JP2010204957A - 作業機械及び後方カメラの映像処理方法 - Google Patents

作業機械及び後方カメラの映像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡素な情報処理でもって明度差の激しい映像を見易く補正する。
【解決手段】油圧ショベル1に装備された後方カメラ11で撮影される映像を構成している画像15の各画素の明度を検出する。各画素を所定の明度範囲別に分別し、分別された各画素に基づいて画像15を明度範囲別に区画する。区画された各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、各区画領域のそれぞれについて暗領域に該当するか否かを判定する。暗領域と判定された区画領域の各画素の明度を増加させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、後方カメラを備えた油圧ショベル等の作業機械及びその後方カメラの映像処理方法に関する。
自動車の分野では、前方を向いたままで後方の視野が確保できるように、カメラで車体後方を撮影してその映像を運転室内のモニターに表示させる運転支援装置が広く利用されている。近年、油圧ショベル等の作業機械の分野でも高機能化が進み、カメラやカラーモニターなどを装備して高度な運転支援を実現させる試みが行われている。
ところが、作業機械は自動車と異なって専ら特殊な環境下で使用されるため、被写体に影が入り込んだり直射日光が差し込んでモニターに表示される映像が見辛くなる場合が多い。特に、作業機械は車高の高いものが多いため、車体の影が映像に入り込んで車体近傍が暗くなり易い。
このような映像の明暗を補正するために、被写体が明るいときには明度を下げて被写体が暗いときには明度を上げる自動絞り機能を実装したカメラが知られている。しかし、その明度補正は通常、被写体全体の明度に基づいて行われるため、例えば、直射日光が当たっている被写体に作業機械の影が入り込んでいるような、被写体の明度差が大きくばらついている場合に、被写体全体としては明るいと判定されてしまうと、明度を下げる補正が行われて影の部分が更に暗くなり、よりいっそう見辛くなるという問題がある。
このような明度差の激しい画像を見易くする技術としては、例えば、トーンカーブ補正を改良する表示方法(特許文献1)や、画像中から影の領域を抽出する影認識方法(特許文献2)などが提案されている。
特開2008−146436号公報 特開2007−272292号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2の方法はいずれも情報処理が複雑で、処理装置への負担が大きく、コストや使い易さの面で不利がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、比較的簡素な情報処理でありながらも、明度差の激しい映像を見易く補正してモニターに表示することができ、実用性や機能性に優れた後方カメラの映像処理方法等を提供することにある。
本発明は、作業機械に装備された後方カメラで撮影される映像の処理方法であって、前記映像を構成している画像の各画素の明度を検出する明度検出ステップと、前記各画素を所定の明度範囲別に分別する分別ステップと、分別された前記各画素に基づいて前記画像を前記明度範囲別に区画する画像区画ステップと、区画された各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、前記各区画領域のそれぞれについて暗領域に該当するか否かを判定する暗領域判定ステップと、前記暗領域に該当すると判定された前記区画領域の各画素の明度を増加させる明度補正ステップと、を含むものである。
係る構成によれば、後方カメラで撮影された映像は、まず、その映像を構成している処理対象の画像に対し、その各画素の明度が検出される。各画素は所定の明度範囲別に分別された後、分別された画素に基づいて画像がその明度範囲別に区画される。区画された各区画領域は、それぞれその大きさと明度とを所定の判定値と比較することにより暗領域に該当するか否かが判定され、暗領域に該当すると判定された区画領域は、各画素の明度を増加する補正が行われる。
