JP2010206110A - 窒化物半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化物半導体装置の表面安定化を実現し、これにより、電流コラプスを抑制した窒化物半導体装置を提供する。
【解決手段】第1の窒化物半導体からなるキャリア走行層103と、キャリア走行層103の上方に設けられた第2の窒化物半導体からなるキャリア供給層104と、キャリア走行層103とオーミック接触するソース電極106及びドレイン電極107と、キャリア供給層104の上方に設けられたゲート電極110とを備え、ゲート電極110とドレイン電極107との間において、キャリア供給層104の表面の少なくとも一部が、構成元素として窒素元素を含む窒化物絶縁膜で覆われ、窒化物絶縁膜において、窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体装置に関し、特に、電流コラプス現象を低減し、かつ高電圧動作が可能であり、高出力を実現できる窒化物半導体装置に関する。
III−V族窒化物半導体、すなわち窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)及び窒化インジウム(InN)等の、一般式がAlxGa1-x-yInyN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1)で表わされる混晶物は、その物理的特徴である広いバンドギャップと直接遷移型のバンド構造とを利用して短波長光学素子へ応用することのみならず、高い破壊電界と飽和電子速度という特徴から、電子デバイスへ応用することも検討されている。
例えばIII−V族窒化物半導体、特にGaN系の窒化物半導体(例えば、GaN、AlGaN、InGaN、InAlGaN又はこれら以外のGaNを含む混晶若しくは積層体)を用いたデバイス(窒化物半導体装置)としてトランジスタがある。特に、半絶縁性基板の上に順次エピタキシャル成長したAlxGa1-xN層(但し、0<x≦1)とGaN層との界面に現われる二次元電子ガス(2Dimensional Electron Gas:以下、2DEGと呼称)を利用するヘテロ接合電界効果トランジスタ(Hetero-junction Field Effect Transistor:以下、HFETと呼称)は、高出力デバイスや高周波デバイスとして開発が進められている。このHFETでは、キャリア供給層(n型AlGaNショットキー層)からの電子の供給に加え、自発分極及びピエゾ分極からなる分極効果による電子の供給がある。その電子密度は1013cm-2を超え、AlGaAs/GaAs系HFETと比べて1桁程度も大きい。このように、III−V族窒化物半導体を用いたHFETでは、GaAs系HFETと比べて高いドレイン電流密度が期待でき、最大ドレイン電流が1A/mmを超える素子が実現可能である。さらに、III−V族窒化物半導体は広いバンドギャップ(例えばGaNのバンドギャップは3.4eV)を有するため、III−V族窒化物半導体を用いたHFETは高い耐圧特性をも示す。従って、III−V族窒化物半導体を用いたHFETではゲート・ドレイン電極間の耐圧を100V以上とすることが可能である。このように、高耐圧且つ高電流密度を示す電気的特性を期待できることから、III−V族窒化物半導体を用いたHFETを中心とする電子デバイスは、高周波素子として、また従来よりも小さい設計寸法で大電力を扱える素子として応用が検討されており、耐圧の向上、電流コラプスの抑制、及び高出力を実現可能なHFETが報告されている(特許文献1参照)。
図12は、特許文献1に開示された絶縁ゲートHFETの構造を模式的に示す断面図である。
このHFETでは、図12に示すように、基板1001上にバッファ層1002としてのAlN層、キャリア走行層1003としてのGaN層、及びキャリア供給層1004としてのAlGaN層が順次形成されている。また、キャリア供給層1004上には、ソース電極1005及びドレイン電極1006が形成され、更に、第1の絶縁膜1007が成膜されている。ソース電極1005及びドレイン電極1006の間の第1の絶縁膜1007及びキャリア供給層1004の一部は除去され、リセス構造が形成されている。また、第1の絶縁膜1007及びキャリア供給層1004上には、ゲート絶縁膜1009が成膜されている。また、第1の絶縁膜1007及びキャリア供給層1004のリセス部分1008を埋め込み、かつソース電極1005側と比較してドレイン電極1006側が長くなるようにゲート電極1010が形成されている。また、ゲート電極1010及びゲート絶縁膜1009上には、保護膜1011が成膜されている。以上の構成により、高電圧動作可能な高出力のHFETが得られる。
ところで、III−V族窒化物半導体を用いたHFETの課題のひとつとして、電流コラプスがある。電流コラプスの発生メカニズムに関しては、様々なモデルが提起されている。例えばゲートストレス印加時にゲート電極よりAlGaN層(キャリア供給層)の表面準位に電子が注入されてゲート端において仮想ゲートが生じることによるとするモデルがある。また、結晶成長終了時あるいはデバイスプロセス中にAlGaN層(キャリア供給層)表面で生じる窒素空孔やダングリングボンド等に起因した表面欠陥が表面準位を形成することによるとするモデルがある。さらにはバッファ層中の深い準位へのホットエレクトロン注入やゲートバイアスに誘起された歪が電流コラプスの原因であるとするモデルがある。しかし、SiN膜等による表面パッシベーション膜で電流コラプスが抑制されるという事実から、表面欠陥準位の荷電状態の変化に起因するとのモデルが有力と考えられる。
