JP2010205591A - 車載用バッテリの加温装置及び方法 - Google Patents

車載用バッテリの加温装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 バッテリの加温を少ない消費エネルギーで行うことができる車載用バッテリの加温装置及び方法を提供すること。
【解決手段】 車両の駆動に用いられ、充放電を行う二次電池である電池セル211を、電気的に複数連結して構成したバッテリパック2と、バッテリパック2の特定の複数個の電池セル211のみを加温する加温装置4を備え、バッテリパック2は、複数の電池セル211を直列接続となるよう連結した直列群と、複数の直列群を並列接続となるように連結した並列群を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車載用バッテリの加温装置及び方法の技術分野に属する。
従来では、バッテリパッケージ内で複数のバッテリモジュールを配置するためのホルダに、ファンを設け、送風される空気によりバッテリモジュールの加温を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−135358号公報
しかしながら、従来技術は、バッテリ全体を均一に加温させるために多くのエネルギー消費量を必要とするため、その確保が課題となっていた。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、バッテリの加温を少ない消費エネルギーで行うことができる車載用バッテリの加温装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、車両の駆動に用いられ、充放電を行う二次電池である電池セルを、電気的に複数連結して構成した車載用バッテリと、前記車載用バッテリの特定の複数個の電池セルのみを加温する加温手段と、を備えることを特徴とする。
よって、本発明にあっては、バッテリの加温を少ない消費エネルギーで行うことができる。
実施例1の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。 実施例1の車載用バッテリの加温装置を用いたバッテリシステムにおいて、バッテリパックの加温及び電圧監視に関する構成を示す説明図である。 実施例1における電池セルの等価回路の説明図である。 実施例2の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。 実施例2における温度制御部54の制御内容を示す説明グラフ図である。 実施例3におけるバッテリパック2の加温構成を示す説明図である。 実施例4の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。 実施例1の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。 実施例の他の例の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。 実施例の他の例の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
以下、本発明の車載用バッテリの加温方法を実現する実施の形態を、請求項1,4,6,7に係る発明に対応する実施例1と、請求項1,2,4,6,7に係る発明に対応する実施例2と、請求項1,2,4〜7に係る発明に対応する実施例3と、請求項1〜4,6,7に係る発明に対応する実施例4と、請求項1〜7に係る発明に対応する実施例5に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1に示すのは、実施例1の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
実施例1のバッテリシステム1は、EV(Electric Vehicle、以下省略)や、HEV(Hybrid Electric Vehicle、以下省略)に用いられ、バッテリパック2、冷却装置3、加温装置4、バッテリコントローラ5を備えている。
バッテリパック2は、内部に多数のバッテリモジュール21を配置したものであり、さらにバッテリモジュール21は、複数の電池セル211を内部に収容したものである。なお、電池セル211としては、二次電池であるリチウムイオン電池を例としている。
また、バッテリパック2には、バッテリパック2のバッテリ電圧から安定した直流電圧を出力するためのDC/DCコンバータを備えるようにしてもよい。
なお、バッテリパック2の内部の電池セル211の接続構成については後述する。
冷却装置3は、吸気ダクト31、送風装置32、排気ダクト33を備えている。
吸気ダクト31は、上流端となる吸気口31aを、車室内に配置し、下流端をバッテリパック2に接続し、車室内からバッテリパック2の内部へ通気させるダクトである。
