JP2010204316A - レンズ装置及びカメラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡胴の外側に焦点検出部を備えつつも、マニュアル操作性を損なわないようにすることができるレンズ装置を提供する。
【解決手段】レンズ装置は、変倍レンズユニット26,27、フォーカスレンズユニット25、及び被写体からの光束の一部を撮影面に向かう光束から分離する光束分離素子29を含む撮影光学系を収容した鏡胴100と、該鏡胴の外周に配置され、マニュアル操作が可能な操作部材1,2,3と、鏡胴の外側に配置され、ズームレンズユニットとフォーカスレンズユニットをそれぞれ駆動するアクチュエータ45,50、及び該アクチュエータを制御する制御部60とを含むドライブユニット200と、鏡胴の外側に配置され、光束分離素子によって分離された光束を用いて撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出部31とを有する。焦点検出部は、ドライブユニットに内蔵されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、変倍レンズユニットおよびフォーカスレンズユニットを収容する鏡胴の外側に、該レンズユニットを駆動するドライブユニットが配置されたレンズ装置に関する。
レンズ装置には、撮影面に向かう被写体からの光束の一部をハーフミラーや全反射ミラー等の反射素子によって分離して焦点検出センサに導き、該焦点検出センサにより得られる位相差に基づいて、撮影光学系の焦点状態を検出するものがある(特許文献1参照)。
特許文献1にて開示されたレンズ装置では、反射素子にて反射した光束を焦点検出センサに導く焦点検出光学系を撮影光学系とは別に有する。焦点検出光学系と焦点検出センサは、撮影光学系を収容した鏡胴の外側に突出するように配置されている。
特開昭55−76312号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されたレンズ装置では、以下に述べるような課題がある。
テレビジョン放送用のポータブルレンズ装置では、使用者がマニュアルフォーカスとオートフォーカス(AF)とを併用することが多い。マニュアルフォーカスは、鏡胴の外周に回転可能に設けられた操作リングを回転させて行う。また、同様に、変倍やアイリス(絞り)の操作も操作リングの操作によって行われる場合が多い。
ただし、焦点検出光学系及び焦点検出センサが鏡胴の外側に突出していると、各操作リングを操作する手がその突出した部分に干渉するおそれがある。この場合、各操作リングの操作性が損なわれ、正確かつ迅速な操作を行うことができなくなる。
また、焦点検出センサに埃等の異物が付着すると、該センサからの出力、つまりは焦点検出結果にエラーが発生するおそれがある。このため、埃避けのためにセンサの周囲に囲いを設ける必要があるが、センサは焦点検出光学系の末端に配置されているため、そのような囲いを設けると突出部分が肥大化し、よりマニュアル操作の操作性が損なわれる。
本発明は、鏡胴の外側に焦点検出部を備えつつも、マニュアル操作性を損なわないようにすることができるレンズ装置、及びこれを備えたカメラシステムを提供する。
本発明の一側面としてのレンズ装置は、変倍レンズユニット、フォーカスレンズユニット、及び被写体からの光束の一部を撮影面に向かう光束から分離する光束分離素子を含む撮影光学系を収容した鏡胴と、該鏡胴の外周に配置され、マニュアル操作が可能な操作部材と、鏡胴の外側に配置され、ズームレンズユニットとフォーカスレンズユニットをそれぞれ駆動するアクチュエータ、及び該アクチュエータを制御する制御部とを含むドライブユニットと、鏡胴の外側に配置され、光束分離素子によって分離された光束を用いて撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出部とを有する。