JP2010203387A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コモンレール式燃料噴射装置用の圧力リリーフ弁の、実際の開弁圧を検知する。
【解決手段】内燃機関により駆動される燃料ポンプ3と、燃料ポンプ3により加圧された高圧燃料を蓄える蓄圧レール1と、蓄圧レール1内の圧力であるコモンレール圧が所定値以上になると開弁する機械式リリーフ弁5と、気筒毎に設けたインジェクタ2と、を備える内燃機関の燃料噴射装置において、所定の運転状態時に、燃料ポンプ3の燃料圧送量を増量することにより、機械式リリーフ弁5が開弁するまでコモンレール圧を上昇させて、その開弁時の圧力を学習値として記憶する開弁圧学習制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コモンレール式燃料噴射システムの制御に関し、特に、コモンレールに設けられた圧力リリーフ弁の開弁圧学習のための制御に関する。
ディーゼルエンジンの排気性能の向上やエンジン出力の向上を図るために、コモンレールに蓄圧した高圧燃料を各気筒に噴射するコモンレール式燃料噴射システムが知られている。このようなコモンレール式燃料噴射システムにおいては、コモンレール内の圧力(レール圧)を高圧かつ一定に保つことが重要である一方、過剰に高圧になることは防止しなければならない。そこで、レール圧を所定圧力に制御するためのリリーフ弁を備えるコモンレール式燃料噴射システムが、特許文献1に開示されている。
特開2005−248807号公報
ところで、コモンレール式燃料噴射システムでは、例えば、減速時に燃料カットを実行する場合に、燃料ポンプの回転速度は急激には低下せず、慣性によって燃料を圧送し続けているにもかかわらず、燃料噴射弁は閉弁状態となる。このため、いわゆる圧力オーバーシュートによってレール圧が上昇する。機械式のリリーフ弁の場合、このような減速時の圧力オーバーシュートが生じるたびに開弁すると、リリーフ機構に用いるバネが早期に劣化してしまう。また、開弁したときに異物を噛み込むことにより、リリーフ弁が閉弁できなくなったり、その異物がシールを傷つけることで、通常運転時のレール圧を確保できなくなったりするおそれがある。すなわち、リリーフ弁が開弁する機会は少ない方が望ましい。そこで、圧力オーバーシュートが生じても、レール圧がリリーフ弁の開弁圧を超えないようにするための制御として、燃料噴射を急激に停止せずに、徐々に噴射量を低減させる制御(噴射量なまし)が知られている。
しかしながら、リリーフ弁には個体差による開弁圧のバラツキが存在する。このため、圧力オーバーシュート時の開弁を確実に防止するためには、バラツキの下限値でも開弁しないように噴射量なましを行う必要がある。しかし、開弁圧がバラツキの下限よりも大きいリリーフ弁の場合には、このような噴射量なましは不要な燃料供給となってしまい、燃費性能の悪化や、燃料のオイル希釈等といった問題が生じる。
これらの問題を解決するためには、実際の開弁圧を検知し、それに応じて噴射量なましを行えばよい。しかし、開弁圧はリリーフ弁の経年変化等によっても変化するため、エンジン組み立て時に開弁圧を測定しても、その効果は小さい。
そこで、リリーフ弁の実際の開弁圧を的確に検知することを目的とする。
本発明の内燃機関の燃料噴射装置は、内燃機関により駆動される燃料ポンプと、燃料ポンプにより加圧された高圧燃料を蓄える蓄圧レールと、蓄圧レール内の圧力であるコモンレール圧が所定値以上になると開弁する機械式リリーフ弁と、気筒毎に設けたインジェクタと、燃料カット条件成立時に所定期間、燃料噴射を継続する噴射量なまし制御手段とを備える内燃機関の燃料噴射装置に適用される。そして、前記燃料カット条件成立時であってかつ学習条件が成立した場合に、リリーフ弁が開弁するまでコモンレール圧を上昇させて、その開弁時の圧力を学習値として記憶する開弁圧学習制御を実行する開弁圧学習手段を備える。
本発明によれば、機関運転中にリリーフ弁の開弁圧を学習するので、経年変化等によらず、実際の開弁圧を正確に学習することができる。