従って、後方カメラで撮影された映像の明度が部分的に大きくばらついて、そのままモニターに表示すると見辛くなる場合でも、暗くて見辛くなる部分だけ明度を大きくして表示させることができるため、映像が見やすくなって、操作性や安全性を向上させることができる。比較的簡素な情報処理となっているため、処理負担が小さくなって、部材コストの削減や使い易さの向上を実現することができる。
前記明度検出ステップと前記分別ステップとの間に、前記画素の明度分布のばらつき度合を所定の判定値と比較する明度差判定ステップを含み、前記ばらつき度合が前記所定の判定値以上である場合に前記分別ステップを実行するようにするのが好ましい。
そうすれば、明度が部分的に大きくばらついている場合を選択して明度補正を行うことができるため、全体としての情報処理量が減って、処理負担をより小さくできる。
更に、前記明度検出ステップの前に、前記画像の特定領域に位置している特定画素について明度を検出する第1明度検出ステップと、前記各特定画素を所定の明度範囲別に分別する第1分別ステップと、分別された前記各特定画素に基づいて前記特定領域を前記明度範囲別に区画する第1画像区画ステップと、区画された各特定区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、前記各特定区画領域のそれぞれについて暗領域に該当するか否かを判定する第1暗領域判定ステップと、を含み、前記第1暗領域判定ステップにおいて、前記各特定区画領域のいずれかが暗領域に該当する場合に前記明度検出ステップを実行するようにしておくこともできる。
そうすれば、画像の全領域について明度補正処理を実行する前に、画像の特定領域について所定の処理を行うだけで、明度補正処理が不要な映像を前もって取り除くことができるので、更にいっそう処理負担を小さくできる。
具体的には、前記特定領域は前記画像の外周部分に設定しておけばよい。通常、影や光は後方カメラの視野の外側から中央部に向かって拡がっていくので、影や光が最初に後方カメラに映り込む画像の外周部分であれば、精度高く明度補正の必要性の有無を判定することができる。
特に、このような映像処理方法は油圧ショベル等の作業機械に好適である。具体的には、作業機械本体の後部に配設され、該作業機械本体の後方を撮影する後方カメラと、前記後方カメラで撮影される映像を処理する映像処理装置と、運転室内に配設され、前記映像処理装置で処理された映像を画面に表示するモニターと、を備えた作業機械であって、前記映像処理装置が、前記映像を構成している画像の各画素の明度を検出する明度検出部と、前記各画素を所定の明度範囲別に分別し、分別された各画素に基づいて前記画像を前記明度範囲別に区画する画像区画部と、前記画像区画部によって区画される各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較することにより、前記各区画領域が暗領域に該当するか否かを判定する暗領域判定部と、暗領域と判定された前記区画領域の各画素の明度を増加させる明度補正処理部と、を有している構成とする。
そうすれば、明度が大きくばらついて、モニターに表示される映像が見辛くなることの多い作業機械であっても、明度をバランスよく補正して表示させることができ、操作性や安全性を向上することができる。
その中でも、前記後方カメラとして広角レンズを備えた広角カメラが1台用いられ、前記後方カメラが前記作業機械本体の幅方向略中央に配設されている場合により好適である。この場合、作業機械自身の影の影響を受け易いが、明度補正によってその影の影響が効果的に軽減され、見やすくなるからである。
以上説明したように、本発明によれば、比較的簡素な情報処理でありながらも、明度が大きくばらついた映像を見やすく補正でき、操作性や安全性を向上させることができるようになる。
実施形態の油圧ショベルを説明するための概略図である。(a)は油圧ショベルの概略側面図であり、(b)は(a)の矢印X方向から見た要部を示す概略平面図である。 映像が表示されたモニターの画面を示す概念図である。 実施形態の油圧ショベルを説明するための概略図である。 映像が表示されたモニターの画面を示す概念図である。 運転支援システムの要部の構成を示すブロック図である。 明度補正機能による処理の流れを示すフローチャートである。 明度補正機能による処理の流れを示すフローチャートである。 明度補正機能による処理の流れを示すフローチャートである。 ある状態の処理対象画面を表した模式図である。 別の状態の処理対象画面を表した模式図である。 