そして、焦点検出部は、ドライブユニットに内蔵されていることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としてのレンズ装置は、変倍レンズユニット、フォーカスレンズユニット、及び被写体からの光束の一部を撮影面に向かう光束から分離する光束分離素子を含む撮影光学系を収容した鏡胴と、該鏡胴の外周に配置され、マニュアル操作が可能な操作部材と、鏡胴の外側に配置され、ズームレンズユニットとフォーカスレンズユニットをそれぞれ駆動するアクチュエータ、及び該アクチュエータを制御する制御部とを含むドライブユニットと、鏡胴の外側に配置され、光束分離素子によって分離された光束を用いて撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出部とを有する。そして、焦点検出部は、ドライブユニットの外面に沿って配置された、該ドライブユニットの筐体とは別の筐体の内部に収容されていることを特徴とする。
本発明では、鏡胴の外側に配置された焦点検出部をドライブユニットに内蔵したり、ドライブユニットの外面に沿って配置された別の筐体内に収容したりする。これにより、本発明によれば、焦点検出部を鏡胴の外側に配置することによって操作部材の操作性が損なわれることを回避できる。
本発明の実施例1であるレンズ装置の内部構造を示す概略図。 実施例1のレンズ装置の外観を示す平面図。 本発明の実施例2であるレンズ装置に備えられたドライブユニットの内部構造を示す概略図。 図3の一部を拡大した図。 本発明の実施例3であるレンズ装置に備えられたドライブユニットの内部構造を示す概略図。 本発明の実施例4であるレンズ装置の内部構造を示す断面図。 本発明の実施例5であるレンズ装置に備えられたドライブユニットの内部構造を示す概略図。 本発明の実施例6であるレンズ装置の内部構造を示す概略図。 図8の一部を拡大した図。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1であるレンズ装置の構成を示す。図2は、該レンズ装置の外観を示す。
図1に示すように、レンズ装置の鏡胴100の外側には、使用者がレンズ装置を保持する際のグリップを兼ねるドライブユニット200が取り付けられている。鏡胴100の外周面上には、前部(被写体側の部分)から中間部にかけて、操作部材としてのフォーカス操作リング1、ズーム操作リング2及びアイリス操作リング3が回転可能に配置されている。
鏡胴100の後部には、エクステンダレンズ4をレンズ装置内の光路に対して挿脱するための挿脱レバー5と、レンズ装置をカメラCに取り外し可能に装着するためのマウント6が設けられている。なお、レンズ装置とカメラCとによりカメラシステムが構成される。
フォーカス操作リング1の外周面には、ギヤ部7とフォーカス目盛8(図2参照)が設けられている。また、ズーム操作リング2の外周面には、ギヤ部9とズーム目盛10(図2参照)が設けられている。さらに、アイリス操作リング3の外周面には、ギヤ部11とアイリス目盛12(図2参照)が設けられている。
また、鏡胴100の外周面には、フォーカス操作リング1、ズーム操作リング2及びアイリス操作リング3の操作の指標となる指標線13,14,15が設けられている。
ドライブユニット200の筐体16は、前述したように使用者がレンズ装置を保持するためのグリップ形状を有する。
筐体16の上面(外面)には、後述する後フォーカスレンズユニット25をモータによって駆動するAFと、フォーカス操作リング1のマニュアル操作によって駆動するマニュアルフォーカスとを切り替えるための切替レバー17が設けられている。また、筐体16の上面には、後述する変倍レンズユニット26,27をモータによって駆動する電動ズームと、ズーム操作リング2のマニュアル操作によって駆動するマニュアルズームとを切り替えるための切替レバー19が設けられている。また、筐体16の上面には、電動ズームにおけるズーム方向とズーム速度を指示するためのシーソースイッチ18が設けられている。
さらに、筐体16の上面には、後述するアイリス28の自動制御(オートアイリス)とマニュアル操作(マニュアルアイリス)とを切り替えるための切替えスイッチ20が設けられている。また、筐体16の上面には、切替スイッチ20がマニュアル側に設定されているときに一時的に自動露出動作を行わせる露出スイッチ21が設けられている。
