JP2010205171A - 処理デバイス、電子筆記システムおよびストロークデータ補正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ストロークデータ処理部100は、筆記デバイスのストロークを無線で検出することによって得られるストロークデータを処理する。ストロークデータ処理部100は、筆記対象の用紙上の一直線上にない事前に指定された校正用の3点に筆記デバイスが触れた場合に、その校正用の3点のそれぞれに対応する、筆記デバイスが触れた3つの実測上の位置をストロークデータから取得する3点位置取得部30を含む。ストロークデータ処理部100はさらに、3つの実測上の位置の関係からストロークデータのひずみ成分を打ち消すようにストロークデータを補正する補正部60を含む。
【選択図】図5
Description
なお、ここでストロークデータの精度とは、帳票上に実際に描かれたストロークと、ストロークデータが示すストロークとの一致の度合いである。
なお、筆記デバイス1およびセンサデバイス2はデジタルペン3を構成する。かかるデジタルペン3は、たとえば上述のぺんてる株式会社製「Airpen(登録商標)」等の既知の技術によって実現される。
なお、帳票種別IDは、ユーザが携帯端末5に記入対象の帳票の種別を入力することによって得られる。
また、デバイスIDは、携帯端末5内のクライアントプログラムによって付与されてもよい。
(1)筆記デバイス1の傾き
筆記デバイス1は実際に帳票4に触れるボール部分よりおよそ5mm上部に発信部1aを搭載している。したがって記入時の筆記デバイス1の傾きによって誤差が生じ、また傾き具合によってその誤差が変動する。特に右利きの場合と左利きの場合との間の差が大きい。
(2)帳票4とセンサデバイス2の関係
センサデバイス2は、筆記デバイス1とセンサデバイス2との相対位置を取得するので、センサデバイス2を帳票4の適切な位置に置かないとその分ずれが生じる。
(3)センサデバイス2の特性
センサデバイス2は、超音波を使用してセンサデバイス2の位置を特定する。しかしながら周囲の温度や湿度により超音波の伝わり方は変わってくる。これにより、特にセンサデバイス2から離れるにつれて、帳票4の中心に向かうずれの量が大きくなる、つまりひずみ成分が大きくなる。
図4(a)〜(b)は、本実施の形態における補正の原理を示す概念図である。図4(a)は、センサデバイス2によって定義される2次元座標空間を示す。矩形枠300はセンサデバイス2が定義する帳票4の外周を示す。以降、センサデバイス2は帳票4の1辺302に取り付けられ、B1点、B2点、B3点は、帳票4の4隅のうち、1辺302の両端の2隅を含む3隅にそれぞれ位置する場合を考える。特にB1点、B2点はx軸上にあり、線分B1B2と線分B2B3とのなす角は90度である場合を考える。図4(a)〜(b)で示されるB1、B2、B3は、センサデバイス2によって定義される2次元座標空間内で、帳票4上のB1点、B2点、B3点があるべき位置を示す。
θ=acos(B2B3/B2P3) …(式1)
次に、補正対象のストロークデータを(x,y)、線分B1B2の長さをLとして、式1で求めたθを用いて補正後のストロークデータ(x’,y’)を下記の式2および式3から求める。
x’=L・x/(L−2・y・sinθ) …(式2)
y’=y …(式3)
かかる補正によって(3)の理由によるひずみ成分は打ち消され得る。
通信部10は、携帯端末5との通信を制御する。通信部10は、携帯端末5からストロークデータセット8を取得し、ストロークデータDB20へ格納する。
ストロークデータ取得部32は、ユーザからのストロークデータの処理要求を受けると、ストロークデータDB20からタイムスタンプ202およびデバイスID204をキーとして処理対象の一枚分ストロークデータ206およびその帳票種別ID208を取得する。
ここで、1回のタップとは筆記デバイス1が帳票4に軽く触れた後すぐに離す動作である。ストロークデータは数十Hzでサンプリングされた2次元座標の集合であることを考えると、ストロークデータ上では1回のタップは、所定の個数以上連続した、所定の範囲内にある2次元座標の組と捉えられる。この所定の個数および所定の範囲は実験により定めればよい。一例としては、所定の個数とはセンサデバイス2が0.1秒間にストロークデータをサンプリングする回数である。また、所定の範囲とは、平均的な筆圧を有する人が用紙にタップした際にペン先が動きうる範囲、たとえば2mmである。
連続タップ抽出部34は、連続する3回のタップが検出された場合、その3回のタップのそれぞれに対応して抽出された3つの候補2次元座標(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)をタップ位置比較部36へ渡す。なお連続タップ抽出部34は、連続する3回のタップが検出できなかった場合は処理を中断し、図示しない表示デバイスを通じてユーザに警告を示す。または、ユーザが補正を望んでいないと判断して一枚分ストロークデータ206を補正せずにOCRエンジン70へ渡してもよい。
