JP2010203639A - 粉粒体材料の除湿乾燥装置、及び粉粒体材料の除湿乾燥方法 - Google Patents

粉粒体材料の除湿乾燥装置、及び粉粒体材料の除湿乾燥方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥ホッパ内に供給するガスを除湿処理するための除湿機の吸着塔の再生処理工程における省エネルギー化を図るとともに、効率的に吸着塔内の吸着剤を再生し得る粉粒体材料の除湿乾燥装置、及び粉粒体材料の除湿乾燥方法を提供する。
【解決手段】粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパ20と、ガスを除湿するための除湿機30とを備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置1において、前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔31内を通過させて除湿し、その除湿処理されたガスを、該乾燥ホッパに加熱器24で加熱して供給するためのガス除湿・乾燥循環ライン10,11,12,13と、該吸着塔内を減圧するための減圧手段40を有した再生ライン12,14とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパと、ガスを除湿するための除湿機とを備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置、及び粉粒体材料の除湿乾燥方法に関する。
従来、粉粒体材料の除湿乾燥装置としては、粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパと、該乾燥ホッパから排気されたガスを除湿する除湿機と、これら乾燥ホッパ及び除湿機に関連して設けられたガス管路と、該ガス管路内のガスを送風するための送風ブロア等の送風器と、ガスを加熱する加熱ヒータ等の加熱器とを有したものが知られている。
上記構成とされた除湿乾燥装置によれば、乾燥ホッパから排気されたガスを除湿機において除湿し、その除湿処理がなされたガスを加熱して乾燥ホッパへ供給することができるので、例えば、除湿処理がなされていない外気等を加熱して乾燥ホッパへ供給する乾燥装置と比べて、乾燥効率を高めることができる。
上記除湿機としては、従来より種々の態様とされたものが提案されており、例えば、吸着剤を含んだ吸着ロータを回転させながら、除湿処理すべきガス、吸着剤を加熱再生するための加熱再生ガス、及び吸着剤を冷却再生するための冷却再生ガスを、吸着ロータの区分けされた各ゾーンにそれぞれ導入させて、ガスの除湿処理と吸着剤の再生処理(加熱再生及び冷却再生)とを連続的に行う、いわゆる回転式ロータタイプのものが知られている。
このような回転式ロータタイプの除湿機によれば、除湿処理したガスを連続的に乾燥ホッパへ供給できるとともに、除湿処理されたガスの露点を比較的、安定させることができるため好ましいものではあるが、装置構成の複雑化による製造コストの増大やメンテナンス頻度の増加等の問題があった。
他の除湿機としては、吸着剤を充填した複数の吸着塔を回転させたり、切り替え弁を切り替えたりすることで、いずれかの吸着塔において、乾燥ホッパに供給するためのガスを除湿処理する除湿処理工程を実行し、いずれかの吸着塔において、該吸着塔内の吸着剤を再生する再生処理工程を実行する構成とした、いわゆる多塔式タイプのものが知られている(例えば、下記特許文献1及び下記特許文献2参照)。
或いは、上記のような複数の吸着塔を備えた構成とせず、一塔のみの吸着塔を備えた、いわゆる一塔式タイプの除湿機が知られている(例えば、下記特許文献3参照)。この一塔式タイプの除湿機においては、乾燥ホッパに供給するためのガスを除湿処理する除湿処理工程と、吸着塔内の吸着剤を再生する再生処理工程とを順次、切り替え弁等を切り替えて繰り返し実行する構成とされている。
上記いずれのタイプの除湿機においても、上記再生処理工程の際には、吸着塔内に、加熱ヒータで加熱した高温のガスを送風器の駆動により供給して該吸着塔内の吸着剤の水分を脱離(分離)させる加熱再生工程と、該加熱再生工程の後、吸着剤の吸着能力を高めるために、該吸着剤を冷却する冷却再生工程とがなされていた。
特開昭60−178009号公報 特開昭60−132622号公報 実開昭62−17788号公報
しかしながら、上述のように、従来の除湿機では、加熱ヒータで加熱した高温のガスを送風器の駆動により吸着塔内に供給する必要があり、比較的、大きなエネルギーを必要とするものであった。また、その再生処理工程において、加熱再生工程と、その後の冷却再生工程とを行う構成とされているので、加熱再生の際に生じた熱量を、その後の強制的な冷却により廃棄する必要があり、熱エネルギーの無駄が生じるという問題があった。さらに、加熱再生工程の後に、冷却再生工程を実行する必要があるので、吸着塔の再生処理工程に要する時間が比較的、長くなるといった問題があった。すなわち、吸着剤を高温となるまで昇温させる時間、高温ガスを供給して吸着剤から水分を分離させる時間、及び吸着剤の吸着能力を高めるための冷却時間が必要となる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、乾燥ホッパ内に供給するガスを除湿処理するための除湿機の吸着塔の再生処理工程における省エネルギー化を図るとともに、効率的に吸着塔内の吸着剤を再生し得る粉粒体材料の除湿乾燥装置、及び粉粒体材料の除湿乾燥方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置は、粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパと、ガスを除湿するための除湿機とを備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、その除湿処理されたガスを、該乾燥ホッパに加熱器で加熱して供給するためのガス除湿・乾燥循環ラインと、該吸着塔内を減圧するための減圧手段を有した再生ラインとを備えていることを特徴とする。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、合成樹脂材等の樹脂ペレットや樹脂繊維片等、或いは金属材料や半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、ここに、上記減圧手段によってなされる吸着塔内の減圧状態は、吸着塔内が大気圧より低い圧力状態となる真空状態を指す。
本発明に係る前記粉粒体材料の除湿乾燥装置においては、前記再生ラインに、前記吸着塔内にキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入手段を設けるようにしてもよい。
上記キャリアガス導入手段を備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置においては、前記減圧手段を起動させて前記吸着塔内を減圧させる際に、前記キャリアガス導入手段を制御して、前記キャリアガスを間欠的に前記吸着塔内に導入させる制御部を更に備えたものとしてもよい。
上記キャリアガス導入手段を備えたいずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置においては、前記キャリアガス導入手段を、外気を導入するための外気導入管と、乾燥空気を導入するための乾燥空気導入管と、これら外気導入管及び乾燥空気導入管を合流させて、前記吸着塔に連通させるキャリアガス導入管と、前記外気または前記乾燥空気を前記キャリアガスとして選択的に切り替えて導入させるためのキャリアガス切り替え手段とを備えた構成としてもよい。
本発明に係る前記いずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置においては、前記減圧手段の起動により前記吸着塔内の吸着剤の間を通過したガスの露点を検出するための露点検出センサと、該露点検出センサの検出露点が予め設定された閾値を下回ったときには、前記減圧手段を停止させる制御部とを更に備えたものとしてもよい。
本発明に係る前記いずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置においては、前記吸着塔に、該吸着塔内の吸着剤を加熱するための再生用加熱器を設けるようにしてもよい。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る粉粒体材料の除湿乾燥方法は、粉粒体材料を貯留する乾燥ホッパ内を通過したガスを、除湿機において除湿し、該乾燥ホッパに加熱器で加熱して供給するようにした粉粒体材料の除湿乾燥方法において、前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、該乾燥ホッパに加熱して供給する除湿・乾燥工程と、前記吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生する再生処理工程と、を実行することを特徴とする。
本発明に係る前記粉粒体材料の除湿乾燥方法においては、前記再生処理工程の際に、前記吸着塔内にキャリアガスを導入させながら、該吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を前記キャリアガスとともに吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生するようにしてもよい。
本発明に係る前記粉粒体材料の除湿乾燥装置によれば、上記乾燥ホッパから排気されたガスを、上記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、その除湿処理されたガスを、該乾燥ホッパに加熱器で加熱して供給するためのガス除湿・乾燥循環ラインを備えているので、乾燥ホッパ内に貯留されている粉粒体材料を効率的に除湿乾燥することができる。
また、上記再生ラインには、上記除湿機の吸着塔内を減圧するための減圧手段が設けられているので、該吸着塔内を減圧することによって、その減圧作用により該吸着塔内の吸着剤が吸着している水分が吸着剤の表面に浮き出てくるとともに、吸着塔内において蒸散した状態となる。この蒸散した水分を減圧手段によって吸着塔外に排出させることにより、該吸着塔を再生することができる。これにより、従来の除湿機においてなされていた再生処理工程に必要なエネルギーよりも小さいエネルギーで効率的な再生を行うことができる。すなわち、吸着塔内に比較的、高温のガスを供給するための加熱ヒータや送風器、吸着塔内に比較的、低温のガスを供給するための冷却器や送風器等によって吸着剤を再生するものと比べて、省エネルギー化が図れる。
また、従来の除湿機の再生処理工程においてなされていた加熱再生工程の後の積極的な冷却再生工程を行う必要がなくなる。つまり、吸着剤を高温に加熱して再生する方式ではなく、吸着剤からの水分の脱離を、吸着塔内を減圧することによって行うようにしているので、吸着剤を高温となるまで加熱する必要がない。従って、その後の積極的な冷却再生工程を行う必要がなくなり、熱エネルギーの無駄が生じない。さらに、これにより、再生処理工程が終了した後、積極的な冷却再生工程を経ることなく、上記ガス除湿・乾燥循環ライン側に該吸着塔を切り替えることもできる。これにより、該除湿機の吸着塔の再生と、該除湿機を通過した除湿処理後のガスの乾燥ホッパへの供給とを効率的に行うことができる。
本発明に係る前記粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記再生ラインに、前記吸着塔内にキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入手段を設けるようにすれば、上記吸着塔内を減圧して該吸着塔内の吸着剤の再生を行う際に、その減圧作用によって該吸着剤から脱離、蒸散した水分を、キャリアガスによってスムーズに吸着塔外に排出することができ、より効率的に吸着塔の再生を行うことができる。すなわち、減圧手段による減圧作用のみでは、吸着剤から蒸散した水分が吸着塔内に拡散した状態となり、例えば、減圧手段によって吸着塔内が到達真空度に達した状態では、吸着塔外への排出作用がスムーズになされなくなったり、或いは減圧作用により吸着剤から徐々に蒸散して拡散する水分によって吸着塔内が到達真空度に達するまでに要する時間が長期化したりする傾向があり、再生に要する時間が長期化する傾向がある。上記構成とされた本発明によれば、上記のようにキャリアガスを導入することによって、吸着塔内において蒸散、拡散した水分を、該キャリアガスと置換させながら、スムーズかつ効率的に吸着塔外に排出させることができる。すなわち、キャリアガスによる吸着塔内のすすぎ効果によって、吸着塔内の水分を吸着塔外に効率的に排出することができるため、減圧手段による減圧作用によってなされる吸着剤の再生をより効率的に行うことができる。
