JP2010203527A - 油圧駆動装置 - Google Patents

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健太郎 糸賀
Takashi Niitome
隆志 新留
Takahiro Tsubo
高弘 坪
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Abstract

【課題】基本的な油圧駆動装置の構成の簡素性を維持しつつ、流量特性を改善できる油圧駆動装置を提供する。
【解決手段】油圧駆動装置10において、絞り61が設けられレギュレータ20とタンク33とを接続する排出管路60と、カットオフ弁41とタンク33とを接続する排出管路59とは、絞り61の上流で合流している。カットオフ弁41が作動すると、傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧は排出管路59および排出管路60、方向切換弁32を介してレギュレータ20の他方のシリンダ室25に導かれ、1対のシリンダ室24,25内の圧力が同圧(傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧)になる。この結果、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が直ちに最少に制限され、流量特性を改善できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は油圧駆動装置に係わり、特に、可変油圧ポンプの傾転を制御するための傾転制御圧をカットオフするカットオフ弁を備えた油圧駆動装置に関する。
ホイールローダ等の油圧駆動装置として、例えば特許文献1に記載されたような、原動機により駆動される可変容量型油圧ポンプと、可変容量型油圧ポンプと閉回路接続され、可変容量型油圧ポンプからの吐出油によって駆動される油圧モータと、可変容量型油圧ポンプの傾点角を制御するレギュレータと、絞りが設けられこのレギュレータとタンクとを接続する第1排出管路と、前後進切換弁を介してこのレギュレータに与える傾転制御圧を発生させる傾転制御圧発生部と、傾転制御圧をカットオフするカットオフ弁と、このカットオフ弁とタンクとを接続する第2排出管路とを備えたものが知られている。この油圧駆動装置において、オペレータが前後進切換レバーにより前後進切換弁をF(前進)位置に切り換えると、可変容量型油圧ポンプの傾転可変機構を前進側に駆動するようレギュレータを駆動し、オペレータが前後進切換弁をR(後進)位置に切り換えると、可変容量型油圧ポンプの傾転可変機構を後進側に駆動するようレギュレータを駆動する。これにより可変容量型油圧ポンプは前後進切換弁の操作位置に応じて前進側或いは後進側に圧油を吐出し、油圧モータを前進側或いは後進側に駆動しホイールローダを前進方向或いは後進方向に走行させる。
このような油圧駆動装置において、安全の観点から負荷圧力が予め設定した値を超えると可変容量型油圧ポンプからの吐出油をタンクに戻すように作動するリリーフ弁が設けられている。しかし、高圧の吐出油が大流量でリリーフ弁を通過すると発熱して油温が上がるなど好ましくない。そこでカットオフ弁は、以下のように傾転制御圧をカットオフすることにより、可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制限している。
このようなカットオフ弁は、可変容量型油圧ポンプからの吐出圧を導く受圧部と、作動力設定手段としてのバネを有している。可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が設定圧以上になり、受圧部に導かれた圧油による油圧力がバネにより設定された作動力以上になると、吐出圧が高圧になるにしたがって、カットオフ弁は傾転制御圧発生部とタンクとを遮断する中立位置から傾転制御圧発生部とタンクとを連通する作動位置に徐々にスプールを切り換える。中立位置から作動位置に切り換わるにしたがって、傾転制御圧発生部からレギュレータに与えられていた傾転制御圧に係る圧油は、徐々にタンクに導かれ、レギュレータのシリンダ室にはタンク圧が導かれ、シリンダ室に作用する油圧力は減少して、傾転角は減少し、これにより可変容量型油圧ポンプの吐出流量は制限される。
一方、特許文献2の図7には、カットオフ弁と同様の機能を有する制御弁を備えた油圧駆動装置が記載されている。この制御弁は、カットオフ弁の入口ポートをレギュレータの一方のシリンダ室に接続し、カットオフ弁の出口ポートをレギュレータの他方のシリンダ室に接続するようにカットオフ弁に接続する配管を変更したものである。可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が設定圧以上になって、受圧部に導かれた圧油による油圧力がバネにより設定された作動力以上になり、制御弁が作動すると、1対のシリンダ室がこの制御弁を介して連通し、1対のシリンダ室内の圧力が同圧(傾転制御圧発生部で発生した傾転制御圧)になる。これにより傾転角は減少し可変容量型油圧ポンプの吐出流量は制限される。