また、筐体16の後面(外面)には、撮影録画の開始と停止を指示するVTRスイッチ22と、AF動作の開始と停止を指示するAFスイッチ23とが設けられている。
使用者がレンズ装置を肩に担いで撮影を行う場合には、右手でドライブユニット200を握ってレンズ装置全体を保持する。マニュアルフォーカスを行う場合は、切替レバー17をマニュアルフォーカス側に操作して、左手でフォーカス操作リング1を回す。AFは、切替レバー17をAF側に操作してAFスイッチ23を押すことで行われる。
マニュアルズームを行う場合は、切替レバー19をマニュアルズーム側に倒して、左手でズーム操作リング2を回す。電動ズームは、切替レバー19を電動側に倒して、右手でシーソースイッチ18を操作することで行われる。
マニュアルアイリスを行う場合は、切替スイッチ20をマニュアルアイリス側に操作して、左手でアイリス操作リング3を回す。オートアイリスは、切替スイッチ20をオート側に操作することで、カメラCからの露出情報に応じてアイリス28の開口径が制御される。
次に、レンズ装置の内部構成について、図1を用いて説明する。鏡胴100の内部には、前側から順に、前フォーカスレンズユニット24、後フォーカスレンズユニット25、前変倍レンズユニット26、後変倍レンズユニット27、アイリス28、分離プリズム29、及び後リレーレンズユニット30が配置されている。分離プリズム29と後リレーレンズユニット30との間には、エクステンダレンズユニット4が挿脱可能に配置されている。前フォーカスレンズユニット24〜後リレーレンズユニット30(及び挿入されたエクステンダレンズユニット4)により撮影光学系が構成される。分離プリズム29は、光束分離素子に相当する。
分離プリズム29は、撮影光学系に入射した被写体からの光束の一部を、カメラC内の撮影面に向かう光束から分離する。具体的には、分岐プリズム29は、半透過半反射面(ハーフミラー面)を有し、被写体からの光束の一部を反射して後述する焦点検出部としてのAFユニット31に向かわせ、他の光束を撮影面に向かわせる。
カメラC内の撮影面には、被写体からの光束により形成された被写体の光学像を光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(図にはCCDと記す)が配置されており、該撮像素子の出力信号を用いて撮影画像(映像)を生成することができる。
前フォーカスレンズユニット24は、鏡胴100の最も前側に配置された固定レンズユニットである。後フォーカスレンズユニット25は、フォーカス鏡筒32により保持され、撮影光学系の光軸方向に移動して焦点調節を行う。フォーカス操作リング1が回転すると、送りねじ等による直進駆動機構(図示せず)と連結ピン33を介してフォーカス鏡筒32が光軸方向に移動する。
前ズームレンズユニット26及び後ズームレンズユニット27は、前ズーム鏡筒34及び後ズーム鏡胴35によってそれぞれ保持され、光軸方向におけるそれらの位置と間隔が変化することにより変倍を行う。鏡胴100と前ズーム鏡筒34及び後ズーム鏡胴35の間にはカム環36が配置されている。ズーム操作リング2の回転に伴って連結ピン37を介してカム環36が回転すると、該カム環36に形成されたカム溝と前ズーム鏡筒34及び後ズーム鏡胴35に設けられたカムフォロア(図示せず)との係合によって前ズーム鏡筒34及び後ズーム鏡胴35が光軸方向に移動する。
アイリス操作リング3とアイリス28は連結ピン39を介して連結されている。アイリス操作リング3が回転すると、アイリス28の複数の絞り羽根38が回動し、開口径が変化する。これにより、撮影光学系を通って撮影面に到達する光量が調節される。
エクステンダレンズユニット4は、挿脱レバー5が回動されると、その回動力がギヤ43とギヤ44を介して伝達されることで回動して、撮影光学系の光路に対して挿脱される。
ドライブユニット200の筐体16の内部には、フォーカス操作リング1、ズーム操作リング2及びアイリス操作リング3をそれぞれ電動駆動するためのアクチュエータとしてのフォーカスモータ45、ズームモータ50及びアイリスモータ55が収容されている。また、筐体16の内部には、各モータを制御するメイン制御部60と、後述するAFユニット31(増幅回路41)からの信号に基づいて後フォーカスレンズユニット25の合焦位置を算出するAF制御部61とが収容されている。メイン制御部60とAF制御部61はそれぞれ、基板上に形成されている。