このようなキャリアガスは、外気を導入するようにしてもよいが、比較的、低露点の調質されたコンプレッサーエアー等を導入することで、吸着塔内の吸着剤の再生をより効率的に行うことができる。
上記キャリアガス導入手段を備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記減圧手段を起動させて前記吸着塔内を減圧させる際に、前記キャリアガス導入手段を制御して、前記キャリアガスを間欠的に前記吸着塔内に導入させる制御部を更に備えたものとすれば、上記減圧作用による吸着剤からの水分の蒸散と、キャリアガスの導入による水分の排出作用とが交互に繰り返してなされる。これにより、より効率的に吸着塔の再生を行うことができるとともに、比較的、小さい真空ポンプ等の減圧手段を採用することができる。
間欠的に導入するキャリアガスの導入タイミングは、例えば、一導入毎の導入時間及び導入量を略一定にしたとすれば、再生初期の段階では、比較的、短くし、再生の終盤には、長くするようにしてもよい。これによれば、より効率的な再生がなされる。すなわち、再生の終盤においては、吸着塔内において拡散される水分が徐々に少なくなるので、キャリアガスを導入する間隔を長くすることで、より効率的に減圧作用による再生を行うことができる。
上記キャリアガス導入手段を備えたいずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記キャリアガス導入手段を、外気を導入するための外気導入管と、乾燥空気を導入するための乾燥空気導入管と、これら外気導入管及び乾燥空気導入管を合流させて、前記吸着塔に連通させるキャリアガス導入管と、前記外気または前記乾燥空気を前記キャリアガスとして選択的に切り替えて導入させるためのキャリアガス切り替え手段とを備えた構成とすれば、以下の効果を奏する。
乾燥空気と外気とを選択的に切り替えて、キャリアガスとして導入することができるので、例えば、夏季等の比較的、外気の湿度が高い場合には、上記乾燥空気導入管を介して乾燥空気をキャリアガスとして導入させるようにしたり、冬季等の比較的、外気の湿度が低い場合には、上記外気導入管を介して外気をキャリアガスとして導入させるようにしたりすることができる。これにより、より効率的に吸着塔の再生を行うことができるとともに、省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係る前記いずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記減圧手段の起動により前記吸着塔内の吸着剤の間を通過したガスの露点を検出するための露点検出センサと、該露点検出センサの検出露点が予め設定された閾値を下回ったときには、前記減圧手段を停止させる制御部とを更に備えたものとすれば、以下の効果を奏する。
すなわち、吸着塔内を減圧手段によって減圧している際における吸着剤の間を通過したガスの露点に基づいて、吸着剤の再生処理の終了を判断し、減圧手段を停止させることができるので、該吸着塔の再生をより効率的に行うことができるとともに、省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係る前記いずれかの粉粒体材料の除湿乾燥装置において、前記吸着塔に、該吸着塔内の吸着剤を加熱するための再生用加熱器を設けるようにすれば、例えば、冬季や装置の運転初期の状態(例えば、乾燥ホッパ内の下層部にある粉粒体材料が加熱途中である状態など)等では、該乾燥ホッパから排気されて吸着塔内に導入されるガスの温度が比較的、低く、吸着塔内の温度も比較的、低い状態となる。このように、吸着塔内の温度が比較的、低い状態において、該再生用加熱器を作動させることで、減圧によってなされる吸着塔内の吸着剤の再生処理を、より効率的に行うことができる。すなわち、装置の稼動状態が定常状態(通常運転状態、例えば、乾燥ホッパ内の下層部にある粉粒体材料の加熱処理が進んだ状態)に移行すれば、乾燥ホッパから排気されるガスの温度が比較的、高い状態となり、そのガスの通過による伝熱と、水分の吸着による吸着熱とによって、吸着塔内の吸着剤の温度も徐々に上昇する傾向があるので、当該吸着塔が再生ラインに連通された際に、スムーズに上記減圧作用による再生がなされるが、上記したように、冬季や装置の運転初期の状態等では、吸着剤の温度が比較的、低い状態であるため、スムーズな再生がなされない傾向がある。上記構成とされた本発明によれば、上記のように吸着剤を適度に加熱することで、スムーズかつ効率的な再生がなされる。
このような吸着剤の予備的な加熱に必要なエネルギーは、従来のような高温の加熱ガスを吸着塔内に供給するための加熱ヒータや送風器等に必要なエネルギーよりも小さく、予備的な(或いは補助的な)昇温程度のエネルギーのみで十分であり、総合的には省エネルギー化が図れる。
本発明に係る前記粉粒体材料の乾燥方法によれば、前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、該乾燥ホッパに加熱して供給する除湿・乾燥工程と、前記吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生する再生処理工程と、を実行するようにしているので、上記粉粒体材料の除湿乾燥装置が奏する効果と同様、乾燥ホッパ内に貯留されている粉粒体材料を効率的に除湿乾燥することができるとともに、該除湿機の吸着塔の再生と、該除湿機を通過した除湿処理後のガスの乾燥ホッパへの供給とを効率的に行うことができる。
本発明に係る前記粉粒体材料の除湿乾燥方法において、前記再生処理工程の際に、前記吸着塔内にキャリアガスを導入させながら、該吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を前記キャリアガスとともに吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生するようにすれば、上記キャリアガス導入手段を備えた除湿乾燥装置が奏する効果と同様、より効率的に吸着塔の再生を行うことができる。
本発明に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置の一実施形態を模式的に示す概略説明図である。 同除湿乾燥装置の制御ブロック図である。 同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。 本発明に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置の他の実施形態を模式的に示す概略説明図である。 同除湿乾燥装置の制御ブロック図である。 同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。 本発明に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置の更に他の実施形態を模式的に示す概略説明図である。 同除湿乾燥装置の制御ブロック図である。 同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置を模式的に示す概略説明図、図2は、同除湿乾燥装置の制御ブロック図、図3は、同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。
図例の粉粒体材料の除湿乾燥装置1は、図1に示すように、大略的に、粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパ20と、該乾燥ホッパ20から排気されたガスを除湿するための除湿機30と、これらに関連して配された複数のライン(ガス管路)10〜15と、後記する吸引側再生ライン14に設けられた減圧手段としての再生用真空ポンプ(真空発生器)40と、後記する導入側再生ライン15に設けられたキャリアガス導入手段50と、当該除湿乾燥装置1の適所に設けられ、装置各部を制御するための制御部を構成するCPU60(図2参照)とを備えている。
上記乾燥ホッパ20は、下部が逆円錐状、上部が円筒状とされ、上方から順次投入された粉粒体材料を貯留するホッパ本体21と、後記する除湿機30を通過して供給されるガスを加熱するための乾燥ホッパ用加熱ヒータ24とを備えている。
上記ホッパ本体21の下部には、加熱乾燥された粉粒体材料を、次の処理工程(樹脂成形機や一時貯留ホッパ、加工機等(不図示))へ向けて順次排出するための開閉バルブ等で構成された排出部23が設けられている。
該ホッパ本体21の上部には、該ホッパ本体21内に貯留された粉粒体材料層中を通過したガスを排出するための排気口26が設けられている。
また、該ホッパ本体21内の下方部には、後記する供給ライン10を介して供給されるガスを、該ホッパ本体21内に吐出するための吐出口25が設けられている。この吐出口25は、平面視円状に形成されたホッパ本体21の平面視略中心に配置されており、供給ライン10を経て送気され、上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24で加熱されたガスを、均一に分散してホッパ本体21内に給気する構成とされている。
また、上記ホッパ本体21の上方には、例えば、材料タンク(不図示)などから材料輸送管を介して輸送される粉粒体材料を捕集して、一時的に貯留する捕集器22が接続されており、該捕集器22の下方に設けられた材料投入バルブ(不図示)を開放させることにより、粉粒体材料がホッパ本体21内に順次投入される。
上述のようなホッパ本体21への粉粒体材料の投入は、例えば、ホッパ本体21の上方部位に配設されたレベルゲージなどの材料センサ(不図示)の信号に基づいてなされ、上記排出部23から排出された量に応じて、順次投入されて、ホッパ本体21内の粉粒体材料の貯留量が略一定となるように制御されている。すなわち、ホッパ本体21内に積層状態で貯留されている粉粒体材料は、後記するように除湿乾燥処理がなされて、最下層にあるものから順次排出され、また、新たな粉粒体材料が排出された量に応じて上方の捕集器22から投入される。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、合成樹脂材等の樹脂ペレットや樹脂繊維片等、或いは金属材料や半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等、除湿乾燥処理が必要な材料を含む。
尚、上記のような粉粒体材料の投入及び排出は、ホッパ本体21内の貯留量がある程度の貯留量となるように、連続的あるいは間歇的になされるものとしてもよい。
或いは、上記のような態様に代えて、ホッパ本体21内に、貯留された粉粒体材料の全量を十分に除湿乾燥した後、全量を次工程に向けて排出して供給し、再び、ホッパ本体21に満状態となるまで粉粒体材料を貯留して、除湿乾燥を行うような態様としてもよい。
また、図示を省略しているが、上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24の出口側には、該乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を通過したガスの温度を検出するための温度検出センサが配設されている。この温度検出センサの検出温度に基づいて、後記するCPU60によって該乾燥ホッパ用加熱ヒータ24のON/OFF制御或いはPID制御等の通電の制御がなされる。
尚、この乾燥ホッパ用加熱ヒータ24で加熱されてホッパ本体21内に導入される加熱されたガスの温度は、粉粒体材料の種類や初期水分率、ホッパ本体21の容量や排出量等に応じて、適宜、設定可能であるが、例えば、80℃〜160℃程度としてもよい。
上記除湿機30は、単一の吸着塔31を備えたいわゆる一塔式タイプの除湿機であって、該吸着塔31内には、粒状或いは塊状の吸着剤32が充填され、また、該吸着塔31には、再生用加熱器としての吸着塔プレヒータ33が付設されている。
上記吸着塔31は、円筒形状とされ、その中空の内方空間の適所に、上記吸着剤32が充填されている。また、該吸着塔31の上下には、ガス流通孔がそれぞれ設けられており、その一方のガス流通孔から該吸着塔31内にガスが導入されるとともに、その導入されたガスが該吸着剤32を通過して、他方のガス流通孔から該吸着塔31外に排出される構成とされている。
上記吸着剤32としては、シリカゲル、チタニウムシリカゲル、リチウムクロライド、合成ゼオライト(商品名モレキュラシーブ)などが挙げられるが、固体のもので、水分の吸着が可能かつ後記する減圧作用による再生(水分の脱離)が可能なものであれば、どのようなものでもよい。
尚、上記したような吸着塔31に吸着剤32を充填する態様に代えて、例えば、吸着塔31の内部に、ハニカム状の吸着体を収容するような態様にしてもよい。このようなハニカム状の吸着体としては、例えば、セラミックファイバー等の繊維状材料を、多数のガス流通路を吸着塔31の軸心方向(ガス通過方向)に沿って形成するように、ハニカム状に形成し、そのハニカム状体に、水分を吸着するための吸着剤を含浸させたものとしてもよい。
