JP2010205962A - 電子機器冷却装置 - Google Patents

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Kenji Yoshida
健二 吉田
Shigetaka Nishino
重孝 西野
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Abstract

【課題】商用電源の電力供給が停止した場合でも、電子機器の冷却を行うことが可能な電子機器冷却装置を提供する。
【解決手段】サーバー3を収納したサーバーラック10に蒸発器21を配置し、蒸発器21から延びたメイン冷媒配管31に熱源ユニット30を接続し、熱源ユニット30を冷却運転させて、蒸発器21によりキャビネット11内のサーバー3を冷却するサーバーラック冷却装置100において、熱源ユニット30の冷却運転により供給される冷熱を蓄熱可能な蓄熱ユニット40と、蓄熱ユニット40の冷熱を蒸発器21に熱搬送するポンプ45と、商用電源300とは独立して電力を供給可能なUPS50とを備え、商用電源300から熱源ユニット30への電力供給の停止が検出された場合に、UPS50によりポンプ45を駆動して、蓄熱ユニット40に蓄熱された冷熱を蒸発器21に熱搬送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器を冷却する電子機器冷却装置に関する。
一般に、電子機器を収容するためのキャビネットの空気出口側に空気−水熱交換器を配置し、キャビネットに収容された電子機器に付設したファンで送風される空気を上記空気−水熱交換器で冷却して室内に戻す電子機器冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の電子機器冷却装置は例えばサーバールームに設置され、サーバールームに設置されるサーバーやネットワーク機器等の電子機器を冷却する。
米国特許出願公開第2006/0232945号明細書
しかし、上述した技術では、例えば、停電等により商用電源からの電力供給が停止した場合に、電子機器の冷却を行うことができないという問題点があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、商用電源の電力供給が停止した場合でも、電子機器の冷却を行うことが可能な電子機器冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電子機器を収納したキャビネットに蒸発器を配置し、この蒸発器から延びた冷媒配管に、電動機により駆動される圧縮機及び凝縮器を有し商用電源により駆動される熱源ユニットを接続し、前記熱源ユニットを冷却運転させて、前記蒸発器により前記キャビネット内の前記電子機器を冷却する電子機器冷却装置において、前記熱源ユニットの冷却運転により供給される冷熱を蓄熱可能な蓄熱ユニットと、前記蓄熱ユニットの冷熱を前記蒸発器に熱搬送するポンプと、前記商用電源とは独立して電力を供給可能なバックアップ電源と、前記商用電源から前記熱源ユニットへの電力供給の停止を検出する検出手段とを備え、前記検出手段により電力供給の停止が検出された場合に、前記バックアップ電源により前記ポンプを駆動して、前記蓄熱ユニットに蓄熱された冷熱を前記蒸発器に熱搬送すること、を特徴とする電子機器冷却装置を提供する。
上記構成によれば、商用電源によってキャビネットの蒸発器により電子機器を冷却する電子機器冷却装置が、冷却運転により熱源ユニットから供給される冷熱を蓄熱する蓄熱ユニットを備え、商用電源の電力供給が停止した場合には、バックアップ電源によってポンプを駆動し、蓄熱ユニットの冷熱をポンプによってキャビネットの蒸発器に熱搬送することで、キャビネットに収納された電子機器を冷却する。このため、停電等により商用電源の電力供給が停止した場合であっても電子機器を冷却できる。さらに、冷却運転時に蓄熱した冷熱を用いることで、電力供給の停止時に冷熱を生成する必要がないので、バックアップ電源は熱搬送用のポンプを駆動できればよい。つまり、電力供給の停止時の消費電力が小さくて済む。このため、バックアップ電源の電力消費を抑えることができ、長時間の停電にも対応可能となる。また、停電時への対応能力を低下させることなくバックアップ電源の容量を抑えることができ、コスト及び設置スペースを節約できる。
また、上記構成において、前記蓄熱ユニットは、前記熱源ユニット内に設けられてもよい。
この場合、蓄熱ユニットを熱源ユニット内に設けることで、キャビネットや、キャビネットが設置された室内のスペースの大型化を回避できる。
また、上記構成において、前記蓄熱ユニットは、蓄熱体を収容した蓄熱タンクと、蓄熱タンクに設けられ一端が膨張弁を介して前記凝縮器の吐出側に接続され、他端が前記圧縮機の吸込側に接続された冷媒管とを備えてもよい。
この場合、蓄熱タンクが蓄熱体と冷媒配管とを備え、凝縮器から膨張弁を経た冷媒を上記冷媒配管を通して圧縮機の吸込側へ流すので、上記冷媒配管において冷媒と蓄熱体とを熱交換させることで、蓄熱体に冷熱を効率よく速やかに蓄熱できる。
また、上記構成において、前記蓄熱ユニットは、氷蓄熱タンクと、氷蓄熱タンクに設けられ一端が膨張弁を介して前記凝縮器の吐出側に接続され、他端が前記圧縮機の吸込側に接続された冷媒管とを備えてもよい。