特開2004−232469号公報 特開2008−215504号公報
しかしながら、上記の従来技術には次のような問題があった。
ホイールローダのような走行作業機械においては、登坂時走行など油圧モータに高負荷がかかる場合、可変容量型油圧ポンプからの吐出圧は高圧となる。このとき特許文献1記載の油圧駆動装置では、カットオフ弁が上述の通り作動し、可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制限し、無用の発熱を抑えることができる。しかし、以下のように可変容量型油圧ポンプの吐出流量は徐々に制限される。
カットオフ弁は、可変容量型油圧ポンプの吐出圧が高圧になるにしたがって、徐々にスプールを移動させる。スプールの移動量が小さいとき、カットオフ弁を通過してタンクに導かれる流量は少量である。したがって、圧力損失が生じるためタンク圧が直ちにシリンダ室に導かれるわけではない。可変容量型油圧ポンプの圧力が更に大きくなり、カットオフ弁のスプールが完全に移動すると、カットオフ弁を通過してタンクに導かれる流量は多量となる。そしてシリンダ室にはタンク圧が導かれ、シリンダ室内の傾転制御圧はタンク圧となり、1対のシリンダ室内の圧力が同圧(タンク圧)になる。これにより徐々に傾転角は減少し可変容量型油圧ポンプの吐出流量は制限される。すなわち、特許文献1記載の油圧駆動装置の流量特性はカットオフ弁のバネ特性により設定される。
登坂時走行など油圧モータに高負荷がかかり、可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が高圧となる場合、高負荷走行時に吐出流量が徐々に低下すると、目標流量に達せず走行速度が低下するという問題が生じる。
特許文献2記載の油圧駆動装置は、流量特性を改善しており、可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が特許文献1記載の油圧駆動装置に比べて高圧領域であっても目標流量を維持するため、走行速度が低下するという問題は改善される。しかし、特許文献2記載の油圧駆動装置のカットオフ弁と同様の機能を有する制御弁は、従来のカットオフ弁に対し大きく配管を変更する必要があり、その結果、構成が複雑となり、製造コストの増加の原因となる。
本発明の目的は、従来の基本的な油圧駆動装置の構成の簡素性を維持しつつ、流量特性を改善できる油圧駆動装置を提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、原動機により駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプと閉回路接続され、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出油によって駆動される油圧モータと、1対のシリンダ室を有し、この1対のシリンダ室に生じる差圧により前記可変容量型油圧ポンプの傾転角を制御するレギュレータと、絞りが設けられこのレギュレータとタンクとを接続する第1排出管路と、このレギュレータの一方のシリンダ室に与える傾転制御圧を発生させる傾転制御圧発生部と、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出圧を導く受圧部を有し、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が設定圧以上になったとき前記傾転制御圧発生部からの圧油をタンクに導くように作動し、前記可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制限するカットオフ弁と、このカットオフ弁とタンクとを接続する第2排出管路とを備えた作業機械の油圧駆動装置において、前記第1排出管路と前記第2排出管路とは、前記絞りの上流で合流するものとする。
このように構成した本発明においては、第1排出管路と第2排出管路とは絞りの上流で合流しており、カットオフ弁が作動すると、傾転制御圧発生部で発生した傾転制御圧は第2排出管路および第1排出管路を介してレギュレータの他方のシリンダ室に導かれ、1対のシリンダ室の圧力が同圧(傾転制御圧発生部で発生した傾転制御圧)になる。この結果、可変容量型油圧ポンプの吐出流量が直ちに最少に制限され、流量特性を改善できる。
また、従来の基本的な油圧駆動装置の構成を、第2排出管路を第1排出管路と絞りの上流で合流するように、わずかに変更するだけで流量特性の改善が実現できる。これにより、構成の簡素性を維持できる。すなわち従来の基本的な油圧駆動装置の構成の簡素性を維持しつつ、流量特性を改善できる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記原動機により駆動される作業機用の油圧ポンプと、前記作業機用の油圧ポンプを油圧源とする作業機用油圧回路とを更に備え、前記カットオフ弁は、前記作業機用の油圧ポンプからの吐出圧を導く受圧部を更に有する。
