されている。
吸引チューブ12は、管状体の部材であって、一端側が気管カニューレ11に形成された吸引路に接続し、他端側は、切替弁40に設けられた第1ポート41に接続している。なお、気管カニューレ11に形成された呼吸路には、一端側が人工呼吸装置に接続された人工呼吸チューブの他端側が接続されている。
また、流体回収容器13は、吸引チューブ12の途中に介在して、気管カニューレ11に形成された吸引路から吸引されて、吸引チューブ12に流入した痰および唾液等の流体を回収するための容器である。
(随時吸引ライン20)
随時吸引ライン20は、切替弁40と吸引装置100とを接続し、吸引ライン10により、気管内に溜まった痰および気管内に流入した唾液の吸引を可能とするためのラインであって、随時吸引チューブ21と圧力レギュレータ22とからなる。
随時吸引チューブ21は、管状体の部材であって、一端側が切替弁40の第2ポート42に接続し、他端側は、分岐部2を介して吸引装置100に接続している。
圧力レギュレータ22は、フローを所定気圧に制御するための装置である。そして、圧力レギュレータ22は、随時吸引チューブ21の途中に介在して、吸引装置100によって陰圧にされた随時吸引チューブ21の気圧を所定気圧になるようにコントロールする。なお、ここで、所定気圧とは、患者Sの年齢や体格等によって異なるものであるが、吸引チューブ12を介して気管内に溜まった痰および気管内に流入した唾液を吸引できる気圧であればよく、一般的には−18kPa程度である。
(持続吸引ライン30)
持続吸引ライン30は、切替弁40と吸引装置100とを接続し、吸引ライン10により気管内に発生した痰の吸引を可能とするためのラインであって、持続吸引チューブ31と流量計32とからなる。なお、持続吸引ライン30による持続吸引によって、気管内に流入する唾液も吸引することも可能である。
持続吸引チューブ31は、管状体の部材であって、一端側が切替弁40の第3ポート43に接続し、他端側は、分岐部2を介して吸引装置100に接続している。
流量計32は、流量を制御する装置であり、持続吸引チューブ31の途中に介在して、吸引装置100によって陰圧にされた持続吸引チューブ31の流量を所定流量になるようにコントロールする。なお、所定流量とは、吸引によって気管内に発生した痰が吸引される程度の流量であって、また、持続して痰を吸引することから、気管内の粘膜を傷つけない程度の流量であることが望ましく、一般に300ml/min程度である。
(吸引装置100)
吸引装置(壁吸引装置)100は、病院などの施設の壁内に配管が埋設されており、その配管から各部屋毎などに分管して、各部屋毎で吸引可能なように、その配管の末端である吸引口が設け、その吸引口に接続すると、接続された管を陰圧して吸引可能にする装置である。
実施形態における吸引装置100は、図1に示すように、分岐部2を介して、随時吸引チューブ21と持続吸引チューブ31とが接続しており、その随時吸引チューブ21と持続吸引チューブ31とを所定圧力で持続的に陰圧する。
なお、吸引装置の配管内の圧力は、−300〜−500mmHg(−40〜−66.7kPa)、末端部の最大流量は、40NL/min(NL/minとは、1気圧で0度でのガスの量)以上と、日本工業規格(JIST7107)と規定されている。
(使用方法)
つぎに、実施形態における吸引システム1の使用方法について図面を用いて説明する。
(持続吸引の使用方法)
最初に、患者Sの気管内で発生した痰を回収する方法を説明する。
(1)吸引装置100は、図1に示すように接続している随時吸引ライン20の随時吸引チューブ21を陰圧にするため、随時吸引チューブ21の他端側に第2ポート42を介して接続している随時吸引室46も陰圧となる。なお、随時吸引ライン20には、圧力レギュレータ22が介在しているため、随時吸引室46の気圧は、−18kPaとなる。
(2)また、吸引装置100に接続している持続吸引ライン30の持続吸引チューブ31も陰圧となり、持続吸引チューブ31に第3ポート43を介して接続している持続吸引室45内も陰圧となる。なお、持続吸引ライン30には、流量計32が介在しているため、持続吸引室45内は、一分間当たり300mlの流体を吸引する気圧となる。
(3)ここで、持続吸引時においては、気管内で発生する痰の持続的吸引を目的としているため、操作部49を押圧しない。よって、図2に示すように、弁体48は、随時吸引室46と持続吸引室45とを連通する連通孔を閉塞し、第1ポート41と第2ポート42を連通させる第1流路は閉じた状態を維持する。
(4)よって、持続吸引室45は、第1ポート41を介して、吸引チューブ12を一分間当たり300mlの流体を吸引する気圧で陰圧することとなる。この結果、吸引チューブ12に接続している気管カニューレ11に形成された流体吸引用の吸引路から、気管内に発生した痰を吸引することができる。また、気管カニューレ11に形成された流体吸引用の吸引路は、一分間当たり300mlの流体を吸引する程度で陰圧するため、気管内の粘膜を傷つけるおそれがない。なお、この持続吸引によって、気管内に流入した唾液を吸引する場合もある。
(随時吸引の使用方法)
つぎに、患者Sの気管内に唾液が流入した場合および気管内に痰が溜まった場合の使用方法を説明する。
(1)気管内に唾液が流入した場合および気管内に痰が溜まった場合は、患者Sは切替弁40の押圧部52の押圧を行う。これにより、図3に示すように、操作部49は、バネ(付勢部材)50の付勢力に逆らって、開放方向に移動する。
(2)操作部49が開放方向へ移動するに伴い、連通孔47を閉塞していた弁体48も開放方向に移動し、連通孔47を介して、持続吸引室45と随時吸引室46とは連通することとなる。これにより、連通孔47閉塞時に、持続吸引チューブ31により一分間当たり300mlの流体を吸引する程度に陰圧にされていた持続吸引室45の気圧は、連通孔47が開いた状態になることによって、一分間当たり300mlの流体を吸引する程度の気圧と随時吸引室46の気圧である−18kPaとを合わせた気圧となる。
(3)そして、持続吸引室45は、第1ポート41を介して、一分間当たり300mlの流体を吸引する程度の気圧に−18kPaを合わせた気圧で吸引する。この結果、図1に示すように、吸引チューブ12に接続する気管カニューレ11に形成された流体吸引用の吸引路から、気管内に溜まった痰を吸引するとともに、気管に流入した唾液を吸引することができる。なお、吸引された痰と唾液は、吸引チューブ12を介して、流体回収容器13に流入する。
(4)また、気管内に溜まった痰および気管内に流入した唾液が吸引された場合、患者Sは切替弁40の押圧部52の押圧を解除する。とすると、バネ(付勢部材)50が、操作部49の当接部54を閉塞方向に付勢して、図2に示すように、操作部49の閉塞方向へ移動する。そして、弁体48も閉塞方向に移動して連通孔47を閉塞し、第1ポート41と第2ポート42を連通させる第1流路は閉じた状態となる。一方で、第2流路である第1ポート41と第3ポートは連通しているため、持続して気管内に発生する痰の吸引を行う。
以上、実施形態の吸引システムによれば、気管内で発生した痰を気管内の粘膜を傷つけることなく持続的に吸引することができる。また、必要時において、気管内に流入した唾液および気管内に溜まった痰を、強い吸引圧で随時吸引することが可能となる。
また、前記した吸引システムによれば、気管内で発生した痰を持続して吸引するため、気管内に痰が溜まる確率を低減させることができる。つまり、従来の吸引システムに比べて、気管内に溜まった痰を随時吸引する回数を減らすことができ、介護者の労力を軽減化、および、随時吸引により粘膜を傷つけるおそれを低減できる。
実施形態における吸引システムと切替弁について説明したが、本発明はこの実施形態に限るものではない。たとえば、切替弁40において、操作部49を摺動自在に保持する操作部孔51の内周面側に、持続吸引室45の気圧が変化しないようにするために、シール部材を設けてもよい。また、弁体48が閉塞する連通孔47の一端側を、弁体48の形状に合わせたテーパ状にしてもよい。これによれば、弁体48が連通孔47を閉塞する確実性を向上させることができる。
1 吸引システム
10 吸引ライン
12 吸引チューブ
20 随時吸引ライン
30 持続吸引ライン
40 切替弁
41 第1ポート
42 第2ポート
43 第3ポート
44 筐体
45 持続吸引室
46 随時吸引室
47 連通孔
48 弁体
49 操作部
50 バネ(付勢部材)
100 吸引装置