このように、III−V窒化物半導体を用いたHFETの表面に関連した主要な問題である電流コラプスは、HFETの表面あるいはその近傍に存在する欠陥準位と深く関係した現象であるため、HFETの表面安定手法が求められている。
上述したように、窒化物半導体装置の特性はその表面状態に極めて敏感である。従って、窒化物半導体装置の表面安定化のために、例えば窒化物半導体層の積層体の最表面層上にシリコン窒化(SiN)保護膜を形成する手法がとられる(特許文献2参照)。SiN保護膜を設けることで、ゲート電極にバイアス印加した際に生じる電流コラプスをある程度抑制することができる。
国際公開第2006/001369号 特開2005−286135号公報
しかしながら、従来のSiN保護膜を設ける手法では、電流コラプスの発生をある程度抑制することは可能であるが、必ずしも十分であるとはいえない。また、窒化物半導体装置を高周波動作させるためには、特許文献1で用いられているような利得を低下させるゲートフィールドプレートは排除することが望ましいが、ゲートフィールドプレートを用いない場合、更に電流コラプスの抑制が求められる。そこで、更なる微細化要求に伴って高電圧化と高電力密度化への要求が高まってくると、窒化物半導体装置の表面安定化をより高レベルでかつ確実なものとする必要がある。
そこで本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、窒化物半導体装置の表面安定化を実現し、これにより、電流コラプスを抑制した窒化物半導体装置を提供することにある。
かかる課題を解決するために、本発明に係る窒化物半導体装置は、窒化物半導体層表面を、構成元素として窒素を含み、且つ窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い(窒素リッチな)窒化物絶縁膜で覆う構成を有する。
具体的には、本発明の窒化物半導体装置は、第1の窒化物半導体からなるキャリア走行層と、前記キャリア走行層の上方に設けられた、第2の窒化物半導体からなるキャリア供給層と、前記キャリア走行層とオーミック接触するソース電極及びドレイン電極と、前記キャリア供給層の上方に設けられたゲート電極とを備え、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間において、前記キャリア供給層の表面の少なくとも一部が、構成元素として窒素元素を含む窒化物絶縁膜で覆われ、前記窒化物絶縁膜において、窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い。ここでいうゲート電極とドレイン電極との間の領域とは、ゲート電極直下の領域も含む。
このような構成により、電流コラプス現象を抑制し、さらに高周波利得を改善することが可能となる。
本発明の窒化物半導体装置では、前記キャリア供給層における前記ゲート電極の直下の領域であって、ゲート領域より前記ドレイン電極側の領域と前記ゲート領域との表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われていることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記キャリア供給層における前記ゲート領域と前記ドレイン電極との間の領域の表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われていることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記キャリア供給層における前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域の表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われていることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記窒化物絶縁膜は、シリコン窒化膜とすることができる。
本発明の窒化物半導体装置では、前記窒化物絶縁膜は、窒化アルミニウム膜とすることができる。
本発明の窒化物半導体装置では、前記窒化物絶縁膜は、窒化アルミニウムガリウム膜とすることができる。
本発明の窒化物半導体装置では、前記窒化物絶縁膜は、ゲート絶縁膜とすることができる。
本発明の窒化物半導体装置では、前記キャリア供給層には、該キャリア供給層の前記ゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成され、該凹部内に前記窒化物絶縁膜及び前記ゲート電極が形成されることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記窒化物絶縁膜は、前記ゲート電極の脇に設けられた第1の窒化物絶縁膜と、前記ゲート電極と前記キャリア供給層との間に設けられたゲート絶縁膜としての第2の窒化物絶縁膜とからなることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置は、前記第1の窒化物絶縁膜には、該第1の窒化物絶縁膜のゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成され、該凹部内に前記第2の窒化物