上記吸着塔プレヒータ33は、例えば、シーズヒータなどの発熱体で構成されており、上記吸着剤32を伝熱によって加熱する。
また、図示を省略しているが、上記吸着塔31には、後記する再生処理工程時における上記吸着塔プレヒータ33によって加熱された吸着剤32を通過したガスの温度を検出するための温度検出センサが配設されており、この検出温度に基づいて、後記するCPU60によって該吸着塔プレヒータ33のON/OFF制御或いはPID制御等の通電の制御がなされる。
この吸着塔プレヒータ33の通電の制御は、吸着剤32の温度が所定の温度以上となるよう制御するようにしてもよい。すなわち、予め設定された所定の温度を上回ったときには、該吸着塔プレヒータ33を停止させるようにしてもよい。
特に、当該除湿乾燥装置1の運転初期や冬季等、吸着塔31内の温度が比較的、低い状態では、後記する減圧再生がスムーズになされない傾向があるが、吸着塔プレヒータ33によって、吸着剤32を予備的に加熱することで、スムーズかつ効率的に吸着塔31の再生を行うことができる。
上記所定の温度は、例えば、40℃〜70℃程度としてもよい。該所定の温度が低すぎる場合には、吸着剤32の後記する減圧再生がスムーズになされない傾向があり、高すぎる場合には、再生後の吸着剤32の吸着能力が低下する傾向がある。
また、当該除湿乾燥装置1の稼動状態が定常状態(通常運転状態)に移行すれば、乾燥ホッパ20から排気されるガスの温度が比較的、高い状態となり、そのガスの通過による伝熱と、水分の吸着による吸着熱とによって、吸着塔31内の吸着剤32の温度も徐々に上昇する傾向があるので、上記程度の温度となることが考えられる。このような場合には、当該吸着塔31が後記する再生ラインに連通された際に、スムーズに減圧作用による再生がなされるとともに、吸着塔プレヒータ33の通電率が低下し、省エネルギー化が図れる。
尚、上記吸着塔プレヒータ33は、後記する再生処理工程がなされる際に、予め設定された所定時間、駆動させるようにしてもよい。或いは、当該吸着塔31の再生処理工程が終了するまで駆動するような態様にしてもよい。
または、吸着剤32が上記所定の温度を上回るまでの時間、及び当該吸着塔31の再生処理工程が終了するまでの時間のうちのいずれか一方の時間が経過するまで駆動を継続させるようにしてもよい。
また、当該吸着塔31の再生処理工程の実行がなされる毎に、駆動するようにしてもよく、装置の運転初期における、例えば、数回程度の再生処理工程を実行する際にのみ駆動するようにしてもよい。
若しくは、当該除湿乾燥装置1の稼働時間が経過するにつれて、上述のように、当該吸着塔31内の吸着剤32の温度も徐々に上昇する傾向があり、減圧再生がスムーズになされるようになることも考えられるので、上記吸着塔プレヒータ33を設けないようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、吸着剤32が充填された吸着塔31内に、発熱体を配置し、伝熱によって吸着剤32を加熱する態様とされた吸着塔プレヒータ33を例示しているが、吸着剤32の加熱が可能な態様であれば、どのようなヒータを採用してもよい。 例えば、発熱体として面状のセラミック(半導体)ヒータを内蔵した多数の放熱フィン、或いはセラミックヒータに付設された多数の放熱フィンを組み合わせて、多数のガス流通路を長手方向に沿って形成した放熱フィン付ヒータを、後記するように、当該吸着塔31の再生処理工程がなされる際におけるキャリアガスの通過方向上流側(吸着塔31内における吸着剤32の上流側、或いは吸着塔31自体の上流側(後記する供給・再生共用ライン13など)など)に配置するような態様としてもよい。このような放熱フィン付ヒータを採用することによって、ヒータ自体の昇温、冷却が短時間でなされる。すなわち、このように、ヒータによって加熱されたキャリアガスを後記するように再生用真空ポンプ40による吸引によって、吸着剤32を通過させる態様とすることで、伝熱によって加熱する態様と比べて、起動時におけるヒータ自体の昇温に要する時間、及び停止時におけるヒータ自体の冷却に要する時間が比較的、短時間となるので、吸着剤32を比較的、短時間で昇温させることができるとともに、該吸着剤32を無駄に加熱するようなことを低減できる。
また、再生用加熱器としてのヒータを、当該吸着塔31の再生処理工程がなされる際におけるキャリアガスの通過方向上流側、かつ、当該吸着塔31においてガス除湿工程がなされる際におけるガスの通過方向下流側に配設する態様とすることで、例えば、当該吸着塔31の再生処理工程が終了した後に、後記するように、当該吸着塔31がガス除湿・乾燥循環ライン側に切り替えられた際に、当該ヒータが保有する熱量を、ホッパ本体21へ供給するガスの加熱に利用することができる。或いは、例えば、当該吸着塔31の再生処理工程が終了した後に、後記するように、当該吸着塔31がガス除湿・乾燥循環ライン側に切り替えられた際にも当該ヒータを作動させるような態様も可能となる。これによれば、乾燥ホッパ20側に設けられた乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を、該再生用加熱器によって補助することができ、メインの加熱器の稼働率を低減させることもできる。
上記CPU60は、図2に示すように、当該除湿乾燥装置1の各機器を制御し、装置の適所に設けられた制御盤等に設けられている。該制御盤には、上記CPU60と信号線を介してそれぞれ接続された、各種設定などを設定したり、表示したりするための表示操作部を構成する操作パネル61と該操作パネル61の操作により設定された設定条件や後記する基本動作を実行するための制御プログラムなどの各種プログラムが格納される記憶部62とが設けられている。
また、このCPU60には、信号線を介して、上記した乾燥ホッパ用加熱ヒータ24、後記する循環用ブロア16、再生用真空ポンプ40、再生側露点検出センサ41、上記吸着塔プレヒータ33及び各電磁弁、並びに上記した(及び後記する)各温度検出センサ(不図示)及び後記する圧力計(不図示)等が接続されている。
上記構成とされた乾燥ホッパ20及び除湿機30には、図1に示すように、複数のライン10〜15が関連して配されている。
上記乾燥ホッパ20におけるホッパ本体21の上記排気口26には、該ホッパ本体21から排気されたガスを、上記除湿機30側に向けて帰還させるための帰還ライン11の一端が接続されている。
この帰還ライン11には、塵埃や粉粒体材料から揮発した揮発物質、オイル等を捕捉するための循環フィルタ17と、該帰還ライン11を通過するガスを冷却するための冷却器18と、ライン切り替え手段としての第1電磁弁63とが、上記ホッパ本体21から除湿機30側に向けて、この順に配設されている。
上記冷却器18は、例えば、乾燥ホッパ20から排気されるガスの温度が、比較的、高温である場合に、後記する循環用ブロア16の保護のためや、吸着剤32の吸着能力を向上させるため(或いは、低下させないため)に設けられており、例えば、該帰還ライン11を通過するガスの温度が、40℃〜70℃程度となるように、該ガスを冷却する。このような冷却器18は、乾燥ホッパ20から排気されるガスの温度が、上記程度の温度よりも低い場合には、配設しないようにしてもよく、或いは、帰還ライン11に温度検出センサを設けて、使用態様(乾燥ホッパ20に加熱して供給するガスの給気設定温度や、乾燥ホッパ20から排気されたガスの排気温度等)に応じて、当該冷却器18を上記CPU60によって、ON/OFF制御するようにしてもよい。
また、冷却器18としては、水冷式や空冷式など公知の冷却器の採用が可能である。
上記帰還ライン11の他端には、三方継手等を介して、帰還・再生共用ライン12の一端及び吸引側再生ライン14の一端がそれぞれ接続されている。
上記帰還・再生共用ライン12の他端は、上記吸着塔31の一方のガス流通孔に接続されている。
上記吸引側再生ライン14には、上記同様のフィルタ43と、再生ライン開閉手段としての第3電磁弁42と、再生用真空ポンプ40と、再生側露点検出センサ41とが、他端に向けて、この順に配設されている。該吸引側再生ライン14の他端は、装置外(大気)に向けて開口している。
上記フィルタ43は、後記するように、再生用真空ポンプ40による減圧作用によって上記吸着塔31の吸着剤32を再生する際に、再生用真空ポンプ40に塵埃や揮発物質等が導入されないようにするため、また、再生用真空ポンプ40から装置外に排気されるガスを清浄化するために設けている。
上記再生用真空ポンプ40は、後記するように吸着塔31を、減圧作用によって再生する際に駆動され、該吸着塔31内を減圧するための減圧手段を構成する。
ここに、上記再生用真空ポンプ40によってなされる吸着塔31内の減圧状態は、吸着塔31内が大気圧より低い圧力状態となる真空状態を指す。
尚、再生用真空ポンプ40に代えて、例えば、エジェクタ装置等の他の真空発生器を採用するようにしてもよい。
上記再生用真空ポンプ40は、例えば、吸着塔31内の到達真空度が、50kPa(abs)〜4kPa(abs)程度となるよう減圧できるポンプを採用するようにしてもよく、好ましくは、20kPa(abs)〜4kPa(abs)程度となるよう減圧できるポンプを採用するようにしてもよい。また、当該再生用真空ポンプ40の排気速度(排気量)は、上記吸着塔31の容量等に応じて、数秒程度の比較的、短時間で該吸着塔31内が所定の真空度に到達するよう適宜、設定可能である。
また、図例では、再生用真空ポンプ40を、一段のみで構成したものを例示しているが、吸着塔31の容量や所望する到達真空度等に応じて、例えば、再生用真空ポンプを複数設けた多段構成としてもよい。
また、再生用真空ポンプ40の吸引方向上流側(排気側とは異なる側)には、図示を省略しているが、真空度を検出するための圧力センサや圧力ゲージ等の圧力計が設けられている。
上記再生側露点検出センサ41は、上記再生用真空ポンプ40によって吸引されて、排気される上記吸着塔31内の吸着剤32を通過したガスの露点を検出するためのものであって、本実施形態では、該再生側露点検出センサ41の検出露点に基づいて、後記するように、上記CPU60の制御により、ラインの切り替えを行うようにしている。
尚、この再生側露点検出センサ41の設置箇所は、本実施形態では、大気圧下における露点を検出するために、再生用真空ポンプ40の排気側に設けるようにしているが、吸着塔31内に設けるようにしたり、或いは、吸着塔31と、再生用真空ポンプ40との間のラインに設けるようにしたりしてもよい。この場合は、減圧下における露点を、大気圧下における露点に換算するようにしてもよい。
上記吸引側再生ライン14に配された第3電磁弁42は、上記CPU60によって、その開閉の制御がなされ、上記再生用真空ポンプ40を駆動するとともに、該第3電磁弁42を開とすることで、上記吸着塔31内のガスを吸引、排出し、該吸着塔31内の減圧がなされる。
上記吸着塔31の他方のガス流通孔には、供給・再生共用ライン13の一端が接続されている。
該供給・再生共用ライン13の他端には、三方継手等を介して、導入側再生ライン15の一端及び供給ライン10の一端がそれぞれ接続されている。
上記供給ライン10の他端は、上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24の入口側に接続されている。この供給ライン10には、ライン切り替え手段としての第2電磁弁64と、ガスを循環させるための送風器を構成する循環用ブロア16とが、上記除湿機30側から乾燥ホッパ20側に向けて、この順に配設されている。
上記導入側再生ライン15には、後記する減圧再生の際に、上記吸着塔31内にキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入手段50が設けられている。
このキャリアガス導入手段50は、本実施形態では、上記導入側再生ライン15の他端に、三方継手等を介して、それぞれの一端が接続された乾燥空気を導入するための乾燥空気導入ライン15aと、外気を導入するための外気導入ライン15bとを備えている。
上記乾燥空気導入ライン15aの他端は、圧縮空気源51に接続されており、該圧縮空気源51から上記一端側に向けて、調質ユニット52と、ドライヤー53と、キャリアガス切り替え手段及びキャリアガスを間欠的に導入させる手段としての第4電磁弁54とがこの順に配設されている。
上記圧縮空気源51は、例えば、コンプレッサー等の圧縮機によって圧縮された空気を、アフタークーラ、ドレンセパレータ等を介して蓄える空気タンク等としてもよい。このような圧縮空気源51は、当該除湿乾燥装置1専用の圧縮空気源51を設けるようにしてもよいが、空気圧機器が設置される工場等においては、上記のような圧縮空気源51が工場設備として設けられているのが一般的であるので、その設備を利用するようにしてもよい。