また、タップ位置比較部36は校正点2次元座標の少なくともひとつについて、それとの距離が所定の範囲内に収まる候補2次元座標が見つからなかった場合は処理を中断し、図示しない表示デバイスを通じてユーザに警告を示す。
一般的な帳票に記入する際に、タップを行うことはまれである。したがってストロークデータからのタップの検出精度は高い。これによりタップを補正動作の検出に用いることで、補正動作の誤検出や検出漏れを低減できる。また、一般的な帳票の記入に際し、タップが3回連続して行われることはほぼ無いに等しい。したがって、実施の形態のように連続した3回のタップを補正動作に割り当てておけば、やはり補正動作の誤検出や検出漏れを低減できる。
次にP3のy座標がB3のy座標であるYとなるよう一枚分ストロークデータ206をy方向にスケール変換する。
OCRエンジン70は、補正された一枚分ストロークデータ206を文字列データに変換し、それを帳票4に入力されたデータとして入力データDB(Data Base)に格納する。
ストロークデータ処理部100はストロークデータを取得する(S702)。取得したストロークデータに3つの連続するタップを検出しなかった場合(S704のN)、処理を終了する。取得したストロークデータに3つの連続するタップを検出した場合(S704のY)、校正用の3点の2次元座標を取得する(S706)。タップに対応する2次元座標が校正用の2次元座標から遠い場合(S708のN)、処理を終了する。タップに対応する2次元座標が校正用の2次元座標に十分近い場合(S708のY)、ストロークデータに平行移動、回転およびスケーリングの補正を行う(S710)。誤差のひずみ成分に起因するひずみ角θを導出する(S712)。導出されたひずみ角θを用いて誤差のひずみ成分を打ち消すようストロークデータを補正する(S714)。
このように実施の形態に係る補正技術を使用すると、帳票イメージとストロークデータとのずれを低減でき、文字認識上有利である。
Claims (6)
- 筆記デバイスのストロークを無線で検出することによって得られるストロークデータを処理する処理デバイスであって、
筆記対象の用紙上の一直線上にない事前に指定された校正用の3点に前記筆記デバイスが触れた場合に、その校正用の3点のそれぞれに対応する、前記筆記デバイスが触れた3つの実測上の位置を前記ストロークデータから取得する3点位置取得部と、
前記3つの実測上の位置の関係から前記ストロークデータのひずみ成分を打ち消すように前記ストロークデータを補正する補正部と、を備えることを特徴とする処理デバイス。 - 前記筆記デバイスのストロークは前記用紙の1辺に取り付けられたセンサデバイスによって前記ストロークデータに変換され、
前記3点位置取得部における前記校正用の3点は、前記用紙の4隅のうち、前記1辺の両端の2隅を含む3隅にそれぞれ位置することを特徴とする請求項1に記載の処理デバイス。 - 前記筆記デバイスのストロークは前記用紙の1辺に取り付けられたセンサデバイスによって前記ストロークデータに変換され、
前記補正部は、前記ひずみ成分が前記1辺から離れるほど大きくなる前提で、前記ひずみ成分を打ち消すように前記ストロークデータを補正することを特徴とする請求項1に記載の処理デバイス。 - 前記3点位置取得部は、連続する3回のタップ動作に対応する位置を、前記3つの実測上の位置として取得することを特徴とする請求項1に記載の処理デバイス。
- 用紙に筆記する筆記デバイスと、
前記筆記デバイスのストロークを無線で検出してストロークデータに変換するセンサデバイスと、
前記ストロークデータを処理する処理デバイスと、を備え、
前記処理デバイスは、
前記用紙上の一直線上にない事前に指定された校正用の3点に前記筆記デバイスが触れた場合に、その校正用の3点のそれぞれに対応する、前記筆記デバイスが触れた3つの実測上の位置を前記ストロークデータから取得する3点位置取得部と、
前記3つの実測上の位置の関係から前記ストロークデータのひずみ成分を打ち消すように前記ストロークデータを補正する補正部と、を含むことを特徴とする電子筆記システム。 - 筆記デバイスのストロークを無線で検出することによって得られるストロークデータを補正するストロークデータ補正方法であって、
筆記対象の用紙上の一直線上にない事前に指定された校正用の3点に前記筆記デバイスで触れるステップと、
前記校正用の3点のそれぞれに対応する、前記筆記デバイスが触れた3つの実測上の位置を前記ストロークデータから取得するステップと、
前記3つの実測上の位置の関係から前記ストロークデータのひずみ成分を打ち消すように前記ストロークデータを補正するステップと、を含むことを特徴とするストロークデータ補正方法。
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