このように構成した本発明においては、作業機用の油圧ポンプからの吐出圧が更に有する受圧部に作用するとき、可変容量型油圧ポンプからの吐出圧による油圧力が、設定された作動力より作業機用の油圧ポンプからの吐出圧による油圧力の分だけ低い作動力で、カットオフ弁が作動する。これにより、作業機の駆動力に対する最適な走行駆動力に制限することができる。
本発明によれば、従来の基本的な油圧駆動装置の構成の簡素性を維持しつつ、流量特性を改善できる。
本発明の第1実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。 本発明が備えられる作業機械の一例であるホイールローダの側面図である。 比較例として、従来の油圧駆動装置の構成の概略を示す油圧回路図である。 油圧駆動装置の流量特性を示す図である。 本発明の第2実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。 油圧駆動装置の流量特性を示す図である。 本発明の第3実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。
<第1実施形態>
〜構成〜
第1実施形態の構成ついて図を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。
図1に示すように、第1実施形態は、ホイールローダを駆動するための走行用HSTを構成する油圧駆動装置10であって、原動機12により駆動される可変容量型油圧ポンプ16と、この可変容量型油圧ポンプ16と閉回路接続され、可変容量型油圧ポンプ16からの吐出油によって駆動される走行用油圧モータ13と、可変容量型油圧ポンプ16の傾転角を制御するレギュレータ20とを備えている。
レギュレータ20は、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17を駆動するピストン21と、傾転制御圧を受ける1対の受圧部22,23と、傾転制御圧を導入する1対のシリンダ室24,25とを備えている。1対の受圧部22,23のそれぞれに作用する圧力が同圧のときにピストン21が傾転角を最小にする位置に保持されるように、1対の受圧部22,23のそれぞれの受圧面積が設定されている。また、ピストン21は1対のバネ26,27によって傾転角を最小にする位置(中立位置)に復帰するようになっている。
油圧駆動装置10はさらに、原動機12により駆動されるパイロットポンプ28(固定容量型油圧ポンプ)と、このパイロットポンプ28に管路30を介して接続され、パイロットポンプ28の吐出圧を一次圧としてレギュレータ20に与える傾転制御圧を発生させる傾転制御圧発生部29と、方向切換弁32と、方向切換弁32を介して傾転制御圧発生部29とレギュレータ20のシリンダ室24または25とを接続する傾転制御圧管路31と、閉回路11に作動油を補充するチャージ回路34と、傾転制御圧をカットオフして可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量を制限するカットオフ弁41とを備えている。
方向切換弁32は、スプリングセンタ式の3位置弁であり、中立位置32a、第1位置32bおよび第2位置32cに切換可能に構成されている。中立位置32aは、レギュレータ20のピストン21の一方の受圧部22側のシリンダ室24、および他方の受圧部23側のシリンダ室25の両方を管路60を介してタンク33に連通させる通路を形成する弁位置である。第1位置32bは、傾転制御圧発生部29からの傾転制御圧を一方のシリンダ室24に導き、他方のシリンダ室25を管路60を介してタンク33に連通させる通路を形成する弁位置である。第2位置32cは、傾転制御圧発生部29からの傾転制御圧を他方のシリンダ室25に導き、一方のシリンダ室24をタンク33に連通させる通路を形成する弁位置である。管路60の下流側には絞り61が設けられて、タンク33への流量を制限している。
チャージ回路34は、パイロットポンプ28と、このパイロットポンプ28の吐出圧を規定するリリーフ弁35と、パイロットポンプ28と傾転制御圧発生部29を接続する管路30から分岐した管路36と、この管路36から分岐し閉回路11の管路11a,11bのそれぞれに接続された管路37,38と、これら管路37,38上のそれぞれに設けられていて、圧油の流れの方向をパイロットポンプ28から閉回路11に向かう方向に限定するチェック弁39,40とを備えている。
カットオフ弁41は、傾転制御圧管路31から分岐した管路58と、カットオフした傾転制御圧に係る圧油をタンク33に導く排出管路59との間に配置され、可変容量型油圧ポンプ16からの吐出圧を導く1対の受圧部43,44と、作動力設定手段としてのバネ53を有している。第1受圧部43にはパイロット管路56および第1パイロットポート49を介して、管路11aの圧力が導かれ、第2受圧部44にはパイロット管路57および第2パイロットポート50を介して、管路11bの圧力が導かれる。第1,第2受圧部43,44に作用する圧力により与えられる油圧力の合力がバネ53により設定された作動力以上になると、カットオフ弁41は中立位置41aから作動位置41bに切り換わる。中立位置41aは、傾転制御圧発生部29とタンク33とを遮断する弁位置である。作動位置41bは、傾転制御圧発生部29とタンク33とを連通する弁位置である。