この場合、熱容量が大きい水(氷)を蓄熱体として用いることで、多量の冷熱を効率よく速やかに蓄熱し、この大容量の冷熱によって、商用電源の電力供給停止時に電子機器を確実に冷却できる。
上記構成において、前記蓄熱ユニットは、前記熱源ユニットに対して前記キャビネット側の前記蒸発器と並列に接続され、前記蒸発器と前記蓄熱ユニットとの間は熱媒体回路で接続され、前記ポンプは前記熱媒体回路に設けられ、前記検出手段により電力供給の停止が検出された場合には、前記バックアップ電源により前記ポンプを駆動して、前記蓄熱ユニットの冷熱を前記蒸発器に熱搬送してもよい。
この場合、キャビネットの蒸発器と並列に接続された蓄熱ユニットにより、冷却運転時に冷熱を蓄積し、商用電源の電力供給が停止した場合はポンプを駆動することで、熱媒体回路を介して蓄熱ユニットから蒸発器へ冷熱を熱搬送する。これにより、蓄熱ユニットに効率よく冷熱を蓄熱できる上、商用電源の電力供給が停止した場合にはポンプを駆動するだけで電子機器を冷却できる。また、この商用電源の電力供給停止時における熱搬送の経路が、通常の冷却運転時の冷媒配管とは別の熱媒体回路であるため、無駄な経路を熱搬送することがなく、冷熱を搬送する際の損失を抑制し、効率よく冷熱を搬送して電子機器を冷却できる。
本発明によれば、停電等により商用電源の電力供給が停止した場合であっても、電子機器を冷却でき、電力供給の停止時の消費電力が小さくて済む電子機器冷却装置を提供できる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳述する。
図1は、第1の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置100(電子機器冷却装置)の構成を示す図である。
図1に示すサーバールーム2は、冷却対象である電子機器としてのサーバー3(図2)が収納されたサーバーラック10が配置される部屋であり、室内冷却用空気調和機1によって冷却(空調)される。
室内冷却用空気調和機1は、室外ユニット(図示略)と、サーバールーム2の天井空間内に設置された室内ユニット130とを備え、室内ユニット130は、室内熱交換機131及び室内ファン132を備えている。
サーバールーム2を冷却する場合、室内冷却用空気調和機1は、室内熱交換機131を蒸発器として機能させると共に、室内ファン132が発生する負圧により、ダクト144を介して天井に設けられた複数(本実施形態では3つ)の吸込口142から室内の空気を吸い込み、室内熱交換機131を通過させて冷却した後、ダクト145を介して床下空間146に導く。床下空間146に導かれた空気は、床に設けられた吹出口147から室内に吹き出し、サーバールーム2を冷却した後、再び、吸込口142から吸い込まれる。このようにして、サーバールーム2と室内ユニット130間を空気が循環し、サーバールーム2内が冷却される。
図2はサーバーラック10の構成を示す図である。
サーバーラック10は、前面及び後面が開口したキャビネット11を備え、このキャビネット11の底には、キャスタ13が設けられ、サーバーラック10が容易に移動可能となっている。
キャビネット11の内部には、複数のサーバー3が、その背面をキャビネット11の後面に向けて上下に段積み配置される。サーバー3は、例えば、ブレードサーバー等によって構成され、冷却用のファン4を備えており、サーバー3内の温度が所定温度を超えるとファン4を駆動し、サーバー3内に外気を導入するとともにサーバー3の背面から排気する強制空冷機能を備えている。このため、サーバー3の背面をキャビネット11背面に向けて配置することで、ファン4の駆動時に、図2に破線矢印で示すように、ファン4によりサーバールーム2の室内空気がキャビネット前面開口64から吸い込まれ、サーバー3を冷却した後、リアドア12を通過してサーバールーム2の室内に排出される。
なお、サーバー3には、UPS(Uninterruptible Power supply:無停電電源装置)から電源電力が供給され、落雷等に起因して商用電源300に停電が発生したり、商用電源300から熱源ユニット30までの間に配設されている安全装置(遮断装置)が動作したりして、商用電源300からの電力供給が停止した場合に、UPSからの電源の供給を受けてサーバー3及びファン4は動作を継続する。商用電源300の電力供給の停止は、ごく短時間のもの(いわゆる瞬停)から、長時間にわたる停電まで様々であるが、いずれの場合もUPSによる電源供給が行われる。このUPSは、バッテリー(図示略)を内蔵し、通常時は商用電源からの電力を供給し、商用電源の停止時にはバッテリーからの電源を供給する。より具体的には、UPSは、商用電源によりバッテリーを充電状態に保つとともに、商用電源の供給時には商用電源に基づいてサーバー3へ電源を供給し、商用電源による電力供給が停止すると即座にバッテリーの電力に基づく直流電源、または、この直流電源からインバーターで生成した交流電源の出力に切り替える。
キャビネット11の後面には、後面開口65を閉塞自在に片開きで開閉するリアドア12が設けられている。このリアドア12を開けることによって、キャビネット11内のサーバー3にアクセス可能となる。このリアドア12は、通気自在に構成されるとともに、その内部に蒸発器21が配設される。