フォーカスモータ45の出力軸に取り付けられたギヤ46は、筐体16に形成された開口部(図示せず)から鏡胴100側に突出している。該ギヤ46は、切替レバー17がAF側に操作された状態でフォーカス操作リング1のギヤ部7に噛み合っている。ただし、切替レバー17がマニュアルフォーカス側に操作されると、ギヤ46のギヤ部7に対する噛み合いが解除される。また、フォーカス操作リング1の回転位置を検出するためのロータリーエンコーダ47は、ギヤ48とアイドルギヤ49とを介してギヤ部7に噛み合っている。
ズームモータ50の出力軸に取り付けられたギヤ51は、筐体16に形成された開口部(図示せず)から鏡胴100側に突出している。該ギヤ51は、切替レバー19が電動ズーム側に操作された状態でズーム操作リング2のギヤ部9に噛み合っている。ただし、切替レバー19がマニュアルズーム側に操作されると、ギヤ51のギヤ部9に対する噛み合いが解除される。ズーム操作リング2の回転位置を検出するためのロータリーエンコーダ52は、ギヤ53とアイドルギヤ54とを介してギヤ部9に噛み合っている。
アイリスモータ55の出力軸に取り付けられたギヤ56は、筐体16に形成された開口部(図示せず)から鏡胴100側に突出している。該ギヤ56は、切替スイッチ20がオートアイリス側に操作された状態でアイリス操作リング3のギヤ部11と噛み合っている。ただし、切替スイッチ20がマニュアルアイリス側に操作されると、ギヤ56のギヤ部11に対する噛み合いが解除される。アイリス操作リング3の回転位置を検出するためのロータリーエンコーダ57は、ギヤ58とアイドルギヤ59を介してギヤ部11に噛み合っている。
メイン制御部60は、マニュアルズーム及びマニュアルアイリスにおいて、ロータリーエンコーダ52,57の出力値をモニターしながらズームモータ50及びアイリスモータ55を制御する。また、メイン制御部60は、シーソースイッチ18の操作に応じて、ロータリーエンコーダ52の出力値をモニターしながらズームモータ50を制御する。また、メイン制御部60は、VTRスイッチ22、AFスイッチ23、切替スイッチ20及び露出スイッチ21の操作に応じた制御を行う。
AFユニット31は、鏡胴100の外側に配置されている。AFユニット31は、焦点検出センサ(以下、AFセンサという)40と、分離プリズム29にて分離された光束をAFセンサ40に導く焦点検出光学系(以下、AF光学系という)42と、AFセンサ40からの出力を増幅する増幅回路41とを含む。
なお、図1では、AF光学系42の一部が鏡胴100の外周面よりも内側に位置しているが、これを除くAFユニット31の大部分は鏡胴100の外側に配置(突出)している。このような場合を含めて、本実施例では、AFユニット31が鏡胴100の外側に配置されているという。
そして、本実施例では、AFユニット31が、ドライブユニット200に内蔵されている。言い換えれば、AFユニット31が、ドライブユニット200の筐体16の内部に配置されている。
AFセンサ40は、AF光学系42が被写体からの光束により形成した一対の像を光電変換し、該一対の像に対応した一対の像信号を生成する。増幅回路41は、該一対の像信号を所定レベルに増幅してAF制御部61に出力する。
AF制御部61は、一対の像信号の相関演算を行って、該一対の像信号の位相差を算出し、さらに該位相差から撮影光学系の焦点状態(デフォーカス量)を算出する。このようにして、AFセンサ40を用いて撮影光学系の焦点状態が検出される。
AF制御部61は、算出されたデフォーカス量と変倍レンズユニット26,27の位置情報とから、合焦状態を得るために必要な後フォーカスレンズユニット25(フォーカスモータ45)の駆動方向と駆動量を算出する。AF制御部61は、算出した駆動方向と駆動量の情報をA/D変換してデジタル信号としてメイン制御部60に出力する。メイン制御部60は、入力された駆動方向と駆動量の情報に基づいてフォーカスモータ45を制御する。このようにして、位相差検出方式によるAFが行われる。