本実施形態を適用する燃料供給システムの概略構成図である。 開弁圧学習制御のフローチャートである。 開弁圧学習制御を実行した場合のタイムチャートである。 噴射量なまし制御のフローチャートである。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態を適用するディーゼルエンジン用の燃料供給システムの概略構成図である。この燃料供給システムは、高圧燃料を蓄圧する蓄圧タンクであるコモンレール1と、このコモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒の燃焼室内に噴射供給する複数個のインジェクタ2と、ディーゼルエンジンに回転駆動されるサプライポンプ3と、インジェクタ2及びサプライポンプ3を電子制御するエンジンコントロールユニット(ECU)8を備える。
サプライポンプ3は、燃料タンク4内に配置された図示しないポンプから吐出された燃料をフィード配管6を介して導入し、エンジンのクランク軸の回転に伴って回転されて導入燃料を比較的低圧の燃料圧に加圧する低圧用フィードポンプと、同じくクランク軸の回転に伴って駆動されて、フィードポンプからの低圧燃料を加圧してコモンレール1に吐出する高圧用プランジャポンプとを備える。
サプライポンプ3からのリーク燃料は、リターン配管7を介して燃料タンク4に戻される。
コモンレール1は、サプライポンプ3から吐出される高圧燃料が連続的に供給されて燃料噴射圧力に相当する高い圧力(コモンレール圧)に蓄圧される。そこで、このコモンレール圧が限界設定圧を超える場合に、燃料をリターン配管7に吐出する機械式のリリーフ弁5を設けて、コモンレール圧が限界設定圧を超えないようにしている。
なお、コモンレール圧は、サプライポンプ3へ導入される燃料量をECU8により調整することによって調整される。また、コモンレール1内の圧力は、図示しない圧力センサにより検出されて、ECU8での演算にフィードバックされる。
インジェクタ2は気筒毎に装備され、コモンレール1より分岐する分岐管に接続されている。インジェクタ2の構造は、公知のものと同様であり、燃焼室内に高圧燃料を噴射して供給する噴射弁と、この噴射弁のニードルを開弁方向に駆動する電磁式アクチュエータとしての電磁ソレノイドと、前記ニードルを閉弁方向に付勢するバルブスプリングとを備える。
各気筒の分岐管を経由して供給された高圧燃料は、電磁ソレノイドの駆動による噴射弁の開弁により燃焼室に噴射される一方、電磁ソレノイドの作動に伴い一部の燃料は電磁ソレノイドの周辺部位を通過することにより電磁ソレノイドを冷却した後、リターン配管7に戻される。各インジェクタ2からの燃料の噴射は、電磁ソレノイドを駆動する図示しない駆動回路への、ECU8から出力される電磁弁制御信号により電子制御される。
ECU8は、制御処理および演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存・記憶するROM、RAM等の記憶装置、入力回路、出力回路等よりなるマイクロコンピュータと、その電源回路、インジェクタ駆動回路等を含むよう構成している。そして、ECU8には、車両運転情報としてのアクセル開度信号、エンジン回転速度信号、燃料残量信号、燃温信号、コモンレール圧信号、冷却水温信号等が入力されるよう構成している。
また、ECU8の記憶装置には、アクセル開度信号とエンジン回転速度に応じたコモンレール1の目標燃料圧力マップ、アクセル開度信号とエンジン回転速度とに応じた1気筒当たり要求燃料量のマップ、1気筒当たり要求燃料量と目標燃料圧力とに応じたインジェクタ2の開弁パルス幅のマップ、燃料残量と燃料温度とをパラメータとした運転制限割合を各設定したマップが予め記憶されている。
そして、ECU8では、実際のコモンレール圧が、そのときのエンジンのアクセル開度信号と回転速度に応じてマップに設定した目標燃料圧力と一致するように、サプライポンプ3における高圧プランジャポンプの吐出量を制御する。
例えば、実際のコモンレール圧が目標燃料圧力より低いときには高圧プランジャポンプの吐出量を増やし実際のコモンレール圧を上昇させて目標燃料圧力に近づける。この逆に、実際のコモンレール圧が目標燃料圧力より高いときには、高圧プランジャポンプの吐出量を減らし実際のコモンレール圧を下降させて目標燃料圧力に近づける。
各気筒のインジェクタ2による所定のタイミングによる燃料噴射による各燃焼室への燃料供給により、所定の燃料が消失してコモンレール1内の燃料圧力が低下するので、上記したコモンレール圧の制御(高圧プランジャポンプの吐出量制御)は常に実行される。