送風装置32は、吸気ダクト31の途中に設けられ、吸気ダクト31による車室内からバッテリパック2の内部への通気を強制的に行う装置である。具体例として、送風を行うファンを挙げておく。また、送風装置32は、空調装置であってもよく、例えば、後部座席用に設けられた後部空調装置であってもよい。
排気ダクト33は、上流端をバッテリパック2に接続し、下流端となる排気口33aを車室外に配置して、バッテリパック2の内部から車室外へ通気させるダクトであり、送風装置32の送風により、強制的に排気を行うダクトとなる。
排気口33aの配置としては、車外へ露呈してもよいが、走行による吸出しがバッテリパック2への冷却に影響しないように、トランクルーム等の車室外で走行風の影響を受けない配置にするのが好ましい。
なお、バッテリパック2の内部において、複数のバッテリモジュール21は、それぞれ発熱するため、その間隔を空けるように配置され、吸気ダクト31からの送風がその間を通過して、排気ダクト33から排気される構成にする。
加温装置4は、供給装置41、貯蔵槽42、供給路43、ポンプ44を備えている。
供給装置41は、制御装置を備える電源であり、貯蔵槽42に設けられる熱交換素子や発熱体への通電を行うものである。
貯蔵槽42は、例えば、ペルチェ素子や電熱ヒータにより空気や水、LLC等を加熱し貯蔵する槽である。実施例1では、LLCや水等の液体を用いるものとする。
供給路43は、貯蔵槽42の液体を送る菅路を、バッテリパック2の内部を通過し、バッテリパック2の内部で、バッテリモジュール21を加温し、貯蔵槽42へ戻る循環路となるよう配置する。
ポンプ44は、貯蔵槽42に蓄えた加熱した液体を、供給路32で強制的に循環させるものである。
バッテリコントローラ5は、バッテリパック2の少なくともバッテリ電圧を監視し、充放電を制御するコントローラである。
具体的には、それぞれの電池セル、つまりリチウムイオン電池が各セルで、許容電圧範囲(2〜4V、全体で35V以下)に入っている状態かどうかを監視し、充放電時に許容電圧範囲外とならないように充放電を制御している。
なお、バッテリコントローラ5の電圧監視に関する内部構成については、後述する。
図2は実施例1の車載用バッテリの加温装置を用いたバッテリシステム1において、バッテリパック2の加温及び電圧監視に関する構成を示す説明図である。
バッテリパック2における電池セル211の電気接続構成は、図2に示すように、電池セル211の96個を直列接続し、それを2系列設けるようにし、この2系列を並行接続する。これを1直2並列の接続と呼ぶことにする。
電池セル211は1個が略2V強の電圧であるので、バッテリパック2の全体では2百Vを超える電圧を車両へ供給可能になる。
そして、実施例1において、加温装置4の供給路43がバッテリパック2の内部で、加温する範囲は、図2に範囲Aで示すように、並列した2系統のうちの直列した1系統のみとする。
つまり、片側に96個、直列させた電池セル211を加温する構成である。
なお、バッテリモジュール21は、複数組の電池セル211、例えば4個ずつを構造上、収容するものである。図2では図示を省略する。
次にバッテリコントローラ5は、図2に示すようには、セル電圧監視IC51、出力電圧監視部52、監視部53を備えている。
セル電圧監視IC51は、96個の電池セル211の複数個に一つの割合で設けるようにする。実施例1では、4つの電池セル211に一つの割合で設けるようにする。そして、直列した96個の上流側から下流側まで、直列した4つの電池セル211に対応させて、合計24個のセル電圧監視IC51をバッテリコントローラ5の内部に配置する構成にする。
このセル電圧監視IC51は、その入力部に検出ライン511を接続して上下流に隣合う検出ライン511の間の電圧を監視する。
実施例1では、並列させた2系列の同じ配置位置となる電池セル211の上下流端(端子間電圧)を共通の検出ライン511aで接続し、この検出ライン511a延長するように検出ライン511を設けてセル電圧監視IC51の入力部に接続する。
セル電圧監視IC51は、それぞれ5つの入力部を備え、最も上流に位置するもの以外は、最も上流側の入力部が、一つ上流側のセル電圧監視IC51の最も下流側の入力部の検出ライン511を分岐させた検出ライン512と接続する。これにより2つのセル電圧監視IC51で上下端子間の電圧を検出して、電池セル211の上下に隣合うものの電圧を検出していく構成にする。
そして、最も上流に位置するセル電圧監視IC51では、最も上流側の入力部が、最も上流側の電池セル211の上流側端子と検出ライン511で接続する構成にする。
次に、セル電圧監視IC51は、情報伝達ライン513により、セル電圧監視の結果を順に下流に送るようにし、最下流に位置する情報伝達ライン513からは、監視結果を積算したものを監視部53へ送るようにする。
出力電圧監視部52は、最も上流側の検出ライン511と最も下流側の検出ライン511の間の電圧を検出することにより、バッテリパック2の全体の出力電圧を監視する。