絶縁膜及び前記ゲート電極が形成されることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記キャリア供給層には、該キャリア供給層のゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成されることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記凹部内における前記窒化物絶縁膜の膜厚は、前記凹部内以外の領域における前記窒化物絶縁膜の膜厚より薄いことが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記凹部内の前記窒化物絶縁膜の膜厚と、前記凹部の底部を構成する前記キャリア供給層の膜厚との合計が15nm以下であることが好ましい。
本発明の窒化物半導体装置では、前記第1の窒化物半導体はアンドープ窒化ガリウムであり、前記第2の窒化物半導体はn型窒化アルミニウムガリウムであることが好ましい。
本発明により、窒化物半導体装置において、電流コラプスやゲートリーク電流を抑制することが可能となり、高出力特性を有する窒化物半導体装置を実現することができる。また、窒化物半導体装置の高周波利得を改善することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお本願では窒化物絶縁膜について、例えばシリコン窒化膜(SiNx)を単にSiNと表記するが、これはシリコン窒化膜のSiとNとの組成比が1:1である場合のみを意味するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるHFETの構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態のHFETでは、例えば、シリコン(Si)からなる高抵抗の基板101の上に、高抵抗の窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN(0<x≦1))からなる厚さ200〜2000nmのバッファ層102と、アンドープの窒化ガリウム(GaN)からなる厚さ1000nm(500〜3000nm)のキャリア走行層103と、n型の窒化アルミニウムガリウム(AlyGa1-yN(0<y≦1))からなる厚さ5〜50nmのキャリア供給層104とが順次積層されてなる積層体が形成されている。そして、この積層体の上には、SiNからなる厚さ90nm(30〜200nm)の第1の窒化物絶縁膜105が形成されている。ここで、「高抵抗」とは、HFETの通常動作時に電流が流れないという意味で用いられ、いわゆる半絶縁性層も高抵抗層と呼ぶ。
第1の窒化物絶縁膜105及びキャリア供給層104は、Ti/Al系のソース電極(以下、ソースと呼称)106及びドレイン電極(以下、ドレインと呼称)107がキャリア走行層103とオーミック接触するように、ソース106及びドレイン107が形成される部分において一部ないし全部が除去されており、オーミックリセス構造が形成されている。そして、第1の窒化物絶縁膜105及びキャリア供給層104は、ゲート電極(以下、ゲートと呼称)110が形成される部分において一部が除去されており、ゲートリセス構造109が形成されている。つまり、キャリア供給層104はキャリア供給層104のゲート領域の一部が除去されることによりリセス(凹部)が形成され、第1の窒化物絶縁膜105は第1の窒化物絶縁膜105のゲート領域の一部が除去されることによりリセスが形成されている。このゲートリセス構造109により露出するキャリア供給層104を覆うように、ゲート絶縁膜として、厚さ1〜10nmのSiN膜(シリコン窒化物)が第2の窒化物絶縁膜108として形成され、その上にゲート110が形成されている。
キャリア供給層104の表面のゲート110脇(両側)に設けられている第1の窒化物絶縁膜105の組成、及びゲート110とキャリア供給層104との間に設けられた第2の窒化物絶縁膜108の組成では、窒素元素の含有量がシリコン元素の含有量よりも多くなっている。
ゲートリセス構造109のリセス内の第2の窒化物絶縁膜108の膜厚と、ゲートリセス構造109のリセスの底部を構成するキャリア供給層104の膜厚との合計は15nm以下である。これにより、相互コンダクタンスを高めることが可能となる。
本実施形態のHFETは、第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108から構成される窒化物絶縁膜がその表面を覆い、ゲートリセス構造109のリセス内の窒化物絶縁膜の膜厚が該リセス内以外の領域における窒化物絶縁膜の膜厚より薄い構造を有する。
図2は、本実施形態のHFETの作製プロセスの一例を説明するための図である。
まず、基板101上に、バッファ層102と、キャリア走行層103と、キャリア供給層104とが順次エピタキシャル成長されてなる積層体を形成し、その積層体の上面の全面に第1の窒化物絶縁膜105としてSiN膜を形成する(図2(a))。