また、アクセル開度信号とエンジン回転速度が定まれば、1気筒当たり要求燃料量が一義的に定まり、その1気筒当たり要求燃料量と目標燃料圧力が定まれば、インジェクタ2の開弁パルス幅が定まる。ECU8は、そのときのアクセル開度信号とエンジン回転速度とから1気筒当たり要求燃料量のマップと目標燃料圧力のマップを検索して、1気筒当たり要求燃料量と目標燃料圧力を求め、これらからさらに燃料噴射パルス幅のマップを検索してインジェクタ2の開弁パルス幅を求め、所定の噴射タイミングとなったとき、この開弁パルス幅でインジェクタ2を開いて各気筒に燃料を供給する。
また、リリーフ弁5の実際の開弁圧を学習するための制御も行う。リリーフ弁5には個体差による開弁圧のバラツキが存在する。このため、圧力オーバーシュート時の開弁を確実に防止するために、バラツキの下限値でも開弁しないように噴射量なまし制御を行う。しかし、開弁圧がバラツキの下限よりも大きい場合には、このような噴射量なまし制御では無駄な燃料供給となってしまい、燃費性能の悪化や、燃料のオイル希釈等といった問題が生じてしまう。そこで、実際の開弁圧を検知し、それに応じてなまし量の補正を行うようにする。
図2は、リリーフ弁5の開弁圧学習のためにECU8が実行する制御のフローチャートである。この制御は、エンジン始動から停止までの1トリップ中に1回実行すれば十分である。図3は、アクセル開度100%で走行中のt0にアクセルを全閉にして減速を開始するときに、図2の制御を実行した場合のタイムチャートである。なお、アクセル開度100%での走行中のコモンレール圧をP0とする。以下、フローチャートのステップに従って説明する。
ステップS100では、アクセル開度がゼロ%、つまり全閉であるか否かを判定する。全閉の場合はステップS110へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS110では、エンジン回転信号に基づいて、エンジン回転が安定しているか否かを判定する。安定している場合はステップS120へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS120では、今回のトリップにおいて未だ学習を実行していない場合にリリーフ弁5の開弁圧の学習を許可して、ステップS130へ進む。
ステップS130では、再びアクセル開度が全閉か否かを判定し、全閉の場合はステップS140へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS140では、噴射量なまし制御によって燃料カット条件成立後のコモンレール圧が待機用圧力P1まで低下したか否かを判定し、低下していれば、ステップS150で待機用圧力P1を維持するようサプライポンプ3を駆動する。低下していない場合は、低下するまでステップS130、S140を繰り返す。
待機用圧力P1に維持するのは、コモンレール圧を低下させるほど、リリーフ弁5の開弁圧まで上昇させるのに要する時間が長くなり、また、加速要求があった場合の加速性能が低下するためである。これは、サプライポンプ3の回転がエンジン回転速度に相関しているためである。したがって、リリーフ弁5の開弁圧まで上昇するのに要する時間や加速要求時の加速性能等を考慮して、待機用圧力P1を設定する。なお、待機用圧力P1まで低下したときをt1とする。
ステップS160では、所定の時期t2になったか否かを判定する。t2は、上述した待機用圧力P1に維持していなければ、コモンレール圧がP3となっていると推定される時期である。圧力P3は、リリーフ弁5が開弁したときのコモンレール圧である。このように設定する理由は、次の通りである。
サプライポンプ3の駆動はエンジン回転速度と相関があるため、コモンレール圧とエンジン回転速度には相関がある。つまり、減速時には、エンジン回転速度が低下するほどコモンレール圧が低下する。しかし、リリーフ弁5の開弁圧学習のためにコモンレール圧を上昇させて開弁させると、エンジン回転速度とは関係なく、コモンレール圧は急激に低下する。一方、運転者は、エンジン回転速度が中高回転の状態でアクセルをオンにした場合には、低回転の状態でアクセルをオンにした場合よりも、速やかな加速が得られると期待する。