監視部53は、情報伝達ライン513により順に積算しつつ下流へ送られた監視結果から、2系列に並行に接続された電池セル211の群の直流方向へ96に区切ったそれぞれのセル電圧を監視し、その結果をバッテリコントローラ5に別に設けられる制御部等へ出力する。
図3に示すのは実施例1における電池セルの等価回路の説明図である。
電池セル211は、実施例1ではリチウムイオン電池であり、その内部抵抗をRとすると、図3に示すように内部抵抗Rと電圧Vcを直列に構成したものを等価回路として考えることができる。
作用を説明する。
[バッテリの加温作用]
実施例1では、96個の電池セル211を直列接続して1系統とし、直列した2系統を並列接続したバッテリパック2としている。そして、この1系統のみを車両の低温始動時に加温する。
この加温を行う際には、供給装置41により貯蔵槽42の加熱素子や加温装置に電源供給を行い、貯蔵槽42に溜める液体を加熱し、この液体をポンプ44の駆動により強制的に供給路43で循環させる。
すると、バッテリパック2の内部において、供給路43を流れる加温された液体との熱交換により、直列接続した1系統が加温される。加温された電池セル211では、温度特性によって、内部抵抗が低下する。これにより、直列接続した1系統においては、電圧変動がなくても電流値が増加する。これは、図3に示す電池セル211の内部抵抗Rの抵抗値が低下し、内部抵抗Rによる電圧降下分が少なくなると考える場合と等価である。
バッテリパック2に接続されるモータ等への負荷へ流れる電流値は、2系統の電流値の合計となるため、結果的にモータ等への負荷へ流れる電流値が増加する。これによって、低温時でも車両駆動用のモータを始動させる。
車両駆動用のモータが始動すると、充放電による発熱によってバッテリ温度が上昇し、良好な温度状態で電力を得られるようになる。
実施例1の作用を明確にするために、以下に説明を加える。
例えば、バッテリパック2を搭載した車両が、これを電源として車両の走行駆動用のモータを駆動するとする。その場合に、外気温度等の低下に伴う電池温度の低下は、電池の内部抵抗Rを増加させる。すると、バッテリパック2の出力電圧であるバッテリ電圧は維持されているものの電流値が低下し、駆動用のモータの始動性が低下することになる。
低温時の始動性が低下すると、寒冷地へのEVやHEVの対応に支障をきたすことになる。
これに対して、低温始動性を改善するために、バッテリ全体を加温するシステムを考えることができる。しかしながら、バッテリ全体を加温するためには、必要熱量を確保するための消費エネルギー量が増大することになる。また、空気や水、LLC等を貯蔵して加温するシステムでは、必要熱量を確保するためのエネルギー貯蔵容積が増大することになる。
さらに、EVやHEVでは、コストと燃費が課題となるのに対して、始動が困難となる程の低温時になる頻度に対して、加温構造の追加による費用と重量増の負担が大きいことになる。
そのため、加温構造を設けるのみでは、費用と重量増の負担が大きいことによって、結果的には、やはり寒冷地へのEVやHEVの対応に支障をきたすことになる。
これに対して、実施例1では、バッテリパック2の並列接続した2系統の1系統のみを加温するので、加温する必要熱量を低減でき、消費エネルギー量を低く抑える。また、実施例1のように液体を加温して貯蔵槽42に溜め、これを循環させるものでは、エネルギー貯蔵容積を小さく抑制すること、つまり、小さい貯蔵槽42で済ませることになる。
また、このことから、EVやHEVで課題となるコストや燃費への負担を小さくして、寒冷地へのEVやHEVの対応を容易にする。
次に、効果を説明する。
実施例1の車載用バッテリの加温装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)車両の駆動に用いられ、充放電を行う二次電池である電池セル211を、電気的に複数連結して構成したバッテリパック2と、バッテリパック2の特定の複数個の電池セル211のみを加温する加温装置4を備えたため、バッテリの加温を少ない消費エネルギーで行うことができる。
(4)上記(1)において、バッテリパック2は、複数の電池セル211を直列接続となるよう連結した直列群と、複数の直列群を並列接続となるように連結した並列群を備え、加温装置4は、予め特定したいずれか一つの直列群(範囲A)のみを加温するため、並列群の一つの直列群を加温することにより、一つの直列群の内部抵抗を低下させて、並列群全体から供給される電流を増加させ低温時のモータ駆動を確実に行うことができる。
(6)上記(1)又は(4)において、バッテリパック2を少なくとも冷却する冷却装置3を加温装置4と別に備えたため、冷却装置3では、バッテリパック2の冷却に最適な冷却性能となる消費エネルギーや冷媒等の容量にでき、加温装置4では、バッテリパック2の特定の複数個の電池セル211のみを加温する消費エネルギーや液体等の容量にでき、冷却側の最適化と加温側の少ない加温により、コストや重量を十分に抑制して、温度環境への対応性を向上させたEVやHEVにすることができる。