この蒸発器21は、図2に示すように、サーバーラック10のリアドア12に一体的に構成されており、リアドア12の略上下に渡って延在し、上下略中間部を境に上側蒸発部22と下側蒸発部23とに分割され、キャビネット11上半分のサーバー3の冷却を上側蒸発部22が受け持ち、下半分のサーバー3の冷却を下側蒸発部23が受け持つように構成される。本実施の形態のサーバーラック10は送風ファンを具備せず、サーバー3に内蔵されたファン4によってサーバー3の排熱で暖められた空気が蒸発器21を流通する。この構成では送風ファンを内蔵しないためにリアドア12の奥行き寸法が短くなるので、サーバーラック10自体の奥行き寸法を短くできるという利点があるが、リアドア12内に送風ファンを配置して、この送風ファンによって室内空気をキャビネット11内に導入し、サーバー3を通った空気を蒸発器21に流通させてもよい。
蒸発器21は、例えば、銅管とアルミニウム製板フィンとを備えるフィンアンドチューブ型の熱交換器によって構成されている。蒸発器21の銅管には、図1に示すように、熱源ユニット30から延びるメイン冷媒配管31(液管31A及びガス管31B)がフレキシブル配管(フレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26)を介して接続されており、これにより冷媒回路18が形成されている。
メイン冷媒配管31は、サーバールーム2の上床2Aと下床2Bとの間の床下空間内を引き回されており、メイン冷媒配管31につながるフレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26は、上床2Aの開口穴2C(図2)を通ってリアドア12内の蒸発器21につながる。このため、図2に示すように、フレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26が蒸発器21から下方に延びた後に床下空間内で緩やかに曲がるように引き回され、これらフレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26の長さに余裕を持たせておくことによってリアドア12開閉時にフレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26だけがリアドア12の動きに合わせて移動する。従って、リアドア12開閉時に他の配管に力が作用することがなく、他の配管、例えば、液管31A及びガス管31Bに鋼管を適用することが可能である。
熱源ユニット30は、図1に示すように、能力可変型の圧縮機32、圧縮機モーター33(電動機)、室外ファン37を駆動する室外ファンモーター34、凝縮器35、電動膨張弁36及び制御ユニット80を備えている。圧縮機モーター33、室外ファンモーター34、及び他の各部は商用電源300からの電力供給を受けている。
そして、圧縮機モーター33によって駆動される圧縮機32が冷媒回路18に充填された冷媒を圧縮して吐出することにより、冷媒回路18内を冷媒が循環し、冷凍サイクル運転(冷却運転)を行う。この冷凍サイクル運転では、圧縮機32によって圧縮された高温高圧の冷媒が凝縮器35に送出され、凝縮器35において室外ファン37により送風される外気と熱交換して液冷媒となり、膨張弁36に送られる。膨張弁36では液冷媒が低圧の液冷媒となって液管31Aへ送出され、フレキシブル液管25から蒸発器21に入り、蒸発器21において蒸発する。蒸発器21で蒸発した低温低圧のガス冷媒はフレキシブルガス管26からガス管31Bを通って熱源ユニット30内に達し、圧縮機32の吸込管32Aに吸い込まれ、再び圧縮される。
また、熱源ユニット30は、蓄熱ユニット40を備えている。本実施の形態の蓄熱ユニット40は、蓄熱体としての水を貯留する蓄熱タンク41と、この蓄熱タンク41内を通る冷媒管42とを有し、冷媒管42を通る冷媒と蓄熱タンク41の水とを熱交換させることにより、蓄熱タンク41の氷により冷熱を蓄熱する氷蓄熱ユニットである。蓄熱タンク41に収容される蓄熱体としては、水(氷)のほか、パラフィンや合成樹脂等を用いることができ、液体と固体との相変化をするもの、蓄熱前後で液体または固体の状態を保つもののどちらであってもよい。また、蓄熱体としては、潜熱蓄熱をするものに限らず、顕熱蓄熱するものを用いても良い。本実施の形態では一例として水を用い、蓄熱容量の大容量化及び低コスト化を図っている。
熱源ユニット30の冷媒回路18は、膨張弁36の吐出側で2つに分岐しており、一方には液管31Aが接続され、他方には蓄熱ユニット40の冷媒管42の一端が接続されている。また、冷媒管42の他端は圧縮機32の吸込管32Aに接続されている。そして、熱源ユニット30の冷却運転時には、膨張弁36を出た冷媒が冷媒管42に流れ、冷媒管42において蒸発することにより蓄熱タンク41の水と熱交換して水を冷却して、氷を生成する。
ここで、膨張弁36の吐出側の冷媒配管と冷媒管42の一端との間には、制御ユニット80の制御により開閉される電動弁38が設けられ、この電動弁38が開弁されている間のみ冷媒管42に冷媒が流れる。
