JP2010206092A - 窒化物半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超格子構造のp型窒化物半導体層における積層方向のバンドオフセットによる高抵抗化を抑制し、また、二次元ホールガス層の影響による横方向への大きな電流広がりを抑制して、抵抗率の方向依存性を小さくし、動作特性の良好な信頼性の高い窒化物半導体発光装置を提供する。
【解決手段】半導体基板1上に設けられた、n型窒化物半導体層3と、n型窒化物半導体層の上部に配置された活性層5と、活性層の上部に配置されたp型窒化物半導体層8とを備える。p型窒化物半導体層は、三次元島構造を有する第1窒化物半導体層8bと、第1窒化物半導体層を覆って形成された第2窒化物半導体層8aとの積層構造が、複数周期繰り返し形成された積層体構造を有する。積層方向に段切れ状態である三次元島構造を用いることで、積層方向の抵抗が低減される。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光装置に関し、特に、発光層に隣接して設けられるp型層について、抵抗を低減するための改良に関する。
窒化物半導体(GaN、AlN、InNおよびそれらの混晶)は、発光ダイオードデバイス(LED)、レーザダイオード(LD)等の発光デバイス、パワーデバイス等の電子デバイスに用いられている。これらの窒化物半導体は、シリコン(Si)やマグネシウム(Mg)をドーパントとして用いることによりn型やp型の伝導度制御が可能である。
ところで、レーザダイオードを低動作電流で安定動作させるためには、活性層を挟み込むp層及びn層の低抵抗化が必要である。通常、特にAlを含んだ窒化物半導体においては低抵抗のp層を得ることが困難である。
図6は、特許文献1に記載されたレーザダイオードの断面図である。このレーザダイオードでは、異種基板101上に、単結晶のAlGaN系バッファ層102、n型GaN半導体層103、n型半導体超格子104G(障壁層104Bと井戸層104Wの積層構造)からなる光閉じ込め層104、InGaN層からなる発光層105、及びp型半導体超格子106G(障壁層106Bと井戸層106Wの積層構造)からなる光閉じ込め層106が順次積層され、積層体107を形成している。そして、n型GaN層103を外部に臨ませる溝または切り欠き108が形成されて、その部分のn型GaN層103上に電極109が形成され、p型半導体超格子106Gの上面に電極110が形成されている。
p型層を得るために、p型半導体超格子層106GにはAlGaN超格子構造を採用し、Mgをドーピングすることで低抵抗なp型層を得ている。これは、図7に示す様な超格子層に掛かる分極電界(ピエゾ電界)を利用するものである。すなわち、GaN/AlGaN界面である第1領域Aと、AlGaN/GaN界面である第2領域Bとを有する超格子層に掛かる分極電界を利用することで、Mgアクセプタの活性化エネルギーを低下させ、高キャリア濃度を持つp型層が得られる(非特許文献1を参照)。
また、特許文献2には、同様に低抵抗のp型層を得るために、AlGaN/GaN超格子構造のAlGaN領域のみにMgを変調ドープさせることが記載されている。それにより、図7に示されている第2領域BのAlGaN/GaN界面に存在する正孔活性化領域に効率的にMgがドーピングされて、低抵抗なp層を得ることができる。
特開2001−057464号公報 特開2000−307149号公報 ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS)、第39巻、p2428(2000年) ジャーナル・オブ・クリスタル・グロース(JOURNAL OF CRYSTAL GROWTH)、第287巻、p554(2006年) フィジカル・レビュー(PHYSICAL REVIEW)B、第61巻、p10330(2000年)
しかしながら、従来の窒化物半導体超格子のp型層では、以下のような問題点がある。
(1)窒化物半導体を用いた発光素子においてp型層を超格子構造にした場合、電流を流す積層方向はバンドオフセットが存在するため、積層方向の抵抗率が高くなってしまう。
(2)窒化物半導体超格子構造の異なる材料間の格子定数の違いから生じるピエゾ効果により、超格子構造界面にて活性化したキャリアが二次元ホールガス層を形成し、横方向への電流広がりの影響が懸念される。
上記問題について、以下に、より詳細に説明する。通常のAlを含む高バンドギャップを持つ混晶にpドーピングを行った場合、キャリアの活性化エネルギーが高く、十分なキャリア濃度、抵抗率を得ることが困難である。この様な問題を改善するため、Alを含むp型窒化物半導体として、Mgをドーピングした超格子構造が特許文献1に報告されている。