ここで、第1の窒化物絶縁膜105であるSiN膜の成膜条件は、SiN膜中の窒素とシリコンとの組成比が窒素リッチとなる条件が望ましく、さらにはSiN膜中の水素含有量が10%以下となる条件が望ましい。SiN膜の成膜方法に特に制限は無いが、減圧CVD(化学気相成長法)装置、スパッタ装置、平行平板型PECVD(プラズマCVD)装置、ECRCVD(有磁場マイクロ波プラズマ)装置、又はICPCVD(誘導結合プラズマ)装置等によりSiN膜を成膜することができる。特に、減圧CVD装置を用いてSiN膜を成膜する場合、アンモニア(NH3)に対してシラン(SiH4)の分圧を抑制した条件でSiN膜を成膜することができ、窒素リッチな組成かつ水素含有量を低減する条件が得やすいため、減圧CVD装置を用いる成膜は好ましい成膜方法である。例えば、本実施形態におけるSiN膜は、減圧CVD装置を用いて成膜され、モノシランガス流量をアンモニアガス流量よりも抑制し、窒素ガスを混合して、成膜速度を0.05〜5nm/minとして成膜されている。
次に、成膜された第1の窒化物絶縁膜105上にフォトレジスト210を塗布して、フォトレジスト210のゲートリセス構造109が形成される領域の上方の部分を窓開けする(図2(b))。そして、第1の窒化物絶縁膜105とキャリア供給層104とをドライエッチングすることで、第1の窒化物絶縁膜105を貫通してキャリア供給層104内部に達するリセスを形成し、リセス底部のキャリア供給層104を例えば5〜15nmまで薄層化することによりゲートリセス構造109を形成した後、フォトレジスト210を除去する(図2(c))。
次に、ゲート絶縁膜としての第2の窒化物絶縁膜108を第1の窒化物絶縁膜105の全面及びリセス内のキャリア供給層104に形成する(図2(d))。
ここで、第2の窒化物絶縁膜108は、第1の窒化物絶縁膜105と同様の物質で構成するのが好ましいが、異なっていても良い。
次に、ソース106及びドレイン107を形成する(図2(e)及び図2(f))。すなわち、ソース106及びドレイン107がキャリア供給層104とキャリア走行層103との界面に形成される2次元電子ガス(以下、2DEGと呼称)と電気的な接続を取るため、オーミックリセス構造がまず形成される(図2(e))。そして、ソース106及びドレイン107がオーミックリセス構造のリセス内に形成された後、アニールによりソース106及びドレイン107と2DEGとのオーミック接触が形成される(図2(f))。
このとき、オーミックリセス構造は、ゲートリセス構造109と同様にフォトレジスト(図示せず)を第2の窒化物絶縁膜108上に塗布後、フォトレジストのオーミックリセス構造が形成される領域の上方の部分を窓開けし、ドライエッチングにより第2の窒化物絶縁膜108、第1の窒化物絶縁膜105及びキャリア供給層104を除去し、さらにキャリア走行層103を例えば表面から10〜50nmの深さまで除去することにより形成される(図2(e))。
なお、ソース106及びドレイン107と2DEGとのオーミックコンタクトがとれていれば、オーミックリセス構造は形成されず、ソース106及びドレイン107はキャリア供給層104表面に形成されてもよい。また、オーミックリセス構造を形成する場合も、必ずしもキャリア供給層104を貫通するリセスが形成される必要はなく、薄層化された5〜10nmの厚みのキャリア供給層104がリセス底部に残るようにキャリア供給層104内部で止まる深さのリセスが形成されてもよい。
また、キャリア供給層104とキャリア走行層103との間に高抵抗の窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN(0.5<x≦1))からなる厚さ0.5〜2nmの障壁層が設けられてもよい。その場合のオーミックリセス構造は、第1の窒化物絶縁膜105及びキャリア供給層104を除去し、さらにキャリア走行層103を例えば表面から10〜50nmの深さまで除去することで形成され、それにより形成されるリセス内にソース106及びドレイン107が形成され、ソース106及びドレイン107と2DEGとのオーミック接触が形成される。
最後に、第2の窒化物絶縁膜108上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、フォトレジストをパターニングした後、パターニングされたフォトレジストをマスクとして、ゲートリセス構造109のリセス内にゲート110を形成し、フォトレジストを除去する(図2(g))。
なお、基板101は高抵抗基板であればSi基板に限られず、例えば、サファイア基板、炭化シリコン基板、GaN基板、及びAlN基板等であってもよい。
また、バッファ層102は、例えばGaN、InN、及びAlN等のIII族窒化物半導体、並びにInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示されるGaN系半導体混晶で構成されてもよいし、また、組成の異なる層を何層かに積層した構造であってもよい。また、バッファ層102中に、n型不純物として、例えばSi、S、及びSe等、p型不純物として、例えばBe、C、及びMg等が添加されてもよい。
また、バッファ層102は必ずしも必要ではなく、基板101の上にキャリア走行層103が結晶成長する場合には設けられなくてもよい。
また、キャリア走行層103は、例えばGaN、InN、及びAlN等のIII族窒化物半導体、並びにInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示されるGaN系半導体混晶のいずれかで構成されてもよい。その中でも特に、クーロン散乱の影響を低減することが可能な結晶性に優れたアンドープGaNで構成されることが望ましい。