そして、冷媒管42の一端には、ポンプ45が接続されている。ポンプ45は、冷媒管42の一端と液管31Aとをつなぐ冷媒配管上に設けられ、この冷媒配管内の冷媒を輸送する。ポンプ45は、制御ユニット80によって制御され、上述した冷却運転時には停止しており、商用電源300の電力供給が停止した場合に運転される。ポンプ45が運転されると、吸込管32Aに至るガス管31Bから冷媒管42へ冷媒が流れ込み、この冷媒管42において蓄熱タンク41の氷の冷熱によって冷媒が冷却され、この冷却された冷媒が冷媒管42からポンプ45を通って液管31Aに供給される。このため、ポンプ45の運転によって蓄熱タンク41の冷熱が蒸発器21へ熱搬送されるので、サーバーラック10に収納されたサーバー3が冷却される。
また、熱源ユニット30にはUPS50が設けられ、このUPS50からポンプ45へ電力を供給できる。バックアップ電源としてのUPS50は、上述したように落雷等に起因する商用電源300の停電や、商用電源300から熱源ユニット30までの間に配設されている安全装置の作動等により、商用電源300からの電力供給が停止した場合に、UPS50からの各部へ電源供給可能である。商用電源300の電力供給の停止は、ごく短時間の瞬停や長時間にわたる停電まで様々であるが、いずれの場合もUPS50による電源供給が行われる。UPS50は、バッテリー(図示略)を内蔵し、通常時は商用電源からの電力を熱源ユニット30の各部に供給し、商用電源の停止時にはバッテリーからの電源を供給する。より具体的には、UPS50は、商用電源によりバッテリーを充電状態に保つとともに、商用電源の供給時には商用電源に基づいてサーバー3へ電源を供給し、商用電源による電力供給が停止すると即座にバッテリーの電力に基づく直流電源、または、この直流電源からインバーターで生成した交流電源の出力に切り替える。この熱源ユニット30が備えるUPS50は、上述したように電源供給停止状態においてサーバー3へ電源を供給するUPSを兼ねていてもよいし、上述したUPSを、UPS50とは別に設けてもよい。
図3は、サーバーラック冷却装置100の制御系の構成例を示すブロック図である。なお、この図において、実線は制御ラインを示し、破線は電力供給ラインを示す。
制御ユニット80は、サーバーラック冷却装置100の各部を中枢的に制御するものであり、CPUや、ROM、RAM等を備えている。
制御ユニット80には、サーバーラック10内に設けられ、サーバーラック10内の温度を検出するサーバー温度センサー29E、29F(図2)が接続されており、これらサーバー温度センサー29E、29Fからサーバーラック10内の温度を示す検出信号が制御ユニット80に入力される。サーバー温度センサー29Eは、上側蒸発部22に対応する位置に設けられており、サーバー温度センサー29Fは、下側蒸発部23に対応する位置に設けられている。制御ユニット80は、サーバー温度センサー29E、29Fから入力された検出信号をもとに、例えば統計学的手法により、サーバーラック10内の温度を求める。
制御ユニット80は、サーバー温度センサー29E、29Fから入力された検出信号から求めた蒸発器21の温度に基づいて、圧縮機モーター33、膨張弁36及び室外ファンモーター34を制御して、冷却運転を行う。また、制御ユニット80は、蒸発器21の温度に基づいて、電動弁38を制御し、冷媒管42への冷媒の供給/供給停止を切り替える。この制御ユニット80の制御により、蓄熱タンク41に冷熱が蓄熱される。
圧縮機モーター33、膨張弁36、電動弁38、室外ファンモーター34及び制御ユニット80には、商用電源300から電力が供給される。さらに、制御ユニット80、膨張弁36、電動弁38、及びポンプ45に対しては、UPS50により電源供給可能である。
制御ユニット80は、商用電源300からの電力供給が正常である場合には、図示せぬスイッチ回路などにより、熱源ユニット30への電力の供給元として商用電源300を選択する。一方、商用電源300から熱源ユニット30への電力の供給が停止した場合には、熱源ユニット30への電力の供給元としてUPS50を選択し、UPS50から膨張弁36、電動弁38、ポンプ45、及び制御ユニット80に電力が供給される。なお、制御ユニット80に対しては、UPS50から常時電力が供給されており、商用電源300から熱源ユニット30への電力の供給が停止した場合においても、作動が継続する。
図4は、サーバーラック冷却装置100の動作を示すフローチャートである。
このフローチャートに示す動作において、制御ユニット80は、商用電源300から熱源ユニット30への電源供給停止状態の発生を検出する検出手段として機能する。
サーバーラック冷却装置100に商用電源300から正常に電力の供給がされている状態で、制御ユニット80は、サーバー3の冷却に係る通常運転を実行し(ステップS11)、圧縮機モーター33を駆動させるとともに膨張弁36の開度を調整し、サーバーラック10の蒸発器21を冷却する冷却運転を行う(ステップS12)。とともに、制御ユニット80は、商用電源300からの電力供給状態を監視する(ステップS13)。
この冷却運転で、制御ユニット80は、サーバー温度センサー29E、29Fから入力された検出信号に基づいて、サーバーラック10内の温度(蒸発器21の温度)を検出すると共に、サーバーラック10内の温度と目標温度との差分に基づいて、圧縮機モーター33及び室外ファンモーター34を制御して、サーバーラック10内が目標温度になるように制御する。この目標温度とは、サーバー3の好適な運転環境温度として予め設定された値である。一般的なサーバーやネットワーク機器等の電子機器の運転環境としては、17〜26℃が適温とされ、目標温度としては、例えば20℃が設定される。