(7)充放電を行う二次電池である電池セル211を、電気的に複数連結して、車両の駆動に用いられるバッテリパック2を構成し、バッテリパック2の特定の複数個の電池セル211のみを加温装置4で加温するようにしたため、バッテリの加温を少ない消費エネルギーで行うことができる。
実施例2は、バッテリ温度を検出して、加温の要否を判定する例である。
構成を説明する。
図4に示すのは、実施例2の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
実施例2では、バッテリパック2の内部に温度センサ6を設ける。温度センサ6は電池セル211の内部を直接、検出するのではなく、電池セル211又はバッテリモジュール21の表面温度、あるいはバッテリパック2の内部の雰囲気温度を検出し、バッテリ温度とする。これは、電池セル211の内部の保護のためである。
バッテリコントローラ5には、温度制御部54を設け、温度センサ6からの検出温度を温度制御部54に入力するようにし、温度制御部54は、加温装置4の供給装置41及びポンプ44へ制御指令を出力する。これにより、加温装置4の加温のオンオフを制御する。
図5は実施例2における温度制御部54の制御内容を示す説明グラフ図である。
温度制御部54は、図5(a)に示すように、バッテリ温度が0℃より低い場合に、図5(b)に示すように加温装置4をオンさせる制御を行う。なお、この図5(a)のグラフの内容はデータ、あるいはプログラムにより制御として実行されるものとする。
その他構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[バッテリの加温作用]
実施例2では、温度センサ6によりバッテリ温度を検出し、温度制御部54により、加温の要否を判定する。さらに、加温が必要とする判断は、図5(a)に示すように、バッテリ温度が0℃より低いかどうかにより判断し、バッテリ温度が0℃より低い場合には、加温装置4をオンさせ、バッテリ温度が0℃以上になると加温装置4をオフさせる。これによりバッテリパック2は、モータ等の駆動を行うのに必要な出力を十分に行える温度状態に確実に移行される。よって、低温始動時に確実な車両の始動を行える。
効果を説明する。
実施例2の車載用バッテリの加温装置にあっては、上記(1),(4),(6),(7)に加えて、以下の効果を有する。
(2)上記(1)において、バッテリパック2の充放電を制御するバッテリコントローラ5と、バッテリパック2のバッテリ温度を検出する温度センサ6を備え、バッテリコントローラ5は、バッテリ温度から加温装置4による加温の非要否を判断する温度制御部54を備えたため、バッテリパック2をモータ等の負荷の駆動を十分に行える温度状態に確実に移行させ、EVやHEVにおける電気負荷の低温始動を確実に行うことができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3は、電池セルへの加温を、複数組毎に切り替えて行う例である。
構成を説明する。
図6に示すのは、実施例3におけるバッテリパック2の加温構成を示す説明図である。
実施例3における加温装置4は、制御電源45、加熱素子46,47からなる。
制御電源45は、温度センサ6からのバッテリ温度に基づいて、加熱素子45,46への電源供給のオンオフ、及び加熱素子46,47の切替を行う制御装置付き電源である。
加熱素子46は、図6に示すように、電池セル211を直列接続した1系統のうちのさらに一部(範囲B)を加温する素子である。
加熱素子47は、図6に示すように、電池セル211を直列接続した1系統のうちの加熱素子46が加温しない電池セル211(範囲C)を加温する素子である。
なお、実施例3では、温度センサ6による検出温度を制御電源45へ入力する。
また、実施例3では、冷却装置3は、バッテリパック2の全体を冷却するものとする。
その他構成は実施例1、実施例2と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[バッテリの加温作用]
実施例3では、制御電源45が加熱素子46,47による電源セル群への加温を切り替える。
例えば、温度センサ6によるバッテリ温度が所定温度より低い場合には、加熱素子46,47の両方をオンにし、所定温度より高い場合には、加熱素子46のみをオンにする制御を行うようにする。このようにすれば、加熱素子46へ供給するエネルギー量の最適化により、エネルギー消費量を抑制することができる。
また、電池セル211の温度特性が、より低温側で電解質反応が低下するような特性を有する場合や、内部抵抗の変化がより低温側で厳しくなる場合には、以下のように切り替える加温を行う。まず、加熱素子46により、直列接続した電池セル211の一部(範囲B)を加温し、その後に加熱素子46により、残りの電池セル211(範囲C)を加温する。このようにすれば、加熱素子46,47で消費するエネルギーを抑制しつつ、電池セル211の特性を考慮して、より速く車両のモータ等を駆動できる出力を十分に行う温度状態に移行させる。