本実施の形態においては、その特徴的構成として、排出管路59と排出管路60とは絞り61の上流で合流している。
以上において、排出管路60は、絞り61が設けられレギュレータ20とタンク33とを接続する第1排出管路を構成し、排出管路59は、カットオフ弁41とタンク33とを接続する第2排出管路を構成する。
図2は本発明が備えられる作業機械の一例であるホイールローダの側面図である。油圧駆動装置10、例えば図2に示すホイールローダ1に備えられる。このホイールローダ1は、運転室3、前輪4および後輪5が設けられた本体2と、この本体2の前部に装備されたフロント作業機6とを備えている。フロント作業機6は、本体2に上下方向に回動可能に連結されたブーム7と、このブーム7に回動可能に連結されたバケット8とを備えている。ブーム7は、ボトム側の端部およびロッド側の端部のそれぞれが本体2およびブーム7のそれぞれに回動可能に連結されたブームシリンダ7a(油圧シリンダ)の伸縮により駆動されるようになっている。バケット8は、ボトム側の端部がブーム7に回動可能に連結され、ロッド側の端部がリンク機構8bを介してバケット8に連結されたバケットシリンダ8aの伸縮により駆動されるようになっている。
〜動作〜
このように構成された本実施形態の動作を説明する。
方向切換弁32が中立位置32aから第1位置32bに切り換わると、傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧が方向切換弁32を介してレギュレータ20の一方シリンダ室24に導かれ、他方のシリンダ室25が方向切換弁32を介してタンク33に連通する。これにより、レギュレータ20では、ピストン21がその傾転制御圧から油圧力を受けて矢印A方向に移動し、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17が矢印a方向に駆動されて、傾転制御圧に対応した傾転角が決定される。この結果、可変容量型油圧ポンプ16の出口が入出口18に決定されるとともに吐出流量が決定され、走行モータ13に圧油が供給され、ホイールローダ1は前進方向に走行する。
可変容量型油圧ポンプ16の一方の入出口18側の圧力は第1パイロットポート49に導かれて第1受圧部43に作用し、他方の入出口19側の圧力は第2パイロットポート50に導かれて第2受圧部44に作用する。第1,第2受圧部43,44のそれぞれにおける油圧力の合力がバネ53により設定された作動力以上になると、カットオフ弁41が中立位置41aから作動位置41bに切り換わるように作動する。
カットオフ弁41が作動すると、傾転制御圧発生部29がタンク33に連通し、傾転制御圧に係る圧油の一部が排出管路59を介してタンク33に導かれる。排出管路59は排出管路60と絞り61の上流で合流しており、傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧は排出管路59および排出管路60、方向切換弁32を介してレギュレータ20の他方のシリンダ室25に導かれる。すなわち、シリンダ室24,25がカットオフ弁41を介して連通し、これにより1対のシリンダ室24,25内の圧力が同圧(傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧)になる。これに伴い、レギュレータ20のピストン21は傾転角を小さくする方向(矢印B方向)に移動し、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17が矢印b方向に駆動されて中立位置に戻り、この結果、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される。
方向切換弁32が中立位置32aから第2位置32cに切り換わると、傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧が方向切換弁32を介してレギュレータ20の他方のシリンダ室25に導かれ、一方のシリンダ室24が方向切換弁32を介してタンク33に連通する。これにより、レギュレータ20では、ピストン21が傾転制御圧から油圧力を受けて矢印B方向に移動し、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17が矢印b方向に駆動されて、傾転制御圧に対応した傾転角が決定される。この結果、可変容量型油圧ポンプ16の出口が入出口19に決定されるとともに吐出流量が決定され、走行モータ13に圧油が供給され、ホイールローダ1は後進方向に走行する。
可変容量型油圧ポンプ16の一方の入出口18側の圧力は第1パイロットポート49に導かれて第1受圧部43に作用し、他方の入出口19側の圧力は第2パイロットポート50に導かれて第2受圧部44に作用する。第1,第2受圧部43,44のそれぞれにおける油圧力の合力がバネ53により設定された作動力以上になると、カットオフ弁41が中立位置41aから作動位置41bに切り換わるように作動する。