制御ユニット80は、電力供給の停止(電源供給停止状態)を検出すると(ステップS13;Yes)、熱源ユニット30の各部を停止状態に移行させる(ステップS14)。このステップS14では、商用電源300の電力供給停止により止まった圧縮機モーター33及び室外ファンモーター34が停止状態に移行するとともに、サーバー温度センサー29E、29Fの制御データが初期化される。これにより、商用電源300の電力供給が回復したときに圧縮機モーター33や室外ファンモーター34が突然動作することを防止でき、初期状態から正常に運転を再開できる。
続いて制御ユニット80は、UPS50の電源をもとに膨張弁36の開度を全開に設定して、ポンプ45の運転を開始する(ステップS15)。これにより、ポンプ45の動作によって室内冷却用空気調和機1の冷媒回路内を冷媒が流れ、蓄熱タンク41の冷熱が冷媒を介して熱搬送され、蒸発器21が冷却される。また、膨張弁36の開度が全開となるため、圧縮機32と凝縮器35との間にある、いわゆる高圧冷媒が、この全開状態の膨張弁36を介して蓄熱ユニット40の冷媒管やサーバーラック10の蒸発器21に流れ込む。これによって、十分な冷媒量でもってポンプ44を運転させ、冷媒を循環させることができる。このように、ポンプ44による冷媒の循環(いわゆる熱搬送)によって冷却を行うので、圧縮機32を用いた冷凍サイクルによる冷却と比較して、少ない電力で事足りる。また、制御ユニット80は、このポンプ45の運転中、商用電源300の電力供給が復旧したか否かを監視し(ステップS16)、電力供給が復旧した場合は、ステップS17に移行して、もとの動作に戻る。
商用電源300の電力供給が停止していない間(ステップS13;No)、及び、電力供給が復旧した後(ステップS16;Yes)、制御ユニット80は、サーバー温度センサー29E、29Fの検出信号に基づいて求めた蒸発器21の温度等に基づいて、冷却負荷aを検出する(ステップS17)。
続いて、制御ユニット80は、冷却負荷aと熱源ユニット30による冷却能力bとを比較し(ステップS18)、冷却負荷aが冷却能力b以上である場合(ステップS18;No)はステップS12に戻って冷却運転を継続し、冷却負荷aが冷却能力b未満である場合には(ステップS18;Yes)、電動弁38を開弁して、冷却運転とともに、冷媒管42に冷媒を流して蓄熱タンク41に冷熱を蓄える蓄冷運転を行う(ステップS19)。
その後、制御ユニット80は、予め設定された所定時間が経過するまで蓄冷運転を継続し(ステップS20)、所定時間経過後にステップS12に戻る。
なお、上記動作では制御ユニット80がステップS13において商用電源300の電力供給の停止を判定するものとして説明したが、制御ユニット80によって商用電源300を常時監視し、商用電源300の電力供給の停止を検出した場合には割り込み処理によってステップS14以後の動作を開始し、それまで実行中であった処理を停止または中断してもよい。
以上のように、本発明を適用した第1の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置100は、商用電源300によってキャビネット11の蒸発器21によりサーバー3を冷却し、熱源ユニット30から供給される冷熱を蓄熱する蓄熱ユニット40を備え、冷却運転時に蓄熱運転を行って蓄熱ユニット40に蓄熱し、商用電源300の電力供給が停止した場合には、UPS50によってポンプ45を駆動して冷媒を蓄熱ユニット40から蒸発器21へ循環させて、蓄熱ユニット40の冷熱をポンプ45によって蒸発器21に熱搬送することにより、サーバー3を冷却する。このため、停電等により商用電源300の電力供給が停止した場合であってもサーバー3を冷却できる。さらに、冷却運転時に蓄熱ユニット40に蓄熱した冷熱を用いることで、電力供給の停止時に冷熱を生成する必要がないので、UPS50は熱搬送用のポンプ45を駆動できればよく、電力供給の停止時の消費電力が小さくて済む。このため、UPS50の電力消費を抑えることができ、小型のUPS50であっても長時間の停電に対応できる。また、停電時への対応能力を低下させることなくUPS50の容量を抑えることができ、UPS50に係るコスト及び設置スペースを節約できる。
また、蓄熱ユニット40は、熱源ユニット30内に設けられているので、サーバーラック10やサーバールーム2の大型化を回避できる。
蓄熱ユニット40は、蓄熱体を収容した蓄熱タンク41と、蓄熱タンク41に設けられ一端が膨張弁36を介して凝縮器35の吐出側に接続され、他端が圧縮機32の吸込側に接続された冷媒管42とを備え構成され、凝縮器35から膨張弁36を経た冷媒を、冷媒管42を通して圧縮機32の吸込側へ流すので、冷媒管42において冷媒と蓄熱体とを熱交換させることで、蓄熱体に冷熱を効率よく速やかに蓄熱できる。
さらに、蓄熱ユニット40が備える蓄熱タンク41は蓄熱体として水を貯留した氷蓄熱タンクであるので、熱容量が大きい水(氷)を蓄熱体として用いることにより、多量の冷熱を効率よく速やかに蓄熱し、この大容量の冷熱によって、商用電源300の電力供給停止時にサーバー3を確実に冷却できる。