超格子構造を用いた場合、二つの材料の違いによって生じる分極電界を利用することで、混晶層に比べて高いキャリア濃度、低抵抗率を得ることが可能である。しかしながら、超格子構造を用いたp型クラッド層を用いた場合においても、積層方向の抵抗が高抵抗化してしまう問題が存在する。
これは、超格子構造の積層方向に存在するヘテロ界面がAlGaN/GaN等の異なるバンドギャップを持つ材料で構成されており、積層方向にバンドオフセットが存在するためである。発光素子などのデバイスを考えた場合、超格子構造内にて活性化されたキャリアは、これらのバンドオフセットを越えて活性層領域へ流れなければならず、デバイスの動作電圧が高くなってしまう。
この様な超格子積層方向の抵抗は、超格子構造の周期に大きく依存しないことが非特許文献2にも示されており、問題として残ってしまうのが現状である。更に、超格子構造では積層方向に対して平行方向には分極電界が存在するため、二次元ホールガス層が形成される。二次元ホールガス層は横方向には低い抵抗値を示し、デバイス動作下で電流広がりを引き起こす可能性もあり、抵抗の方向依存性のなるべく小さなp型層の形成が望まれる。
従って、本発明は、超格子構造のp型窒化物半導体層における積層方向のバンドオフセットによる高抵抗化を抑制し、また、二次元ホールガス層の影響による横方向への大きな電流広がりを抑制して、抵抗率の方向依存性を小さくし、動作特性の良好な信頼性の高い窒化物半導体発光装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため本発明の窒化物半導体発光装置は、半導体基板上に設けられた、n型窒化物半導体層と、前記n型窒化物半導体層の上部に配置された活性層と、前記活性層の上部に配置されたp型窒化物半導体層とを備え、前記p型窒化物半導体層は、三次元島構造を有する第1窒化物半導体層と、前記第1窒化物半導体層とは組成が異なる材料により前記第1窒化物半導体層を覆って形成された第2窒化物半導体層との積層構造を含み、前記積層構造が複数周期繰り返し形成されていることを特徴とする。
上記構成の窒化物半導体発光装置によれば、p型窒化物半導体層が、窒化物半導体の三次元島構造とその三次元島構造を覆うように形成された窒化物半導体層の積層構造によって形成されていることで、ホールを三次元島構造内にて効率的に活性化させることができる。これにより、一次元的な層構造である超格子構造では存在してしまう積層方向のバンドオフセットによる高抵抗化を抑制し、積層方向の低抵抗化が可能となる。
しかも、二次元ホールガス層の影響による横方向への大きな電流広がりも、三次元島構造を用いることで抑制でき、抵抗率の方向依存性を小さくすることが可能である。
これらの効果により、動作特性の良好な信頼性の高い窒化物半導体発光装置が得られる。
本発明の窒化物半導体発光装置は、上記構成を基本として、以下のような形態を採ることができる。
すなわち、前記p型窒化物半導体層の少なくとも一部は、Alを含む窒化物半導体層により構成することができる。Alを含む窒化物半導体をp型層として用いることにより、活性層内に効率的に光、キャリアを閉じ込めるレーザ構造を実現することが可能となる。
また、前記第1窒化物半導体層の持つバンドギャップが、前記第2窒化物半導体層のバンドギャップよりも小さいことが好ましい。これにより、低バンドギャップ窒化物半導体で構成される三次元島構造内で効率的にホールを活性化させることが出来、低抵抗なp型層を得ることが容易になる。
また、前記p型窒化物半導体層のp型不純物はMgであることが好ましい。Mgは窒化物半導体中では有効なアクセプタ不純物であり、三次元島構造内でアクセプタを効率的に活性化させ、良好なp型伝導を得ることが可能である。
また、前記第2窒化物半導体層の上に前記第1窒化物半導体層が積層された界面に、p型不純物が偏析している構成とすることができる。
以下に、本発明の実施の形態における窒化物半導体発光装置について、図面を参照してより具体的に説明する。
(実施の形態)
図1(a)は、本発明の一実施の形態における窒化物半導体発光装置である、リッジ型半導体レーザダイオードの断面図を示す。
このレーザダイオードは、n型GaNからなる基板1の上に、n型Al0.0025Ga0.9975N層からなるバッファ層2、n型Al0.03 Ga 0.97Nからなるn型クラッド層3、n型Al0.0025Ga0.9975Nからなるn型光ガイド層4、InGaNからなるMQW(多重量子井戸)活性層5、p型GaNからなるp型光ガイド層6、p型Al0.2Ga0.8Nからなるオーバーフロー抑制層7、厚さ480nmのMgドープAl0.06Ga0.94N/GaN からなる三次元島構造p型クラッド層8、及びp型GaNからなるp型コンタクト層9が、エピタキシャル成長により順次積層された構造を備えている。