また別の状態の処理対象画面を表した模式図である。 補正後の映像が表示されたモニターの画面を示す概念図である。 別実施形態の明度補正機能による処理の流れを示すフローチャートである。 別実施形態の明度補正機能による処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。但し、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に本発明を適用した油圧ショベル1(作業機械)の一例を示す。この油圧ショベル1は、オペレータの運転を支援する運転支援システム2が搭載されている点を除けば、その基本的構成は従来の機種と略同様である。すなわち、油圧ショベル1には、クローラ式の下部走行体3に上部旋回体4(作業機械本体)が旋回可能に搭載されていて、上部旋回体4には、運転室5やアタッチメント6、エンジンや油圧ポンプ等を収容する機械室7、カウンタウエイト8などが配設されている。運転室5は上部旋回体4の前部左隅に設けられ、アタッチメント6は上部旋回体4の前部略中央に設けられている。機械室7は主に上部旋回体4の後側部分に設けられ、上部旋回体4の後端部には、カウンタウエイト8がその左右幅方向の両端間にわたって設けられている。
(運転支援システム)
運転支援システム2は、油圧ショベル1の後進時にオペレータの後方視野を機械的に確保するシステムであり、後方カメラ11や映像処理装置12、モニター13などで構成されている。
後方カメラ11は、CCDを内蔵したカラーのカメラであり、カウンタウエイト8の上端部における左右幅方向の略中央に1台取り付けられている。この後方カメラ11には広角レンズが搭載されており、図1に破線で示すように、これ1台で上部旋回体4の後端近傍を含む、油圧ショベル1の後方の広い範囲の撮影が可能となっている。なお、同図中の符号Gは地面、符号Sは岩石を表している。
映像処理装置12は、例えば、CPUやROM、各種インターフェイスなどのハードウエアと、これらハードウエアと協働して後述するような所定の処理を実行する各種プログラムなどのソフトウエアを備え、運転室5内に配設されている。映像処理装置12は、後方カメラ11とモニター13との間に接続されていて、詳細は後述するが、後方カメラ11で撮影されて入力される映像を、デジタル処理してモニター13に出力する機能を備えている。
なお、後方カメラ11には自動絞り機能が装備されており、映像処理装置12との協働により、撮影される映像は、その明暗に応じて自動的に明度調整が行われ、モニター13に出力されるようになっている。
モニター13は、運転室5内に配設されたカラー表示可能な液晶モニターである。後方カメラ11で撮影される映像はほぼリアルタイムでモニター13に表示される。例えば、図1の状況下で後方カメラ11で撮影された映像は、図2に示すような状態でモニター13の画面13aに表示される。モニター13の画面13aの下側には、カウンタウエイト8の端縁の一部がモニター13の下縁に沿って映り込んでいる。油圧ショベル1の後端が認識し易いように後方カメラ11の向きが設定されているからである。
このように、撮影される映像全体の明度が比較的均一で安定している場合には、自動絞り機能によって適切な明度に調整された映像が表示されるため、モニター13の画面13aを通じて後方視野を支障なく確保することができ、油圧ショベル1の後部近傍の岩石Sや地面Gの状態などもはっきりと確認することができる。
ところが、図3に示すように、例えば、油圧ショベル1の前方から直射日光が差し込んで、後方カメラ11の視野に上部旋回体4の影が入り込んだり、樹木や建物の影が入り込んだりして、映像の明度が部分的に大きくばらついている場合には、影の部分が暗くても映像全体としては明るいために、自動絞り機能によって明度を下げる補正が行われることがある。そうすると、例えば図4に示すように、影の部分は更に暗くなって見辛くなり、後方視野を十分に確保できなくなるおそれがある。特に、油圧ショベル1の後部近傍は、油圧ショベル1自身の影が入り込んで暗くなり易く、油圧ショベル1の後端が認識し辛い傾向がある。また夜間でも、後方カメラ11の視野に作業灯の光が当たる所と当たらない所とが混在する場合があるため、同様の問題が発生する。
そこで、この運転支援システム2には、映像に部分的な明度差が生じて見辛くなるのを軽減するために、明度補正機能が備えられている。
(明度補正機能)