尚、該圧縮空気源51に圧縮空気を供給、遮断するための開閉電磁弁を設けるようにしてもよい。
上記調質ユニット52としては、上記圧縮空気(コンプレッサーエアー)の圧力を調整するためのレギュレータや塵埃等を捕捉するためのフィルタ、ミスト状のオイル等を捕捉するためのマイクロミストセパレータ(オイルミストフィルタ)等を備えたものとしてもよい。
上記ドライヤー53は、上記コンプレッサーエアーを適度に乾燥させるためのものであって、例えば、中空糸膜式のドライヤー等、簡易型のドライヤーとしてもよい。このドライヤー53を通過したコンプレッサーエアーの露点は、例えば、−10℃〜−40℃程度の比較的、低露点となるようにしてもよい。
上記外気導入ライン15bの他端には、上記同様のフィルタ57が設けられ、また、該外気導入ライン15bには、キャリアガス切り替え手段及びキャリアガスを間欠的に導入させる手段としての第5電磁弁55が配設されている。
また、この外気導入ライン15bと、上記乾燥空気導入ライン15aとを合流させる上記導入側再生ライン15には、流量を調整するための流量制御弁としてのニードルバルブ56が配設されている。
上記構成とされたキャリアガス導入手段50では、上記第4電磁弁54を開、上記第5電磁弁55を閉とすれば、上記圧縮空気源51からのコンプレッサーエアー(乾燥空気)が、上記乾燥空気導入ライン15a、上記導入側再生ライン15、及び上記供給・再生共用ライン13をこの順に通過して、上記吸着塔31内に導入される。
また、上記第4電磁弁54を閉、上記第5電磁弁55を開とすれば、外気が上記フィルタ57、上記外気導入ライン15b、上記導入側再生ライン15、及び上記供給・再生共用ライン13をこの順に通過して、上記吸着塔31内に導入される。
一方、上記第4電磁弁54及び第5電磁弁55の両方を閉とすれば、キャリアガスの導入が停止される構成とされている。
これら第4電磁弁54及び第5電磁弁55は、上記CPU60によって、その開閉の制御がなされる。後記する基本動作の一例では、上記第4電磁弁54(または第5電磁弁55)を間欠的に開放させることによって、上記コンプレッサーエアー(または外気)を、キャリアガスとして吸着塔31内に間欠的に導入するようにしている。
尚、本実施形態では、上記第4電磁弁54及び上記第5電磁弁55を開閉制御することによって、コンプレッサーエアー(乾燥空気)または外気を選択的に切り替えて上記吸着塔31に導入する態様を例示しているが、乾燥空気または外気を選択的に切り替えて上記吸着塔31に導入し得るものであればどのような構成としてもよい。例えば、上記第4電磁弁54及び第5電磁弁55に加えて、上記導入側再生ライン15に、間欠的に開放させるための開閉電磁弁を更に設けて、上記第4電磁弁54または第5電磁弁55を開とし、該開閉電磁弁を間欠的に開放させることで、上記のようにコンプレッサーエアーまたは外気を、キャリアガスとして吸着塔31内に間欠的に導入するような態様としてもよい。
また、本実施形態では、キャリアガスとして、乾燥空気または外気を選択的に切り替えて上記吸着塔31に導入し得る態様としているが、いずれか一方を導入可能な態様としてもよい。すなわち、上記乾燥空気導入ライン15a、外気導入ライン15bのうちのいずれか一方のみを備えたものとしてもよい。
さらに、上記キャリアガスの導入は、間欠的に行う態様に限られず、後記する再生処理工程が実行される際には、常時、少量のキャリアガスを導入させるようにしてもよい。或いは、再生処理工程の中盤等において、数度または1度だけ、キャリアガスを導入させるような態様としてもよい。
若しくは、再生用真空ポンプ40を比較的、大きいものとして、キャリアガス導入手段50を設けない態様としてもよい。
上記のように接続された各ライン10〜15は、上記各電磁弁の開閉を、上記CPU60によって制御することで、その連通態様が切り替えられて、以下のように、除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、再生処理経路を形成する第2切り替え状態とに切り替えられる。
<第1切り替え状態>
上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を開、上記第3電磁弁42、第4電磁弁54及び第5電磁弁55を閉とすれば、ガス除湿・乾燥循環ラインを構成する上記帰還ライン11、帰還・再生共用ライン12、供給・再生共用ライン13及び供給ライン10によって、上記乾燥ホッパ20と除湿機30とが連通されて除湿・乾燥循環経路が形成される。すなわち、上記ライン切り替え手段を構成する上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を開(第1切り替え状態)とすることで、乾燥ホッパ用加熱ヒータ24で加熱したガスをホッパ本体21に供給するための供給ライン10,13と、該ホッパ本体21から排気されたガスを除湿機30側に帰還させるための帰還ライン11,12とを、上記除湿機30を介して連通させて、除湿・乾燥循環経路が形成される。
この第1切り替え状態で、上記循環用ブロア16及び上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を駆動すれば、上記乾燥ホッパ20の排気口26から排気されたガスは、上記帰還ライン11及び帰還・再生共用ライン12を通過して、上記除湿機30に向けて送気される。該除湿機30の吸着塔31内に導入されたそのガスは、吸着剤32を通過して、除湿処理がなされ(ガス除湿工程)、上記供給・再生共用ライン13及び供給ライン10を送気されて、上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24で加熱されて、乾燥ホッパ20の吐出口25から吐出され、ホッパ本体21内に貯留されている粉粒体材料層中を通過して、粉粒体材料の除湿乾燥がなされる(材料乾燥工程)。
粉粒体材料層中を通過したガスは、上記排気口26から排気されて、以下、上記同様に、除湿機30と乾燥ホッパ20とを、ガスが循環供給される。
このように、上記第1切り替え状態では、除湿機30において、ガス除湿工程の実行が可能となるとともに、乾燥ホッパ20において、材料乾燥工程の実行が可能となる。
<第2切り替え状態>
上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を閉、上記第3電磁弁42及び上記キャリアガス導入手段50のいずれかの電磁弁を開とすれば、上記乾燥ホッパ20と除湿機30とは、気密的に遮断されるとともに、上記キャリアガス導入手段50を有した導入側再生ライン15と、上記再生用真空ポンプ40を有した吸引側再生ライン14とが、上記除湿機30を介して連通されて再生処理経路が形成される。すなわち、上記ライン切り替え手段を構成する上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を閉(第2切り替え状態)とすることで、上記乾燥ホッパ20と除湿機30とを気密的に遮断し、かつ、上記導入側再生ライン15と、上記吸引側再生ライン14とを、上記除湿機30を介して連通させて、再生処理経路が形成される。
この第2切り替え状態で、上記再生用真空ポンプ40を駆動すれば、上記吸着塔31内が減圧されるとともに、上記したようにキャリアガス導入手段50を制御することで、キャリアガスが吸着塔31内に導入されて該吸着塔31内の吸着剤32の再生(水分の脱離)がなされる(再生処理工程)。
尚、本実施形態では、上記キャリアガス導入手段50を有した導入側再生ライン15を、上記供給・再生共用ライン13に接続し、上記再生用真空ポンプ40を有した吸引側再生ライン14を、上記帰還・再生共用ライン12に接続した態様を例示しているが、上記吸着塔31に直接、上記導入側再生ライン15及び上記吸引側再生ライン14をそれぞれ接続するような態様としてもよい。その場合には、上記吸着剤32のガス通過方向上流側及び下流側となる箇所に、上記導入側再生ライン15及び上記吸引側再生ライン14をそれぞれ接続することが好ましい。すなわち、本実施形態と同様、キャリアガス導入手段50によって吸着塔31内に導入されたキャリアガスが、吸着剤32を通過し、再生用真空ポンプ40によって吸引されて、水分とともに装置外に排出される構成としてもよい。
また、本実施形態では、上記第1切り替え状態時における吸着塔31のガス(循環ガス)の通過方向と、上記第2切り替え状態時におけるガス(キャリアガス)の通過方向とが、逆となるように、上記導入側再生ライン15及び吸引側再生ライン14を設けた態様を例示している。このような態様によれば、これらのガスの通過方向を同方向のものとした場合と比べて、吸着塔31の再生効率を高めることができるが、これらのガスの通過方向が同方向となるよう、上記導入側再生ライン15及び吸引側再生ライン14を吸着塔31に連通させるような態様にしてもよい。
さらに、除湿機30において除湿乾燥させ、乾燥ホッパ20に供給するガスとしては、空気としてもよく、或いは、水分を含んだ気体、例えば、窒素、水素、アルゴンなどのガスを除湿乾燥させて、乾燥ホッパ20へ供給し、粉粒体材料の除湿乾燥処理を行うようにしてもよい。
次に、上記構成とされた本実施形態に係る除湿乾燥装置1において実行される基本動作の一例を、図3に基づいて説明する。
尚、図3では、各機器のON/OFF動作、各電磁弁の開閉動作を模式的に図示している。また、図3において示す吸着剤通過ガスの露点グラフは、時間軸を横軸、再生側露点検出センサ41による検出露点を縦軸で示しており、再生処理工程実行時における検出露点のみを模式的に示している。
また、図3では、当該除湿乾燥装置1の起動時(スタート時)からのタイムチャートを示しており、上記再生処理工程を上記除湿・乾燥工程に先立って実行する態様を例示している。
<再生処理工程>
まず、上記したように、上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を閉、上記第3電磁弁42を開とし、上記再生用真空ポンプ40を起動させる(減圧再生工程)とともに、上記吸着塔プレヒータ33を、上記所定の温度となるまで駆動する(予備昇温工程)。
このように、当該除湿乾燥装置1の起動時乃至は運転初期の状態時に、吸着塔プレヒータ33を駆動して、吸着塔31内の吸着剤32を予備的に昇温させることで、減圧によってなされる吸着塔31内の吸着剤32の再生処理を、より効率的に行うことができる。
また、上記再生用真空ポンプ40を駆動している際には、上記第4電磁弁54を開閉制御して、上記コンプレッサーエアーをキャリアガスとして、上記吸着塔31内に間欠的に導入する(キャリアガス導入工程)。
上記間欠的に導入される一回毎のキャリアガスの導入量及び導入時間は、上記再生用真空ポンプ40によってなされる減圧度が阻害されない程度の量とすることが好ましい。
また、その導入タイミングは、本基本動作例では、一回毎の導入量及び導入時間を略一定として、再生の初期には、キャリアガスを導入する間隔を短くし、再生の終盤には、キャリアガスを導入する間隔を長く設定している。これによれば、より効率的な再生がなされる。すなわち、再生の終盤においては、吸着塔31内において拡散される水分が徐々に少なくなるので、キャリアガスを導入する間隔を長くすることで、より効率的に減圧作用による再生を行うことができる。
上記のようにキャリアガスを間欠的に導入させながら、吸着塔31内を減圧することによって、該吸着塔31内の吸着剤32の再生がなされ、上記吸引側再生ライン14に設けられた再生側露点検出センサ41の検出露点が徐々に低下する。すなわち、減圧作用によって、吸着剤32から蒸散、拡散した水分が再生用真空ポンプ40の吸引による減圧作用と、キャリアガスの導入によるすすぎ作用とによって吸着塔31外に排出され、吸着剤32の再生がなされるとともに、吸着塔31から排気されるガスの露点が低下する。
上記再生側露点検出センサ41の検出露点が、予め設定された第1閾値を下回ったときには、上記第3電磁弁42を閉とし、上記再生用真空ポンプ40を停止させ、さらに、減圧された吸着塔31内を、所定の圧力状態(例えば、大気圧状態、或いは循環用ブロア16の駆動時における除湿・乾燥循環経路内と同圧(正圧)状態)に戻すために、上記第4電磁弁54を、所定時間、開とする(真空破壊工程)。すなわち、コンプレッサーエアーを所定時間、導入することで、吸着塔31内の真空状態を破壊して、所定の圧力状態に復帰させる。この所定時間は、吸着塔31内が上記所定の圧力状態に復帰するまでに要する時間として、吸着塔31の容量や、減圧状態とされた吸着塔31内の真空度等に応じて、適宜、設定可能であるが、再生用真空ポンプ40を停止させているので、このような真空破壊は、瞬時になされる。