なお、上記第1の実施の形態においては、商用電源300の電力供給の停止時にポンプ45によって、冷却運転用のメイン冷媒配管31で冷媒を循環させる構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、冷却運転用の冷媒回路とは別の媒体回路を設けてもよい。この例について、第2の実施の形態として説明する。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明を適用した第2の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置100Aの構成を示す図である。
この図5に示すサーバーラック冷却装置100Aは、上記第1の実施の形態で説明したサーバーラック冷却装置100とほぼ共通する構成を有し、上述した蓄熱ユニット40に代えて、蓄熱ユニット60を備えるとともに、蓄熱ユニット60に付帯する利用側冷媒回路63を備えたものである。
サーバーラック冷却装置100Aは、サーバーラック冷却装置100と同様の室内ユニット130を備えており、これらの共通する各部は上記第1の実施の形態と同符号を付して説明を省略する。
図1に示すサーバーラック冷却装置100Aにおいて、熱源ユニット30Aは、熱源ユニット30と同様に圧縮機32、圧縮機モーター33(電動機)、室外ファン37を駆動する室外ファンモーター34、凝縮器35、膨張弁36及び制御ユニット80を備え、圧縮機モーター33、室外ファンモーター34、及び他の各部は商用電源300からの電力供給を受けている。
熱源ユニット30Aは、圧縮機モーター33によって駆動される圧縮機32が冷媒回路18に充填された冷媒を圧縮して吐出することにより、冷媒回路18内に冷媒を循環させ、冷凍サイクル運転を行う。この冷凍サイクル運転では、圧縮機32によって圧縮された高温高圧の冷媒が凝縮器35に送出され、凝縮器35において室外ファン37により送風される外気と熱交換して液冷媒となり、膨張弁36に送られる。膨張弁36では液冷媒が低圧の液冷媒となって液管31Aへ送出され、フレキシブル液管25から蒸発器21に入り、蒸発器21において蒸発する。蒸発器21で蒸発した低温低圧のガス冷媒はフレキシブルガス管26からガス管31Bを通って熱源ユニット30内に達し、圧縮機32の吸込管32Aに吸い込まれ、再び圧縮される。
一方、サーバールーム2には、複数のサーバーラック10Aが配置される。各々のサーバーラック10Aは、上記第1の実施の形態におけるサーバーラック10と同様、キャビネット11に複数のサーバー3を収容して構成される。サーバーラック10Aは、サーバーラック10が備える蒸発器21に代えて、蒸発器21Aを備えている。
蒸発器21Aは、サーバーラック10Aに一体的に構成され、蒸発器21と同様に上下略中間部を境に上側蒸発部22と下側蒸発部23とに分割されている。蒸発器21Aは、蒸発器21と同様、例えば、銅管とアルミニウム製板フィンとを備えるフィンアンドチューブ型の熱交換器である。蒸発器21Aには熱源ユニット30Aから延びるメイン冷媒配管31がフレキシブル配管(フレキシブル液管25及びフレキシブルガス管26)を介して接続されており、これにより冷媒回路18Aが形成されている。サーバーラック10Aは、フレキシブル液管25から流入する液冷媒を蒸発器21Aにおいて蒸発気化させることにより、サーバーラック10内のサーバー3を冷却し、蒸発器21Aで気化したガス冷媒を、フレキシブルガス管26を通じてガス管31Bに吐出する。
また、冷媒回路18Aにおいて、膨張弁36の吐出側は分岐しており、一方は上述した液管31Aに接続され、他方には蓄熱側冷媒配管61が接続されている。蓄熱側冷媒配管61は、熱源ユニット30Aと、サーバールーム2内に設置された蓄熱ユニット60との間に配設された冷媒配管であり、膨張弁36の吐出側に接続されて、熱源ユニット30Aから蓄熱ユニット60へ冷媒が送出される液管61Aと、蓄熱ユニット60から熱源ユニット30Aへ冷媒が戻るガス管61Bとによって構成される。
蓄熱ユニット60は、蓄熱体としての水を収容した蓄熱タンク62を有し、この蓄熱タンク62内の水と、液管61Aから流入した冷媒とを熱交換させる熱交換器61Cとを備えている。熱交換器61Cは、例えば二重管式或いはプレート式の熱交換器であって、液管61Aから流入した液冷媒を蒸発気化させて蓄熱タンク62内の水を冷却し、冷熱を蓄える。蓄熱タンク62の蓄熱体としては、水(氷)のほか、パラフィンや合成樹脂等を用いることができ、液体と固体との相変化をするもの、蓄熱前後で液体または固体の状態を保つもののどちらであってもよい。また、蓄熱体としては、潜熱蓄熱をするものに限らず、顕熱蓄熱するものを用いても良い。本実施の形態では一例として水を用い、蓄熱容量の大容量化及び低コスト化を図っている。
蓄熱ユニット60は、サーバールーム2内に設置されたサーバーラック10Aが有する蒸発器21Aと、並列に、膨張弁36の吐出側に接続されている。熱源ユニット30Aにおいて、膨張弁36の吐出側と液管61Aとを繋ぐ管には電動弁39が設けられている。電動弁39は制御ユニット80の制御により開閉され、電動弁39が開弁すると膨張弁36から液管61Aに冷媒が流れる。
従って、熱源ユニット30Aが冷凍サイクル運転を行っている間、制御ユニット80の制御によって電動弁39が開弁されると、冷媒が蓄熱側冷媒配管61に供給され、蓄熱ユニット60に蓄熱する蓄熱運転が行われる。
さらに、蓄熱ユニット60には、サーバールーム2内の各々のサーバーラック10が有する蒸発器21Aとの間に、利用側冷媒回路63が敷設されている。