このため、エンジン回転速度がまだ中高回転域にある状態でリリーフ弁5が開弁すると、エンジン回転速度は中高回転なのに、コモンレール圧は低回転域の場合と同様の低圧となってしまい、運転者は期待する加速力が得られず違和感を覚えるという事態が生じる。
そこで、リリーフ弁5が開弁してコモンレール圧が低下した状態での加速力であっても、運転者が違和感を覚えない程度までエンジン回転速度が低下するt2まで待ってから、コモンレール圧を上昇させることとする。
t2になったか否かの判定は、具体的には、t0からt1までの期間におけるコモンレール圧の低下の傾きから、所定圧P3となる時間t2を予測し、ECU8内のカウンタを用いて判定する。なお、t0でアクセル開度が全閉になったら、ただちには燃料噴射を禁止する燃料カット制御へ移行せずに、後述する噴射量なまし制御を本フローチャートと並行して実行する。これは、コモンレール圧のオーバーシュートを防止するためである。
ステップS170では、サプライポンプ3の回転数が所定の下限値以上であるか否かを判定し、下限値以上であればステップS180へ進み、そうでなければ処理を終了する。所定の下限値は、その状態からサプライポンプ3の駆動力を最大に切り替えれば、所定時間内にコモンレール圧をリリーフ弁5の開弁圧まで上昇させることができるような回転数の下限値である。つまり、サプライポンプ3やエンジンの仕様等によって異なる値である。
下限値より低下している場合に処理を終了するのは、リリーフ弁5の開弁圧まで上昇させることが出来ないおそれがあるためである。
ステップS180〜S200では、リリーフ弁5が開弁するまでサプライポンプ3を全開で駆動し、開弁したらサプライポンプ3の回転数を低下させ、開弁したときのコモンレール圧をECU8内に記憶する。リリーフ弁5の開弁時は、コモンレール圧を検出する圧力センサの検出信号を逐次読み込んでいき、コモンレール圧が上昇から下降に転じた時を開弁時とすればよい。そして、この制御中のコモンレール圧の最大値を開弁圧とする。なお、リリーフ弁5の開度センサを設けて検出することもできる。
ステップS210では、所定時間が経過したか否かを判定し、経過している場合は処理を終了する。そして、経過していない場合はステップS220でサプライポンプ3の圧送量を制限する。つまり、加速要求があっても、これを無視する。
所定時間が経過したか否かの判定は、例えば、t4になっているか否かで判定することができる。t4は、t3で開弁したリリーフ弁5が、サプライポンプ3の圧送を停止した状態で、再び閉弁する時期である。閉弁までに要する時間を予め測定しておき、t3で開弁したらこれに基づいてt4を設定する。
t4になるまでサプライポンプ3の圧送を制限するのは、リリーフ弁5が閉弁する前に圧送を行うと、リリーフ弁5が閉弁できなくなり、その後の加速要求等に応じることができなくなるからである。
上記の制御をまとめると、次の通りである。t0でアクセル開度が全閉になったら、燃料噴射量のなまし制御を開始して、コモンレール圧が待機用圧力P1まで低下するまで待つ。そして、t1で待機用圧力P1になったら、t2まで待機用圧力P1を維持し、t2でリリーフ弁5が開弁するまでコモンレール圧を上昇させる。t3で開弁したら開弁圧を記憶し、t4まではサプライポンプ3の圧送を制限して、処理を終了する。
この制御を減速時に行うのは、次のような理由による。開弁圧学習のためにリリーフ弁5を開弁させると、コモンレール圧は低下する。一方、減速時は、エンジン回転速度の低下に伴ってコモンレール圧も低下する。つまり、減速時であれば、開弁圧学習のためにリリーフ弁5を開弁させたときのコモンレール圧の変化の方向と、運転状態によるコモンレール圧の変化の方向が一致する。そこで、当該制御を減速時に行う。
図4は、燃料噴射量のなまし制御のフローチャートである。
ステップS200では、燃料カット条件が成立しているか否かを判定する。燃料カット条件は、エンジン回転速度や車速が所定値以上等、公知のものと同様の条件を用いればよい。
燃料カット条件が成立してなければ処理を終了し、成立していればステップS210へ進む。
ステップS210では、噴射量のなまし演算を行う。具体的には、下式(1)によりなまし後の噴射量Qaddを算出する。