上記第1閾値は、当該吸着塔31において除湿処理がなされて乾燥ホッパ20に供給されるガスを、どの程度の低露点にする必要があるか等に応じて、適宜、設定可能であるが、特に、一定の低水分率とする要望が高い合成樹脂ペレット等を乾燥ホッパ20において除湿乾燥処理する場合には、例えば、−10℃〜−60℃程度、好ましくは、−40℃〜−50℃程度としてもよい。上記再生処理工程時における吸着剤32を通過したガスの露点が、上記のような低露点となるまで再生処理工程を実行することで、吸着剤32の再生が十分になされ、後に実行される除湿・乾燥工程において、当該吸着塔31を通過したガスを、上記同様、低露点にすることができ、その露点の低いガスを、乾燥ホッパ20に供給することができる。
<除湿・乾燥工程>
上記のように吸着塔31を再生して、該吸着塔31を所定の圧力状態に復帰させた後、除湿・乾燥工程(上記ガス除湿工程及び上記材料乾燥工程)を実行する。
すなわち、上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を開とし、上記循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させ、上記したように、吸着塔31においてガスを除湿処理し、除湿処理がなされたガスを加熱して乾燥ホッパ20に供給して、乾燥ホッパ20内の粉粒体材料を除湿乾燥させる。
この除湿・乾燥工程は、本実施形態では、所定の第1時間t1の間、実行するようにしている。
この第1時間t1は、上記CPU60のタイマーによってカウントされ、例えば、ホッパ本体21の容量や排出量、除湿乾燥処理する粉粒体材料の種類や条件(初期水分率等)、除湿機30の吸着剤32の吸着能力等に応じて、適宜、設定可能であるが、除湿機30を通過してホッパ本体21に供給されるガスの露点が極端に高くならない程度の時間とすることが好ましい。換言すれば、除湿機30の吸着剤32における水分吸着量が飽和状態となり、導入されたガスの除湿が該吸着剤32において十分になされなくなる前に、上記第1時間t1が経過するような時間とすることが好ましい。
上記第1時間t1が経過したときには、上記第1電磁弁63及び第2電磁弁64を閉とし、上記循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を停止させ、さらに、上記第3電磁弁42を開とし、上記再生用真空ポンプ40を起動させるとともに、キャリアガス導入手段50を制御して、上記したようにキャリアガスを間欠的に導入させて、上記再生処理工程を実行する。
次いで、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が上記第1閾値を下回ったときには、上記したように、上記真空破壊工程を実行した後に、上記第1時間t1の間、上記除湿・乾燥工程を実行し、以下、上記同様に、上記再生処理工程と、上記除湿・乾燥工程とが繰り返し実行される。
すなわち、本基本動作例では、上記ライン切り替え手段を構成する第1電磁弁63及び第2電磁弁64を制御することで、上記各ラインの連通状態を、上記除湿機30の吸着塔31をガス除湿・乾燥循環ライン10,11,12,13に連通させて、除湿処理したガスを加熱して乾燥ホッパ20に循環供給するための除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、上記除湿機30の吸着塔31を再生ライン15,13,12,14に連通させて、キャリアガスを導入させながら減圧再生するための再生処理経路を形成する第2切り替え状態とに、切り替えるようにしている。
以上のように、本実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置1によれば、除湿処理がなされたガスを、乾燥ホッパ20に供給して、粉粒体材料の除湿乾燥を行うようにしているので、粉粒体材料を効率的に除湿乾燥することができる。
また、上記のように、吸着塔31内の吸着剤32の再生を、減圧作用によって行うようにしているので、省エネルギー化が図れるとともに、該除湿機30の吸着塔31の再生と、該除湿機30を通過した除湿処理後のガスの乾燥ホッパ20への供給とを効率的に行うことができる。
特に、本実施形態では、キャリアガスを間欠的に導入させながら、減圧作用による吸着塔31の再生処理を実行するとともに、該吸着塔31の再生の終了を、再生側露点検出センサ41の検出露点に基づいて判断するようにしているので、更なる省エネルギー化が図れるとともに、吸着塔31の再生処理がより効率的になされる。
尚、上記基本動作例では、上記吸着塔プレヒータ33を、当該除湿乾燥装置1の起動時における1回目の再生処理工程のみにおいて、起動させる態様を例示しているが、2回目以降の再生処理工程においても、例えば、上記したように吸着剤32の温度等に応じて、該吸着塔プレヒータ33を起動させるようにしてもよい。
また、上記キャリアガスの導入タイミングは、上記基本動作例では、キャリアガスを導入する間隔が再生の初期から終盤に向けて、段階的に長くなるように設定した態様を例示しているが、導入する間隔を徐々に漸増させるような態様としてもよい。若しくは、導入する間隔を一定にしてもよい。特に、外気等の露点が比較的、高いガスをキャリアガスとして導入する場合には、キャリアガスを導入する間隔を、再生の初期から終盤に向けて、長くなるようにすることが好ましい。これにより、キャリアガスの水分を吸着剤32が吸着するようなことを低減でき、吸着塔31の減圧再生を阻害することなく、効率的に吸着塔31の再生処理を行なうことができる。
さらに、上記基本動作例では、上記第4電磁弁54を開閉制御して、コンプレッサーエアーを、キャリアガスとして間欠的に導入する態様について説明したが、代わりに、上記第5電磁弁55を開閉制御して、外気を、キャリアガスとして間欠的に導入する態様としてもよい。或いは、コンプレッサーエアー(乾燥空気)と外気とを組み合わせて導入するような態様、例えば、再生の初期には、外気を導入し、再生の終盤には、乾燥空気を導入するような態様としてもよい。
さらにまた、上記基本動作例では、キャリアガス導入手段50によって、吸着塔31内を所定の圧力状態に復帰させる真空破壊工程をなす態様を例示しているが、例えば、導入側再生ライン15または吸引側再生ライン14等に、真空破壊弁等を設け、該真空破壊弁を所定時間、開放させることによって、真空破壊工程を実行するようにしてもよい。若しくは、このような真空破壊工程を実行せずに、上記再生処理工程の後に、直ちに各ラインを上記再生ライン側(上記第2切り替え状態)から上記ガス除湿・乾燥循環ライン側(上記第1切り替え状態)に切り替えるようにしてもよい。すなわち、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が上記第1閾値を下回ったときに、上記吸着塔31を、上記再生ライン15,13,12,14から上記ガス除湿・乾燥循環ライン10,11,12,13に連通させるように切り替えるようにしてもよい。この場合は、例えば、上記ガス除湿・乾燥循環ラインの適所に、真空破壊手段または圧力調整手段としての圧力調整弁等を設けて、循環用ブロア16の駆動時における除湿・乾燥循環経路内の圧力が所定の圧力状態になるよう調整するようにしてもよい。このような真空破壊工程或いは真空破壊手段は、吸着塔31の容量や真空度等、ホッパ本体21の容量や各ラインの配設態様等に応じて、実行する、或いは設けないようにしてもよい。
また、上記基本動作例では、上記再生側露点検出センサ41の検出露点に基づいて、上記各ラインの連通状態を、上記第2切り替え状態から上記第1切り替え状態に切り替え制御するようにしているが、例えば、上記再生側露点検出センサ41に代えて、湿度センサを設け、その検出湿度に基づいて、上記同様に、各ラインの連通状態の切り替え制御を行うようにしてもよい。或いは、上記除湿・乾燥工程と同様、タイマー制御によって、上記各ラインの連通状態を、上記第2切り替え状態から上記第1切り替え状態に切り替え制御するようにしてもよい。このようにタイマー制御によって、上記除湿・乾燥工程と、上記再生処理工程とを切り替える際には、上記除湿・乾燥工程を実行する第1時間t1と、上記再生処理工程を実行する所定の時間とが、概ね3:1となるような時間配分としてもよい。
若しくは、上記吸引側再生ライン14または吸着塔31内に、真空度を検出するための圧力計を設けて、該圧力計の検出した真空度に基づいて、上記各ラインの連通状態を、上記第2切り替え状態から上記第1切り替え状態に切り替え制御するようにしてもよい。上記減圧再生の際に、吸着塔31内の真空度は、徐々に所定の真空度に近づいていくが、吸着塔31内の吸着剤32が吸着している水分は、上記減圧再生によって、徐々に気化し、その気化作用によって、急激には所定の真空度に達することがないので、その所定の真空度を閾値として、上記圧力計の検出した真空度が、所定の真空度に達したときに、吸着塔31の再生処理が終了(すなわち、吸着塔31内の水分が減少)したと判断して、上記各ラインの連通状態を、上記第2切り替え状態から上記第1切り替え状態に切り替え制御するようにしてもよい。このような所定の真空度は、吸着塔31内の吸着剤32の再生度に応じて、経験的乃至は実験的に設定される。
さらに、上記基本動作例では、上記除湿・乾燥工程を、所定の第1時間t1の間、実行するようにしているが、後記する第2実施形態において説明するように、除湿・乾燥工程の実行時における吸着剤32のガス通過方向下流側に、露点検出センサ(循環側露点検出センサ)を設けて、該露点検出センサの検出露点が所定の閾値を上回ったときに、吸着剤32の水分吸着量が低下したと判断し、上記各ラインの連通状態を、上記第1切り替え状態から上記第2切り替え状態に、切り替え制御するようにしてもよい。これにより、乾燥ホッパ20に供給される除湿処理されたガスの露点を、より効率的に安定させることができる。
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図4は、第2実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置を模式的に示す概略説明図、図5は、同除湿乾燥装置の制御ブロック図、図6は、同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。
尚、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略或いは簡略に説明する。また、同様の工程及び基本動作についても説明を省略或いは簡略に説明する。
本実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置1Aは、各ラインの連通状態を切り替えるためのライン切り替え手段の構成が、上記第1実施形態に係る除湿乾燥装置1とは、異なる。また、帰還・供給バイパスライン19と、循環側露点検出センサ69とを更に備えている。
本実施形態では、上記ライン切り替え手段は、各ラインの四箇所に配設された切り替え電磁弁(方向制御弁)65〜68(第1切り替え電磁弁65、第2切り替え電磁弁66、第3切り替え電磁弁67及び第4切り替え電磁弁68)で構成されている。
上記各切り替え電磁弁65〜68は、それぞれ三つのライン接続口を有した3ポート型とされるとともに、後記するように、二位置型(2ポジション型)に切り替えられる構成とされている。
これら各切り替え電磁弁65〜68は、上記第1実施形態と同様、CPU60(図5参照)によって、その切り替えの制御がなされる。
上記帰還・供給バイパスライン19は、供給ライン10と帰還ライン11とを除湿機30の吸着塔31を介さずに連通させるバイパスラインを構成する。
上記循環側露点検出センサ69は、除湿・乾燥工程実行時(除湿・乾燥循環経路形成時)における吸着塔31内の吸着剤32の間を通過したガスの露点を検出するためのものである。本実施形態では、この循環側露点検出センサ69の検出露点に基づいて、吸着塔31内の吸着剤32の水分吸着量が低下したと判断し、上記吸着塔31をガス除湿・乾燥循環ライン側から再生ライン側に、切り替え制御するようにしている。
次に、上記各切り替え電磁弁65〜68と、乾燥ホッパ20及び除湿機30に関連して配された複数のライン(ガス管路)10〜15,19との接続態様、及び各切り替え電磁弁65〜68における切り替え状態の組み合わせについて説明する。
尚、各切り替え電磁弁のライン接続口(ポート)のそれぞれについては、符号を省略し、駆動部を中心にして時計回りに順に、第1接続口、第2接続口(中央接続口)及び第3接続口として便宜的に説明するが、切り替え電磁弁の具体的構成は、図例のような態様に限られず、3ポート型、かつ二位置型(2ポジション型)に切り替えられる構成のものであれば、どのような構成のものでもよい。
上記第1切り替え電磁弁65は、帰還ライン11の途中(図例では、冷却器18の下流側)に配設されており、その第1接続口及び第3接続口に、該帰還ライン11が接続されている。また、該第1切り替え電磁弁65の第2接続口には、上記帰還・供給バイパスライン19の一端が接続されている。