利用側冷媒回路63は、蓄熱タンク62の蓄熱体としての水の冷熱を蒸発器21Aに熱搬送するための回路であり、内部には熱媒体としてのブラインが充填されている。利用側冷媒回路63は、蓄熱タンク62内の水とブラインとを熱交換させる例えば二重管式或いはプレート式の熱交換器63Cと、熱交換器63Cで冷却されたブラインを蒸発器21Aに送出する冷熱供給管63Aと、蒸発器21Aからブラインが蓄熱ユニット60に戻る戻り管63Bとを備えて構成される。
冷熱供給管63A及び戻り管63Bは、サーバールーム2の床下空間146を通って各々のサーバーラック10Aに延びており、この冷熱供給管63A及び戻り管63Bから分岐したフレキシブル配管が各サーバーラック10Aの蒸発器21Aに延びている。
また、蓄熱ユニット60において、利用側冷媒回路63にはポンプ66が設けられている。ポンプ66は、制御ユニット80の制御に従って駆動されるポンプであり、熱交換器63Cにおいて冷却されたブラインを冷熱供給管63Aへ送出する。
蒸発器21Aには、液管31Aから供給される冷媒が流れる管とともに、冷熱供給管63Aを通して蓄熱ユニット60から供給されるブラインが流れる管が設けられ、このブラインとサーバーラック10A内の空気とを熱交換させる。このため、利用側冷媒回路63にブラインを流通させて、蓄熱タンク62の冷熱を蒸発器21Aに熱搬送することで、サーバーラック10A内のサーバー3が冷却される。
また、熱源ユニット30Aには、商用電源300の電力供給が停止した場合に電源を供給するUPS50が設けられている。
図6は、サーバーラック冷却装置100Aの制御系の構成例を示すブロック図である。なお、この図において、実線は制御ラインを示し、破線は電力供給ラインを示す。
この図6に示す構成において、制御ユニット80には、サーバー温度センサー29E、29F、圧縮機モーター33、室外ファンモーター34及び膨張弁36に加え、電動弁39およびポンプ66が接続されている。サーバー温度センサー29E、29Fは、上記第1の実施の形態における蒸発器21に代えて、蒸発器21Aに設けられている。
制御ユニット80は、サーバー温度センサー29E、29Fから入力された検出信号から求めた蒸発器21Aの温度に基づいて、圧縮機モーター33、膨張弁36及び室外ファンモーター34を制御して、冷却運転を行う。また、制御ユニット80は、蒸発器21Aの温度に基づいて、電動弁39を制御し、蓄熱側冷媒配管61への冷媒の供給/供給停止を切り替える。この制御ユニット80の制御により、蓄熱ユニット60の蓄熱タンク62に冷熱が蓄熱される。
図6に示す構成において、圧縮機モーター33、膨張弁36、室外ファンモーター34及び制御ユニット80には、商用電源300から電力が供給される。また、制御ユニット80とともにポンプ66にはUPS50が接続され、商用電源300の電力供給が停止した場合に、UPS50から電源を供給できるようになっている。
この構成において、制御ユニット80は、上記第1の実施の形態で図4を参照して説明したように、商用電源300からの電力供給を受けている間は冷却運転を行い、メイン冷媒配管31を通して蒸発器21Aに冷媒を流してサーバーラック10Aを冷却するとともに、冷却負荷aを算出し、冷却負荷aが冷却能力b未満である場合には電動弁39を開弁して、蓄熱ユニット60に冷熱を蓄える蓄熱運転を行う。この動作は、図4を参照して説明した動作において、電動弁38に代えて電動弁39を開閉する動作に相当する。
また、制御ユニット80は、商用電源300の電力供給の停止を検出した場合には、熱源ユニット30Aの各部を停止状態に移行させ、商用電源300の電力供給が復旧するまでの間、UPS50の電源をもとにポンプ66を運転して、蓄熱ユニット60の冷熱を、ブラインを介して蒸発器21Aに熱搬送し、サーバー3を冷却する。この動作は、図4を参照して説明した動作において、ポンプ45に代えてポンプ66を開閉する動作に相当する。
このように、第2の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置100Aによれば、熱源ユニット30Aに対して蒸発器21Aと並列に接続された蓄熱ユニット60を有し、蒸発器21Aと蓄熱ユニット60との間は利用側冷媒回路63で接続され、利用側冷媒回路63にポンプ66が設けられ、商用電源300の電力供給の停止が検出された場合に、UPS50によりポンプ66を駆動して、蓄熱ユニット60の冷熱を蒸発器21Aに熱搬送する。これにより、蒸発器21Aと並列に接続された蓄熱ユニット60により、冷却運転時に冷熱を蓄積し、商用電源300の電力供給が停止した場合はポンプ66を駆動することで、利用側冷媒回路63内のブラインを介して蓄熱ユニット60から蒸発器21Aへ冷熱を熱搬送する。これにより、蓄熱ユニット60に効率よく冷熱を蓄熱できる上、商用電源300の電力供給が停止した場合にはポンプ66を駆動するだけでサーバー3を冷却できる。また、この商用電源300の電力供給停止時における熱搬送の経路として、通常の冷却運転時のメイン冷媒配管31(冷媒回路18A)とは独立して利用側冷媒回路63が設けられているので、無駄な経路を熱搬送することがなく、冷熱を搬送する際の損失を抑制し、効率よく冷熱を搬送してサーバー3を冷却できる。