カットオフ弁41が作動すると、傾転制御圧発生部29がタンク33に連通し、傾転制御圧に係る圧油の一部が排出管路59を介してタンク33に導かれる。排出管路59は排出管路60と絞り61の上流で合流しており、傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧は排出管路59および排出管路60、方向切換弁32を介してレギュレータ20の一方のシリンダ室24に導かれる。すなわち、シリンダ室24,25がカットオフ弁41を介して連通し、これにより1対のシリンダ室24,25内の圧力が同圧(傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧)になる。これに伴い、レギュレータ20のピストン21は傾転角を小さくする方向(矢印A方向)に移動し、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17が矢印a方向に駆動されて中立位置に戻り、この結果、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される。
以下、ホイールローダ1が前進方向に走行する場合のみについて説明し、後進方向に走行する場合については省略する。
〜効果〜
このように構成された本実施形態の効果を説明する。
図3は、比較例として、従来の油圧駆動装置10Aの構成の概略を示す油圧回路図である。なお、図3に示すもののうち図1に示したものと同等のものに対しては同じ符号を付している。
本実施形態の油圧駆動装置10と従来の油圧駆動装置10Aとの相違点は、本実施形態の油圧駆動装置10において、排出管路59は排出管路60と絞り61の上流で合流してタンク33に連通しているのに対し、従来の油圧駆動装置10Aにおいては、排出管路59Aは直接タンク33に連通している点、カットオフ弁41に代えてカットオフ弁41A備えている点である。カットオフ弁41Aはバネ53Aを有している。本実施形態におけるバネ53により設定された作動力は、従来におけるバネ53Aにより設定された作動力より高めとなっている。
第1,第2受圧部43,44のそれぞれにおける油圧力の合力がバネ53Aにより設定された作動力以上になると、カットオフ弁41Aが作動するのは、本実施の形態と同様である。
カットオフ弁41Aが作動すると、傾転制御圧発生部29がタンク33に連通し、傾転制御圧に係る圧油の一部が排出管路59を介してタンク33に導かれる。排出管路59Aはタンク33に直接接続しており、タンク圧は排出管路59A、管路58、管路31、方向切換弁32を介してレギュレータ20の一方のシリンダ室24に導かれる。すなわち、シリンダ室24,25がカットオフ弁41Aを介して連通し、これにより1対のシリンダ室24,25内の圧力が徐々に同圧(タンク圧)になる。これに伴い、レギュレータ20のピストン21は傾転角を小さくする方向(矢印B方向)に移動し、可変容量型油圧ポンプ16の傾転可変機構17が矢印b方向に駆動されて中立位置に戻り、この結果、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される。
ここで、可変容量型油圧ポンプ16の圧力がバネ53Aにより設定された作動力に相当する所定圧力を超え、カットオフ弁41Aが中立位置41aから作動位置41bに切り換わり始めるとき、カットオフ弁41Aのスプールの移動量は小さく、カットオフ弁41Aを通過してタンク33に導かれる流量は少量である。したがって、圧力損失が生じるためタンク圧が直ちにシリンダ室24に導かれるわけではなく、シリンダ室24内の傾転制御圧は傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧のままである。そして、第1,第2受圧部43,44に作用する可変容量型油圧ポンプ16の圧力が大きくなるにつれて、バネ53Aを押してカットオフ弁41Aのスプールの移動量は増え、カットオフ弁41Aを通過してタンク33に導かれる流量も増え、シリンダ室24内の傾転制御圧は徐々に低下する。可変容量型油圧ポンプ16の圧力が更に大きくなり、カットオフ弁41Aが中立位置41aから作動位置41bに完全に切り換わると、カットオフ弁41Aを通過してタンク33に導かれる流量は多量となる。タンク圧がシリンダ室24に導かれ、シリンダ室24内の傾転制御圧はタンク圧となる。
図4は、油圧駆動装置10Aの流量特性(点線)を示す図である。可変容量型油圧ポンプ16の圧力がバネ53Aにより設定された作動力に相当する所定圧力以下のときは、シリンダ室24内の傾転制御圧は傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧であり、傾転角に対応する流量が吐出される。可変容量型油圧ポンプ16の圧力がバネ53Aにより設定された作動力に相当する所定圧力を超えると、シリンダ室24内の傾転制御圧は徐々に低下し、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量も徐々に低下する。可変容量型油圧ポンプ16の圧力が更に大きくなり、シリンダ室24内の傾転制御圧はタンク圧となると、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される。すなわち、バネ53Aのバネ特性により油圧駆動装置10Aの流量特性が設定される。