更に、p型コンタクト層9の上にはp側電極10が設けられ、基板1の裏面にはn側電極11が設けられている。
上記構成における窒化物半導体のエピタキシャル層は、MOVPE(metal organic vapor phase epitaxy:有機金属気相成長装置)を用いて形成される。III族源であるGa原料にはトリメチルガリウム(TMA)を用い、Al原料にはトリメチルアルミニウム(TMA)を用い、In原料にはトリメチルインジウム(TMI)を用いる。V族源であるN原料にはアンモニア(NH3)を用いる。ドナー不純物であるSi原料にはモノシラン(SiH4)を用い、アクセプタ不純物であるMg原料にはシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いる。
三次元島構造p型クラッド層8は、図1(b)に示すように、MgドープAlGaN領域8aとMgドープGaN三次元島構造領域8bの積層構造で構成されている。図1(b)は、(a)における三次元島構造p型クラッド層8の一部を拡大して示す図である。(c)に更に拡大した図を示す。AlGaN領域8a及びGaN三次元島構造領域8bの1周期の各堆積量は1.5nm相当であり、160周期積層されている。p型クラッド層8内のSIMS分析による平均Mg濃度は1.6 x 1019cm-3である。
本実施形態の上記構成におけるp型クラッド層8の形成方法を、図2に示す。まず、図2(a)に示すように、高濃度でMgをドープしたMgドープAlGaN領域8aを成長させる。1.0 x 1019cm-3以上の高濃度でMgをドープしたAlGaN領域8aを成長させた場合、Mg原子12は過剰供給による表面偏析の効果により、AlGaN領域8aの最表面に多数存在する。
次に、図2(b)に示すように、MgドープGaN三次元島構造領域8bを形成する。これは、N-richな条件でGaN:Mg成長を行うと、AlGaN領域8aの表面に存在するMg原子12を取り込む様に三次元クラスタ状に成長することで得られる。すなわち、表面にMg原子が存在しGaNをN-richな条件にて成長させた場合に、MgとGaの化学ポテンシャルの違いにより、Mg原子を起点としてGaN膜の三次元成長が促進されるためである(非特許文献3参照)。
本実施形態では、AlGaN領域8a成長中にMgを高濃度でドーピングすることにより、Mg原子12が表面に存在する状態を故意に作り出し、更にV/III(N/Ga)比が54000程度以上というN-richな条件にてMgドープGaNを成長させることで、GaN三次元島構造領域8bを形成する。
次に、図2(c)に示すように、GaN三次元島構造領域8bの上に、再度、MgドープAlGaN領域8aを成長させる。更に、図2(b)および(c)の工程を、例えば160周期繰り返すことにより、図2(d)に示すように、MgドープAl0.06Ga0.94N/GaNからなる三次元島構造p型クラッド層8が形成される。なお、図2(d)では、図2(c)等と比べて、厚さ方向の寸法を縮尺して図示されている。
本実施形態で形成されるGaN三次元島構造領域8bは、円錐台状もしくは六角錐台状の形態を採る。その横方向のサイズの平均値は、一例としては15nm程度であり、8nm〜25nmであれば問題はない。高さの平均値は、一例としては2nm程度であり、1.2nm〜2.2nmであれば問題はない。だだし、形状については上記以外であっても、三次元島構造であれば、同様の効果を得ることが可能である。
以上のように本実施形態におけるp型クラッド層8の形成方法は、積層方向において、図7に示したGaN/AlGaN界面である第1領域AにMg原子を存在させ、N-richな条件でGaN三次元島構造領域8bを形成することを特徴とする。この様な方法を用いることで、通常は平坦で超格子状に形成されてしまうGaN/AlGaNの積層構造を、AlGaN/GaN 三次元島構造とすることが可能となる。
本実施形態の特徴を明確にするために、図3(a)及び(b)にそれぞれ、MgドーピングしたAlGaN膜上、及びアンドープAlGaN膜上に、V/III比54000としたN-richな条件によりGaNを成長させた後の原子間力顕微鏡(AFM)の図を示す。図3(a)では、MgドーピングしたAlGaN膜上では表面が凸凹形状を成しており、GaNが三次元状に形成されていることが確認できる。一方、図3(b)に示されるように、Mgをドーピングしない場合は、平坦なステップを持つ、三次元状ではない表面が確認されている。以上のとおり、AlGaN成長中に供給したMgの表面への偏析の影響により、GaNが三次元成長していることを確認できる。