なお、実施例3で行うように、図6に示す範囲B、範囲Cのように、直列接続した電池セル211のさらに一部を加温するようにしてもよい。増加電流値としては、直列接続した1系統全体を加温する場合より低くなるものの、電流増加を得て、負荷へ供給する電流値を増加させることになる。
効果を説明する。
実施例3の車載用バッテリの加温装置にあっては、上記(1),(2),(4),(6),(7)に加えて、以下の効果を有する。
(5)上記(1)〜(4)において、加温装置4による複数個の電池セル211への加温を、範囲Bと範囲Cの複数組毎に切り替えて行う制御電源45及び加熱素子46,47を備えたため、加温のために用いるエネルギー消費量を抑制しつつ、より速く車両のモータ等を駆動できる出力を十分に行う温度状態に移行させることができる。
その他作用効果は実施例1、実施例2と同様であるので説明を省略する。
実施例4は、温度制御部54が予備的に加温を行う例である。
構成を説明する。
図7に示すのは、実施例4の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
実施例4では、車両から温度制御部54へ情報を入力するようにし、これを図7に入力情報56で示す。入力情報56としては、車両の運転席のドアの開閉、ドアロックの解除など、車両を使用する直前の車両の動作もしくは運転者からの操作(遠隔操作を含む)を把握できる情報が好ましい。
なお、ドアの開閉は、図示しないドア開閉スイッチにより検出し、ドアロックの解除はドアロックのアクチュエータを制御するコントローラから情報を取得するようにすればよい。操作や動作が伴う場合には、起動しているため、情報を得るために起動させる必要はない。
そして、温度制御部54の指令に従って、時間をカウントし、そのカウント情報を温度制御部54へ入力するタイマ55を設ける。
その他構成は実施例2と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
[バッテリの加温作用]
実施例4では、バッテリコントローラ5に設けた温度制御部54が、入力情報56によって、EVやHEVの車両を使用する直前であることを判断する。そして、予め予備加温時間として設定した所定時間までの経過をタイマ55にカウントさせる。温度制御部54では、この所定時間が経過することをタイマ55からの情報で判断し、この所定時間の間、加温装置4を作動させるようにする。すると、この所定時間の間の加温装置4のバッテリパック2への加温は、低温始動が始まる前の予備的な加温となる。
これによって、バッテリパック2は低温始動時に車両のモータ等を十分に始動させることになる。あるいは、低温状態が厳しい場合であっても、より速く車両のモータ等を十分に始動させる温度状態へ移行する。
そのため、EVやHEVの低温始動性が非常に向上することになる。
効果を説明する。
実施例4にあっては、上記(1),(2),(4),(6),(7)に加えて、以下の効果を有する。
(3)上記(2)において、バッテリコントローラ5は、予め設定した予備加温時間をカウントするタイマ55と、車両の使用直前の状態を検出する入力情報56と、入力情報56から、車両の使用直前の状態と判断すると、タイマ55がカウントする予備加温時間の間、加温装置4による予備的なバッテリパック2の加温の制御を行う温度制御部54を備えたため、EVやHEVの車両が使用される直前にバッテリを予備的に加温することにより低温始動時に確実に車両のモータ等を始動させることができる。あるいは、低温状態が厳しい場合であっても、より速く車両のモータ等を十分に始動させることができる。
その他作用効果は実施例2と同様であるので説明を省略する。
実施例5は、HEVにおいて、加温装置4がエンジンの冷却水の水路により貯蔵槽42の液体を加温する例である。
図8に示すのは、実施例1の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
実施例5では、水路48によって、貯蔵槽42に溜める液体を加温する。この水路48は、エンジンの冷却水路の一部を延長あるいは分岐させたものとする。そして、エンジンを通過した後の水路部分であることが望ましい。
その他構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
実施例5では、HEVにおいて、エンジンを冷却した冷却水の熱により、バッテリパック2の加温を行う加温装置4の貯蔵槽42の液体を加温するので、車両におけるエネルギー効率が向上する。また、供給装置41を省略するので、使用するエネルギーの分、エネルギー消費量を低減させる。
効果を説明する。実施例5にあっては、上記(1)〜(7)に加えて、以下の効果を有する。