なお、上記第2の実施の形態で、利用側冷媒回路63内を流れるブラインとしては、水や有機溶媒等の液体、或いは、これら液体に不凍液や防腐剤等を混合した液体が挙げられるが、気体を用いることも可能であり、熱搬送を行う媒体として利用可能なものであれば、その性状及び材料は特に限定されない。
また、上述した各実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上記各実施形態では、電子機器としてサーバー3をサーバーラック10、10Aに収容し、サーバー3を冷却する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネットワーク機器や電話交換器等の通信機器を含む各種機器の冷却に適用できる。また、制御ユニット80が商用電源300の電源供給の停止を検出する手法は従来公知の手法を用いることができる。また、例えば、上記各実施の形態において、サーバールーム2に設置されるサーバーラック10、10Aの数や、熱源ユニット30における凝縮器35の容量等は任意に変更可能である。さらに、バックアップ電源としてUPSを用いていたが、バックアップ電源は、UPSに限らず、商用電源とは独立して電力を供給可能なものであればよく、非常用発電機と組み合わせたUPS等の各種電源を用いることができる。また、ポンプ45、66の具体的な形状や圧送方式、蒸発器21、21Aの具体的形状、蓄熱ユニット40、60が有する蓄熱タンク41、62の具体的形状等も任意であり、その他の細部構成についても任意に変更可能である。
第1の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置の構成を示す図である。 サーバーラックの構成を示す図である。 サーバーラック冷却装置の制御系の構成を示すブロック図である。 サーバーラック冷却装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態に係るサーバーラック冷却装置の制御系の構成を示すブロック図である。
3 サーバー(電子機器)
10、10A サーバーラック
11 キャビネット
21、21A 蒸発器
30、30A 熱源ユニット
31 メイン冷媒配管(冷媒配管)
32 圧縮機
33 圧縮機モーター(電動機)
35 凝縮器
36 電動膨張弁
40、60 蓄熱ユニット
41、62 蓄熱タンク(蓄熱タンク、氷蓄熱タンク)
42 冷媒管(冷媒配管)
45、66 ポンプ
50 UPS(バックアップ電源)
63 利用側冷媒回路(熱媒体回路)
80 制御ユニット(検出手段)
100、100A サーバーラック冷却装置(電子器冷却装置)
300 商用電源

Claims (5)

  1. 電子機器を収納したキャビネットに蒸発器を配置し、この蒸発器から延びた冷媒配管に、電動機により駆動される圧縮機及び凝縮器を有し商用電源により駆動される熱源ユニットを接続し、前記熱源ユニットを冷却運転させて、前記蒸発器により前記キャビネット内の前記電子機器を冷却する電子機器冷却装置において、
    前記熱源ユニットの冷却運転により供給される冷熱を蓄熱可能な蓄熱ユニットと、
    前記蓄熱ユニットの冷熱を前記蒸発器に熱搬送するポンプと、
    前記商用電源とは独立して電力を供給可能なバックアップ電源と、
    前記商用電源から前記熱源ユニットへの電力供給の停止を検出する検出手段とを備え、
    前記検出手段により電力供給の停止が検出された場合に、前記バックアップ電源により前記ポンプを駆動して、前記蓄熱ユニットに蓄熱された冷熱を前記蒸発器に熱搬送すること、を特徴とする電子機器冷却装置。
  2. 前記蓄熱ユニットは、前記熱源ユニット内に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器冷却装置。
  3. 前記蓄熱ユニットは、蓄熱体を収容した蓄熱タンクと、蓄熱タンクに設けられ一端が膨張弁を介して前記凝縮器の吐出側に接続され、他端が前記圧縮機の吸込側に接続された冷媒管とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器冷却装置。
  4. 前記蓄熱ユニットは、氷蓄熱タンクと、氷蓄熱タンクに設けられ一端が膨張弁を介して前記凝縮器の吐出側に接続され、他端が前記圧縮機の吸込側に接続された冷媒管とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器冷却装置。
  5. 前記蓄熱ユニットは、前記熱源ユニットに対して前記キャビネット側の前記蒸発器と並列に接続され、前記蒸発器と前記蓄熱ユニットとの間は熱媒体回路で接続され、前記ポンプは前記熱媒体回路に設けられ、
    前記検出手段により電力供給の停止が検出された場合には、前記バックアップ電源により前記ポンプを駆動して、前記蓄熱ユニットの冷熱を前記蒸発器に熱搬送することを特徴とする請求項1に記載の電子機器冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016031186A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 日本電気株式会社 相変化冷却装置および相変化冷却方法

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