但し、本実施形態のp型クラッド層8におけるGaN三次元島構造を形成する方法は、上述の例のように、MgドープAlGaN成長後にMg原子が表面に偏析する状態を作り出し、その後に続くGaNの三次元島成長を促進する方法に限られない。例えば、成長条件の改善、及びAlGaN領域の高Al組成化によるAlGaNとGaNの格子不整合を利用したStranski-Krastanov成長モード(S−Kモード成長)により三次元島成長領域8bを形成することもできる。
S−Kモード成長とは、格子不整合の大きな材料(ここではGaN-AlGaNを指す)を用い、二次元的構造から三次元島構造へと成長形態を変化させる成長モードの事である。S−Kモード成長では、2つの材料間に存在する格子不整合を用いている。すなわち、AlGaN膜上にGaNを成長した場合、数原子層程度の初期の段階では二次元構造の形態である平坦な成長が起こる。GaNの成長(膜厚)が進むに連れ、二次元構造内で膜厚に応じてGaN膜内の歪エネルギー増大する。
この蓄積された歪エネルギーは、ある臨界膜厚に達すると蓄積した歪エネルギーを緩和させるためにGaNの成長モードが二次元的構造から三次元島構造へと変化する。S−Kモード成長は、このような作用を用いた三次元島成長方法である。S−Kモード成長はIII-V族半導体の量子ドット構造などの形成に広く用いられている。
図4Aに、本発明に係る窒化物半導体装置におけるMgドープAl0.06Ga0.94N/GaN三次元島構造p型クラッド層8のXRD(X線回折)測定結果(曲線X1)を示す。図4Aには比較例として、同一条件により作製したノンドープのAlGaN/GaN超格子構造のXRD測定結果(曲線X2)を同時に示す。図4AにおけるサテライトピークSの部分を、図4Bに拡大して示す。
図4Bに明確に示されるように、MgドープAlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層8から観測される積層周期構造に起因したXRDサテライトピーク(曲線X1参照)は、同一堆積量にて作製したAlGaN/GaN超格子構造で観測されるサテライトピーク(曲線X2参照)と、ピーク位置はほぼ同じである。これは、平均堆積量がMgドーピングの有無に関わらないことを示している。一方、サテライトピークの強度は大きく異なり、MgドープAlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層8から観測されているサテライトピーク強度は、AlGaN/GaN超格子構造のサテライトピークに比べて弱くなっていることが確認できる。
周期に対応したサテライトピーク強度の2つサンプル間の違いは、積層方向におけるAlGaN/GaN界面の平坦性の違いによるものであると考えられる。すなわち、曲線X1の場合は、p型クラッド層8内でGaN 三次元島構造が形成されていることを意味している。
なお、上述の実施形態ではMg濃度を膜内で1.6 x 1019cm-3としているが、Mg量を制御することで、すなわち表面に存在するMg原子12の密度を制御することで、GaN三次元島構造領域8bのGaN 三次元島構造のサイズ、密度の制御が可能である。膜中の平均濃度で1.0x1019cm-3以上のMg濃度であれば、XRD測定によるサテライトピーク強度の低減が確認できた。これにより、GaN三次元島構造が形成されていることが示唆されており、Mg平均濃度が1.0x1019cm-3以上であれば、本発明の効果を得るために十分である。
GaNの結晶性を高品質に保つため、及び密度を確保するためには、Mg濃度が膜内で1.2 x 1019cm-3〜2.0 x 1019cm-3となるように制御することが望ましい。
本実施形態の特徴による効果を証明するために、MgドープAlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層8を用いた場合と、Mgドープp型AlGaN/GaN超格子層をp型クラッド層として用いた場合の、LD構造の電圧−電流特性の比較を図5に示す。図5により、AlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層8をp型クラッド層とすることで、p型AlGaN/GaN超格子層に比べて低い立ち上がり電圧、良好な電圧-電流特性が得られることが示される。従って、Alを含むp型窒化物半導体の低抵抗化に、本実施の形態のAlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層が有効であることがわかる。