また、キャリア供給層104は、例えばGaN、InN、及びAlN等のIII族窒化物半導体、並びにInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示されるGaN系半導体混晶のいずれかで構成されてもよい。例えば、キャリア供給層104が厚さ5〜50nmのn型の窒化アルミニウムガリウム(AlyGa1-yN(0.1<y≦0.35))で構成される場合、高周波領域での利得向上のため、キャリア供給層104にゲートリセス構造109を形成する必要がある。
また、ゲートリセス構造109のリセス底部のキャリア供給層104は5〜15nm程度まで薄層化されることが好ましい。これにより、相互コンダクタンスを高めることが可能となる。
また、ゲートリセス構造109においてキャリア供給層104は必ずしも薄膜化されなくても良い。例えばキャリア供給層104のn型の窒化アルミニウムガリウム(AlyGa1-yN(0<y≦1))のAl組成が0.35<y≦0.45の場合、キャリア供給層104の膜厚が15nm以下となる。従ってこの場合には、ゲートリセス構造109形成のために、キャリア供給層104の薄層化は実施されず、第1の窒化物絶縁膜105のみが除去されても良い。
また、キャリア供給層104は、アンドープの窒化物半導体層であってもよいが、2DEGに形成される電子濃度を大きくするため、Nドープの窒化物半導体層であることが好ましい。
また、キャリア走行層103とキャリア供給層104との界面には、ヘテロ接合が形成される。本実施形態では、キャリア走行層103を走行するキャリアに電子を選択しているため、キャリア走行層103の伝導帯エネルギーEcを、キャリア供給層104の伝導帯エネルギーEcより低くし、バンド不連続ΔEcが存在する態様とすることが好ましい。キャリア走行層103を走行するキャリアには正孔を選択することもでき、その際には、キャリア走行層103の価電子帯エネルギーEvを、キャリア供給層104の価電子帯エネルギーEvより高くし、バンド不連続ΔEvが存在する態様とすることが好ましく、さらに、キャリア供給層103にはBe、C、及びMg等のp型不純物を添加することが好ましい。
また、キャリア供給層104とキャリア走行層103との間に高抵抗の窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN(0.5<x≦1))からなる厚さ0.5〜2nmの障壁層が設けられてもよい。障壁層を設けることで、2DEGの電子濃度が高められ、最大ドレイン電流を増加させることが可能となり、パワーデバイスの出力を増大させることが可能となる。
また、ソース106及びドレイン107は、Ti/Al系の材料により構成されるとした。しかし、ソース106及びドレイン107を構成する材料は、2DEGとオーミック接触する金属種であれば、例えばW、Mo、Si、Ti、Pt、Nb、Al、及びAu等の金属であってもよい。また、ソース106及びドレイン107は、これら金属を積層した構造とすることもできる。
また、ソース106及びドレイン107は、キャリア供給層104を貫通するオーミックリセス構造のリセス内に形成され、キャリア走行層103の2DEGとオーミック接触を形成しているが、2DEGとオーミック接触が形成できるならば、キャリア供給層104にはオーミックリセス構造のリセスが形成されなくてもよい。
また、図1では、ソース106とゲート110との間、及びドレイン107とゲート110との間が等間隔に表示されているが、HFETの耐圧向上を実現するためには、ドレイン107とゲート110との間をソース106とゲート110との間より広くすることが望ましい。
また、第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108はSiNからなるとしたが、窒化物半導体層(キャリア供給層104)表面上に設けられる第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108の組成において、シリコンの含有量より窒素元素の含有量を多くすることが好ましい。これにより、窒化物半導体表面の窒素空孔を低減し、電流コラプスを低減することが可能となる。
図3AはSi基板上に減圧CVD法により成膜したSiN膜の組成をオージェ電子分光法により解析した結果を示す図である。図3BはSi基板上にプラズマCVD法により成膜したSiN膜の組成をオージェ電子分光法により解析した結果を示す図である。
図3Aに示すように、減圧CVD法により成膜したSiN膜は、シリコン含有率より窒素含有率の多い(窒素リッチな)膜となっていることが分かる。一方、図3Bに示すように、プラズマCVDにより成膜したSiN膜は、窒素含有率よりシリコン含有率の多い(シリコンリッチ)膜となっていることが分かる。
図4A及び図4Bは、図1に示すHFETの電流コラプスの測定結果を示す図である。図4Aの測定サンプルとしてのHFETにおいては、減圧CVD法により成膜したSiN膜(窒素リッチな組成のSiN膜)が第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108として用いられている。一方、図4Bの測定サンプルとしてのHFETにおいては、プラズマCVD法により成膜したSiN膜(シリコンリッチなSiN膜)が第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108として用いられている。