上記第2切り替え電磁弁66の第1接続口には、上記帰還ライン11の他端(除湿機30側の端部)が接続されており、該第1接続口は、該帰還ライン11を介して、上記第1切り替え電磁弁65の第3接続口に連通されている。また、該第2切り替え電磁弁66の第3接続口には、吸引側再生ライン14が接続され、第2接続口には、帰還・再生共用ライン12が接続されている。
上記第3切り替え電磁弁67は、供給ライン10の途中(図例では、循環用ブロア16の上流側)に配設されており、その第1接続口及び第3接続口に、該供給ライン10が接続されている。また、該第3切り替え電磁弁67の第2接続口には、上記帰還・供給バイパスライン19の他端が接続されている。
上記第4切り替え電磁弁68の第3接続口には、上記供給ライン10の一端(除湿機30側の端部)が接続されており、該第3接続口は、該供給ライン10を介して、上記第3切り替え電磁弁67の第1接続口に連通されている。また、該第4切り替え電磁弁68の第1接続口には、導入側再生ライン15が接続され、第2接続口には、供給・再生共用ライン13が接続されている。
上記循環側露点検出センサ69は、上記第3切り替え電磁弁67と上記第4切り替え電磁弁68との間の供給ライン10に配設されている。
上記のように各切り替え電磁弁65〜68によって接続された各ライン10〜15,19は、上記複数の切り替え電磁弁65〜68における切り替え状態の組み合わせの切り替え制御をCPU60(図5参照)によって行うことで、その連通態様が切り替えられて、以下のように、除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、乾燥循環経路及び再生処理経路を形成する第2切り替え状態とに切り替えられる。
<第1切り替え状態>
上記第1切り替え電磁弁65の第2接続口を遮断し、その第1接続口と第3接続口とを連通させ、上記第2切り替え電磁弁66の第3接続口を遮断し、その第1接続口と第2接続口とを連通させ、上記第3切り替え電磁弁67の第2接続口を遮断し、その第1接続口と第3接続口とを連通させ、上記第4切り替え電磁弁68の第1接続口を遮断し、その第2接続口と第3接続口とを連通させるように、各切り替え電磁弁65〜68を切り替えたときに、この第1切り替え状態となる。
この第1切り替え状態では、上記乾燥ホッパ20の排気口26と、上記除湿機30とは、上記帰還ライン11、第1切り替え電磁弁65、第2切り替え電磁弁66及び帰還・再生共用ライン12を介して連通された状態となる。また、上記除湿機30と、上記乾燥ホッパ20の吐出口25とは、供給・再生共用ライン13、第4切り替え電磁弁68、上記供給ライン10、及び上記第3切り替え電磁弁67を介して連通された状態となる。また、この状態では、上記導入側再生ライン15、吸引側再生ライン14及び帰還・供給バイパスライン19と、上記連通状態とされた各ラインとは、気密的に遮断されている。
この第1切り替え状態において、循環用ブロア16を起動させれば、上記第1実施形態と同様、ホッパ本体21の排気口26から排気されたガスは、上記連通状態とされた各ラインを送風されて、除湿機30の吸着塔31内を通過し、除湿処理がなされて、ホッパ本体21内の吐出口25から吐出される。すなわち、帰還ライン11,12と、供給ライン13,10とを除湿機30を介して連通させて、除湿・乾燥循環経路を形成している。
また、この第1切り替え状態では、上記第1実施形態と同様、上記ガス除湿工程及び上記材料乾燥工程の実行が可能となる。すなわち、この第1切り替え状態では、ホッパ本体21から排気されたガスを、除湿機30の吸着剤32に通過させて除湿し、該ホッパ本体21に加熱して供給する除湿・乾燥工程の実行が可能となる。
<第2切り替え状態>
一方、上記第1切り替え電磁弁65の第3接続口を遮断し、その第1接続口と第2接続口とを連通させ、上記第2切り替え電磁弁66の第1接続口を遮断し、その第2接続口と第3接続口とを連通させ、上記第3切り替え電磁弁67の第1接続口を遮断し、その第2接続口と第3接続口とを連通させ、上記第4切り替え電磁弁68の第3接続口を遮断し、その第1接続口と第2接続口とを連通させるように、各切り替え電磁弁65〜68を切り替えたときに、この第2切り替え状態となる。
この第2切り替え状態では、上記乾燥ホッパ20の排気口26と、該乾燥ホッパ20の吐出口25とは、上記帰還ライン11、第1切り替え電磁弁65、帰還・供給バイパスライン19、第3切り替え電磁弁67及び上記供給ライン10を介して連通された状態となる。また、上記導入側再生ライン15と、上記吸引側再生ライン14とは、上記第4切り替え電磁弁68、供給・再生共用ライン13、上記吸着塔31、帰還・再生共用ライン12及び上記第2切り替え電磁弁66を介して連通された状態となる。
また、この状態では、上記帰還ライン11、上記帰還・供給バイパスライン19及び上記供給ライン10と、上記除湿機30及びこれに連通された各再生ライン15,13,12,14とは、気密的に遮断されている。
この第2切り替え状態において、上記循環用ブロア16を起動させれば、ホッパ本体21の排気口26から排気されたガスは、除湿機30を通過することなく送風されて、ホッパ本体21内の吐出口25から吐出される。すなわち、上記帰還ライン11と、上記供給ライン10とを除湿機30を介さずに、帰還・供給バイパスライン19を介して連通させて、乾燥循環経路を形成している。
また、上記第2切り替え状態において、再生用真空ポンプ40を起動するとともに、キャリアガス導入手段50からのキャリアガスを上記同様、吸着塔31内に導入すれば、上記第1実施形態と同様、キャリアガスが導入側再生ライン15及び供給・再生共用ライン13を経て、吸着塔31内に導入され、帰還・再生共用ライン12及び吸引側再生ライン14を経て、装置外へ排気される。すなわち、再生ライン15,13,12,14を除湿機30の吸着塔31に連通させて、再生処理経路を形成している。
また、上記第2切り替え状態では、乾燥循環工程と、再生処理工程との実行が並列的かつ同時に可能となる。すなわち、上記第2切り替え状態では、除湿機30の吸着剤32を、キャリアガスを導入させながら減圧再生するとともに、上記ホッパ本体21から排気されたガスを、除湿機30の吸着剤32を通過させずに加熱してホッパ本体21へ循環供給する再生・循環工程の実行が可能となる。
尚、本実施形態では、上記各ラインの連通態様を切り替えるための複数の切り替え電磁弁として、四箇所の接続分岐点に配したものを例示しているが、例えば、後記する第3実施形態が備えるような4ポート2ポジション型の切り替え電磁弁を2箇所の接続分岐点に配置するような態様としてもよい。この場合は、一方の切り替え電磁弁の各接続口に、帰還ライン11の上記他端、帰還・供給バイパスライン19の上記一端、吸引側再生ライン14の上記一端及び帰還・再生共用ライン12の上記一端をそれぞれ接続し、他方の切り替え電磁弁の各接続口に、供給ライン10の上記一端、帰還・供給バイパスライン19の上記他端、導入側再生ライン15の上記一端及び供給・再生共用ライン13の上記他端をそれぞれ接続するようにすればよい。
次に、上記構成とされた粉粒体材料の除湿乾燥装置1Aにおいて実行される基本動作の一例を、図6に基づいて説明する。
尚、図6では、各機器のON/OFF動作、各電磁弁の開閉動作及び切り替え動作を模式的に図示している。また、図6において示す吸着剤通過ガスの露点(再生側)グラフは、時間軸を横軸、再生側露点検出センサ41による検出露点を縦軸で示しており、再生・循環工程実行時における検出露点のみを模式的に示している。また、図6において示す吸着剤通過ガスの露点(循環側)グラフは、時間軸を横軸、循環側露点検出センサ69による検出露点を縦軸で示しており、除湿・乾燥工程実行時における検出露点のみを模式的に示している。
また、図6では、当該除湿乾燥装置1Aの起動時(スタート時)からのタイムチャートを示しており、上記再生・循環工程を上記除湿・乾燥工程に先立って実行する態様を例示している。
<再生・循環工程>
まず、上記各切り替え電磁弁65〜68を、上記第2切り替え状態とし、乾燥循環工程と、再生処理工程とを並列的かつ同時に実行する。
この第2切り替え状態では、上記したように、乾燥循環経路と、再生処理経路とが形成される。
この状態で、上記循環用ブロア16及び上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させ、乾燥ホッパ20に加熱したガスを、除湿機30の吸着塔31を通過させることなく、循環供給する(乾燥循環工程)。
一方、除湿機30側では、上記再生用真空ポンプ40を起動させる(減圧再生工程)とともに、上記吸着塔プレヒータ33を、上記第1実施形態と同様、例えば、上記所定の温度となるまで駆動する(予備昇温工程)。さらに、上記第1実施形態と同様、キャリアガス導入手段50を制御して、キャリアガスを間欠的に、上記吸着塔31内に導入させながら(キャリアガス導入工程)、該吸着塔31を減圧再生する(再生処理工程)。
また、上記第1実施形態と同様、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が、予め設定された第1閾値を下回ったときには、上記第3電磁弁42を閉とし、上記再生用真空ポンプ40を停止させ、さらに、上記同様、真空破壊工程を実行する。
<除湿・乾燥工程>
次いで、上記各切り替え電磁弁65〜68を、上記第1切り替え状態とし、上記ガス除湿工程及び上記材料乾燥工程を実行する。
この第1切り替え状態では、上記したように、除湿・乾燥循環経路が形成され、上記のように作動された循環用ブロア16及び上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24によって、吸着塔31を通過して除湿処理されたガスが加熱されてホッパ本体21内に供給され、粉粒体材料層中を通過し、排気されて上記除湿・乾燥循環経路を循環する。
上記のように循環供給されるガスの露点は、吸着塔31の吸着剤32の水分吸着量が徐々に低下することにより、徐々に上昇し、上記循環側露点検出センサ69の検出露点が上昇する。
上記循環側露点検出センサ69の検出露点が、予め設定された第2閾値を上回ったときには、上記各切り替え電磁弁65〜68を、上記第2切り替え状態に切り替えて、上記再生・循環工程を実行する。
上記第2閾値は、上記第1閾値と同様、当該吸着塔31において除湿処理がなされて乾燥ホッパ20に供給されるガスを、どの程度の低露点にする必要があるか、どの程度、安定した露点にする必要があるか等に応じて、適宜、設定可能であるが、特に、一定の低水分率とする要望が高い合成樹脂ペレット等を乾燥ホッパ20において除湿乾燥処理する場合には、例えば、−30℃〜10℃程度、好ましくは、−30℃〜0℃程度としてもよい。
次いで、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が上記第1閾値を下回ったときには、上記したように、上記真空破壊工程を実行した後に、上記同様、上記循環側露点検出センサ69の検出露点が第2閾値を上回るまで、上記除湿・乾燥工程を実行し、以下、上記同様に、上記再生・循環工程と、上記除湿・乾燥工程とが繰り返し実行される。
すなわち、本基本動作例では、上記ライン切り替え手段を構成する各切り替え電磁弁65〜68を制御することで、上記各ラインの連通状態を、上記除湿機30の吸着塔31をガス除湿・乾燥循環ライン10,11,12,13に連通させて、除湿処理したガスを加熱して乾燥ホッパ20に循環供給するための除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、上記帰還ライン11と供給ライン10とを除湿機30の吸着塔31を介さずに連通させて、乾燥循環経路を形成し、かつ、上記除湿機30の吸着塔31を再生ライン15,13,12,14に連通させて、キャリアガスを導入させながら減圧再生するための再生処理経路を形成する第2切り替え状態とに、切り替えるようにしている。
以上のように、本実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置1Aによれば、上記第1実施形態と同様、粉粒体材料を効率的に除湿乾燥することができ、また、除湿機30の吸着塔31の再生を効率的に行えるとともに、省エネルギー化が図れる。
さらに、上記基本動作例では、吸着塔31の吸着剤32の吸着能力の低下を、上記循環側露点検出センサ69の検出露点に基づいて判断して、上記各ラインの連通状態の切り替えを制御するとともに、吸着塔31の吸着剤32の再生の終了を、上記再生側露点検出センサ41の検出露点に基づいて判断して、上記各ラインの連通状態の切り替えを制御するようにしているので、該吸着塔31の再生が効率的になされるとともに、安定した露点のガスを乾燥ホッパ20に供給することができる。