Claims (5)

  1. 気管内の痰および唾液を吸引する吸引チューブに接続する第1ポートと、
    前記第1ポートと連通し、前記吸引チューブで痰および唾液を随時吸引させる随時吸引ラインと接続する第2ポートと、
    前記第1ポートと連通し、前記吸引チューブで痰を持続的に吸引させる持続吸引ラインと接続する第3ポートと、
    前記第1ポートと前記第2ポートとを連通させる第1流路と、
    前記第1ポートと前記第3ポートとを連通させる第2流路と、
    前記第1流路を随時開いた状態にすると共に、前記第2流路を持続して開いた状態にする弁体と、
    前記第1流路を開いた状態に、前記弁体を操作する操作部と、を備えることを特徴とする切替弁。
  2. 前記弁体を、前記第1流路を随時閉じた状態に付勢する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の切替弁。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載する切替弁を介して、気管内の痰および唾液を吸引する吸引チューブと吸引装置とを接続してなる吸引システムであって、
    前記気管内と前記切替弁の第1ポートとを接続する前記吸引チューブを有する吸引ラインと、
    前記切替弁の第2ポートと前記吸引装置とを接続し、前記吸引チューブで痰および唾液を随時吸引させる随時吸引ラインと、
    前記切替弁の第3ポートと前記吸引装置とを接続し、前記吸引チューブで痰を持続的に吸引させる持続吸引ラインとを備えることを特徴とする吸引システム。
  4. 前記吸引チューブは、気管内に留置される気管カニューレに形成された吸引用細管と接続して痰および唾液を吸引することを特徴とする請求項3に記載の吸引システム。
  5. 前記第2ポートに接続する前記随時吸引ラインと、前記第3ポートに接続する前記持続吸引ラインとは、分岐部を介して、同一の吸引装置に接続することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の吸引システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2016110924A1 (ja) * 2015-01-08 2017-11-16 テルモ株式会社 吸引圧調整装置
CN111701096A (zh) * 2020-08-09 2020-09-25 耿金宏 一种腹腔镜用可调吸引器

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