図4A及び図4Bより明らかなように、窒素リッチなSiN膜を用いたHFETは、電流コラプスを大幅に抑制することができているのに対して、シリコンリッチなSiN膜を用いたHFETでは、電流コラプスが抑制されているものの、改善の余地が大きい。このように、電流コラプスの原因は、上述したように窒化物半導体層(キャリア供給層104)表面の窒素空孔等の欠陥に起因して発生すると考えられることから、減圧CVD法により成膜した窒素成分の多いSiN膜は、窒化物半導体層の窒素空孔の発生を抑制し、結果として欠陥準位を抑制することで電流コラプスを抑制することが可能となる。さらに、減圧CVD法による成膜では、成膜速度が遅くプラズマが使用されないことから、プロセス中に発生するダメージがSiN膜に導入されづらい。従って、減圧CVD法により成膜したSiN膜は電流コラプス抑制に適しているといえる。
図5は、図1に示すHFETのゲートリーク電流特性を説明するための図である。
図5より、HFETを絶縁ゲート型のデバイスとすることで、負バイアス側50Vにおけるリーク電流がnAオーダーとなっており、ショットキー電極を用いたデバイスと比較して、一桁以上のリーク電流の低減が確認できる。さらに、正バイアス側でのリーク電流もnAオーダーとなっていることからゲート110に正バイアスを印加でき、ショットキー電極を用いたデバイスと比較して、高出力化が期待できる。
図6は、図1のHFETにおいて、ゲート幅を450μmとしたときのHFETによる26.5GHzでのパワー測定の出力結果を示す図である。
図6より、HFETの飽和出力は実測値32dBm(1.6W、3.6W/mm)となっており、高出力化を実現することができていることがわかる。HFETを実際にパワーデバイスとして使用する場合には、図7に示すような構造とすることが望ましい。すなわち、図7に示すように、保護膜111、配線113及び裏面電極114を図1の構造にさらに備える構造とすることが好ましい。このようなHFETは、図1に示したHFETを覆う保護膜111を形成し、ソース106及びドレイン107表面の保護膜111を開口し、さらに高周波特性を改善するため基板101にビアホール112を形成し、保護膜111の開口内に配線113を形成した後、基板101裏面に裏面電極114を形成することにより作製される。なお、図7に示すHFETには、さらに保護膜が形成され、該保護膜には外部とコンタクトを形成する部分について開口が設けられてもよい。このように、ゲート幅を増加させることで、デバイス全体での出力を増加させることができ、ビアホール112を形成することで、ソース部分に付加されるインダクタンス成分を低減することができるため、高周波特性を改善することができる。
なお、本実施形態では、第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108として、シリコン元素の含有量より窒素元素の含有量の多いSiN膜を例示したが、これに限られず、構成元素として窒素を含み、窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い窒化物絶縁膜であれば、同様の効果が得られる。窒化物半導体層(キャリア供給層104)表面に形成される窒化物絶縁膜の組成を窒素リッチとすることにより、窒化物半導体層表面の窒素空孔を低減し、電流コラプスを低減することが可能となる。SiN膜のほかに、例えばアルミニウムの含有率よりも窒素含有率の多い窒化アルミニウム膜(AlN膜)、アルミニウムとガリウムとの合計の含有率より窒素含有率の多い窒化アルミニウムガリウム膜(AlGaN膜)、及びシリコンと酸素との合計含有率よりも窒素含有率の多いSiON膜等、種々の窒化物絶縁膜を第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108として用いることができる。
また、本実施形態では、ソース106とドレイン107との間におけるキャリア供給層104の表面が、窒素リッチな窒化物絶縁膜(第1の窒化物絶縁膜105及び第2の窒化物絶縁膜108)で完全に覆われるとした。しかし、ゲート110とドレイン107との間において、キャリア供給層104の表面の少なくとも一部が、構成元素として窒素元素を含む窒素リッチな(窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い)窒化物絶縁膜で覆われていれば、これに限られない。このとき、キャリア供給層104におけるゲート110直下の領域であって、ゲート領域よりドレイン107側の領域とゲート領域との表面が、窒素リッチな窒化物絶縁膜で完全に覆われていることが好ましい。また、キャリア供給層104におけるゲート領域とドレイン107との間の領域の表面が、窒素リッチな窒化物絶縁膜で完全に覆われていることがより好ましい。また、キャリア供給層104におけるソース106とドレイン107との間の領域の表面が、窒素リッチな窒化物絶縁膜で完全に覆われていることがさらに好ましい。ここで、窒化物絶縁膜は膜厚方向において全て窒素リッチである必要はなく、少なくともキャリア供給層104と窒化物絶縁膜との界面近傍において、窒化物絶縁膜が窒素リッチであればよい。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態におけるHFETの構造を模式的に示す断面図である。なお、図1と同様の要素については同一の符号が付されており、それらに関する詳しい説明はここでは省略する。