図5に、その明度補正機能を実現する運転支援システム2の構成を示す。具体的には、モニター13には表示部21や表示制御部22が備えられ、映像処理装置12には明度検出部31や画像区画部32、暗領域判定部33、明度補正処理部34、明度差判定部35、映像信号入出力部36、補正情報記憶部37が備えられている。
詳しくは、表示部21はモニター13の画面13aに相当し、表示制御部22は映像処理装置12から入力される映像信号に基づいて表示部21に映像を表示させる処理を実行する。明度検出部31は、後方カメラ11から入力される映像信号に基づいて、処理対象とされた画像の各画素の明度を検出する処理を実行する。画像区画部32は、明度検出部31で明度が検出された各画素を所定の明度範囲別に分別し、分別された各画素に基づいて画像を明度範囲別に区画する処理を実行する。
暗領域判定部33は、画像区画部32によって区画された各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、各区画領域が暗領域に該当するか否かを判定する処理を実行する。明度補正処理部34は、暗領域と判定された区画領域の各画素の明度を増加させる処理を実行する。明度差判定部35は、各画像の画素の明度分布のばらつき度合を所定の判定値と比較する処理を実行する。
映像信号入出力部36は、後方カメラ11から映像信号を入力し、一連の処理が行われた映像をモニター13に出力する処理を実行する。補正情報記憶部37は、画像区画部32や暗領域判定部33、明度差判定部35などで用いられる補正判定値41等の情報を読み出し可能に記憶する。次に、この明度補正機能による処理の内容について、図6〜図8に示すフローチャート等を参照しながら説明する。
(明度検出処理)
まず、図6に示すように、後方カメラ11から映像処理装置12に映像信号が入力されると(ステップS1でYES)、明度検出部31により、その映像信号のうち表示部21に表示される1画面を構成する画像(処理対象画像15ともいう)の各画素の明度が検出される(ステップS2)。
処理対象画像15が、例えば図9に示すように、横10列(i=1,2,…,10)、縦7列(j=1,2,…,7)で連続する合計70個の画素で構成されているとすると、明度検出部31は、例えば、i=1,j=1の位置の画素(画素(i:1,j:1)と表す)の明度は「10」、画素(i:10,j:7)の明度は「94」というように、その全ての画素について位置情報と関連付けた状態で明度を検出する。なお、明度は色の明るさを表す相対的な度合であり、本実施形態では、その一例として最も暗い0から最も明るい100までの数値で表してある。
(明度差判定処理)
本実施形態では、続いて明度差判定部35により、処理対象画像15における画素の明度分布のばらつき度合と所定の補正判定値41との比較が行われる(ステップS3)。処理対象画像15が全体的に明るいとか暗い場合には自動絞り機能によって適切に補正されるが、上述したように部分的に大きな明度差が生じている場合には、その補正により余計に見辛くなるおそれがある。そこで、そのような不具合を解消させるために、問題を生じるおそれのある明度差が処理対象画像15に生じているか否かが明度差判定部35で判定される。
具体的には、明度検出部31で処理対象画像15の各画素の明度が検出されることで、画素の明度分布に関する統計的情報、例えば平均値や分散値、偏差値等が取得可能になる。従って、その統計的情報を利用することにより、分散値等の画素の明度分布のばらつき度合を表す値と、問題を生じるおそれのある値(補正判定値41)とが明度差判定部35によって比較される。なお、補正判定値41は予め設定されて補正情報記憶部37に記憶されている。
その結果、画素の明度分布のばらつき度合を表す値が補正判定値41よりも小さい場合には(ステップS3でNO)、明度補正処理をせずにそのまま映像信号が出力され(ステップS7)、そうでない場合には(ステップS3でYES)、明度補正処理が続行されて画像の明度帯別区画処理が行われる(ステップS4)。この画像の明度帯別区画処理では、各画素が所定の明度帯別に分別され、分別された各画素に基づいて処理対象画像15が明度帯別に区画される。
(分別処理)