(8)上記(1)〜(7)において、加温装置4は、エンジンの冷却水の冷却後の熱によりバッテリの加温を行うため、車両におけるエネルギーの効率を向上させ、エネルギー消費量を抑制することができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
(その他の実施例)
図9、図10に示すのは実施例の他の例である。
図9は実施例の他の例の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。図10は実施例の他の例の車載用バッテリの加温装置を備えたシステム構成を示す説明図である。
図9に示す例では、図9に範囲Dとして示す範囲、つまり、電池セル211の複数を直列接続した1系列の電池セル211と、並列に設けられる他方の1系列の電池セル211の両方で、且つ上下流側の範囲が同じとなる一部を加温する例である。
図10に示す例では、図10に範囲Eとして示す範囲、つまり、電池セル211の複数を直列接続した1系列の電池セル211の一部を加温する例である。
このようにバッテリの加温を行うようにしてもよい。
以上、本発明の車載用バッテリの加温方法を実施例1〜実施例5、及び他の実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、加温装置4が液体を循環させることによりバッテリパック2の加温を行ったが、気体を循環させてバッテリパック2の加温を行うものであってもよい。
本発明は、他の移動体のバッテリに利用することができる。
1 バッテリシステム
2 バッテリパック
21 バッテリモジュール
211 電池セル
3 冷却装置
31 吸気ダクト
31a 吸気口
32 送風装置
32 供給路
33 排気ダクト
33a 排気口
4 加温装置
5 バッテリコントローラ
6 温度センサ
41 供給装置
42 貯蔵槽
43 供給路
44 ポンプ
45 制御電源
46 加熱素子
47 加熱素子
48 水路
51 セル電圧監視IC
511 検出ライン
511a 検出ライン
512 検出ライン
513 情報伝達ライン
52 出力電圧監視部
53 監視部
54 温度制御部
55 タイマ
56 入力情報
A〜E (加温を行う)範囲

Claims (7)

  1. 車両の駆動に用いられ、充放電を行う二次電池である電池セルを、電気的に複数連結して構成した車載用バッテリと、
    前記車載用バッテリの特定の複数個の電池セルのみを加温する加温手段と、
    を備えることを特徴とする車載用バッテリの加温装置。
  2. 請求項1に記載の車載用バッテリの加温装置において、
    前記車載用バッテリの充放電を制御するバッテリ制御手段と、
    前記車載用バッテリのバッテリ温度を検出する温度検出手段と、
    を備え、
    前記バッテリ制御手段は、前記バッテリ温度から前記加温手段による加温の非要否を判断する判断手段を備えた、
    ことを特徴とする車載用バッテリの加温装置。
  3. 請求項2に記載の車載用バッテリの加温装置において、
    前記バッテリ制御手段は、
    予め設定した予備加温時間をカウントするタイマと、
    車両の使用直前の状態を検出する使用直前状態検出手段と、
    前記使用直前状態検出手段の検出結果から、車両の使用直前の状態と判断すると、前記タイマがカウントする予備加温時間の間、前記加温手段による予備的なバッテリの加温の制御を行う温度制御手段と、
    を備えた、
    ことを特徴とする車載用バッテリの加温装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車載用バッテリの加温装置において、
    前記車載用バッテリは、複数の前記電池セルを直列接続となるよう連結した直列群と、複数の前記直列群を並列接続となるように連結した並列群を備え、
    前記加温手段は、予め特定したいずれか一つの前記直列群のみを加温する、
    ことを特徴とする車載用バッテリの加温装置。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車載用バッテリの加温装置において、
    前記加温手段による複数個の電池セルへの加温を、複数組毎に切り替えて行う切替手段を備えた、
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車載用バッテリの加温装置において、
    前記車載用バッテリを少なくとも冷却する温度調整手段を前記加温手段と別に備えた、
    ことを特徴とする車載用バッテリの加温方法。
  7. 充放電を行う二次電池である電池セルを、電気的に複数連結して、車両の駆動に用いられる車載用バッテリを構成し、
    前記車載用バッテリの特定の複数個の電池セルのみを加温するようにした、
    ことを特徴とする車載用バッテリの加温方法。
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