ところで、ホイールローダ1の登坂時走行など走行用油圧モータ13に高負荷がかかる場合、可変容量型油圧ポンプ16からの吐出圧は高圧となる。このときカットオフ弁41Aが作動し、上述の通り、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量は徐々に制限される。高負荷走行時に吐出流量が制限されると、走行速度が低下するという問題が生じる。
図4に、本実施の形態における油圧駆動装置10の流量特性(実線)を追加して示す。本実施形態のバネ53により設定された作動力が従来のバネ53Aにより設定された作動力より高めであるため、可変容量型油圧ポンプ16からの吐出圧が高圧になり従来なら吐出流量が徐々に低下していた領域でも、本実施の形態においては、所定の吐出流量が維持される。高負荷走行時において、走行速度が低下するという問題は生じない。
また本実施の形態においては、可変容量型油圧ポンプ16の圧力がバネ53により設定された作動力に相当する所定圧力を超え、カットオフ弁41が少しでも作動すると、1対のシリンダ室24,25内の圧力が同圧(傾転制御圧発生部29で発生した傾転制御圧)になり、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が直ちに最少に制限される。
本実施の形態の油圧駆動装置10の流量特性(実線)と従来の油圧駆動装置10Aの流量特性(点線)の比較から分かるように、本実施の形態では流量特性を改善できる。
本実施形態によれば、従来の基本的な油圧駆動装置をわずかに変更するだけで流量特性の改善が実現できる。これにより、構成の簡素性を維持できる。
できる。
すなわち本実施形態によれば、従来の基本的な油圧駆動装置の構成の簡素性を維持しつつ、流量特性を改善できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の構成ついて図を用いて説明する。図5は本発明の第2実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。なお、図5に示すもののうち図1に示したものと同等のものに対しては同じ符号を付している。
第1実施形態の油圧駆動装置10と本実施形態の油圧駆動装置10Bとの相違点は、走行モータ13とは別の油圧アクチュエータ、例えば、ブームシリンダ7aおよびバケットシリンダ8aと、このブームシリンダ7aおよびバケットシリンダ8aに供給する圧油を吐出する、可変容量型油圧ポンプ16とは別の油圧ポンプである作業機ポンプ62と、この作業機ポンプ62からブームシリンダ7aに供給される圧油の流れを制御する制御弁、および、作業機ポンプ61からバケットシリンダ8aに供給される圧油の流れを制御する制御弁を一体化した制御弁ブロック100とを更に備えている点、カットオフ弁41に代えてカットオフ弁41Bを備えている点である。
カットオフ弁41Bは、作業機ポンプ62の吐出圧を導き、第1,第2受圧部43,44に作用する方向と同じ方向に作用する第3受圧部64を更に有している。第3受圧部64にはパイロット管路66および第3パイロットポート63を介して、作業機ポンプ62の圧力が導かれる。
作業機ポンプ61の吐出圧が第3受圧部64に作用するとき、第1,第2受圧部43,44のそれぞれにおける油圧力の合力がバネ53により設定された作動力より第3受圧部64における油圧力の分だけ低い作動力になると、カットオフ弁41Bが作動する。
カットオフ弁41Bが作動すると、直ちに、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される動作は、第1実施形態と同じである。
すなわち、可変容量型油圧ポンプ16の圧力が、第1実施形態に比べて低圧である、所定の圧力を超えると、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される。
図6は、油圧駆動装置10Bの流量特性を示す図である。排出管路59と排出管路60とが絞り61の上流で合流してタンク33に連通している油圧駆動装置10Bの流量特性を実線で示し、比較例として、各管路がそれぞれ直接タンク33に連通している油圧駆動装置の流量特性を点線で示している。
本実施形態によれば、流量特性を改善でき、第1実施形態と同じ効果が得られる。
更に、例えば、ホイールローダ1がバケット8を地山に突き刺して掘削し、ブームシリンダ7aおよびバケットシリンダ8aに負荷が発生する際に、作業機ポンプ62の吐出圧が第3受圧部64に作用し、可変容量型油圧ポンプ16の圧力が、第1実施形態に比べて低圧である、所定の圧力を超えると、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限され、この所定の圧力以上に高圧となるのを防止するため、作業機の駆動力に対する最適な走行駆動力に制限することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態の構成ついて図を用いて説明する。図7は本発明の第3実施形態の構成の概略を示す油圧回路図である。なお、図7に示すもののうち図1に示したものと同等のものに対しては同じ符号を付している。