Qadd(i)=Qadd(i−1)−DQ(i−1)×K ・・・(1)
ただし、DQ=Qadd−Qbase
Qbase:なまし前噴射量
K:ダンピング係数
ダンピング係数Kは、リリーフ弁5の設計上の開弁圧に基づいて、減速時等の圧力オーバーシュートが発生したときにリリーフ弁5が開弁しないような燃料噴射量となるように、予め設定する。
ステップS220では、なまし後噴射量Qaddとなまし前噴射量Qbaseを比較する。なまし後噴射量Qaddの方が大きい場合は、ステップS230へ進んで、なまし後噴射量Qaddで燃料噴射を行う。一方、なまし前噴射量Qbaseの方が大きい場合は、なまし制御を終了して、なまし前噴射量Qbaseで燃料噴射を行う。
ここで、図2の制御によりリリーフ弁5の開弁圧を学習したら、その学習値に基づいてダンピング係数Kの補正を行うこととする。
具体的には、実際の開弁圧が高いほど、ダンピング係数Kが大きくなるように補正する。これは、開弁圧が高いほど、許容し得る圧力オーバーシュート量が大きくなるので、早期に燃料噴射量を低減して、なまし制御による燃費性能の悪化を抑制するためである。
一方、実際の開弁圧が低いほど、ダンピング係数Kが小さくなるように補正する。これは、圧力オーバーシュートによるリリーフ弁5の開弁を確実に防止するためである。
以上により、本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)燃料カット条件成立時に所定期間、燃料噴射を継続する噴射量なまし制御を行うシステムにおいて、燃料カット条件成立時であってかつ学習条件が成立した場合に、サプライポンプ3の燃料圧送量を増量することにより、リリーフ弁5が開弁するまでコモンレール圧を上昇させて、その開弁時の圧力を学習値として記憶するので、実際の開弁圧を経年変化等によらず正確に学習することができる。また、学習のためのコモンレール圧の変化の方向と運転状態によるコモンレール圧の変化の方向が一致するので、開弁圧学習を実行することによる通常の運転への影響が小さい。
(2)燃料カット条件が成立したら、燃料噴射量を所定割合で徐々に減少させる噴射量なまし制御を実行するので、減速時の圧力オーバーシュートを抑制できる。
(3)開弁圧学習値に基づいて噴射量なまし制御時のダンピング係数Kを補正するので、なまし制御時に必要以上の燃料を噴射することを防止でき、燃費性能の向上を図ることができる。
(4)燃料カット条件成立後の所定時期t2から、開弁圧学習のための制御、つまりサプライポンプ3の燃料圧送量を増量して、リリーフ弁5が開弁するまでコモンレール圧を上昇させる制御を開始するので、減速状態からの再加速時に、運転者の期待に反する加速不良感を回避することができる。
(5)所定時期t2は、開弁圧学習制御によってリリーフ弁5が開弁してコモンレール圧が低下した状態での加速力であっても、運転者が違和感を覚えない程度までエンジン回転速度が低下する時期なので、開弁圧学習制御によって生ずる加速性能の低下によって運転者に違和感を与えることを回避できる。
(6)燃料カット条件が成立してから所定時期t2までは、コモンレール圧を所定値P1以上に維持するので、途中で再加速要求があったときに、運転者の期待通りの加速を行うことができる。
(7)燃料カット条件成立後にコモンレールがP1まで低下したら、その値を所定時期t2まで維持するので、途中で再加速要求があったときに、運転者の期待通りの加速を行うことができる。
(8)リリーフ弁5が開弁した後は、再び閉弁するまでサプライポンプ3の駆動を制限するので、リリーフ弁5を確実に閉弁することができる。
(9)燃料カット条件成立時であってかつ学習条件が成立した場合に、燃料噴射量なまし制御を禁止、若しくはなまし噴射による噴射量を制限して開弁圧学習を行うことにより、リリーフ弁をより開弁させやすくなり、幅広い運転状態で開弁圧学習を実施できる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
例えば、上記説明では、噴射量なまし制御を行い、その後にサプライポンプ3を駆動することでリリーフ弁5を強制的に開弁させて開弁圧を学習したが、以下のようにして強制的にリリーフ弁5を開弁させても良い。