本実施形態のHFETは、ゲートリセス構造109において、キャリア供給層104の薄膜化が行われていないという点で第1の実施形態のHFETと異なる。キャリア供給層104の組成、及び膜厚によっては、キャリア供給層104の薄膜化を行わずとも良好な特性を得ることができる。本実施形態のHFETでは、キャリア供給層104のn型の窒化アルミニウムガリウム(AlyGa1-yN(0<y≦1))のAl組成を0.35<y≦0.45とし、キャリア供給層104の膜厚を15nm以下としている。よってゲートリセス構造109においてキャリア供給層104が薄層化されていなくとも、高周波利得の劣化を小さく抑えることができる。そのため、ゲートリセス構造109において、キャリア供給層104は薄層化されず、第1の窒化物絶縁膜105のみが除去されている。キャリア供給層104を薄層化する場合、数nmオーダーでのエッチング制御が必要となるため、デバイス特性のばらつきを抑えるためには、キャリア供給層104の薄層化は避けることが望ましい。
図9は、図8のHFETにおける電流コラプスの特性を示す図である。
図9より、キャリア供給層104を薄膜化しなくとも、上述した理由により電流コラプスが抑制できていることが分かる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態におけるHFETの構造を模式的に示す断面図である。なお、図1と同様の要素については同一の符号が付されており、それらに関する詳しい説明はここでは省略する。
本実施形態のHFETは、ゲート絶縁膜である第2の窒化物絶縁膜が形成されていないという点で第1の実施形態のHFETと異なる。すなわち、第1の実施形態のHFETはMIS型のHFETであったのに対し、本実施形態のHFETはショットキー型のHFETであるという点で異なる。このように、本発明がMIS型のHFETだけでなくショットキー型のHFETにも適用できることは、本発明の原理から明らかである。なぜならば、ゲート110脇のキャリア供給層104の表面上に形成された第1の窒化物絶縁膜105により、電流コラプスが抑制されるからである。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態で述べたように、ゲートリセス構造109においてキャリア供給層104の薄膜化は行われなくてもよい。すなわち、ゲートリセス構造109は形成されなくてもよい。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態におけるHFETの構造を模式的に示す断面図である。なお、図1と同様の要素については同一の符号が付されており、それらに関する詳しい説明はここでは省略する。
本実施形態のHFETは、第1の窒化物絶縁膜105が形成されず、ゲート絶縁膜としての第2の窒化物絶縁膜108が直接キャリア供給層104の表面に形成されているという点で第1の実施形態のHFETと異なる。すなわち、本実施形態のHFETは、本発明の窒化物絶縁膜が第2の窒化物絶縁膜108のみにより構成されるという点で第1の実施形態のHFETと異なる。このような場合でも、第2の窒化物絶縁膜108を窒素リッチとすることにより、電流コラプスを抑制することができる。但し、ゲートリセス構造109部分以外のゲート電極110におけるゲート容量が増加し、高周波特性が劣化するのを抑制するため、第1の窒化物絶縁膜105が形成されることが好ましい。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態で述べたように、ゲートリセス構造109においてキャリア供給層104の薄膜化は行なわなくてもよい。すなわち、ゲートリセス構造109は形成されなくてもよい。
本発明でいうゲート領域とは、ゲート電極の下方の領域であって、FETにおいて実際にチャネルのON、OFFに寄与する部分を意味する。例えば、ゲートリセス構造を設ける場合は、リセス底面部分を意味し、リセスを設けない場合は、ゲート電極と、その下方にある絶縁膜または半導体層が接する部分を意味する。
以上に述べた実施形態は、本発明の実施形態の一例に過ぎず、本発明の技術思想の範囲で適宜変更することができる。各実施形態における基板、半導体層及び電極の膜厚、及び組成は、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜変更することができる。
本発明は、窒化物半導体装置に有用であり、特にHFET等に有用である。
本発明の第1の実施形態に係るHFETの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るHFETの作製プロセスの一例を説明するための図である。 減圧CVD法により成膜したシリコン窒化膜の組成比を示す図である。 プラズマCVD法により成膜したシリコン窒化膜の組成比を示す図である。 窒素リッチなシリコン窒化膜を用いたHFETの電流コラプスの測定結果を示す図である。 シリコンリッチなシリコン窒化膜を用いたHFETの電流コラプスの測定結果を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るHFETのゲートリーク電流特性を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るHFETのパワー特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るHFETを実際のパワーデバイスへ応用する際の構造を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るHFETの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るHFETの電流コラプスの測定結果を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るHFETの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るHFETの構造を模式的に示す断面図である。 従来技術におけるHFETの構造を模式的に示す断面図である。