具体的には、図7に示すように、画像区画部32により、各画素の明度が所定の明度帯判定値42と照合されて、各画素は各明度帯に分別される(ステップS41)。明度帯判定値42は、明度の大きさ別に分けられた所定の明度範囲を表す値であり、予め設定されて補正情報記憶部37に記憶されている。例えば、明度帯判定値42として、明度0〜20の範囲が第1明度帯、明度21〜40の範囲が第2明度帯、明度41〜100の範囲が第3明度帯に設定されていたとすると、図9において、明度10の画素(i:1,j:1)は第1明度帯に分別され、明度36の画素(i:1,j:2)は第2明度帯に分別され、明度94の画素(i:10,j:7)は第3明度帯にそれぞれ分別される。なお、必ずしも処理対象画像15の全ての画素について分別する必要はなく、例えば、第1明度帯とそれ以外など、特定の明度帯を選択的に分別するようにしてあってもよい。
(画像区画処理)
そうして処理対象画像15の各画素がそれぞれ各明度帯に分別されると、図10に示すように、同じ明度帯の画素が縦横に連続する複数の領域が形成される。そこで、画像区画部32は、その縦横に連続する同じ明度帯の一群の画素群ごとに処理対象画像15を区画する(ステップS42)。例えば、図10の処理対象画像15であれば、左上の7画素(第1区画領域51)や下側の17画素(第2区画領域52)、右上の1画素(第3区画領域53)が第1明度帯の領域として区画される。
(暗領域判定処理)
このように処理対象画像15を明度帯別に区画することで、表示部21に表示されたときに暗くて見辛くなる部分の特定が可能になる。そこで、暗領域判定部33により、そのような暗領域を判定する処理が行われる(ステップS5)。詳しくは、図8に示すように、区画された各区画領域の大きさ、つまり各区画領域を構成する画素数がそれぞれ第1暗判定値43aと比較される(ステップS51)。そして、各区画領域を構成する画素数が、第1暗判定値43aより小さい場合は(ステップS51でNO)、その区画領域は明度補正の必要がある暗領域でないと判定され(ステップS53)、そうでない場合には次の処理が行われる(ステップS51でYES)。
すなわち、第1暗判定値43aは、大きさに関して明度補正の対象とするかどうかを判定するための画素数であり、予め設定されて補正情報記憶部37に記憶されている。第1暗判定値43aは任意に設定することができ、例えば、小さな値に設定すれば、細かなノイズ状の影も明度補正させることができるし、ある程度大きく設定すれば、過度な明度補正を防いでメリハリのある映像を表示させることができる。例えば、第1暗判定値43aを6画素に設定すると、第1区画領域51や第2区画領域52は暗領域と判定されて明度補正の対象となり、1画素の第3区画領域53は暗領域と判定されずに明度補正の対象から除かれる。仮に第1暗判定値43aが10画素に設定されていたとすると、第1区画領域51も暗領域と判定されずに明度補正の対象から除かれる。
第1暗判定値43aと比較した結果、明度補正の対象とされた区画領域は、次に明度に関して明度補正の対象とするかどうかが判定される。具体的には、明度補正の対象とされた区画領域の明度帯の明度がそれぞれ第2暗判定値43bと比較される(ステップS52)。そして、その明度帯の明度が、第2暗判定値43b以下、つまり暗い場合は(ステップS52でYES)、その区画領域は暗領域と判定され(ステップS54)、そうでない場合には(ステップS52でNO)、その区画領域は暗領域でないと判定される(ステップS53)。第2暗判定値43bは明度を表す数値であり、予め設定されて補正情報記憶部37に記憶されている。例えば、第2暗判定値43bとして明度20が設定されていれば、第1明度帯の第1区画領域51や第2区画領域52を暗領域と判定することができる。
(明度補正処理)
こうして判定される暗領域は、暗いうえに処理対象画像15の比較的大きな部分を占めているため、そのまま表示されると見辛くなってしまう。そこで、明度補正処理部34により、暗領域について明度を大きく補正する処理が行われる(ステップS6)。具体的には、図11に示すように、例えば暗領域と判定された第1区画領域51や第2区画領域52の各画素について、それぞれ明度を増加させる処理を行う。同図では各画素の明度がそれぞれ一律に30増加されている。明度の増加量は、このように所定の固定値であってもよいし、処理対象画像15の状態に応じて変動する変動値であってよい。変動値の設定に当たっては、画素の明度分布に関する統計的情報が好適に利用できる。もちろん、暗領域と判定された区画領域が無い場合には明度補正処理は行われない。