上述の例では、AlGaN/GaN三次元島構造p型クラッド層8の各領域の堆積量を1.5nmとしているが、MgドープGaN三次元島構造領域8bとして低バンドギャップの窒化物半導体領域が三次元的に構成される範囲である1.0 nm 以上7.0 nm以下、望ましくは5.0nm以下の堆積量範囲内とすることが、本発明の効果を得るための条件である。
また、上述の例では、AlGaN/GaN 三次元島構造p型クラッド層8の1周期の各層の比率を1としているが、GaN三次元島構造領域8bを覆うMgドープAlGaN領域8aの堆積量が、GaN三次元島構造領域8bの堆積量よりも多ければ、すなわちGaN三次元島構造領域8bを覆うことが可能な堆積量であれば、非対称としても良い。1周期の堆積量は、10nm以下が望ましい。
また、上述の例では三次元島構造領域8bをGaNで形成した場合を示したが、三次元島構造領域を構成する材料のバンドギャップがAlGaN領域8aよりも小さい範囲となるAl濃度が1%以下の微量であれば、Alを含んでも良い。
なお、本発明はレーザダイオードに限定されず、LEDなどの窒化物半導体発光装置に対しても有用である。
本発明に係る窒化物半導体発光装置によれば、p型層の低抵抗化及びデバイスの動作電圧を低減させることが可能であり、レーザダイオードなどのデバイスの信頼性向上に有効である。
本発明の一実施の形態におけるリッジ型半導体レーザダイオードを示す断面図 同レーザダイオードの要部であるAlGaN/GaN 三次元島構造p型クラッド層の形成方法を示す工程の断面図 同AlGaN/GaN 三次元島構造p型クラッド層の形成工程に関し、MgドープAlGaN上及びアンドープAlGaN上にN-richな条件にてGaN成長を行った場合の表面原子間力顕微鏡写真を示す図 同AlGaN/GaN 三次元島構造p型クラッド層のX線回折測定結果を示す図 図4Aに示されるサテライトピークSの部分を拡大して示す図 同AlGaN/GaN 三次元島構造p型クラッド層を用いたレーザダイオードの電圧-電流特性を示す図 従来のp型AlGaN系超格子クラッド構造を用いたレーザダイオードを示す断面図 従来のp型AlGaN系超格子構造内で分極電界が印加されていることによるアクセプタ活性化を表すバンド図
1 基板
2 バッファ層
3 n型クラッド層
4 n型光ガイド層
5 MQW活性層
6 p型光ガイド層
7 オーバーフロー抑制層
8 三次元島構造p型クラッド層
8a MgドープAlGaN領域
8b MgドープGaN三次元島構造領域
9 p型コンタクト層
10 p側電極
11 n側電極
12 Mg原子
101 半導体基板
102 バッファ層
103 半導体層
104 光閉じ込め層
104B 障壁層
104G 半導体超格子
104W 井戸層
105 発光層
106 光閉じ込め層
106B 障壁層
106G 半導体超格子
106W 井戸層
107 積層体
108 溝または切欠
109、110 電極
A 第1領域
B 第2領域

Claims (5)

  1. 半導体基板上に設けられた、n型窒化物半導体層と、前記n型窒化物半導体層の上部に配置された活性層と、前記活性層の上部に配置されたp型窒化物半導体層とを備えた窒化物半導体発光装置において、
    前記p型窒化物半導体層は、三次元島構造を有する第1窒化物半導体層と、前記第1窒化物半導体層とは組成が異なる材料により前記第1窒化物半導体層を覆って形成された第2窒化物半導体層との積層構造を含み、前記積層構造が複数周期繰り返し形成されていることを特徴とする窒化物半導体発光装置。
  2. 前記p型窒化物半導体層の少なくとも一部は、Alを含む窒化物半導体層により構成されている請求項1に記載の窒化物半導体発光装置。
  3. 前記第1窒化物半導体層の持つバンドギャップが、前記第2窒化物半導体層のバンドギャップよりも小さい請求項1または2に記載の窒化物半導体発光装置。
  4. 前記p型窒化物半導体層のp型不純物はMgである請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光装置。
  5. 前記第2窒化物半導体層の上に前記第1窒化物半導体層が積層された界面に、p型不純物が偏析している請求項1から4のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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