101、1001 基板
102、1002 バッファ層
103、1003 キャリア走行層
104、1004 キャリア供給層
105 第1の窒化物絶縁膜
106、1005 ソース電極
107、1006 ドレイン電極
108 第2の窒化物絶縁膜
109 ゲートリセス構造
110、1010 ゲート電極
111、1011 保護膜
112 ビアホール
113 配線
114 裏面電極
210 フォトレジスト
1007 第1の絶縁膜
1008 リセス部分
1009 ゲート絶縁膜

Claims (15)

  1. 第1の窒化物半導体からなるキャリア走行層と、
    前記キャリア走行層の上方に設けられた、第2の窒化物半導体からなるキャリア供給層と、
    前記キャリア走行層とオーミック接触するソース電極及びドレイン電極と、
    前記キャリア供給層の上方に設けられたゲート電極とを備え、
    前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間において、前記キャリア供給層の表面の少なくとも一部が、構成元素として窒素元素を含む窒化物絶縁膜で覆われ、
    前記窒化物絶縁膜において、窒素元素の含有量が他の構成元素の含有量の合計よりも多い
    窒化物半導体装置。
  2. 前記キャリア供給層における前記ゲート電極の直下の領域であって、ゲート領域より前記ドレイン電極側の領域とゲート領域との表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われている
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  3. 前記キャリア供給層における前記ゲート領域と前記ドレイン電極との間の領域の表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われている
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  4. 前記キャリア供給層における前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の領域の表面が、前記窒化物絶縁膜で完全に覆われている
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  5. 前記窒化物絶縁膜は、シリコン窒化膜である
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  6. 前記窒化物絶縁膜は、窒化アルミニウム膜である
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  7. 前記窒化物絶縁膜は、窒化アルミニウムガリウム膜である
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  8. 前記窒化物絶縁膜は、ゲート絶縁膜である
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  9. 前記キャリア供給層には、該キャリア供給層のゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成され、
    前記凹部内に前記窒化物絶縁膜及び前記ゲート電極が形成される
    請求項8に記載の窒化物半導体装置。
  10. 前記窒化物絶縁膜は、前記ゲート電極の脇に設けられた第1の窒化物絶縁膜と、前記ゲート電極と前記キャリア供給層との間に設けられたゲート絶縁膜としての第2の窒化物絶縁膜とからなる
    請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  11. 前記第1の窒化物絶縁膜には、該第1の窒化物絶縁膜のゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成され、
    該凹部内に前記第2の窒化物絶縁膜及び前記ゲート電極が形成される
    請求項10に記載の窒化物半導体装置。
  12. 前記キャリア供給層には、該キャリア供給層の前記ゲート領域の一部が除去されることにより凹部が形成される
    請求項11に記載の窒化物半導体装置。
  13. 前記凹部内における前記窒化物絶縁膜の膜厚は、該凹部内以外の領域における前記窒化物絶縁膜の膜厚より薄い
    請求項9、11及び12の何れか1項に記載の窒化物半導体装置。
  14. 前記凹部内の前記窒化物絶縁膜の膜厚と、前記凹部の底部を構成する前記キャリア供給層の膜厚との合計が15nm以下である
    請求項9又は12に記載の窒化物半導体装置。
  15. 前記第1の窒化物半導体はアンドープ窒化ガリウムであり、
    前記第2の窒化物半導体はn型窒化アルミニウムガリウムである
    請求項10〜12の何れか1項に記載の窒化物半導体装置。
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