なお、AF制御部61がメイン制御部60に近接して配置され、かつAF制御部61でA/D変換したデジタル信号をメイン制御部60に入力するようにしているので、AF制御部61とメイン制御部60との間の信号経路におけるノイズの影響が軽減されている。
以上説明したように、本実施例によれば、AFユニット31がドライブユニット200に内蔵されているので、AFユニット31を設けたことによってマニュアルフォーカスやマニュアルズームの操作性が損なわれる可能性を少なくすることができる。
図3には、本発明の実施例2であるレンズ装置のうちドライブユニットの内部構造を示している。図3において、図1に示した構成要素と共通する構成要素については図1と同符号を付して説明に代える。
本実施例では、ドライブユニット300の筐体62と鏡胴100との間に防塵部材63が配置されている。具体的には、図4に拡大して示すように、筐体62の鏡胴100側の端部に凹部が形成されており、該凹部に防塵部材63が圧入されている。
防塵部材63は、NBRやEVC等のゴム材料に形成されている。防塵部材63は、筐体62の端部の全周にわたって配置されて筐体62と鏡胴100との間で弾性変形し、筐体62の内部と外部とを空間的に遮断している。
防塵部材63を設けることで、実施例1に比べて、筐体62の内部への塵や埃等の異物の侵入を防ぐ効果を高めることができ、筐体62の内部に配置されたAFユニット31(特にAFセンサ40)への異物の付着によるAFの誤動作を回避することができる。
図5には、本発明の実施例3であるレンズ装置のうちドライブユニットの内部構造を示している。図3において、図1に示した構成要素と共通する構成要素については図1と同符号を付して説明に代える。
実施例1のドライブユニット200では、モータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等を収容する筐体16と同じ筐体16の内部に、AFユニット31を収容した。
これに対し、本実施例では、ドライブユニット400の筐体(以下、第1の筐体という)64とは別の筐体(以下、第2の筐体という)65を設け、該第2の筐体65の内部にAFユニット31を収容している。第1の筐体64は、モータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等を収容している。
第2の筐体65は、第1の筐体64の外面に沿った形状を有する。例えば、図5では、第2の筐体65が、第1の筐体64の後部に形成された凹部と鏡胴100の外周面との間に収まる形状を有する場合を示している。このように、本実施例では、第2の筐体65が、第1の筐体64の外面に沿って配置されている。
なお、本実施例を別の見方をすれば、ドライブユニット400の筐体を、第1の筐体64と第2の筐体65とに分割したとも表現することができる。この場合、筐体は分割されているが、ドライブユニット400に、モータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等とAFユニット31とを内蔵しているとも言える。
第1の筐体(ドライブユニットの筐体)64と第2の筐体(AFユニット31の筐体)65(これらのうち少なくとも一方でもよい)には、AFユニット31の増幅回路41からAF制御部61に像信号を入力するための電気接続部66が設けられている。
第2の筐体65の端部は、その全周が鏡胴100の外周面と隙間がないように当接しており、第2の筐体65の内部と外部とが空間的に遮断されている。したがって、実施例1に比べて、第2の筐体65内への異物の侵入(AFセンサ40への異物の付着)を防ぐ効果を高めることができる。なお、実施例2と同様に、第2の筐体65の端部と鏡胴100の外周面との間に防塵部材を配置してもよい。
本実施例によれば、第2の筐体65を第1の筐体64の外面に沿って配置することで、AFユニット31(第2の筐体65)をドライブユニット200と一体化している。このため、AFユニット31がドライブユニット200に内蔵された実施例1と同様に、AFユニット31を設けたことによってマニュアルフォーカスやマニュアルズームの操作性が損なわれる可能性を少なくすることができる。