アクセル開度が全閉となった場合に、噴射量なまし制御を禁止、つまり燃料カット条件が成立したら即、燃料カットすることで、強制的にリリーフ弁を開弁させても良い。
燃料カット前の運転状態によってはリリーフ弁5が開弁しない可能性もあるので、そのような運転状態からの燃料カット時にはサプライポンプ3からの燃料供給量を増加させて確実にリリーフ弁5を開弁させても良い。また、そのような運転状態では学習を禁止しても良い。
また、噴射量なまし制御を禁止するのみではなく、噴射量なまし制御による燃料噴射量を制限しても同様の効果が得られる。その際に、確実にリリーフ弁5を開弁させる必要があるので、上記同様にサプライポンプ3からの燃料供給量を増加させて確実にリリーフ弁5を開弁させても良い。
1 コモンレール
2 インジェクタ
3 サプライポンプ
4 燃料タンク
5 リリーフ弁
6 フィード配管
7 リターン配管
8 コントロールユニット(ECU)

Claims (9)

  1. 内燃機関により駆動される燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプにより加圧された高圧燃料を蓄える蓄圧レールと、
    前記蓄圧レール内の圧力であるコモンレール圧が所定値以上になると開弁する機械式リリーフ弁と、
    気筒毎に設けたインジェクタと、
    燃料カット条件成立時に所定期間、燃料噴射を継続する噴射量なまし制御手段と、を備える内燃機関の燃料噴射装置において、
    前記燃料カット条件成立時であってかつ学習条件が成立した場合に、前記機械式リリーフ弁が開弁するまで前記コモンレール圧を上昇させて、その開弁時の圧力を学習値として記憶する開弁圧学習制御を実行する開弁圧学習手段を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 前記噴射量なまし手段は、前記燃料カット条件が成立したら、燃料噴射量を所定割合で徐々に減少させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 前記噴射量なまし手段は、前記学習値に基づいて噴射量を減少させる割合を補正することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 前記開弁圧学習手段は、燃料カット条件が成立した後、所定時期まで待ってから前記燃料ポンプの燃料圧送量を増量することで、前記機械式リリーフ弁が開弁するまで前記コモンレール圧を上昇させて、前記開弁圧学習制御を開始することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 前記所定時期は、前記開弁圧学習制御によって前記機械式リリーフ弁が開弁してコモンレール圧が低下した状態での加速力であっても、運転者が違和感を覚えない程度までエンジン回転速度が低下する時期であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 前記開弁圧学習手段は、燃料カット条件が成立してから所定時期までは、前記コモンレール圧を所定値以上に維持することを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  7. 前記開弁圧学習手段は、前記燃料カット条件成立後に前記コモンレール圧が所定量低下したら、その値を前記所定時期まで維持することを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  8. 前記開弁圧学習手段は、前記機械式リリーフ弁が開弁した後は、再び閉弁するまで前記燃料ポンプの駆動を制限することを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  9. 前記開弁圧学習手段は、前記燃料カット条件成立時であってかつ学習条件が成立した場合に、前記燃料噴射量なまし制御手段による燃料噴射を禁止、若しくは制限することで、前記機械式リリーフ弁が開弁するまで前記コモンレール圧を上昇させて、その開弁時の圧力を学習値として記憶することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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