そして最後に、明度補正が行われた処理対象画像15は、映像信号入出力部36により、映像信号としてモニター13に出力される(ステップS7)。例えば、図12は図4の映像を明度補正した後のモニター13の画面13aを例示したものである。同図に示すように、明度補正処理することにより暗い部分の明度だけが明るく補正されるため、映像全体での明度差のばらつきがバランスよく改善されて見易くなる。後方カメラ11からは連続的に映像信号が入力されるため、この映像処理装置12で行われる一連の明度補正処理も連続的に行われてモニター13に出力されるが、処理内容が比較的簡素なものであるため、処理速度が向上して円滑に映像を表示させることができる。映像処理装置12への負担も大きくならずに済み、部材コストを抑制できる。
(別実施形態)
図13、図14に、明度補正処理を実行する前に前判定処理を設けて、より効率的に明度補正が行えるようにした別実施形態を示す。図13に示すように、本実施形態では、後方カメラ11から映像処理装置12に映像信号が入力すると(ステップS1でYES)、前判定処理が行われる(ステップS8)。なお、この別実施形態の処理は、図6におけるステップS1とステップS2との間に前判定処理(ステップS8)を設けた点を除けば上記実施形態の処理と同じであるため、同じ処理については同一の符号を付してその説明は省略し、異なる処理について説明する。
この前判定処理では、処理対象画像15中の特定の領域について所定の処理を行うことにより、明度補正の必要性の有無が判定される。すなわち、後方カメラ11が撮影する映像に影が入り込んだり、作業灯の光が差し込んだりする場合には、通常、その影や光は後方カメラ11の視野の外側から中央部に向かって拡がっていく。特に、上部旋回体4の影が入り込む場合には、その影は画面13aの下側から上側に向かって拡がっていく。従って、影や光が最初に後方カメラ11に映り込む特定の領域を対象にして明度補正の必要性の有無を判定することで、余計な処理を少なくすることができ、更に情報処理を簡素にできる。特定領域としては、例えば、処理対象画像15の外周部分が好適であり、更にその下側部分がより好適である。下側部分だけに設定すれば簡単に油圧ショベル1自身の影の影響を軽減することができる。
例えば、特定領域として処理対象画像15の外周部分が設定されている場合には、前判定処理は図14のように行われる。まず、明度検出部31により、処理対象画像15の外周部分に位置する周辺画素の明度が検出される(第1明度検出処理、ステップS81)。周辺画素としては、例えば図9において、画素(i:1,j:1〜6)、画素(i:1〜9,j:7)、画素(i:10,j:2〜7)、及び画素(i:2〜10,j:1)を含む一群の画素を選択すればよい。
次に、明度が検出されたこれら周辺画素について、先の実施形態の分別処理、画像区画処理と同様の処理が行われる(ステップS82)。具体的には、各周辺画素の明度が所定の明度帯判定値42と照合されて各明度帯に分別され(第1分別処理)、縦横に連続する同じ明度帯の一群の画素群ごとに特定領域が区画される(第1画像区画処理)。例えば、図9の処理対象画像15の下側の周辺画素(i:1〜10,j:1)及び画素(i:10,j:2)は第1明度帯の領域として区画される。
そうして区画された各区画領域に対し、先の実施形態における暗領域判定処理と同様に、大きさと明度について所定の判定値と比較する処理が行われ、明度補正の必要性の有無が判定される(ステップS83)。すなわち、各区画領域に対して、その大きさが第3暗判定値43cと比較され、その明度が第2暗判定値43bと比較される。そして、その大きさが第3暗判定値43c以上で、その明度が第2暗判定値43b以下の区画領域がある場合には、明度補正の必要性ありと判定され(ステップS83でYES)、1つもない場合には、明度補正の必要性なしと判定される(ステップS83でNO)。なお、第3暗判定値43cは、特定領域に応じて設定された画素数であり、予め設定されて補正情報記憶部37に記憶されている。
そして、明度補正の必要性ありと判定された場合には、次の処理、つまり明度検出処理(ステップS2)に移行し(ステップS84)、上述した一連の明度補正処理が実行される。明度補正の必要性なしと判定された場合には、処理対象画像15は明度補正処理が実行されずに映像信号入出力部36によって映像信号としてモニター13に出力される(ステップS7)。