また、本実施例のように筐体を別々に形成することで、第1の筐体64(及びモータ45,50,55や制御部60,61等)と第2の筐体65(及びAFユニット31)をそれぞれ独立して鏡胴100に対して着脱することができる。したがって、レンズ装置の組み立て時において、AFユニット31の鏡胴100に対する位置決め精度を容易に高めることができる。また、各筐体の部分のメンテナンス作業性を向上させることができる。
図6には、本発明の実施例4であるレンズ装置の光軸方向に直交する断面を示している。図6において、図1に示した構成要素と共通する構成要素については図1と同符号を付して説明に代える。
実施例1のドライブユニット200では、モータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等を収容する筐体16と同じ筐体16の内部に、AFユニット31を収容した。
これに対し、本実施例では、ドライブユニット500の筐体を、モータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等を収容する第1の筐体67と、AFユニット31を収容した第2の筐体68とに分割している。第1の筐体67と第2の筐体68は互いに組み合わせられることによって、1つの筐体を構成する。具体的には、図6に示すように、第2の筐体68は、第1の筐体67に形成された開口部を閉じるように(凹形状の開口部に嵌るように)、該第1の筐体67と組み合わせられる。本実施例では、筐体は分割されているものの、ドライブユニット500にモータ45,50,55、メイン制御部60及びAF制御部61等とAFユニット31とを内蔵している。
第1の筐体67の開口部の端面をドライブユニット500の筐体の外面として見れば、第2の筐体68は、ドライブユニット500の筐体の外面に沿って配置された(又は該外面に沿った形状を有する)、ドライブユニット500の筐体とは別の筐体とも言える。
第2の筐体68の端部は、その全周が鏡胴100の外周面と隙間がないように当接しており、第2の筐体68の内部と外部とが空間的に遮断されている。したがって、実施例1に比べて、第2の筐体68内への異物の侵入(AFセンサ40への異物の付着)を防ぐ効果を高めることができる。なお、実施例2と同様に、第2の筐体68の端部と鏡胴100の外周面との間に防塵部材を配置してもよい。
また、第2の筐体68には、AFユニット31の増幅回路41からAF制御部61に像信号を入力するための電気接続部66が設けられている。
さらに、上記実施例3では、AFユニット31を収容した第2の筐体65を第1の筐体64の後部に形成された凹部に配置した場合を示したが、本実施例では、第2の筐体68を第1の筐体67の下部に配置している。第2の筐体68をこのように配置したことによって、図6に示すように、AF光学系42からの光束の射出方向が斜め下向きになり、このまま第2の筐体68内でAFセンサ40に光束を導くと、第2の筐体68が第1の筐体67から下方に大きく突出してしまう。
そこで、本実施例では、AF光学系42からの光束を反射してAFセンサ40に導く反射ミラー70を設け、該反射ミラー70によってAF光学系42からの光束の射出方向を水平方向に変換している。これにより、第2の筐体68が第1の筐体67から下方に大きく突出することを回避し、ドライブユニット500全体の大型化を抑えている。
本実施例でも、実施例3と同様に、AFユニット31(第2の筐体68)をドライブユニット500と一体化しているため、AFユニット31を設けたことによってマニュアルフォーカスやマニュアルズームの操作性が損なわれる可能性を少なくすることができる。
また、本実施例のように筐体を分けることで、第1の筐体67(及びモータ45,50,55や制御部60,61等)と第2の筐体68(及びAFユニット31)をそれぞれ独立して鏡胴100に対して着脱することができる。したがって、実施例3でも説明したように、レンズ装置の組み立て時において、AFユニット31の鏡胴100に対する位置決め精度を容易に高めることができる。また、各筐体の部分のサービスメンテナンスの作業性を向上させることができる。