また、特に、本実施形態では、上記再生処理工程の実行がなされている際にも、上記乾燥ホッパ20には、帰還ライン11、帰還・供給バイパスライン19及び供給ライン10を介して加熱されたガスが循環供給されるので、上記第1実施形態とは異なり、吸着塔31の再生のために、乾燥ホッパ20へのガスの供給が停止されるようなことがない。これにより、乾燥ホッパ20内の粉粒体材料の温度を低下させるようなことがなく、乾燥ホッパ20内の粉粒体材料の除湿乾燥を効率的に行うことができる。すなわち、吸着塔の再生中に乾燥ホッパへの加熱ガスの供給が停止されると、乾燥ホッパにおいて加熱ガスの供給により昇温された粉粒状材料の温度が、その再生中に低下する場合があり、特に、当該除湿乾燥装置が運転初期の状態では、材料の昇温、乾燥が未だ十分にはなされていないため乾燥ホッパ内の水蒸気分圧が高くなり、上記のような乾燥ホッパ内における粉粒体材料の温度の低下が顕著となる傾向がある。この結果、例えば、次工程に向けて供給する材料を所定の乾燥状態にするまでに要する時間が長くなる場合があるが、上記構成とされた本実施形態に係る除湿乾燥装置1Aによれば、このようなことを防止できる。
さらに、上記構成によれば、乾燥ホッパ20に供給するガスを加熱するための乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を、吸着塔31の再生のために停止させる必要がないので、該乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を昇温するための時間等も不要となり、また、十分に加熱されていないガスが乾燥ホッパ20内に送風されるようなことも防止できる。
尚、上記第1実施形態で説明したように、本実施形態においても上記第2切り替え状態から上記第1切り替え状態への切り替えを、湿度検出センサの検出湿度に基づいて切り替え制御したり、圧力計の真空度に基づいて切り替え制御したり、タイマー制御によって切り替え制御したりするようにしてもよい。また、上記第1切り替え状態から上記第2切り替え状態への切り替えも、上記第1実施形態と同様、タイマー制御によって切り替えるようにしてもよい。
また、吸着塔プレヒータ33の作動態様や、キャリアガス導入手段50の制御態様、真空破壊工程の態様等についても、上記第1実施形態において説明したような種々の態様を、本実施形態に採用することが可能である。
さらに、上記基本動作例では、当該除湿乾燥装置1Aの起動時の1回目の再生・循環工程の実行時において、乾燥循環工程を実行する態様、すなわち、循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させる態様を例示しているが、その1回目の再生・循環工程実行時には、後記する第3実施形態のように、再生処理工程のみを実行する態様、すなわち、循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させないようにしてもよい。
次に、本発明に係る更に他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図7は、第3実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置を模式的に示す概略説明図、図8は、同除湿乾燥装置の制御ブロック図、図9は、同除湿乾燥装置で実行される基本動作の一例を説明するためのタイムチャートである。
尚、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略或いは簡略に説明する。また、同様の工程及び基本動作についても説明を省略或いは簡略に説明する。
本実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置1Bは、各ラインの連通状態を切り替えるためのライン切り替え手段の構成、及び除湿機の構成が、上記第1実施形態に係る除湿乾燥装置1とは異なる。
本実施形態に係る除湿乾燥装置1Bが備える除湿機30Aは、複数の吸着塔31A,31B(図例では二塔)を備えたいわゆる多塔式タイプの除湿機とされている。これら各吸着塔31A,31Bには、上記各実施形態と同様、吸着剤32A,32Bがそれぞれ充填され、また、吸着塔プレヒータ33A,33B(第1吸着塔プレヒータ33A、第2吸着塔プレヒータ33B)がそれぞれ付設されている。
また、上記二塔式とされた除湿機30Aに対応させて、各ライン及びライン切り替え手段を構成している。
上記ライン切り替え手段は、本実施形態では、2箇所の接続分岐点に配設された切り替え電磁弁(方向制御弁)63A,64A(第1切り替え電磁弁63A、第2切り替え電磁弁64A)で構成されている。
これら各切り替え電磁弁63A,64Aは、それぞれ四つのライン接続口を有した4ポート型とされるとともに、後記するように、二位置型(2ポジション型)に切り替えられる構成とされている。
これら各切り替え電磁弁63A,64Aは、上記第1実施形態と同様、CPU60(図8参照)によって、その切り替えの制御がなされる。
上記各ラインは、上記第1実施形態の帰還・再生共用ライン12、及び供給・再生共用ライン13とは異なり、本実施形態では、上記二塔の吸着塔31A,31Bに対応させて、二本の帰還・再生共用ライン12A,12B及び二本の供給・再生共用ライン13A,13Bを備えている。
次に、上記各切り替え電磁弁63A,64Aと、乾燥ホッパ20及び除湿機30に関連して配された複数のライン(ガス管路)10〜15との接続態様、及び各切り替え電磁弁63A,64Aにおける切り替え状態の組み合わせについて説明する。
尚、各切り替え電磁弁のライン接続口(ポート)のそれぞれについては、符号を省略し、駆動部を中心にして時計回りに順に、第1接続口、第2接続口、第3接続口及び第4接続口として便宜的に説明するが、切り替え電磁弁の具体的構成は、図例のような態様に限られず、4ポート型、かつ二位置型(2ポジション型)に切り替えられる構成のものであれば、どのような構成のものでもよい。
上記第1切り替え電磁弁63Aの第1接続口には、帰還ライン11の他端(除湿機30A側の端部)が接続され、第2接続口には、第1吸着塔側の帰還・再生共用ライン12Aの一端が接続され、第3接続口には、吸引側再生ライン14が接続され、第4接続口には、第2吸着塔側の帰還・再生共用ライン12Bの一端が接続されている。
上記第1吸着塔側の帰還・再生共用ライン12Aの他端は、第1吸着塔31Aの一方のガス流通孔に接続され、上記第2吸着塔側の帰還・再生共用ライン12Bの他端は、第2吸着塔31Bの一方のガス流通孔に接続されている。
また、第1吸着塔31Aの他方のガス流通孔には、第1吸着塔側の供給・再生共用ライン13Aの一端が接続され、第2吸着塔31Bの他方のガス流通孔には、第2吸着塔側の供給・再生共用ライン13Bの一端が接続されている。
上記第2切り替え電磁弁64Aの第1接続口には、上記第2吸着塔側の供給・再生共用ライン13Bの他端が接続され、第2接続口には、導入側再生ライン15が接続され、第3接続口には、上記第1吸着塔側の供給・再生共用ライン13Aの他端が接続され、第4接続口には、供給ライン10の一端(除湿機30A側の端部)が接続されている。
上記のように各切り替え電磁弁63A,64Aによって接続された各ライン10〜15は、上記各切り替え電磁弁63A,64Aにおける切り替え状態の組み合わせの切り替え制御をCPU60(図8参照)によって行うことで、その連通態様が切り替えられて、以下のように、第1吸着塔31Aを再生ラインに連通させて再生処理経路を形成するとともに、第2吸着塔31Bをガス除湿・乾燥循環ラインに連通させて除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、第2吸着塔31Bを再生ラインに連通させて再生処理経路を形成するとともに、第1吸着塔31Aをガス除湿・乾燥循環ラインに連通させて除湿・乾燥循環経路を形成する第2切り替え状態とに切り替えられる。
<第1切り替え状態>
上記第1切り替え電磁弁63Aの第1接続口と第4接続口とを連通させるとともに、第2接続口と第3接続口とを連通させ、かつ、上記第2切り替え電磁弁64Aの第1接続口と第4接続口とを連通させるとともに、第2接続口と第3接続口とを連通させるように、各切り替え電磁弁63A,64Aを切り替えたときに、この第1切り替え状態となる。
この第1切り替え状態では、上記第1吸着塔31Aは、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを介して、上記導入側再生ライン15及び上記吸引側再生ライン14に連通された状態となる。また、この状態では、上記第2吸着塔31Bは、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを介して、上記帰還ライン11と上記供給ライン10とによって、上記乾燥ホッパ20に連通された状態となる。
また、この第1切り替え状態では、上記のように各再生ラインに連通された第1吸着塔31A及び各再生ラインと、上記のようにガス除湿・乾燥循環ラインに連通された第2吸着塔31B及び該ガス除湿・乾燥循環ラインとは、気密的に遮断されている。
この第1切り替え状態において、上記同様に再生処理工程を実行すれば、上記第1吸着塔31A内の吸着剤32Aの再生がなされる。
また、この第1切り替え状態において、循環用ブロア16を起動させれば、ホッパ本体21の排気口26から排気されたガスは、上記連通状態とされた各ラインを送風されて、第2吸着塔31B内を通過し、除湿処理がなされて、ホッパ本体21内の吐出口25から吐出されて、上記ガス除湿工程及び上記材料乾燥工程がなされる。
すなわち、この第1切り替え状態では、上記第1吸着塔31Aにおいて再生処理工程の実行が可能とされ、上記第2吸着塔31Bにおいて除湿・乾燥工程の実行が可能とされている。
<第2切り替え状態>
一方、上記第1切り替え電磁弁63Aの第1接続口と第2接続口とを連通させるとともに、第3接続口と第4接続口とを連通させ、かつ、上記第2切り替え電磁弁64Aの第1接続口と第2接続口とを連通させるとともに、第3接続口と第4接続口とを連通させるように、各切り替え電磁弁63A,64Aを切り替えたときに、この第2切り替え状態となる。
この第2切り替え状態では、上記第1吸着塔31Aは、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを介して、上記帰還ライン11と上記供給ライン10とによって、上記乾燥ホッパ20に連通された状態となる。また、この状態では、上記第2吸着塔31Bは、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを介して、上記導入側再生ライン15及び上記吸引側再生ライン14に連通された状態となる。
また、この第2切り替え状態では、上記のようにガス除湿・乾燥循環ラインに連通された第1吸着塔31A及び該ガス除湿・乾燥循環ラインと、上記のように各再生ラインに連通された第2吸着塔31B及び各再生ラインとは、気密的に遮断されている。
この第2切り替え状態において、上記同様に再生処理工程を実行すれば、上記第2吸着塔31B内の吸着剤32Bの再生がなされる。
また、この第2切り替え状態において、循環用ブロア16を起動させれば、ホッパ本体21の排気口26から排気されたガスは、上記連通状態とされた各ラインを送風されて、第1吸着塔31A内を通過し、除湿処理がなされて、ホッパ本体21内の吐出口25から吐出されて、上記ガス除湿工程及び上記材料乾燥工程がなされる。
すなわち、この第2切り替え状態では、上記第2吸着塔31Bにおいて再生処理工程の実行が可能とされ、上記第1吸着塔31Aにおいて除湿・乾燥工程の実行が可能とされている。
尚、本実施形態では、上記各ラインの連通態様を切り替えるための複数の切り替え電磁弁として、二箇所の接続分岐点に配したものを例示しているが、例えば、上記第2実施形態が備えるような3ポート2ポジション型の切り替え電磁弁を4箇所の接続分岐点に配置するような態様とし、この4つの切り替え電磁弁によって、上記したような各ラインの連通状態の切り替えを行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、除湿機30Aは、2つの吸着塔31A,31Bを備えたものを例示しているが、3つ以上の吸着塔を備えたものとしてもよい。
次に、上記構成とされた粉粒体材料の除湿乾燥装置1Bにおいて実行される基本動作の一例を、図9に基づいて説明する。
尚、図9では、各機器のON/OFF動作、各電磁弁の開閉動作及び切り替え動作を模式的に図示している。また、図9において示す吸着剤通過ガスの露点(再生側)グラフは、時間軸を横軸、再生側露点検出センサ41による検出露点を縦軸で示しており、各吸着塔においてなされる再生処理工程実行時における検出露点のみを模式的に示している。
また、図9では、当該除湿乾燥装置1Bの起動時(スタート時)からのタイムチャートを示しており、上記第1吸着塔31Aの再生処理工程を、当該吸着塔31Aにおけるガス除湿工程に先立って実行する態様を例示している。
<第1吸着塔再生工程及び第2吸着塔スタンバイ工程>
まず、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを、上記第1切り替え状態とし、上記第1吸着塔31Aを上記各再生ライン15,13A,12A,14に連通させるとともに、上記第2吸着塔31Bを上記ガス除湿・乾燥循環ライン11,12B,13B,10に連通させる。