このように、全ての画素を対象とした明度補正処理を実行する前に、特定の画素だけを対象とした前判定処理を行って、明度補正の必要性のない映像を予め排除することで、映像処理装置12の情報処理負担をよりいっそう軽減させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、比較的簡素な情報処理でもって明度差の激しい映像を見易く補正してモニターに表示させることができるので、操作性や安全性に優れた作業機械等を提供することが可能になる。
1 油圧ショベル(作業機械)
2 運転支援システム
11 後方カメラ
12 映像処理装置
13 モニター
15 画像
31 明度検出部
32 画像区画部
33 暗領域判定部
34 明度補正処理部
35 明度差判定部
36 映像信号入出力部
37 補正情報記憶部

Claims (6)

  1. 作業機械に装備された後方カメラで撮影される映像の処理方法であって、
    前記映像を構成している画像の各画素の明度を検出する明度検出ステップと、
    前記各画素を所定の明度範囲別に分別する分別ステップと、
    分別された前記各画素に基づいて前記画像を前記明度範囲別に区画する画像区画ステップと、
    区画された各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、前記各区画領域のそれぞれについて暗領域に該当するか否かを判定する暗領域判定ステップと、
    前記暗領域に該当すると判定された前記区画領域の各画素の明度を増加させる明度補正ステップと、
    を含む後方カメラの映像処理方法。
  2. 請求項1に記載の後方カメラの映像処理方法において、
    前記明度検出ステップと前記分別ステップとの間に、前記画素の明度分布のばらつき度合を所定の判定値と比較する明度差判定ステップを含み、
    前記ばらつき度合が前記所定の判定値以上である場合に前記分別ステップを実行する後方カメラの映像処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の後方カメラの映像処理方法において、
    前記明度検出ステップの前に、
    前記画像の特定領域に位置している特定画素について明度を検出する第1明度検出ステップと、
    前記各特定画素を所定の明度範囲別に分別する第1分別ステップと、
    分別された前記各特定画素に基づいて前記特定領域を前記明度範囲別に区画する第1画像区画ステップと、
    区画された各特定区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較して、前記各特定区画領域のそれぞれについて暗領域に該当するか否かを判定する第1暗領域判定ステップと、
    を含み、
    前記第1暗領域判定ステップにおいて、前記各特定区画領域のいずれかが暗領域に該当する場合に前記明度検出ステップを実行する後方カメラの映像処理方法。
  4. 請求項3に記載の後方カメラの映像処理方法において、
    前記特定領域が前記画像の外周部分に設定されている後方カメラの映像処理方法。
  5. 作業機械本体の後部に配設され、該作業機械本体の後方を撮影する後方カメラと、
    前記後方カメラで撮影される映像を処理する映像処理装置と、
    運転室内に配設され、前記映像処理装置で処理された映像を画面に表示するモニターと、
    を備えた作業機械であって、
    前記映像処理装置が、
    前記映像を構成している画像の各画素の明度を検出する明度検出部と、
    前記各画素を所定の明度範囲別に分別し、分別された各画素に基づいて前記画像を前記明度範囲別に区画する画像区画部と、
    前記画像区画部によって区画される各区画領域の大きさ及び明度のそれぞれを所定の判定値と比較することにより、前記各区画領域が暗領域に該当するか否かを判定する暗領域判定部と、
    暗領域と判定された前記区画領域の各画素の明度を増加させる明度補正処理部と、
    を有していることを特徴とする作業機械。
  6. 請求項5に記載の作業機械において、
    前記後方カメラとして広角レンズを備えた広角カメラが1台用いられ、
    前記後方カメラが前記作業機械本体の幅方向略中央に配設されている作業機械。
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