図7には、本発明の実施例5であるレンズ装置のうちドライブユニットの内部構造を示している。図7において、図1に示した構成要素と共通する構成要素については図1と同符号を付して説明に代える。
本実施例では、ドライブユニット700の筐体(以下、第1の筐体という)71の内部に、さらにAFユニット31を収容する筐体(以下、第2の筐体という)72が配置されている。第2の筐体72には、AFユニット31の増幅回路41からAF制御部61に像信号を入力するための電気接続部66が設けられている。
第2の筐体72の外面(つまりはモータ45,50,55とAFユニット31との間)には、電磁シールド部材73が取り付けられている。電磁シールド部材73は、モータ45,50,55にて発生した輻射ノイズの筐体72の内部への侵入を防ぐ。また、レンズ装置の周囲からの輻射ノイズの筐体72の内部への侵入を防ぐことにも有効である。これにより、筐体72の内部に配置されたAFセンサ40や増幅回路41が輻射ノイズの影響を受けてそれらの出力が乱れたりノイズ成分が増幅されたりしてAFの誤動作を招く可能性を少なくすることができる。
第1及び第2の筐体71,72の端部は、それらの全周が鏡胴100の外周面と隙間がないように当接しており、各筐体の内部と外部とが空間的に遮断されている。したがって、実施例1に比べて、特に第2の筐体72内への異物の侵入(AFセンサ40への異物の付着)を防ぐ効果を高めることができる。
さらに、第2の筐体72には放熱フィン形状を有する部分が設けられており、該部分の内面には、増幅回路41と熱的に接続された熱伝達部材74が接触している。これにより、2重の筐体71,72の内部に設けられたAFセンサ40や増幅回路41を効率良く冷却し、これらが過熱状態となることを回避することができる。
そして、本実施例でも、AFユニット31がドライブユニット700に内蔵されているので、AFユニット31を設けたことによってマニュアルフォーカスやマニュアルズームの操作性が損なわれる可能性を少なくすることができる。
図8には、本発明の実施例6であるレンズ装置のうちドライブユニットの内部構造を示している。図8において、図1に示した構成要素と共通する構成要素については図1と同符号を付して説明に代える。
本実施例では、AFユニット75を内蔵したドライブユニット800を、使用者によって鏡胴900に対して着脱可能としている。そして、ドライブユニット800には、鏡胴900に装着される際に鏡胴900に対する位置決めを行うための機構が設けられている。
具体的には、ドライブユニット800の筐体76における鏡胴900側の端部には、鏡胴900の前後2箇所に形成された位置決め部79,80に挿入される位置決めピン77,78が設けられている。
図9に示すように、位置決め部79には、位置決めピン77の外径に合った内径を有する位置決め穴79aが形成されている。一方、位置決め部80には、位置決めピン78の外径よりも光軸方向に長い位置決め長穴80aが形成されている。位置決めピン77,78を位置決め穴79a,80aに挿入することで、ドライブユニット800の鏡胴900に対する光軸方向及び鏡胴周方向における位置決めを行うことができる。
AFユニット75は、取付板83を介して筐体76に固定されている。AFユニット75は、AFセンサ40、増幅回路41及びAF光学系42を有するとともに、AF光学系42の入射面を覆う保護フィルタ82を有する。
保護フィルタ82は、ドライブユニット800が鏡胴900から取り外されたときに、AF光学系42の入射面に塵や埃等の異物が付着するのを防ぐ。
一方、鏡胴900の外周壁には、AF光学系42及び保護フィルタ82を保持するAF鏡筒81が挿入される鏡筒受け部材84が取り付けられている。鏡筒受け部材84の内側には、鏡胴900の内部への塵や埃等の異物の侵入を防ぐための保護フィルタ85が配置されている。
なお、AF鏡筒81の外径と鏡筒受け部材84の内径は、これらが位置決めピン77と位置決め穴79aとの嵌まり合いよりも緩く嵌り合うように設定されている。これにより、ドライブユニット800の鏡胴900に対する位置が位置決めピン77,78と位置決め部79,80によって決められると、AF鏡胴81が鏡筒受け部84に対して無理なく挿入される。