また、上記第1切り替え状態とされた際には、上記再生用真空ポンプ40を起動させる(減圧再生工程)とともに、上記第1吸着塔プレヒータ33Aを、上記第1実施形態と同様、例えば、上記所定の温度となるまで駆動する(予備昇温工程)。さらに、上記第1実施形態と同様、キャリアガス導入手段50を制御して、キャリアガスを間欠的に、上記第1吸着塔31A内に導入させながら(キャリアガス導入工程)、該第1吸着塔31Aを減圧再生する(第1吸着塔再生工程)。
また、上記第1実施形態と同様、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が、予め設定された第1閾値を下回ったときには、上記第3電磁弁42を閉とし、上記再生用真空ポンプ40を停止させ、さらに、上記同様、真空破壊工程を実行する。
また、この状態では、上記循環用ブロア16及び上記乾燥ホッパ用加熱ヒータ24は、停止されており、上記ガス除湿・乾燥循環ラインに連通された第2吸着塔31Bは、所定の第2時間t2が経過するまでは、スタンバイ状態とされている(第2吸着塔スタンバイ工程)。
上記第2時間t2は、上記CPU60のタイマーによってカウントされ、例えば、ホッパ本体21の容量や排出量、除湿乾燥処理する粉粒体材料の種類や条件(初期水分率等)、除湿機30Aの各吸着剤32A,32Bの吸着能力等に応じて、適宜、設定可能であるが、各吸着塔31A,31Bにおける各再生処理工程が終了する時間よりも長く、かつ、各吸着塔31A,31Bを通過してホッパ本体21に供給されるガスの露点が極端に高くならない程度の時間とすることが好ましい。換言すれば、除湿機30Aの各吸着剤32A,32Bにおける水分吸着量が飽和状態となり、導入されたガスの除湿が各吸着剤32A,32Bにおいて十分になされなくなる前に、上記第2時間t2が経過するような時間とすることが好ましい。
本基本動作例では、この所定の第2時間t2が経過する毎に、上記各ラインの連通状態を、上記第1切り替え状態と、上記第2切り替え状態とに切り替える態様としている。
<第1吸着塔ガス除湿工程及び第2吸着塔再生工程>
上記第1吸着塔再生工程及び第2吸着塔スタンバイ工程において、上記第2時間t2が経過したときには、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを、上記第2切り替え状態とし、上記第1吸着塔31Aを上記ガス除湿・乾燥循環ライン11,12A,13A,10に連通させるとともに、上記第2吸着塔31Bを上記各再生ライン15,13B,12B,14に連通させる。
また、上記第2切り替え状態とされた際には、上記循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させ、上記第2時間t2が経過するまで、上記のように再生処理がなされた第1吸着塔31Aにおいて乾燥ホッパ20からのガスを除湿処理し(第1吸着塔ガス除湿工程)、その除湿処理がなされたガスを加熱して、乾燥ホッパ20に供給する(除湿・乾燥工程)。
また、上記第2切り替え状態とされた際には、上記再生用真空ポンプ40を起動させる(減圧再生工程)とともに、上記第2吸着塔プレヒータ33Bを、上記第1実施形態と同様、例えば、上記所定の温度となるまで駆動する(予備昇温工程)。さらに、上記第1実施形態と同様、キャリアガス導入手段50を制御して、キャリアガスを間欠的に、上記第2吸着塔31B内に導入させながら(キャリアガス導入工程)、該第2吸着塔31Bを減圧再生する(第2吸着塔再生工程)。
また、上記第1実施形態と同様、上記再生側露点検出センサ41の検出露点が、予め設定された第1閾値を下回ったときには、上記第3電磁弁42を閉とし、上記再生用真空ポンプ40を停止させ、さらに、上記同様、真空破壊工程を実行する。
<第1吸着塔再生工程及び第2吸着塔ガス除湿工程>
上記第1吸着塔ガス除湿工程及び第2吸着塔再生工程において、上記第2時間t2が経過したときには、上記各切り替え電磁弁63A,64Aを、上記同様、第1切り替え状態とし、上記第1吸着塔31Aを上記各再生ライン15,13A,12A,14に連通させて、上記同様、当該第1吸着塔31Aの再生処理工程(第1吸着塔再生工程)及び真空破壊工程を実行するとともに、上記第2吸着塔31Bを上記ガス除湿・乾燥循環ライン11,12B,13B,10に連通させて、上記のように再生処理がなされた第2吸着塔31Bにおいて乾燥ホッパ20からのガスを除湿処理し(第2吸着塔ガス除湿工程)、その除湿処理がなされたガスを加熱して、乾燥ホッパ20に供給する(除湿・乾燥工程)。
次いで、上記第1吸着塔再生工程及び第2吸着塔ガス除湿工程において、上記第2時間t2が経過したときには、上記同様、上記第1吸着塔ガス除湿工程及び第2吸着塔再生工程を実行し、以下、上記同様に、上記第1吸着塔再生工程及び第2吸着塔ガス除湿工程と、上記第1吸着塔ガス除湿工程及び第2吸着塔再生工程とが繰り返し実行される。
すなわち、本基本動作例では、上記ライン切り替え手段を構成する各切り替え電磁弁63A,64Aを制御することで、上記各ラインの連通状態を、一方の吸着塔31Aを再生ラインに連通させて再生処理経路を形成するとともに、他方の吸着塔31Bをガス除湿・乾燥循環ラインに連通させて除湿・乾燥循環経路を形成する第1切り替え状態と、他方の吸着塔31Bを再生ラインに連通させて再生処理経路を形成するとともに、一方の吸着塔31Aをガス除湿・乾燥循環ラインに連通させて除湿・乾燥循環経路を形成する第2切り替え状態とに、切り替えるようにしている。
以上のように、本実施形態に係る粉粒体材料の除湿乾燥装置1Bによれば、上記第1実施形態と同様、粉粒体材料を効率的に除湿乾燥することができ、また、除湿機30Aの各吸着塔31A,31Bの再生を効率的に行えるとともに、省エネルギー化が図れる。
また、特に、本実施形態では、除湿機30Aを、複数の吸着塔31A,31Bを備えた構成とし、上記各ラインの連通態様を切り替えることで、いずれかの吸着塔において、当該吸着塔の吸着剤の減圧再生をなし、いずれかの吸着塔において、乾燥ホッパ20からのガスを当該吸着塔の吸着剤を通過させて、除湿処理して乾燥ホッパ20に供給するようにしているので、上記循環用ブロア16が作動されている際には、上記乾燥ホッパ20に、いずれかの吸着塔を通過したガスを加熱して、常時、供給することができるので、該乾燥ホッパ20に貯留されている粉粒体材料を、上記各実施形態と比べて、より効率的に除湿乾燥させることができる。
尚、上記第1実施形態で説明したように、本実施形態においても上記各吸着塔31A,31Bにおける再生処理工程の終了を、湿度検出センサの検出湿度に基づいて判断したり、圧力計の真空度に基づいて判断したり、或いは、該再生処理工程をタイマー制御によって終了させたりするようにしてもよい。また、上記各吸着塔31A,31Bにおけるガス除湿工程から再生処理工程への切り替えも、上記第2実施形態と同様、循環側露点検出センサの検出露点に基づいて切り替えるようにしてもよい。
また、各吸着塔プレヒータ33A,33Bの作動態様や、キャリアガス導入手段50の制御態様、真空破壊工程の態様等についても、上記第1実施形態において説明したような種々の態様を、本実施形態に採用することが可能である。
さらに、上記基本動作例では、当該除湿乾燥装置1Bの起動時の1回目の第1吸着塔31Aの再生工程がなされている際に、上記第2吸着塔31Bをスタンバイ状態とした態様を例示しているが、この際に、第2吸着塔31Bをスタンバイ状態とせずに、循環用ブロア16及び乾燥ホッパ用加熱ヒータ24を起動させて、該第2吸着塔31Bにおいて、ガス除湿工程を実行するような態様としてもよい。
さらにまた、本実施形態では、複数の吸着塔のそれぞれに対する各ラインとの連通状態の切り替えを、切り替え電磁弁を切り替え制御することによって行う態様を例示しているが、例えば、複数の吸着塔の上流側及び下流側に、それぞれ対応するライン切り替え用の蓋体を設け、該蓋体に各ラインを接続させ、該蓋体に対して、複数の吸着塔を回転させることで、複数の吸着塔のそれぞれに対する各ラインとの連通状態の切り替えを行うような態様としてもよい。この場合には、回転されて切り替えられた際に、各蓋体の各ラインと、複数の吸着塔のそれぞれとが気密的に連通するような態様とすればよい。
1,1A,1B 粉粒体材料の除湿乾燥装置
10 供給ライン(ガス除湿・乾燥循環ライン)
11 帰還ライン(ガス除湿・乾燥循環ライン)
12,12A,12B 帰還・再生共用ライン(ガス除湿・乾燥循環ライン、再生ライン)
13,13A,13B 供給・再生共用ライン(ガス除湿・乾燥循環ライン、再生ライン)
14 吸引側再生ライン(再生ライン)
15 導入側再生ライン(キャリアガス導入管、キャリアガス導入手段、再生ライン)
15a 乾燥空気導入ライン(乾燥空気導入管、キャリアガス導入手段)
15b 外気導入ライン(外気導入管、キャリアガス導入手段)
20 乾燥ホッパ
24 乾燥ホッパ用加熱ヒータ(加熱器)
30,30A 除湿機
31,31A,31B 吸着塔
32,32A,32B 吸着剤
33,33A,33B 吸着塔プレヒータ(再生用加熱器)
40 再生用真空ポンプ(真空発生器、減圧手段)
41 再生側露点検出センサ(露点検出センサ)
50 キャリアガス導入手段
54 第4電磁弁(キャリアガス切り替え手段)
55 第5電磁弁(キャリアガス切り替え手段)
60 CPU(制御部)

Claims (8)

  1. 粉粒体材料を貯留して乾燥するための乾燥ホッパと、ガスを除湿するための除湿機とを備えた粉粒体材料の除湿乾燥装置において、
    前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、その除湿処理されたガスを、該乾燥ホッパに加熱器で加熱して供給するためのガス除湿・乾燥循環ラインと、該吸着塔内を減圧するための減圧手段を有した再生ラインとを備えていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  2. 請求項1において、
    前記再生ラインには、前記吸着塔内にキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入手段が設けられていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  3. 請求項2において、
    前記減圧手段を起動させて前記吸着塔内を減圧させる際には、前記キャリアガス導入手段を制御して、前記キャリアガスを間欠的に前記吸着塔内に導入させる制御部を更に備えていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記キャリアガス導入手段は、外気を導入するための外気導入管と、乾燥空気を導入するための乾燥空気導入管と、これら外気導入管及び乾燥空気導入管を合流させて、前記吸着塔に連通させるキャリアガス導入管と、前記外気または前記乾燥空気を前記キャリアガスとして選択的に切り替えて導入させるためのキャリアガス切り替え手段とを備えていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記減圧手段の起動により前記吸着塔内の吸着剤の間を通過したガスの露点を検出するための露点検出センサと、該露点検出センサの検出露点が予め設定された閾値を下回ったときには、前記減圧手段を停止させる制御部とを更に備えていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記吸着塔には、該吸着塔内の吸着剤を加熱するための再生用加熱器が設けられていることを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥装置。
  7. 粉粒体材料を貯留する乾燥ホッパ内を通過したガスを、除湿機において除湿し、該乾燥ホッパに加熱器で加熱して供給するようにした粉粒体材料の除湿乾燥方法において、
    前記乾燥ホッパから排気されたガスを、前記除湿機の吸着塔内を通過させて除湿し、該乾燥ホッパに加熱して供給する除湿・乾燥工程と、
    前記吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生する再生処理工程と、
    を実行することを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥方法。
  8. 請求項7において、
    前記再生処理工程の際には、前記吸着塔内に、キャリアガスを導入させながら、該吸着塔内を減圧することによって前記吸着塔内の水分を前記キャリアガスとともに吸着塔外に排出して、該吸着塔を再生することを特徴とする粉粒体材料の除湿乾燥方法。
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