第1実施形態の油圧駆動装置10と本実施形態の油圧駆動装置10Cとの相違点は、管路11aの圧力をカットオフ弁41に導くパイロット管路56および管路11bの圧力をカットオフ弁41に導くパイロット管路57に代えて、管路11aの圧力と管路11bの圧力のうち高圧側の圧力を選択するシャトル弁68と、シャトル弁68で選択した圧油をカットオフ弁41Cに導くパイロット管路56Cを備えている点、カットオフ弁41に代えてカットオフ弁41Cを備えている点である。
カットオフ弁41Cは、可変容量型油圧ポンプ16からの吐出圧をシャトル弁68を介して導く受圧部43Cを有し、受圧部43Cにはパイロット管路56Cおよびパイロットポート49Cを介して、管路11aの圧力と管路11bの圧力のうち高圧側の圧力が導かれる。
カットオフ弁41Cが作動すると、直ちに、可変容量型油圧ポンプ16の吐出流量が最少に制限される動作は、第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、流量特性が改善でき、第1実施形態と同じ効果が得られる。
更に、第1実施形態のカットオフ弁41は1対の第1,第2受圧部43,44を有するのに対し、カットオフ弁41Cは1つの受圧部43Cを有し、部品数が少なくなり、構成の簡素性を向上できる。
1 ホイールローダ
2 本体
3 運転室
4 前輪
5 後輪
6 フロント作業機
7 ブーム
7a ブームシリンダ
8 バケット
8a バケットシリンダ
8b リンク機構
10,10A,10B,10C 油圧駆動装置
11 閉回路
11a,11a 管路
12 原動機
13 走行モータ
14,15 入出口
16 可変容量型油圧ポンプ
17 傾転可変機構
18,19 入出口
20 レギュレータ
21 ピストン
22,23 受圧部
24,25 シリンダ室
26,27 バネ
28 パイロットポンプ
29 傾転制御圧発生部
30 管路
31 傾転制御圧管路
32 方向切換弁
32a 中立位置
32b 第1位置
32c 第2位置
33 タンク
34 チャージ回路
35 リリーフ弁
36〜38 管路
39,40 チェック弁
41,41A,41B,41C カットオフ弁
41a 作動位置
41b 中立位置
43,43C 第1受圧部
44 第2受圧部
47 入口
48 出口
49,49C 第1パイロットポート
50 第2パイロットポート
53,53A バネ
56,56C,57 パイロット管路
58 管路
59,59A,60 排出管路
61 絞り
62 作業機ポンプ
63 第3パイロットポート
64 第3受圧部
66 パイロット管路
68 シャトル弁
100 制御弁ブロック

Claims (2)

  1. 原動機により駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプと閉回路接続され、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出油によって駆動される油圧モータと、1対のシリンダ室を有し、この1対のシリンダ室に生じる差圧により前記可変容量型油圧ポンプの傾転角を制御するレギュレータと、絞りが設けられこのレギュレータとタンクとを接続する第1排出管路と、このレギュレータの一方のシリンダ室に与える傾転制御圧を発生させる傾転制御圧発生部と、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出圧を導く受圧部を有し、前記可変容量型油圧ポンプからの吐出圧が設定圧以上になったとき前記傾転制御圧発生部からの圧油をタンクに導くように作動し、前記可変容量型油圧ポンプの吐出流量を制限するカットオフ弁と、このカットオフ弁とタンクとを接続する第2排出管路とを備えた作業機械の油圧駆動装置において、
    前記第1排出管路と前記第2排出管路とは、前記絞りの上流で合流するものであることを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の作業機械の油圧駆動装置において、
    前記原動機により駆動される作業機用の油圧ポンプと、
    前記作業機用の油圧ポンプを油圧源とする作業機用油圧回路とを更に備え、
    前記カットオフ弁は、前記作業機用の油圧ポンプからの吐出圧を導く受圧部を更に有することを特徴とする作業機械の油圧駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110985483A (zh) * 2020-01-06 2020-04-10 上海工程机械厂有限公司 一种液压锤的液压系统

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