本実施例によれば、上記のような位置決め機構を設けることで、AFユニット75を内蔵したドライブユニット800を鏡胴900に装着する際のAFユニット75の鏡胴900に対する位置再現性を向上させることができる。また、AFユニット75及び鏡胴900に保護フィルタ82,85を設けることで、ドライブユニット800と鏡胴900とが分割されたときのAFユニット75及び鏡胴900内への異物の侵入を防ぐことができる。もちろん、本実施例のように、ドライブユニット800を鏡胴900に対して取り外し可能とすることで、ドライブユニット800のメンテナンス作業性を良くすることができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
鏡胴の外側に焦点検出部を備えつつも、マニュアル操作性を損なわないようにすることができるレンズ装置及びこれを備えたカメラシステムを提供できる。
25 後フォーカスレンズ群
29 分離プリズム
31,75 AFユニット
40 AFセンサ
41 増幅回路
42 AF光学系
60 メイン制御部
61 AF制御部
62,64,65,67,68,71,72 筐体
63 防塵部材
66 電気接続部
70 反射ミラー
73 電磁シールド部材
74 熱伝達部材
77,78 位置決めピン
79,80 位置決め部
82,85 保護フィルタ
100,600,900 鏡胴
200,300,400,500,600,700,800 ドライブユニット
700,800 ドライブユニット

Claims (5)

  1. 変倍レンズユニット、フォーカスレンズユニット、及び被写体からの光束の一部を撮影面に向かう光束から分離する光束分離素子を含む撮影光学系を収容した鏡胴と、
    該鏡胴の外周に配置され、マニュアル操作が可能な操作部材と、
    前記鏡胴の外側に配置され、前記ズームレンズユニットと前記フォーカスレンズユニットをそれぞれ駆動するアクチュエータ、及び該アクチュエータを制御する制御部を含むドライブユニットと、
    前記鏡胴の外側に配置され、前記光束分離素子によって分離された光束を用いて前記撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出部とを有し、
    前記焦点検出部は、前記ドライブユニットに内蔵されていることを特徴とするレンズ装置。
  2. 変倍レンズユニット、フォーカスレンズユニット、及び被写体からの光束の一部を撮影面に向かう光束から分離する光束分離素子を含む撮影光学系を収容した鏡胴と、
    該鏡胴の外周に配置され、マニュアル操作が可能な操作部材と、
    前記鏡胴の外側に配置され、前記ズームレンズユニットと前記フォーカスレンズユニットをそれぞれ駆動するアクチュエータ、及び該アクチュエータを制御する制御部とを含むドライブユニットと、
    前記鏡胴の外側に配置され、前記光束分離素子によって分離された光束を用いて前記撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出部とを有し、
    前記焦点検出部は、前記ドライブユニットの外面に沿って配置された、該ドライブユニットの筐体とは別の筐体の内部に収容されていることを特徴とするレンズ装置。
  3. 前記焦点検出部の筐体と前記ドライブユニットの筐体のうち少なくとも一方には、該焦点検出部からの信号を前記制御部に入力するための電気接続部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ装置。
  4. 前記アクチュエータと前記焦点検出部との間に電磁シールド部材が配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のレンズ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のレンズ装置と、
    該レンズ装置が取り外し可能に装着され、被写体の光学像を光電変換して撮影画像を生成するカメラとを有することを特徴とするカメラシステム。
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